JP2011161118A - R面取り用ニッパー - Google Patents

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定三 小林
Mitsuharu Kobayashi
光春 小林
Masaji Sato
正次 佐藤
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KOBAYASHI KOGU SEISAKUSHO KK
Kobayashi Tool Mfg Co Ltd
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KOBAYASHI KOGU SEISAKUSHO KK
Kobayashi Tool Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】 1回の切断動作でR面取りができるR面取り用ニッパーを提供する。
【解決手段】 本発明のR面取り用ニッパー10は、一対のアーム11、11と、これらのアームが交差している交差部を回動自在に軸支する軸部12と、前記各アームの前記軸部から先端側に形成された一対の刃部13、13と、各刃部に形成された切刃13a,13aと、前記各アームの前記軸部より後側に形成されたハンドル14、14と、を有し、前記ハンドル14、14を接近・離反すると、前記切刃13a,13aも互いに接近・離反するようになっており、前記一対の切刃13a,13aを接合させ、双方の切刃の先端同士が重なり合って形成する線が凹状の曲線である。
【選択図】 図1

Description

本発明はニッパーに関し、特に、R面取りができるニッパーに関する。
ニッパーは、主として電線や銅線等を切断するのに使用され、一般に、図6に示すような形状をしている。ここに、図6(a)は平面図で、(b)は側面図である。
すなわち、通常のニッパーは、次のような構成となっている。一対のアーム1、1が軸部2で交差して回動自在に連結され、このアーム1、1の軸部2から先端側に、刃部3、3が形成され、各刃部3、3の先端に切刃3a、3aが形成されている。アーム1、1の後端側は、ハンドル4、4となっている。ハンドル4、4を接近・離反すると、切刃3a、3aも互いに接近・離反するようになっており、切刃3a、3aが接近するとき、間に挟まれた銅線等を切断することになる。
ニッパーは電線や銅線以外でも多様な用途に使用可能である。たとえば、図7(a)に示すような射出成型された合成樹脂製の円板6の場合、射出成形後の円板6には、溶融した樹脂を圧入した際にゲート内で硬化した部分が突起7として残存している。金型から取り出した後、この突起7を取り除くことになるが、ニッパーで切断して取り除いている。
しかし、従来のニッパーは、切刃3a、3aは直線となっているので、次のような問題がある。図7(b)は、(a)の突起7を切断した痕の要部を拡大した図であるが、この図に示すように、直線の切刃3a、3aで切断すると、円板6に突起7の根本部分7aが残ってしまう。根本部分7aが残らないようにするには、直線の切刃3a、3aを少しずつ傾斜を変化させて何回かに分けて残存する根本部分7aを切り取し、さらに、精度よく仕上げるには、やすり等で仕上げるといった作業が必要となり、時間と手間が掛かる。
図7は円板6の例であるが、その他にも、四角い金属薄板や紙等の角部をR面取りする場合、直線の切刃では、ニッパーの向きを少しずつ変えながら、何回も繰り返して切断し、かつ、やすり等で仕上げをしなければならず、手間と時間が掛かっていた。
本発明は、斯かる実情に鑑みたもので、1回の切断動作でR面取りができるR面取り用ニッパーを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明のR面取り用ニッパーは、一対のアームと、これらのアームが交差している交差部を回動自在に軸支する軸部と、前記各アームの前記軸部から先端側に形成された一対の刃部と、各刃部に形成された切刃と、前記各アームの前記軸部より後側に形成されたハンドルと、を有し、前記ハンドルを接近・離反すると、前記切刃も互いに接近・離反するようになっており、前記一対の切刃を接合させ、双方の切刃の先端同士が重なり合って形成する線が凹状の曲線であることを特徴としている。
前記切刃が形成する凹状の曲線が、半径が一定で、曲率半径が5−10mmの円弧である構成としたり、前記切刃が形成する円弧の中心角が90゜である構成としたり、前記凹状の曲線の曲率半径が、曲線の一方から他方に向かって徐々に変化している構成としたり、前記一対の切刃が接合したとき、両側の切刃の外側面が同一面内に含まれる構成としたりすることができる。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
射出成形された合成樹脂製の円板に残存している突起を切り落とす場合、円板の半径とおなじ曲率半径を持ったR面取り用ニッパーを用意する。R面取り用ニッパーの切刃のRは、円板の外周面の曲率半径Rと重なるので、ニッパーを開いて切刃で突起を挟み、切刃のRを円板の外周面に重ねた状態で突起を切り落とすと、突起を根本から綺麗に切断することができる。突起の切断後には円板には突起の残存物は残らない。やすり掛けの必要もない。
本発明のR面取り用ニッパーによれば、1回の切断で所望の位置にR面を形成することができるという優れた効果を奏する。
矩形の金属薄板或いは紙の角部のR面取りをする場合、切刃が作る円弧の中心角が90゜のR面取り用ニッパーで、切刃の両端と金属薄板或いは紙の2辺とを合わせて切断すれば、一度で90゜のR面取りができる。
切刃が作る円弧の曲率半径が徐々に変化するR面取り用ニッパーを使用すれば、1つのニッパーで、種々の曲率半径のR面取りをすることができる。両側の切刃の外側面が同一面内に含まれるようにすることで、突起を根本から切断することができる。
本発明のR面取り用ニッパーの開いた状態の平面図である。 (a)は本発明のR面取り用ニッパーの閉じた状態の側面図で、(b)は(a)のA−A線断面図である。 本発明のR面取り用ニッパーで、円板の突起を切断する状態を示す図で、(a)は切断前、(b)は切断後の図である。 本発明のR面取り用ニッパーの第2実施例の刃部の拡大側面図である。 本発明のR面取り用ニッパーの第3実施例の刃部の拡大側面図である。 従来のニッパーの図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。 従来のニッパーにおける問題を説明する図で、(a)は射出成形された円板の図、(b)は(a)の円板の一部を拡大した図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明のR面取り用ニッパー10の、第1実施例で、開いた状態の平面図、図2は閉じた状態の側面図である。
これらの図に示すように、本発明のR面取り用ニッパー10は、一対のアーム11、11が軸部12で交差して回動自在に連結され、このアーム11、11の軸部12から先端側に、刃部13、13を形成し、各刃部13、13の先端に切刃13a、13aを形成している。アーム11、11の後端側はカバーに覆われたハンドル14、14となっている。ハンドル14、14を接近・離反すると、切刃13a、13aも互いに接近・離反するようになっており、切刃13a、13aが接近するとき、間に挟まれたものを切断することができる。
以上の構成は、従来例と同じである。本発明のR面取り用ニッパー10は、、一対の切刃13a、13aが密着したとき、双方の切刃13a、13aの先端同士が重なり合って形成する線(切刃13aと同じ線)が凹状の曲線であることに特徴がある。
図2(b)は、図2(a)のA−A線の断面図で、刃部13の断面図である。この図に示すように、一対の切刃13a、13aが密着したとき、両側の切刃13a、13aの外側面13bは最も外側に突出して、かつ、同一面内に含まれるようになっている。この実施例では、切刃13aが曲率半径が一定の円弧であるから、外側面13bは円筒面の一部となる。これによって、図5に示す突起7を切断する場合、外側面13bが円板6の外周面(円筒面)に重なり合って突起7の円板6側の境界を根本から切断することができる。
また、本発明の実施例では、上述したように切刃13aは曲率半径Rが一定の円弧となっている。曲率半径Rの大きさは特に限定されるものではないが、5−10mmが望ましい。この範囲が最も適用範囲が広い実用的な範囲だからである。
図3は本発明のR面取り用ニッパーの使用状態を示す図である。従来例で説明した円板6の突起7を切断する状態を示し、(a)は切断前、(b)は切断後を示している。
まず、円板6の外周面のRの大きさと同じ曲率半径の切刃13aを持ったR面取り用ニッパーを用意する。そして、R面取り用ニッパーの切刃13aを開いて、図3(a)に示すように、円板6の外周面に重ね合わせる。このとき、切刃13aの外側面13bは刃部13において最も外側に突出しており、かつ、外側面13bと円板6の外周面とは共に同じ曲率半径Rの円筒面なので、ぴったりと重なり合う。そして、切刃13a、13aの間に突起7を入れ、切刃13aを円板6の外周面に押しつけ、そのままハンドル14を挟む力を増し、突起7を切断する。突起7の根本は切刃13aによって、図3(b)に示すように、円板6の外周面とおなじ半径のRで切断され、円板6から突起7が完全に切除される。特に、両側の切刃13aの外側面13bが円板6の外周面に密着するので、円板6には突起7の残存物は一切残らない。
図4は、本発明の第2実施例の刃部13の拡大図である。切刃13aの中心角αの大きさは、特に限定されないが、この第2実施例では中心角αを90゜にしている。このような構成にすると、特に、矩形の紙や金属薄板の角のR面取をする場合、1回の切断で中心角が90゜のR面取りを完了させることができる。この第2実施例では、中心角αが90゜であること以外は第1実施例と同じである。
図5は本発明の第3実施例を示すものある。この実施例では、実施例1に示す刃部13に代えて、刃部23としている。刃部23には、切刃23aが形成されているが、この切刃23aは、刃元側の曲率半径R1と、刃先側の曲率半径R2とが相違しており、刃元から刃先へと曲率半径が徐々に変化している。この刃部23の構成以外は、第1実施例と同じである。勿論、刃部23の切刃23aの外側面が同一面内にあることも第1実施例と同じである。
このような構成にすることで、1つのR面取り用ニッパーで、多様な曲率半径のR面取りをすることができる。
10 R面取り用ニッパー
11 アーム
12 軸部
13 刃部
13a 切刃
13b 外側面
14 ハンドル
23 刃部
23a 切刃
R、R1、R2 曲率半径
α 中心角

Claims (5)

  1. 一対のアームと、これらのアームが交差している交差部を回動自在に軸支する軸部と、前記各アームの前記軸部から先端側に形成された一対の刃部と、各刃部に形成された切刃と、前記各アームの前記軸部より後側に形成されたハンドルと、を有し、前記ハンドルを接近・離反すると、前記切刃も互いに接近・離反するようになっており、前記一対の切刃を接合させ、双方の切刃の先端同士が重なり合って形成する線が凹状の曲線であることを特徴とするR面取り用ニッパー。
  2. 前記切刃が形成する凹状の曲線が、半径が一定で、曲率半径が5−10mmの円弧であることを特徴とする請求項1に記載のR面取り用ニッパー。
  3. 前記切刃が形成する円弧の中心角が90゜であることを特徴とする請求項2に記載のR面取り用ニッパー。
  4. 前記凹状の曲線の曲率半径が、曲線の一方から他方に向かって徐々に変化していることを特徴とする請求項1に記載のR面取り用ニッパー。
  5. 前記一対の切刃が接合したとき、両側の切刃の外側面が同一面内に含まれることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のR面取り用ニッパー。
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