JP2011152502A - 静電霧化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱電素子による放電電極の冷却能力は確保したうえで装置全体をコンパクト化し、さらに熱電素子の接合の信頼性も確保することのできる静電霧化装置を提供する。
【解決手段】本発明において放電電極1を冷却する熱交換手段は、対をなす熱電素子2と、熱電素子2の放熱側に機械的且つ電気的に接続される放熱用通電基板3とを備える。放熱用通電基板3は、熱電素子2を半田接合するランド部30と、ランド部30を囲む位置に形成した凹部4とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明において放電電極1を冷却する熱交換手段は、対をなす熱電素子2と、熱電素子2の放熱側に機械的且つ電気的に接続される放熱用通電基板3とを備える。放熱用通電基板3は、熱電素子2を半田接合するランド部30と、ランド部30を囲む位置に形成した凹部4とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は静電霧化装置に関し、詳しくは、静電霧化用の水を結露させるための技術に関する。
帯電微粒子水を発生させることのできる静電霧化装置として、冷却により生成した結露水に電圧を印加することによって帯電微粒子水を生成するものが知られている(特許文献1参照)。この静電霧化装置は図15に示すようなもので、複数対の熱電素子2を両側から回路板50で挟み込むことによって熱交換ブロック60を構成している。回路板50は、絶縁基板51の片面に回路パターン52を形成したものであって、一方の回路板50の回路パターン52によって熱電素子2の放熱側(図中下側)の端部同士を電気接続させ、他方の回路板50の回路パターン52によって熱電素子2の吸熱側(図中上側)の端部同士を電気接続させている。
そして、上記熱交換ブロック60の吸熱側の回路板50に高熱伝導性の冷却板70を接続させ、この冷却板70上に、放電電極1を立設させている。また、上記熱交換ブロック60の放熱側の回路板50に、専用の放熱部材71を機械的に接続させている。
上記構成の静電霧化装置において、外部電源により熱電素子2への通電を行うと、熱電素子2の吸熱側が回路パターン52、絶縁基板51、冷却板70を経て放電電極1を冷却させ、放電電極1の表面に結露水を生成させる。放電電極1には高圧リード線80を接続させており、該高圧リード線80を介して放電電極1表面の結露水に高電圧を印加することで、静電霧化現象によって帯電微粒子水を生成させる。
しかし、上記した従来の静電霧化装置では、装置全体が大型化するという問題がある。というのも、熱交換手段として、上記のように一対の回路板50で多数の熱電素子2を挟み込んだような大型の熱交換ブロック60が必要になり、また、この熱交換ブロック60からの放熱を効率的に行うために、さらに専用の放熱部材71を配置する必要があるからである。
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、熱電素子による冷却能力は確保したうえで装置全体をコンパクト化し、さらに熱電素子の接合の信頼性も確保することのできる静電霧化装置を提供することを、課題とする。
上記課題を解決する本発明は、放電電極1と、放電電極1を冷却してその表面に結露水を生成する熱交換手段とを備え、放電電極1が保持する結露水に高電圧を印加して帯電微粒子水を生成する静電霧化装置である。上記熱交換手段は、対をなす熱電素子2と、対をなす熱電素子2の放熱側に機械的且つ電気的に接続される放熱用通電基板3とを備えたものである。上記放熱用通電基板3は、熱電素子2を半田接合するための実装面32と入熱面33を互いに反対側に設けたランド部30と、ランド部30を囲む位置に形成した凹部4とを有する。上記凹部4は、貫通孔4aと凹溝4bの一方又は両方で形成したものである。
本発明の静電霧化装置によれば、熱電素子2に接続した放熱用通電基板3によって、熱電素子2の放熱と通電を共に行う構成であるから、放電電極1を冷却するための熱交換手段、ひいては装置全体が大幅にコンパクト化される。そして、この放熱用通電基板3では、ランド部30とその周囲部分との間に凹部4を設けてあるので、半田接合時に加熱されたランド部30から周囲への熱リークが効果的に抑制され、熱電素子2の接合に対する信頼性が向上する。
また、本発明の静電霧化装置において、上記凹溝4bは、ランド部30の入熱面33側を囲む位置に凹設されたものであることが好ましい。このようにすることで、半田接合時におけるランド部30から周囲への熱リークが、さらに効果的に抑制される。
また、上記凹溝4bは、ランド部30の実装面32側を囲む位置に凹設されたものであることも好ましい。このようにすることで、凹部4によってランド部30の実装面32をその周囲部分と区画させ、実装面32上で溶融された半田によるセルフアライメント性を良好に発揮させることができる。
また、上記ランド部30が、三以上の辺で囲まれた外形を有するとともにその一辺30aが放熱用通電基板3の端縁3cを構成するものであり、上記凹部4が、ランド部30の実装面32側を囲む位置において、該ランド部30の他辺30bに沿ってその各辺30bを連続的または断続的に囲むように形成されたものであることも好ましい。これによれば、放熱用通電基板3の端縁3cと凹部4によって、ランド部30の実装面32をその周囲と明確に区画することができる。したがって、実装面32上での半田によるセルフアライメント性を良好に発揮させることが可能となる。
また、上記凹部4には、放熱用通電基板3よりも熱伝導率の低い補強部材36を充填させることが好ましい。このようにすることで、半田接合時のランド部30から周囲への熱リークは抑制したうえで、凹部4やその周囲部分の変形を防止して耐衝撃強度を向上させることができる。
また、対をなす熱電素子2同士と、各熱電素子2に接続される放熱用通電基板3同士が、境界B1を挟んで対称に近接配置され、両放熱用通電基板3の凹部4は、上記境界B1を挟んで対称に、且つ、対をなす熱電素子2間を通る他の境界B2を挟んで対称に配置されていることも好ましい。両放熱用通電基板3の凹部4の配置パターンをこのように設定することで、両放熱用通電基板3におけるランド部30から周囲への熱伝導分布が均等化される。その結果として、半田の溶融に偏りを生じることが防止され、熱電素子2の接合が安定化する。
そして、本発明の静電霧化装置においては、対をなす熱電素子2の吸熱側同士を、放電電極1または放電電極1の表面に形成した回路パターンを介して電気接続させることで、熱電素子2と放電電極1を一体化させてあることが好ましい。このようにすることで、多数の熱電素子2を配置せずとも放電電極1を高効率で冷却することができ、装置全体のさらなるコンパクト化や省エネルギー化が実現される。
本発明の静電霧化装置によれば、熱交換手段として、対をなす熱電素子と、熱電素子の放熱側に機械的且つ電気的に接続される放熱用通電基板とを備え、さらに、放熱用通電基板のランド部を囲む位置に、貫通孔や凹溝からなる凹部を設けているので、放電電極に結露水を生成するための冷却能力を確保したうえで装置全体をコンパクト化し、熱電素子の接合に対する信頼性も確保することができるという効果を奏する。
本発明を、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1、図2には、本発明の実施形態における一例の静電霧化装置を概略的に示している。本例の静電霧化装置は、熱電素子2をP型とN型で一対備え、両熱電素子2の吸熱側に、放電電極1を接合させたものである。熱電素子2としては、BiTe系のペルチェ素子を用いる。熱電素子2の配置は一対に限定されず、P型とN型を複数対備えた配置であってもよい。
放電電極1は、平板状の基台部1aの中央部分から柱状の放電部1bを突設した形状であり、真鍮、アルミニウム、銅、タングステン、チタン等の導電性の金属からなる。なお、放電電極1の材質は金属に限定されず、電気伝導性の高い材質であれば、導電性の樹脂、カーボン等の他の材質を用いてもよい。
導電性材料からなる放電電極1の基台部1aの底面には、各熱電素子2の吸熱側を、半田又は導電性接着剤で直接的に接合させ、放電電極1と各熱電素子2を一体化させている。つまり、対をなす熱電素子2の吸熱側同士が、冷却対象である放電電極1を介して電気接続され、N型の熱電素子2からP型の熱電素子2への通電によって、該放電電極1が冷却される構造である。
一対の熱電素子2のそれぞれの放熱側には、導電性および熱伝導性の材料(例えばアルミニウム、銅等)からなる放熱用通電基板3を一体に接続させている。放熱用通電基板3は、熱電素子2の通電方向(図中の上下方向)がその厚み方向となるように配置した薄板状の部材である。
一対の放熱用通電基板3は、筒状をなす筐体10の側周壁10aに貫通し、熱電素子2が実装される側の端部を、側周壁10aで囲まれる収納空間S内に突出させた状態で、保持される。筐体10は、絶縁性材料からなる。各放熱用通電基板3の筐体10から外側に突出した側の端部同士は、直流電源20を介して電気接続され、熱交換用の電気回路6を形成する。
つまり、筒状をなす筐体10は、その収納空間Sに放電電極1と熱電素子2と放熱用通電基板3の端部とを収容するものであり、筐体10の底壁部分には、各放熱用通電基板3が有する入熱面33を外部に露出させる入熱開口部10bを貫設している。入熱面33は、半田接合用のビーム入射等を行う部分であり、詳しくは後述する。
さらに、本例の静電霧化装置では、放電電極1の放電部1bと対向する位置(図中上方の位置)に、対向電極11を配している。対向電極11は、中央に放出孔12を貫通形成したリング状のものである。対向電極11には、高電圧を印加するための電圧印加部7を電気的に接続させている。対向電極11は筐体10により支持してもよいし、筐体10とは別の構造で支持してあってもよい。
上記構成からなる本例の静電霧化装置においては、以下のようにして帯電微粒子水を生成する。
つまり、直流電源20によって、放電電極1を通じてN型の熱電素子2からP型の熱電素子2に電流が流れるように電圧を印加すると、各熱電素子2の吸熱によって放電電極1が直接的に冷却され、該放電電極1の表面上に結露水が生成される。ここで、対向電極11側に接続させてある電圧印加部7によって、該対向電極11に対してプラスの高電圧を印加すると、放電電極1と対向電極11との間に電界が形成される。この電界により、放電部1bが保持する結露水に対してマイナスの高電圧が印加され、該結露水を基にして帯電微粒子水が生成される。
このとき、各熱電素子2からの放熱は、各熱電素子2の放熱側に半田接合される放熱用通電基板3を通じて、効率的に行われる。そのため、本例の静電霧化装置では、特別な放熱部材を別途装着することなく、一対の熱電素子2と一対の放熱用通電基板3を機械的且つ電気的に接合させたコンパクトな構造によって、効率的な放熱(ひいては放電電極1の効率的な冷却)が可能になっている。また、放熱用通電基板3を通じての放熱が筐体10を介しても行われ、さらに効率的な放熱が可能となっている。
なお、対向電極11を備えない場合であっても、放電電極1の結露水に静電霧化現象を生じさせ、帯電微粒子水を生成することは可能である。具体的には、放電電極1、熱電素子2、放熱用通電基板3および直流電源20をつなぐ電気回路6中に、該回路全体にマイナスの高電圧を印加するための高圧印加部(図示略)を接続する。これによれば、高電圧印加部によって電気回路6全体にマイナスの高電圧を印加したうえで、電気回路6中の直流電源20によって両熱電素子2間にオフセット電圧を印加し、電流を流すことができる。両熱電素子2間の通電により放電電極1を冷却するとその表面に結露水が生成され、高電圧印加部によって放電電極1に印加されたマイナスの高電圧が、放電電極1表面の結露水に静電霧化現象を生じさせる。
また、対をなす熱電素子2同士を放電電極1自体で電気接続させるのでなく、図示はしないが、例えば絶縁性材料からなる放電電極1の基台部1a表面に回路パターンを形成しておき、該回路パターンを介して電気接続させる構成であってもよい。この場合であっても、放電電極1と熱電素子2をコンパクトに一体化させることができる。
以下においては、本例の静電霧化装置が具備する放熱用通電基板3の構成について、さらに詳述する。
図3等に示すように、熱電素子2に対する通電と該熱電素子2からの放熱とを一部材で行う放熱用通電基板3は、熱電素子2を実装する側である半円板状の半部3aと、直流電源20に電気接続される側である長尺矩形状の半部3bとからなる。放熱用通電基板3の長手方向端部(半円板状の半部3aの最も幅広となる部分の幅方向中央)には、熱電素子2を実装するためのランド部30を形成している。ランド部30は、半円板状である半部3aの端縁3cに沿って形成された部分であり、平面視略正方形状の外形を有している。このランド部30の片面側が、熱電素子2の放熱側端部を半田接合する実装面32となり、もう片面側が入熱面33となる。つまり、実装面32と入熱面33は、板状であるランド部30の表裏の位置にある。
四辺で囲まれる矩形状のランド部30は、そのランド部30を囲む位置に形成した凹部4によって、放熱用通電基板3の他の周囲部分とは区画されている。本例では、凹部4を貫通孔4aでのみ形成しているが、後述の変形例で示すように、凹部4を凹溝4bでのみ形成してもよいし、貫通孔4aと凹溝4bを組み合わせて形成してもよい。
上記貫通孔4aは、放熱用通電基板3の長手方向端縁3cの近傍となる部分に、平面視コ字状に貫設したものである。上記ランド部30は、コ字状である貫通孔4aの平面視にて凹状の部分と、放熱用通電基板3の端縁3cとの間にて、周囲とは区画された状態で形成される。なお、コ字状である貫通孔4aの両端縁と、放熱用通電基板3の長手方向端縁3cとの間には、ランド部30を両側から支持する一対のランド支持部34が形成され、これによりランド部30の強度を確保している。
上記の放熱用通電基板3では、ランド部30の実装面32上で熱電素子2を半田接合するにあたっては、筐体10の入熱開口部10b(図2等参照)を通じて入熱面33に高エネルギービームを入射させる等して、実装面32を加熱して半田を溶融させる。このとき、上記貫通孔4aからなる凹部4でランド部30を囲んでいることで、半田接合用のビーム入射のように局所的に且つ短時間で加熱された部分から周囲への熱リークが、効果的に抑制される。そのため、確実に半田付けができるようになり、熱電素子2の接合に対する信頼性が向上するとともに省エネルギー化にも寄与する。
また、上記の放熱用通電基板3によれば、実装面32即ちこれを片面側に有するランド部30を、上記貫通孔4aからなる凹部4によって周囲部分とは区画し、熱電素子2の接合面(図3中の一点鎖線で囲まれる矩形面を参照)に沿った外形に設けているので、実装面32上で溶融された半田は、熱電素子2に対してこれを実装面32で所定姿勢に保持させるような表面張力を作用させる。つまり、凹部4を介して周囲と区画した実装面32上において、半田によるセルフアライメント性が良好に発揮される。図4には、実装面32上の所定姿勢からずれた位置に配置された熱電素子2が、実装面32上の半田が溶融、固化される際にセルフアライメントされる様子を示している。
本例の放熱用通電基板3では、ランド部30を囲む四辺のうち一辺30aによって放熱用通電基板3の端縁3cの一部を構成している。そして、上記貫通孔4aからなる凹部4は、ランド部30の他辺30bに沿ってその各辺30bを連続的に囲むように形成している。
これによりランド部30は、実装面32側においてその一辺30aおよび他辺30bがそれぞれ周囲と区画された状態で形成される。これにより、実装面32上での半田によるセルフアライメント性が確保される。
なお、上記凹部4は、ランド部30の各辺30bを断続的に囲むものであってもよい。また、ランド部30の外形も四辺で囲まれる形状に限定されず、三以上の辺で囲まれる外形であれば他の形状であっても構わない。
また、本例においては、対をなす熱電素子2同士と、各熱電素子2に接続される放熱用通電基板3同士を、境界B1を挟んで対称に近接配置している(図3参照)。そして、両放熱用通電基板3における凹部4の配置パターンは、この境界B1を挟んで対称に形成されるとともに、対をなす熱電素子2の中心間を通過する他の境界B2に対しても、この境界B2を挟んで対称に形成されている。境界B1と境界B2は、平面視において十字に直交するものである。
上記の配置パターンにより、両放熱用通電基板3のランド部30においては、ビーム等で入熱された部分から周囲への熱伝導分布が均等化される。その結果として、両実装面32上での半田の溶融に偏りを生じることが防止され、熱電素子2の接合が安定化する。
これに対して、図5の比較例において、両放熱用通電基板3の凹部4の配置パターンは、境界B1を挟んで非対称であり、また、境界B2を挟んでも非対称である。そのため、両実装面32上での半田の溶融に偏りが生じ、熱電素子2の接合が不安定化して品質にばらつきが生じるという問題がある。
ところで、凹部4としては上記した以外の形状であっても構わない。以下においては、ランド部30を囲む凹部4の各種変形例について、図に基づいて説明する。
図6に示す変形例では、各放熱用通電基板3のランド部30を囲む複数個所に凹部4を設け、これら凹部4によって、ランド部30の一辺30aを除いた各辺30bを、断続的に囲んでいる。図6(a)は凹部4を2箇所に設けた例であり、図6(b)は凹部4を3箇所に設けた例である。
図7、図8に示す変形例では、各放熱用通電基板3の凹部4として、ランド部30の実装面32側を囲む位置に凹溝4bを形成している。なお、平面図中においては、貫通孔4aの場合と区別するため、凹溝4bの部分に斜線を付してある。
貫通孔4aではない凹溝4bによっても、この凹溝4bでランド部30を囲んであることで、半田接合用のビーム入射時にランド部30から周囲に熱リークが生じることは抑制される。また、ランド部30の実装面32は、段差によって周囲と区画された状態となるので、実装面32上での半田によるセルフアライメント性も良好に確保される。
図7は、ランド部30を囲む辺のうち、放熱用通電基板3の端縁3cを構成する部分を除いた残りの部分を、一つの凹溝4bで連続的に囲んだ例である。図8は、ランド部30とその周囲部分との間に、面一に連続する部分35を残すように凹溝4bを形成した例である。図8(a)では凹溝4bによりランド部30を連続的に囲み、図8(b)では断続的に囲んでいる。図8の例では、図7の例と比較して強度を確保できるという利点がある。
図9に示す変形例では、各放熱用通電基板3の凹部4として、ランド部30の入熱面33側を囲む位置に凹溝4bを形成している。つまり、図7、図8に示す例と逆側から凹溝4bを形成しているのだが、熱リーク防止の点では、この入熱面33側から凹溝4bを形成したほうがさらに有効である。図9(b)には、ビーム入射時の温度分布を概略的に示しているが、図示の分布からも、図9の例では凹溝4bを回り込むように熱が伝わる必要があるため、熱リークの抑制に一層効果的であることが分かる。
図10、図11に示す変形例では、各放熱用通電基板3の凹部4として、貫通孔4aと凹溝4bを組み合わせている。図10の例では、図7の例と同様の凹溝4bの中央部に、さらに貫通孔4aを形成している。図11の各例においても、ランド部30の実装面32を囲むように凹設した凹溝4bの一部に、さらに貫通孔4aを形成している。これら凹溝4bと貫通孔4aの組み合わせにより、半田接合時の熱リーク抑制と、半田によるセルフアライメント性の確保とを、高いレベルで両立させることができる。
図12に示す変形例では、各放熱用通電基板3の凹部4として、図10、図11の例とは反対側から形成した凹溝4bに、貫通孔4aを組み合わせている。図12の例では、ランド部30を含む広範囲で凹溝4bを形成しており、該凹溝4bによって、ランド部30とその周囲部分が一体に薄肉化されている。もちろん、図9の例のような凹溝4bに貫通孔4aを組み合わせても構わない。
図13、図14に示す変形例では、各放熱用通電基板3に形成した凹部4に、補強部材36を充填させている。補強部材36は、放熱用通電基板3よりも熱伝導率の低い材質からなり、例えば成形樹脂等を用いる。この補強部材36の充填によって、熱リークは抑制したうえで、凹部4やその周囲部分の変形を防止することができ、耐衝撃強度が向上する。補強部材36の充填は、例えば、補強部材36を埋設した状態に放熱用通電基板3をインサート成形することで行う。
図13の例では、実装面32側から形成した凹溝4b内に補強部材36を充填させている。また、図14(a)の例では入熱面33側から形成した凹溝4b内に補強部材36を充填させ、図14(b)の例では貫通孔4a内に補強部材36を充填させている。これに限らず、他形状の凹部4内に補強部材36を充填させてもよいことは勿論である。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記各例の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、各例において適宜の設計変更を行うことや、各例の構成を適宜組み合わせて適用することが可能である。
1 放電電極
2 熱電素子
3 放熱用通電基板
4 凹部
4a 貫通孔
4b 凹溝
30 ランド部
30a 一辺
30b 他辺
32 実装面
33 入熱面
36 補強部材
B1 境界
B2 境界
2 熱電素子
3 放熱用通電基板
4 凹部
4a 貫通孔
4b 凹溝
30 ランド部
30a 一辺
30b 他辺
32 実装面
33 入熱面
36 補強部材
B1 境界
B2 境界
Claims (7)
- 放電電極と、放電電極を冷却してその表面に結露水を生成する熱交換手段とを備え、放電電極が保持する結露水に高電圧を印加して帯電微粒子水を生成する静電霧化装置において、上記熱交換手段は、対をなす熱電素子と、対をなす熱電素子の放熱側に機械的且つ電気的に接続される放熱用通電基板とを備えたものであり、上記放熱用通電基板は、熱電素子を半田接合するための実装面と入熱面を互いに反対側に設けたランド部と、ランド部を囲む位置に形成した凹部とを有し、上記凹部は、貫通孔と凹溝の一方又は両方で形成したものであることを特徴とする静電霧化装置。
- 上記凹溝は、ランド部の入熱面側を囲む位置に凹設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の静電霧化装置。
- 上記凹溝は、ランド部の実装面側を囲む位置に凹設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の静電霧化装置。
- 上記ランド部は、三以上の辺で囲まれた外形を有するとともにその一辺が放熱用通電基板の端縁を構成するものであり、上記凹部は、ランド部の実装面側を囲む位置において、該ランド部の他辺に沿ってその各辺を連続的または断続的に囲むように形成されたものであること特徴とする請求項1に記載の静電霧化装置。
- 上記凹部には、放熱用通電基板よりも熱伝導率の低い補強部材を充填させていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電霧化装置。
- 対をなす熱電素子同士と、各熱電素子に接続される放熱用通電基板同士は、境界を挟んで対称に近接配置され、両放熱用通電基板の凹部は、上記境界を挟んで対称に、且つ、対をなす熱電素子間を通る他の境界を挟んで対称に配置されていること特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電霧化装置。
- 対をなす熱電素子の吸熱側同士を、放電電極またはその表面に形成した回路パターンを介して電気接続させることで、熱電素子と放電電極を一体化させたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電霧化装置。
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- 2010-01-26 JP JP2010014818A patent/JP2011152502A/ja active Pending
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