JP2011152759A - 光学レンズおよびその製造方法 - Google Patents

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Masanori Sato
雅宣 佐藤
Atsushi Nakamura
篤史 中村
Hideyuki Wakiho
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Abstract

【課題】度数不良を抑えつつ、脈理発生の少ない高屈折率光学レンズが生産性良く製造できる製造方法およびその製造方法により得られる高屈折率光学レンズを提供する
【解決手段】本発明の光学レンズの製造方法は、下記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)、硫黄含有無機化合物(B)および1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)からなる光学用樹脂組成物を増粘させて、20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とし、前記光学用樹脂組成物を一対のガラスモールドで形成されるキャビティー内に注入して重合硬化させることを特徴とする。式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。
[化1]
Figure 2011152759

【選択図】なし

Description

本発明は、光学レンズおよびその製造方法に関する。
プラスチック光学部材は、ガラスレンズ等の無機ガラス部材と比較して軽量性、成形性、加工性、安全性などの点で優れていることから、眼鏡レンズ、カメラ用レンズ、フィルター、プリズム、反射鏡等(以下、光学レンズ)に広く用いられている。
前記光学レンズには、高屈折率かつ光学的に均一で脈理の少ないものが要求されている。
その要求に応える手段として、光学材料組成物を予備反応させ、前記光学材料組成物の粘度が特定範囲になるように増粘し、その後に昇温重合プログラムにより重合硬化させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−90574号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている製造方法により得られたプラスチックレンズは、屈折率を1.65〜1.71とするものである。特許文献1の製造方法を用いて、エピチオ化合物、硫黄およびチオールからなる光学用樹脂組成物で構成される屈折率が1.72以上を有する高屈折率光学レンズを製造する場合には、製造工程で、脈理が発生しやすいだけでなく、母型設計度数からのズレが大きくなる傾向があり、度数不良が従来の屈折率1.65〜1.71程度の光学レンズを製造する場合より増えることが本発明者によって明らかになっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、度数不良を抑えつつ、脈理発生の少ない高屈折率光学レンズが生産性良く製造できる製造方法およびその製造方法により得られる高屈折率光学レンズを提供することを目的とする。
(1)本発明の光学レンズの製造方法は、下記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)、硫黄含有無機化合物(B)および1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)からなる光学用樹脂組成物を増粘させて、20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とし、前記光学用樹脂組成物を一対のレンズ成形用モールドで形成されるキャビティー内に注入して重合硬化させることを特徴とする。
Figure 2011152759
[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。]
(2)本発明の光学レンズの製造方法において、前記光学用樹脂組成物が、前記化合物(A)を25〜96重量%、前記化合物(B)を0.1〜30重量%、前記化合物(C)を0.1〜40重量%の範囲で含有することが好ましい。
(3)本発明の光学レンズは、前記製造方法で得られることを特徴とする。
本発明によれば、度数不良および脈理発生の少ない高屈折率光学レンズおよびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の光学レンズおよびその製造方法について詳細に説明する。
本発明の光学レンズの製造方法は、下記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)、硫黄含有無機化合物(B)および1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)からなる光学用樹脂組成物を増粘させて、20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とし、前記光学用樹脂組成物を一対のレンズ成形用モールドで形成されるキャビティー内に注入して重合硬化させることを特徴とする。
Figure 2011152759
[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。]
まず、本発明の光学レンズの製造方法に使用される光学用樹脂組成物(以下、「本発明の光学用樹脂組成物」という。)について説明する。
本発明の光学用樹脂組成物は、前記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)、硫黄含有無機化合物(B)および1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)からなる。
「一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)」
前記化合物(A)としては、前記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物が必須であり、2個以上有する化合物が好ましい。具体的には、分子内に2個以上のエピスルフィド基を有する化合物が好ましい。このような化合物としては、公知の2官能以上のエピスルフィド化合物全てが対象となる。
一般式(1)中、Rは炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を表す。
である炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、具体的には、直鎖状、分岐鎖状または環状の炭素数1〜10のアルキレン、フェニレン、アルキル置換フェニレンおよびナフタレン等の炭素数6〜10のアリーレン基、またはアルキレンおよびアリーレンの組み合わせからなる炭素数7〜10のアラルキレン基が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、メチレン基またはエチレン基がより好ましく、メチレン基が更に好ましい。
、RおよびRである炭素数1〜10の炭化水素基としては直鎖状、分岐鎖状または環状の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基が挙げられる。R、RおよびRとしては、水素原子または炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が更に好ましい。
また、前記の分子内に2個以上のエピスルフィド基を有する化合物としては、下記一般式(2)で表される構造の化合物であるのがさらに好ましい。
Figure 2011152759
一般式(2)中、R〜R10は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を表し、Yは、炭素数1〜10の2価の炭化水素基または1,4−ジチアン基を表し、mは0〜2の整数を表し、nは0〜4の整数を表す。
〜R10としては、前記R〜Rと同様のものが挙げられ、水素原子または炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が更に好ましい。
Yである炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、前記Rと同様のものが挙げられ、直鎖状、分岐鎖状または環状の炭化水素数1〜10のアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基が好ましく、炭化水素数1〜10の直鎖アルキレン基、アルキル置換フェニレンおよびナフタレン等の炭素数6〜10のアリーレン基、またはアルキレンおよびアリーレンの組み合わせからなる炭素数7〜10のアラルキレン基がより好ましい。
更にYは置換基を有していてもよい。Yが有していてもよい置換基としては、該化合物を用いて製造される樹脂および光学レンズの物性(例えば、透明性、均一性、屈折率、耐熱性等)に悪影響を与えないものであれば特に制限されず、反応性を有する置換基であっても良い。
上記一般式(2)において、n=0である化合物が好ましい。
このような分子内に2個以上のエピスルフィド基を有する化合物の好ましい具体例としては、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルヘキサン、3,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3,6−トリチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1−(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物が挙げられる。
また、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物も挙げられる。
更に、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフォン、4,4’−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族2,3−エピチオプロピルチオ化合物も挙げられる。
これら例示化合物の中で、より好ましい化合物としては、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,2,3−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィドからなる化合物群から少なくとも1種選択された化合物が挙げられ、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィドが特に好ましい。
「硫黄含有無機化合物(B)」
硫黄含有無機化合物(B)は、硫黄原子を有する無機化合物である。本発明で好適に使用される無機化合物は、「標準化学用語辞典」(日本化学会編(1991)丸善)に記載されている通りの化合物であり、炭素を含まない化合物および炭素を含んでいても比較的簡単な化合物を指す。例えば、炭素を含む比較的簡単な化合物である二硫化炭素、チオシアン酸カリウム等は無機化合物として扱う。本発明の光学用樹脂組成物においては、硫黄含有無機化合物(B)の含有量を増加させることにより、さらなる光学レンズの高屈折率化が可能となる。
本発明で用いられる硫黄含有無機化合物(B)としては、硫黄原子を1個以上有する無機化合物であれば特に限定されないが、無機化合物中の硫黄原子の重量の割合が30%以上であることが好ましい。この割合が、30%未満である場合、光学レンズの高屈折率化の効果が小さくなる。
硫黄含有無機化合物(B)の具体例としては、硫黄、硫化水素、二硫化炭素、セレノ硫化炭素、硫化アンモニウム、二酸化硫黄、三酸化硫黄等の硫黄酸化物、チオ炭酸塩、硫酸およびその塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、過硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩、二塩化硫黄、塩化チオニル、チオホスゲン等のハロゲン化物、硫化硼素、硫化窒素、硫化珪素、硫化リン、硫化砒素、金属硫化物、金属水硫化物等があげられる。これらの中でも、硫黄、二硫化炭素、硫化リン、硫化セレン、金属硫化物および金属水硫化物が好ましく、硫黄、二硫化炭素および硫化セレンがより好ましく、硫黄が特に好ましい。
硫黄含有無機化合物(B)である硫黄は、その純度が、98%以上のものが好適とされる。純度が98%未満の場合、不純物の影響でレンズに曇りが生じる現象が発生しやすくなるが、98%以上であれば曇りが解消されるため好ましい。硫黄含有無機化合物(B)である硫黄の純度は、99.0%以上がより好ましく、99.5%以上がさらに好ましく、99.9%以上が最も好ましい。硫黄に含まれる不純物の中でも、レンズに曇りを与える成分として、オイル、酸性分、灰分、ヒ素、塩化物、硫化物、金属がある。したがって、このようなオイル、酸性分、灰分は硫黄中の1重量%以下であることが好ましい。オイル、酸性分、灰分は他のモノマーと共重合しないため、重合硬化後のレンズに残存し、曇りの原因となる。よって、これらは0.1重量%以下であるのがより好ましい。
なお、ここで言う、硫黄の純度や、オイル、酸性分、灰分、ヒ素についての測定は、JIS K6222−1規格を、塩化物、硫化物の測定はJIS K8088規格に準じた基準溶液との比較を適用する。原子吸光分析で検出される金属の主成分は、銅、鉛、鉄、ニッケル等である。
また、硫黄含有無機化合物(B)である硫黄としては、10メッシュより細かい微粉を用いることが好ましい。10メッシュより大きな粒の場合、硫黄が完全に溶解しにくいため、レンズが作製しにくくなる。より好ましくは、30メッシュより細かい微粉であり、最も好ましくは60メッシュより細かい微粉である。
硫黄含有無機化合物(B)である硫黄の製法については、天然硫黄鉱からの昇華精製法、地下に埋蔵する硫黄の溶融法による採掘、石油や天然ガスの脱硫工程などから得られる硫化水素等を原料とする回収法等があるが、本発明において使用される硫黄は、純度98%以上が確保されるのであればいずれの製法でもよい。
一般的に市販されている硫黄は、その形状や精製法の違いにより、微粉硫黄、コロイド硫黄、沈降硫黄、結晶硫黄、昇華硫黄等があるが、本発明においては、純度98%以上が確保されるのであれば、いずれの硫黄でもよいが、好ましくは、粒子の細かい微粉硫黄である。
「1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)」
1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)は、メルカプト基以外にスルフィド結合を有していてもよく、脂肪族ポリチオール化合物または芳香族ポリチオール化合物が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、高硫黄含有率のポリチオール化合物であり、これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)である芳香族ポリチオール化合物としては、具体的には、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1, 4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2, 4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,3−ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メルカプトフェニル)ペンタン、1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン等の芳香族ポリチオール化合物およびメルカプト基以外に硫黄原子を含有する芳香族ポリチオール化合物が挙げられる。
これらの芳香族ポリチオール化合物の中でも、特に下記一般式(3)で表される化合物が好適に用いられる。
Figure 2011152759
一般式(3)中、n、m、lは、それぞれ独立に、0又は1以上の整数を表し、0である場合、すなわち、キシリレンジチオールであるのが最も好ましい。なお、キシリレンジチオールとしては、o-キシリレンジチオール,m-キシリレンジチオール,p-キシリレンジチオールのいずれであってもよい。
また、上記一般式(3)におけるn、m、lがいずれも1以上である場合においても、メルカプト基を有してなる官能基は、ベンゼン環に対してo-,m-,p-のいずれの配置になっていてもよい。
さらに、メルカプト基を有してなる官能基は、ベンゼン環に対して、二つでなく三つ以上あっていてもよい。すなわち、この化合物(C)は、3個以上のメルカプト基を有していてもよい。
上記一般式(3)で表される化合物としては、分子鎖が長すぎるとガラス転移温度(Tg)が低下し、ベンゼン環が多すぎるとアッベ数が低下するため、前記n、m、lは、いずれも0又は1であるのが好ましい。
1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)である脂肪族ポリチオール化合物としては、具体的には、次の化合物を挙げることができる。
メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオール、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2−メルカプトアセテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパンビス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパンビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラキス(メルカプトメチル)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物。
ジメルカプトエチルスルフィド、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4−チオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4−ジチオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、3−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−2,4−ジチアペンタン、1,2,5−トリメルカプト−4−チアペンタン、3,3−ジメルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−2,4−ジチアペンタン、3−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−2,4−ジチアペンタン、3−メルカプトメチルチオ−1,7−ジメルカプト−2,6−ジチアヘプタン、3,6−ジメルカプトメチル−1,9−ジメルカプト−2,5,8−トリチアノナン、3, 7−ジメルカプトメチル−1,9−ジメルカプト−2,5,8−トリチアノナン、4,6−ジメルカプトメチル−1,9−ジメルカプト−2,5,8−トリチアノナン、3−メルカプトメチル−1,6−ジメルカプト−2,5−ジチアヘキサン、3−メルカプトメチルチオ−1,5−ジメルカプト−2−チアペンタン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,4,8,11−テトラメルカプト−2,6,10−トリチアウンデカン、1,4,9,12−テトラメルカプト−2,6,7,11−テトラチアドデカン、2,3−ジチア−1,4−ブタンジチオール、2,3,5,6−テトラチア−1,7−ヘプタンジチオール、2,3,5,6,8,9−ヘキサチア−1,10− デカンジチオール、4,5−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチオラン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−ビス(メルカプトメチルチオ)メチル−1,3−ジチエタン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタン、2−メルカプトメチル−6−メルカプト−1,4−ジチアシクロヘプタン等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族ポリチオール化合物。
2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(3−メルカプトプロピル)−1,4−ジチアン、2−(2−メルカプトエチル)−5−メルカプトメチル−1,4−ジチアン、2−(2−メルカプトエチル)−5−(3−メルカプトプロピル)−1,4−ジチアン、2−メルカプトメチル−5−(3−メルカプトプロピル)−1,4−ジチアン、2,4−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、2−メルカプトメチル−5−メルカプト−1,3−ジチオラン、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、2−(3 −メルカプトプロピル)−4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3,5−トリチアン、2,4,5−トリス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、2,2−ビス(メルカプトメチル)−5−メルカプト−1,3−ジチオラン、2−(1,2−ジメルカプトエチル)−4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン、2−(1,2−ジメルカプトエチル)−4−メルカプト−1,3,5−トリチアン、2−(3−メルカプトプロピル)−4,5−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、2,2,4,5−テトラキス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、2−(1,2−ジメルカプトエチル)−4,5−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン等の環状化合物が挙げられる。
これらの脂肪族ポリチオール化合物は、高屈折率、低粘度、反応性が良いという条件を満たしていれば特に限定されないが、メルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族ポリチオール化合物が好ましく、ジメルカプトエチルスルフィドがより好ましい。
前記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)、硫黄含有無機化合物(B)および1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)からなる光学用樹脂組成物においては、前記化合物(A)を25〜96重量%、前記化合物(B)を0.1〜30重量%、前記化合物(C)を0.1〜40重量%の範囲で含有することが好ましい。
屈折率調整成分である硫黄含有無機化合物(B)の配合比については、屈折率が1.72以上になるようにすれば特に添加量は限定されないものの、好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%とされる。硫黄含有無機化合物(B)の添加(配合)量が多くなる(例えば30重量%を超える)と、加熱後における黄変の増大、耐光性の低下、くもり等の外観不良の増加といった問題が生じるおそれがあるからである。また、配合量が少なすぎる(例えば0.1重量%未満)と、得られるプラスチックレンズの屈折率が例えば1.72より低くなってしまうからである。
また、1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)については、0.1〜40重量%とするのが好ましく、4〜10重量%とするのがより好ましい。化合物(C)の配合比は多すぎると耐熱性が低下し、少なすぎると耐光性が低下してしまうため前記範囲内が好ましい。
なお、1分子中にエピチオ基を2個以上有する化合物(A)については、前記の硫黄含有無機化合物(B)の好ましい配合比および前記の1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)の好ましい配合比を差し引いた配合比、つまり
(A)の配合比=100重量%−((B)の配合比+(C)の配合比)が好ましい配合比となる。
配合する化合物およびその配合比を選択することにより、屈折率を1.72〜1.76、より好ましくは、1.73〜1.75に調整することができる。
「添加剤」
本発明の光学用樹脂組成物は、前記化合物(A)、前記硫黄含有無機化合物(B)、前記化合物(C)以外にも、種々の添加剤が配合される。
例えば、硫黄含有無機化合物(B)に起因する黄変を少なくするため、前記化合物(A)や前記化合物(C)ではない、ジスルフィド結合を1個以上有する化合物(D)が効果的に配合される。この化合物(D)の添加量としては、前記化合物(A)、無機硫黄(B)、前記化合物(C)の合計量を100重量部とすると、0.3〜20重量部使用するのが好ましい。ただし、化合物(D)は他のモノマーと架橋する成分ではないため、多量に添加するとガラス転移温度(Tg)が低下し、さらに芳香環を含む化合物を選択した場合はアッベ数も低下する。したがって、0.5〜5重量部使用するのがより好ましい。
また、この化合物(D)のうち、得られるプラスチックレンズの高屈折率、低黄色、化合物(D)のハンドリングを考慮すると、特定な構造を有するものが好ましいことが分かった。
すなわち、化合物(D)としては、光学材料の高屈折率を維持するためには芳香環を有するものが好ましく、光学材料の低黄色を実現するためにはその分子量は300未満が好ましく、さらにハンドリングしやすい面から、液状または固状で臭気が弱いものとして、その分子量が150以上のものが好ましい。
このような化合物(D)として具体的には、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジn−プロピルジスルフィド、ジn−ブチルジスルフィド、ジn−ヘキシルジスルフィド、ジn−オクチルジスルフィド、ジn−デシルジスルフィド、ジn−ドデシルジスルフィド、ジi−プロピルジスルフィド、ジt−ブチルジスルフィド、ジアリルジスルフィド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジスルフィド、ビス(3−カルボキシプロピル)ジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジp−トルイルジスルフィド、ジクロロジフェニルジスルフィド、ビス(2,4,5−トリクロロジフェニル)ジスルフィド、ジナフチルジスルフィド、ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)ジスルフィド、ジフルフリルジスルフィド、ジピリジルジスルフィド、ジチオジモルフォリン、テトラn−ブチルチウラムジスルフィド等があげられ、これらを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの化合物(D)の中でも、ジフェニルジスルフィド、ジp−トルイルジスルフィド、ジクロロジフェニルジスルフィド、ジナフチルジスルフィド、ジフルフリルジスルフィド、ジピリジルジスルフィド等が好ましく、ジフェニルジスルフィドがより好ましい。
本発明の光学用樹脂組成物は、必要に応じて、紫外線吸収剤、予備反応触媒、反応調整剤、硬化触媒、染料または顔料、その他の添加剤を適宜配合することができる。
「紫外線吸収剤」
紫外線吸収剤としては、紫外線を吸収または拡散する能力を有する物質であれば特に限定されないが、例えば、特開2004−315556号公報に記載のベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系および立体障害アミン系の紫外線吸収剤などが挙げられ、ベンゾトリアゾール系が好ましい。これらの紫外線吸収剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の光学用樹脂組成物における紫外線吸収剤の含有量は、100重量%に対して0.1〜5重量%であることが好ましく、0.5〜1.7重量%であることがより好ましい。紫外線吸収剤の含有量が上記下限以上になると、光学材料の紫外線カット率および耐候性に優れる傾向にある。他方、上記上限以下とすることにより、光学材料の耐熱性が向上し、黄色度が低減する傾向にある。
「硬化触媒」
本発明の光学レンズは、本発明の光学用樹脂組成物をガラスや金属などの型(レンズ成形用モールド)に注入し、加熱により重合硬化させることによって得ることができる。このとき、十分に硬化させるために前記光学用樹脂組成物に硬化触媒を添加することが好ましい。
硬化触媒としては、錫化合物や、特開2004−315556号公報に記載のアミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ系化合物、アルデヒドとアンモニア系化合物の縮合物、グアニジン類、チオ尿酸類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、酸性リン酸エステル類などが挙げられ第4級アンモニウム塩類が好ましく、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドがより好ましい。
これらの硬化触媒は単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記硬化触媒の添加量は、本発明の光学用樹脂組成物100重量%に対して、0.0001〜10.0重量%であることが好ましく、0.001〜5.0重量%であることがより好ましい。
「反応調整剤」
本発明の光学用樹脂組成物は、レンズ成形用モールドへの注入時の作業性を向上させるために、反応調整剤を添加することもできる。反応調整剤としては、反応(重合)調製の硬化を発現するものであれば特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。中でも、ハロゲン化物が好ましく、塩化物がより好ましく、トリクロロ化合物またはジクロロ化合物がさらに好ましく、ジアルキル錫ジクロライド化合物、アルキル錫トリクロライド化合物が特に好ましく、ジブチル錫ジクロライドが最も好ましい。
「染料・顔料」
本発明の光学用樹脂組成物には必要に応じて初期色調不良または黄変、赤変を防ぐために染料または顔料を添加してもよい。染料および顔料としては、初期色調不良または黄変、赤変を防ぐことができる物質であれば特に限定されないが、例えば、眼鏡レンズ材料用として市販されているブルーイング剤などの光学材料用染料および顔料を使用することができる。
「その他の添加剤」
本発明の光学用樹脂組成物にはさらに必要に応じて酸化防止剤、内部離型剤、内部密着性改善剤、その他各種添加剤を添加してもよい。
本発明の光学レンズの製造方法は、前記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)(以下、化合物(A)という。)、硫黄含有無機化合物(B)(以下、化合物(B)という。)、1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)(以下、化合物(C)という。)を含む光学用樹脂組成物を増粘させて、20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とし、前記光学用樹脂組成物を一対のレンズ成形用モールドで形成されるキャビティー内に注入して重合硬化させることを特徴とする。
化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)を含む光学用樹脂組成物を増粘させて、当該光学用樹脂組成物の20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とする方法としては、あらかじめ光学用樹脂組成物を予備的に反応させる方法が挙げられる。
光学用樹脂組成物を予備的に反応させる方法としては、硬化触媒を添加する前に予備反応触媒を添加して光学用樹脂組成物の予備反応をより進める方法と、予備反応触媒以外の硬化触媒添加後に加熱を行い増粘させる方法とが挙げられる。予備反応は、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)などの成分を混合し、さらに加熱により当該光学用樹脂組成物中のモノマーの一部を重合させる。予備反応は、攪拌下で行うことが好ましく、常圧で行ってもよいし、減圧下で脱気しながら行ってもよい。
前記各成分を混合する場合、これら全てを同一の容器内で攪拌しながら同時に混合してもよいし、各成分を段階的に添加して混合してもよいし、数成分ずつ混合して複数個の混合物を調製した後、これらの混合物を同一容器で混合してもよい。前記各成分を段階的にまたは複数個の混合物に分けて混合する場合、その混合順序は操作性および反応性を考慮して適宜決定することができる。温度、時間などの混合条件は、得られる光学用樹脂組成物が十分に均一になる条件であれば特に限定されず、各成分間で好ましくない反応が起こらない条件とすればよい。
予備反応の温度は、0〜100℃とすることが好ましく、10〜90℃とすることがより好ましく、20〜80℃とすることがさらに好ましい。予備反応の時間は、10〜180分とすることが好ましく、20〜150分とすることがより好ましく、30〜120分とすることがさらに好ましい。予備反応を、このような範囲の温度および時間で行うことにより、当該光学用樹脂組成物を増粘させて、その粘度を調整することができる。
本発明の光学レンズの製造方法においては、レンズ成形用モールドに注入する際の、光学用樹脂組成物の粘度を、60mPa・s以上130mPa・s未満(20℃)とすることが必須であり、65mPa・s以上120mPa・s未満(20℃)とすることが好ましく、70mPa・s以上110mPa・s未満(20℃)とすることがより好ましい。
レンズ成形モールドに注入する光学用樹脂組成物の粘度をこのような範囲とすることにより、注入時の粘度調整を行わない場合と比べて当該樹脂組成物のモールド中における硬化反応をより進行させることができるため、硬化物からのモールドの離型が容易となり、生産性を向上させることができる。さらに、モールドへの注入時の光学用樹脂組成物の粘度を上記範囲とすることにより、重合初期から中期におけるモノマー対流の軽減などの理由により、得られる光学レンズの脈理を少なくすることができる。このような効果は、特に屈折率が1.72以上を有する高屈折率光学レンズを製造する場合に顕著である。
また、高屈折率光学レンズを製造する場合には、製造工程で、母型設計度数からのズレが大きくなる傾向が有り、度数不良が従来の屈折率1.65〜1.71程度の光学レンズを製造する場合より増えるという問題があった。レンズ成形モールドに注入する光学用樹脂組成物の粘度を前記範囲とすることにより、上記問題点を解消することができる。
予備反応における光学用樹脂組成物の増粘は、当該樹脂組成物中のモノマー成分の反応進行度に依存する。従って、予備反応により光学用樹脂組成物の粘度を所望の値に調整する方法としては、上述した温度や時間の制御に加えて、当該樹脂組成物中の各成分の添加方法により制御することもできる。本発明の光学用樹脂組成物においては、加熱により化合物(A)のエピチオ基と化合物(C)のメルカプト基が反応して重合する。予備反応時の化合物(C)の添加量は最終的に得られる光学用樹脂の耐光性、耐酸化性、耐熱性等の物性バランスを考慮して任意に決定することができる。
予備反応に際しては、触媒(予備反応触媒)を添加してもよいし、添加しなくてもよい。予備反応触媒としては、本発明の光学用樹脂組成物の重合反応に寄与するものであれば特に限定されず、上記硬化触媒で挙げたものと同じものを使用することができる。予備反応触媒の添加量は、予備反応の温度、時間、化合物(A)と化合物(C)の割合などにより変化するので、特に限定するものではないが、予備反応時の化合物(A)と化合物(C)の総重量を100重量部とした場合、0.0001〜5.0重量部とすることが好ましく、0.001〜2.0重量部とすることがより好ましい
予備反応触媒以外の硬化触媒は、予備反応時に重合反応が過度に進行し、予備反応後のモールドへの注入が困難となるのを防ぐために、予備反応終了後に光学用樹脂組成物に添加することが好ましい。しかし、硬化触媒を添加した後に当該樹脂組成物の増粘を行って、粘度調整を行う場合には、その際の加熱温度および加熱時間を上記の予備反応の温度よりも低く設定すれば、過度な重合反応を防ぐことができる。硬化触媒を添加した光学用樹脂組成物を増粘させる場合の温度としては、0〜50℃とすることが好ましく、15〜45℃とすることが好ましい。その場合に加熱時間は10〜240分が好ましく、30〜120分がより好ましい。
予備反応は、1回のみ行ってもよいし、さらに1回または2回以上の再加熱を行っても良い。また、上述したような光学用樹脂組成物を増粘させる方法を2種以上組み合わせて、または連続して行ってもよい。このように予備反応を行うことによって光学用樹脂組成物の各成分の混合時に析出物が発生することを防ぐことができるので、製造される光学レンズは、均一な特性で、外観が良好となる。なお、本発明の光学用樹脂組成物を増粘させて、当該樹脂組成物の20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とする方法については、上述した予備反応を行う方法には特に限定されず、レンズ成形用モールドへの注入時の当該樹脂組成物の粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とすることができる方法であれば、本発明に適用することが可能である。
このようにして20℃における粘度が60mPa・s以上130mPa・s未満となるように調製した光学用樹脂組成物を、ガラスや金属などの型(レンズ成形用モールド)に注入し、加熱により重合硬化させることによって、本発明の光学レンズを得ることができる。調製した光学用樹脂組成物をレンズ成形用モールドへ注入する際の温度は特に限定されるものではないが、10〜30℃が好ましく、15〜25℃がより好ましい。
本発明の光学用樹脂組成物は、レンズ成形用モールド中での重合硬化中に気泡が発生するのを防止するために、前記各成分の混合前、混合時、または混合後に、減圧下に脱ガス操作を行うと、後の注型重合硬化中の気泡時発生を防止する点から好ましい。この時の減圧度は、0.1〜700mmHg(0.1〜700Torr)程度で行うのが好ましく、より好ましくは0.5〜300mmHg(0.5〜300Torr)である。さらに、本発明の光学レンズの品質をより高めるために、前記各成分またはこれらを混合および/または予備反応させた光学用樹脂組成物を孔径0.05〜3μmのフィルターで濾過して精製することが好ましい。
このようにして調製した光学用樹脂組成物を所望のガラスや金属製の型に注入した後、電気炉などによる熱重合硬化を行なう。熱重合硬化させる場合、硬化時間は0.1〜100時間であることが好ましく、1〜72時間であることが好ましい。硬化温度は−10〜160℃であることが好ましく、0〜140℃であることが好ましい。熱重合硬化は、所定の硬化温度で所定時間保持して行なってもよいが、これに昇温(0.1〜100℃/h)や降温(0.1〜100℃/h)などの操作を適宜組み合わせて行なってもよい。
このようにして重合硬化させた硬化物を型から離型する。離型した硬化物はそのまま本発明の光学レンズとして使用することもできるが、光学材料の歪を除くために50〜150℃の温度で10分〜5時間アニール処理を行なうことが好ましい。
得られた光学レンズは、通常、所望の形状(例えば、眼鏡レンズ形状)に加工して使用される。また、必要に応じて、前記光学材料を基材として用い、所望の形状に加工する前または加工した後にその片面または両面に各種コーティング層を形成してもよい。前記コーティング層としては、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、防曇コート層、汚れ防止層などが挙げられる。このようなコーティング層は1層だけ形成してもよいが、2種以上の層を積層して多層のコーティング層を形成してもよい。
本発明の光学レンズの製造方法によれば、レンズ成形用モールドに注入する際の前記光学用樹脂組成物の粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満としたことにより、度数不良を抑えつつ、脈理発生の少ない高屈折率光学レンズが生産性良く製造できる製造方法およびその製造方法により得られる高屈折率光学レンズを提供することが可能となる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例の物性評価は、以下のようにして行った。
〔粘度(mPa・s)〕
東機産業社製、E型粘度計ELD−50を用い、20℃にて測定した。
〔反応液の屈折率(nD)〕
ATAGO社製、アッベ屈折計NAR−4Tを用い、20℃にて測定した。
〔光学レンズの度数〕
ニデック社製、LM−1200を用い、測定した。
〔光学レンズの屈折率〕
カルニュー社製、精密屈折計KPR−20を用い、23℃にてe線での屈折率を測定した。
〔脈理レベルの評価〕
水銀灯光源を作製した光学レンズに透過させ、透過光を白色板に投影し、下記の基準で外観脈理レベルを評価した。
OK:対流状脈理が認められなかった。
NG:対流状脈理が認められた。
(実施例1)
前記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド(三菱ガス化学社製、商品名:IU−11A)790重量部に、無機硫黄(B)として硫黄粉末(純度98%以上試薬)140重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール13重量部を添加し、60℃で溶解するまで攪拌した。
続いて、この混合液に、予備反応触媒として2−メルカプト−1−メチルイミダゾール5重量部を添加し、60℃にて50分間の予備反応を行った後、20℃まで冷却した。この時、反応液に硫黄の再析出は見られず、20℃における反応液の屈折率(nD)は1.6585であった。
次に、1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)としてジメルカプトエチルスルフィド70重量部、反応調整剤としてジブチル錫ジクロライド2重量部、硬化触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド0.3重量部を混合し、溶解させた。
次いで、この混合物を、上記予備反応を行い20℃に冷却された反応液に加えて混合し、20℃、20Torrの減圧下で屈折率(nD)が1.6585になるまで真空脱泡を行った。
脱泡終了後、得られた光学用樹脂組成物を注入孔径1.2μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)フィルターでろ過しながら、レンズ成形用ガラスモールドに中に20℃にて注入した。この際の、光学用樹脂組成物の粘度(注入粘度)は78mPa・s(20℃)であった。注入後、ガラスモールド(設計度数(S/C)−9.75D/0.00D)中の光学用樹脂組成物を、20℃から60℃まで24時間かけて昇温し、60℃で7時間保持、続いて100℃まで4時間かけて昇温し、100℃で5時間保持する重合パターンで硬化させた。硬化終了後、得られた硬化物をガラスモールドから離型し、洗浄、アニール処理を行って光学レンズを得た。
(実施例2)
実施例1と同様の組成および操作を脱泡まで実施した。得られた光学用樹脂組成物を室温にて静置して十分粘度が上昇した後、実施例1と同様の注入を行ったところ、ガラスモールドへの注入時の光学用樹脂組成物の粘度(注入粘度)は108mPa・s(20℃)であった。得られた光学用樹脂組成物を実施例1と同様の操作および重合パターンで硬化させて光学レンズを得た。
(比較例1)
実施例2と同様の操作にて光学用樹脂組成物の静置時間をさらに長くして粘度を上昇させた後、注入を行ったところガラスモールドへの注入時の光学用樹脂組成物の粘度(注入粘度)は158mPa・s(20℃)であった。得られた光学用樹脂組成物を実施例1と同様の操作および重合パターンで硬化させて光学レンズを得た。
(実施例3)
設計度数(S/C)−8.25D/0.00Dの母型を用いた以外は実施例1と同様の操作および重合パターンで硬化させて光学レンズを得た。
(実施例4)
設計度数(S/C)−8.25D/0.00Dの母型を用いた以外は実施例2と同様の操作および重合パターンで硬化させて光学レンズを得た。
(比較例2)
設計度数(S/C)−8.25D/0.00Dの母型を用いた以外は比較例1と同様の操作および重合パターンで硬化させて光学レンズを得た。
実施例1〜4および比較例1〜2で得られた光学レンズについて、脈理、度数の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2011152759
表1に示すとおり、レンズ成形用モールドに注入する際の、光学用樹脂組成物の20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とした実施例1〜4では、脈理が認められず、実測度数と設定度数のずれは優位には認められなかった。
一方、レンズ成形用モールドに注入する際の、光学用樹脂組成物の20℃における粘度を130mPa・s以上とした比較例1〜2では、脈理が認められ、且つ、実測度数は設計度数より強めにずれた。
以上の結果から、本発明の光学レンズの製造方法によれば、度数不良および脈理発生が少なく外観良好で、且つ高屈折率の光学レンズを製造することができることが明らかである。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物(A)、硫黄含有無機化合物(B)および1分子中にメルカプト基を2個以上有する化合物(C)からなる光学用樹脂組成物を増粘させて、20℃における粘度を60mPa・s以上130mPa・s未満とし、前記光学用樹脂組成物を一対のレンズ成形用モールドで形成されるキャビティー内に注入して重合硬化させることを特徴とする光学レンズの製造方法。
    Figure 2011152759
    [式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。]
  2. 前記化合物(A)を25〜96重量%、前記化合物(B)を0.1〜30重量%、前記化合物(C)を0.1〜40重量%の範囲で含有する請求項1に記載の光学レンズの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法で得られる光学レンズ。
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