JP2011159584A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させる。
【解決手段】車両用灯具10は、第1光源の光を灯具前方に照射するための第1レンズ102を有し、ロービーム用配光パターンを構成する拡散パターンを形成するよう構成された第1灯具ユニット100と、第2光源の光を灯具前方に照射するための第2レンズ202を有し、ロービーム用配光パターンを構成するカットラインパターンを形成するよう構成された第2灯具ユニット200と、を備える。第2灯具ユニット200は、正面視で、第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用灯具に関し、特に自動車などに用いられる車両用灯具に関する。
従来、複数の灯具ユニットのそれぞれで形成した部分配光パターンを重ね合わせて、所定の配光パターンを形成する車両用灯具が知られている。例えば、特許文献1には、第1半導体発光素子からの光を前方へ反射する第1主リフレクタを備える第1ユニットと、第2半導体発光素子からの光を前方へ反射する第2主リフレクタを備える第2ユニットとを備え、第1ユニットおよび第2ユニットによってすれ違いビームを形成する車両用灯具が開示されている。
複数の灯具ユニットにより1つの配光パターンを形成する従来の構成では、各灯具ユニットの発光領域が離間していた。この場合、他車両や歩行者は、各灯具ユニットを分離した発光部として認識してしまう可能性があった。歩行者等が各灯具ユニットを別々の発光部として認識した場合には、各発光部の大きさが小さいため、車両用灯具の持つ、歩行者等に対して自車の存在を認識せしめる機能(以下、この機能を自車標示機能と称する)が低下する可能性があった。
これに対し、上述の特許文献1に開示された車両用灯具では、第1ユニットと第2ユニットとの間に、第1ユニットおよび第2ユニットから照射された光を受けて前方に照射する付加光学ユニットが設けられている。この付加光学ユニットは、その発光領域が第1ユニットの発光領域と第2ユニットの発光領域とを結びつけて全体として一つの発光領域として視認されるように配置されている。これにより、特許文献1の車両用灯具は、自車標示機能を向上させていた。
特開2007−305575号公報
上述の特許文献1に開示された車両用灯具では、付加光学ユニットによって複数の灯具ユニットの発光領域を連続させることで、複数の灯具ユニットを1つの発光部として視認させていた。そのため、従来の車両用灯具には、車両用灯具の自車標示機能の向上を図る上で、部品点数の面で改善の余地があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用灯具は、第1光源の光を灯具前方に照射するための第1光学部材を有し、ロービーム用配光パターンを構成するカットラインパターンおよび拡散パターンのうちの一方を形成するよう構成された第1灯具ユニットと、第2光源の光を灯具前方に照射するための第2光学部材を有し、ロービーム用配光パターンを構成するカットラインパターンおよび拡散パターンのうちの他方を形成するよう構成された第2灯具ユニットと、を備え、第2灯具ユニットは、正面視で、第2光学部材の光出射面が第1灯具ユニットと接するように設けられたことを特徴とする。
この態様によれば、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。
上記態様において、第1光学部材は、第1レンズを含み、第2光学部材は、第2レンズを含み、第2灯具ユニットは、第2レンズの前端面が第1レンズの前端面に対して光軸方向後方にずれるように設けられてもよい。これによれば、車両用灯具の小型化が可能となる。
上記態様において、第2灯具ユニットは、第2レンズの外周部の一端が第1灯具ユニットに当接するよう構成されてもよい。これによれば、より確実に第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。
上記態様において、第2レンズは、自身の光軸方向に見て他の少なくとも一部の外周部より光軸に近い近軸外周部を有し、第2灯具ユニットは、近軸外周部が第1灯具ユニットに当接するよう構成されてもよい。これによれば、より確実に第1灯具ユニットと第2灯具ユニットとを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。
上記態様において、第1レンズは、シリンドリカルレンズであり、第1灯具ユニットは、拡散パターンを形成するよう構成され、第2レンズは、投影レンズであり、第2灯具ユニットは、カットラインパターンを形成するよう構成されてもよい。この場合であっても、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。
本発明によれば、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。
実施形態1に係る車両用灯具の概略正面図である。 図1のA−A線に沿った概略断面図である。 第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットにより形成される配光パターンの形状を示す説明図である。 実施形態2に係る車両用灯具の概略正面図である。 図4のB−B線に沿った概略断面図である。 第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットにより形成される配光パターンの形状を示す説明図である。 実施形態3に係る車両用灯具の概略正面図である。 図7のC−C線に沿った概略断面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る車両用灯具の概略正面図である。図2は、図1のA−A線に沿った概略断面図である。本実施形態に係る車両用灯具は、ロービーム用配光パターンを形成可能な車両用前照灯装置である。なお、本実施形態に係る車両用灯具は、左右対称に形成された一対のランプユニットを有し、車両用灯具が車両に装着される場合、ランプユニットの一方が車両の左前方部分に設けられ、他方が車両の右前方部分に設けられる。図1および図2は、車両用灯具として車両左側のランプユニットの構成を示している。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、車両前方側に開口部を有するランプボディ12と、ランプボディ12の開口部を覆うように取り付けられたアウターカバー14とを備える。アウターカバー14は、透光性を有する樹脂やガラス等で形成されている。車両用灯具10は、ランプボディ12とアウターカバー14とにより形成される灯室13内に、第1灯具ユニット100と、第2灯具ユニット200とを備える。第1灯具ユニット100は、第2灯具ユニット200の上側に設けられている。第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200は、従来公知の連結機構(図示せず)により、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200の光軸を水平方向あるいは鉛直方向に調整可能な状態で、ランプボディ12に取り付けられている。
第1灯具ユニット100は、プロジェクタ型(拡散レンズ光学系)の灯具ユニットであり、第1レンズ102(第1光学部材)と、第1レンズホルダ104と、第1ヒートシンク106と、第1光源モジュール108と、第1リフレクタ110とを備える。
第1レンズ102は、第1光源モジュール108から照射された光を灯具前方に照射するための光学部材である。具体的には、第1レンズ102は、前方側表面(前端面)が凸面で後方側表面(後端面)が平面であり、水平方向に延びる焦線を有するシリンドリカルレンズである。以下適宜、前端面を光出射面102a、後端面を光入射面102bという。本実施形態の第1レンズ102は、シリンドリカルレンズのうち、水平方向に延びる焦線が略円弧状となるように湾曲したトロイダルレンズである。なお、第1レンズ102は、焦線が直線状であるシリンドリカルレンズであってもよい。第1レンズ102は、焦線が水平方向に延びるように配置され、光入射面102bから入射した光を光出射面102aから左右方向に拡散するように出射することができる。
第1レンズホルダ104は、第1レンズ102の外周部に当接して、第1レンズ102を第1灯具ユニット100の光軸O1上に固定している。第1レンズホルダ104は、後述する第1ヒートシンク106の突出部106bに連結しており、これにより第1ヒートシンク106に固定されている。
第1ヒートシンク106は、第1光源モジュール108を保持するための部材である。第1ヒートシンク106は、鉛直方向上側に平面部106aを有する。平面部106aには、第1光源モジュール108が搭載されている。第1光源モジュール108は、例えば、発光ダイオード(LED)などの第1半導体発光素子108a(第1光源)と、第1半導体発光素子108aを支持する基板108bとを備える。基板108bは、セラミックなどで形成された熱伝導性絶縁基板である。基板108bには、第1半導体発光素子108aに電力を伝達する電極(図示せず)が形成されている。第1光源モジュール108は、第1半導体発光素子108aの光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、平面部106aに搭載されている。第1ヒートシンク106は、第1半導体発光素子108aで発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
また、平面部106aには、第1リフレクタ110が搭載されている。第1リフレクタ110は、例えば回転放物面の一部で構成された反射面110aが内側に形成された反射部材である。第1リフレクタ110は、反射面110aの焦点近傍に第1半導体発光素子108aが位置するように配置されて、その一端が第1ヒートシンク106に固定されている。
第1ヒートシンク106は、光軸O1方向前方に向かって延びる突出部106bを前端部に有する。突出部106bの前端部は、第1レンズ102の外周部に当接して第1レンズ102を支持している。また、突出部106bは、その側面が第1レンズホルダ104と連結しており、第1レンズホルダ104と突出部106bとで第1レンズ102の外周部を全周にわたって囲んでいる。したがって、突出部106bは、第1レンズホルダ104の一部を構成している。なお、第1レンズホルダ104と第1ヒートシンク106とは、一体的に形成されていてもよい。
第1ヒートシンク106は、鉛直方向下側に平面状の底面部106cを有する。底面部106cには、後述する第2灯具ユニット200の第2レンズ202が当接している。
第2灯具ユニット200は、プロジェクタ型(PES光学系)の灯具ユニットであり、第2レンズ202(第2光学部材)と、第2ヒートシンク206と、第2光源モジュール208と、第2リフレクタ210とを備える。
第2レンズ202は、第2光源モジュール208から照射された光を灯具前方に照射するための光学部材である。具体的には、第2レンズ202は、正面視で略円形の基本形状を有し、前方側表面(前端面)が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズである。第2レンズ202は、第2光源モジュール208の光を集光して灯具前方に投影することができる。以下適宜、前端面を光出射面202a、後端面を光入射面202bという。また、第2レンズ202は、その後側焦点を含む後側焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するように構成されている。第2レンズ202は、その後方焦点近傍に後述する第2ヒートシンク206の稜線206eが位置するようにして、第2灯具ユニット200の光軸O2上に設けられている。
第2レンズ202は、その上部に、自身の光軸O2方向に見て他の一部の外周部、ここでは側方の外周部より光軸O2に近い近軸外周部202cを有する。第2レンズ202は、第2レンズ202の基本形状である円形の上部が、光軸O2を残して水平な平面によって切り取られた形状を有し、このように水平な平面で切り取られることで形成される平面が近軸外周部202cとなる。第2レンズ202は、この近軸外周部202cが第1灯具ユニット100に当接するよう構成されている。具体的には、近軸外周部202cは、第1ヒートシンク106の底面部106cに当接している。
また、第2レンズ202は、その下部に、自身の光軸O2方向に見て側方の外周部より光軸O2に近い近軸外周部202dを有する。第2レンズ202は、第2レンズ202の基本形状である円形の下部が、光軸O2を残して水平な平面によって切り取られた形状を有し、このように水平な平面で切り取られることで形成される平面が近軸外周部202dとなる。
第2ヒートシンク206は、第2光源モジュール208を保持するための部材である。第2ヒートシンク206は、鉛直方向上側に略水平に広がる平面部206aを有する。平面部206aには、第2光源モジュール208が搭載されている。第2光源モジュール208は、例えば、発光ダイオード(LED)などの第2半導体発光素子208a(第2光源)と、第2半導体発光素子208aを支持する基板208bとを備える。基板208bは、セラミックなどで形成された熱伝導性絶縁基板である。基板208bには、第2半導体発光素子208aに電力を伝達する電極(図示せず)が形成されている。第2光源モジュール208は、第2半導体発光素子208aの光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、平面部206aに搭載されている。第2ヒートシンク206は、第2半導体発光素子208aで発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
また、第2ヒートシンク206は、光軸O2方向前方に向かって延びる突出部206bを前端面に有する。突出部206bの前端部は第2レンズ202の外周部に当接して第2レンズ202を支持している。具体的には、突出部206bの前端部は、第2レンズ202の近軸外周部202cを除く外周部に当接している。したがって、第2ヒートシンク206は、第2レンズ202を保持するためのレンズホルダとして機能する。
また、第2ヒートシンク206は、平面部206aよりも前方に、前端面と突出部206bとによって形成された、下方に凹状に湾曲した湾曲部206dを有する。平面部206aと湾曲部206dとでなす稜線206eは、後述するロービーム用配光パターンのカットラインに対応した形状を有する。
第2ヒートシンク206には、第2リフレクタ210が搭載されている。第2リフレクタ210は、例えば回転楕円面の一部で構成された反射面210aが内側に形成された反射部材であり、その一端が第2ヒートシンク206に固定されている。第2リフレクタ210は、反射面210aの第1焦点近傍に第2半導体発光素子208aが位置し、第2焦点近傍に稜線206eと第2レンズ202の後方焦点が位置するように配置されている。
ここで、第2灯具ユニット200は、正面視で、第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように設けられている。具体的には、第2レンズ202の外周部の上端が第1ヒートシンク106の底面部106cに接しており、これにより、図1に示すように、正面視で第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接している。そのため、第1灯具ユニット100の発光領域である第1レンズ102の光出射面102aと、第2灯具ユニット200の発光領域である第2レンズ202の光出射面202aとが連続しているように歩行者等に視認させることができる。そのため、従来のように付加光学ユニットを設けることなく、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200を1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。したがって、部品点数を増やすことなく車両用灯具10の自車標示機能を向上させることができる。
また、第2灯具ユニット200は、第1灯具ユニット100に対して光軸方向後方にずれるように配置されている。具体的には、第2灯具ユニット200は、第2レンズ202の前端面(光出射面202a)が第1レンズ102の前端面(光出射面102a)に対して光軸方向後方にずれるように設けられている。より具体的には、第2レンズ202の前端面のうち、最も光軸方向前方に位置する部分が、第1レンズ102の前端面のうち、最も光軸方向後方に位置する部分よりも光軸方向後方に位置している。なお、第2灯具ユニット200は、少なくとも、第2レンズ202の前端面のうち最も光軸方向前方に位置する部分が、第1レンズ102の前端面のうち最も光軸方向前方に位置する部分よりも光軸方向後方にずれるように設けられる。
これにより、第1灯具ユニット100側に迫り出す第2灯具ユニット200の第2リフレクタ210等の部材を第1灯具ユニット100の後方の空間に配置することができる。したがって、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離を近づけても、これらの部材が第1灯具ユニット100に接触しない。そのため、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離をより縮めることができ、車両用灯具10の鉛直方向の大きさ(高さ)を小さくすることができる。また、車両の前面がスラント形状である場合には、このスラント形状に合わせて第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とをずらして配置することができる。したがって、車両用灯具10は、多様な車両デザインに適応可能である。
また、第2灯具ユニット200は、第2レンズ202の近軸外周部202cが第1ヒートシンク106に当接するよう構成されている。このため、第1灯具ユニット100の光軸O1と第2灯具ユニット200の光軸O2とを近づけることができる。通常、発光領域のうち、光軸を含む中心領域は、外側領域に比べて輝度が高い。そのため、第1灯具ユニット100の光軸O1と第2灯具ユニット200の光軸O2とを近づけることで、より確実に第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。また、近軸外周部202cを第1ヒートシンク106に当接させることで、車両用灯具10の鉛直方向の大きさをさらに小さくすることができる。さらに、第2レンズ202は、下部に近軸外周部202dを有するため、車両用灯具10の鉛直方向の大きさをさらに小さくすることができる。
なお、第1ヒートシンク106の底面部106cを第2レンズ202に接触させるだけでなく、第1ヒートシンク106の底面部106cと第2ヒートシンク206の突出部206bとで第2レンズ202を挟持し、これにより第2レンズ202を保持するようにしてもよい。すなわち、第1ヒートシンク106が第2レンズ202のレンズホルダの一部として機能してもよい。
以上のように構成された車両用灯具10の動作について説明する。図2では、車両用灯具10から出射される光を矢印で示している。ライトスイッチ(図示せず)が運転者によって操作されて、運転者から前照灯を点灯させる指示が出されると、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECU(ともに図示せず)が車両用灯具10を点灯するように電源回路(図示せず)を制御する。これにより、第1光源モジュール108および第2光源モジュール208に電力が供給され、第1半導体発光素子108aおよび第2半導体発光素子208aから光が出射される。
第1灯具ユニット100では、第1半導体発光素子108aから出射された光が第1リフレクタ110の反射面110aによって第1レンズ102に向けて反射される。反射面110aで反射された光は、第1レンズ102の光入射面102bから第1レンズ102内に入射して、光出射面102aから左右方向に拡散された光として車両前方に出射される。また、第2灯具ユニット200では、第2半導体発光素子208aから出射された光が第2リフレクタ210の反射面210aによって反射され、第2ヒートシンク206の稜線206e近傍を通過して、第2レンズ202の光入射面202bから第2レンズ202内に入射する。第2レンズ202内に入射した光は、集光されて光出射面202aから車両前方に出射される。
第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200により形成される配光パターンについて説明する。図3は、第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットにより形成される配光パターンの形状を示す説明図である。図3では、灯具前方の所定位置、例えば灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成された配光パターンを示している。
第1灯具ユニット100は、第1レンズ102がシリンドリカルレンズ、具体的にはトロイダルレンズであり、ロービーム用配光パターンPLを構成する拡散パターンP1を形成するよう構成されている。拡散パターンP1は、H−H線よりも下方で、後述するカットラインパターンP2よりも水平方向外側にまで拡散したパターンである。また、拡散パターンP1は、略半円形状のパターンが、円弧を下方にして左右方向に引き伸ばされたような形状を有する。
第2灯具ユニット200は、第2レンズ202が投影レンズであり、ロービーム用配光パターンPLを構成するカットラインパターンP2を形成するよう構成されている。カットラインパターンP2は、V−V線よりも右側かつH−H線より下方で水平方向に延びる水平カットオフラインCL1と、水平カットオフラインCL1とV−V線との交点から左斜め上方へ15°の傾斜角で延びる斜めカットオフラインCL2を有する。水平カットオフラインCL1および斜めカットオフラインCL2とは、第2ヒートシンク206の稜線206eによって作り出されるラインである。
ロービーム用配光パターンPLは、拡散パターンP1およびカットラインパターンP2が合成されて形成される配光パターンである。ロービーム用配光パターンPLは、V−V線よりも右側(対向車線側)に水平カットオフラインCL1が位置し、V−V線よりも左側(自車線側)に斜めカットオフラインCL2が位置するように構成されている。したがって、このロービーム用配光パターンPLは、交通法規が左側通行の地域において、前方車両や歩行者にグレアを与えないように配慮された、左通行ロービーム用配光パターンである。なお、水平カットオフラインCL1がV−V線よりも左側に位置し、斜めカットオフラインCL2がV−V線よりも右側に位置する形状のカットラインパターンを形成することで、交通法規が右側通行である地域で利用する、いわゆる「ドーバーロービーム」と称される右通行ロービーム用配光パターンを形成することもできる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用灯具10では、正面視で第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように第2灯具ユニット200が設けられている。これにより、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。そのため、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。また、車両用灯具10を1つの発光部として視認させることができるため、個々の灯具ユニットを個別の発光部として視認する場合よりも発光部の面積を大きくすることができる。これにより、歩行者等が自車との距離を遠く感じてしまうおそれを回避することができるため、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
また、第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように第2灯具ユニット200を設けることで、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離を縮めることができるため、車両用灯具10の小型化が可能である。また、本実施形態に係る車両用灯具10では、第2レンズ202の外周部の一端を第1ヒートシンク106の底面部106cに当接させている。したがって、正面視で、第1灯具ユニット100の光出射面102aと第2灯具ユニット200の光出射面202aとが突出部106bのみを挟んで近接している。そのため、より確実に、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200を1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。
また、車両用灯具10は、水平方向に延びるシリンドリカルレンズと、上部および下部が切り欠かれた投影レンズとが近接し、かつ両者の前端面が光軸方向にずれた形状を有する。そのため、意匠的に斬新な車両用灯具を実現できる。これにより、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
なお、第1灯具ユニット100が、第2灯具ユニット200の下側後方に配置されてもよい。この場合、例えば第1レンズ102の上端部が第2ヒートシンク206の底面に当接するように配置される。また、第1灯具ユニット100が第2灯具ユニット200の下側前方に配置されていてもよい。この場合には、例えば第1レンズホルダ104の上面と第2レンズ202の近軸外周部202dとが当接するように第2灯具ユニット200が配置される。
(実施形態2)
実施形態2に係る車両用灯具は、第1灯具ユニット100が反射型(パラボラ光学系)の灯具ユニットであり、第2灯具ユニット200がプロジェクタ型(PES光学系)の灯具ユニットである。以下、本実施形態について説明する。なお、車両用灯具10の構成のうち実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図4は、実施形態2に係る車両用灯具の概略正面図である。図5は、図4のB−B線に沿った概略断面図である。図4および図5に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、ランプボディ12とアウターカバー14とにより形成される灯室13内に、第1灯具ユニット100と、第2灯具ユニット200とを備える。第1灯具ユニット100は、第2灯具ユニット200の上側に設けられている。
第1灯具ユニット100は、反射型(パラボラ光学系)の灯具ユニットであり、第1ヒートシンク106と、第1光源モジュール108と、第1リフレクタ110(第1光学部材)とを備える。
第1ヒートシンク106は、第1光源モジュール108を保持するための部材である。第1ヒートシンク106は、鉛直方向下側に平面部106aを有する。平面部106aには、第1光源モジュール108が搭載されている。第1光源モジュール108は、第1半導体発光素子108a(第1光源)と、第1半導体発光素子108aを支持する基板108bとを備える。第1光源モジュール108は、第1半導体発光素子108aの光出射面が鉛直方向下方に向けられた状態で、平面部106aに搭載されている。第1ヒートシンク106は、第1半導体発光素子108aで発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
平面部106aには、第1リフレクタ110が搭載されている。第1リフレクタ110は、例えば放物柱面で構成された反射面110aが内側に形成されたパラボラ光学系の反射部材である。第1リフレクタ110は、反射面110aの焦点近傍に第1半導体発光素子108aが位置するように配置されて、その一端が平面部106aに固定されている。第1リフレクタ110は、第1半導体発光素子108aの光を左右方向に拡散するように反射する。反射面110aは、第1リフレクタ110の光出射面に相当する。
第2灯具ユニット200は、プロジェクタ型(PES光学系)の灯具ユニットであり、第2レンズ202(第2光学部材)と、第2レンズホルダ204と、第2ヒートシンク206と、第2光源モジュール208と、第2リフレクタ210とを備える。
第2レンズ202は、第2光源モジュール208から照射された光を灯具前方に照射するための光学部材である。具体的には、第2レンズ202は、正面視で略円形の基本形状を有し、前方側表面(前端面)が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズである。第2レンズ202は、第2光源モジュール208の光を集光して灯具前方に投影することができる。以下適宜、前端面を光出射面202a、後端面を光入射面202bという。また、第2レンズ202は、その後側焦点を含む後側焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するように構成されている。第2レンズ202は、その後方焦点近傍に第2ヒートシンク206の稜線206eが位置するようにして、第2灯具ユニット200の光軸O2上に設けられている。
第2レンズ202は、その上部に、自身の光軸O2方向に見て側方の外周部より光軸O2に近い近軸外周部202cを有する。第2レンズ202は、第2レンズ202の基本形状である円形の上部が、光軸O2を残して水平な平面によって切り取られた形状を有し、このように水平な平面で切り取られることで形成される平面が近軸外周部202cとなる。
また、第2レンズ202は、その下部に、自身の光軸O2方向に見て側方の外周部より光軸O2に近い近軸外周部202dを有する。第2レンズ202は、第2レンズ202の基本形状である円形の下部が、光軸O2を残して水平な平面によって切り取られた形状を有し、このように水平な平面で切り取られることで形成される平面が近軸外周部202dとなる。
第2レンズホルダ204は、第2レンズ202の外周部に当接して、第2レンズ202を第2灯具ユニット200の光軸O2上に固定している。第2レンズホルダ204は、第2ヒートシンク206の突出部206bに連結しており、これにより第2ヒートシンク206に固定されている。
第2ヒートシンク206は、第2光源モジュール208を保持するための部材である。第2ヒートシンク206は、鉛直方向上側に略水平に広がる平面部206aを有する。平面部206aには、第2光源モジュール208が搭載されている。第2光源モジュール208は、発光ダイオード(LED)などの第2半導体発光素子208a(第2光源)と、第2半導体発光素子208aを支持する基板208bとを備える。基板208bは、セラミックなどで形成された熱伝導性絶縁基板である。基板208bには、第2半導体発光素子208aに電力を伝達する電極(図示せず)が形成されている。第2光源モジュール208は、第2半導体発光素子208aの光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、平面部206aに搭載されている。第2ヒートシンク206は、第2半導体発光素子208aで発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
また、第2ヒートシンク206は、光軸O2方向前方に向かって延びる突出部206bを前端面に有する。突出部206bの前端部は第2レンズ202の外周部に当接して第2レンズ202を支持している。また、突出部206bは、その側面が第2レンズホルダ204と連結しており、第2レンズホルダ204と突出部206bとで第2レンズ202の外周部を全周にわたって囲んでいる。したがって、突出部206bは、第2レンズホルダ204の一部を構成している。なお、第2レンズホルダ204と第2ヒートシンク206とは、一体的に形成されていてもよい。
また、第2ヒートシンク206は、平面部206aよりも前方に、前端面と突出部206bとによって形成された、下方に凹状に湾曲した湾曲部206dを有する。平面部206aと湾曲部206dとでなす稜線206eは、ロービーム用配光パターンのカットラインに対応した形状を有する。
第2ヒートシンク206には、第2リフレクタ210が搭載されている。第2リフレクタ210は、例えば回転楕円面の一部で構成された反射面210aが内側に形成された反射部材であり、その一端が第2ヒートシンク206に固定されている。第2リフレクタ210は、反射面210aの第1焦点近傍に第2半導体発光素子208aが位置し、第2焦点近傍に稜線206eと第2レンズ202の後方焦点が位置するように配置されている。
ここで、第2灯具ユニット200は、正面視で、第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように設けられている。具体的には、第2レンズ202の上部が第1リフレクタ110の背面側の空間に位置するように第2灯具ユニット200が設けられており、これにより、図4に示すように、正面視で第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接している。そのため、第1灯具ユニット100の発光領域である第1リフレクタ110の反射面110aと、第2灯具ユニット200の発光領域である第2レンズ202の光出射面202aとが連続しているように歩行者等に視認させることができる。そのため、従来のように付加光学ユニットを設けることなく、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200を1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。したがって、部品点数を増やすことなく車両用灯具10の自車標示機能を向上させることができる。
また、第2灯具ユニット200は、第1灯具ユニット100に対して光軸方向後方にずれるように配置されている。具体的には、第2灯具ユニット200は、第2レンズ202の前端面(光出射面202a)が第1リフレクタ110の前端面よりも光軸方向後方に位置するように設けられている。より具体的には、第2レンズ202の前端面のうち最も光軸方向前方に位置する部分が、第1リフレクタ110の前端面よりも光軸方向後方に位置している。
これにより、第1灯具ユニット100側に迫り出す第2灯具ユニット200の第2リフレクタ210等の部材を第1灯具ユニット100の後方の空間に配置することができる。したがって、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離を近づけても、これらの部材が第1灯具ユニット100に接触しない。そのため、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離をより縮めることができ、車両用灯具10の鉛直方向の大きさ(高さ)を小さくすることができる。また、車両の前面がスラント形状である場合には、このスラント形状に合わせて第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とをずらして配置することができる。したがって、車両用灯具10は、多様な車両デザインに適応可能である。
また、第2レンズ202は、上部に近軸外周部202cを有するため、第1灯具ユニット100の光軸O1と第2灯具ユニット200の光軸O2とを近づけることができる。通常、発光領域のうち、光軸を含む中心領域は、外側領域に比べて輝度が高い。そのため、第1灯具ユニット100の光軸O1と第2灯具ユニット200の光軸O2とを近づけることで、より確実に第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。また、車両用灯具10の鉛直方向の大きさをさらに小さくすることができる。さらに、第2レンズ202は下部に近軸外周部202dを有するため、車両用灯具10の鉛直方向の大きさをさらに小さくすることができる。
以上のように構成された車両用灯具10の動作について説明する。図5では、車両用灯具10から出射される光を矢印で示している。ライトスイッチが運転者によって操作されて、運転者から前照灯を点灯させる指示が出されると、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECUが車両用灯具10を点灯するように電源回路を制御する。これにより、第1光源モジュール108および第2光源モジュール208に電力が供給され、第1半導体発光素子108aおよび第2半導体発光素子208aから光が出射される。
第1灯具ユニット100では、第1半導体発光素子108aから出射された光が第1リフレクタ110の反射面110aによって反射され、左右方向に拡散された光として車両前方に出射される。また、第2灯具ユニット200では、第2半導体発光素子208aから出射された光が第2リフレクタ210の反射面210aによって反射され、第2ヒートシンク206の稜線206e近傍を通過して、第2レンズ202の光入射面202bから第2レンズ202内に入射する。第2レンズ202内に入射した光は、集光されて光出射面202aから車両前方に出射される。
第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200により形成される配光パターンについて説明する。図6は、第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットにより形成される配光パターンの形状を示す説明図である。図6では、灯具前方の所定位置、例えば灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成された配光パターンを示している。
第1灯具ユニット100は、ロービーム用配光パターンPLを構成する拡散パターンP1を形成するよう構成されている。拡散パターンP1は、H−H線よりも下方で、カットラインパターンP2よりも水平方向外側にまで拡散したパターンである。また、拡散パターンP1は、略矩形状のパターン形状を有する。
第2灯具ユニット200は、ロービーム用配光パターンPLを構成するカットラインパターンP2を形成するよう構成されている。カットラインパターンP2は、V−V線よりも右側かつH−H線より下方で水平方向に延びる水平カットオフラインCL1と、水平カットオフラインCL1とV−V線との交点から左斜め上方へ15°の傾斜角で延びる斜めカットオフラインCL2を有する。水平カットオフラインCL1および斜めカットオフラインCL2とは、第2ヒートシンク206の稜線206eによって作り出されるラインである。
ロービーム用配光パターンPLは、拡散パターンP1およびカットラインパターンP2が合成されて形成される配光パターンである。ロービーム用配光パターンPLは、V−V線よりも右側(対向車線側)に水平カットオフラインCL1が位置し、V−V線よりも左側(自車線側)に斜めカットオフラインCL2が位置するように構成されている。したがって、このロービーム用配光パターンPLは、交通法規が左側通行の地域において、前方車両や歩行者にグレアを与えないように配慮された、左通行ロービーム用配光パターンである。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用灯具10では、正面視で第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように第2灯具ユニット200が設けられている。これにより、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。そのため、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。また、車両用灯具10を1つの発光部として視認させることができるため、個々の灯具ユニットを個別の発光部として視認する場合よりも発光部の面積を大きくすることができる。これにより、歩行者等が自車との距離を遠く感じてしまうおそれを回避することができるため、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
また、第2レンズ202の光出射面202aが第1灯具ユニット100と接するように第2灯具ユニット200を設けることで、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離を縮めることができるため、車両用灯具10の小型化が可能である。また、本実施形態に係る車両用灯具10では、第2レンズ202の外周部の上端を第1リフレクタ110の背面側の空間に配置している。したがって、正面視で、第1灯具ユニット100の反射面110a(光出射面)と第2灯具ユニット200の光出射面202aとが第1リフレクタ110の厚さ分だけ離間して近接している。そのため、より確実に、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200を1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。
また、車両用灯具10は、パラボラ光学系リフレクタと、上部および下部が切り欠かれた投影レンズとが近接し、かつパラボラ光学系リフレクタの前端部と投影レンズの光出射面とが光軸方向にずれた形状を有する。そのため、意匠的に斬新な車両用灯具を実現できる。これにより、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
(実施形態3)
実施形態3に係る車両用灯具は、第1灯具ユニット100がプロジェクタ型(PES光学系)の灯具ユニットであり、第2灯具ユニット200が反射型(パラボラ光学系)の灯具ユニットである。以下、本実施形態について説明する。なお、車両用灯具10の構成のうち実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図7は、実施形態3に係る車両用灯具の概略正面図である。図8は、図7のC−C線に沿った概略断面図である。図7および図8に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、ランプボディ12とアウターカバー14とにより形成される灯室13内に、第1灯具ユニット100と、第2灯具ユニット200とを備える。第1灯具ユニット100は、第2灯具ユニット200の上側に設けられている。
第1灯具ユニット100は、プロジェクタ型(PES光学系)の灯具ユニットであり、第1レンズ102(第1光学部材)と、第1レンズホルダ104と、第1ヒートシンク106と、第1光源モジュール108と、第1リフレクタ110とを備える。
第1レンズ102は、第1光源モジュール108から照射された光を灯具前方に照射するための光学部材である。具体的には、第1レンズ102は、正面視で略円形の基本形状を有し、前方側表面(前端面)が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズである。第1レンズ102は、第1光源モジュール108の光を集光して灯具前方に投影することができる。以下適宜、前端面を光出射面102a、後端面を光入射面102bという。また、第1レンズ102は、その後側焦点を含む後側焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するように構成されている。第1レンズ102は、その後方焦点近傍に第1ヒートシンク106の稜線106eが位置するようにして、第1灯具ユニット100の光軸O1上に設けられている。
第1レンズ102は、その上部に、自身の光軸O1方向に見て側方の外周部より光軸O1に近い近軸外周部102cを有する。第1レンズ102は、第1レンズ102の基本形状である円形の上部が、光軸O1を残して水平な平面によって切り取られた形状を有し、このように水平な平面で切り取られることで形成される平面が近軸外周部102cとなる。
また、第1レンズ102は、その下部に、自身の光軸O1方向に見て側方の外周部より光軸O1に近い近軸外周部102dを有する。第1レンズ102は、第1レンズ102の基本形状である円形の下部が、光軸O1を残して水平な平面によって切り取られた形状を有し、このように水平な平面で切り取られることで形成される平面が近軸外周部102dとなる。
第1レンズホルダ104は、第1レンズ102の外周部に当接して、第1レンズ102を第1灯具ユニット100の光軸O1上に固定している。第1レンズホルダ104は、第1ヒートシンク106の突出部106bに連結しており、これにより第1ヒートシンク106に固定されている。
第1ヒートシンク106は、第1光源モジュール108を保持するための部材である。第1ヒートシンク106は、鉛直方向上側に略水平に広がる平面部106aを有する。平面部106aには、第1光源モジュール108が搭載されている。第1光源モジュール108は、発光ダイオード(LED)などの第1半導体発光素子108a(第1光源)と、第1半導体発光素子108aを支持する基板108bとを備える。基板108bは、セラミックなどで形成された熱伝導性絶縁基板である。基板108bには、第1半導体発光素子108aに電力を伝達する電極(図示せず)が形成されている。第1光源モジュール108は、第1半導体発光素子108aの光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、平面部106aに搭載されている。第1ヒートシンク106は、第1半導体発光素子108aで発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
また、第1ヒートシンク106は、光軸O1方向前方に向かって延びる突出部106bを前端面に有する。突出部106bの前端部は第1レンズ102の外周部に当接して第1レンズ102を支持している。また、突出部106bは、その側面が第1レンズホルダ104と連結しており、第1レンズホルダ104と突出部106bとで第1レンズ102の外周部を全周にわたって囲んでいる。したがって、突出部106bは、第1レンズホルダ104の一部を構成している。なお、第1レンズホルダ104と第1ヒートシンク106とは、一体的に形成されていてもよい。
また、第1ヒートシンク106は、平面部106aよりも前方に、前端面と突出部106bとによって形成された、下方に凹状に湾曲した湾曲部106dを有する。平面部106aと湾曲部106dとでなす稜線106eは、ロービーム用配光パターンのカットラインに対応した形状を有する。
第1ヒートシンク106には、第1リフレクタ110が搭載されている。第1リフレクタ110は、例えば回転楕円面の一部で構成された反射面110aが内側に形成された反射部材であり、その一端が第1ヒートシンク106に固定されている。第1リフレクタ110は、反射面110aの第1焦点近傍に第1半導体発光素子108aが位置し、第2焦点近傍に稜線106eと第1レンズ102の後方焦点が位置するように配置されている。
第2灯具ユニット200は、反射型(パラボラ光学系)の灯具ユニットであり、第2ヒートシンク206と、第2光源モジュール208と、第2リフレクタ210(第2光学部材)とを備える。
第2ヒートシンク206は、第2光源モジュール208を保持するための部材である。第2ヒートシンク206は、鉛直方向下側に平面部206aを有する。平面部206aには、第2光源モジュール208が搭載されている。第2光源モジュール208は、第2半導体発光素子208a(第2光源)と、第2半導体発光素子208aを支持する基板208bとを備える。第2光源モジュール208は、第2半導体発光素子208aの光出射面が鉛直方向下方に向けられた状態で、平面部206aに搭載されている。第2ヒートシンク206は、第2半導体発光素子208aで発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
平面部206aには、第2リフレクタ210が搭載されている。第2リフレクタ210は、例えば放物柱面で構成された反射面210aが内側に形成されたパラボラ光学系の反射部材である。第2リフレクタ210は、反射面210aの焦点近傍に第2半導体発光素子208aが位置するように配置されて、その一端が平面部206aに固定されている。第2リフレクタ210は、第2半導体発光素子208aの光を左右方向に拡散するように反射する。反射面210aは、第2リフレクタ210の光出射面に相当する。
ここで、第2灯具ユニット200は、正面視で、第2リフレクタ210の反射面210a(光出射面)が第1灯具ユニット100と接するように設けられている。具体的には、第2リフレクタ210の平面部206aと接する側の端部が第1ヒートシンク106の背面側の空間に位置するように第2灯具ユニット200が設けられており、これにより、図7に示すように、正面視で第2リフレクタ210の反射面210aが第1灯具ユニット100と接している。そのため、第1灯具ユニット100の発光領域である第1レンズ102の光出射面102aと、第2灯具ユニット200の発光領域である第2リフレクタ210の反射面210aとが連結しているように歩行者等に視認させることができる。そのため、従来のように付加光学ユニットを設けることなく、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200を1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。したがって、部品点数を増やすことなく車両用灯具10の自車標示機能を向上させることができる。
また、第2灯具ユニット200は、第1灯具ユニット100に対して光軸方向後方にずれるように配置されている。具体的には、第2灯具ユニット200は、第2リフレクタ210の前端面が第1レンズ102の前端面(光出射面102a)よりも光軸方向後方に位置するように設けられている。より具体的には、第2リフレクタ210の前端面は、第1レンズ102の前端面のうち、最も光軸方向後方に位置する部分よりも光軸方向後方に位置している。なお、第2灯具ユニット200は、少なくとも、第2リフレクタ210の前端面が、第1レンズ102の前端面のうち最も光軸方向前方に位置する部分よりも光軸方向後方にずれるように設けられる。
これにより、第1灯具ユニット100側に位置する第2ヒートシンク206等の部材を第1灯具ユニット100の後方の空間に配置することができる。そのため、車両用灯具10の鉛直方向の大きさ(高さ)を小さくすることができる。また、車両の前面がスラント形状である場合には、このスラント形状に合わせて第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とをずらして配置することができる。したがって、車両用灯具10は、多様な車両デザインに適応可能である。
また、第1レンズ102は、下部に近軸外周部102dを有するため、第1灯具ユニット100の光軸O1と第2灯具ユニット200の光軸O2とを近づけることができる。通常、発光領域のうち、光軸を含む中心領域は、外側領域に比べて輝度が高い。そのため、第1灯具ユニット100の光軸O1と第2灯具ユニット200の光軸O2とを近づけることで、より確実に第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。また、車両用灯具10の鉛直方向の大きさをさらに小さくすることができる。さらに、第1レンズ102は上部に近軸外周部102cを有するため、車両用灯具10の鉛直方向の大きさをさらに小さくすることができる。
以上のように構成された車両用灯具10の動作について説明する。図8では、車両用灯具10から出射される光を矢印で示している。ライトスイッチが運転者によって操作されて、運転者から前照灯を点灯させる指示が出されると、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECUが車両用灯具10を点灯するように電源回路を制御する。これにより、第1光源モジュール108および第2光源モジュール208に電力が供給され、第1半導体発光素子108aおよび第2半導体発光素子208aから光が出射される。
第1灯具ユニット100では、第1半導体発光素子108aから出射された光が第1リフレクタ110の反射面110aによって反射され、第1ヒートシンク106の稜線106e近傍を通過して、第1レンズ102の光入射面102bから第1レンズ102内に入射する。第1レンズ102内に入射した光は、集光されて光出射面102aから車両前方に出射される。また、第2灯具ユニット200では、第2半導体発光素子208aから出射された光が第2リフレクタ210の反射面210aによって反射され、左右方向に拡散された光として車両前方に出射される。
第1灯具ユニット100により形成される配光パターンは、図6に示すカットラインパターンP2と同一である。また、第2灯具ユニット200により形成される配光パターンは、図6に示す拡散パターンP1と同一である。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用灯具10では、正面視で第2リフレクタ210の反射面210aが第1灯具ユニット100と接するように第2灯具ユニット200が設けられている。これにより、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。そのため、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。また、車両用灯具10を1つの発光部として視認させることができるため、個々の灯具ユニットを個別の発光部として視認する場合よりも発光部の面積を大きくすることができる。これにより、歩行者等が自車との距離を遠く感じてしまうおそれを回避することができるため、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
また、第2リフレクタ210の反射面210aが第1灯具ユニット100と接するように第2灯具ユニット200を設けることで、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200との距離を縮めることができるため、車両用灯具10の小型化が可能である。また、本実施形態に係る車両用灯具10では、第2ヒートシンク206を第1ヒートシンク106の背面側の空間に配置している。したがって、正面視で、第1灯具ユニット100の光出射面102aと第2灯具ユニット200の反射面210a(光出射面)とが突出部106bを挟んで接している。そのため、より確実に、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200を1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。
また、車両用灯具10は、上部および下部が切り欠かれた投影レンズと、パラボラ光学系リフレクタとが近接し、かつ投影レンズの光出射面とパラボラ光学系リフレクタの前端部とが光軸方向にずれた形状を有する。そのため、意匠的に斬新な車両用灯具を実現できる。これにより、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、各実施形態を組み合わせたり、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような組み合わせられ、もしくは変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれる。上述の各実施形態同士、および上述の各実施形態と以下の変形例との組合せによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
O1,O2 光軸、 P1 拡散パターン、 P2 カットラインパターン、 PL ロービーム用配光パターン、 10 車両用灯具、 100 第1灯具ユニット、 102 第1レンズ、 102a 光出射面、 108a 第1半導体発光素子、 200 第2灯具ユニット、 202 第2レンズ、 202a 光出射面、 202c,202d 近軸外周部、 208a 第2半導体発光素子。

Claims (5)

  1. 第1光源の光を灯具前方に照射するための第1光学部材を有し、ロービーム用配光パターンを構成するカットラインパターンおよび拡散パターンのうちの一方を形成するよう構成された第1灯具ユニットと、
    第2光源の光を灯具前方に照射するための第2光学部材を有し、前記ロービーム用配光パターンを構成するカットラインパターンおよび拡散パターンのうちの他方を形成するよう構成された第2灯具ユニットと、を備え、
    前記第2灯具ユニットは、正面視で、前記第2光学部材の光出射面が前記第1灯具ユニットと接するように設けられたことを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記第1光学部材は、第1レンズを含み、
    前記第2光学部材は、第2レンズを含み、
    前記第2灯具ユニットは、前記第2レンズの前端面が前記第1レンズの前端面に対して光軸方向後方にずれるように設けられた請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記第2灯具ユニットは、前記第2レンズの外周部の一端が前記第1灯具ユニットに当接するよう構成された請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記第2レンズは、自身の光軸方向に見て他の少なくとも一部の外周部より光軸に近い近軸外周部を有し、
    前記第2灯具ユニットは、前記近軸外周部が前記第1灯具ユニットに当接するよう構成された請求項3に記載の車両用灯具。
  5. 前記第1レンズは、シリンドリカルレンズであり、前記第1灯具ユニットは、前記拡散パターンを形成するよう構成され、
    前記第2レンズは、投影レンズであり、前記第2灯具ユニットは、前記カットラインパターンを形成するよう構成された請求項2乃至4のいずれか1項に記載の車両用灯具。
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