JP2011148902A - フッ素ゴム組成物、架橋フッ素ゴム及びその製造方法 - Google Patents

フッ素ゴム組成物、架橋フッ素ゴム及びその製造方法 Download PDF

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晴久 増田
Kohei Takemura
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Abstract

【課題】安価で良好な低温特性を有し、硬度、破断強度、破断伸びをも兼ね備えた架橋フッ素ゴムを得ることができる未架橋フッ素ゴムの組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、未架橋フッ素ゴム、ポリアルキレングリコール、及び、架橋剤を含む組成物であって、上記未架橋フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドに基づく繰り返し単位を有し、上記ポリアルキレングリコールは、アミノ基を有することを特徴とする組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、フッ素ゴム組成物、架橋フッ素ゴム及びその製造方法に関する。
従来より、複数の種類の高分子を共有結合で複合化して、新たな機能を付与したポリマーが注目されている。例えば、炭化水素ポリマーを含フッ素ポリマーと反応させることで、含フッ素ポリマーの持つ優れた耐熱性、耐候性、耐薬品性等を付与することができる。また、各セグメントが非相溶系の場合には、ミクロ相分離構造を有する高機能性ポリマーが得られると考えられている。
特許文献1には、フッ化ビニリデン樹脂の主鎖から、ポリエチレンオキシド鎖を有するメタクリレートを重合させたグラフト重合体が記載されている。
非特許文献1には、フッ化ビニリデン系ポリマーの末端からポリエチレンオキシド鎖を有するスチレンを重合させ、グラフト鎖がポリエチレンオキシド鎖で構成されたブロック共重合体が記載されている。
特許文献2には、フッ化ビニリデン樹脂の末端をエポキシ基に変換し、ポリエチレンオキシドを反応させたブロック共重合体が開示されている。
特表2004−509192号公報 特開平6−298943号公報 Macromolecules, 2007, Vol.40,pp.2295−2298
ところで、フッ素ゴムは、耐熱性、耐油性、耐薬品性等に優れた材料である。しかしながら、特に低温特性については、従来の方法では高価なモノマーを共重合させる必要があり、改良の余地がある。また、低温特性に加え、硬度、破断強度、破断伸びをも兼ね備えたフッ素ゴムが求められる。
本発明は、安価で、良好な低温特性を有し、硬度、破断強度、破断伸びをも兼ね備えた架橋フッ素ゴムを得ることができる未架橋フッ素ゴムの組成物を提供する。
本発明者らは、アミノ基を有するポリアルキレングリコールを使用することによって、架橋フッ素ゴムの低温特性が改良され、併せて、硬度、破断強度及び破断伸びが改良されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、未架橋フッ素ゴム、ポリアルキレングリコール、及び、架橋剤を含む組成物であって、上記未架橋フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドに基づく繰り返し単位を有し、上記ポリアルキレングリコールは、アミノ基を有することを特徴とする組成物である。
ポリアルキレングリコールは、ポリマー主鎖の一方の末端のみにアミノ基を有することが好ましい。
ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリ(エチレン/プロピレン)グリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
未架橋フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド及びテトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を有する共重合体、並びに、ビニリデンフルオライド及びヘキサフルオロプロピレンに基づく繰り返し単位を有する共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
未架橋フッ素ゴムとポリアルキレングリコールとの質量比が(50〜95)/(50〜5)であることが好ましい。
本発明は、上記組成物から得られる架橋フッ素ゴムでもある。
上記架橋フッ素ゴムは、ソックスレー抽出により抽出されるポリアルキレングリコールが、組成物に含まれていたポリアルキレングリコールの含有量に対して20%以下であることが好ましい。
本発明は、上記組成物を加熱することを特徴とする架橋フッ素ゴムの製造方法でもある。
本発明の組成物から得られる架橋フッ素ゴムは、優れた低温特性を有し、硬度、破断強度及び破断伸びにも優れる。本発明の製造方法は、優れた特性を有する架橋フッ素ゴムを、安価かつ簡便に製造することができる。
本発明の組成物は、未架橋フッ素ゴム、ポリアルキレングリコール、及び、架橋剤を含む。
(1)未架橋フッ素ゴム
未架橋フッ素ゴムは、主鎖を構成する炭素原子に結合しているフッ素原子を有し且つゴム弾性を有する非晶質の重合体である。未架橋フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドに基づく繰り返し単位〔VdF単位〕を有する。
VdF単位を有する未架橋フッ素ゴムとしては、VdF単位及び含フッ素エチレン性単量体に基づく繰り返し単位(但し、VdF単位は除く。)を含む共重合体であることが好ましい。VdF単位を含む共重合体は、更に、VdF及び含フッ素エチレン性単量体と共重合可能な単量体由来の繰り返し単位を含むことも好ましい。
VdF単位を含む共重合体としては、30〜85モル%のVdF単位及び70〜15モル%の含フッ素エチレン性単量体由来の繰り返し単位を含むことが好ましく、30〜80モル%のVdF単位及び70〜20モル%の含フッ素エチレン性単量体由来の繰り返し単位を含むことがより好ましい。VdF及び含フッ素エチレン性単量体と共重合可能な単量体由来の繰り返し単位は、VdF単位と含フッ素エチレン性単量体由来の繰り返し単位の合計量に対して、0〜10モル%であることが好ましい。
含フッ素エチレン性単量体としては、たとえばテトラフルオロエチレン〔TFE〕、クロ
ロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、フルオロ(アルキルビニルエーテル)、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体があげられるが、これらのなかでも、TFE、HFP及びフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記フルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、一般式(1):
CF=CFO(CFCFYO)−(CFCFCFO)−R (1)
(式中、YはF又はCFを表し、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。pは0〜5の整数を表し、qは0〜5の整数を表す。)、及び、一般式(2)
CFX=CXOCFOR (2)
(式中、XはH、F又はCFを表し、Rは、直鎖又は分岐した炭素数1〜6のフルオロアルキル基、若しくは、炭素数5〜6の環状フルオロアルキル基を表す。)
からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(2)におけるRは、H、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を1〜2個含むフルオロアルキル基であってもよい。
上記フルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、パーフルオロアルキルビニルエーテル〔PAVE〕であることが好ましく、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)又はパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)であることがより好ましく、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)であることが更に好ましい。これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
VdF及び含フッ素エチレン性単量体と共重合可能な単量体としては、たとえばエチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル(但し、フッ素原子を有するものを除く)などがあげられる。
未架橋フッ素ゴムとして、具体的には、VdF/HFP共重合体、VdF/HFP/TFE共重合体、VdF/CTFE共重合体、VdF/CTFE/TFE共重合体、VdF/PAVE共重合体、VdF/TFE共重合体、VdF/TFE/PAVE共重合体、VdF/HFP/PAVE共重合体、VdF/HFP/TFE/PAVE共重合体などの1種または2種以上が好ましくあげられる。これらのVdF単位を含む共重合体のなかでも、耐熱性、圧縮永久ひずみ、加工性、コストの点から、VdF及びTFEに基づく繰り返し単位を有する共重合体、並びに、VdF及びHFPに基づく繰り返し単位を有する共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、VdF/TFE共重合体、VdF/HFP共重合体、及び、VdF/HFP/TFE共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
VdF/TFE共重合体としては、VdF/TFEのモル比(共重合体全体で100)が45〜85/55〜15であるものが好ましく、より好ましくは50〜80/50〜20であり、さらに好ましくは60〜80/40〜20である。
VdF/HFP共重合体としては、VdF/HFPのモル比が45〜85/55〜15であるものが好ましく、より好ましくは50〜80/50〜20であり、さらに好ましくは60〜80/40〜20である。
VdF/HFP/TFE共重合体としては、VdF/HFP/TFEのモル比が40〜8
0/10〜35/10〜35のものが好ましい。
VdF/PAVE共重合体としては、VdF/PAVEのモル比が65〜90/35〜10のものが好ましい。
VdF/TFE/PAVE共重合体としては、VdF/TFE/PAVEのモル比が40〜80/3〜40/15〜35のものが好ましい。
VdF/HFP/PAVE共重合体としては、VdF/HFP/PAVEのモル比が65〜90/3〜25/3〜25のものが好ましい。
VdF/HFP/TFE/PAVE共重合体としては、VdF/HFP/TFE/PAVEのモル比が40〜90/0〜25/0〜40/3〜35のものが好ましく、より好ましくは40〜80/3〜25/3〜40/3〜25である。
未架橋フッ素ゴムは、フッ素含有率が50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、65質量%以上であることが更に好ましい。フッ素含有率の上限値は特に限定されないが、74質量%以下であることが好ましい。フッ素含有率が低すぎると、耐薬品性、耐燃料油性、燃料低透過性が劣る傾向がある。
未架橋フッ素ゴムのモノマー組成は19F−NMRにて測定することができ、フッ素含有率は、19F−NMRにて測定されたポリマー組成から計算によって求めることができる。
未架橋フッ素ゴムは、加工性が良好な点から、ムーニー粘度(ML1+10(121℃))が5〜140であることが好ましく、10〜120であることがより好ましく、20〜100であることが更に好ましい。
ムーニー粘度は、ASTM−D1646およびJIS K6300に準拠して測定することができる。
測定機器 :ALPHA TECHNOLOGIES社製のMV2000E型
ローター回転数:2rpm
測定温度 :100℃
未架橋フッ素ゴムは、数平均分子量が20,000〜1,200,000のものが好ましく、30,000〜300,000のものがより好ましく、50,000〜200,000のものがさらに好ましく用いられる。
未架橋フッ素ゴムは、ガラス転移温度が5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましい。
ガラス転移温度は、METTLER TOLEDO社製のDSCにて測定し、10mgのポリマーを−50〜150℃の温度範囲で昇温スピード10℃/分、セカンドスキャンの条件で熱収支を測定し、検知された2つの変極点から、中点法により求めることができる。
本発明の組成物は、未架橋フッ素ゴムを組成物全体の40〜95質量%含むことが好ましい。
(2)ポリアルキレングリコール
ポリアルキレングリコールは、アミノ基を有する。ポリアルキレングリコールは、ポリマー主鎖の一方又は両方の末端にアミノ基を有してよいが、優れた特性を有する架橋フッ素ゴムを容易に得ることができることから、1分子あたり1個のアミノ基を有することが好ましく、ポリマー主鎖の一方の末端のみにアミノ基を有することがより好ましい。
ポリアルキレングリコールは、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位を有することが好ましい。
アルキレンオキシドとしては、メチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、トリメチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、ペンタメチレンオキシド、2−メチルペンタメチレンオキシド、ヘキサメチレンオキシド及びシクロヘキシレンオキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、汎用性から、メチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、トリメチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、ペンタメチレンオキシド、2−メチルペンタメチレンオキシド及びヘキサメチレンオキシドから選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが更に好ましい。
ポリアルキレングリコールは、下記式:
Figure 2011148902
(式中、pは1以上の整数を表す。)で表される構造を有するものであることが好ましい。上記pは3〜1000の整数であることが好ましい。
は、直鎖又は分岐した炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、−CH−CH−、−CH−CH−CH−または−CH−CH(CH)−であることがより好ましい。
ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリ(エチレン/プロピレン)グリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリアルキレングリコールとしては、下記一般式:
Figure 2011148902
(式中、RはH又はCHを表し、x及びyは整数を表し、x/yは10/1〜10/40である。)
で表されるポリエーテルアミンであることが更に好ましい。
ポリアルキレングリコールは、重量平均分子量が100以上であることが好ましく、200以上であることがより好ましく、500以上であることが更に好ましく、25000以下であることが好ましく、10000以下であることがより好ましく、5000以下であることが更に好ましい。
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本発明の組成物は、未架橋フッ素ゴムとポリアルキレングリコールとの質量比が(50〜95)/(50〜5)であることが好ましい。ポリアルキレングリコールが少なすぎると、良好な特性を有する架橋フッ素ゴムが得られないおそれがあり、ポリアルキレングリコールが多すぎると、フッ素ゴムの優れた特性が得られないおそれがある。
(3)架橋剤
架橋剤としては、パーオキサイド架橋系、ポリオール架橋系、ポリアミン架橋系等に一般に使用される架橋剤を使用できる。
パーオキサイド架橋は、架橋剤として有機過酸化物を使用することにより行うことができる。
有機過酸化物としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生し得る有機過酸化物であればよく、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエイトなどをあげることができる。これらの中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3が好ましい。
架橋剤が有機過酸化物である場合、架橋助剤を添加してもよい。架橋助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサン、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレート、トリアリルホスファイトなどがあげられる。これらの中でも、架橋性及び架橋フッ素ゴムの物性が優れる点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
架橋助剤の配合量は、未架橋フッ素ゴム100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜5.0質量部である。架橋助剤が、0.01質量部より少ないと、架橋時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、10質量部をこえると、架橋時間が速くなり過ぎることに加え、架橋フッ素ゴムの圧縮永久歪も低下する傾向がある。
ポリオール架橋は、架橋剤としてポリヒドロキシ化合物を使用することにより行うことができる。
ポリヒドロキシ化合物としては、耐熱性に優れる点からポリヒドロキシ芳香族化合物が好適に用いられる。
上記ポリヒドロキシ芳香族化合物としては、特に限定されず、たとえば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAという)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(以下、ビスフェノールAFという)、レゾルシン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’―ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアントラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(以下、ビスフェノールBという)、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA、3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールAなどがあげられる。これらのポリヒドロキシ芳香族化合物は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などであってもよいが、酸を用いて共重合体を凝析した場合は、上記金属塩は用いないことが好ましい。
架橋剤がポリヒドロキシ化合物である場合、架橋促進剤を添加してもよい。架橋促進剤は、ポリマー主鎖の脱フッ酸反応における分子内二重結合の生成と、生成した二重結合へのポリヒドロキシ化合物の付加を促進する。
架橋促進剤としては、オニウム化合物があげられ、オニウム化合物のなかでも、第4級アンモニウム塩等のアンモニウム化合物、第4級ホスホニウム塩等のホスホニウム化合物、オキソニウム化合物、スルホニウム化合物、環状アミン、及び、1官能性アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、第4級アンモニウム塩及び第4級ホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
第4級アンモニウム塩としては特に限定されず、たとえば、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムアイオダイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムメチルスルフェート、8−エチル−1,8―ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−プロピル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−エイコシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−テトラコシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロライド(以下、DBU−Bとする)、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−フェネチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7―ウンデセニウムクロライド、8−(3−フェニルプロピル)−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロライドなどがあげられる。これらの中でも、架橋性及び架橋フッ素ゴムの物性が優れる点から、DBU−Bが好ま
しい。
また、第4級ホスホニウム塩としては特に限定されず、たとえば、テトラブチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(以下、BTPPCとする)、ベンジルトリメチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリブチルホスホニウムクロライド、トリブチルアリルホスホニウムクロライド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロライド、ベンジルフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロライドなどをあげることができ、これらの中でも、架橋性及び架橋フッ素ゴムの物性が優れる点から、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(BTPPC)が好ましい。
また、架橋促進剤として、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩とビスフェノールAFの固溶体、特開平11−147891号公報に開示されている塩素フリー架橋促進剤を用いることもできる。
架橋促進剤の配合量は、未架橋フッ素ゴム100質量部に対して、0.01〜8質量部であることが好ましく、より好ましくは0.02〜5質量部である。架橋促進剤が、0.01質量部未満であると、未架橋フッ素ゴムの架橋が充分に進行せず、得られる架橋フッ素ゴムの耐熱性および耐油性が低下する傾向があり、8質量部をこえると、成形加工性が低下する傾向がある。
ポリアミン架橋は、架橋剤としてポリアミン化合物を使用することにより行うことができる。
ポリアミン化合物としては、たとえば、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメートなどがあげられる。これらの中でも、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミンが好ましい。
架橋剤としては、オキサゾール架橋剤、イミダゾール架橋剤、チアゾール架橋剤、トリアジン架橋剤等を使用してもよい。
架橋剤としては、上述したもののなかでも、有機過酸化物、ポリヒドロキシ化合物、及び、ポリアミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、ポリヒドロキシ化合物であることがより好ましい。
架橋剤の配合量は、未架橋フッ素ゴム100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜7質量部である。架橋剤が少なすぎると、架橋時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、多すぎると、架橋時間が速くなり過ぎることに加え、架橋フッ素ゴムの圧縮永久歪も低下する傾向がある。
本発明の組成物は、未架橋フッ素ゴム、ポリアルキレングリコール、及び、架橋剤とを混練することにより得ることができる。上記混練は従来公知の方法により行うことができる。例えば、オープンロールを使用して未架橋フッ素ゴムと架橋剤とが充分に混合される程度の時間及び温度で行うことができる。
本発明の組成物は、受酸剤、充填剤、可塑剤、加工助剤等を含むことも好ましい。
本発明の組成物から得られる架橋フッ素ゴムも本発明の1つである。本発明の架橋フッ素ゴムは、低温特性に優れ、硬度、破断強度、破断伸びにも優れる。
本発明の架橋フッ素ゴムは、ソックスレー抽出により抽出されるポリアルキレングリコールが、組成物に含まれていたポリアルキレングリコールの含有量に対して20%以下であることが好ましい。
本発明の組成物から架橋フッ素ゴムを製造する方法も本発明の1つである。本発明の製造方法は、本発明の組成物(未架橋フッ素ゴム)を架橋する工程を含むことが好ましい。架橋方法としては、スチーム架橋法、加圧成形法、放射線架橋法、加熱により架橋反応を開始させる通常の方法などが採用できる。架橋終了時に残存している架橋剤を完全に分解し未架橋フッ素ゴムの架橋を完結し、架橋フッ素ゴムの機械的特性や圧縮永久ひずみ特性を向上させるために、いわゆる2次架橋を行ってもよい。
加熱により架橋させる場合は、150〜300℃で1分間〜24時間加熱することができる。
本発明の製造方法は、本発明の組成物を成形する工程を含むものであってもよい。組成物の成形及び架橋の順序は限定されず、成形した後架橋してもよいし、架橋した後成形してもよいし、成形と架橋とを同時に行ってもよい。
たとえばホース、長尺板ものなどを製造する場合は、組成物を押出成形した後架橋する方法が適切であり、異形の成形品を製造する場合は、ブロック状の架橋物を得た後切削などの成形処理を施す方法も採れる。また、ピストンリングやオイルシールなどの比較的単純な成形品の場合、金型などで成形と架橋を同時に並行して行うことも通常行われている方法である。
成形方法としては、たとえば押出成形法、金型などによる加圧成形法、インジェクション成形法などが例示できるが、これらに限定されるものではない。
本発明の架橋フッ素ゴムの製造方法の好ましい態様として、未架橋フッ素ゴムと、ポリアルキレングリコールと、架橋剤とを混合して組成物を得て、得られた組成物を150〜300℃で1分間〜24時間加熱する方法が例示されるが、この例に限定されるものではない。また、混合及び加熱は複数回に分けて実施することもできる。
本発明の組成物及び架橋フッ素ゴムは、汎用ゴム、汎用樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂等と積層することも可能である。
本発明の組成物及び架橋フッ素ゴムは、以下に示す分野で好適に用いることができる。
(自動車用途)
ガスケット、シャフトシール、バルブステムシール、シール材およびホースはエンジンならびに周辺装置に用いることができ、ホースおよびシール材はAT装置に用いることができ、O(角)リング、チューブ、パッキン、バルブ芯材、ホース、シール材およびダイアフラムは燃料系統ならびに周辺装置に用いることができる。具体的には、エンジンヘッドガスケット、メタルガスケット、オイルパンガスケット、クランクシャフトシール、カムシャフトシール、バルブステムシール、マニホールドパッキン、オイルホース、酸素センサー用シール、ATFホース、インジェクターOリング、インジェクターパッキン、燃料ポンプOリング、ダイアフラム、燃料ホース、クランクシャフトシール、ギアボックスシール、パワーピストンパッキン、シリンダーライナーのシール、バルブステムのシール、自動変速機のフロントポンプシール、リアーアクスルピニオンシール、ユニバーサルジョイントのガスケット、スピードメーターのピニオンシール、フートブレーキのピストンカップ、トルク伝達のOリング、オイルシール、排ガス再燃焼装置のシール、ベアリングシ
ール、EGRチューブ、ツインキャブチューブ、キャブレターのセンサー用ダイアフラム、防振ゴム(エンジンマウント、排気部等)、再燃焼装置用ホース、酸素センサーブッシュ等として用いることができる。
(航空機、ロケットおよび船舶用途)
ダイアフラム、O(角)リング、バルブ、チューブ、パッキン、ホース、シール材等があげられ、これらは燃料系統に用いることができる。具体的には、航空機分野では、ジェットエンジンバルブステムシール、燃料供給用ホース、ガスケットおよびOリング、ローテーティングシャフトシール、油圧機器のガスケット、防火壁シール等に用いられ、船舶分野では、スクリューのプロペラシャフト船尾シール、ディーゼルエンジンの吸排気用バルブステムシール、バタフライバルブのバルブシール、バタフライ弁の軸シール等に用いられる。
(化学工業用途)
プラント等のライニング、バルブ、パッキン、ロール、ホース、ダイアフラム、O(角)リング、チューブ、シール材、耐薬品用コーティング等があげられ、これらは医薬、農薬、塗料、樹脂等化学品製造工程に用いることができる。具体的には、化学薬品用ポンプ、流動計、配管のシール、熱交換器のシール、硫酸製造装置のガラス冷却器パッキング、農薬散布機、農薬移送ポンプのシール、ガス配管のシール、メッキ液用シール、高温真空乾燥機のパッキン、製紙用ベルトのコロシール、燃料電池のシール、風洞のジョイントシール、耐トリクレン用ロール(繊維染色用)、耐酸ホース(濃硫酸用)、ガスクロマトグラフィー、pHメーターのチューブ結合部のパッキン、塩素ガス移送ホース、ベンゼン、トルエン貯槽の雨水ドレンホース、分析機器、理化学機器のシール、チューブ、ダイアフラム、弁部品等として用いることができる。
(一般工業用途)
パッキング、Oリング、ホース、シール材、ダイアフラム、バルブ、ロール、チューブ、ライニング、マンドレル、フレキシブルジョイント、ベルト、ゴム板、ウェザーストリップ、PPC複写機のロール、ロールブレード、ベルト等があげられる。具体的には、油圧、潤滑機械のシール、ベアリングシール、ドライクリーニング機器の窓、その他のシール、六フッ化ウランの濃縮装置のシール、サイクロトロンのシール(真空)バルブ、自動包装機のシール、空気中の亜硫酸ガス、塩素ガス分析用ポンプのダイアフラム(公害測定器)、印刷機のロール、ベルト、酸洗い用絞りロール等に用いられる。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例および比較例では、下記の材料を使用した。
<フッ素ゴム>
ビニリデンフルオライド(VdF)とテトラフルオロエチレン(TFE)からなる2元系ゴム(VdF:TFE=78:22mol%、121℃におけるムーニー粘度=41)
<アミノ基含有ポリアルキレングリコール 1>
Figure 2011148902
式中、x=9、y=1、R=CHで示される片末端にアミノ基を有するポリアルキレングリコール; 重量平均分子量=600
<アミノ基含有ポリアルキレングリコール 2>
Figure 2011148902
式中、x=19、y=3、R=CHで示される片末端にアミノ基を有するポリアルキレングリコール; 重量平均分子量=1000
実施例1
上記含フッ素ゴム 100質量部に対して、架橋剤(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン; ダイキン工業社製「ビスフェノールAF」)2.17質量部、架橋促進剤(ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド; 北興化学工業社製「BTPPC」)0.433質量部をオープンロールを用いて混合し、フッ素ゴムのプレコンパウンドを作製した。
次に、上記のフッ素ゴムプレコンパウンド100質量部に対して、水酸化カルシウム(近江化学工業社製)6質量部、酸化マグネシウム(協和化学工業社製)3質量部、カーボンブラック(Cancarb社製「MTカーボンN990」)20質量部およびアミノ基含有ポリアルキレングリコール−1 5質量部をオープンロールを用いて室温雰囲気下で混合し、フッ素ゴム組成物を作製した。
このフッ素ゴム組成物を170℃×15分間の1次プレスし、未架橋フッ素ゴムを架橋させたのち、さらにオーブン中で230℃で24時間加熱して充分に架橋させ、架橋フッ素ゴムを得た。架橋フッ素ゴムの硬度、引張破断強度および引張破断伸び、低温柔軟性(TR10)を下記の方法で測定した。
また、このフッ素ゴム組成物の架橋フッ素ゴムをカッターにて約5mm角の大きさに切り出した後、卓上ボールミル(株式会社レッチェ製「MM200」)に投入し、液体窒素を入れた状態で凍結粉砕を行った。得られた粉砕物を5g計量し、ソックスレー抽出器に移して、溶媒テトラヒドロフランを使用して還流させながら24時間、抽出を行った。その後、溶媒を蒸発、乾燥させ、抽出物である未反応のアミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の重量を測定した。添加したアミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の重量と、ソックスレー抽出で抽出された未反応のアミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の重量から、未反応のアミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の割合を算出した。結果を表1に示す。
実施例2
アミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の添加量を10質量部とした以外は、実施例1と同様にフッ素ゴム組成物の架橋フッ素ゴムを作製し、架橋フッ素ゴムの硬度、引張破断強度および引張破断伸び、低温柔軟性(TR10)を下記の方法で測定した。また、未反応のアミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の割合を同様に算出した。結果を表1に示す。
実施例3
アミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の代わりに、アミノ基含有ポリアルキレングリコール−2を5質量部使用した以外は、実施例1と同様にフッ素ゴム組成物の架橋フッ素ゴムを作製し、架橋フッ素ゴムの硬度、引張破断強度および引張破断伸び、低温柔軟性(TR10)を下記の方法で測定した。また、未反応のアミノ基含有ポリアルキレングリコール−2の割合を同様に算出した。結果を表1に示す。
実施例4
アミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の代わりに、アミノ基含有ポリアルキレングリコール−2を10質量部使用した以外は、実施例1と同様にフッ素ゴム組成物の架橋フッ素ゴムを作製し、架橋フッ素ゴムの硬度、引張破断強度および引張破断伸び、低温柔軟性(TR10)を下記の方法で測定した。また、未反応のアミノ基含有ポリアルキレングリコール−2の割合を同様に算出した。結果を表1に示す。
比較例1
アミノ基含有ポリアルキレングリコール−1を添加せず、実施例1と同様にフッ素ゴム組成物の架橋フッ素ゴムを作製し、架橋フッ素ゴムの硬度、引張破断強度および引張破断伸び、低温柔軟性(TR10)を下記の方法で測定した。結果を表1に示す。
比較例2
アミノ基含有ポリアルキレングリコール−1の代わりに、アミノ基を含有していないポリエチレングリコール(重量平均分子量=1000)を5質量部使用した以外は、実施例1と同様にフッ素ゴム組成物の架橋フッ素ゴムを作製し、架橋フッ素ゴムの硬度、引張破断強度および引張破断伸び、低温柔軟性(TR10)を下記の方法で測定した。また、未反応のポリエチレングリコールの割合を同様に算出した。結果を表1に示す。
(1)硬度(ショアA)
JIS K6253に準じ、デュロメータ タイプAにて測定した(ピーク値)。
(2)引張破断強度(Tb)
JIS K6251に準じて測定した。
(3)引張破断伸び(Eb)
JIS K6251に準じて測定した。
(4)低温柔軟性(TR10)
ASTM D1329に準じて測定した。
Figure 2011148902
表1に示すとおり、本発明の組成物から得られる架橋フッ素ゴムは、優れた特性を示し、ポリアルキレングリコールが少量しか検出されなかった。この結果から、未架橋フッ素ゴムとアミノ基含有ポリアルキレングリコールとが結合することによって優れた特性が実現されたと推測される。

Claims (8)

  1. 未架橋フッ素ゴム、ポリアルキレングリコール、及び、架橋剤を含む組成物であって、
    前記未架橋フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライドに基づく繰り返し単位を有し、
    前記ポリアルキレングリコールは、アミノ基を有する
    ことを特徴とする組成物。
  2. ポリアルキレングリコールは、ポリマー主鎖の一方の末端のみにアミノ基を有する請求項1記載の組成物。
  3. ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリ(エチレン/プロピレン)グリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の組成物。
  4. 未架橋フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド及びテトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を有する共重合体、並びに、ビニリデンフルオライド及びヘキサフルオロプロピレンに基づく繰り返し単位を有する共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1、2又は3記載の組成物。
  5. 未架橋フッ素ゴムとポリアルキレングリコールとの質量比が(50〜95)/(50〜5)である請求項1、2、3又は4記載の組成物。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載の組成物から得られる架橋フッ素ゴム。
  7. ソックスレー抽出により抽出されるポリアルキレングリコールが、組成物に含まれていたポリアルキレングリコールの含有量に対して20%以下である請求項6記載の架橋フッ素ゴム。
  8. 請求項1、2、3、4又は5記載の組成物を加熱することを特徴とする架橋フッ素ゴムの製造方法。
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