JP2011150343A - カールのない可撓性画像形成部材およびその製造方法 - Google Patents

カールのない可撓性画像形成部材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カールを防止するためのカール防止バックコーティングを必要としない改良された可撓性電子写真画像形成部材の提供。
【解決手段】カール防止バックコーティングを含まない感光体であって、基体;前記基体上に設けられた電荷発生層;および前記電荷発生層上に設けられた電荷輸送層を備え、前記電荷輸送層が、正孔輸送分子およびポリカーボネートバインダーのマトリックス中に液体可塑剤を含み、更に、前記液体可塑剤がトリフェニルアミン系化合物である感光体。
【選択図】図2

Description

本開示の実施形態は、一般的には、デジタル式のものを含む電子写真装置で使用するための画像形成装置の部材および構成要素中で有用な層に関する。より具体的には、実施形態は、カールを防止するためのカール防止バックコーティング層を必要としない改良された電子写真画像形成部材に関する。本開示の実施形態の電荷輸送層は、カールに対抗し且つ画像形成部材に良好な電気的性能を付与する作用をする種類の正孔輸送性の可塑剤を含む。
可撓性感光体ベルトデザイン等の典型的な画像形成部材ベルトは、可撓性支持基体、導電性グラウンドプレーン、電荷阻止層、必要に応じて設ける接着層、電荷発生層、電荷輸送層を含む複数の層から構成される。電荷輸送層は通常、コーティングされる最後の層または最も外側の層であり、溶液コーティングで塗布された後、塗布された濡れたコーティングは約120℃の高温で乾燥され、最後に約25℃の周囲室温に冷却される。電荷輸送層コーティングの仕上げ溶液塗布後に、乾燥/冷却プロセスを経て、コーティングされた多層感光体材料の数千フィートの生産ウェブストックを得る場合、多層感光体の上側へのカールが観察される。この上側へのカールは、電荷輸送層と支持基体の熱収縮の不一致により生じる。カールを相殺するために、可撓性支持基体の裏側(電荷輸送層のある側の反対)にカール防止バックコーティングを塗布し、画像形成部材ウェブストックに所望の平坦性を付与する。
カール防止バックコーティングの塗布はカールに対抗しカールを除去するのに効果的ではあるが、得られる平坦形態の画像形成部材は電荷輸送層中に張力を生じ、層中に約0.27%の内部歪みが生じる。CTLに生じる内部歪みが大きいことは非常に望ましくない。なぜなら、この分野の通常の機械的電子写真画像形成機能条件下における動的疲労ベルトサイクル運動中に画像形成部材ベルトが各ベルト支持ローラー上で曲げられた時にベルトに曲げ歪みが誘発されるからである。電荷輸送層中に残った内部歪みおよび累積的疲労曲げ歪みが合わさると電荷輸送層の早期のひび割れ発生が悪化し、ベルトが目標とする機能的画像形成寿命に到達することが妨げられることが分かっている。更に、カール防止バックコーティングを用いた画像形成部材ベルトの追加された合計のベルト厚は、電荷輸送層の曲げ歪みを増加させ、ベルトのサイクル疲労による電荷輸送層のひび割れを加速させる。動的ベルト疲労の結果として電荷輸送層中に形成されたひび割れは、コピー・プリントアウトの欠陥として現れ、受像紙上の画像品質に悪影響を与えることが分かっている。
なお、従来の感光体は、例えば、以下の特許文献1〜3に開示されている。
米国特許第5660961号明細書 米国特許第5215839号明細書 米国特許第5958638号明細書
したがって、前述の電子写真画像形成部材は、その意図する目的に適し得るまたはその意図する目的に限定され得るものであるが、これらの画像形成部材の更なる改良が必要である。例えば、そのようなシステムにおける改良、特に、更に大きな印刷装置中であっても、平坦性が十分であり、摩擦を低減し、優れた耐摩耗性を有し、ベルト駆動を容易にするための潤滑性を備え、摩耗くずが発生せず、静電荷が蓄積する問題を解決する画像形成部材ベルトに対するニーズが依然として存在する。カール防止バックコーティングを有する電子写真画像形成部材に付随する前述の欠点および問題点の多くが現在理解されているので、将来の機械画像形成部材ベルトの長寿命化に対するニーズを満たし機能の向上した画像形成部材を製造する方法を開発することでこれらの問題を解決する必要がある。
本明細書に記載の態様によれば、カール防止バックコーティングを含まない感光体であって、基体、基体上に設けられた電荷発生層、および電荷発生層上に設けられた電荷輸送層を含み、電荷輸送層が、正孔輸送分子およびポリカーボネートのマトリックス中に液体可塑剤を含み、更に液体可塑剤が以下の化学構造:
Figure 2011150343
(式中、R、R、およびRは、ベンゼン環上の置換基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキレン基、アルキニル基、アルケノキシ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、カルボン酸基、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アリールオキシ基、アリールチオ基、炭素環式芳香環基、および複素環式芳香環基からなる群から選択することができる。)で表される感光体が提供される。
更に別の実施形態では、カール防止バックコーティングを有しない感光体の形成方法であって、基体を準備する工程、基体上に電荷発生層を設ける工程、および電荷発生層上に電荷輸送層を設ける工程を含み、電荷輸送層が、正孔輸送分子およびポリマーバインダーのマトリックス中に液体可塑剤を分散させることで形成される方法が提供される。液体可塑剤は、ウルマン縮合反応等の任意の好適な有機合成法で合成され得る。
図1は、従来のベルト形態の画像形成部材の断面図である。 図2は、本実施形態に係るベルト形態の画像形成部材の断面図である。
本開示の実施形態は、一般的には、カールを防止するためのカール防止バックコーティングを必要としない改良された可撓性電子写真画像形成部材に関する。実施形態では、画像形成部材は、電荷輸送能をも有するある種類の液体可塑剤を含む電荷輸送層を有する。
最近の研究で、特定の可塑剤をCTLに含めることで、ベルトをカールさせずにカール防止バックコーティングフリー(例えばカール防止バックコーティング層を有しない感光体)にすることができると同時に全体的な感光体ベルトの寿命が延びることが実証された。カール防止バックコーティング層を有しない画像形成部材の作製は、製造にかかる時間およびコストの低減に役立つ。しかし、フタル酸ジエチル(DEP)等の一部の可塑剤は、長期間の電気放電残留電圧サイクルアップといった欠点を有することが観察されている。
可塑剤スクリーニング試験において、DEPは電気的特性および機械的特性に関して最も成績が良い。しかし、DEPを含む電荷輸送層ではサイクルアップの問題が見られた。多くの最適化の後、9パーセントのDEPを含む電荷輸送層が、全体的な性能が最も良かった。これよりもDEPが少ないと感光体膜は大きくカールする。これよりDEP含有量が多いと、感光体は、残像発生(ghosting)に関連するサイクルアップの問題等の点で電気的性能が悪化する。DEPは光活性化機能を有しないので、DEPは、どちらかというとバインダーとして働くが、電荷輸送層中に存在するN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(m−TBD)およびポリカーボネートとの相溶性は限定的である。
本可塑剤を有機感光体の電荷輸送層に添加すると、アクティブマトリックス光導電体(AMAT)ベルト感光体を含む可撓性のベルト型またはウェブ型感光体中でのデバイスの適用期間が400,000プリントから2百万プリントに向上され得る。本実施形態で用いられる可塑剤は、感光体膜を平坦に保ち、電荷輸送分子の結晶化および/またはひび割れを防止する。更に、本可塑剤は、m−TBD/ポリカーボネート系と相溶可能である。上記で説明したように、ポリカーボネート樹脂用の種々の可塑剤があるが、それらのうち、何の問題なくm−TBD/ポリカーボネート系に用いることができるものはごくわずかである。
本実施形態は、そのような欠点を回避する可塑剤であって、カール防止バックコーティングを含まない感光体ベルトの性能を向上させ、特に寿命を延ばす、可塑剤を用いる。本実施形態では、可塑剤に正孔輸送機能が導入される。合成された可塑剤を電荷輸送層中に含む画像形成部材は良好な結果を示し、カールがほとんどなく、摩擦/摩耗疲労が抑えられ、十分な電気的特性を有し、サイクルアップがなく、消失が十分であった。特定の実施形態では、電荷輸送層は、以下の化学構造を有する化合物の群から選択される可塑剤を含む。
Figure 2011150343
式中、R、R、およびRは、ベンゼン環上の置換基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキレン基、アルキニル基、アルケノキシ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、カルボン酸基、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アリールオキシ基、アリールチオ基、炭素環式芳香環基、および複素環式芳香環基からなる群から選択することができる。これらの化合物の一例として、N,N−ジ(4−n−ブチルフェニル),N−(4−メチルフェニル)アミン(BTA)が挙げられる。これらの化合物は、可塑剤としての機能と電荷輸送能の両方を有するべきであるので、可塑剤の融点は、通常の圧力下で100℃未満であるべきである。この化合物の融点の下限は限定されない。化合物の融点は50℃未満であることが好ましい。
本議論は負に帯電したシステムを扱うが、本開示の画像形成部材は正に帯電したシステムでも使用することができる。図1は、実施形態に係るベルト形態の画像形成部材を示す図である。図に示すように、カール防止バックコーティング1、支持基体10、電気伝導性グラウンドプレーン12、下引き層14、接着層16、電荷発生層18、および電荷輸送層20を有するベルト形態が提供される。必要に応じて設けるオーバーコート層32および接地ストリップ(ground strip)19が含まれてもよい。電荷発生層18および電荷輸送層20は、ここでは2つの別個の層として記載されている画像形成層を形成する。図に示したものの代わりに、電荷発生層を電荷輸送層の上に設けてもよい。あるいは、これらの層の機能的成分を合わせて単一の層にしてもよいと理解される。ベルト形態の例示的感光体は、参照により本願に援用する米国特許第5,069,993号に開示されている。
図2は、本実施形態に係る可撓性画像形成部材を示す図である。図に示すように、画像形成部材は、支持基体10、電気伝導性グラウンドプレーン12、下引き層14、接着層16、電荷発生層18、および電荷輸送層20を含む。必要に応じて設けるオーバーコート層32および接地ストリップ19が含まれてもよい。この画像形成部材は、カールに対抗するためのカール防止バックコーティングを必要としない。その代わり、電荷輸送層20は、カール防止バックコーティングなしで画像形成部材をカールがない状態に維持することを可能にする特定の種類の液体可塑剤36を含む。
画像形成部材は、導電層上に光導電性絶縁層を含む電子写真用プレート、ドラム、またはベルト等(画像形成部材または感光体)の表面が最初に均一に静電気的に帯電される電子写真の画像形成プロセス中で用いることができる。
画像形成部材のその他の層としては、例えば、必要に応じて設けるオーバーコート層32が含まれ得る。必要に応じて設けるオーバーコート層32を、所望であれば、画像形成部材表面の保護および向上された耐摩擦性を得るために、電荷輸送層20上に設けてもよい。実施形態では、オーバーコート層32の厚さは約0.1〜約10マイクロメートルまたは約1〜約10マイクロメートル、あるいは特定の実施形態では約3マイクロメートルであり得る。これらのオーバーコート層は、電気絶縁性またはわずかに半導電性である、熱可塑性有機ポリマーまたは無機ポリマーを含み得る。例えば、オーバーコート層は、樹脂中に微粒子添加剤を含む分散物から作製され得る。オーバーコート層に適した微粒子添加剤としては金属酸化物が挙げられ、好適な樹脂としては電荷発生層および/または電荷輸送層用に適するものとして挙げられた樹脂が挙げられる。
オーバーコート層は、連続していてよく、厚さは少なくとも約0.5マイクロメートル、10マイクロメートル以下であってよく、別の実施形態では、厚さは、少なくとも約2マイクロメートル、6マイクロメートル以下であり得る。
特定の実施形態では、オーバーコート層は、その表面にナノからミクロンスケールのパターンが刻印される。刻印された表面は、例えばクリーニングブレードとの摩擦低減、印刷品質の向上、ブレードの損傷が最小限に抑えられるより滑らかな相互作用、その結果としてのより長い耐用年数等の多くの予期されない利益を提供する。
感光体の支持基体10は、不透明であってもよく、実質的に透明であってもよく、必要な機械的特性を有する任意の好適な有機または無機材料を含み得る。基体全体が電気伝導性表面中の材料と同じ材料を含んでもよく、または電気伝導性表面は単に基体上のコーティングであってもよい。例えば金属または金属合金等の任意の好適な電気伝導性材料を用いることができる。電気伝導性材料は、単一の金属化合物であってもよく、種々の金属および/または酸化物の二重層であってもよい。
基体10は、全体が電気伝導性材料から構成されてもよく、あるいは、基体10はデュポン社から市販されている2軸配向ポリエチレンテレフタレートであるMYLAR、またはKALEDEX 2000として入手可能なポリエチレンナフタレート等の無機または有機ポリマー材料を含む絶縁材料であり且つグラウンドプレーン層12が導電性チタンまたはチタン/ジルコニウムのコーティングを含んでいてもよく、あるいは、基体10は半導電性の表面層を有する有機または無機材料の層であってもよい。
基体10は、例えばプレート、シリンダー、ドラム、スクロール、可撓性エンドレスベルト等の多くの異なる形態をとり得る。図1および図2に示すように基体がベルトの形態である場合、ベルトは継目のあるベルトであってもよく、継目のないベルトであってもよい。
基体10の厚さは、可撓性、機械的性能、経済的検討事項等の多くの要因に依存する。本実施形態の支持基体10の厚さは、少なくとも約500マイクロメートル、約3,000マイクロメートル以下、または少なくとも約750マイクロメートル、約2500マイクロメートル以下であり得る。
例示的支持基体10は各コーティング層用の溶液に用いられる溶媒のいずれにも可溶性でなく、光学的に透明または半透明であり、約150℃の高温まで熱的に安定である。画像形成部材の作製に用いられる支持基体10は、熱収縮係数が約1×10−5/℃〜約3×10−5/℃、ヤング率が約5×10−5psi(3.5×10−4Kg/cm)〜約7×10−5psi(4.9×10−4Kg/cm)であり得る。
電気伝導性グラウンドプレーン12は、真空蒸着技術等の任意の好適なコーティング技術で例えば基体10の上に形成され得る電気伝導性金属層であり得る。導電層の厚さは、電子光導電性部材(electrophotoconductive member)に求められる光学的透明性および可撓性に応じてかなり広範囲に変わり得る。したがって、可撓性の光応答性画像形成デバイスでは、導電率、可撓性、および光透過性の最適な組合せを得るための導電層の厚さは、少なくとも約20オングストローム、約750オングストローム以下、または少なくとも約50オングストローム、約200オングストローム以下であり得る。
電気伝導性グラウンドプレーン層を設けた後、そこに正孔阻止層14を設けてもよい。正に帯電した感光体用の電子阻止層は、感光体の画像形成面からの正孔が導電層へと移動することを可能にする。負に帯電した感光体では、導電層から対向する光導電層への正孔注入を阻止する障壁を形成できる任意の好適な正孔阻止層が用いられ得る。正孔阻止層には、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリウレタン等のポリマーが含まれ得、あるいは、トリメトキシシリルプロピレンジアミン、加水分解トリメトキシシリルプロピルエチレンジアミン等の窒素含有シロキサンまたは窒素含有チタン化合物であってもよい。下引き層の一般的な実施形態は金属酸化物および樹脂バインダーを含み得る。
正孔阻止層は、連続的であるべきであり、厚さは約0.5マイクロメートル未満であるべきである。なぜなら、これより厚いと望ましくない高い残留電圧が生じ得るからである。露光工程後の電荷中和が容易になり、最適な電気的性能が得られるので、約0.005〜約0.3マイクロメートルの正孔阻止層が用いられる。薄層を得るのに便利なように、阻止層は希釈溶液の形態で塗布され、溶媒は、コーティング堆積後に減圧、加熱等の従来技術で除去される。通常、正孔阻止層材料と溶媒の重量比が約0.05:100〜約0.5:100であればスプレーコーティングに申し分ない。
その後、下引き層14に電荷発生層18を塗布してもよい。粒子の形態であってもよく不活性樹脂等の成膜性バインダーに分散されていてもよい電荷発生/光導電性材料を含む任意の好適な電荷発生バインダーが用いられ得る。選択される電荷発生材料は、静電潜像を形成するための電子写真画像形成プロセス中の像様放射線照射工程中、波長が約400〜約900nmの活性化放射線に感受性であるべきである。
電荷発生層18中のバインダーとして任意の好適な不活性樹脂材料が用いられ得る。有機樹脂性バインダーとしては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアリールエーテル、ポリアリールスルホン、ポリブタジエン等の1または複数等の熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が挙げられる。電荷発生材料は、樹脂性バインダー組成物中に種々の量で存在し得る。通常、少なくとも約5体積パーセント、約90体積パーセント以下の電荷発生材料を、少なくとも約95体積パーセント、約10体積パーセント以下の樹脂性バインダー中に分散させ、より具体的には、少なくとも約体積20パーセント、約60体積パーセント以下の電荷発生材料を、少なくとも約80体積パーセント、約40体積パーセント以下の樹脂性バインダー組成物中に分散させる。
特定の実施形態では、電荷発生層18の厚さは、少なくとも約0.1μm、約2μm以下、または少なくとも約0.2μm、約1μm以下であり得る。電荷発生材料および樹脂性バインダー材料を含む電荷発生層18の厚さは通常、乾燥時、少なくとも約0.1μm、約5μm以下、例えば約0.2〜約3μmである。電荷発生層の厚さは通常、バインダー含有量に関連する。バインダー含有量が多い組成物であるほど、通常、電荷発生のためにより厚い層を用いる。
通常、電荷輸送層は、同じ組成物の単層を含む。したがって、電荷輸送層を単層20の観点から具体的に議論するが、それらの詳細は、2層の電荷輸送層を有する実施形態にも適用可能である。電荷輸送層20は、その後、電荷発生層18の上に塗布され、電荷発生層18からの光発生した正孔または電子の注入を支持でき且つ電荷輸送層を介してこれらの正孔/電子を輸送して画像形成部材表面上の表面電荷の選択的放電を可能にすることができる、任意の好適な透明有機ポリマーまたは非ポリマー材料を含み得る。一実施形態では、電荷輸送層20は、正孔を輸送する働きをするだけではなく、電荷発生層18を摩擦または化学的攻撃から保護し、その結果、画像形成部材の耐用年数を延ばし得る。電荷輸送層20は、実質的に非光導電性の材料であってもよいが、電荷発生層18からの光発生した正孔の注入を支持するものである。
有機感光体は通常、一層ずつ重ねていくコーティングプロセスによって作製される。電荷輸送層または正孔輸送層は、通常、感光体デバイスのトップ層であり、正孔輸送材料とポリマーバインダーを含む有機溶媒の溶液からコーティングされる。乾燥後、ポリマー樹脂中に正孔輸送材料が存在する固溶体または透明薄膜が形成され、これが電荷輸送層になる。電荷輸送材料または正孔輸送材料は、有機小分子であり、室温で結晶性固体である。正孔輸送層を透明に保つためには、ポリマーバインダーは非晶性であるか結晶化度が低くなければならない。
現行の感光体デバイスには2つの共通する問題がある。第1に、感光体形成プロセス中にカールが起こり得る。可撓性基体上に光活性層をコーティングする場合、この膜は、溶媒の蒸発によって、乾燥中にカールを生じやすい。膜のカールは、感光体の用途に悪影響を与える。第2に、感光体の使用中にひび割れまたは結晶化が起こり得る。感光体デバイスが応力下にあるか加熱されている時、小分子正孔輸送材料は容易に結晶化し得るが、これは非透明性、およびその後のひび割れを生じさせる。
カール防止バックコーティングを含まない感光体デザイン中で、電荷輸送層中に約10パーセントの可塑剤を添加すると、感光体デバイスの寿命が4倍から5倍向上し得ることが見出されていた。しかし、フタル酸ジエチルおよびビスフェノールAジ(アリルカーボネート)等の現在使用されている可塑剤は基本的に、光電子機能を有しない。更に、従来の正孔輸送分子m−TBDも、これらの可塑剤への溶解性が非常に限られている。したがって、そのような可塑剤を添加すると、感光体デバイスに放電残留サイクルアップの問題が生じ得る。
上記のように、本実施形態は、特定の種類の液体可塑剤を用いることで当該技術分野の問題を克服する。この特定の可塑剤は正孔輸送能を有するので、現在使用されている可塑剤の問題を回避することができる。電荷輸送層中に可塑剤を含む画像形成部材は良好な結果を示し、カールがほとんどなく、摩擦/摩耗疲労が抑えられ、十分な電気的特性を有し、サイクルアップがなく、消失は十分であった。特定の実施形態では、電荷輸送層は、以下の化学構造を有する化合物の群から選択される可塑剤を含む。
Figure 2011150343
式中、R、R、およびRは、ベンゼン環上の置換基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキレン基、アルキニル基、アルケノキシ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、カルボン酸基、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アリールオキシ基、アリールチオ基、炭素環式芳香環基、および複素環式芳香環基からなる群から選択することができる。これらの化合物の一例として、N,N−ジ(4−n−ブチルフェニル),N−(4−メチルフェニル)アミン(BTA)が挙げられる。これらの化合物は、可塑剤としての機能と電荷輸送能の両方を有するべきであるので、可塑剤の融点は、通常の圧力下で100℃未満であるべきである。この化合物の融点の下限は限定されない。化合物の融点は50℃未満であることが好ましい。
実施形態では、可塑剤36は、電荷輸送層20の全重量の約0.1〜約50、または約0.5〜約30、または約1〜約20重量パーセントの量で電荷輸送層中に存在する。本実施形態の可塑剤は、周囲条件で液体であるか、室温に近い融点を有するべきである。
実施形態では、正孔輸送分子は、電荷輸送層の全重量の約5〜約95重量パーセントの量で電荷輸送層中に存在する。実施形態では、ポリマーバインダーは、電荷輸送層の全重量の約5〜約95重量パーセントの量で電荷輸送層中に存在する。
特定の実施形態では、液体可塑剤は、N,N−ジ(4−n−ブチルフェニル),N−(4−メチルフェニル)アミン(BTA)である。BTAは室温で液体である。本実施形態において、ナノまたはサブミクロンサイズの触媒を用いて合成収率を改善できることが見出された。例えば、実施形態では、BTAは、ナノサイズの銅を触媒としたウルマン縮合反応によって合成した。従来のウルマン縮合反応による収率が約50〜60パーセントであったのに対し、ナノサイズの触媒を用いると、この反応の収率は約70パーセントになった。この材料の精製は、m−TBDの精製で用いられる手順よりはるかに簡便であった。更に、感光体中の電荷輸送層中でBTAを用いてm−TBDを部分的に置き換えた場合、デバイスは優れた画像流れ防止(anti−deletion)能および非常に良好な電気的特性を有した。実験的なデバイスの1つでは、電荷輸送層中に15パーセントのBTAを含む感光体膜は乾燥後に完全に平坦であった。したがって、本実施形態は、強固な感光体デザインのための新規なアプローチを提供する。
層20は通常、入射光のほとんどが下の電荷発生層18に利用されるように露光が行われる時に電子写真画像形成部材に用いる波長域において透過性である。電荷輸送層は、ゼログラフィーに有用な光波長、例えば400〜900ナノメートルにさらされた時に、ほとんど光を吸収せず電荷を発生しない優れた光透過性を示すべきである。透明な基体10と透明または一部透明な導電層12とを用いて感光体が作製されている場合、像様の露光または消去は、基体10を介して全ての光を基体の裏側を通過させてなされ得る。この場合、電荷発生層18が基体と電荷輸送層20に挟まれていれば、層20の材料は、使用される波長域の光を透過させる必要はない。電荷輸送層20は電荷発生層18と共に、照射がない場合には電荷輸送層上に置かれた静電荷が導電されない程度に絶縁体である。電荷輸送層20では、放電プロセス中に電荷が電荷輸送層を通過する際に捕捉される電荷が最小限であるべきである。
電荷輸送層20は、ポリカーボネートバインダー等の電気的に不活性なポリマー材料に溶解されたまたは分子的に分散された添加剤として有用な任意の好適な電荷輸送成分または活性化化合物を含んで固溶体を形成することで、この材料を電気的に活性にしてもよい。「溶解された」とは、例えば、ポリマー中に小分子が溶解されて均一な相を形成している溶液を形成することを意味し、実施形態において分子的に分散されたとは、例えば、ポリマー中に分散された電荷輸送分子を意味し、小分子は分子スケールでポリマー中に分散されている。それだけでは電荷発生材料からの光発生した正孔の注入を支持することができずこれらの正孔を通過させて輸送することができない成膜性ポリマー材料に電荷輸送成分を添加してもよい。この添加により、電気的に不活性なポリマー材料は、電荷輸送層上の表面電荷を放電するために、電荷発生層18からの光発生した正孔の注入を支持でき且つ電荷輸送層20を介したこれらの正孔の輸送を可能にすることができる材料に変換される。高移動度の電荷輸送成分には、協同して電荷を分子間で輸送し最終的に電荷輸送層表面へと輸送する有機化合物小分子が含まれ得る。例えば、限定されるものではないが、N,N’−ジフェニル−N,N−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン (TPD)、その他のアリールアミン、例えばトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TM−TPD)等である。
多数の電荷輸送化合物が電荷輸送層中に含まれてもよく、そのような層の厚さは通常約5〜約75マイクロメートル、より具体的には約15〜約40マイクロメートルである。電荷輸送成分の例としては、以下の式/構造で表されるアリールアミン:
Figure 2011150343
および
Figure 2011150343
(式中、Xは、アルキル、アルコキシ、アリール、およびこれらの誘導体等の好適な炭化水素;ハロゲン、その混合物;特に、ClおよびCHからなる群から選択される置換基である。)ならびに以下の式で表される分子:
Figure 2011150343
および
Figure 2011150343
(式中、X、Y、およびZは、独立して、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、またはその混合物であり、YおよびZの少なくとも1つは存在する。)が挙げられる。
アルキルおよびアルコキシは、例えば炭素数1〜約25、より具体的には炭素数1〜約12であり、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、および対応するアルコキシドである。アリールは、フェニル等、炭素数6〜約36のものであり得る。ハロゲンは、クロリド、ブロミド、ヨージド、フルオリドを含む。実施形態では、置換されたアルキル、アルコキシ、およびアリールを選択してもよい。
電荷輸送層用に選択できる特定のアリールアミンの例としては、アルキルがメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル等からなる群から選択されるN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(アルキルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4’−ジアミン;ハロ置換基がクロロ置換基であるN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(ハロフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン;N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−p−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−m−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−o−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N、N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(4−イソプロピルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(2−エチル−6−メチルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(2,5−ジメチルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−クロロフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン等が挙げられる。実施形態では、例えばその開示全体を参照により本明細書に援用する米国特許第4,921,773号および同第4,464,450号を参照してその他の公知の電荷輸送層分子を選択してもよい。
電荷輸送層用に選択されるバインダー材料の例としては、その開示全体を参照により本明細書に援用する米国特許第3,121,006号に記載されているような成分が挙げられる。ポリマーバインダー材料の具体例としては、ポリカーボネート、ポリアリーレート、アクリレートポリマー、ビニルポリマー、セルロースポリマー、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(シクロオレフィン)、およびエポキシ、ならびにこれらのランダムまたは交互コポリマーが挙げられる。実施形態では電荷輸送層、例えば正孔輸送層は、少なくとも約10μm、約40μm以下の厚さであってよい。
例えば側方電荷移動(lateral charge migration:LCM)抵抗性の向上を可能にするために複数の電荷輸送層または少なくとも1つの電荷輸送層中に必要に応じて導入される成分または材料の例としては、テトラキスメチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)メタン(IRGANOX(登録商標)1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から入手可能)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)等のヒンダードフェノール系酸化防止剤ならびにSUMILIZER(商標)BHT−R、MDP−S、BBM−S、WX−R、NW、BP−76、BP−101、GA−80、GM、およびGS(住友化学株式会社から入手可能)、IRGANOX(登録商標)1035、1076、1098、1135、1141、1222、1330、1425WL、1520L、245、259、3114、3790、5057、および565(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から入手可能)、およびADEKA STAB(商標)AO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−70、AO−80、およびAO−330(旭電化工業株式会社から入手可能)を含むその他のヒンダードフェノール系酸化防止剤;SANOL(商標)LS−2626、LS−765、LS−770、およびLS−744(三共株式会社から入手可能)、チヌビン(TINUVIN)(登録商標)144および622LD(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から入手可能)、MARK(商標)LA57、LA67、LA62、LA68、およびLA63(旭電化工業株式会社から入手可能)、およびSUMILIZER(登録商標)TPS(住友化学株式会社から入手可能)等のヒンダードアミン系酸化防止剤;SUMILIZER(登録商標)TP−D(住友化学株式会社から入手可能)等のチオエーテル系酸化防止剤;MARK(商標) 2112、PEP−8、PEP−24G、PEP−36、329K、およびHP−10(旭電化工業株式会社から入手可能)等の亜リン酸系酸化防止剤;ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン(BDETPM)、ビス−[2−メチル−4−(N−2−ヒドロキシエチル−N−エチル−アミノフェニル)]−フェニルメタン(DHTPM)等のその他の分子等が挙げられる。電荷輸送層の少なくとも1つに含まれる酸化防止剤の重量パーセントは約0〜約20、約1〜約10、または約3〜約8重量パーセントである。
電荷輸送層は、正孔輸送層上の静電潜像の形成および維持が防止されるのに十分な割合の照射がない場合に正孔輸送層上に置かれた静電荷が導電されない程度に絶縁体であるべきである。電荷輸送層は、可視光または意図した使用領域の放射線を実質的に吸収しないが、光導電層、すなわち電荷発生層から光発生した正孔の注入を可能にし、これらの正孔が電荷発生層を通って輸送されることを可能にし、活性層表面の表面電荷を選択的に放電させるという点で、電気的に「活性」である。
更に、ベルト形態を用いる本実施形態では、電荷輸送層は、シングルパス電荷輸送層、または輸送分子比が同じか異なるデュアルパス(dual pass)電荷輸送層(または二重層(dual layer)電荷輸送層)からなり得る。これらの実施形態では、二重層電荷輸送層の合計の厚さは約10〜約40μmである。別の実施形態では、二重層電荷輸送層の各層は、個々の厚さが約2〜約20μmであり得る。更に、電荷輸送層は、電荷輸送層とオーバーコート層の界面における結晶化を抑制するために感光体トップ層として用いられるように構成され得る。別の実施形態では、電荷輸送層は、第1パス層と第2パス層の界面で起こる微結晶化を抑制するために第1パス電荷輸送層として用いられるように構成され得る。
電荷輸送層混合物を形成してその後支持基体層に塗布するために任意の好適な従来技術を用いてよい。電荷輸送層は、単一のコーティング工程で形成されてもよく、複数のコーティング工程で形成されてもよい。ディップコーティング、リングコーティング、スプレーコーティング、グラビアコーティング、または任意のその他のコーティング方法も用いることができる。
堆積させたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥、赤外線乾燥、風乾等の任意の好適な従来技術で行われ得る。乾燥後の電荷輸送層の厚さは、最適な光電気的・機械的結果を得るためには、約10〜約40μmまたは約12〜約36μmである。別の実施形態では、厚さは約14〜約36μmである。
例えば可撓性ウェブ形態等の特定の形態において、必要に応じて用いる別個の接着界面層を設けてもよい。図1および図2に記載した実施形態では、界面層は阻止層14と電荷発生層18の間に位置する。界面層はコポリエステル樹脂を含み得る。接着界面層は正孔阻止層14に直接塗布してもよい。したがって、実施形態の接着界面層は、下の正孔阻止層14および上の電荷発生層18の両方に直接隣接して接触し、接着結合が強化されて連結が達成される。
接着界面層用のポリエステルのコーティング溶液を形成するために任意の好適な溶媒または溶媒混合物を用いることができる。接着界面層の厚さは、乾燥後、少なくとも約0.01マイクロメートル、約900マイクロメートル以下であり得る。実施形態では、乾燥後の厚さは約0.03〜約1マイクロメートルである。
接地ストリップは、成膜性ポリマーバインダーおよび電気伝導性粒子を含み得る。任意の好適な電気伝導性粒子が電気伝導性接地ストリップ層19中で用いられ得る。電気伝導性粒子は任意の好適な形状を取り得る。電気伝導性粒子は、電気伝導性接地ストリップ層の外側表面が過度に不揃いになるのを避けるために、電気伝導性接地ストリップ層の厚さより小さい粒子サイズであるべきである。約10マイクロメートル未満の平均粒子サイズであれば、通常、乾燥された接地ストリップ層の外側表面で電気伝導性粒子が過度に突き出ることが避けられ、乾燥後の接地ストリップ層のマトリックス全体に粒子が比較的均一に分散されることが確保される。接地ストリップ中に用いられる導電性粒子の濃度は、用いる具体的な導電性粒子の導電率等の因子に依存する。
接地ストリップ層の厚さは、少なくとも約7マイクロメートル、約42マイクロメートル以下、または少なくとも約14マイクロメートル、約27マイクロメートル以下であり得る。
本明細書に含まれる種々の例示的実施形態は、画像形成部材上に静電潜像を形成する工程、潜像を現像する工程、および現像された静電画像を好適な基材に転写する工程を含む画像形成方法を含む。
実施例1
機械的スターラーと、不活性ガス注入口と、温度計とを備えた500mlの丸底三つ口フラスコ中に、N,N−ジ(4−n−ブチルフェニル)アミン 28.1g、4−ヨードトルエン 21.8g、炭酸カリウム 34.5g、体積平均粒子サイズが約350nmの銅粉体 2.92g、および溶媒のN−メチルピロリドンNMP 20mlを入れた。窒素気流および機械的撹拌下にて、混合物を200℃で18時間加熱した。その後、フラスコを約120℃まで冷却し、300mlのトルエンを加えた。混合物を1時間加熱環流し、熱いスラリーを濾過した。ろ液を150mlのDI水で3回洗浄した。洗浄後、トルエン溶液中にFiltrol 120gを添加した。このFiltrolを含むトルエン溶液を2時間加熱環流した。室温に冷却したのち、Filtrolを濾別除去した。ロータベイパー(rotavapor)でトルエンを留去した。薄茶色の粘稠液26.1gを回収した。この材料は更に精製せずとも感光体用途に用いることができた。
実施例2
以下の表1に示す配合の電荷輸送層用コーティング溶液を調製した。
Figure 2011150343
基体上に溶液をコーティングして、電荷発生層までの層をそれぞれ4.5ミルのバードバーを用いて積層し、120℃で1分間乾燥させた。基体およびその他の画像形成部材層は以下のように従来技術を用いて調製した。
2軸配向ポリエチレンナフタレート基体(KALEDEX(商標)2000)を含む厚さ3.5ミルの画像形成部材を作製し、その上に、すなわち2軸配向ポリエチレンナフタレート基体(KALEDEX(商標)2000)上に、0.02ミクロン厚のチタン層をコーティングした。その後、その上に、押出コーターを用いて、50グラムの3−アミノプロピルトリエトキシシラン(γ−APS)、41.2グラムの水、15グラムの酢酸、684.8グラムの変性アルコール、および200グラムのヘプタンを含む正孔阻止層溶液を塗布した。次いで、この層を強制エアドライヤー中にて120℃で約1分間乾燥させた。得られた正孔阻止層の乾燥厚さは500オングストロームであった。次いで、押出コーターを用いて正孔阻止層の上に接着層を設けた。この接着層は、溶液の全重量を基準にして0.2重量パーセントのコポリエステル接着剤(ARDEL D100(商標)、Toyota Hsutsu Inc.から入手可能)を、体積比60:30:10のテトラヒドロフラン/モノクロロベンゼン/塩化メチレン混合物中に含んでいた。次いで、接着層をコーターの強制エアドライヤー中にて120℃で約1分間乾燥させた。得られた接着層の乾燥厚さは200オングストロームであった。
光電荷発生層分散液は、0.45グラムの、三菱ガス化学株式会社から入手可能な重量平均分子量20,000の公知のポリカーボネートIUPILON 200(商標)(PCZ−200)および44.65グラムのテトラヒドロフラン(THF)を4オンスのガラスボトルに入れて調製した。この溶液に、2.4グラムのヒドロキシガリウムフタロシアニン(V型)および300グラムの直径1/8インチ(3.2ミリメートル)ステンレス鋼ショットを加えた。次いで、この混合物を3時間ボールミルにかけた。その後、2.25グラムのPCZ−200を46.1グラムのTHFに溶解し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン分散液に添加した。次いで、このスラリーをシェーカー上に10分間置いた。その後、得られた分散液を、押出コーターを用いて上記接着界面に塗布した。阻止層を有する基体ウェブの片方の端に沿った幅約10ミリメートルのストリップおよび接着層は、意図的に光電荷発生層材料のいずれでもコーティングされないようにし、後で塗布される接地ストリップ層による十分な電気的接触が容易になるようにした。光電荷発生層は、強制エアーオーブン中で120℃にて1分間乾燥させ、厚さが0.8マイクロメートル、重量比約47/53のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンおよびPCZ 200の乾燥光電荷発生層を形成した。次いで、得られた画像形成部材ウェブを表1の電荷輸送層でオーバーコートした。
結果
サンプルについての電気的スキャナー(ゼロックス4000)のデータを表2に示す。Voは、帯電工程後の初期電位である。光放電曲線(PIDC)の初期傾斜はSと呼ばれ、消去工程後の残留電位はVrと呼ばれる。帯電、露光、および消去工程10,000サイクル後の残留サイクルアップ電圧も示す。
サンプルAの感光体膜デバイスはロールのようにカールし、サンプルBはU字型のカールをし、サンプルCは完全に平坦であった。
Figure 2011150343
正孔輸送分子可塑剤を含む感光体デバイスの電気的性能は非常に良好であった。15%を超えてBTAを添加するとわずかにVrサイクルアップがあったが、それでもVrおよびVサイクルアップは高い画像品質を達成し許容可能な範囲内であった。
側方電荷移動(lateral charge migration:LCM)試験を行い、対照画像形成部材との比較による本実施形態に係る画像形成部材における消失結果を実証した。

Claims (4)

  1. カール防止バックコーティングを含まない感光体であって、
    基体;
    前記基体上に設けられた電荷発生層;および
    前記電荷発生層上に設けられた電荷輸送層、
    を備え、前記電荷輸送層が、正孔輸送分子およびポリカーボネートバインダーのマトリックス中に液体可塑剤を含み、更に、前記液体可塑剤が以下の化学構造
    Figure 2011150343
    (式中、R、R、およびRは、ベンゼン環上の置換基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキレン基、アルキニル基、アルケノキシ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、カルボン酸基、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アリールオキシ基、アリールチオ基、炭素環式芳香環基、および複素環式芳香環基からなる群から選択される。)で表される、感光体。
  2. 前記液体可塑剤が、前記電荷輸送層の全重量の0.1〜50重量パーセントの量で前記電荷輸送層中に存在する、請求項1に記載の感光体。
  3. 前記正孔輸送分子および前記ポリカーボネートバインダーが、前記電荷輸送層の全重量の5〜95重量パーセントの量で前記電荷輸送層中に存在する、請求項1に記載の感光体。
  4. カール防止バックコーティングを含まない感光体の形成方法であって、
    基体を準備する工程;
    前記基体上に電荷発生層を設ける工程;および
    前記電荷発生層上に電荷輸送層を設ける工程、
    を含み、前記電荷輸送層が、正孔輸送分子およびポリマーバインダーのマトリックス中に液体可塑剤を分散させることで形成され、前記液体可塑剤が、ウルマン縮合反応で合成され且つ以下の化学構造:
    Figure 2011150343
    (式中、R、R、およびRは、ベンゼン環上の置換基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキレン基、アルキニル基、アルケノキシ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、カルボン酸基、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アリールオキシ基、アリールチオ基、炭素環式芳香環基、および複素環式芳香環基からなる群から選択される。)で表される、方法。
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