JP2011149239A - 法面補強構造及び法面補強用受圧板 - Google Patents

法面補強構造及び法面補強用受圧板 Download PDF

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Abstract

【課題】 受圧板がプラスチック製である場合にも変形や応力集中が生じにくい構造にし、強度の面でより信頼性の高い法面補強工事を可能にする。
【解決手段】 地盤3内に埋設された杭体による圧力を受圧板1が受けることで地盤3の法面を保護する。杭体としてのロックボルト4は、係合体としてのナット6によって受圧板1に係合している。受圧板1の中央には、ロックボルト4を挿通させた杭体用孔10が形成され、杭体用孔10の周縁には、半球面状の表面を有する受圧凹部14が形成されている。ナット6は、半球状部61を有しており、半球状部61は受圧凹部14に嵌り込んでいる。
【選択図】 図4

Description

本願の発明は、各種造成工事等で行われる地盤法面の補強工事に関するものである。
道路造成や宅地造成等においては、丘陵地等を切り開いて形成された法面の崩壊を防止するため、コンクリート張り工事や各種吹き付け工事等の保護工事が行われている。このような保護工事の際に行われる補強工法として、グランドアンカー工法やロックボルト工法と呼ばれる工法が知られている。これらの工法は、地中の岩盤等の安定部と、法面に形成した保護用又は補強用の構造物(以下、表面構造物と総称する)とを、アンカー又はロックボルト等の杭(以下、杭体と総称する)によって力学的に連結し、法面の崩落等を抑止する工法である。グランドアンカー工法とロッックボルト工法との区別は明確ではないが、本明細書では、杭体としてボルトを用い表面構造物にナットで締結する工法をロックボルト工法とし、それ以外の杭体を用いた工法をグランドアンカー工法とする。
グランドアンカー工法やロックボルト工法においては、表面構造物としては、現場打ちコンクリート枠、吹付法コンクリート枠、コンクリート張り、擁壁等が知られているが、最近では、受圧板を使用する工法も多く採用されるようになってきている。受圧板工法は、杭体の圧力に対して反力をもたらす板状の部材(受圧板)を法面に設け、受圧板を通してアンカーを打つことで受圧板と安定部とを連結する工法である。受圧板は、各杭体に一つずつ施工されるが、独立型(相互の受圧板が連結されていないタイプ)のものも多く、受圧面積の大きな独立のものが多くなってきている。受圧板としては、プレキャスト又は鋼製のものが多いが、最近では、プラスチック製の受圧板も開発されている。
特開平8−302693号公報
プラスチック製の受圧板は、プレキャストや鋼製の受圧板に比べて重量が格段に軽いので、施工が容易であるという長所がある。大規模な法面補強工事では、受圧板をある程度高いところまで持っていってアンカーを打つ必要があるが、プレキャストや鋼製の受圧板では、重量が重いため、作業者の人力では難しく、重機が必要になってしまう。
プラスチック製の受圧板では、上記のような問題はないが、反面、強度の点で信頼性に欠ける問題がある。即ち、杭体の圧力に対する耐久力がプレキャストや鋼製のものに比べて劣っていたり、地震等の災害時における法面補強強度の信頼性が若干低かったりする問題がある。特に、プラスチック製の受圧板の場合、剛性が低いため、施工時に変形が生じたり、応力が集中し易かったりする問題がある。
本願の発明は、上記のような問題を解決するために為されたものであり、受圧板がプラスチック製である場合にも変形や応力集中が生じにくい構造にし、強度の面でより信頼性の高い法面補強工事を可能にすることを目的としている。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、地盤の法面を保護する法面保護構造であって、地盤内に埋設された杭体と、杭体による圧力を受ける受圧板とを備えており、
杭体と受圧板とは、係合体によって係合しており、
受圧板の中央には、杭体を挿通させた杭体用孔が形成されており、
杭体用孔の周縁には、半球面状の表面を有する受圧凹部が形成されており、
係合体は、杭体に固定された部材であるか又は杭体と一体に形成された部位であり、
係合体は、半球状の部位を有するか又は全体が半球状であって受圧凹部に嵌り込んでいるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記受圧板は、プラスチック製であることという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記杭体用孔は長尺な形状であり、その長さ方向が前記地盤の表面に沿った上下方向となるよう前記受圧板が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、地盤の法面を保護する法面保護工法に使用される受圧板であって、
地盤内に埋設された杭体が挿通される杭体用孔が中央に形成されており、
杭体用孔の周縁には、半球面状の受圧凹部が形成されており、
受圧凹部は、杭体に固定された半球状の係合体が嵌り込むものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記受圧板は、プラスチック製であることという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項4又は5の構成において、前記受圧板は、二枚重ねて配置して使用されることが可能な形状であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項4、5又は6の構成において、前記杭体用孔は長尺な形状であるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願発明によれば、受圧板の半球面状の受圧凹部に半球状の係合体が嵌り込むので、杭体が法面に対して斜めに設けられてしまった場合でも、杭体によ力が均一に受圧板に作用する。このため、受圧板の変形や応力集中が無く、信頼性の高い法面補強構造となる。
本願発明の法面補強用受圧板の斜視概略図である。 (1)は、図1に示す法面補強用受圧板の平面図であり、(2)は正面断面図である。 実施形態の受圧板1を複数重ねて配置した状態を示す正面断面概略図である。 法面補強構造の発明の実施形態について示した断面概略図である。 別の実施形態に係る法面補強構造の断面概略図である。 別の実施形態に係る受圧板の平面概略図である。 図6に示す受圧板1を使用した場合のメリットについて示した図であり、図4と同様にロックボルトを使用した法面補強構造の断面概略図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の法面補強用受圧板の斜視概略図である。また、図2の(1)は、図1に示す法面補強用受圧板の平面図であり、(2)は正面断面図である。
図1及び図2に示す受圧板1は、補強すべき法面に沿って敷設される。この際、図1及び図2に示す受圧板1の下側の面が法面の地盤側になり、上側の面がそれとは反対側(法面の外側)になるよう敷設される。尚、図1では、二つの受圧板1が上下に重ねられて配置された状態が描かれている。
図1及び図2に示すように、受圧板1は、全体としては八角形状の輪郭を有するものである。受圧板1は、正八角形状の枠を成す外周部11と、中央に位置した主部12と、外周部11と主部12をつなぐリブ部13とから成る形状である。
リブ部13は、外周部11の各角の部分と主部12とをつなぐようにして形成されており、したがって全部で八つのリブ部13が形成されている。
主部12には、杭体用孔10が形成されている。杭体用孔10は、図1及び図2に示すように、円形の貫通孔であって、受圧板1全体の中心と同心の位置に形成されている。杭体用孔10の周縁には、受圧凹部14が形成されている。
より具体的に説明すると、主部12は、円環状の上面121を有する。杭体用孔10の上縁は、上面121よりも低い位置にある。受圧凹部14は、主部12のうち、上面121と杭体用孔10の上縁とつないだ部位である。そして、受圧凹部14の表面は、半球面状となっている。「半球面状」とは、厳密な意味での半球面ということでなく、完全な球面ではないという程度の意味である。図1及び図2から解るように、受圧凹部14は、半球面の下端部を中心軸に垂直な面に沿って少しカットしたような形状である。
受圧凹部14の半球面の寸法の一例について示すと、弧の角度(図2(2)にθで示す)は、5〜45°程度、曲率半径rは、50〜150mm程度である。尚、杭体用孔10の直径は、施工する杭体の太さにもよるが、例えば20〜80mm程度である。また、受圧板1全体の大きさについて一例を示すと、外周部11の対向する辺の間隔(図2(1)にwで示す)は、500〜1500mm程度である。
また、本実施形態の受圧板1は、複数重ねて配置して用いることができるようになっている。この点について、図1、図2及び図3を使用して説明する。図3は、実施形態の受圧板1を複数重ねて配置した状態を示す正面断面概略図である。
前述したように、主部12は円環状の部位であるが、片側半分では、図2(2)に示すように、V字を上下逆にしたような形状となっている。即ち、上面121は平坦面であるが、下面122は、逆さV字状の凹面となっている。凹面が円周状に連なっているので、下面はV溝が円周状に形成された面であるということもできる。また、外周部11においても、上面は平坦面であるが、下面は逆さV字状の凹面であり、これが外周部11の延びる方向に沿って正八角形状に延びている。
また、図2に示すように、外周部11には、固定用のボルト孔111が形成されている。ボルト孔111は、外周部11の各角部の間のちょうど真ん中の位置に形成されている。
図1に示すように、二つの受圧板1を重ねて配置する場合、下側の受圧板1の各角部と上側の受圧板1の各角部がちょうど重なるようにして配置する。このようにすると、図3に示すように、下側の受圧板1の主部12が上側の受圧板1の主部12の下面のV溝に嵌り込み、下側の受圧板1の外周部11が上側の受圧板1の外周部11の下面のV溝に嵌り込む。この状態で、ボルト孔111に不図示のボルトを通してボルトで固定する。尚、詳細な説明は省略するが、各リブ部13も下面が凹面になっており、重ねた際、下側の受圧板1の各リブ部13が上側の受圧板1の各リブ部13の下面に嵌り込むようになっている。
上述した形状を持つ本実施形態の受圧板1は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の各種プラスチックで形成することができる。廃プラスチックのリサイクルで得られた材料を使用することもできる。製造方法としては、射出成型等の型を用いた方法による。
尚、図3には、二枚の受圧板1を重ねた例が示されているが、三枚、四枚、もしくはそれ以上の枚数重ねても良い。
また、受圧板1の全体の形状としては、正八角形以外の形状でもよく、正六角形、正十二角形等、他の正多角形でもよい。また、円形や菱形等のような正多角形以外の形状とされることもある。
次に、上記受圧板1を用いた法面補強構造について説明する。図4は、法面補強構造の発明の実施形態について示した断面概略図である。
図4に示す法面補強構造は、地盤3内に埋設された杭体と、杭体による圧力を受ける受圧板1とを備えたものである。このような法面補強構造は、前述したように、各種グランドアンカー工法やロックボルト工法によって実現されており、これらいずれの工法によっても本実施形態の法面補強構造は実現することができる。
図4では、一例としてロックボルト工法を採用した場合が示されており、杭体としてロックボルト4が採用されている。ロックボルト4の周囲には、グラウト51が注入されている。
ロックボルト4は、受圧板1の杭体用孔10に挿通されている。そして、ロックボルト4と受圧板1とは、係合体によって係合している。係合体は、地盤3内の安定部と表面構造物8の連結のために受圧板1に係合する部位又は部材である。図4に示す例ではロックボルト工法であるため、係合体としてナット6が採用されている。ロックボルト4は、頭部が受圧板1より突出しており、この部分にナット6が締結されている。
係合体としてナット6は、半球状の部位(以下、半球状部)61を有している。ここでの「半球」も、球体の一部を切断して得た形状という程度の意味である。半球状部61は、ロックボルト4に締結される際に前側に位置する部位である。半球状部61の曲率半径は、受圧板1の受圧凹部14の曲率半径と適合したものとなっており、半球状部61が受圧凹部14に嵌り込んでいる。「適合した」とは、半球状部61の曲率半径と受圧凹部14の曲率半径が一致しているか、半球状部61の曲率半径の方が僅かに小さく、互いの球面が接触した状態で嵌り合うことを言う。
図4に示す法面補強構造は、基本的には従来と同様の工法で施工できる。即ち、まず、補強すべき法面にコンクリート枠やコンクリート張りのような表面構造物8を施工する。そして、ロックボルト4を打つべき箇所をボーリングして所定の深さ削孔する。そして、削孔内にロックボルト4を挿入した後、グラウト注入を行う。グラウト51は、セメントミルク又は合成樹脂等である。グラウト51を硬化させた後、ロックボルト4にナット6を締結し、ロックボルト4を受圧板1に固定する。その後、ロックボルト4の頭部及びナット6が位置する空間にセメントペースト40を充填し、雨水の浸入や錆び付きを防止する。
上記工法において、ナット6をロックボルト4に締結した際、図3から解るように、ナット6の半球状部61が半球面状の受圧凹部14に嵌りこみ、均一に密着する。このため、ナット6による締結力が受圧板1に均一に作用し、受圧板1の変形や応力の集中などが生じない。特に、法面に対してロックボルト4が垂直に打ち込まれずに少し斜めに打ち込まれた場合でも、接合面が球面であるため、受圧板1の変形や応力集中は生じない。従来の受圧板1を使用した場合、ナット6と受圧板1とは互いに平坦面で接合するので、ロックボルト4が斜めに打ち込まれると、ナット6による締結力が局所的に強く作用し、受圧板1の変形や応力集中が生じ易い。受圧板1の変形や応力集中が生じると、受圧板1が破損し易くなったり、ロックボルト4がずれ易くなったりすることがあり、地震や豪雨等の自然災害の際に法面を十分に補強できないことも起こり得る。したがって、従来の構造と比較すると、本実施形態の構造は、法面補強の信頼性の高い構造となっている。
尚、ロックボルト4の周囲には、防錆用のシースで覆う場合も多く、また樹脂コーティングされたロックボルト4を使用する場合もある。
次に、別の工法を使用した法面補強構造の実施形態について説明する。図5は、別の実施形態に係る法面補強構造の断面概略図である。図5に示す構造は、グランドアンカー工法を使用した例である。図5に示す法面補強構造も、地盤3内に埋設された杭体と、杭体による圧力を受ける受圧板1とを備えており、杭体としてアンカー7が採用されている。受圧板1は、上述した実施形態のものと同様で良い。
杭体としてのアンカー7は、例えば、先端にパイロットキャップ71を設けた鋼製ワイヤーやストランド(以下、連結筋と呼ぶ)72の周囲にグラウト73を注入して固めた構造のものが採用される。同様に防錆のため、ステンレス又はポリエチレン等の形成されたシース70でアンカー7の周囲を覆われている。樹脂コーティングされた連結筋が使用されることもある。
アンカー7を構成する連結筋72は、法面に近いところから複数に分岐しアンポンド721となっている。各アンポンド721の端部は法面から露出しており、係合体によって受圧板1に係合している。より具体的に説明すると、図5に拡大して示すように、各アンポンド721が、受圧板1の杭体用孔10に挿通されており、受圧板1の外側(地盤3とは反対側)に突出している。係合体としては、アンカーヘッド74が用いられている。アンカーヘッド74は、各アンポンド721の突出した部分(以下、筋頭部と呼ぶ)をくさび(符号省略)によって固定したものである。
アンカーヘッド74のうち、受圧板1に対向する部位は、図5に示すように半球状部741となっている。この半球状部741も、受圧板1の受圧凹部14の曲率半径に適合したものとなっており、受圧凹部14に嵌り込んでいる。
尚、アンカーヘッド74は、周縁部分において受圧板1に杭75で固定されている。また、筋頭部やアンカーヘッド74を覆うようにしてプラスチック製のオイルキャップ76が設けられており、オイルキャップ76内には防錆用のオイルが充填されている。
図5に示す法面補強構造も、工法的には従来のものとほぼ同様にできる。即ち、表面構造物を敷設した後、アンカー7を打つ部分にボーリングで削孔をし、削孔にグラウトホースを挿入してグラウト注入をする。次に、連結筋72を挿入した後、グラウトを再度注入して加圧する。そして、連結筋72をジャッキで引っ張りながら、係合体としてアンカーヘッド74を受圧板1に係合させ、その状態で筋頭部をくさびによってアンカーヘッド74に固定する。その後、オイルキャップ76を被せて防錆用のオイルを充填すれば、工事は完了である。
この実施形態の法面補強構造においても、受圧板1とアンカーヘッド74とが球面接合しているので、アンカー7が斜めに打たれてしまった場合でも、アンカー7による引っ張り力(又は圧縮力)が均一に受圧板1に作用する。このため、受圧板1の変形や応力集中が無く、信頼性の高い法面補強構造となる。
図4及び図5に示す法面補強構造では、一つの杭体4,7について一枚の受圧板1が使用されているが、前述したように受圧板1を複数重ねて配置し、一つの杭体4,7からの圧力を受ける構造としても良い。複数重ねて配置することで、全体としての剛性を高めることができるので、杭体4,7からの圧力に抗する力をより高めることができる。この構成は、受圧板1をプラスチック製とし、軽量化のメリットを享受しようとした場合、より顕著となる。
次に、別の実施形態に係る受圧板について説明する。図6は、別の実施形態に係る受圧板の平面概略図である。
図6に示す受圧板1は、図1〜図3に示す受圧板と杭体用孔10の形状が異なるのみで、他は基本的に同様である。図6に示すように、この受圧板1は、長尺な(ある方向に長い)杭体用孔10を有している。この例では、杭体用孔10は、長円状(長方形の両端に半円を延設したような形状)となっている。この実施形態でも、主部12の上面121と杭体用孔10の縁との間が、受圧凹部14となっており、受圧凹部14は半球面状となっている。
この実施形態の受圧板1によれば、上記と同様に、受圧凹部14が半球面状であるため、均一に圧力を受け、受圧板1の変形や応力集中が無く、信頼性の高い法面補強構造が得られる。この他、この実施形態の受圧板1では、杭体用孔10が長尺であるので、ロックボルトやアンカーを打つ際に、打ち込みの角度を多少変更して調整をすることができるというメリットがある。この点について、図7を使用して説明する。図7は、図6に示す受圧板1を使用した場合のメリットについて示した図であり、図4と同様にロックボルトを使用した法面補強構造の断面概略図である。
この図7に示す構造でも、ロックボルト4は受圧板1の杭体用孔10に挿通されて地盤3に打ち込まれており、ナット6で頭部が締結されている。ナット6は全体が半球状であり、受圧凹部14に球面接合している。受圧板1とナット6は、固定部材62で固定されている。
図7において、受圧板1は、杭体用孔10の長さ方向が地盤3の表面(法面)31に沿った上下方向になるよう配設される。ロックボルト4は、前述したように表面構造物8を施工して受圧板1を配設した後に打ち込まれる。ロックボルト4は、前述したように表面31に対して垂直になるよう打ち込まれるが、打ち込んだ後に多少角度を変更して調整することが必要な場合がある。即ち、図7に誇張して示すように、ロックボルト4’又はロックボルト4”のようにすることが必要な場合がある。
この場合、図1〜図3に示すような円形の杭体用孔10の場合、ロックボルト4と杭体用孔10との隙間があまり大きく取れないため、角度変更が少ししかできない問題がある。一方、図7に示すような長尺な杭体用孔10を有する受圧板1を使用し、その長尺方向を法面3の上下方向に沿って配設すれば、隙間が大きく取れるので、比較的大きな角度変更が可能となる。図6に示す例では杭体用孔10は長円状であったが、楕円状や長方形状等であっても良い。
上記各実施形態において、係合体は杭体4,7とは別に設けられた部材であったが、係合体を杭体4,7の一つの部位として設けることも可能である。例えば、図4に示すロックボルト4において、ナット6に相当する形状の部位をロックボルト4に一体に設け、受圧板1に係合させても良い。
また、上記各実施形態において、係合体の一つの部位が半球状であったが、全体が半球状である係合体を用いることもある。例えば、図4に示す実施形態において、ナット6の形状は通常のものとし、半球状の部材を係合部として用い、これをナット6の前面側に介在させて受圧凹部14に嵌り込ませても良い。この場合、半球状の部材は、単に挟み込まれるだけで固定されることもあり得る。
1 受圧板
10 杭体用孔
14 受圧凹部
4 杭体としてのロックボルト
6 係合体としてのナット
61 半球状部
7 杭体としてのアンカー
74 係合体としてのアンカーヘッド
741 半球状部

Claims (7)

  1. 地盤の法面を補強する法面補強構造であって、地盤内に埋設された杭体と、杭体による圧力を受ける受圧板とを備えており、
    杭体と受圧板とは、係合体によって係合しており、
    受圧板の中央には、杭体を挿通させた杭体用孔が形成されており、
    杭体用孔の周縁には、半球面状の表面を有する受圧凹部が形成されており、
    係合体は、杭体に固定された部材であるか又は杭体と一体に形成された部位であり、
    係合体は、半球状の部位を有するか又は全体が半球状であって受圧凹部に嵌り込んでいることを特徴とする法面補強構造。
  2. 前記受圧板は、プラスチック製であることを特徴とする請求項1記載の法面補強構造。
  3. 前記杭体用孔は長尺な形状であり、その長さ方向が前記地盤の表面に沿った上下方向となるよう前記受圧板が設けられているとを特徴とする請求項1又は2に記載の法面補強構造。
  4. 地盤の法面を補強する法面補強に使用される受圧板であって、
    地盤内に埋設された杭体が挿通される杭体用孔が中央に形成されており、
    杭体用孔の周縁には、半球面状の受圧凹部が形成されており、
    受圧凹部は、杭体に固定された半球状の係合体が嵌り込むものであることを特徴とする法面補強用受圧板。
  5. 前記受圧板は、プラスチック製であることを特徴とする請求項4記載の法面補強用受圧板。
  6. 前記受圧板は、二枚重ねて配置して使用されることが可能な形状であることを特徴とする請求項4又は5記載の法面補強用受圧板。
  7. 前記杭体用孔は長尺な形状であることを特徴とする請求項4、5又は6に記載の法面補強用受圧板。
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