JP2011153750A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メニューが選択された場合、それぞれのメニューに最適な加熱パターンでもって所望の調理仕上がりが得られ、加熱効率を向上させること。
【解決手段】高周波加熱装置31は、被加熱物載置用の加熱皿402を着脱可能にする加熱室34と、マイクロ波発生手段32と、マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管33と、導波管33から加熱室にマイクロ波を放射するための回転アンテナ39と、回転アンテナ39を回転駆動する駆動手段41と、被加熱物を加熱皿402に載せて加熱するグリルメニューと加熱皿402を用いずに被加熱物を加熱する温めメニューとを選択することが可能な操作部と、操作部からの出力信号に基づいて駆動手段41を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、操作部からの出力信号に応じて回転アンテナ39の放射指向性の強い部位の向きが異なるように制御する構成としたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物を誘電加熱する高周波加熱装置に関するものである。
電子レンジの多機能化に伴い、従来からある、いわゆる「温めメニュー」(食品に対してマイクロ波を放射することで食品を加熱する高周波加熱)に加えて、「グリルメニュー」を備えるものが市場に登場している。グリルメニューとは、食品を載せた加熱皿を昇温させることで食品を加熱皿を介して加熱する方法や、加熱ヒータにより食品を加熱する方法、またはこれらの組み合わせにより食品を直火焼き風(表面はパリッとしつつ中身はジューシーに仕上げる)に調理するメニューのことである。
従来、この種の高周波加熱装置300は、図13に示すように、代表的なマイクロ波発生手段であるマグネトロン302から放射されたマイクロ波を伝送する導波管303と、加熱室301と、代表的な被加熱物である食品を載置するため加熱室301内に固定され、セラミックやガラスなどの低損失誘電材料からなるためにマイクロ波が容易に透過できる性質の載置台306と、加熱室301内の載置台306より下方に形成されるアンテナ空間310と、導波管303内のマイクロ波を加熱室301内に放射するため、導波管303からアンテナ空間310にわたり、加熱室301の中央付近に取り付けられた回転アンテナ305と、回転アンテナ305を回転駆動できる代表的な駆動手段としてのモータ304と、加熱室301内に用途に応じて設置される加熱皿308と、加熱皿308を支持する皿受部307と、電熱加熱を行うヒータ309とを備えるものである。
高周波加熱により被加熱物を直接加熱する温めメニューのときは、載置台306の上に食品等が置かれた状態で、高周波加熱処理が実行される。マグネトロン302から放射されたマイクロ波が導波管303を経て回転アンテナ305に一旦吸収され、そして回転アンテナ305の放射部上面からマイクロ波が加熱室301に向けて放射される。このとき、通常、加熱室301内にマイクロ波を均一に攪拌させるため回転アンテナ305は、一定速度で回転しながらマイクロ波を放射する。
従来グリルメニューの時は、皿受部307に置かれた加熱皿308上に食品(例えば、肉や魚など)が置かれる。この状態で、食品の上側に位置することになるヒータ309により、食品の表面部分が加熱処理される。一方、マイクロ波によって昇温させられた加熱皿308により食品の裏面部が加熱処理される。
マイクロ波を食品に集中させる加熱調理では、マイクロ波の性質により食品の内部の水分が過度に蒸発してしまうことに対し、ヒータや加熱皿により食品を加熱する処理では、食品内部の水分や旨みを閉じ込めつつ、食品の表面をパリッと仕上げる、いわゆる直火焼き風に仕上げることができるものである。
特開2007−333362号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の高周波加熱装置は、上述のグリルメニューが実行される時、加熱皿308に対して、マイクロ波が面全体を効率的に昇温さ
せる構成であった。しかもこのメニューについては、加熱皿308に対してグリル(焼き物)メニューを意識された、加熱パターンである。
近年、食生活の動向は目まぐるしく変化してきており、より簡便によりおいしくよりヘルシーにできる料理献立が、望まれるようになってきた。
従来よりある、「焼く」「煮る」「蒸す」「炒める」「揚げる」といった調理方法のうち、「揚げる」という調理分野は食材をおいしく供せるが、「油の取り過ぎが健康面でヘルシーでなく気になる」「調理するときに高温の油を取扱うのが危険」「調理中、調理後の油の処理が面倒でキッチンが汚れる」などの不具合な面が多かった。
これらの不具合を解決するべく、従来よりオーブン庫内で焼き上げるオーブンフライメニューが開発されてきたが、オーブンの火力が弱いため、パン粉にうまく焼き色がつかず、カリッとしたおいしい揚げ物にはならなかった。
また、このオーブンフライの場合は、パン粉に焼き色をつける方法として、パン粉に油を混ぜて電子レンジで予備加熱し、パン粉にあらかじめ焼き色をつけて、その色づけパン粉を被加熱物の表面にまぶし、焼き上げるといった方法をとっていた。
しかし、この下調理は電子レンジで加熱しては、かき混ぜるといった操作を何度か繰り返す方法で、つきっきりで調理しないと、ムラなくきれいな色づけパン粉を作れず、作業的にはかなり面倒な方法であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パン粉の下調理を一切省き、少量の油を混ぜただけの乾燥パン粉を表面につけただけの被加熱物を加熱皿に載せ、グリル(揚げ物)メニューが選択されたとき被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに、それぞれのメニューに最適な加熱パターンでもって、加熱効率を向上させることができる高周波加熱装置を提供することを目的とする。
本発明の高周波加熱装置は、被加熱物載置用の加熱皿を着脱可能に装着する加熱室と、マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射するための回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、被加熱物を前記加熱皿に載せて加熱する焼き物メニュー,揚げ物メニューのようなグリルメニューと前記加熱皿を用いずに被加熱物を加熱する温めメニューとを選択することが可能な操作部と、前記操作部からの出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記操作部からの出力信号に応じて前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きが異なるように制御する構成としたものである。
この構成により、調理メニューの内容に応じて回転アンテナの動作が制御されるので、温めメニュー時にはマイクロ波を均一に攪拌して被加熱物を均一に加熱することができ、グリルメニュー時には加熱室内の適した箇所にマイクロ波を集中させることで、被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに、加熱効率を向上させることができる。
本発明によれば、グリルメニューが選択されたとき被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに、加熱効率を向上させることができる高周波加熱装置を提供することができる。また、グリル(揚げ物)メニューが選択されたときその被加熱物の独
特の食感を実現することができる高周波加熱装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1の電子レンジの正面断面構成図 本発明の実施の形態1の電子レンジの図1のA−A’断面図 焼き魚やハンバーグを調理するときに最適な回転アンテナの向きを説明する図1のB−B’断面図 焼き豚を調理するときに最適な回転アンテナの向きを説明する平面断面図 パエリアや野菜炒めを調理するときに最適な回転アンテナの向きを説明する平面断面図 回転アンテナの原点検出機構を説明する図1のC−C’断面図 実施の形態1のブロック図 本実施の形態1の電子レンジの動作フローチャート 加熱皿の概略図 (a)従来の加熱皿の断面図(b)本発明の実施の形態1の断面図 実施の形態1の電子レンジの回転アンテナが二つの場合を示す正面断面図 実施の形態1の電子レンジの回転アンテナが二つの場合を示す平面断面図 従来の電子レンジの概略構成図
第1の発明は、被加熱物載置用の加熱皿を着脱可能に装着する加熱室と、マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射するための回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、被加熱物を前記加熱皿に載せて加熱する焼き物メニュー,揚げ物メニューと前記加熱皿を用いずに被加熱物を加熱する温めメニューとを選択することが可能な操作部と、前記操作部からの出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記操作部からの出力信号に応じて前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きが異なるように制御する構成としたものである。
この構成により、調理メニューの内容に応じて回転アンテナの動作が制御されるので、温めメニュー時には、マイクロ波を均一に攪拌して被加熱物を均一に加熱することができ、焼き物メニュー,揚げ物メニュー時には、加熱室内の適した箇所にマイクロ波を集中させることで、被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに、加熱効率を向上させることができる。
また、第2の発明は、特に第1の発明の制御手段が、操作部によって焼き物メニューが選択された場合は、加熱皿に対してマイクロ波が集中するように回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御し、操作部によって揚げ物メニューが選択された場合には、揚げ物メニューの特性に応じた加熱パターンを予め数種類記憶させておき、それぞれの加熱パターンに応じてマイクロ波が加熱皿の所定の位置に集中するように回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御し、操作部によって温めメニューが選択された場合は、被加熱物に対してマイクロ波が集中するように、前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御する構成としたものである。
この構成により、調理メニューの内容に応じて回転アンテナの動作が制御されるので、温めメニュー時には、マイクロ波が被加熱物に集中し、焼き物メニュー,揚げ物メニュー時には、加熱皿が効率的に昇温するように、マイクロ波の集中箇所を制御することができるので、被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに、加熱効率を向上させることができる。
また、第3の発明は、特に第1または第2の発明の加熱皿が、横幅の広い形状を備え、様々な種類の焼き物メニュー,揚げ物メニューを載置することが可能となる。制御手段は、操作部によって焼き物メニュー,揚げ物メニューが選択された場合は、加熱皿上のメニューの種類に応じて、回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御する構成としたものである。
この構成により、調理メニューの内容に応じて回転アンテナの動作が制御されるので、焼き物メニュー時には、加熱皿に対してマイクロ波が面全体に、あるいは所定の位置を効率的に昇温するように、マイクロ波の集中箇所を制御することができ、揚げ物メニュー時には、そのメニューが平面的なものであるのか、立体的なものであるのかを判別し、揚げ物メニューが平面的である場合には、加熱皿に対してマイクロ波が面全体に昇温するように、また揚げ物メニューが立体的なものである場合には、マイクロ波が加熱皿の所定の位置を効率的に昇温するように、マイクロ波の集中箇所を制御することができるので、被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに、加熱効率を向上させることができる。
また、第4の発明は、第1から第3のいずれか1つの発明の加熱室の上側面にヒータ手段を備え、制御手段は、マイクロ波が加熱皿に集中するように回転アンテナの放射指向性の強い部位を向けたあとに、ヒータ手段を発熱させることが可能な構成としたものである。
この構成により、グリル調理時において、ヒータによる加熱も併せて行うことが可能となる。
また、第5の発明は、第1から第4のいずれか1つの発明の熱源の一部に、光ヒータを設けた構成としたものである。
この構成により、光ヒータを用いることにより、短時間で強い加熱力を得ることができ、効率よく調理することが可能となる。
さらに、第6の発明は、第1から第5のいずれか1つの発明の光ヒータが、蒸気透過型ヒータである構成としたものである。
この構成により、被加熱物より出た水蒸気で充満した加熱調理器の中でも、前記蒸気透過型光ヒータを用いることにより、被加熱物の表面の水分層を透過し、迅速に効率よく加熱調理することが可能となる。
また、第7の発明は、第1から第6のいずれか1つの発明の加熱室の奥後方に、連通路と循環ファンとヒータ手段を備え、前記制御手段は、マイクロ波が前記加熱皿に集中するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位を向けたあとに、前記ヒータ手段を発熱させ、循環ファンを作動させることが可能な構成としたものである。
この構成により、奥後方の循環ファンとヒータを用いることにより、立体的な被加熱物の側面の焼き色をつけることができ、効率よくムラなく加熱調理することが可能となる。
また、第8の発明は、第1から第7のいずれか1つの発明の加熱室の奥後方に、連通路と循環ファン備え、前記制御手段は、マイクロ波が前記加熱皿に集中するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位を向けたとき、あるいはそのあとに、前記循環ファンを作動させることが可能な構成としたものである。
この構成により、奥後方の循環ファンを用いることにより、加熱中に被加熱物より出た水蒸気で被加熱物の表面に覆われた水分層を風力によって吹き飛ばし、被加熱物の表面にカリッとした食感をつけることができ、ベタツキなく調理することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1から図3は本発明に係る代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジ31の構成図で、図1は正面から見た断面図、図2は図1のA−A’断面図、図3は図1のB−B’断面図、図6は図1のC−C’断面図である。
図1に示すように、電子レンジ31は、代表的なマイクロ波発生手段であるマグネトロン32から放射されたマイクロ波を伝送する導波管33と、導波管33の上部に接続され幅方向寸法が奥行き方向寸法より大きい形状の加熱室34と、代表的な被加熱物である食品を載置するため加熱室34内に固定され、セラミックやガラスなどの低損失誘電材料からなるためにマイクロ波が容易に透過できる性質の載置台35と、加熱室34内の載置台35より下方に形成されるアンテナ空間37と、導波管33内のマイクロ波を加熱室34内に放射するため、アンテナ空間37に取り付けられた回転アンテナ39と、回転アンテナ39を回転駆動できる代表的な駆動手段としてのモータ41と、モータ41を制御して回転アンテナ39の向きを制御する制御手段411と、各回転アンテナ39の回転の原点を検出する原点検出機構を構成するフォトインタラプタ36と、を備えるものである。
また、加熱室34の上面部には、電熱加熱を行うことができるヒータ401が、設置されている。また、加熱室34は、加熱皿402を支持する皿受部を三段有している。具体的には、加熱室34は、上段用受部403と中段用受部404と下段用受部405とを有している。加熱皿402は、被加熱物が載らない裏面側(載置台35側)に高周波吸収体(例えば、フェライト)を有するものである。
また、電子レンジ31は、図2に示すようにドア64を備えている。そして、操作部63がドア64の下部に配置されている。操作部63は、ユーザが、食品や調理内容に応じて様々な調理メニューを選択できるものである。例えば、操作部63により、加熱時間を設定することや、「温めメニュー」や、「グリルメニュー」など、あらかじめ設定された調理メニューを選択することができるものである。
「温めメニュー」とは、食品に向けてマイクロ波を放射することで食品を加熱する調理方法のことをいい、「グリルメニュー」とは、食品を載せた加熱皿を昇温させることで加熱皿を介して食品を加熱する方法や、前記昇温させた加熱皿と加熱ヒータとの組み合わせにより食品を加熱する調理方法のことをいう。
操作部63からの出力信号に基づき、制御手段411は、マグネトロン32やモータ41を制御する。
回転アンテナ39は、放射指向性を有する構成である。本実施の形態1の電子レンジ31は、回転アンテナ39の放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して加熱皿402を集中加熱する構成としている。
「グリルメニュー」により、加熱皿402に載置された食品を加熱する場合は、回転アンテナ39の端部58が所定の位置を向いた状態で回転アンテナ39の動作を停止させる。
所定の位置とは、加熱室の大きさや加熱皿の位置等との関係で定まるものであり、実験的に予め求めておく。グリルメニューのうち焼き物メニューの場合、例えば、焼き魚やハンバーグなどのように、底面にパリッとした焼き色の必要なもの、焼き豚のように比較的身の厚い肉の塊りで特に内部への昇温が必要なもの、パエリアや野菜炒めなど加熱皿全面に食品を並べて加熱皿全面の昇温が必要なものなどがある。
実験の結果、例えば、図3に示すように、回転アンテナ39の端部58がドア64方向(正面方向)を向いているときに、加熱皿402の中心部が部分的に昇温するという結果が得られた場合は、その位置を、焼き魚やハンバーグ調理用の回転アンテナ39の停止位置として制御部411に記憶しておく。
本実施の形態1の電子レンジ31では、制御手段411が、フォトインタラプタ36を有する原点検出機構で検出する原点を基準として、回転アンテナ39の角度情報(停止位置)を記憶する。本実施の形態1の電子レンジ31では、図3に示すように、回転アンテナ39の端部58がドア64方向にを向いている状態のときを原点位置(0度)とする。
また、電子レンジ31の制御手段411は、図4に示すように、回転アンテナ39の端部58が加熱室34の右側面方向を向いているときに、加熱皿402よりも上方の空間部分の昇温に寄与するという結果が得られた場合は、その位置(原点から反時計回りに45度)を、焼き豚のように比較的身の厚い肉の塊りで特に内部への昇温が必要なものの調理用の回転アンテナ39の停止位置として制御部411に記憶しておく。
また、電子レンジ31の制御手段411は、図5に示すように、回転アンテナ39の端部58が加熱室34の左側面方向を向いているときに、加熱皿402全面を均一に昇温するという結果が得られた場合は、その位置(原点から反時計回りに315度)を、パエリアや野菜炒めなど加熱皿全面に食品を並べて加熱皿全面の昇温が必要なものの調理用の回転アンテナ39の停止位置として制御部411に記憶しておく。
以上はグリルメニューである焼き物メニューの場合の回転アンテナ39の停止位置の例であるが、前述のように、グリルメニューのうちの揚げ物メニューを加熱皿に配置された場合にも、それぞれのメニューに最適な加熱パターン(回転アンテナの停止位置を求める)でもって、調理することができる。
揚げ物メニューの場合は、前述のように平面的なもので底面にもパリッとした焼き色が必要な場合は、焼き物メニューの焼き魚や、ハンバーグ調理用の回転アンテナ停止位置が、望まれる。また、前述のように、被加熱物が、立体的なものである場合は、焼き物メニューの焼き豚調理用の回転アンテナ停止位置が、望まれる。
以上のように、本実施の電子レンジ31は、加熱皿の載置されたメニューに応じて回転アンテナの向きと回転パターンの順序を制御するものであり、回転アンテナ39を所定の向きに向けるためには、モータ41としてステッピングモータを用いるとか、あるいは一定回転のモータであっても、基準位置を検出して通電時間を制御するなどの手段が考えられる。
本実施の形態1の電子レンジ31では、モータ41としてステッピングモータを用いており、モータのシャフト41に上述の原点検出機構を設けている。この原点検出機構は、図6に示すように、シャフトを中心軸とする円板36aと、フォトインタラプタ36とにより構成される。円板36aには、矩形状のスリット36bが設けられている。
円板36aは、回転アンテナ39を回転させるモータのシャフト50の軸に取り付けられていて、発光素子と受光素子とを備えたフォトインタラプタ36の光路を遮るように回転するものである。
この構成により、スリット36bが、フォトインタラプタ36の光路を通過する時は、前記光路を遮るものがないので、スリットの通過時点を検出することができる。したがって、スリット36bの位置を回転アンテナ39の原点として設定しておくことで、各モータに取り付けられたフォトインタラプタ36により、回転アンテナの原点を検出することができるものである。
次に、制御手段411の構成について、説明する。制御手段411は、図7に示すように、モータ41の動作を制御することで回転アンテナ39の動作を制御するアンテナ制御部412と、回転アンテナ39の位置情報(角度情報)を記憶している記憶部413とを有している。
アンテナ制御部412は、操作部63からの指令信号に応じて記憶部413から必要な情報を参照し、モータ41の動作を制御するものである。記憶部413は、加熱室内の加熱皿402に載置されるグリルメニューに応じて、加熱皿402を加熱するのに適した回転アンテナ39の位置情報を記憶している。具体的には、焼き物メニュー1用の位置情報414(原点)、焼き物メニュー2用の位置情報415(原点から反時計回りに45度)、焼き物メニュー3用の位置情報416(原点から反時計回りに315度)、揚げ物メニュー1用の位置情報417、揚げ物メニュー2用の位置情報418、揚げ物メニュー3用の位置情報419と、を記憶している。
次に、図8を参照して、本実施の形態1の電子レンジ31の動作について、説明する。
まず、電子レンジ31に電源が投入され待機状態になる(S101)。ユーザが、加熱したい被加熱物の内容(食品の種類)に応じて、「温めメニュー」、「グリルメニュー」、またはその他のメニューを選択する。「温めメニュー」が選択されたときは(S102−A)、操作部63がアンテナ制御部412に「温めメニュー」が選択されたことを伝える信号を出力する。
当該出力信号を受けたアンテナ制御部412は、モータ41を一定速度で回転させることで、回転アンテナ39を一定速度で回転させる(S103)。続けて、制御手段411はマグネトロン32を動作させ、加熱処置を開始する(S107)。そして、所定時間経過後(S108)、回転アンテナ39、マグネトロン32等の動作を停止し、「温めメニュー」の加熱処理が終了する(S109)。
一方、「グリルメニュー」が選択されたときは(S102−B)、操作部63がアンテナ制御部412に「グリルメニュー」が選択されたことを伝える信号を出力する。当該出力信号を受けたアンテナ制御部412は、まず、当該出力信号から、被グリル調理物の種類を選定する(S104)。「グリル(焼き物)メニュー」が選定されたときは(S104−A)、「グリル(揚げ物)メニュー」が選定されたときは(S104−B)とし、操作部63が、アンテナ制御部412に「グリル(焼き物)メニュー」「グリル(揚げ物)メニュー」が選択されたことを伝える信号を出力する。なお、「グリル(焼き物)メニュー」には焼き魚やハンバーグ、焼き豚、パエリアや野菜炒めなど、「グリル(揚げ物)メニュー」には例えば、豚カツやエビフライ、ミンチカツなどがある。
次に、アンテナ制御部412は、S104で選定したメニュー名に基づき、記憶部413から対応する回転アンテナの位置情報を参照して、モータ41の動作を制御する。例え
ば、焼き魚を調理するため、操作部63で焼き物メニューを選択された場合、位置情報414を参照してモータ41の動作を制御し、回転アンテナ39を原点から反時計回りに90度の位置まで回転し、その位置で停止させる(S105)。
回転アンテナ39が所定位置に停止した後、ヒータ401を駆動する(S106)。続けて、制御手段411はマグネトロン32を動作させ、加熱処理を開始する(S107)。所定時間経過後(S108)回転アンテナ39、ヒータ401、及びマグネトロン32等の動作を停止し、「グリル(焼き物)メニュー」の加熱処理が終了する(S109)。
例えば、操作部63で「グリル(揚げ物)メニュー」を選択された場合、位置情報417を参照してモータ41の動作を制御し、その位置で停止させる(S105)。その後循環ファン506の動作を開始させ(S110)、ヒータ401を駆動する(S106)。続けて、制御手段411はマグネトロン32を動作させ、加熱処理を開始する(S107)。所定時間経過後(S108)、循環ファン506、回転アンテナ39、ヒータ401、及びマグネトロン32等の動作を停止し、「グリル(揚げ物)メニュー」の加熱処理が終了する(S109)。
以上の構成により、本実施の形態1の電子レンジ31は、回転アンテナ39の所定位置を複数持つことで、さまざまな食品を加熱調理することが可能である。
また、本実施の形態1の電子レンジ31は、加熱皿402の裏面に貼り付けた高周波吸収体のフェライトに高周波を吸収させて発熱させることで被加熱物の裏面を焼くことが可能になる。
図9に示すように加熱皿402は、全体矩形板状をしており、左右両辺には樹脂取っ手420が設けられており、加熱室34の、加熱皿402を支持する皿受部を三段、具体的には、上段用受部403と中段用受部404と下段用受部405に沿って前後方向に出し入れ可能となっている。
図10に示すように加熱皿402の裏面には、高周波吸収体のフェライト421を貼り付けられていて、このフェライトに高周波を吸収させて発熱させることで被加熱物の裏面を焼くことが可能になる。
従来の加熱皿402は、図10(a)に示すように、比較的鋭角な発熱体421を貼り付けていた。加熱皿の接触面積を小さくすることで、局所的な焼き色(焦げ)がつくように、構成されていた。
揚げ物メニューの良好な出来ばえを考える時、局所的な焼き色(焦げ)というよりはむしろ、全体にムラのないおだやかなきつね色になることが、理想である。そこで、加熱皿402は、図10(b)に示すように、加熱皿402に接触する部分ができるだけ広く平坦になるような発熱体421を貼り付ける。被加熱物の底面にムラなく、きれいな焼き色がつくようにするには、加熱皿402の接触面積を大きくすることが望ましい。このような発熱体421を加熱皿402に貼り付けることにより、熱伝導率が向上し、調理時間を短縮することができ、かつ被加熱物の裏面の焼きムラを軽減することが可能となる。
また、上面は加熱室上面に配置したヒータによってヒータ加熱することで上面を調理することが可能になる。図1及び図2に示すように、加熱室34の上側に設けた上熱源(401)として、例えば蒸気透過型の光ヒータである赤外線発生手段401を用いることができる。赤外線発生手段401としては、例えば天井面の中央にアルゴンヒータ501a、そのアルゴンヒータ501aの前後両側にミラクロンヒータ501bの合計3本が設け
られている。この赤外線発生手段401と高周波熱源32を制御部411で制御し、アルゴンヒータ501aおよびミラクロンヒータ501bが水蒸気に吸収されにくい波長の赤外線を輻射して、加熱室34内に存在する水蒸気を透過して被加熱物に当てて調理を行う構成としている。
アルゴンヒータ501aは、心線がタングステン線であり、透明な管部材にはアルゴンガスが封入されている。このアルゴンヒータ501aは、ミラクロンヒータ501bと比較して動作の立ち上がりが早いという特徴を持っている。
ミラクロンヒータ501bは、従来から用いられているが、アルゴンヒータ501aより波長が長く、マイカヒータなどに比較して立ち上がりが早いので、被加熱物の表面に焦げ色を付けるのに適している。またコストが安いという特徴がある。
ここで、ミラクロンヒータ501bを電子レンジに搭載する場合、ミラクロンヒータ501bがマイクロ波を吸収して発熱してしまい、使用しているガラス材料を溶かす恐れがあるので、誘電率が比較的低くマイクロ波を吸収しにくい、白色管ミラクロンヒータ501bを採用することが望ましい。
アルゴンヒータ501aは蒸気透過型の光ヒータであるが、被加熱物より出た水蒸気で充満した加熱調理器の中でも、このアルゴンヒータ501aを用いることにより、被加熱物の表面の水分層を透過し、迅速に効率よく調理することが可能となる。また、揚げ物メニューの被加熱物の表面の水分をすばやく乾燥させ、パリッとした揚げ物らしい食感を得ることが可能となる。
これらにより短時間で強い加熱力を得ることができ、効率よく調理することが出来る。
また、図2に示すように、加熱室34の奥の仕切板34aの後方には、連通路505と循環ファン506とヒータ507を有しており、循環ファン506によって加熱室34の空気を吸い込んでヒータ507により加熱し(図2における加熱室34から循環ファン506に向かう矢印がその空気の流れを表している。)、仕切板34aに設けられている排出孔から加熱された空気を加熱室34内に送ることができるようになっている(図2におけるヒータ507から加熱室34に向かう矢印がその空気の流れを表している)。この循環ファンとヒータ手段と赤外線発生手段401と高周波熱源32を制御部411で制御し、加熱室34内に熱風を循環させ、被加熱物に当てて調理を行う構成としている。
揚げ物メニューには、被加熱物が、平面的なものもあれば、立体的なものもある。高周波熱源32と加熱室34の上面に配置した赤外線発生手段401の加熱だけでは、被加熱物の上面と底面のみに焼き色がつくだけで、被加熱物の側面には焼き色がつきにくい。上記揚げ物メニューの平面的なものは特に不具合はないが、立体的なものの場合には、側面の焼き色がつかず、パン粉が白く残り、パリッとした揚げ物らしい食感を得ることができない。そこで、加熱室34の奥後方に配置した循環ファンとヒータ手段を発熱させ、加熱室34内に熱風を循環させることで、被加熱物の側面にも焼き色をつけ、ムラなく効率よく調理することが可能となる。
また、図2に示す加熱室34の奥後方に配置した循環ファンは、後方のヒータ手段とは別個に循環ファンのみを作動させることもできる構成としている。これにより、高周波熱源32を作動中であっても、加熱室34の上面に配置した赤外線発生手段401で加熱中であっても、この循環ファンを同時に作動できる構成としている。
揚げ物メニューは、前述のように高周波熱源32で加熱したり、赤外線発生手段401
で加熱したりするうちに、被加熱物内部より出てきた水分が被加熱物の表面に染み出してきて、せっかくパリッと焼き上げている表面の衣のパリッと感が損なわれる不具合があった。そこで前述の加熱室34内奥後方の循環ファンをそれぞれの熱源とともに作動させることにより、被加熱物の表面に染み出してきた水分を飛ばしながら焼き色をつけ、表面の衣のパリッとした食感を得ることが可能となる。
しかしながら、食材の種類によっては、加熱途中に内部より多量の水分が染み出してきて、いくら上述の循環ファンを作動させても、表面についた水分の層は解消されず、被加熱物表面の衣に悪影響を及ぼすことがある。
そこで衣の層を二重にすることで、食品内部の水分の染み出しを防ぎ、衣表面のパリッとした食感を実現する。通常は食材に小麦粉、卵液、パン粉の順で衣を付けていくが、この一連の操作を小麦粉、卵液、パン粉、卵液、パン粉とし、パン粉の層を二重にして衣をつける。最初のパン粉の層で食材内部から染み出てくる水分を充分吸収し、二番目のパン粉の層には内部の水分の影響の出ないように焼き上げる。これにより、揚げ物本来のパリッとした食感を得ることが可能となる。
また、本実施の形態1の電子レンジ31は、加熱皿402の裏面に貼り付けた高周波吸収体のフェライトに高周波を吸収させることで、被加熱物の裏面を焼くことが可能になる。また、加熱室34の奥の上面は、加熱室上面に配置したヒータによってヒータ加熱することで、上面を調理することが可能になる。さらに、加熱皿402の裏面、もしくは加熱皿の上方の空間部分を効率よく加熱するために高周波加熱装置のアンテナの回転位置を制御するものである。
回転アンテナの一時停止位置が異なることにより、加熱皿の裏面の温度分布、もしくは加熱皿の上方の空間部分の温度分布を変化させることができるため、その停止位置については予め実験で求め、記憶部413に記憶しておく。モータ41に原点検出機構を持たせることで、回転アンテナ39の停止位置を正確に制御することが可能になり、それぞれのグリルメニューによって、最高効率の加熱が実現できるようものであるとともに、それぞれのグリルメニューの調理時間を短縮することができる。そして、省エネ設計が可能となる。
なお、本実施の形態1の電子レンジ31の説明では、回転アンテナ39をグリルメニュー時に停止させる例について説明してきたが、回転アンテナの動作制御はこれに限られるものではない。例えば、回転アンテナ39が所定の位置に停止したまま加熱室内にマイクロ波を放射し続けると、回転アンテナ39自体が昇温し過ぎて融解する恐れがある。
この点を鑑みて、制御手段411のアンテナ制御部412は、回転アンテナ39を目標角度(停止位置)を中心として所定角度(例えば、±5度)程度往復揺動させてもよい。これにより、加熱皿への加熱効果にはほぼ影響を与えることなく回転アンテナ39の劣化を防止することができる。また、マイクロ波放射中に回転アンテナが停止し続けることで、回転アンテナ39の一部にマイクロ波が集中しすぎて、過剰加熱することを防止する。この往復揺動動作は、加熱開始から行ってもよいが、加熱開始時から所定時間経過後(例えば、30秒〜1分後)に開始する構成としてもよい。
この往復揺動動作を実行するためには、制御手段411は、回転アンテナ39が停止することを許容する上限時間を予め記憶する停止上限時間記憶部と、回転アンテナが停止している時間をカウントする停止時間計時部と、回転アンテナ39を往復揺動させる角度を記憶する往復角度記憶部と、を有する構成とする。
また、同様の目的で、回転アンテナ39の回転速度を制御する構成としてもよい。例えば、所定位置付近では回転アンテナ39を遅く回転させ、その他は一定速度で回転させることで、加熱皿402にマイクロ波を集中させる構成としてもよい。この場合も予め実験で、どの位置付近で回転アンテナをどの速度に制御することで加熱皿にマイクロ波が集中するかを求めることになる。
また、ここまで、回転アンテナが一つの場合について説明してきたが、回転アンテナの数はこれに限らず二個以上の複数個でもよく、例えば、図11、図12に示すように、二つの回転アンテナを加熱室の幅方向に有する構成としてもよい。図12に示す状態では、各回転アンテナの端部が、加熱室内の中央付近を向いているが、この場合においても、二つの回転アンテナがどの位置関係にあるとき加熱皿のどの位置にマイクロ波が集中するかを予め実験で求めることになる。
回転アンテナを複数個にすることで、回転アンテナの停止位置に組み合わせが増えるので(例えば、一方の回転アンテナは原点位置で、他方の回転アンテナは原点から反時計回りに90度等)、更に加熱皿の高周波吸収体マイクロ波を集中させることができる。よって、加熱皿の加熱効率を向上させることができる。一方で、加熱皿の右半分または左半分、中央部分または周辺部分、また、上方半分または下方半分のエリアを集中的に加熱することも可能となり、調理方法のバリエーションが広がる。
以上に述べてきたように、回転アンテナの停止位置の組み合わせを増やすこと、その停止位置とマイクロ波の集中する箇所を特定できる関係を明らかにすることにより、様々なグリルメニューの加熱を可能とすることになる。
それぞれのグリルメニューに最適な加熱手段(高周波熱源、赤外線発生手段、循環ファンとヒータ手段、循環ファン)を組み合わせることにより、よりきめ細かい制御を可能にする。
以上のように、本発明は、加熱室に配置された回転アンテナの放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して加熱皿を集中加熱することができるので、さまざまなグリルメニューに対応でき、グリルメニューが選択されたとき被加熱物の種類に適した所望の調理仕上がりが得られるとともに加熱効率を向上させることができる。最高効率の加熱の実現、ひいては調理時間短縮による、省エネルギー商品に開発に寄与することとなる。
また、グリル(揚げ物)メニューにおいては、少量の油(例えば30ml程度)を混ぜたパン粉を表面につけただけの食材を加熱皿に載せ、焼き上げるため、従来天ぷら鍋に500〜1000mlの油を使用し、予熱し適温になったら、食品を入れて揚げる・・・という非常に面倒で、危険で、キッチンが汚れる、あるいは油を多量に使用するためにヘルシーでない調理方法に比べ、はるかに簡便で、ヘルシーでエコな調理方法を実現できる。従来のオーブンフライのかなり面倒な下調理も省け、調理時間短縮も図れ、つきっきりの手間なく、カリッとしたおいしい揚げ物調理を実現できる。
31 電子レンジ(高周波加熱装置)
32 マグネトロン(マイクロ波発生手段)
33 導波管
34 加熱室
35 載置台
37 アンテナ空間
39 回転アンテナ
41 モータ(駆動手段)
411 制御手段

Claims (8)

  1. 被加熱物載置用の加熱皿を着脱可能に装着する加熱室と、
    マイクロ波発生手段と、
    前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管と、
    前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射するための回転アンテナと、
    前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、
    被加熱物を前記加熱皿に載せて加熱する焼き物メニューと前記加熱皿に被加熱物を載せて加熱する揚げ物メニューと前記加熱皿を用いずに被加熱物を加熱する温めメニューとを選択することが可能な操作部と、
    前記操作部からの選択メニューに応じた出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記操作部からの出力信号に応じて前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きが異なるように制御する構成とした高周波加熱装置。
  2. 制御手段は、操作部によって焼き物メニューが選択された場合には、加熱皿に対してマイクロ波が面全体に、あるいは所定の位置を効率的に昇温するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御し、
    前記操作部によって揚げ物メニューが選択された場合には、揚げ物メニューの特性に応じた加熱パターンを予め数種類記憶させておき、それぞれの加熱パターンに応じてマイクロ波が前記加熱皿の所定の位置に集中するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御し、
    前記操作部によって温めメニューが選択された場合には、前記被加熱物に対しマイクロ波が集中するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御する構成とした請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 制御手段は、操作部によって揚げ物メニューが選択された場合には、前記揚げ物メニューの被加熱物が平面的なものであるのか、立体的なものであるのかを判別し、前記揚げ物メニューの被加熱物が平面的である場合には、前記加熱皿に対してマイクロ波が面全体に、あるいは所定の位置を効率的に昇温するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御し、
    前記揚げ物メニューの被加熱物が立体的なものである場合には、前記加熱皿に対してマイクロ波が前記加熱皿の所定の位置に集中するように前記回転アンテナの放射指向性の強い部位の向きを制御する構成とした請求項1または2に記載の高周波加熱装置。
  4. 加熱室の上側面にヒータ手段を備え、制御手段は、マイクロ波が加熱皿に集中するように回転アンテナの放射指向性の強い部位を向けたあとに、前記ヒータ手段を発熱させることが可能な構成とした請求項1から3のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
  5. 加熱室の奥後方に連通路と循環ファンとヒータ手段とを備え、制御手段は、マイクロ波が加熱皿に集中するように回転アンテナの放射指向性の強い部位を向けたあとに、前記循環ファンと前記ヒータ手段とを発熱させることが可能な構成とした請求項1から4のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
  6. 加熱室の奥後方に連通路と循環ファンを備え、制御手段は、マイクロ波が加熱皿に集中するように回転アンテナの放射指向性の強い部位を向けた時、あるいはそのあとに、前記循環ファンを作動させることが可能な構成とした請求項1から5のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
  7. 回転アンテナは、加熱室の底部に設けられるとともに、前記加熱室の底部から回転マイク
    ロ波を放射する構成とした請求項1から6のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
  8. 加熱皿は、高周波吸収体を有する請求項1から7のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013120004A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Panasonic Corp 高周波加熱装置

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