JP2011149095A - 製鉄ダストの塊成化方法 - Google Patents

製鉄ダストの塊成化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属鉄を含有する製鉄ダストを簡便でかつ高効率に塊成化する方法を提供する。
【解決手段】脱水された製鉄ダストの脱水ケーキ11を大気養生して養生ケーキ12を得る養生工程と、前記養生工程で得られた養生ケーキ12を造粒機21で造粒して造粒物15を得る造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物15を転動機22で転動して整粒することで塊成化して粒径が5〜50mmのペレット(塊成化物)16を得る転動工程とを有しており、前記養生工程における養生ケーキ12の含水率が10〜20質量%に低下した時点で当該養生ケーキ12を前記造粒工程に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、製鉄ダストの塊成化方法に関し、特に高水分を含有する湿式回収された製鉄ダストを、シャフト炉や転炉、電気炉等の製鉄原料として再利用するための塊成化方法に関するものである。
製鉄所等で発生する製鉄ダストは、高炉ダスト、スラッジ、製鋼ダスト、ミルスケールなどからなるが、金属鉄や酸化鉄を多量に残有している優れた鉄源である。製鉄ダストを高炉原料または転炉用原料とする場合には焼結焼成ペレットもしくはコールドペレットとし、また、溶銑予備処理時の脱珪処理剤とする場合には乾燥して粉砕し、粉末として使用している。
一般に湿式回収された製鉄ダストは粉粒状で、高水分を含有しており、そのまま処理することが困難であるため、乾燥、塊成化といった前処理が必要である。そのため、これらダストを乾燥、粉砕後、バインダーを混合、ブリケットマシン、押出し成型機等で塊成化し、これをシャフト炉、転炉、電気炉タイプの炉で溶融還元する方式や回転炉床タイプの炉で熱処理する方式が一般的である。しかしながら、これらの塊成化方法の場合、設備費、運転コスト、バインダーコストが嵩み、全体の塊成化コストが高くなるという問題があった。ここで、バインダーとは、ベントナイト、生石灰、セメント、高炉スラグ等の無機バインダーや、澱粉、コーンスターチ、糖蜜等の有機バインダーをいう。
図8に示すように、転炉31等で発生した製鉄ダストの多くはベンチュリースクラバー(図示せず)で捕集され、シックナー32により濃縮物と水とに分離され、さらに脱水機33(例えば、遠心脱水機、フィルタープレス等)により脱水される。得られた脱水ケーキ(脱水処理物)11は20〜40質量%の含水率を有する。この脱水ケーキ11はハンドリング性が悪く、また特に転炉製鋼ダストは酸化発熱性を有することにより、作業に困難が伴っている。
特許文献1には、製鉄工程で発生する鉄分含有ダストを押出成形により成形し、成形後に乾燥工程を経て得られたダスト塊成鉱の含水率が0.1〜15mass%の範囲内になるように温度制御して乾燥させる方法と、押出成型後の塊状物の含水率が10〜25mass%になるように添加水分量を制御する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の方法は、ダストに水以外にデンプンのようなバインダーを加えて混練し成形する必要があり、バインダーコストが嵩み、全体の塊成化コストが高くなるという問題がある。
また、特許文献2には、製鋼工程で発生する金属鉄あるいは2価鉄のように酸化されやすい鉄分を含有する製鋼湿ダストをあらかじめ粒径0.5〜50mmの範囲に造粒成形して塊成化する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献2の方法は、製鋼湿ダストを加熱して塊成化する際の通風空気量を適正範囲に制御する必要があり、エネルギーコストが高くなるという問題がある。
さらに、特許文献3には、製鉄工程で発生する粉体と金属鉄を含有する製鋼ダストとを混合し、この混合物を大気中に保持して、混合物中の金属鉄を酸化させることにより塊成化する方法が開示されている。これは、製鉄ダスト中の金属状態の鉄が水と接触して酸化発熱反応を起こし、固化する現象を利用した方法である。この方法の場合、バインダーが不要であり、ペレタイザー等の設備も必要としないことから、従来法に比べ、大幅に塊成化のコストを削減することが可能である。
しかしながら、特許文献3の方法は、図9に示すように、脱水ケーキ11から一度塊成化したものを粗破砕し、その後本破砕と称して適正な大きさに破砕・分級して塊17とすることが必要となるため、その作業費がかかる上、破砕による歩留まり低下、破砕時の粉塵発生等の問題があった。
本発明者らは、湿式回収した金属鉄を含有する製鉄ダストを特許文献3のように酸化発熱反応で塊成化する場合、いくつかの問題点があることに気付いた。
まず、酸化発熱反応するためには空気との接触が不可欠であるが、ダストを敷き詰めた場合、空気と接触できない部分ができてしまう。そのため、途中でダストをひっくり返したりする作業が必要となる。
次に、最終的な目標粒径(5〜50mm)にするためには破砕作業が必要となるが、完全に硬化した後で破砕機に入れるのは困難なため、ある程度固化した時点で粗破砕し、その後、完全に固化してから本破砕と篩い分け作業をしなければならない。
上記のような作業を繰り返すため、最終的には製品の歩留まりが80%未満になることが多くなった。
特開2004−10985号公報 特開平7−90395号公報 特開2001−316731号公報
上述したように、従来の製鉄ダスト塊成化技術は、コスト高、あるいは低歩留まりであるため、そうした問題点の解決が求められていた。
本発明は、かかる事情に鑑み、金属鉄を含有する製鉄ダストを簡便でかつ高効率に塊成化する方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有している。
[1]金属鉄を含有する製鉄ダストの塊成化方法において、脱水された製鉄ダストの脱水ケーキを大気養生する養生工程と、前記養生工程後に得られた養生ケーキを造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物を転動して整粒することで塊成化された塊成化物を得る転動工程とを有し、前記養生工程における前記養生ケーキの含水率が10〜20質量%に低下した時点で前記養生ケーキを前記造粒工程に供給することを特徴とする製鉄ダストの塊成化方法。
[2]金属鉄を含有する製鉄ダストの塊成化方法において、脱水された製鉄ダストの脱水ケーキに水分調整材を添加して混合する混合工程と、前記混合工程において得られた混合物を造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物を転動して整粒することで塊成化された塊成化物を得る転動工程とを有し、前記混合工程における前記混合物の含水率が10〜20質量%になるように前記水分調整材を添加し、前記脱水ケーキと前記水分調整材とを混合することを特徴とする製鉄ダストの塊成化方法。
[3]前記水分調整材が、含水率10質量%未満の低水分ダストであることを特徴とする前記[2]に記載の製鉄ダストの塊成化方法。
[4]前記各工程においてバインダーを添加しないことを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の製鉄ダストの塊成化方法。
[5]前記転動工程で得られた塊成化物は、塊成化後12時間以後120時間経過までの期間は、静置することを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の製鉄ダストの塊成化方法。
[6]前記転動工程で得られた塊成化物は、塊成化後10日経過までの期間は、含水率を5%質量%以上に維持することを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の製鉄ダストの塊成化方法。
本発明の製鉄ダストの塊成化方法によれば、金属鉄を含有する製鉄ダストを、バインダーを添加することなく塊成化することができ、塊成化後も粉砕・篩いわけ等の作業も不要で、高歩留まりでダスト造粒物を製造することができる。
本発明の実施形態1における製鉄ダストの塊成化フローを示す図である。 本発明の実施形態1において用いた塊成化物強度評価用容器を示す図である。 本発明の実施形態1において行った塊成化物の強度評価方法を示す図である。 本発明の実施形態2における製鉄ダストの塊成化フローを示す図である。 本発明の実施形態3における塊成化物の経時変化を示す図である。 本発明の実施形態3における塊成化物の圧潰強度の経時変化を示す図である。 本発明の実施形態3における塊成化物の含水率の経時変化を示す図である。 脱水ケーキの回収フローを示す図である。 従来技術(特許文献3)を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態1]
発明者らは、特許文献3におけるような、脱水ケーキを固化後の破砕作業を省略するには、湿式回収後のダストが軟らかい状態にあるときに目標の形状に成型し、そのまま固化させればいいと考えた。
図1に、本発明の実施形態1における処理フロー(塊成化フロー)を示す。
図1に示すように、この実施形態1においては、脱水された製鉄ダストの脱水ケーキ11を大気養生して養生ケーキ12を得る養生工程と、前記養生工程で得られた養生ケーキ12を造粒機21で造粒して造粒物15を得る造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物15を転動機22で転動して整粒することで塊成化して粒径が5〜50mmのペレット(塊成化物)16を得る転動工程とを有している。
なお、上記の各工程においては、シャフト炉で利用する場合など特に高強度が要求されない限り、バインダー(ベントナイト、生石灰、セメント、高炉スラグ等の無機バインダーや、澱粉、コーンスターチ、糖蜜等の有機バインダー 等)の添加は不要であるが、使用を妨げるものではない。
ここで、金属鉄を含有する製鉄ダストは、転炉、電気炉、スクラップ溶解炉等で湿式回収されるダストで金属鉄を3質量%以上含有するダストをいう。高炉ダストも3質量%未満の金属鉄を含むが金属鉄の含有量が少ないため、本発明の効果を得るには、金属鉄を3質量%以上含有するダストであることが必要である。
また、本発明の大気養生とは、製鉄ダストに空気を曝すことにより金属鉄の酸化発熱による水分の蒸発を促進する工程であり、開放空間のヤードに製鉄ダストを放置することをいう。ヤードは、降水量の少ない状況では屋根等の雨よけが無くても良いが、屋根付のヤードであれば天候に左右されないのでより好ましい。ヤードの床面は水はけが良いことが好ましい。例えば、バラス敷き、あるいは舗装面に傾斜を付けたヤードがより好ましい。さらに、床面から空気や空気および加熱蒸気を送風できるヤードであれば乾燥をより促進できる。
脱水後に大気養生された軟らかいダスト(養生ケーキ12)を造粒する際の造粒機21としては、公知の造粒機を使用することができるが、より好ましくは、内部に撹拌翼を備えたような混合造粒機(例えば、アイリッヒ(登録商標)ミキサー、ペレガイア(登録商標)ミキサー等)を用いればよい。また、転動機22は転動造粒機(ドラムミキサー、パンペレタイザー等)を用いることが好ましい。
ちなみに、製鉄ダストとして転炉ダストを用いた場合、脱水機33での脱水直後は脱水ケーキ11の含水率が30質量%前後と高く、そのまま造粒機21で造粒しようとしてもべたべたの状態で、造粒することが出来なかった。
そこで、脱水後の脱水ケーキ11を大気養生し、含水率を低下させた養生ケーキ12で造粒試験を行うことにした。養生ケーキ12の含水率が22質量%では造粒することが難しかったが、含水率が20質量%まで低下したところで目標とする5〜50mmの造粒物15にすることができた。これを転動機22に投入して転がすことで粒子の表面を滑らかにすることができ、所定の形状の塊成化物(ペレット)16に成型することが可能になることが確認できた。さらに、養生ケーキ12の含水率を低下させて試験を行ったところ、含水率が10質量%未満になると、養生ケーキ12がパサパサな状態になり、造粒することができても粒が崩れ易かった。
以上のことから、造粒機21に投入する際の養生ケーキ12の含水率は、10〜20質量%が好適であることがわかった。
成型した直後の塊成化物(ペレット)16は軟らかかったが、図2に示すような二つ割りが可能な円筒状の塊成化物強度評価用容器23を用い、図3に示すように、塊成化物16の上部に錘載せ台25を介して20kPaの荷重(錘)24を載せて調査したところ、粒が崩れたり、割れたりすることはなく、ほぼ球形のまま維持されていた。
次に、積み上げた状態の粒子群の付着状況を調査したところ、強固に付着しているものは無く、コンベアの乗り継ぎ部で受ける程度の簡単な衝撃で一粒ずつに分離した。これは各粒子が球形を維持していたため、粒子同士が点接触にしかなってなかったことによるものと思われる。そのため、余分な分離工程、篩い分け工程も不要であることが確認された。
[実施形態2]
造粒機21に投入する製鉄ダストの含水率を調整する方法として、前述の実施形態1では、脱水ケーキを養生して含水率を低下させているが、この実施形態2においては、脱水ケーキに水分調整材(低水分ダスト)を混合して含水率の調整を行うことで、実施形態1と同等の効果を得るようにしている。
図4に、本発明の実施形態2における処理フロー(塊成化フロー)を示す。
図4に示すように、この実施形態2においては、脱水された製鉄ダストの脱水ケーキ11に水分調整材(低水分ダスト)13を添加して混合する混合工程と、前記混合工程において得られた混合物14を造粒機21で造粒して造粒物15を得る造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物15を転動機22で転動して整粒することで粒径が5〜50mmのペレット(塊成化物)16を得る転動工程とを有している。
なお、水分調整材(低水分ダスト)13としては、高炉ダスト、集塵ダスト等の各種の製鉄ダストやミルスケールを用いることが可能である。その際、含水率が10質量%未満の製鉄ダストを用いることが好ましい。
そして、実施形態1で述べたと同様に、造粒機21に投入する際の混合物14の含水率は、10〜20質量%が好適である。
また、実施形態1で述べたと同様に、上記の各工程においては、シャフト炉で利用する場合など特に高強度が要求されない限り、バインダー(ベントナイト、生石灰、セメント、高炉スラグ等の無機バインダーや、澱粉、コーンスターチ、糖蜜等の有機バインダー 等)の添加は不要であるが、使用を妨げるものではない。
[実施形態3]
上記の実施形態1、2において、転動工程で造粒物15を転動して整粒することで得られた塊成化物16は、含有する金属鉄の酸化反応により粒子間結合(酸化皮膜)を形成することで強度が発現するため、強度発現には時間が必要である。
本発明者らが多量の塊成化物16を製造し実験した結果、塊成化後12時間以内の塊成化物16は、含水率が高くて軟らかく圧潰強度を測定することもできないが、水の表面張力により粒子間を架橋して結合しているため、移動させても粉化することはなかった。
しかし、塊成化物16を塊成化後24時間経過後に移動した場合、多量の塊成化物16が粉化する現象が見られた。これは、塊成化物16が含有する金属鉄が塊成化物16の表面から酸化反応を起こして発熱し、100℃近くまで温度が上昇するため、塊成化物16の表面水分が減少し、結合力が低下することから、簡単な衝撃で崩れて粉化することになるためである。
そして、塊成化物16は塊成化後5日(120時間)後であれば、塊成化物16表層の金属鉄の酸化による粒子間結合(酸化皮膜)が形成され、圧潰強度も1.5MPa程度まで上昇するので、運搬しても粉化が少なくなる。
ここで、塊成化物16の圧潰強度の測定は、次のようにして行った。まず、目開き20mmの篩を通りかつ目開き10mmの篩上に残る塊成化物16の中から、20個の塊成化物16を代表サンプルとして選び、塊成化物16の径を測定した。次に、これらの塊成化物16をプレス機で圧下した時に破壊するまでの最大荷重を測定し、これを塊成化物16の断面積で割った値を求め、20個の中の最大値と最小値を除く18個の算術平均を求めて、これを圧潰強度とした。
また、塊成化物16の含水率の測定は、圧潰強度測定後の塊成化物16を乾燥機内において、窒素流入雰囲気下で110℃で4時間加熱して、そのときの質量減少量から算出した。
このような、塊成化物16の強度発現・粉化に関する考え方(塊成化物16の経時変化)を図5にまとめた。
その結果、転動工程で得られた塊成化物16は、塊成化後12時間以後120時間経過までの期間は、静置することが望ましいことが分かる。
さらに、塊成化物16の圧潰強度測定と含水率測定を塊成化後5日後以降30日まで継続して行った。その際に、サンプルAでは、塊成化後10日後以降の含水率も5質量%以上に維持した。また、サンプルBでは、塊成化後10日後以降の含水率を3質量%以上5質量%未満にした。さらに、サンプルCでは、塊成化後10日後以降の含水率を1質量%以上3質量%未満にした。
その圧潰強度測定結果(圧潰強度の経時変化)を図6に示し、含水率測定結果(含水率の経時変化)を図7に示す。
図6、図7に示すように、含水率を5質量%以上に維持したサンプルAは圧潰強度が順調に増加するが、塊成化後10日後以降の含水率が5質量%未満であったサンプルBとサンプルCは圧潰強度の増加が頭打ちになることが分かる。
そこで、塊成化後30日経過後のサンプルA〜Cの化学分析を行った結果、サンプルAでは金属鉄の含有率が2.6質量%、サンプルBでは5.9質量%、サンプルCでは8.6質量%となり、含水率が高いものほど金属鉄の含有率(残留率)が低いことが分かった。すなわち、高含水率の塊成化物の場合、金属鉄の酸化が速く進行して、圧潰強度が高くなっていると判断された。金属鉄の酸化反応は空気中の酸素か水分と反応して起こるが、酸素よりも水分の方が反応し易いため、このような結果になったものと考えられる。
そして、図7などから、塊成化物16の含水率は、塊成化後5日後以降は3質量%程度低下することが分かるので、塊成化物16の含水率については、塊成化後3〜5日経過後に塊成化物16に対し、3〜6質量%の水を添加すれば、塊成化物16の含水率を適切な値(例えば、5質量%以上)に保つことが可能となる。
製鉄ダストとして転炉ダストを用いて、図8に示したように、シックナー32により濃縮した後、フィルタープレス33を用いて脱水した。このようにして得られた脱水ケーキ11の含水率は24.0質量%であった。
次に、本発明例1〜3として、図1に示した実施形態1に基づいて、塊成化物16を得た。具体的には、脱水ケーキ11を大気中にて室温で1〜2週間程度養生を行い、養生ケーキ12を得た。その後、混合式の造粒機21を用いて約2分間室温にて処理して造粒物15を得た。さらに、造粒物15を回転式の転動機22を用いて約1分間室温にて整粒して塊成化物16を得た。
その際に、表1に示すように、養生ケーキ12の含水率(表1では、「配合後の含水率」として示す)を、本発明例1では10.2質量%、本発明例2では17.0質量%、本発明例3では20.0質量%とした。
また、本発明例4として、図4に示した実施形態2に基づいて、塊成化物16を得た。
その際に、低水分ダスト13として、含水率6質量%の高炉ダストを用いて、表1に示すように、脱水ケーキ11と低水分ダスト13の配合比率(質量%)を70:30にすることで、混合物14の含水率を18.6質量%とした。
一方、比較例1として、フィルタープレス33での脱水直後の脱水ケーキ11をそのまま混合式の造粒機21で造粒しようとした。その際の脱水ケーキ11の含水率は、表1に示すように、24.0質量%であった。また、比較例2として、養生ケーキ12の含水率を22.0質量%とした。さらに、低水分ダスト13として、含水率6質量%の高炉ダストを用いて、表1に示すように、比較例3では、脱水ケーキ11と低水分ダスト13の配合比率(質量%)を18:82にすることで、混合物14の含水率を9.2質量%とした。
そして、それぞれ得られた塊成化物16の粒径と圧潰強度を計測した。圧潰強度の測定は、目開き20mmの篩を通りかつ目開き10mmの篩上に残る塊成化物16の中から、20個の塊を代表サンプルとして選び、塊成化物16の径を測定した。次に、これらの塊成化物16をプレス機で圧下した時に破壊するまでの最大荷重を測定し、これを塊成化物16の断面積で割った値を求め、20個の中の最大値と最小値を除く18個の算術平均を求めて、これを圧潰強度とした。
表1に、本発明例1〜4および比較例1〜3における塊成化物性状(粒径、圧潰強度)を示す。
表1に示すように、配合後の含水率が好適な範囲(10〜20質量%)になっている本発明例1〜4では、非常に良好な製品(5〜50mmの塊成化物)歩留まり、粒径と圧潰強度が得られた。また、配合後の含水率が好適な範囲(10〜20質量%)から外れている比較例1〜3では、全く造粒ができなかったか、あるいは粒径が小さく圧潰強度が低位の塊成化物であった。
以上のことから、本発明の有効性が確認された。
11 脱水ケーキ
12 養生ケーキ
13 水分調整材(低水分ダスト)
14 混合物
15 造粒物
16 ペレット(塊成化物)
17 塊
21 造粒機
22 転動機
23 塊成化物強度評価用容器
24 荷重(錘)
25 錘載せ台
31 転炉
32 シックナー
33 脱水機

Claims (6)

  1. 金属鉄を含有する製鉄ダストの塊成化方法において、脱水された製鉄ダストの脱水ケーキを大気養生する養生工程と、前記養生工程後に得られた養生ケーキを造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物を転動して整粒することで塊成化された塊成化物を得る転動工程とを有し、前記養生工程における前記養生ケーキの含水率が10〜20質量%に低下した時点で前記養生ケーキを前記造粒工程に供給することを特徴とする製鉄ダストの塊成化方法。
  2. 金属鉄を含有する製鉄ダストの塊成化方法において、脱水された製鉄ダストの脱水ケーキに水分調整材を添加して混合する混合工程と、前記混合工程において得られた混合物を造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒物を転動して整粒することで塊成化された塊成化物を得る転動工程とを有し、前記混合工程における前記混合物の含水率が10〜20質量%になるように前記水分調整材を添加し、前記脱水ケーキと前記水分調整材とを混合することを特徴とする製鉄ダストの塊成化方法。
  3. 前記水分調整材が、含水率10質量%未満の低水分ダストであることを特徴とする請求項2に記載の製鉄ダストの塊成化方法。
  4. 前記各工程においてバインダーを添加しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製鉄ダストの塊成化方法。
  5. 前記転動工程で得られた塊成化物は、塊成化後12時間以後120時間経過までの期間は、静置することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製鉄ダストの塊成化方法。
  6. 前記転動工程で得られた塊成化物は、塊成化後10日経過までの期間は、含水率を5%質量%以上に維持することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製鉄ダストの塊成化方法。
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