JP2011145548A - 活線検出装置 - Google Patents

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勉 下村
Kenichi Shimatani
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Abstract

【課題】光ファイバの活線検出における検出精度を向上させた活線検出装置を提供する。
【解決手段】活線検出装置は、光ファイバ1のコア10内を伝搬する光のうちクラッド11側へ漏洩する光P1を検出する光検出部2を備えている。光ファイバ1のクラッド11には、光軸方向と直交する方向に凹む収納凹部11aが設けられており、光検出部2をこの収納凹部11aに収納配置している。上記構成によれば、クラッド11によって減衰される光の量が少なくなることから光検出部2で受光する光P1の量が増加し、その結果漏洩光P1の有無を光検出部2で確実に検出できることから、光ファイバ1の活線検出における検出精度を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバにより形成した光線路が活線状態(光が光線路を正常に伝送されている状態)にあるか否かを検出する活線検出装置に関するものである。
従来より、光ファイバにより形成した光線路が活線状態にあるか否かを検出する活線検出器が提供されている(例えば特許文献1参照)。この活線検出器は、光ファイバに曲げ変形を加えることによって光信号を変調する変調機構と、それぞれ受光素子を具備し、変調機構の両側に配置された第1,第2の検出機構とを備えており、変調機構により光ファイバに曲げ変形を加えた状態では、光ファイバ中を伝搬する光信号の一部が曲げ部分から漏洩するため、この漏洩光を上記受光素子で受光することにより光信号の有無を検出することができる。そして、上記受光素子により漏洩光を受光できた場合には光線路は活線状態にあり、受光できなかった場合には活線状態にないと判断するのである。
特開平10−246818号公報(段落[0016]、及び、第1図)
しかしながら、上述の特許文献1に示した活線検出器では、光ファイバを形成するクラッドの外側に受光素子が配置されているため、クラッドによって減衰される光の量が多く、その結果受光素子で受光する光の量が減少することから漏洩光を検出できない場合もあり、活線状態であるにもかかわらず活線状態でないと判断してしまう可能性があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、光ファイバの活線検出における検出精度を向上させた活線検出装置を提供することにある。
請求項1の発明は、光ファイバにより形成した光線路が活線状態にあるか否かを検出する活線検出装置であって、光ファイバのコア内を伝搬する光のうちクラッド側へ漏洩する光を検出する光検出部を備え、光ファイバの光軸方向と直交する方向におけるコアとの距離がクラッドの半径よりも小さくなる凹み部をクラッドに設け、該凹み部に光検出部を配置したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、凹み部は、光ファイバの光軸方向と直交する方向に凹む収納凹部からなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の発明において、凹み部は、光ファイバの光軸方向におけるクラッドの一部に設けられて他の部位よりも外径が小さい小径部からなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、光検出部は、クラッド側への漏洩光を透過させる光透過層を介して凹み部に固着されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、光ファイバの光軸方向と直交する方向におけるクラッドの厚みが薄くなっていることから、クラッドによって減衰される光の量が少なくなり、その結果光検出部で受光する光の量が増加するので、漏洩光の有無を光検出部で確実に検出することができ、光ファイバの活線検出における検出精度を向上させることができるという効果がある。
請求項2の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、光検出部を収納凹部に配置することによって、光ファイバに対して光検出部を位置決めすることができるという効果がある。
請求項3の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、例えば加熱して軟化させた光ファイバを光軸方向に引き伸ばすことで簡単に小径部を形成でき、また引き伸ばすだけで小径部を形成できることからクラッドに傷などが生じることがなく、強度低下を抑えることもできるという効果がある。
請求項4の発明によれば、光透過層を介して凹み部に光検出部を固着しているので、光検出部への漏洩光の伝搬効率を高めることができ、その結果光検出部の受光効率が高められることから検出精度を向上させることができるという効果がある。
実施形態1の活線検出装置の概略構成図である。 実施形態2の活線検出装置の概略構成図である。
本発明に係る活線検出装置の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明に係る活線検出装置は、例えば1本の光ファイバにより形成した光線路が活線状態(光が光線路を正常に伝送されている状態)にあるか否かを検出するために用いられる。
(実施形態1)
図1は実施形態1の活線検出装置の概略構成図であり、本活線検出装置は、光ファイバ1のコア10内を伝搬する光のうちクラッド11側へ漏洩する光P1を検出する光検出部2を備えている。この光検出部2は、図1に示すように透明なガラス基板20と、透明な接着剤(例えばアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂など)からなる透明接着層22を介してガラス基板20の上面に固着されたフォトダイオード21とで構成され、フォトダイオード21は、受光量に応じた信号を出力するようになっている。
また、ガラス基板20には、コンパレータを用いた判別回路(図示せず)も実装されており、この判別回路は、フォトダイオード21から入力される上記信号が所定の基準値を超えると所定の駆動信号を出力する。そして、この駆動信号により発光ダイオード(図示せず)を点灯させることで、光線路が活線状態にあることを表示するのである。したがって、発光ダイオードが消灯している場合には、光線路が活線状態にないことが分かる。
光ファイバ1は、伝搬損失、伝送帯域幅及び機械的強度などの耐環境性などに優れている石英ガラスファイバを用い、特に本実施形態ではシングルモードファイバを採用している。また、この光ファイバ1を伝搬する光としては、伝送速度や帯域幅などを考慮すると紫外線領域の波長の光を用いるのが好ましいが、伝送速度や帯域幅を問題としないのであればこの波長の光に限らず、赤外線領域や可視領域の波長の光であってもよい。
ここで、本実施形態では、光ファイバ1の光軸方向と直交する方向(図1中の上下方向)に凹む収納凹部(凹み部)11aをクラッド11に設けており、上述した光検出部2をこの収納凹部11に収納配置している。したがって、光ファイバ1の光軸方向と直交する方向におけるクラッド11の厚みは薄く、クラッド11によって減衰される光の量が少なくなることから、フォトダイオード21で受光する光P1の量は増加することになる。そのため、漏洩光P1がある場合には光検出部2において確実に検出することができる。なお、光検出部2は、透明な接着剤からなる透明接着層(図示せず)を介して収納凹部11aに固着させるのが好ましく、この場合光検出部2への漏洩光P1の伝搬効率を高めることができ、その結果光検出部2の受光効率が高められることから検出精度を向上させることができる。ここに、本実施形態では、上記の透明接着層により光透過層が構成されている。
次に、本実施形態の活線検出装置の動作について説明する。光ファイバ1のコア10内を伝搬する光のうちクラッド11側に漏洩した光P1は、ガラス基板20及び透明接着層22を透過してフォトダイオード21に入光し、フォトダイオード21は受光量に応じた信号を判別回路に出力する。そして、判別回路は、フォトダイオード21から入力された上記信号が基準値を超えることから駆動信号を出力し、発光ダイオードを点灯させる。
一方、コア10から漏洩する光P1がない場合には、光P1がフォトダイオード21に入光しないことから、フォトダイオード21は上記信号を出力せず、そして判別回路は、フォトダイオード21から上記信号が入力されないので上記駆動信号を出力しない。その結果、発光ダイオードは点灯しない。したがって、作業者は、発光ダイオードの状態(点灯又は消灯)を確認することで、光線路が活線状態にあるか否かを判別することができる。
而して、本実施形態によれば、光ファイバ1の光軸方向と直交する方向におけるクラッド11の厚みが薄くなっていることから、クラッド11によって減衰される光の量が少なくなり、その結果光検出部2で受光する光P1の量が増加するので、漏洩光P1の有無を光検出部2で確実に検出することができ、光ファイバ1の活線検出における検出精度を向上させることができる。また、収納凹部11aに光検出部2を配置することによって、光ファイバ1に対して光検出部2を位置決めすることができる。
(実施形態2)
本発明に係る活線検出装置の実施形態2を図2に基づいて説明する。実施形態1では、クラッド11に設けた収納凹部11aを凹み部としているが、本実施形態では、光ファイバ1を光軸方向に引き伸ばすことで形成される小径部11bを凹み部としており、それ以外の基本構成は実施形態1と同様であるから、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の活線検出装置は、光検出部2を構成するフォトダイオード22を備えている。
一方、光ファイバ1のクラッド11には、上記のフォトダイオード22を配置するための小径部(凹み部)11bが設けられているが、この小径部11bは加熱して軟化させた光ファイバ1を光軸方向に引き伸ばすことで形成され、他の部位に比べて外径が小さくなっている。したがって、光ファイバ1の光軸方向と直交する方向(図2中の上下方向)におけるクラッド11の厚みは薄く、クラッド11によって減衰される光の量は少なくることから、フォトダイオード22で受光する光P1の量は増加することになる。
また、本実施形態では、図2に示すようにフォトダイオード22を、透明な接着剤(例えばアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂など)からなる透明接着層3を介してクラッド11の小径部11aに固着しており、この場合光検出部2への漏洩光P1の伝搬効率が高められることから、フォトダイオード22の受光効率を高めることができ、その結果光検出部2の検出精度を向上させることができる。なお、本実施形態の活線検出装置の動作については実施形態1と同様であるから、ここでは説明を省略する。ここに、本実施形態では、透明接着層3により光透過層が構成されている。
而して、本実施形態によれば、光ファイバ1の光軸方向と直交する方向におけるクラッド11の厚みが薄くなっていることから、クラッド11によって減衰される光の量が少なくなり、その結果フォトダイオード22で受光する光P1の量が増加するので、漏洩光P1の有無を確実に検出することができ、光ファイバ1の活線検出における検出精度を向上させることができる。また、加熱して軟化させた光ファイバ1を光軸方向に引き伸ばすことで簡単に小径部11bを形成でき、さらに引き伸ばすだけで小径部11bを形成できることからクラッド11に傷などが生じることがなく、強度低下を抑えることもできる。
なお、上述した実施形態1,2では、1本の光ファイバ1により光線路を形成しているが、例えば2本の光ファイバを融着させて1つの光線路を形成してもよい。また、実施形態1,2では、光ファイバ1がシングルモードファイバである場合を例に説明したが、例えばステップインデックス型マルチモードファイバやグレーテッドインデックス型マルチモードファイバなどであってもよい。また、上述した実施形態1,2では、透明接着層により光透過層を構成しているが、例えばマッチングオイルなどの液状の透明層で光透過層を構成してもよい。但し、この場合には、適宜の固着手段によって光検出部を凹み部に固着する必要がある。さらに、上述した実施形態1,2では、石英ガラスファイバの場合を例に説明したが、例えばフッ素系ポリマーなどのプラスチック材料からなる光ファイバであっても適用可能である。
1 光ファイバ
2 光検出部
10 コア
11 クラッド
11a 収納凹部(凹み部)
P1 光

Claims (4)

  1. 光ファイバにより形成した光線路が活線状態にあるか否かを検出する活線検出装置であって、光ファイバのコア内を伝搬する光のうちクラッド側へ漏洩する光を検出する光検出部を備え、光ファイバの光軸方向と直交する方向における前記コアとの距離が前記クラッドの半径よりも小さくなる凹み部を前記クラッドに設け、該凹み部に前記光検出部を配置したことを特徴とする活線検出装置。
  2. 前記凹み部は、光ファイバの光軸方向と直交する方向に凹む収納凹部からなることを特徴とする請求項1記載の活線検出装置。
  3. 前記凹み部は、光ファイバの光軸方向における前記クラッドの一部に設けられて他の部位よりも外径が小さい小径部からなることを特徴とする請求項1記載の活線検出装置。
  4. 前記光検出部は、前記クラッド側への漏洩光を透過させる光透過層を介して前記凹み部に固着されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の活腺検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013228678A (ja) * 2012-03-28 2013-11-07 Hitachi Cable Ltd 通信光検知コネクタ

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