JP2011156243A - 抗菌組成物 - Google Patents

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Abstract


【課題】除菌洗浄材として貝殻焼成カルシウム粒子を透水性バックに収納し、洗濯物と一緒に通常の洗濯を行い、洗濯槽と洗濯物とを除菌消臭洗浄する方法において、洗濯中、除菌洗浄材が微細に粉砕され、透水性バックから、短期間に流失し効果が消失するという欠点があった。
【解決手段】洗濯槽と洗濯物の除菌消臭洗浄効果を長期間持続させるため、微粒子の捕集性と通水性に優れた、通気度が20〜60Cm/Cm2.Secである透水性バックに、除菌洗浄材が収納されてなる抗菌組成物を提供し課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、洗濯機および洗濯物の除菌消臭洗浄に関する。詳しくは除菌洗浄材を透水性バックに収納し洗濯物と一緒に投入し、洗濯槽、洗濯物に対して除菌、消臭、洗浄効果を長期にわたって提供する抗菌組成物に関するものである。
従来、洗濯機の除菌対策としては、薬剤系除菌剤を利用する除菌方法が知られているがこれらの方法はいずれも取り扱いが難しく、皮膚アレルギーなどの問題を引き起こす可能性があった。既存の多くの抗菌剤は、薬効成分を溶出により放出することによって菌の発育を阻止あるいは死滅させるものであるため、時間とともにその薬効がなくなり、使えなくなってしまうという欠点があった。従来、水に抗菌性を与える場合、塩素系薬剤として、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸、トリクロロイソシアヌル酸等を使用する方法が知られていた。これらの方法では残効性がなく、処理後の菌汚染に弱く処理を繰り返す必要があった。アルコールを使用する方法は揮発性のため残効性がなく引火性があり危険であった。フェノール系薬剤を使用する方法では毒性があり刺激臭が大きく安全上の問題があった。4級アンモニウム塩例えば塩化ベンザルコニウムを使用する方法では、日常的に使われる家庭洗剤の主成分である陰イオン界面活性剤と反応して失効する。強酸性水を使用する方法では、適用範囲がされる限定されるという問題が残されていた。また、除菌と洗浄効果を併せ持つものがなかった。
洗濯機を使い続けることによって、洗濯槽裏面に付着したせっけんカスに雑菌やカビが繁殖し洗濯物へと移行し汚れや臭気を生じるだけでなく、洗濯物を部屋干しする際、イヤなにおいが部屋に充満することが問題となっていた。この様な状況に鑑み、洗濯洗剤に除菌剤を配合してなる、部屋干しニオイ対策を標榜する、洗濯洗剤が上市されているが、上記の緒問題を解決していない現状である。この原因は洗濯洗剤に配合されている除菌剤が洗濯のすすぎ工程で全て洗い流されるため、洗濯槽裏面に繁殖した雑菌やカビを防ぐことができないためと考えられる。対策として、1〜2か月に一回、定期的に使用する、塩素系等の強力な、薬剤を使用した洗濯槽専用クリーナーが市販されている。この方法は水を洗濯槽に満たし、洗濯槽専用クリーナーを入れ、かき混ぜ、長時間放置した後、さらに水洗い・すすぎ運転を数回繰り返さなければならなかった。この方法によると、処理に要する時間が長く、水や電力消費が大きい上、排水に塩素系の有害物質を含むため、河川放流では環境問題を生じ、下水処理にも負担となる。また、参考文献―1(特開2002−239288号公報)によれば、洗濯機内槽の洗濯水を循環させる循環路に、塩素系薬剤であるトリクロサン固体を設置することが可能な設置部を備える方法が提案されているが、排水に塩素系の有害物質を含むため、河川の環境問題を生じ、下水処理の負担となる。
上記洗濯槽、洗濯物の微生物汚染対策として、前記洗濯槽クリーナーに代わる安全、簡単で河川に対する環境負荷が小さい有効な手段が求められていた。このような状況に鑑み、危険な薬剤を一切使用せずに貝殻等からなる除菌洗浄成分が透水性バックから洗濯槽に一部が徐々に溶けだし、その洗濯水が、洗濯槽と洗濯物の両方に除菌消臭洗浄効果を奏する技術が報告されているが以下に述べるように問題解決に至っていないのが現状である。
参考文献―2(特開2001−233720号公報)によれば、貝殻粉末と他の無機物とを焼成した殺菌賦与材をメッシュの袋に収容し、該殺菌メッシュを洗濯槽の水中に浮遊させて洗濯機を使用することによって洗濯水に殺菌性を付与する方法が記載されている。また、焼成物の平均粒子径は5ミリと記載されている。しかしながら、現在主流となっているドラム式洗濯機の機械作用によって除菌洗浄剤が細かく粉砕され、該メッシュの隙間からか短期に消失し失効するという問題があった。
参考文献―3(特開2004−180991号公報)によれば、焼成したホタテ貝殻を約50〜500μmに粉砕し、通常の不織布に収納し、該不織布を洗濯槽の水中に投入させて洗濯機を使用することによって洗濯水に抗菌性を付与する方法が記載されている。しかしながらドラム式洗濯機の洗濯衝撃(たたき洗い)によって細かく粉砕され、短期に不織布から流失し効果が消失するという欠点があった。
参考文献―4(特開2007−007354号公報)によればポリエステル等の化学繊維又は合成繊維からなる適宜の柔軟性を有する不織布シートあるいは和紙等の通気性を有する素材を用いて制作した透水性バックに貝殻焼成カルシウムを封入したものを、穴あきボール体に収納し洗濯時に入れて長期にわたる除菌洗浄効果を奏する方法が記載されている。しかしながら、ボール体を介した二重構造のため、貝殻カルシウムが微細化され早期に消失するという問題は解決される一方、接触効率が悪く効果が半減するという問題があった。
そのほか、貝殻焼成カルシウムの脱臭(消臭)・吸着・除菌に関する先行技術が多々報告され公知である。例えば、参考文献―5(公開2005−230729号公報)によれば、建材に添加して、建築物内に発生するホルムアルデヒドや悪臭を吸着・脱臭する技術が報告されている。また、参考文献―6(特許公開2006−36740号公報)によれば、従来の歯磨きに用いる抗菌物質パラベン、クロルヘキシジン、ヒノキチオール、プロタミン等の有機系物質には安定性、毒性の点で問題があるため、それらに代る無機抗菌物質として、強い抗菌力を有し、毒性がなく人体に安全である貝殻焼成カルシウムが使用されている。このように、貝殻焼成カルシウムの脱臭・吸着・除菌効果は既に周知である。いかしながら、洗濯機の強い機械的負荷から貝殻焼成カルシウムの粒子を保護し、長期間効果が持続する抗菌組成物に関する技術については報告されていない現状である。
特開2002−239288号公報 特開2001−233720号公報 特開2004−180991号公報 特開2007−007354号公報 特開2005−230729号公報 特開2006−36740号公報
以上述べたように、本発明は洗濯機の洗濯槽と洗濯物の除菌洗浄剤に関する緒問題に鑑みてなされたものであり、人と環境に対する安全性に優れ、高い除菌力、消臭力と洗浄力とが長期持続する技術の提供を目的とするものである。洗濯機の抗菌組成物として、貝殻焼成カルシウム粒子を、透水性バックに収納したものを、洗濯槽に投入した状態で通常の洗濯を行うことにより、洗濯槽と、洗濯物の除菌、消臭、洗浄効果が長期間持続し得るものを提供することを課題とする。
洗濯機は技術革新によってパルセーターによる「噴流式」から、ドラム式洗濯機への転換が進んでおり、主流となりつつある。ドラム式洗濯機によれば洗濯容量9kgの場合、縦型の全自動洗濯機では1回の洗濯で約140Lの水が必要なのに対して、約80Lで済むという環境効果に優れた特長がある。この他、洗濯時間が短い、糸くずが出にくい、洗濯物のシワがよりにくいなどの特長を有する。
その反面、ドラム式洗濯機は「少ない水の存在下で叩き洗い」するため洗濯槽内での物理強度が高いため、透水性バックに収納された貝殻焼成カルシウム粒子が微細化され易く、透水性バックから短期間に流失してしまうという致命的な問題があった。
貝殻カルシウムの流失を防止する方策として、透水性バックの開口度を密にする方法が考案されているが、洗濯水、洗濯物との接触効率が下がり、除菌・洗浄力が低下するので利用できない。また、貝殻焼成カルシウムを混練粒状化機に送り込み、適量の石膏、米糠、水あめ、水溶性高分子物質等を添加してサイジング、造粒、増径する手段が考案されているが、ドラム式洗濯機に耐える物理強度並びに有効成分(CaO)の溶出度を最適に調整することが困難なため利用できなかった。本発明は上記事情に鑑みて、ドラム式洗濯機の除菌洗浄剤として、通常の洗濯操作を特別な制御をせずに、洗濯機の機構をも、複雑にすることなく除菌洗浄が長期持続するものを提供する技術に関する。すなわち、貝殻焼成カルシウム粒子を、透水性バックに収納したものを、洗濯槽に投入した状態で、通常の洗濯を行うことにより、洗濯槽と洗濯物の除菌、洗浄効果が長期間持続し得るものを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に貝殻焼成カルシウムを使用した除菌洗浄成分が通気度20〜60Cm/Cm2.Secの範囲に調整された透水性バックに収納入さてなる構成としている。
また、請求項2の発明は、上記請求項1の除菌洗浄成分において、貝殻焼成カルシウム粒子と多孔質無機系担体であるゼオライト、多孔質セラミック(アパタイト)モンモリロナイト、低分子ガラス、炭素繊維等に、担持された銀ゼオライト、銀アパタイト並びに銀メッキした繊維の少なくとも一種以上の重金属イオン含有物質との混合物からなる構成としている。
請求項1の発明によれば、抗菌組成物として、貝殻焼成カルシウムが、機械強度に優れた立体障害層(多層構造)を有する通気度が20〜60Cm/Cm2.Secに調整された透水性バックに収納されたものからなり、洗濯槽に投入した状態で通常の洗濯を行うことにより、洗濯効果に支障がなく、該洗濯槽に付着している黒黴等の真菌類や細菌等による汚れを長期間にわたって(洗濯回数として30回)除去できる。さらに、洗濯物の臭いを軽減できる。しかも、貝殻という無害で安価な天然素材を利用できるため、低コストで製造できると共に、従来の塩素・酸素系の洗濯槽クリーナーのような洗濯排水の有害物質汚染を招かず、且つ廃棄された貝殻を有効利用することから、省資源及び環境保全にも貢献する。
請求項2の発明によれば、請求項1記載の除菌洗浄成分として、貝殻焼成カルシウム粒子と多孔質無機系担体であるゼオライト、多孔質セラミック(アパタイト)モンモリロナイト、低分子ガラス、炭素繊維等に、担持された銀ゼオライト、銀アパタイト並びに銀メッキした繊維の少なくとも一種以上の重金属イオン含有物質との混合物からなり、該洗濯槽に付着している黒黴等の真菌類やバクテリア等に対して、より一層高度な除菌洗浄力を有す抗菌組成物が提供される。
本発明に係る抗菌組成物は、透水性バック内に貝殻焼成カルシウムの粉砕粒子が封入されたものである。そして、その使用に際しては、洗濯機の水を張った洗濯槽内に、洗濯する衣類及び洗剤と一緒に投入し、そのまま洗濯及び濯ぎ行えばよい。
このように、本発明の抗菌組成物の存在下で通常の洗濯を行うことにより、該洗濯槽に付着していた黒黴等の真菌類や細菌等による汚れが次第に除去され、少なくとも1週間程度で汚染物が綺麗に取れる上、該抗菌組成物使用以前には洗濯後の衣類についていた黴臭や独特の臭い等も消臭する。
このようにして、透水性バック内の貝殻焼成カルシウムは、洗濯による機械作用を受け粉砕され隙間から徐々に水中に流失または溶出して減少してゆき、最終的(30回後)には30%(重量割合)が残るが、溶出成分は無害な無機化合物(カルシウム化合物)であるため、従来の洗濯槽クリーナーのように排水中に塩素など有害をもたらす懸念がない。
一方、本発明の原料となる貝殻は、国内外での貝の食消費によって大量に発生しており、その廃棄場所にも困窮している現状であるから、安価に入手可能であると共に、これを原料に利用することによって廃棄物の減少と資源の有効利用に大きく貢献できる。
本発明によって上述のように優れた浄化機能を発揮する理由については、貝殻成分である炭酸カルシウムが、焼成過程で酸化カルシウムに転化し、水に溶解して水酸化カルシウムとなり、その水酸基イオンによる強いアルカリ性によって、除菌とともに強い洗浄作用を発現する。除菌効果は以下の化学作用による。CaO+HO→Ca(OH) Ca(OH)→Ca+2OH この様にして発生した水酸基イオンが真菌類、細菌類等細胞膜を通して細胞内に侵入し細胞構成要素であるタンパク質を加水分解し微生物が死滅すると共に、臭気成分や汚れを構成する有機化合物をも分解するものと考えられる。
貝殻カルシウムの原料は特に制限されるものではないが、ホタテ貝、牡蠣、サザエ、ホッキ貝、ハマグリ、アサリ、シジミ等が挙げられる。とりわけ大量に食消費される牡蠣、ホタテ貝の殻は、安価に入手できると共に、廃物の有効利用として省資源及び環境保全にも貢献できるため、好適なものとして推奨される。この貝殻焼成カルシウムを製造するには貝殻を焼成後に粉砕するか、粗粉砕後に焼成して更に粉砕を行い、得られた粉砕・焼成物を篩等に通して粗粒分を除き、その所定量を透水性バック内に充填して袋を封止すればよい。
貝殻の焼成は、ロータリーキルンや大型燃焼炉等を用いて行うが、好適には不活性ガス雰囲気として、温度800〜1100℃程度で30分〜3時間程度加熱すればよい。また、粉砕・焼成物の粒度としては、特に制限されないが平均粒度が20〜700μm程度の範囲が望ましい。粗粒の粒子径が5mm以下のものであれば、洗濯中に機械的作用によって微細化されるため少量範囲で混入していても差し支えない。貝殻焼成カルシウムとして例えば「GCA−O」(登録商標(有)オブジィー)が入手可能である。
除菌洗浄成分は、貝殻焼成カルシウム粒子と金属イオン含有物質とを併用しさらに効果を高めることができる。具体的には、多孔質無機系担体であるゼオライト、多孔質セラミック(アパタイト)モンモリロナイト、低分子ガラス、炭素繊維等に、担持された銀ゼオライト、銀アパタイト並びに銀メッキした繊維の少なくとも一種以上の重金属イオン含有物質との混合物からなる除菌洗浄材である。例えば、銀ゼオライトとしては「ゼオミックAJ10D」;シナネンゼオミック(株)、銀アパタイトとしては、「アパサイダー」;登録商標;サンギ(株)、銀ガラスとしては、「ミリオンキラーPG701」;興亜硝子(株)、銀メッキ繊維としては、「X−static」登録商標;ソークォート・インダストが入手可能である。
本発明の透水性バックに使用する材質は、水に溶解せず、水、洗濯水に浸漬しても寸法変化がほとんどなく、縦型回転式洗濯機の運転時の水流で破れない強度を有し、ドラム式洗濯機のたたき洗い強度にも十分に耐える強度が要求される。同時に、耐熱劣化性に優れていなければならない。具体的には、含フッ素共重合体繊維例えばエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体繊維、レーヨン(再生繊維)、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等のオレフィン、アクリル、ビニロン、アラミド、硝子繊維、炭素繊維などの素材が使用可能である。
本発明に使用する透水性バックは洗濯に耐える強度に加え、洗濯中に微細化された除菌洗浄材である貝殻カルシウムの捕集性能に優れ、かつ、相反する通水性が十分に確保された構造を有するものでなければならない。捕集性能に優れる上通水性に優れるスパンボンド不織布を好適に用いることができる。
本発明の好適態様においては、鋭意研究の結果、通水性と捕集性を同時に満足させる選択基準値として通気量(Cm/Cm2.Sec)が20〜60の範囲であることを見出し、本発明を完成した。一般的には不織布の目付量(g/m2)と厚さ(μm)とを変化させこのような要求を満足するものが得られるが、これらの選択基準では、いずれも、不特定多数の不織布を対象とした場合、それぞれ製法や構造が異なるため、一定の結果が得られなかった。
本発明で用いる不織布の骨格となる繊維として適当な素材は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維、あるいはセルロース系繊維のウェブであり、これらのウェブは、スパンボンドあるいはサーマルボンド等の手段であらかじめ不織布の形態に成形されていることが望ましい。具体例としては、セルローススパンボンド(二村化学のTCF)、ポリプロピレンスパンボンド(旭化成、三井石油化学)、ポリプロピレンサーマルボンド(ファイバーテック社、サンドラー社)等が挙げられる。このスパンボンド不織布の代表的なものとして、紡糸され、延伸されたフィラメントを、多孔性支持体上にアットランダムに集積したものが挙げられる。このタイプのスパンボンド不織布は、連続したフィラメントからなり、しかも延伸により分子配向が付与されているため、強度的に特に優れている。このスパンボンド不織布は、ニードルパンチング、エアーサクション、ウオータージェット、等の手段で繊維相互の絡み合いが生じているものであってよい。また、表と裏が異なる材質で構成された多層構造になっていてもよい。強度を得るために、短繊維より長繊維不織布が好適である。スパンボンド不織布のフィラメントの繊度は、一般に1乃至10デニールであるが、1乃至5デニールの範囲にあるのがよい。
本発明による不織布は、メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とを重ね合わせ、それ自体公知の手段により、積層された複合不織布であってもよい。メルトブローン不織布を例示すれば、オレフィン樹脂の溶融物を押し出して微細な樹脂流とし、この樹脂流を高速度の加熱気体と接触させて、微細な繊維径の不連続ファイバーとし、このファイバーを集積させることにより得られる。また、透水性バックの大きさと形状、貝殻焼成カルシウムの封入量は、製品仕様によって種々設定できる。
以下、本発明について実施例を用いて説明するが、これらの実施例は何ら本発明を限定するものではない。貝殻焼成カルシウムの脱臭、消臭、除菌力に関する効果効能は先行技術に関する文献とおり公知の技術である。したがって、実施例では、激しい機械的強度が掛るドラム式洗濯機を使用した場合の、洗濯前後における、「不織布の通気量(Cm/Cm2.Sec)と、貝殻焼成カルシウムの残存率の関係」について示す。
表1に残存率と通水性の評価方法と基準を示す。30回(30日)の洗濯強 度に耐える水透過性バックは残存率が20〜40%の範囲に調整された通水性と粒子の捕集性を有していなければならない。残存率が70%以上では目詰りを生じ、通水性不良となり除菌洗浄効果が著しく劣る。一方、20%以下では除菌洗浄材が多量に流失し除菌洗浄効果が著しく損なわれる。さらに、このように3割程度の残存率を有する抗菌組成物は一般家庭において交換時が分かりやすく使い勝手がよい。
Figure 2011156243
実施例に使用したスパンボンド不織布の特性値は表2のとおりである。特性値は「合成長繊維不織布試験方法」に準じて行った。通気量(Cm/Cm2.Sec)が大幅に異なるポリエステル合成繊維製、スパンボンド不織布A〜Fを使用した。
Figure 2011156243
「不織布の通気量(Cm/Cm2.Sec)と、貝殻焼成カルシウムの残存率の関係」について調査した結果を表3に示す。以下表3の実施例1〜5、比較例1〜7について詳しく説明する。
使用した洗濯機は主流となっている「ドラム式」(洗濯乾燥機東芝TW−4000VFR−N)を使用し、洗濯槽内に高水位(50L)まで水道水を満たし、この水中に、貝殻焼成カルシウム30gを縦横10×8cmの不織布A〜Fからなる透水性バックに封入した抗菌組成物と、約5kgの洗濯物(タオル及び下着類)と洗剤(花王社製アタック)20gとを投入し、洗濯(洗い1回、濯ぎ2回、脱水1回…所要時間40分)を繰り返した。洗濯後、透水性バックを引き上げ100度Cで3時間乾燥後の重量を測定し、洗濯前後の重量差から貝殻カルシウムの残存率を調べた。洗濯は一日一回とし、10日ごと30日まで残存率を測定した。貝殻焼成カルシウムは、乾燥したホタテ貝殻を電気炉で窒素ガス(不活性ガス)雰囲気中、1100℃、1時間焼成して得たものを平均粒子径が微分末の場合25μm、標準の場合100μm、粗粉末の場合500μmとなるよう粉砕、篩分けしたものをそれぞれ使用した。
貝殻焼成カルシウムの平均粒子径が標準である100μmを使用した場合、通気量(Cm/Cm2.Sec)が20〜60の不織布を使用した実施例1〜3は残存率が22〜30%であり、評価基準による評価は顕著であった。一方、通気量(Cm/Cm2.Sec)が10、90,120の不織布を使用した比較例1〜3は残存率が80%以上乃至は12%と9%でありで、評価基準による評価は不良であったことから本発明、抗菌組成物の残存性能を満たす不織布として適するものではなかった。
貝殻焼成カルシウムの平均粒子径が極めて流失し易い微分末タイプである25μmを使用した場合、通気量(Cm/Cm2.Sec)が40の不織布を使用した実施例4は残存率が22%であり、評価基準による評価は顕著であった。一方、通気量(Cm/Cm2.Sec)が10と90の不織布を使用した比較例4〜5は残存率が80%、10%でありで、評価基準による評価は不良であったため、本発明抗菌組成物の残存性能を満たす不織布として適するものではなかった。
貝殻焼成カルシウムの平均粒子径が極めて目詰まりし易い粗粉末である500μmを使用した場合、通気量(Cm/Cm2.Sec)が40の不織布を使用した実施例5は残存率が28%であり、評価基準による評価は顕著であった。一方、通気量(Cm/Cm2.Sec)が10と90の不織布を使用した比較例6〜7は残存率が85%、15%でありで、評価基準による評価は不良であったため、本発明抗菌組成物の残存性能を満たす不織布として適するものではなかった。
以上から、本発明の通気度が20〜60Cm/Cm2.Secに調整された不織布からなる透水性バックによれば、広範な粒子径の貝殻焼成カルシウムに対して、通水特性に優れる上に高い捕集性能を有するという、特性を同時に満足するものであった。
本発明により、通水性が高く、高い捕集性能を示す透水性バックが得られ、洗濯の抗菌組成物に好ましく用いることができるが、その応用範囲はこれらに限られるものではない。
Figure 2011156243

Claims (2)

  1. 除菌洗浄成分として貝殻焼成カルシウム粒子を透水性バックに収納して、洗濯物と一緒に洗濯を行い、洗濯槽と洗濯物とを同時に除菌消臭洗浄する方法において、除菌洗浄成分が通気度20〜60Cm/Cm2.Secの範囲に調整された透水性バックに収納入さてなることを特徴とする抗菌組成物。
  2. 請求項1載の除菌洗浄成分は、貝殻焼成カルシウム粒子と多孔質無機系担体であるゼオライト、多孔質セラミック(アパタイト)モンモリロナイト、低分子ガラス、炭素繊維の少なくとも1種以上に、担持された銀ゼオライト、銀アパタイト並びに銀メッキした繊維の少なくとも一種以上の重金属イオン含有物質との混合物であることを特徴とする抗菌組成物。
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