JP2011161995A - プログラム及びつなぎ高さ算出装置 - Google Patents

プログラム及びつなぎ高さ算出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011161995A
JP2011161995A JP2010025074A JP2010025074A JP2011161995A JP 2011161995 A JP2011161995 A JP 2011161995A JP 2010025074 A JP2010025074 A JP 2010025074A JP 2010025074 A JP2010025074 A JP 2010025074A JP 2011161995 A JP2011161995 A JP 2011161995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
height
connecting line
temporary
pair
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010025074A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5450142B2 (ja
Inventor
Keisuke Sato
圭介 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2010025074A priority Critical patent/JP5450142B2/ja
Publication of JP2011161995A publication Critical patent/JP2011161995A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5450142B2 publication Critical patent/JP5450142B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Abstract

【課題】列車間の車両・乗務員の運用つなぎを示すつなぎ線を適切に描画可能とすること。
【解決手段】ある駅においてつなぎ線でつなぐ到着列車と出発列車の組合せである各運用ペアについて、到着時刻が早い順に対象ペアとしてつなぎ線の高さを仮決定する。つなぎ線の高さは、つなぎ線の高さを仮決定した他の運用ペアと重ならない高さであって最小の高さとなるように仮決定し、更に、仮決定したつなぎ線の高さが、他の運用ペアのつなぎ線を突き出す場合、その運用ペアと対象ペアとのつなぎ線の高さを交換しても他のつなぎ線と重ならないならば、その運用ペアと対象ペアのつなぎ線の高さを交換する。
【選択図】図7

Description

本発明は、コンピュータに、車両又は乗務員の列車間の運用つなぎを示すつなぎ線の高さを算出させるためのプログラム等に関する。
鉄道における列車の運行にあたり、鉄道事業者は、列車の運行スケジュールを定めた列車ダイヤを作成するとともに、この列車ダイヤを実現するための車両・乗務員運用計画を作成する必要がある。この列車ダイヤや車両・乗務員運用計画は、人間の手作業で作成されているが、近年では、コンピュータを用いた自動化、或いは、コンピュータによる作成支援を実現するための技術開発が進められている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2007−237948号公報 特開2005−259052号公報 特開2007−188222号公報
ところで、車両・乗務員運用計画は、列車ダイヤ図上に車両・乗務員の運用を重ねて図示した車両・乗務員運用図表として示される。この車両・乗務員運用図表は、停車場に到着した列車の車両や乗務員が次にどの列車として運用されるかや乗務するかの運用つなぎを示すため、列車ダイヤ図の各停車場(例えば、駅)において、該当する列車間を「つなぎ線」でつないだ図表である。
しかしながら、つなぎ線の描画には、例えば、運用つなぎが不明瞭とならないよう、つなぎ線同士が重なってはいけないし、また、列車ダイヤ図における空きスペースが限られるため、つなぎ線の描画範囲を可能な限り小さくするといったように、様々な制約を考慮する必要がある。人間が手作業によってつなぎ線を描画する場合には、作成者の知識や経験等によって、このような制約を考慮した視覚的にバランスのよいつなぎ線が描画されている。コンピュータによる運用図表の作成の自動化或いは半自動化(支援)においても、上述の制約を考慮したつなぎ線の描画が求められるのは勿論である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、列車ダイヤ図上に列車間の車両・乗務員の運用つなぎを示すつなぎ線の適切な自動描画を可能とすることを目的としている。
上記課題を解決するための第1の形態は、
コンピュータに、車両又は乗務員の一の停車場における列車間の運用つなぎを示すつなぎ線をダイヤ図上に表す際の当該つなぎ線の高さを算出させるためのプログラム(例えば、図7の運用図表作成プログラム310)であって、
仮の高さが決定されたつなぎ線の集合である仮決定群(例えば、図10の集合U)を記憶する仮決定群記憶手段(例えば、図8の記憶部300)、
高さが未決定のつなぎ線のうち、前記一の停車場への到着時刻が早いつなぎ線から順番に処理対象つなぎ線として、(A)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が早い場合には、前記仮決定群に含まれる最大の仮の高さより大きい仮の高さを当該処理対象つなぎ線に設定して前記仮決定群に追加し、(B)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が遅い場合には、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを選出して当該処理対象つなぎ線に設定し、前記仮決定群に追加するとともに、設定した仮の高さと同一の仮の高さとして設定されていたつなぎ線を前記仮決定群から削除する、高さ仮決定処理を実行する仮決定処理手段(例えば、図16〜図17のつなぎ高さ決定処理)、
前記高さ仮決定処理によって仮決定された各つなぎ線それぞれの仮の高さを、本決定する本決定処理手段(例えば、図17のステップB41)、
として機能させるためのプログラムである。
また、他の形態として、
車両又は乗務員の一の停車場における列車間の運用つなぎを示すつなぎ線をダイヤ図上に表す際の当該つなぎ線の高さを算出するつなぎ高さ算出装置(例えば、図7の運用図表作成装置1)であって、
仮の高さが決定されたつなぎ線の集合である仮決定群を記憶する仮決定群記憶手段と、
高さが未決定のつなぎ線のうち、前記一の停車場への到着時刻が早いつなぎ線から順番に処理対象つなぎ線として、(A)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が早い場合には、前記仮決定群に含まれる最大の仮の高さより大きい仮の高さを当該処理対象つなぎ線に設定して前記仮決定群に追加し、(B)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が遅い場合には、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを選出して当該処理対象つなぎ線に設定し、前記仮決定群に追加するとともに、設定した仮の高さと同一の仮の高さとして設定されていたつなぎ線を前記仮決定群から削除する、高さ仮決定処理を実行する仮決定処理手段と、
前記高さ仮決定処理によって仮決定された各つなぎ線それぞれの仮の高さを、本決定する本決定処理手段と、
を備えたつなぎ高さ算出装置を構成しても良い。
この第1の形態等によれば、高さが未決定のつなぎ線のうち、一の停車場への到着時刻が早いつなぎ線から順番に処理対象つなぎ線として高さ仮決定処理が実行され、その後、仮決定された各つなぎ線それぞれの仮の高さが本決定される。高さ仮決定処理では、(A)仮の高さが決定されたつなぎ線の集合である仮決定群のうち、一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、処理対象つなぎ線の一の停車場への到着時刻が早い場合には、仮決定群に含まれる最大の仮の高さより高い仮の高さを処理対象つなぎ線に設定して仮決定群に追加され、(B)仮決定群のうち、一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、処理対象つなぎ線の一の停車場への到着時刻が遅い場合には、仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを選出して処理対象つなぎ線に設定され、仮決定群に追加されるとともに、設定した仮の高さと同一の仮の高さとして設定されていたつなぎ線が仮決定群から削除される。
これにより、車両又は乗務員の一の停車場における列車間の運用つなぎを示すつなぎ線をダイヤ図上に表す際の各つなぎ線の高さを、つなぎ線同士が重ならないよう、適切に決定することができる。
第2の形態として、第1の形態のプログラムにおいて、
前記仮決定処理手段が、前記(B)の処理において、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを当該処理対象つなぎ線に設定する際に、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さのうち、最小の高さを設定する、
ように前記コンピュータに機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第2の形態によれば、高さ仮決定処理の(B)の処理において、仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを処理対象つなぎ線に設定する際に、仮決定群に含まれるつなぎ線の仮の高さのうち最小の高さが設定される。これにより、更に、各つなぎ線の高さを最小とするように決定することができる。
第3の形態として、第1又は第2の形態のプログラムにおいて、
前記仮決定処理手段が、前記(A)及び(B)の処理において、前記一の停車場からの出発時刻が前記処理対象つなぎ線よりも遅く、且つ、仮の高さが前記処理対象つなぎ線よりも小さく、且つ、仮の高さを前記処理対象つなぎ線と交換した場合に他のつなぎ線と重ならないつなぎ線が前記仮決定群に有るか否かを判定し、有る場合には、そのつなぎ線と前記処理対象つなぎ線との仮の高さを交換した上で、前記処理対象つなぎ線を前記仮決定群に追加する高さ交換処理手段(例えば、図16のステップB19〜B25、図17のステップB29〜B35)を有する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第3の形態によれば、高さ仮決定処理の(A)及び(B)の処理において、一の停車場からの出発時刻が処理対象つなぎ線よりも遅く、且つ、仮の高さが処理対象つなぎ線よりも小さく、且つ、仮の高さを処理対象つなぎ線と交換した場合に他のつなぎ線と重ならないつなぎ線が仮決定群に有る場合には、そのつなぎ線と処理対象つなぎ線との仮の高さを交換した上で、処理対象つなぎ線が仮決定群に追加される。これにより、内包関係にあるつなぎ線同士において内包のつなぎ線が突き出さないよう、各つなぎ線の高さを適切に決定することができる。
第4の形態として、第3の形態のプログラムにおいて、
前記仮決定群に記憶されているつなぎ線を、前記一の停車場からの出発時刻が早い順にソートする仮決定群ソート手段(例えば、図17のステップB39)として前記コンピュータを機能させ、
前記高さ交換処理手段が、前記仮決定群ソート手段によりソートされた順番に前記判定を行い、最も先に有ると判定されたつなぎ線を交換の対象とする、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第4の形態によれば、仮の高さを処理対象つなぎ線と交換した場合に他のつなぎ線と重ならないつなぎ線が仮決定群に有るか否かの判定が、仮決定群に記憶されているつなぎ線のうち、一の停車場からの出発時刻が早い順に行われる。
車両運用図表の一例。 つなぎ線の高さの説明図。 条件1(つなぎ線が重ならない)の説明図。 条件2(つなぎ線の高さが最小)の説明図。 条件3(つなぎ線が突き出さない)の説明図。 条件2,3の一方は満たすが他方は満たさない一例。 運用図表作成装置の機能構成図。 運用ペアデータのデータ構成例。 つなぎ種別の説明図。 運用ペアのつなぎ線の高さの決定の概要図。 条件1を満たすつなぎ線の高さの決定の説明図。 条件2を満たすつなぎ線の高さの決定の説明図。 条件3を満たすつなぎ線の高さの決定の説明図。 つなぎ線が重なるか否かの判定の説明図。 運用図表作成処理のフローチャート。 つなぎ高さ決定処理のフローチャート。 図16のフローチャートの続き。 最小高さペア判定処理のフローチャート。 高さ交換可否判定処理のフローチャート。 駅線が2つの場合のつなぎ線の描画例。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、車両の運用図表の作成を例に挙げて説明するが、乗務員の運用図表の作成等、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[原理]
先ず、本実施形態における車両運用図表の作成原理を説明する。車両運用図表とは、列車ダイヤに対する車両運用を、該列車ダイヤ図に重ねて描画した図表である。車両運用は、ある停車場(代表的には、駅)への到着列車と、該到着列車として運用されていた車両が次に運用される出発列車との間に、列車間の運用つなぎを示す「つなぎ線」を引くことで表される。つなぎ線には、コの字形状の線図やクランク形状の線図等があるが(図9,図20参照)、本実施形態では、駅での折返しつなぎに用いられるコの字形状のつなぎ線に着目して説明する。
図1に、車両運用図表のつなぎ線に係る部分の一例を示す。図1では、A駅において、列車2M,4Mが到着するとともに、列車5M,9Mが出発しており、これらの列車に対する車両運用が示されている。すなわち、列車2Mと列車5Mとがつなぎ線10−1でつながれている。つまり、列車2Mとして運用されていた車両は、A駅に到着した後、折り返して列車5Mとして運用されることが示されている。また同様に、列車4Mと列車9Mとがつなぎ線10−2でつながれている。つまり、列車4Mとして運用された車両は、A駅に到着した後、折り返して列車9Mとして運用されることが示されている。
つなぎ線は、運用が正確に把握できるように描画することが重要であるとともに、“見易い”ように描画する必要がある。これを満足するための条件として、次の3つの条件がある。
<条件1>つなぎ線同士が重ならないこと。
<条件2>つなぎ線の高さが最小であること。
<条件3>他のつなぎ線から突き出さないこと。
つまり、適切な運用図表の作成のためには、これらの条件1〜3を満たすような各つなぎ線の適切な高さを決定することが必要である。
ここで、つなぎ線の高さを、図2に示すように定義する。すなわち、つなぎ線の高さは、駅線からの距離であり、駅線に近い方向を“低い”、駅線から離れる方向を“高い”と表現する。そして、その値は、“低い”順に、「1,2,3・・」と整数値で表現することとする。
(1)条件1(つなぎ線同士が重ならない)について
図3は、条件1を説明する図である。図3では、2つのつなぎ線10−1,10−2が描画されている。図3(a)は、条件1を満たす例である。この例では、2つのつなぎ線10−1,10−2の高さが異なっているため、2つのつなぎ線10−1,10−2が“重なっていない”。一方、図3(b)は、条件1を満たさない例である。この例では、2つのつなぎ線10−1,10−2の高さが同じであるため、2つのつなぎ線10−1,10−2の一部が“重なっている”。つまり、列車2M,4Mそれぞれが、次に、列車5M,9Mのどちらとして運用されるのか把握できない。
(2)条件2(つなぎ線の高さが最小であること)について
車両運用図表では、列車ダイヤ図に車両運用を示すつなぎ線を重ねて描画するため、つなぎ線の高さをできるだけ低くし、つなぎ線の描画スペースを可能な限り小さくすることが望ましい。
図4は、条件2を説明する図である。図4では、3つのつなぎ線10−1〜10−3が描画されている。図4(a)は、条件2を満たさない例である。この例では、3つのつなぎ線10−1〜10−3それぞれの高さが異なっており、つなぎ線の最大の高さは「3」である。図4(b)は、条件2を満たす例である。この例では、つなぎ線10−1,10−3の高さが同じ「1」となっており、つなぎ線の最大の高さは「2」である。
(3)条件3(他のつなぎ線から突き出さないこと)について
図5は、条件3を説明する図である。図5では、2つのつなぎ線10−4,10−5が描画されている。図5(a)は、条件3を満たさない例である。この例では、つなぎ線10−4,10−5が内包関係にあり、内包にあるつなぎ線10−5の高さが外方のつなぎ線10−4の高さよりも高く、つなぎ線10−5がつなぎ線10−4から“突き出している”。図5(b)は、条件3を満たしている例である。この例では、つなぎ線10−5がつなぎ線10−4よりも低く、つなぎ線10−4,10−5は互いに“突き出していない”。
但し、条件2,3は、同時に満たすことができない場合もある。図6は、条件2,3の一方を満たすが、他方を満たさない例を示す図である。図6では、5つのつなぎ線10−6〜10−10が描画されている。図6(a)の例では、つなぎ線10−6〜10−10の最大の高さは「2」であり、条件2を満たしているが、つなぎ線10−10がつなぎ線10−9を突き出しており、条件3は満たしていない。図6(b)の例では、何れのつなぎ線10−6〜10−10も他のつなぎ線10−6〜10−10を突き出しておらず、条件3を満たしているが、つなぎ線10−6〜10−10の最大の高さは「3」であり、条件2は満たしていない。
[構成]
図7は、運用図表作成装置1の機能構成図である。図7に示すように、運用図表作成装置1は、例えばコンピュータ等で実現され、機能的には、操作入力部110と、表示部120と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成される。
操作入力部110は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、操作入力に応じた操作信号を処理部200に出力する。
表示部120は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に基づく各種表示画面を表示する。
処理部200は、例えばCPU等の演算装置で実現され、操作入力部110から入力されたデータや、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ等に基づいて、運用図表作成装置1を構成する各部への指示やデータ転送を行い、運用図表作成装置1の全体制御を行う。
また、処理部200は、運用図表作成プログラム310に従った運用図表作成処理を行って、列車ダイヤに対する車両運用を示した車両運用図表を作成し表示部120に表示させる。運用図表作成処理では、処理部200は、予め定められた列車ダイヤ、及び、この列車ダイヤに対する車両運用をもとに、列車ダイヤ図に車両運用を重ねて示した車両運用図表を作成する。ここで、列車ダイヤについては列車ダイヤデータ320として記憶されているとともに、該列車ダイヤに対する車両運用については車両運用データ330として記憶されている。
具体的には、先ず、車両運用にて定められる、対象駅間の各駅においてつなぎ線でつなぐ到着列車と出発列車との組合せである運用ペア20を生成する。運用ペア20は、図2に示したように、ある駅において、つなぎ線でつなぐ到着列車と出発列車との組合せである。到着列車の到着時刻ta、及び、出発列車の出発時刻tdは、列車ダイヤによって定められている。
生成した運用ペアについては、運用ペアデータ340として記憶される。図8は、運用ペアデータ340のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すように、運用ペアデータ340は、生成された運用ペア毎に生成され、該運用ペアを識別するためのペアID341と、つなぎ線の描画の対象駅342と、到着列車343と、その到着時刻344と、出発列車345と、その出発時刻346と、つなぎ種別347と、つなぎ線の高さ348と、つなぎ線の高さの決定状況349とを格納している。
つなぎ種別とは、駅線に対する到着列車と出発列車の進行方向の組合せであり、図9に示すように4種別ある。そして、つなぎ種別によって、駅線に対するつなぎ線の描画位置が異なる。
図9は、「つなぎ種別」を説明する図である。図9(a)は、つなぎ種別が(上,上)の例であり、駅線に対して、到着列車は図中上方向から進入し、出発列車は図中上方向に進出する組合せである。つなぎ線は、駅線に対して下方に描画される。また、図9(b)は、つなぎ種別が(上,下)の例であり、駅線に対して、到着列車は図中上方向から進入し、出発列車は図中下方向に進出する組合せである。つなぎ線は、駅線に対して下方に描画される。また、図9(c)は、つなぎ種別が(下,上)の例であり、駅線に対して、到着列車は図中下方向から進入し、出発列車は図中上方向に進出する組合せである。つなぎ線は、駅線に対して上方に描画される。また、図9(d)は、つなぎ種別が(下,下)の例であり、駅線に対して、到着列車は図中下方向から進入し、出発列車は図中下方向に進出する組合せである。つなぎ線は、駅線に対して上方に描画される。
続いて、処理部200は、生成した運用ペアそれぞれについて、つなぎ線の高さを決定する。このとき、つなぎ線の描画対象駅及びつなぎ種別が同じ運用ペア同士を1つの「集合T」としてグループ分けし、この集合T毎に、運用ペアのつなぎ線の高さを決定する。
図10は、1つの集合Tについての、運用ペア20のつなぎ線の高さの決定手順の概要図である。図10に示すように、集合Tに含まれる各運用ペア20について、その到着時刻taが早い順につなぎの高さを決定する。つなぎの高さを仮決定した運用ペア20は集合Uに追加され、その後、高さが確定されて集合Vに追加される。なおここで、集合Uに含まれる運用ペア20は、つなぎ線の高さが全て異なっているとともに、その値が最小の高さ「1」から1ずつ順に大きくなるように仮決定されている。このため、集合Uに含まれる運用ペア20の個数Nは、集合Uに含まれる運用ペア20のつなぎ線の最大の高さとなっている。
集合Tの各運用ペア20のつなぎ線の高さは、次のように決定する。すなわち、先ず、集合Tに含まれる運用ペア20について、到着時刻taが早い順に、つなぎ線の高さの仮決定の対象の運用ペア(対象ペア)とする。そして、集合Uの運用ペア20それぞれのつなぎ線の高さをもとに、条件1,2を満たすよう、対象ペアのつなぎ線の高さを仮決定する。
図11は、条件1,2を満たすような対象ペアのつなぎ線の高さの決定を説明する図である。図11では、対象ペア21と、集合Uに含まれる1つの運用ペア(抽出ペア)22とが示されている。なおここで、対象ペア21の到着時刻ta1は、抽出ペア22の到着時刻ta2よりも遅い。これは、集合Tに含まれる運用ペア20は、出発時刻taが早い順に対象ペア21としてつなぎ線の高さが(仮)決定され、集合Uに追加されるためである。
図11(a)に示すように、対象ペア21の到着時刻ta1が抽出ペア22の出発時刻td2より遅い場合、つなぎ線の高さが同じでも重ならないので、対象ペア21のつなぎ線の高さを、抽出ペア22のつなぎ線の高さと同じとすることができる。また、図11(b)に示すように、対象ペア21の到着時刻ta1が抽出ペア22の出発時刻td2より早い場合、つなぎ線の高さが同じだと重なるので、対象ペア21のつなぎ線の高さを、抽出ペア22の高さとは異なる高さとする必要がある。
すなわち、処理部200は、対象ペアの到着時刻ta1と抽出ペアの出発時刻td2とを比較することで、対象ペアのつなぎ線の高さを抽出ペアのつなぎ線の高さと同じとしたときに、両者が重なるか否かを判断する。
このように、対象ペアを集合Uの運用ペア(抽出ペア)それぞれと比較し、対象ペアのつなぎ線の高さを同じとしても重ならない集合Uの運用ペア(抽出ペア)を判断する。
そして、重ならないと判断した運用ペアそれぞれのつなぎ線の高さのうち、最小のつなぎ線の高さを、対象ペアのつなぎ線の高さとして仮決定する。
図12は、対象ペアと重ならないつなぎ線の最小の高さの選択を説明する図である。図12では、対象ペア21のつなぎ線の高さを同じとしても“重ならない”集合Uの運用ペア(抽出ペア)として、3つの運用ペア23〜25が有る例を示している。この場合、集合Uの運用ペア23〜25それぞれのつなぎ線の高さは、それぞれ、「1」,「3」,「4」であり、従って、対象ペア21のつなぎ線の高さは「1」とする。
一方、集合Uの運用ペア(抽出ペア)のうち、対象ペアのつなぎの高さを同じとしたとしても重ならない運用ペアがゼロの場合には、集合Uの各運用ペアのつなぎ線の高さのうち、最大の高さより「1」だけ大きい高さを、対象ペアのつなぎ線の高さとする。すなわち、集合Uの運用ペアの数Nに「1」加算した値「N+1」を、対象ペアのつなぎ線の高さとする。これは、集合Uの各運用ペアのつなぎ線の高さが全て異なるとともに、そのつなぎ線の高さが、最小値「1」から順に1ずつ異なる値となっているからである。これにより、条件1,2を満たすよう、対象ペア(集合Tの運用ペア)のつなぎ線の高さを仮決定することができる。
このように、条件1,2を満たすように対象ペアのつなぎ線の高さを仮決定すると、処理部200は、該対象ペアを集合Uに追加する。そして、対象ペアの仮決定したつなぎ線の高さと同じ集合Uの運用ペアについて、つなぎ線の高さを確定とし、集合Uから削除して集合Vに追加する。
条件1,2を満たすように対象ペアのつなぎ線の高さを決定すると、続いて、処理部200は、該対象ペアが条件3を満たすかを判断する。
図13は、対象ペアが条件3を満たすかの判断を説明する図である。図13では、対象ペア21と、集合Uに含まれる1つの運用ペア(選択ペア)26とが示されている。なおここで、対象ペア21の到着時刻ta1は、選択ペア26の到着時刻ta2よりも遅い。
図13(a)に示すように、対象ペア21の出発時刻td1が選択ペア26の出発時刻td2よりも遅い場合、対象ペア21及び選択ペア26それぞれのつなぎ線の高さにかかわらず、対象ペア21のつなぎ線は選択ペア26のつなぎ線を突き出さず、条件3を満たしている。また、図13(b)に示すように、対象ペア21の出発時刻td1が選択ペア26の出発時刻td2よりも早く、且つ、対象ペア21のつなぎ線の高さが選択ペア26のつなぎ線の高さよりも高い場合、対象ペア21のつなぎ線が選択ペア26のつなぎ線を突き出し、条件3を満たしていない。また、図13(c)に示すように、対象ペア21の出発時刻td1が選択ペア26の出発時刻td2よりも早く、且つ、対象ペア21のつなぎ線の高さが選択ペア26のつなぎ線の高さよりも低い場合、対象ペア21のつなぎ線は選択ペア26のつなぎ線を突き出さず、条件3を満たしている。
すなわち、処理部200は、対象ペアの出発時刻td1と選択ペアの出発時刻td2とを比較するとともに、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを比較することで、対象ペアが条件3を満たすかを判定する。
そして、対象ペアが条件3を満たさない場合(図13(b))には、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換しても条件1を満たすのであるならば、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換する。条件1を満たすかの具体的な判断は、次のように行う。
先ず、つなぎ線の高さを交換した後の対象ペア及び選択ペア(以下、「交換後対象ペア」及び「交換後選択ペア」という)それぞれについて、集合U或いは集合Vの運用ペアそれぞれとの間で、つなぎ線の高さが異なるか否かを判断する。交換後対象ペア及び交換後選択ペアが、ともに、集合U及び集合Vの全ての運用ペアとつなぎ線の高さが異なるならば、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換しても、条件1は満たされると判断する。一方、集合U或いは集合Vに、交換後対象ペア或いは交換後選択ペアとつなぎ線の高さが同じ運用ペアが含まれるならば、更に、そのつなぎ線の高さが同じとなった運用ペア同士について、それぞれの到着時刻ta及び出発時刻tdを比較することで、条件1を満たすかを判断する。
図14は、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換したときに、条件1を満たすかの判断を説明する図である。図14では、つなぎ線の高さが同じとなった2つの運用ペア(交換後選択ペア27と、集合U或いは集合Vに含まれる1つの運用ペア(判定ペア)28)が示されている。なお、図14では、交換後選択ペアについて示しているが、交換後対象ペアについても同様である。
図14(a)に示すように、交換後選択ペア27の出発時刻td1が判定ペア28の到着時刻ta2よりも早い場合、交換後選択ペア27と判定ペア28とは重ならず、条件1は満たされる。また、図14(b)に示すように、交換後選択ペア27の到着時刻ta1が判定ペア28の出発時刻td2よりも遅い場合、交換後選択ペア27と判定ペア28とは重ならず、条件1は満たされる。また、図14(c)に示すように、判定ペア28の到着時刻ta2が、交換後選択ペア27の到着時刻ta1よりも遅く且つ出発時刻td1よりも早い場合、交換後選択ペア27と判定ペア28とが重なり、条件1は満たされない。また、図14(d)に示すように、交換後選択ペア27の到着時刻ta1が、判定ペア28の到着時刻ta2よりも遅く且つ出発時刻td2よりも早い場合、交換後選択ペア27と判定ペア28とが重なり、条件1は満たされない。
集合Tの全ての運用ペアについてつなぎ線の高さを仮決定すると、処理部200は、集合Uの各運用ペアのつなぎ線の高さを確定する。
同様に、駅及びつなぎ種別の組合せが異なる全ての集合Tについて、運用ペアのつなぎ線の高さを決定すると、列車ダイヤ図において、各運用ペアに対応する車両運用を示すつなぎ線を、つなぎ種別に応じた駅線に対する位置(上/下)に、決定した高さで描画することで、列車ダイヤ図に列車運用を重ねて描画した運用図表を作成し、表示部120に表示させる。
図7に戻り、記憶部300は、処理部200が運用図表作成装置1を統合的に制御するための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施形態の運用図表作成処理を実行するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や、操作入力部110からの操作信号が一時的に格納される。本実施形態では、プログラムとして、運用図表作成プログラム310が記憶されるとともに、データとして、列車ダイヤデータ320と、車両運用データ330と、運用ペアデータ340とが記憶される。
[処理の流れ]
図15は、運用図表作成処理の流れを説明するフローチャートである。図15によれば、処理部200は、先ず、定められた車両運用データをもとに、各駅においてつなぎ線でつなぐ到着列車と出発列車の組合せである運用ペアを生成する(ステップA1)。次いで、生成した運用ペアを、つなぎ線の描画対象駅及びつなぎ種別が同じもの同士を1つの集合Tとするようにグループ分けする(ステップA3)。
そして、各集合Tを順に対象としたループAの処理を行う。ループAでは、つなぎ高さ決定処理を行い、対象の集合Tの各運用ペアのつなぎ線の高さを決定する(ステップA5)。
図16,図17は、つなぎ高さ決定処理の流れを説明するフローチャートである。図16,図17によれば、処理部200は、初期設定として、集合U,Vをクリアする(ステップB1)。次いで、対象の集合Tの運用ペアを、その到着時刻が早い順にソートする(ステップB3)。そして、対象の集合Tの各運用ペアについて、到着時刻が早い順に対象ペアとしたループBの処理を行う。
ループBでは、集合Uがゼロならば(ステップB5:YES)、対象ペアのつなぎ線の高さを、最小値「1」として仮決定する(ステップB7)。
一方、集合Uに1つ以上の運用ペアが含まれるならば(ステップB5:NO)、集合Uから、出発時刻が最も早い運用ペアを抽出する(ステップB9)。そして、対象ペアの到着時刻と、集合Uから抽出した運用ペア(抽出ペア)の出発時刻とを比較し、対象ペアの到着時刻が抽出ペアの出発時刻よりも遅いならば(ステップB11:YES)、最小高さペア判定処理を行って、集合Uの運用ペアのうち、つなぎ線の高さが同じであっても対象ペアに重ならない運用ペアであって、つなぎ線の高さが最小である運用ペア(最小高さペア)Tminを判定する(ステップB13)。
図18は、最小高さペア判定処理を説明するフローチャートである。図18によれば、先ず、初期値として、集合Uの運用ペアのうち、出発時刻が最も早い運用ペアを、最小高さペアTminとする(ステップC1)。
次いで、集合Uに含まれる運用ペアそれぞれについて、出発時刻が早い順に選択ペアとして、ループEの処理を行う。ループEでは、対象ペアの到着時刻が選択ペアの出発時刻より遅く(ステップC3:YES)、且つ、最小高さペアTminのつなぎ線の高さが選択ペアのつなぎ線の高さよりも低い(小さい)ならば(ステップC5:YES)、選択ペアを、新たな最小高さペアTminとする(ステップC7)。ループEはこのように行われる。集合Uの全ての運用ペアについてのループEの処理を終了すると、最小高さペア判定処理を終了する。
最小高さペア判定処理を終了すると、対象ペアのつなぎ線の高さを、最小高さペア判定処理で判定した最小高さペアTminの高さとして仮決定する(ステップB15)。次いで、この最小高さペアTminのつなぎ線の高さを確定し、集合Uから削除して集合Vに追加する(ステップB17)。
続いて、集合Uの各ペアについて、その出発時刻が遅い順に選択ペアとしてループCの処理を行う。ループCでは、対象ペアの出発時刻が選択ペアの出発時刻より遅く、且つ、対象ペアのつなぎ線の高さが選択ペアのつなぎ線の高さよりも高いならば(ステップB19:YES)、高さ交換可否判定処理を行って、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換が可能か否かを判定する(ステップB21)。
図19は、高さ交換可否判定処理を説明するフローチャートである。図19によれば、先ず、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換する(ステップD1)。
次いで、集合Uの選択ペアを除く各運用ペア、及び、集合Uの各運用ペアを、順に判定ペアとしたループFの処理を行う。ループFでは、先ず、判定ペアと、つなぎ線の高さを交換した後の選択ペア(交換後選択ペア)とのつなぎ線の高さを比較し、異なるならば(ステップD3:NO)、交換後選択ペアは判定ペアと「重ならない」と判断する(ステップD5)。
一方、判定ペアと交換後選択ペアのつなぎ線の高さが同じならば(ステップD3:YES)、続いて、交換後選択ペアの到着時刻と判定ペアの到着時刻とを比較する。その結果、交換後選択ペアの到着時刻が判定ペアの到着時刻より早いならば(ステップD7:YES)、更に、交換後選択ペアの出発時刻と判定ペアの到着時刻とを比較する。その結果、交換後選択ペアの出発時刻が、定ペアの到着時刻よりも早いならば(ステップD9:YES)、交換後選択ペアは判定ペアと「重ならない」と判断し(ステップD11)、交換後選択ペアの出発時刻が判定ペアの到着時刻よりも遅いならば(ステップD9:NO)、交換後選択ペアは判定ペアと「重なる」と判断する(ステップD13)。
一方、交換後選択ペアの到着時刻が、判定ペアの到着時刻よりも遅いならば(ステップD7:NO)、更に、交換後選択ペアの到着時刻と判定ペアの出発時刻とを比較する。その結果、交換後選択ペアの到着時刻が判定ペアの出発時刻よりも遅いならば(ステップD15:YES)、交換後選択ペアは判定ペアと「重ならない」と判断し(ステップD17)、交換後選択ペアの到着時刻が判定ペアの出発時刻よりも遅いならば(ステップD15:NO)、交換後選択ペアは判定ペアと「重なる」と判断する(ステップD19)。ループFの処理は、このように行われる。
集合Uの選択ペアを除く各運用ペア、及び、集合Uの各運用ペアの全てについて、ループFの処理を終了すると、集合Uの選択ペアを除く各運用ペア、及び、集合Uの運用ペアの全てについて、交換後選択ペアと「重ならない」と判断したならば(ステップD21:YES)、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さは「交換可」と判断し(ステップD23)、1つでも「重なる」と判断したならば(ステップD21:NO)、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さは「交換不可」と判断する(ステップD25)。
その後、交換後対象ペアと交換後選択ペアのつなぎ線の高さを交換し、もとの高さに戻す(ステップD27)。以上の処理を行うと、処理部200は、高さ交換可否判定処理を終了する。
高さ交換可否判定処理の結果、「交換可」と判定したならば(ステップB23:YES)、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換する(ステップB25)。
ループCはこのように行われる。
一方、対象ペアの到着時刻が抽出ペアの出発時刻よりも早いならば(ステップB11:NO)、対象ペアのつなぎ線の高さを、集合Uに含まれるペアの数Nに「1」加算した値(N+1)として仮決定する(ステップB27)。
続いて、集合Uの各ペアについて、その出発時刻が遅い順に選択ペアとしてループDの処理を行う。ループDでは、対象ペアの出発時刻が選択ペアの出発時刻より遅いならば(ステップB29:YES)、高さ交換可否判定処理(図19参照)を行って、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換が可能か否かを判定する(ステップB31)。高さ交換可否判定処理の結果、「交換可」と判定したならば(ステップB33:YES)、対象ペアと選択ペアのつなぎ線の高さを交換する(ステップB35)。
ループDはこのように行われる。
このように、対象ペアのつなぎ線の高さを仮決定すると、処理部200は、この対象ペアを集合Uに追加し(ステップB37)、その後、集合Uの運用ペアを、出発時刻が早い順にソートする(ステップB39)。ループBはこのように行われる。
そして、集合Tの全ての運用ペアについてのループAの処理を終了すると、処理部200は、集合Uの各運用ペアのつなぎ線の高さを確定した後(ステップB41)、つなぎ高さ決定処理を終了する。
全ての集合Tを対象としたループAを終了すると、処理部200は、列車ダイヤ図に車両運用を示すつなぎ線を決定した高さで描画した車両運用図表を作成し、表示部120に表示させる(ステップA7)。以上の処理を行うと、処理部200は、運用図表作成処理を終了する。
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、ある駅においてつなぎ線でつなぐ到着列車と出発列車の組合せである各運用ペアについて、到着時刻が早い順に対象ペアとしてつなぎ線の高さを仮決定する。つなぎ線の高さは、つなぎ線の高さを仮決定した他の運用ペアと重ならない高さであって最小の高さとなるように仮決定し、更に、仮決定したつなぎ線の高さが、他の運用ペアのつなぎ線を突き出す場合、その運用ペアと対象ペアとのつなぎ線の高さを交換しても他のつなぎ線と重ならないならば、その運用ペアと対象ペアのつなぎ線の高さを交換する。
これにより、車両運用図表において、列車間の運用つなぎを示す各つなぎ線の高さを、つなぎ線同士が重ならず(条件1)、且つ、つなぎ線の高さが最小となる(条件2)とともに、更に、可能な限りつなぎ線同士が突き出さない(条件3)よう、適切に決定することができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)駅線が複数
例えば、上述の実施形態では、駅線を1つとして説明したが、駅線が2つの場合にも適用可能である。
図20は、駅線が2つの場合のつなぎ線の描画例を示す図である。図20では、C駅の駅線が2つの例を示している。この場合、C駅の2つの駅線の間をつなぎ種別に合わせた4つの領域に分割し、各領域に対応するつなぎ種別のつなぎ線を描画する。図20では、2つの駅線の間を、図中上から順に、つなぎ種別が(上,上)、(上,下)、(下,上)、(下,下)用の領域としている。また、つなぎ線の高さは、つなぎ種別が(上,上)及び(上,下)については、上側の駅線から離れる方向を“高い”とし、つなぎ種別が(下,上)及び(下,下)については、下側の駅線から離れる方向を“高い”とする。
(B)乗務員運用
また、上述の実施形態では、車両運用について説明したが、乗務員運用についても同様である。
(C)停車場
また、上述の実施形態では、停車場の代表例として駅について説明したが、信号場や操車場についても同様に適用可能である。
10 つなぎ線、20 運用ペア
1 運用図表作成装置
110 操作入力部、120 表示部、200 処理部
300 記憶部
310 運用図表作成プログラム、320 列車ダイヤデータ
330 車両運用データ、340 運用ペアデータ

Claims (5)

  1. コンピュータに、車両又は乗務員の一の停車場における列車間の運用つなぎを示すつなぎ線をダイヤ図上に表す際の当該つなぎ線の高さを算出させるためのプログラムであって、
    仮の高さが決定されたつなぎ線の集合である仮決定群を記憶する仮決定群記憶手段、
    高さが未決定のつなぎ線のうち、前記一の停車場への到着時刻が早いつなぎ線から順番に処理対象つなぎ線として、(A)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が早い場合には、前記仮決定群に含まれる最大の仮の高さより大きい仮の高さを当該処理対象つなぎ線に設定して前記仮決定群に追加し、(B)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が遅い場合には、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを選出して当該処理対象つなぎ線に設定し、前記仮決定群に追加するとともに、設定した仮の高さと同一の仮の高さとして設定されていたつなぎ線を前記仮決定群から削除する、高さ仮決定処理を実行する仮決定処理手段、
    前記高さ仮決定処理によって仮決定された各つなぎ線それぞれの仮の高さを、本決定する本決定処理手段、
    として機能させるためのプログラム。
  2. 前記仮決定処理手段が、前記(B)の処理において、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを当該処理対象つなぎ線に設定する際に、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さのうち、最小の高さを設定する、
    ように前記コンピュータに機能させるための請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記仮決定処理手段が、前記(A)及び(B)の処理において、前記一の停車場からの出発時刻が前記処理対象つなぎ線よりも遅く、且つ、仮の高さが前記処理対象つなぎ線よりも小さく、且つ、仮の高さを前記処理対象つなぎ線と交換した場合に他のつなぎ線と重ならないつなぎ線が前記仮決定群に有るか否かを判定し、有る場合には、そのつなぎ線と前記処理対象つなぎ線との仮の高さを交換した上で、前記処理対象つなぎ線を前記仮決定群に追加する高さ交換処理手段を有する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記仮決定群に記憶されているつなぎ線を、前記一の停車場からの出発時刻が早い順にソートする仮決定群ソート手段として前記コンピュータを機能させ、
    前記高さ交換処理手段が、前記仮決定群ソート手段によりソートされた順番に前記判定を行い、最も先に有ると判定されたつなぎ線を交換の対象とする、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項3に記載のプログラム。
  5. 車両又は乗務員の一の停車場における列車間の運用つなぎを示すつなぎ線をダイヤ図上に表す際の当該つなぎ線の高さを算出するつなぎ高さ算出装置であって、
    仮の高さが決定されたつなぎ線の集合である仮決定群を記憶する仮決定群記憶手段と、
    高さが未決定のつなぎ線のうち、前記一の停車場への到着時刻が早いつなぎ線から順番に処理対象つなぎ線として、(A)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が早い場合には、前記仮決定群に含まれる最大の仮の高さより大きい仮の高さを当該処理対象つなぎ線に設定して前記仮決定群に追加し、(B)前記仮決定群のうち、前記一の停車場からの出発時刻が最も早いつなぎ線よりも、当該処理対象つなぎ線の前記一の停車場への到着時刻が遅い場合には、前記仮決定群に含まれるつなぎ線と重ならない仮の高さを選出して当該処理対象つなぎ線に設定し、前記仮決定群に追加するとともに、設定した仮の高さと同一の仮の高さとして設定されていたつなぎ線を前記仮決定群から削除する、高さ仮決定処理を実行する仮決定処理手段と、
    前記高さ仮決定処理によって仮決定された各つなぎ線それぞれの仮の高さを、本決定する本決定処理手段と、
    を備えたつなぎ高さ算出装置。
JP2010025074A 2010-02-08 2010-02-08 プログラム及びつなぎ高さ算出装置 Expired - Fee Related JP5450142B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010025074A JP5450142B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 プログラム及びつなぎ高さ算出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010025074A JP5450142B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 プログラム及びつなぎ高さ算出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011161995A true JP2011161995A (ja) 2011-08-25
JP5450142B2 JP5450142B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=44593191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010025074A Expired - Fee Related JP5450142B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 プログラム及びつなぎ高さ算出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5450142B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01153375A (ja) * 1987-12-11 1989-06-15 Hitachi Ltd 折返し駅列車ダイヤ計画方法および装置
JPH06127391A (ja) * 1992-10-15 1994-05-10 Hitachi Ltd 計画の作成・修正システム
JPH06144230A (ja) * 1992-11-12 1994-05-24 Toshiba Corp 列車ダイヤ自動作成装置
JP2000351374A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Tobu Railway Co Ltd 列車運行管理システムの運転整理装置
JP2004230959A (ja) * 2003-01-29 2004-08-19 Hitachi Ltd 列車スジ選択方法及び列車スジ選択装置
JP2008179358A (ja) * 2008-03-31 2008-08-07 Tobu Railway Co Ltd 列車運行管理システムの運転整理装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01153375A (ja) * 1987-12-11 1989-06-15 Hitachi Ltd 折返し駅列車ダイヤ計画方法および装置
JPH06127391A (ja) * 1992-10-15 1994-05-10 Hitachi Ltd 計画の作成・修正システム
JPH06144230A (ja) * 1992-11-12 1994-05-24 Toshiba Corp 列車ダイヤ自動作成装置
JP2000351374A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Tobu Railway Co Ltd 列車運行管理システムの運転整理装置
JP2004230959A (ja) * 2003-01-29 2004-08-19 Hitachi Ltd 列車スジ選択方法及び列車スジ選択装置
JP2008179358A (ja) * 2008-03-31 2008-08-07 Tobu Railway Co Ltd 列車運行管理システムの運転整理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5450142B2 (ja) 2014-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220179433A1 (en) Robot coordination in a shared workspace
WO2020224462A1 (zh) 驾驶仿真场景的处理方法、装置及存储介质
Lei et al. Automated method for checking crane paths for heavy lifts in industrial projects
JP6628368B2 (ja) サイトネットワークを形成するための方法及びシステム
US20090276194A1 (en) Route curve generation system, method and storage medium
Dashti et al. Integrated BIM-based simulation for automated time-space conflict management in construction projects
WO2014141928A1 (ja) 搬入経路計画システム
CN110369293A (zh) 分拣系统、分拣小车的落包控制方法、设备和存储介质
Su et al. Life cycle approach to construction workspace modeling and planning
CN110502676A (zh) 基于可视化工具建模的机场场面运行仿真方法及存储介质
US20210173977A1 (en) Traction power simulation
Wu et al. How human-robot collaboration impacts construction productivity: An agent-based multi-fidelity modeling approach
US20130325223A1 (en) System and method for vehicle movement modeling in a railway network
Spichkova et al. Formal model for intelligent route planning
JP2010264978A (ja) ダイヤ評価装置
JP5450142B2 (ja) プログラム及びつなぎ高さ算出装置
Wang et al. A graph theory-based approach to route location in railway interlocking
Rohrer AutoMod tutorial
Sinha et al. Virtual traffic lights+ a robust, practical, and functionally safe intelligent transportation system
CN109949398A (zh) 粒子渲染方法、装置及电子设备
Ng et al. FACTS Analyser: An innovative tool for factory conceptual design using simulation
JP7338617B2 (ja) ボトルネック可視化装置及びボトルネック可視化方法
JP2020057266A (ja) 架設工程提示装置、架設工程提示プログラムおよび記録媒体
Muller Automod™-providing simulation solutions for over 25 years
Rohrer AutoMod product suite tutorial (AutoMod, Simulator, AutoStat) by AutoSimulations

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5450142

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees