JP2011158517A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ホログラフィック光学系の面積を広く確保することで、広い領域で画像表示を行うとともに、観察者の可視領域を広く確保したヘッドアップディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】
本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系20と、ホログラフィック光学系20に映像を投影し、観察位置に観察像を形成するプロジェクタ部10とを備え、ホログラフィック光学系20は、複数のホログラフィック素子20a、20bの一部が互いに貼り合わされて形成されていることを特徴としている。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車などの操縦者に対して計器情報などの各種情報を視覚的に提供するヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
従来、自動車などの移動体において、液晶ディスプレイなどにより形成された計器情報、ナビゲーション装置における地図情報などの各種情報映像を、フロントウィンドウに投影し、操縦者に情報を伝達するヘッドアップディスプレイ装置が知られている。特許文献1、特許文献2には、車両にこのようなヘッドアップディスプレイ装置を用いることについての開示がみられる。
特許文献1には、発光表示手段から情報を含む光を窓ガラスに向けて発し、表示像を観測者に視認させる乗り物用表示システムにおいて、光の表示像を窓ガラス上に結像させるものが記載されている。この乗り物用表示システムによれば、観測者が視認する表示像は実像となるため、従来の虚像を用いた表示システムと比較して、動歪みが全く生じない表示システムを提供することが可能となっている。
特許文献2には、ヘッドアップディスプレイ装置におけるコンバイナとして、反射回折により拡散光を再生する透明なホログラムを用いることが開示されている。このようなホログラムを用いたコンバイナを用いることで、非常に高い平面性が要求されることなく、ボケが少なく、しかも明るい再生像を観察できるコンバイナ、そして、ヘッドアップディプレイ装置を提供することが可能となる。
ここで、図11、図12を用いて、ヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態を簡単に紹介する。図11はヘッドアップディスプレイ装置の各種構成をインストルメントパネル内に組み込んだ場合の実施形態である。液晶表示パネル上には、車両の計器情報や、ナビゲーション装置からの地図情報などの映像情報が出力表示される。液晶表示パネル背面には光源としてのバックライトが設置され、液晶表示パネルを背面から照射することで、光学系拡大素子としての凹面ミラーに液晶表示パネルに形成される映像を照射する。凹面ミラーで反射、拡大された映像はフロントウィンドウ又はフロントウィンドウ上に設けた透過性反射板の内側に投影される。
操縦者は、フロントウィンドウ前方に位置する表示像(虚像)を車外の景色と同時に視認することができる。また、表示像までの距離(距離L)をできるだけ遠方にすることで、操縦者は少ない焦点位置の移動量で計器情報や地図情報などの映像情報を確認することができる。
図12は、車両運転席背後からの様子を示した図であり、フロントウィンドウの破線で囲んだ表示範囲内に各種の映像情報が映し出され、運転者はインストルメントパネル内に配置されている各種計器類などに視線を落とさなくても、車両の運転に注意を払いながら映像による各種情報を取得することができる。
特開平8−91094号公報 特開平9−179058号公報
特許文献2に開示されているように、コンバイナにホログラム、いわゆる、ホログラフィック光学素子を用いることで、従来のハーフミラーや偏光ビームスプリッターを用いる場合と比べ、外界光を損なわない高いシースルー性と、明るい映像表示を両立させることが可能となる。また、ホログラフィック光学素子にレンズ機能(光学拡大機能)を持たせることで、表示映像を拡大することが可能となり、システム構成の簡素化、小型化も可能となる。
コンバイナとしてホログラフィック光学素子を用いた場合、広い領域の映像表示を確保するためには、面積の大きいホログラフィック光学素子が必要となる。しかしながら、現状、ホログラフィック光学素子は、生産コストや歩留まりの点などから、大型(大判)のものを製作することが困難である。
また、ホログラフィック光学素子は、フロントウィンドウなどに貼付(固定)されて用いられるため、位置調整を行うことが困難であり、観察者の体格差、あるいは、体勢の状況によって生じる観察位置の変化に対応することが困難となっている。このような場合においても、面積の大きいホログラフィック光学素子を利用できれば観察位置の拡大、すなわち、可視領域の拡大を図ることが可能ではあるが、前述のように大型のホログラフィック光学素子を調達することは、現状、困難な状況である。
上記課題を解決するため、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系と、前記ホログラフィック光学系に映像を投影し、前記観察位置に観察像を形成するプロジェクタ部とを備え、前記ホログラフィック光学系は、複数のホログラフィック素子の一部が互いに貼り合わされて形成されていることを特徴としている。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック素子は光学拡大機能を有することを特徴とするものである。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック光学系は、前記複数のホログラフィック光学素子が、前記観察位置に位置する観察者に対し、垂直方向に貼り合わされていることを特徴とするものである。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック光学系は、前記複数のホログラフィック光学素子が、前記観察位置に位置する観察者に対し、水平方向に貼り合わされていることを特徴とするものである。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック光学系は、貼り合わされた前記複数のホログラフィック光学素子の回折率が互いに異なることを特徴とするものである。
本発明のヘッドアップディスプレイ装置によれば、ホログラフィック光学系を複数のホログラフィック光学素子の一部を互いに貼り合わせて形成することで、ホログラフィック光学系の面積を広く確保することが可能となり、広い領域で画像表示を行うことが可能となるとともに、観察者の可視領域を広く確保することが可能となる。
本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す図。 本発明の実施形態に係るプロジェクタ装置を示す図。 ホログラフィック光学系によるレンズ機能を説明するための図。 ホログラフィック光学系の可視範囲を示す図。 本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系形成の様子を示す図。 本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系の可視範囲を示す図。 本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系の回折率を説明するための図。 本発明の他の実施形態に係るホログラフィック光学系を示す図。 本発明の他の実施形態に係るホログラフィック光学系を示す図。 本発明の他の実施形態に係るホログラフィック光学系を示す図。 従来のヘッドアップディスプレイ装置を示す図。 ヘッドアップディスプレイ装置による車室内での画像表示の様子を示す図。
図1は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す図であって、自動車に採用された場合が示されている。なお、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、自動車に限らず、各種乗り物の操縦者に対する表示装置、あるいは、ゲーム機、シミュレーション装置に採用することが可能である。
観察者の観察方向には、自動車のフロントウィンドウ21が配置されており、内側にはホログラフィック光学系20が貼付されている。ホログラフィック光学系20は、外界光を損なわないシースルー(透明)性を有するとともに、回折機能を有する光学部材であって、物体光と参照光の干渉パターンを記録することで作成される。本実施形態では、観察位置において、車室外の景色とプロジェクタ装置10の映像情報を重畳して提供するコンバイナとして機能する。
プロジェクタ装置10(本発明でいう「プロジェクタ部」)は、入力される各種映像情報に基づいて映像を投影する装置であって、液晶プロジェクタ、DLPプロジェクタ、LCOSプロジェクタなど各種の方式を用いることが可能である。プロジェクタ装置10から投影された映像は、ホログラフィック光学系20で回折し、観察者の観察位置にて遠方に結像する虚像として観察される。観察者、すなわち、操縦者は視線を変動することなく、車室外の景色とプロジェクタ装置10による映像情報を視認可能となる。また、本実施形態では、プロジェクタ装置10の焦点距離を可変することにより、結像距離を変化させることが可能となる。これにより、前方車両が近くにある場合などでは結像距離を短く、前方車両が無い、あるいは遠い場合は結像距離を長く伸ばすなど、状況により操縦者の焦点距離を大きく変動させずに映像情報を視認可能にさせる。
図2は、本発明の実施形態に係るプロジェクタ装置を示す図である。本実施形態では、光源にレーザーを用いるとともに、画像を形成する画像形成部に液晶表示素子を用いた構成としている。レーザー光源11は、レーザー半導体112、発散光学系111などを含んで構成される光源装置であって、レーザー半導体112から放射された出力光を、発散光学系111にて所定の照射断面形状に揃えて外部に出力する。
レーザー光源11から出力された出力光は、ビームエキスパンダ12にて、バックライトとして必要な面積に調整された後、画像形成部13の背後に照射される。本実施形態では、この画像形成部13として、液晶表示素子131を用いた液晶表示手段が採用されて
いる。レーザー光源11の出力光は、拡散板132にて強度分布が均一となるように調整された後、液晶表示素子131に形成された画像を背後から照射して、プロジェクション光学系14を介して投影像を形成する。
観察者は、この投影像をホログラフィック光学系20を介して観察することとなる。これは、ホログラフィック光学系20が有する偏光機能により可能となるものであるが、ホログラフィック光学系20にレンズ機能(光学拡大機能)を持たせることで、観察者に大きな映像を提供することができるとともに、プロジェクタ装置10内のプロジェクション光学系14の小型化を図り、プロジェクタ装置10自体の小型化を図ることも可能となる。
図3は、このようなレンズ機能を持たせたホログラフィック光学系を説明するための図である。ホログラフィック光学系20は、高いシースルー性を有しているため、外来光はほとんど損失のないままこのホログラフィック光学系20を透過する。一方、プロジェクション装置10から発せられた入射光(再生光)は、ホログラフィック光学系20にて所定方向に回折する。回折光が集光点に向けて回折するようホログラフィック光学系20を製作することでレンズ機能(光学拡大機能)を持たせることが可能となる。
図4は、ホログラフィック光学系の可視範囲を説明するための図である。図4(a)に示すように観察者の視点がホログラフィック光学系20に収まっている場合には、プロジェクション装置10にて形成される映像を観察者に提供することが可能となる。しかしながら、観察者の体格差(この場合、身長が主となる)や、シートへの着座状況などによる体勢差によって、図4(b)、図4(c)に示されるように、観察者の視点がホログラフィック光学系20からはみ出す場合には、可視範囲が見切れた状態となってしまい、プロジェクション装置10にて形成される映像が正常に視認することができなくなってしまう。特に、ホログラフィック光学系20は、フロントウィンドウ21などに固定されて用いられるため、その位置調整を行うことができないため、このような体格差や体勢差による調整が困難となっている。
図5は、本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系20の形成の様子を示した図であって、図5(a)には正面図が、図5(b)には側面図が示されている。本実施形態では、2枚のホログラフィック光学素子20a、20bの一部を互いに貼り合わすことでホログラフィック光学系20が形成されており、1枚で形成した場合と比較して広い領域を確保することが可能となっている。本実施形態で利用するホログラフィック光学素子は、凹面鏡としての役割、すなわち、レンズ機能(光学拡大機能)を果たすものであり、このような役割を果たすものであれば、いかなるホログラフィック光学素子を用いても良い。
図5(b)の側面図には、フロントウィンドウ21の内側(車室側)には、ホログラフィック光学系20が貼付される様子が示されている。このように本実施形態では、ホログラフィック光学系20をフロントウィンドウ21の内側に貼付することとしているが、その配設位置はこの形態に限られるものではなく、フロントウィンドウ21の外側に貼付されるものであってもよいし、フロントウィンドウ21を2枚の透明基材で形成し、両透明基材の間に挟まれて配設されるものであってもよい。また、ホログラフィック光学系20の配設対象についても、フロントウィンドウ21のみならず、フロントウィンドウ21とは別途設けられた透明基材とするものであってもよい。
ホログラフィック光学系20は、2枚のホログラフィック光学素子20a、20bが高さ方向(Y軸方向)において重複領域を有するように互いに貼り合わされて形成されている。本実施形態では、上方に位置するホログラフィック光学素子20bに下方に位置する
ホログラフィック光学素子20aが重なるように貼り合わされる形態となっている。本実施形態における各ホログラフィック光学素子20a、20bは、その形状、大きさ、光学特性が同じものを用いることとしているが、これらについては異なるものが用いられることとしてもよい。特に、光学特性については、その回折率を異ならせることで重複領域における視認性の向上を図ることが可能となる。
このように2枚のホログラフィック光学素子20a、20bは、互いに重なるように貼り合わされることで重複領域が形成されることになる。各ホログラフィック光学素子20a、20bは、元々、1枚毎で機能するように光学特性が与えられているため、この重複領域においては、本来の光学特性とは異なることとなってしまう。しかしながら、図1で説明したように、本実施形態のヘッドアップディスプレイ装置は、十分遠方で結像する像を観察するよう構成されているため、2つの光学特性が重なった場合であっても視覚的な違和感は少ない。
ホログラフィック光学系20の面積拡大を図るためには、重複領域を設けずに複数のホログラフィック光学素子20a、20bを並べて配設することも検討できるが、ホログラフィック光学素子20a、20bを隙間無く配設することは非常に困難であって、生じた隙間においては、十分遠方で結像した像であっても視覚上の違和感は比較的大きいものとなってしまう。特に、ホログラフィック光学素子20a、20b間で視点移動を行った場合、生じた隙間における違和感は大きく、この隙間、すなわち、実際のホログラフィック光学系20の配置位置に焦点を合わせてしまう場合もある。そのため本実施形態では、このようにホログラフィック光学素子20a、20bを互いに貼り合わせ、あえて重複領域を形成することで、ホログラフィック光学系20の拡大を図ることとしている。
このように本実施形態によれば、製造コストを抑えつつ大きな面積を有するホログラフィック光学系20を提供することが可能となる。また、図5(a)の正面図に示されるように一方のホログラフィック光学系20a上の点Aから、他方のホログラフィック光学系20b上の点Bに視点を移動させる場合においても、スムースに視点移動を行うことが可能となっている。
図6は、本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系の可視範囲を示す図である。図5で説明したようにホログラフィック光学系20は、2枚のホログラフィック光学素子20a、20bで形成されているため、領域の拡大を図ることが可能となっている。また、本実施形態では、観察位置に位置する観察者に対し、垂直方向に貼り合わされているため、観察者の体格差や体勢差による視点位置の変更に柔軟に対応することが可能となっている。図6(a)〜図6(c)に示されるように、同じ位置に貼付されたホログラフィック光学系20であっても、その面積拡大を図ることで、観察者の視点が変化した場合においても視点をホログラフィック光学系20内に収めることが可能となる。
図7は、本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系の回折率を説明するための図である。この図は、図5(b)の側面図において重複領域を拡大した図となっている。図中左側から入射するプロジェクタ装置10から発せられた入射光は、第1のホログラフィック光学素子20aで回折光aを生じる。一方、第1のホログラフィック光学素子20aを透過した透過光aは、第2のホログラフィック光学素子20bにて回折光bを生じるとともに、透過光bを通過させる。図中ではホログラフィック光学素子20a、20bは同じ光学特性であり、回折光aと回折光bは平行光のまま操縦者に視認される為、論理的には画像は二重にぶれてゴーストのように視認されるはずである。しかし実際はホログラフィック光学素子が非常に薄いものであるため、回折光aと回折光bのずれは非常に小さく操縦者からは問題なく視認可能である。
本実施形態では、2つのホログラフィック光学素子20a、20bとして同じ光学特性を用いることとしているが、好ましくは、この重複領域の重複関係において、ホログラフィック光学素子20a、20bの回折率を異ならせるとよい。具体的には、入射光側(図中左側、入射光に対して前面となる位置)に位置し、ホログラフィック光学系を構成する一方のホログラフィック光学素子20aの回折率(入射光に対するホログラフィック光学素子20aの回折光aのパワー比)を、入射光のホログラフィック光学素子20aからの透過光側に位置(図中右側、透過光aに対して前面となる位置)し、ホログラフィック光学系を構成する他方のホログラフィック光学素子20bの回折率(透過光aに対するホログラフィック光学素子20bの回折光bのパワー比)よりも低くしておくことで、重複領域においてより違和感の少ない像を提供することが可能となる。さらに、観測者から見て、回折光aと回折光bのパワー比を同等にするように設計することでホログラフィック光学素子20aとホログラフィック光学素子20bの重複領域だけでなく、ホログラフィック光学系20全体においても、さらに違和感の少ない像を提供することが可能となる。
この複数のホログラフィック光学素子20a、20bにおける回折率の相違は、各ホログラフィック光学素子20a、20b全体で異なるものであっても、あるいは、重複領域のみ異なるものとしてもよい。重複領域のみ異なるようにできれば、各ホログラフィック光学素子20a、20bが単独で存在する部分において回折率を揃えることで、ホログラフィック光学系20全体での違和感を抑えることが可能となる。一方、各ホログラフィック光学素子20a、20bの回折率を異ならせた場合には、1枚のホログラフィック光学素子20a、20内で回折率を変化させる必要が無いため、汎用のホログラフィック光学素子を用いることが可能となり製造コストが抑えられる。
なお、本実施形態では2枚のホログラフィック光学素子20a、20bが重ね合わされた場合について説明したが、3枚以上重ね合わされた場合においても、観察位置から結像側に向かうに従って回折率が大きくなるようにすることで、重複領域に形成される像の違和感を減少させることが可能となる。
以上、図5〜図7を用いて本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系を説明したが、本発明によれば、観察者が観察する観察象の違和感を抑えつつ、簡易な構成でホログラフィック光学系の領域拡大を図ることが可能となる。特に、本実施形態では、観察位置に位置する観察者に対し、垂直方向に貼り合わせたことで、観察者の体格差や体勢差に柔軟に対応することが可能となっている。
図8〜図10は、本発明の他の実施形態に係るホログラフィック光学系を示す図である。図5で説明した実施形態では2枚のホログラフィック光学素子を垂直方向に貼り合わせて形成したが、この形態に限ることなく他の形態を採用することも可能である。
図8は、3枚のホログラフィック光学素子20a〜20cを、図5と同様、垂直方向に貼り合わせた実施形態であり、このような実施形態によれば更なるホログラフィック光学系20の拡大を図ることが可能となる。
図9は、2枚のホログラフィック光学素子20a、20bを、観察位置に位置する観察者に対し、水平方向(図5におけるX方向)に貼り合わせた実施形態である。このような実施形態によれば、観察者の左右方向の姿勢の移動に対しても可視範囲が見切れず視認させることが可能となる。また、観察者の水平方向に映像の拡大を図ることが可能となり、観察者に対し、より多くの情報を提供することが可能となる。さらに、より多くのホログラフィック光学素子を同様に並べることで、複数の観察者に対し表示を視認させることも可能となる。
図10は、4枚のホログラフィック光学素子20a〜20dを4枚貼り合わせた実施形態となっている。このような実施形態によれば、観察者の垂直方向、水平方向の両方に対して観察領域の拡大を図ることが可能となり、観察者の体格差、体勢差に柔軟な対応を図ることが可能となるとともに、観察者に対してより多くの情報を提供することが可能となる。
以上、図8〜図10を用いてホログラフィック光学系20の他の実施形態について説明を行ったが、これら実施形態のみならず、ホログラフィック光学素子20a〜20dは、適宜重複形態を採用することが可能である。また、それぞれのホログラフィック光学素子20a〜20dの形状、光学特性についても異なるものを用いることとしても構わない。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
10…プロジェクタ装置、11…レーザー光源、111…発散光学系、112…レーザー半導体、12…ビームエキスパンダ、13…画像形成部、131…液晶表示素子、132…拡散板、14…プロジェクション光学系、20…ホログラフィック光学系、20a〜20d…ホログラフィック光学素子、21…フロントウィンドウ

Claims (5)

  1. 観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系と、
    前記ホログラフィック光学系に映像を投影し、前記観察位置に観察像を形成するプロジェクタ部とを備え、
    前記ホログラフィック光学系は、複数のホログラフィック素子の一部が互いに貼り合わされて形成されていることを特徴とする
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記ホログラフィック素子は光学拡大機能を有することを特徴とする
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記ホログラフィック光学系は、前記複数のホログラフィック光学素子が、前記観察位置に位置する観察者に対し、垂直方向に貼り合わされていることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記ホログラフィック光学系は、前記複数のホログラフィック光学素子が、前記観察位置に位置する観察者に対し、水平方向に貼り合わされていることを特徴とする
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記ホログラフィック光学系は、貼り合わされた前記複数のホログラフィック光学素子の回折率が互いに異なることを特徴とする
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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