JP2011147664A - カテーテルおよびカテーテルセット - Google Patents

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Abstract

【課題】薬剤等の吐出位置の安定化および薬剤等の投与の安定化を実現できるカテーテルおよびカテーテルセットを提供すること。
【解決手段】人間を含む哺乳動物の生体組織内に穿刺されるカテーテル3であって、内部にルーメン9を有し、ルーメン9と連通する開口部10が形成された細長い躯体8と、躯体8の先端部に設けられた拡張可能なステント5とを備え、このステント5が拡張することによって、カテーテル3先端を生体内の薬剤投与目標部に安定して固定留置できるとともに、カテーテル3先端と薬剤投与目標部の組織との間隔を広げることもできるため、薬剤等を安定して投与できる。
【選択図】図4

Description

この発明は、人間を含む哺乳動物の生体組織内に穿刺されるカテーテルおよびカテーテルセットに関するものである。
従来から、カテーテルを使って生体中の腫瘍等の投与目標に薬剤等の流体を投与する場合、断面が円形の管状部材を使ったカテーテルを生体中に挿入して、カテーテルの先端部の吐出穴から流体を吐出していた。このようなカテーテルを例えば臓器等の生体組織に留置する場合、薬剤等の吐出位置を安定させるため、表皮あるいは臓器やその周辺の組織にカテーテルを固定する必要がある。
従来、カテーテルの途中を生体組織表面に縫合や接着により固定する手技が行われていた。そこで、このカテーテルの固定のため、特許文献1には、たとえばカテーテルの途中に位置固定用のアンカーを設けたカテーテルが記載されている。また、経皮的胆管ドナーレッジに用いられるカテーテルであって、先端近傍の側面に切り込みを形成したフレアー部が設けられ、カテーテル基端からの操作によりフレアー部が拡張して、先端位置を固定できるカテーテルも製造されている(株式会社八光製フラワーカテーテル(登録商標)(医療用具承認番号:16200BZZ00678000))。さらに、特許文献2には、側面にスクリューを形成したカテーテルが開示されている。
米国特許出願公開第2003/0199831号明細書 特開平11−244392号公報
しかし、特許文献1に記載のカテーテルでは、生体組織が柔軟な臓器(例えば、膵臓)に固定した場合、生体組織の変形によって、カテーテルが固定されている組織表面の位置が移動し、これによりカテーテル先端等にある薬剤吐出位置が目的位置からずれてしまうという問題があった。
また、フレアー部が設けられたカテーテルでは、周辺臓器の抵抗によってフレアー部が均一に広がることができず、薬剤の吐出位置および薬剤の吐出方向を所望の位置および方向に設定できないという場合があった。また、フレアー部が設けられたカテーテルでは、フレアー部が広がるための力を軸線方向に加えるため、この力により吐出位置がずれる場合があった。また、フレアー部が設けられたカテーテルでは、フレアー部の拡張を維持するために、フレアー部と接続するワイヤを張った状態で位置固定する必要があるため、このようなカテーテルは位置精度が要求されない管腔臓器への留置には適しているものの、位置精度が要求される病変部への薬剤投与には適さないという問題があった。
また、特許文献2に記載のカテーテルでは、カテーテルの軸線方向の力に対しては安定して位置を固定できるものの、カテーテルの回転方向の力に対しては位置が変化しやすいという問題があった。また、特許文献2に記載のカテーテルでは、側面に吐出穴を有する場合には、カテーテルの回転によって薬剤の吐出方向が変化してしまうという問題があった。
そして、カテーテルを用いて薬剤投与を行なう場合、薬剤等の吐出位置を安定させるとともに薬剤の投与量も安定させることも必要である。ここで、カテーテルから薬剤等を臓器内に投与して吸収させる場合には、血管に薬剤を投与する場合に比べて組織の薬剤を吸収する能力が少ないので精密なポンプを用いて微量投与をする必要がある。しかしながら、微量の薬剤等を投与する場合、投与量が多すぎると組織内では吸収しきれず、カテーテルの外側面や注射針の外側面に沿って薬剤等が流れてしまい、カテーテルや注射針の穿刺部位から漏れ出るという問題があった。このような現象を防止するために高性能の微量注入可能なポンプを用いた場合であっても、生体組織の動的変形によってカテーテルも変形してしまうことから、微量の薬剤等を精密に投与することは難しかった。また、微量の薬剤を投与する場合には薬剤の投与量が少ないため、薬剤等が行渡る範囲も限られていた。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、薬剤等の吐出位置の安定化および薬剤等の投与の安定化を実現できるカテーテルおよびカテーテルセットを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかるカテーテルは、人間を含む哺乳動物の生体組織内に穿刺されるカテーテルであって、内部にルーメンを有し、前記ルーメンと連通する少なくとも1つの貫通穴が形成された細長い躯体と、前記躯体の先端部に設けられた拡張可能なステントと、備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記ステントは、複数の線材によって筒状に形成されており、各線材の少なくとも一端は、前記躯体の先端部に固定されていることを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記躯体の先端は、筒状に形成された前記ステントの内部に挿入され、各線材の先端側端部は、前記躯体の先端部に固定され、前記躯体は、前記ステントの内部に位置する領域に、該躯体の径の拡張が他の部位より容易である拡張容易領域が設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記躯体の拡張容易領域には前記躯体の軸方向に平行なスリットが形成されていることを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、各線材の基端側端部は、前記躯体の先端部に固定され、各線材の先端側端部は、前記躯体の先端部から突出して位置することを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記筒状のステントの各底面は、一定形状を保持することを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記躯体は、先端部が開口しており、前記ステントは、前記躯体のルーメン中にスライド可能に収容されており、前記ステントは、前記ステントの全体が前記躯体のルーメン中に収容される第1の状態と、前記ステントの少なくとも一部が前記躯体の開口した先端部から突出する第2の状態との間を遷移することを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記ステントは筒状に形成されており、前記筒状のステントの基本形状は、前記第2の状態において少なくとも前記躯体の先端部から突出する部分の径が前記ルーメンの内径よりも大きく、前記ステントは、前記第1の状態では前記ルーメンの内部形状に従って変形し、前記第2の状態では前記躯体の先端部から突出した部分が各線材の弾性力により元の基本形状に復元することを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記ステントに接続し、前記躯体の前記ルーメンに挿入されたワイヤをさらに備え、前記ステントは、前記ワイヤが前記躯体の軸方向に沿って移動されることにより、スライドして前記第1の状態または前記第2の状態に遷移することを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルは、上記の発明において、前記ステントを拡張させる拡張機構をさらに備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるカテーテルセットは、上記いずれか1つに記載されたカテーテルと、前記ルーメン中に挿入可能な細長い形状を有した本体部と、前記本体部の先端に設けられ前記本体部の軸方向に対して垂直な方向に拡張する拡張部とを備えたステント拡張器具と、を備えたことを特徴とする。
なお、本願においては、細長いカテーテルの躯体において、生体組織に穿刺される方の端を「先端」、その反対端を「基端」と呼んでいる。ステントにおいても、カテーテルの躯体の「先端」「基端」と同じ方向で「先端」「基端」を称呼する。
この発明によれば、カテーテルの躯体の先端部に拡張可能なステントを設けることによって、カテーテル先端部を生体内の薬剤投与目標部内部に固定留置することが可能になるため、薬剤等の吐出位置の安定化および薬剤等の投与の安定化を実現することができる。
図1は、実施の形態1における薬剤投与装置の構成の一例を示す図である。 図2は、図1に示すカテーテルを説明するための図である。 図3は、図2に示すカテーテルを軸方向に沿って切断した断面図である。 図4は、図2に示すカテーテルの斜視図であり、図2に示すステントの閉状態および開状態を説明するための図である。 図5は、従来技術にかかる薬剤投与装置による薬剤投与処理を説明するための図である。 図6は、図1に示す薬剤投与装置による薬剤投与処理を説明するための図である。 図7は、図1に示す薬剤投与装置の薬剤投与時間と薬剤の投与量とを示す図である。 図8は、図1に示すカテーテルの他の例を示す図である。 図9は、図8に示すカテーテルを軸方向に沿って切断した断面図である。 図10は、図8に示すカテーテルの斜視図である。 図11は、実施の形態1におけるステントの拡張状態を説明する例である。 図12は、図4に示す拡張器具の他の例を示す図である。 図13は、実施の形態1におけるステントの拡張状態を説明する例である。 図14は、図4に示す拡張器具の他の例を示す図である。 図15は、図14に示す拡張器具を用いた場合のステントの拡張状態を説明する例である。 図16は、図1に示すカテーテルの他の例を示す図である。 図17は、図1に示すカテーテルの他の例を示す図である。 図18は、図1に示すカテーテルの他の例を示す図である。 図19は、実施の形態2にかかるカテーテルの斜視図である。 図20は、実施の形態2にかかるカテーテルの他の例を示す斜視図である。 図21は、実施の形態3にかかるカテーテルの斜視図である。 図22は、図21に示すカテーテルを軸方向に沿って切断した断面図である。 図23は、図22のAA線断面図である。 図24は、実施の形態3にかかるカテーテルの他の例の斜視図である。 図25は、図24に示すカテーテルを軸方向に沿って切断した断面図である。
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態として、人間を含む哺乳動物の生体組織内に穿刺されるカテーテルおよびカテーテルセットについて説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における薬剤投与装置の構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態1における薬剤投与装置1は、カテーテル3の基端部は、薬剤投与機構2に接続される。薬剤投与機構2は、薬剤リザーバー、ポンプおよび制御機構を含む。カテーテル3の先端部は、体内組織である臓器7に穿刺される。カテーテル3の先端には、後述する開口部10が設けられている。この開口部10は、腫瘍などの薬剤投与目標部7a内に位置しており、薬剤を吐出する薬剤吐出穴として用いられる。そして、カテーテル3の先端には拡張可能なステント5が設けられている。また、カテーテル3の躯体8にはフランジ4が固定(一体化も含む)されており、フランジ4は縫合糸などによって臓器7表面に固定される。なお、フランジ4を臓器表面以外の場所、例えば生体の体表(例えば皮膚)に固定してもよい。また、フランジ4の体内組織に対する固定は、縫合に限らず、フィブリン糊などによる接着やステイプルによる固定などを用いてもよい。
図2は、図1に示すカテーテル3を説明するための図である。カテーテル3の本体であって先端に開口部10を有する躯体8の先端に設けられたステント5は、外力が加わると形状が変形し、外力がなくなっても変形後の形状をほぼ維持し、変形前の形状に復帰しないものである。たとえば、ステント5は、図2(1)のようにステント5の基端側端部(躯体8の先端側および基端側と同じ方向で、ステント5でも先端側および基端側と称呼する場合に、躯体8の基端側に対応するステント5の端部)が閉じた閉状態から、図2(2)のように、外力の付加により基端側端部が拡張した拡張状態に変形可能である。
次に、カテーテル3について詳細に説明する。図3は、カテーテル3を軸方向に沿って切断した断面図である。そして、図4は、カテーテル3の斜視図であり、ステント5の閉状態および開状態を説明するための図である。なお、図3は、ステント5が閉状態である場合の断面図を示す。
図3および図4に示すように、カテーテル3は、内部にルーメン9を有する管状の細長い躯体8によって構成されており、躯体8の先端部にルーメン9と連通する貫通穴である開口部10が少なくとも1つ設けられている。また、躯体8の基端部にも開口部6が設けられており、この開口部6から薬剤等の投入が可能である。躯体8は、生体適合性のある柔軟な素材(例えば、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン)で形成されている。
ステント5は、網目状の複数の線材5cによって、両底面が開口した筒状に形成されている。この各線材5cは、例えば、ステンレス等の金属やプラスチックなどで形成されている。カテーテル3の躯体8先端は、筒状に形成されたステント5内部に挿入され、各線材5cの先端側端部(躯体8の先端側および基端側と同じ方向で、ステント5でも先端側および基端側と称呼する場合に、躯体8の先端側に対応するステント5の端部)5aは、躯体8の外径とほぼ同じ内径を有するリング12によって躯体8の先端部に固定されている。このリング12の内径は拡張せず一定の内径を維持する。なお、各線材5cの基端側端部5bは、固定されていない。
躯体8では、リング12による線材5cの固定位置よりも基端側の領域であって、ステント5の内部に位置する領域に、躯体8の軸方向に平行なスリット11が躯体8の周方向に複数配置するように形成されている。このため、この領域では、内部から拡張する外力が加えられた場合、この複数のスリット11が開くため、躯体8の径が他の部位よりも容易に拡張できる。
次に、図4を参照して、カテーテルの拡張方法の一例を説明する。まず、カテーテル3の先端部が腫瘍などの薬剤投与目標部7a内に位置するまで穿刺される。この場合、ステント5の状態は閉状態である。その後、図4(1)の矢印Y1のように、躯体8の基端側の開口部6から、内部のルーメン9に、ステント5を拡張する拡張器具13が挿入される。この拡張器具13は、ルーメン9中に挿入可能な細長い形状を有した管15の先端にバルーン14が取り付けられている。
そして、躯体8のスリット11の形成領域にバルーン14が到達するまで拡張器具13がルーメン9内に挿入された後、図4(2)に示すようにバルーン14を膨張させる。たとえば、管15から流体を流入することによってバルーン14を膨張させる。このバルーンは、ほぼ球状に膨張する。このバルーン14の膨張によって、矢印Y2のように躯体8内部から外部に向かって拡張する圧力が印加され、スリット11がそれぞれ開いて躯体8のスリット形成領域の径が一様に拡張する。この躯体8の拡張によって、この躯体8先端の外部に装着された筒状のステント5も内側から押されて拡張する。この場合、ステント5の先端側端部5aは、リング12によって躯体8先端に固定されているため、矢印Y3のように、ステント5の基端側端部5bのみが内側からの躯体8からの圧力によって押されて拡張し、ステント5は、傘状態に開く拡張状態となる。
次いで、バルーン14から流体を抜くことによってバルーン14を収縮させた後に、図4(3)の矢印Y4のように、ルーメン9内部から拡張器具13が引き抜かれる。ステント5は、外力がなくなっても変形後の形状をほぼ維持するため、傘状に開いたステント5の拡張状態は維持される。この結果、薬剤投与目標部7a内部にステント5を留置できることから、ステント5が固定されるカテーテル3の先端部も薬剤投与目標部7a内部に固定留置することが可能になる。
このように、本実施の形態1では、躯体8先端部に設けられたステント5を臓器内部の薬剤投与目標部7a内部で拡張させることによって、カテーテル3の躯体8先端部を薬剤投与目標部7a内部自体に固定留置することができる。したがって、本実施の形態1では、生体組織が柔軟な臓器であっても、薬剤投与目標部7aからカテーテル3先端がずれてしまうことがない。さらに、本実施の形態1では、薬剤投与目標部7a内部にカテーテル3先端を位置決めしてから、カテーテル3とは別個の拡張器具13を用いてステント5を拡張するため、拡張作業中にカテーテル3の先端部が軸方向及び径方向に動くこともない。この結果、実施の形態1では、薬剤の吐出位置および薬剤の吐出方向を所望の位置および方向に設定して、薬剤投与目標部7a内部に精度よく薬剤を投与することができる。また、本実施の形態1では、ステント5の内部の躯体8の径の拡張が容易となるように躯体8のステント5内部に位置する領域にスリット11を設けているため、ステントを確実に拡張できるようにしていることから、薬剤投与目標部7aの内部にカテーテル3先端部を確実に留置できる。このように、実施の形態1によれば、薬剤投与装置1における薬剤等の吐出位置の安定化を実現することができる。
また、従来では、図5に示すように、薬剤投与目標部7aの領域S1において薬剤等の吐出量が薬剤投与目標部7aの組織の薬剤吸収量を上回った場合に、組織が吸収しきれない薬剤Lがカテーテル3の外側面に沿って矢印Yaのように臓器7の穿刺部位から漏れ出てしまうという問題があった。高性能の微量注入可能なポンプを用いた場合であっても、生体組織の動的変形によってカテーテルも変形してしまうことから、微量の薬剤等を精密に投与することは難しく、さらに微量の薬剤を投与する場合には薬剤の投与量が少ないため、薬剤等が行渡る範囲も限られていた。
これに対し、本実施の形態1では、図6の領域S2に示すように、傘状に拡張したステント5によってカテーテル3先端と臓器7の薬剤投与目標部7aの組織との間隔が広げられ、カテーテル3先端と薬剤投与目標部7aの組織との間に、ある程度の容量をもつ空間(バッファ領域)が確保される。そして、カテーテル3先端からの薬剤の吐出量が薬剤投与目標部7aの組織の薬剤吸収量を上回った場合であっても、このバッファ領域に、組織が吸収できなかった薬剤Lが臓器7外に漏れ出ることなく蓄積され、徐々に薬剤投与目標部7aの組織に吸収される。
したがって、本実施の形態1によれば、図7の矢印Ybに示すように、一回あたり容量V1しか投与できなかった従来よりも、一回あたりの薬剤の投与量を、たとえば従来の2倍以上の容量V2にまで増やすことができる。したがって、本実施の形態1によれば、一回あたりの投与量を従来よりも格段に増やすことができるため、連続的に微量ずつ薬剤を投与していた従来とは異なり、たとえば図7に示すように、時間t1、t2、t3、t4ごとに間欠的に多量の薬剤を投与することも可能になる。具体的には、60μリットルの薬剤を1時間以内に投与したい場合、従来では、単純に時間で総投与量を割り、毎分1μlで薬剤を投与していた。本実施形態1によれば、60μリットルの薬剤を1分で投与して残りの50分は待機するといった方法を取ることも可能になる。
また、本実施の形態1によれば、ステント5の拡張によってカテーテル3先端と臓器7の薬剤投与目標部7aの組織との間隔が広げられることから、薬剤が接触する組織の面積も大きくなるため、広範囲の組織に薬剤を行き渡らせることができる。薬剤等の生体組織と接する面積は、1μリットルの薬剤が接する範囲は4.8mmであるのに対し、60μリットルの薬剤が接する範囲は74.1mmである。本実施の形態1では、最初の1分で60μリットルの薬剤を投与することもできることから、毎分1μリットルで投与していた従来よりも、薬剤の接触面積を約15倍にまで大きくすることができる。この結果、本実施の形態1では、薬剤等の多量に投与した場合であっても、所望の組織に安定して薬剤を投与することができる。
さらに、実施の形態1によれば、一回あたりの薬剤の投与量を増やすことができるため、微量投与のために用いていた精密ポンプを必ずしも用いる必要はないことから、従来と比して、薬剤投与装置1の構成を簡易化することが可能になる。
なお、本実施の形態1では、躯体8のステント5の内部に位置する領域にスリット11を設けて拡張容易化しているが、これに限らず、躯体8のステント5の内部に位置する領域の材質を拡張が容易な材質とするほか、躯体8のステント5の内部に位置する領域を他の部位よりも薄肉化することによって、この領域を拡張容易化してもよい。
また、ステント5を形成する各線材5cの基端側端部を躯体8の先端に固定してもよい。たとえば、図8(1)のカテーテル103のように、カテーテル103の本体部である躯体108の先端に設けられたステント5は、閉状態から、外力が加えられることによって、図8(2)のように拡張した拡張状態に変形可能となる。
図9は、図8に示すカテーテル103を軸方向に沿って切断した断面図であり、図10は、カテーテル103の斜視図であり、ステント5の閉状態および開状態を説明するための図である。なお、図9は、ステント5が閉状態である場合の断面図を示す。
図9および図10に示すように、ステント5を形成する各線材5cは、基端側端部5bで、リング12によって躯体108の先端部に固定されている。そして、各線材5cの先端側端部5aは、躯体108から突出するように位置する。
カテーテル103においては、ステント5が閉状態のままでカテーテル103先端部が薬剤投与目標部7a内に位置するまで穿刺された後、図10(1)の矢印Y11のように、躯体108の基端側の開口部6から、内部のルーメン9に拡張器具13が挿入される。そして、躯体108先端部からバルーン14を突出させてステント5内部にバルーン14を到達させてから、図10(2)の矢印Y12のようにバルーン14を膨張させる。このバルーン14の膨張によって、ステント5内部から外部に向かって拡張する圧力が印加され、ステント5は外側に広がるように拡張する。この場合、ステント5の基端側端部5bは、リング12によって躯体108先端に固定されているため、矢印Y13のように、ステント5の先端側端部5aのみが内側からのバルーン14の膨張によって拡張し、ステント5は拡張状態となる。なお、カテーテル103においては、躯体108を介さずにバルーン14でステント5を直接拡張するため、躯体108には拡張容易化のためのスリット11を設ける必要はない。その後、図10(3)に示すように、バルーン14を収縮させてから矢印Y14のように、拡張器具13がルーメン9内部から引き抜かれる。
ステント5は外力がなくなっても拡張状態を維持するため、このカテーテル103においても、薬剤投与目標部7a内部にステント5を留置できる。このため、カテーテル103においても、カテーテル3と同様に、薬剤投与目標部7a内部にカテーテル103先端を固定留置することが可能になる。
また、拡張器具13は、ステント5の拡張状態として、ステントの5一方の先端を拡張させるほか、筒状の側面を拡張させてもよい。この場合には、図11に示すように、筒状のステント5の各底面は、カテーテル穿刺前後で一定形状を保持するようにリング12a,12bでそれぞれ固定化されている。すなわち、ステント5を形成する線材5cの先端側端部5aおよび基端側端部5bは、二つのリング12a,12bでそれぞれ固定されている。この場合、拡張器具13の形状や拡張方法に応じて、様々な形状で筒状のステント5の側面を拡張することができる。
たとえば、図11(1)は、ステント5の中央近辺でバルーン14を膨張させた場合のステント5の拡張状態を示し、図11(2)は、バルーン14を2箇所で膨張させた場合のステント5の拡張状態を示し、図11(3)はステント5の中央より躯体の基端側でバルーン14を膨張させた場合のステント5の拡張状態を示す図である。このように、バルーン14のステント5に対する位置を変えることによって、ステント5の拡張形状を柔軟に選択することができることから、カテーテルの留置位置の状態に応じて、様々な断面形状でステント5を拡張でき、カテーテル先端部を効果的に位置固定できる。なお、ステント5内部にカテーテルの躯体先端部を挿入してリング12a,12bの双方を用いてステント5を躯体先端部に固定する場合には、ステント5の内部に位置する領域に拡張容易化のためのスリット11が設けられた躯体8を選択すればよく、ステント5を躯体先端から突出させリング12bのみを用いてステント5を躯体先端部に固定する場合には、躯体自体を拡張させる必要がない。
また、ステント5を拡張する拡張器具は、バルーン14を有する拡張器具13に限らない。躯体8,108と同軸である管15の軸方向に対して垂直な方向に拡張できれば足りるため、たとえば図12に示すように、いわゆるリング機構を有する拡張器具113aを用いてステント5を拡張してもよい。
図12(1)に示すように、拡張器具113aは、リング114a,114bの両端が留具114d、管115先端にそれぞれ接続されており、留具114dは、管115内に挿通されたワイヤ116に接続する構成を有する。まず、拡張器具113aは、図12(1)に示す状態で躯体8,108の基端側の開口部6から内部のルーメン9を介してステント5内部まで挿入される。そして、管115の位置はそのままの状態で図12(2)の矢印Y21のようにワイヤ116が躯体8,108の軸方向に沿って引かれることによって矢印Y22a,Y22bのようにリング114a,114bが2方向に拡張し、ステント5を拡張する。図13は、ステント5の拡張時の断面形状に示す図である。この図13(1)に示すように、拡張器具113aを用いてステント5を拡張させた場合には、ステント5は、リング114a,114bの2方向の拡張に対応して、円形だった断面が楕円形となるように拡張する。なお、図13(2)は、バルーン14を備えた拡張器具13を用いた場合のステント5の断面図であり、ステント5は、球状に膨張するバルーン14に対応して断面は円形のまま拡張する。
また、図14(1)に示すように、リング114cをさらに加えて3方向にリングを拡張できる拡張器具113bを用いてもよい。この場合、拡張器具113bは、図14(1)に示す状態で躯体8,108の基端側の開口部6から内部のルーメン9を介してステント5内部まで挿入される。そして、図14(2)の矢印Y23のようにワイヤ116が引かれることによって矢印Y24a,Y24b,Y24cのようにリング114a,114b,114cが3方向に拡張し、ステント5を拡張する。図15は、ステント5の拡張時の断面形状に示す図である。この図15(1)および図15(2)に示すように、拡張器具113bを用いてステント5を拡張させた場合には、ステント5は、リング114a,114b,114cの3方向の拡張に対応して円形だった断面形状が3方向に延伸するように拡張する。なお、図15(1)および図15(2)のステント5の断面形状の差異は、主に、ステント5を形成する線材の編み方に起因する。図12〜図15に示すように、拡張器具およびステント5の編み方を選択することによって、様々な断面形状でステント5を拡張でき、カテーテル先端部を効果的に位置固定できる。
また、実施の形態1においては、リング12を用いてステント5を躯体8,108先端に固定した場合を例に説明したが、もちろんこれに限らず、図16のカテーテル103bに示すように、ステント5を形成し躯体8先端に嵌めるだけでもよい。この場合、カテーテル103bの穿刺時にステント5が躯体8先端からずれないように、ステント5は、躯体8の外径とほぼ同じ径となるように形成される。そして、この場合には、カテーテル103b穿刺時のステント5のずれ分を見越して先端側端部5aが躯体8先端から所定分突出するようにステント5を躯体8先端に嵌めてもよい。また、図17のカテーテル103cに示すように、ステント5の先端側端部5aを矢印のように躯体8内部に折り込んでステント5を躯体8先端に固定させてもよい。
また、実施の形態1においては、カテーテル3,103として先端部に開口部10を設けた躯体8,108を用いた場合を例として説明したが、図18のカテーテル103dに示すように、先端ではなく先端部の側面に開口部(貫通穴)110を設けた躯体118aを用いてもよい。なお、側面の開口部110は、図18に示すように複数であるほか、単数であってもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。図19は、実施の形態2にかかるカテーテルの斜視図である。図19(1)に示すように、実施の形態2にかかるカテーテル203は、躯体108のルーメンに挿入されたワイヤ216先端に、筒状のステント205の基端側端部が固定されたリング212が接続する構成を有する。ステント205は、躯体108のルーメン中にスライド可能に収容されている。
カテーテル203は、ステント205全体が躯体108のルーメン中に収容されている状態で生体内に穿刺される。そして、カテーテル203先端が薬剤投与目標部7a内に達したとき、図19(1)の矢印Y31のようにワイヤ216の基端側が躯体108の軸方向に沿って躯体先端側に押されて移動する。これにともない、ワイヤ216先端に接続するステント205も矢印Y32のように躯体108内をスライドし、ステント205の少なくとも一部が躯体108先端の開口部10から突出する。
このステント205は、基本形状(外力が加わらない状態での形状)として、たとえば、外径がルーメンの内径よりも大きい筒形状を有する。そして、カテーテル203の穿刺時においては、ステント205は、ルーメンの内部形状に従って変形した状態でステント205の全体が躯体108のルーメン中に収容されている。その後、ステント205は、ワイヤ216に押されることによって躯体108先端の開口部10から一部が突出し、この突出した部分が各線材の弾性力により元の筒状の基本形状に復元することによって、図19(2)の矢印Y33のように傘状に拡張する。ステント205の突出した部分は、外力がない場合には基本形状をほぼ保持し拡張状態を維持できる。この結果、躯体108先端部は、薬剤投与目標部7a内部自体に固定留置される。
薬剤投与が終了しカテーテル203を生体内から引き抜く場合には、図19(3)の矢印Y34のようにワイヤ216の基端側が躯体108の軸方向に沿って躯体基端側に引かれて移動する。これにともない、ステント205も矢印Y35のように躯体108内にスライド移動し、図19(4)のようにステント205全体が躯体108のルーメン中に収容される。そして、ステント205が躯体108のルーメン中に収容された後に、図19(4)の矢印Y36のように、カテーテル203が生体内から引き抜かれる。
このように、実施の形態2では、ワイヤ216を押し引きすることによって、ステント205に対し、ステント205全体が躯体108のルーメン中に収容される状態と、ステント205の少なくとも一部が躯体108先端部から突出して拡張する状態との間を遷移させることができる。したがって、実施の形態2においては、ステント205の少なくとも一部を躯体108先端部から突出させてステント205を拡張状態にすることによって、躯体108先端部の薬剤投与目標部7a内部への固定留置が可能となるとともに、薬剤投与目標部7a内部に留置されたカテーテル203を生体外に引き抜くときに、ステント205全体を躯体108のルーメン中に収容することによって、カテーテル203の引き抜き作業を容易化することができる。
なお、実施の形態2において、少なくとも躯体108の先端部から突出する部分の外径がルーメンの内径よりも大きいステントであればカテーテル203の固定留置が可能となるため、基本形状が筒状であるステント205に限らず、図20に示すカテーテル203aのように、側面が径方向に膨張した筒状の基本形状を有するステント205aを用いてもよい。カテーテル203aもカテーテル203と同様に、ステント205aと接続するワイヤ216を矢印Y37のように押し引きすることによって、矢印Y38のようにステント205aをスライドさせて、躯体108のルーメン中への収容または躯体108先端の開口部10からの突出のそれぞれの状態にステント205aを遷移させることが可能である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態1,2においては、カテーテルとは別個の拡張器具を用いてステントを拡張させる場合について説明したが、実施の形態3においては、カテーテルに拡張機構を設けた場合について説明する。
図23は、実施の形態3にかかるカテーテルの斜視図であり、図21は、図23に示すカテーテルを軸方向に沿って切断した断面図であり、図22は、図21のAA線断面図である。なお、図23においては、ステントが拡張状態である場合を示している。
図21に示すように、実施の形態3にかかるカテーテル303は、先端にステント5が設けられた管状のカテーテル本体315の内部に、薬剤等が流入される管状の躯体308が挿入される構成を有する。カテーテル本体315は、図21(1)および図22に示すように、内部にさらに管315aが挿入された構造を有する。この管315a内の空間315bに躯体308が挿入されている。カテーテル本体315、管315aおよび躯体308は、生体適合性のある柔軟な素材(例えば、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン)で形成されている。なお、躯体308は、躯体108と同様に、先端部に開口部10を有するとともに、基端部にも開口部6を有する。また、カテーテル本体315および管315aの両端もそれぞれ開口している。
そして、カテーテル本体315には、拡張機構が設けられている。この拡張機構は、図21〜23に示すように、拡張部材314a,314b、拡張部材314a,314bの基端側端部と接続する輪状の接続部材317および接続部材317に接続するワイヤ316からなる。拡張部材314a,314bは、管315aとカテーテル本体315との間の空間315c内にスライド可能に収容される。
カテーテル303は、図21(1)に示すように拡張部材314a,314b全体がカテーテル本体315の空間315c内に収容されている状態で生体内に穿刺される。そして、カテーテル303先端が薬剤投与目標部7a内に達したとき、図21(1)および図23の矢印Y41のように、ワイヤ316の基端側がカテーテル本体315の軸方向に沿ってカテーテル本体315の先端側に押されて移動する。これにともない、接続部材317を介してワイヤ316に接続する拡張部材314a,314bも矢印Y42のようにカテーテル本体315の空間315c内をスライドしてカテーテル本体315先端から突出する。この拡張機構は、基本形状として、拡張部材314a,314bの各先端が図23のように拡張する形状を有する。このため、拡張部材314a,314bは、ワイヤ316に押されてカテーテル本体315先端から突出することによって、図21(2)および図23の矢印Y43のように開いて元の拡張形状に戻る。これに結果、カテーテル本体315先端のステント5に、ステント5内部から外部に向かって拡張する圧力が印加されるため、ステント5の先端側端部5aが拡張される。ステント5の突出した部分は、外力がない場合には基本形状をほぼ保持し拡張状態を維持できる。したがって、ステント5は外力がなくなっても拡張状態を維持するため、カテーテル303先端部を薬剤投与目標部7a内部に固定留置することが可能になる。
このように、実施の形態3にかかるカテーテル303のように、カテーテル本体315内をスライド可能に収容できる拡張部材を設けてステント5を拡張させる場合も、カテーテル303先端部を薬剤投与目標部7a内部に固定留置することが可能になることから、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、実施の形態3にかかるカテーテルは、ステント5の先端側端部5aを拡張するカテーテル303に限らず、図24および図25に示すように、ステント5の基端側端部5bを拡張するカテーテル303bであってもよい。図24は、実施の形態3にかかるカテーテルの他の例を示す斜視図であり、図25は、図24に示すカテーテルを軸方向に沿って切断した断面図である。
図24および図25に示すように、カテーテル303bは、拡張機構として、拡張部材314a,314bに代えて、基本形状がL状の拡張部材314c,314eおよび拡張部材314d,314fが接続部材317に接続する拡張機構を有する。拡張部材314c,314eおよび拡張部材314d,314fは、拡張部材314a,314bと同様に、空間315c内にスライド可能に収容される。
カテーテル303bは、図25(1)に示すように拡張部材314c,314eおよび拡張部材314d,314fのいずれもが延伸した状態で空間315c内に収容されている状態で生体内に穿刺される。そして、カテーテル303b先端が薬剤投与目標部7a内に達したとき、図24および図25(1)の矢印Y46のように、ワイヤ316の基端側がカテーテル本体315の先端側に押される。これにともない、ワイヤ316に接続する拡張部材314c,314eおよび拡張部材314d,314fも矢印Y47のように空間315c内をスライドしてカテーテル本体315先端から突出し、図25(2)の矢印Y48のように元のL状に戻る。この結果、拡張部材314c,314eおよび拡張部材314d,314fに押し広げられて、ステント5の基端側端部5bも図24および図25(2)の矢印Y49のように拡張し、カテーテル303b先端部を薬剤投与目標部7a内部に固定留置することが可能になる。
1 薬剤投与装置
2 薬剤投与機構
3,103,103b,103c,203,203a,303,303b カテーテル
4 フランジ
5,205,205a ステント
6,10,110 開口部
7 臓器
7a 薬剤投与目標部
8,108,118a,308 躯体
9 ルーメン
11 スリット
12,12a,12b,212 リング
13,113a,113b 拡張器具
14 バルーン
15,115,315a 管
114a,114b,114c リング
114d 留具
116,216,316 ワイヤ
314a〜314f 拡張部材
315 カテーテル本体
317 接続部材

Claims (11)

  1. 人間を含む哺乳動物の生体組織内に穿刺されるカテーテルであって、
    内部にルーメンを有し、前記ルーメンと連通する少なくとも1つの貫通穴が形成された細長い躯体と、
    前記躯体の先端部に設けられた拡張可能なステントと、
    を備えたことを特徴とするカテーテル。
  2. 前記ステントは、複数の線材によって筒状に形成されており、
    各線材の少なくとも一端は、前記躯体の先端部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記躯体の先端は、筒状に形成された前記ステントの内部に挿入され、
    各線材の先端側端部は、前記躯体の先端部に固定され、
    前記躯体は、前記ステントの内部に位置する領域に、該躯体の径の拡張が他の部位より容易である拡張容易領域が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記躯体の拡張容易領域には前記躯体の軸方向に平行なスリットが形成されていることを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
  5. 各線材の基端側端部は、前記躯体の先端部に固定され、
    各線材の先端側端部は、前記躯体の先端部から突出して位置することを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
  6. 前記筒状のステントの各底面は、一定形状を保持することを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
  7. 前記躯体は、先端部が開口しており、
    前記ステントは、前記躯体のルーメン中にスライド可能に収容されており、
    前記ステントは、前記ステントの全体が前記躯体のルーメン中に収容される第1の状態と、前記ステントの少なくとも一部が前記躯体の開口した先端部から突出する第2の状態との間を遷移することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  8. 前記ステントは筒状に形成されており、
    前記筒状のステントの基本形状は、前記第2の状態において少なくとも前記躯体の先端部から突出する部分の径が前記ルーメンの内径よりも大きく、
    前記ステントは、前記第1の状態では前記ルーメンの内部形状に従って変形し、前記第2の状態では前記躯体の先端部から突出した部分が各線材の弾性力により元の基本形状に復元することを特徴とする請求項7に記載のカテーテル。
  9. 前記ステントに接続し、前記躯体の前記ルーメンに挿入されたワイヤをさらに備え、
    前記ステントは、前記ワイヤが前記躯体の軸方向に沿って移動されることにより、スライドして前記第1の状態または前記第2の状態に遷移することを特徴とする請求項7に記載のカテーテル。
  10. 前記ステントを拡張させる拡張機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  11. 請求項1〜9のいずれか1つに記載されたカテーテルと、
    前記ルーメン中に挿入可能な細長い形状を有した本体部と、前記本体部の先端に設けられ前記本体部の軸方向に対して垂直な方向に拡張する拡張部とを備えたステント拡張器具と、
    を備えたことを特徴とするカテーテルセット。
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