JP2011145389A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板、電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】静電気によるTFT回路の動作不具合を回避するとともに歩留まりの向上を図ることのできる電気光学装置、電気光学装置の駆動方法、電気光学装置用基板、電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置100は、可撓性を有する素子基板30と対向基板31との間に電気泳動素子32を挟持してなり、表示部5に画素回路、非表示部6に周辺回路が形成され、素子基板30上に、表示部5に配置された画素回路と、非表示部6に配置された周辺回路と、画素回路の一部を構成するボトムゲート構造の選択トランジスタ上に層間絶縁層を介して形成される第1導電層77Aと、周辺回路の一部を構成するボトムゲート構造の第1トランジスタ上に層間絶縁層を介して形成される第2導電層77Bと、を含む回路層34を備え、第2導電層77Bが接地されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板、電子機器に関するものである。
ガラス基板のような絶縁基板を有する電気光学装置では、静電気等による帯電の問題が顕在化しやすい。特に、SUFTLA(Surface Free Technology by Laser Ablation)(登録商標)と呼ばれる転写プロセスに用いるフレキシブルパネルの形成においては、デバイス形成工程時や転写工程時にデバイス形成層(回路層)に接する面に発生する静電気によってTFT特性がシフトし、TFT回路の動作に不具合が発生することがある。
具体的には、デバイス形成工程終了後に行われるドライバ回路の動作テストで上記したような静電気の問題が発生すると、後の工程に進めるための良品選別ができなくなってしまう。また、転写工程時にこのような問題が生じると完成後のパネルに不具合が発生することがあり、全体として製品製造の歩留まりが低下してしまうという問題がある。
例えば、特許文献1には、剥離層に導電性を付与して転写工程中に発生する静電気を除電する方法が提案されている。
特開2006−135051号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成の場合、転写のために剥離層を除去すると除電作用がなくなってしまうため、デバイス形成工程での不具合は解消できるものの、転写工程以降に発生する不具合には対応することができない。また、デバイス形成工程時や転写工程時にデバイス形成層に接する面に発生する静電気は除電処理によって速やかに消失するが、剥離層が高抵抗なため、TFT素子のチャネルに蓄積された静電気は容易に抜き出すことができない。これは歩留まりの低下に繋がる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、静電気によるTFT回路の動作不具合を回避するとともに歩留まりの向上を図ることのできる電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板、電子機器を提供することを目的の一つとしている。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、可撓性を有する素子基板と対向基板との間に電気光学層を挟持してなり、表示部に画素回路、非表示部に周辺回路が形成された電気光学装置であって、前記素子基板上に、表示部に配置された前記画素回路と、非表示部に配置された前記周辺回路と、前記画素回路の一部を構成するボトムゲート構造の選択トランジスタ上に層間絶縁層を介して形成される第1導電層と、前記周辺回路の一部を構成するボトムゲート構造の第1トランジスタ上に前記層間絶縁層を介して形成される第2導電層と、を含む回路層を備え、前記第2導電層が接地されていることを特徴とする。
このような構成によれば、画素回路の一部を構成する選択トランジスタ上に第1導電層を形成し、周辺回路の一部を構成する第1トランジスタ上に第2導電層を形成することによって、選択トランジスタ及び第1トランジスタの半導体層が第1及び第2導電層と各々のゲート電極とによって挟まれた構成とすることができるので、静電気が半導体層に達するのを防ぐことができる。これによって、各トランジスタの半導体層が帯電してしまうのを防止することができる。また、第2導電層が接地されていることから、転写工程後や装置完成後に発生した静電気を随時除去することができるので、静電気によってトランジスタの特性がシフトするのを抑えることができる。
これにより、画素回路及び周辺回路に対する静電気の影響をなくして回路動作に不具合が発生するのを回避することができる。
また、前記素子基板上に前記回路層が直接形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、素子基板上に回路層が直接形成されていることから、電気光学装置の薄型化を図ることができる。
また、前記素子基板と前記回路層との間に接着層が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、素子基板と回路層との間に接着層が形成されていることから、回路層の保護機能が向上する。
また、前記第1導電層及び前記第2導電層が、前記画素電極と同じ材料から形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、画素電極と同じ材料で導電層を形成することができるので、製造が容易になるとともに他の材料を別途用意する必要がないためコスト面でも優位である。
また、前記第1導電層及び前記第2導電層が、前記選択トランジスタ及び前記第1トランジスタ上に存在する複数の前記層間絶縁層の間に存在することが好ましい。
このような構成によっても、静電気による選択トランジスタ及び第1トランジスタの特性劣化を効果的に抑えることができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記課題を解決するために、第1基板上に、アモルファスシリコンからなる剥離層を形成する工程と、前記剥離層上に前記画素回路と前記周辺回路とを含む回路層を形成する工程と、前記第1基板上に前記回路層を介して第2基板を接合させる工程と、前記第1基板を剥離して前記回路層を素子基板へ転写させる工程と、前記第2基板を剥離して前記素子基板上に電気光学層を介して対向基板を接合させる工程と、を有し、前記回路層を形成する工程では、前記画素回路の一部を構成する選択トランジスタ及び前記周辺回路の一部を構成する第1トランジスタをボトムゲート構造とし、前記選択トランジスタ上に第1導電層を形成し、前記第1選択トランジスタ上の第2導電層を接地させることを特徴とする。
本発明によれば、画素回路の一部を構成する選択トランジスタ上に第1導電層を形成し、周辺回路の一部を構成する第1トランジスタ上に第2導電層を形成することによって、選択トランジスタ及び第1トランジスタの半導体層が第1及び第2導電層と各々のゲート電極とによって挟まれた構成とすることができるので、静電気が半導体層に達するのを防止することができる。これによって、各トランジスタの半導体層が帯電してしまうのを防止することができる。また、第2導電層が接地されていることから、転写工程後や装置完成後に発生した静電気を随時除去することができるので、静電気によってトランジスタの特性がシフトしてしまうのを抑えることができる。
これにより、画素回路及び周辺回路に対する静電気の影響をなくして回路動作に不具合が発生するのを回避することができる。
また、前記第1基板を剥離した後、前記回路層を素子基板上に接着層を介して転写する工程を有することが好ましい。
このような構成によれば、回路層の裏面側を素子基板によって保護することができるので、耐久性が高まる。
また、前記回路層を形成する工程において、前記導電層を前記画素電極と同時にパターン形成することが好ましい。
このような構成によれば、導電層と画素電極とを同一材料を用いて同時に形成することができるので、製造が容易であるとともに別途材料を用意する必要がないのでコストを削減することができる。
また、本発明の電気光学装置用基板は、上記課題を解決するために、対向基板との間に電気光学層を挟持して電気光学装置を構成する電気光学装置用基板であって、可撓性を有する基板本体上に、表示部に配置された画素回路と、非表示部に配置された周辺回路と、前記画素回路の一部を構成するボトムゲート構造の選択トランジスタ上に層間絶縁層を介して形成される第1導電層と、前記周辺回路の一部を構成するボトムゲート構造の第1トランジスタ上に前記層間絶縁層を介して形成される第2導電層と、を含む回路層を備え、前記第2導電層が接地されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第1導電層及び第2導電層と、選択トランジスタ及び第1トランジスタの各ゲート電極とによって、選択トランジスタ及び第1トランジスタの各半導体層を挟み込む構成とすることができるので、静電気が半導体層に達するのを防ぐことができる。これにより、各トランジスタの半導体層が帯電してしまうのを防止することができる。また、第2導電層が接地されていることから、発生した静電気を効果的に放出させることが可能となり、静電気によって薄膜トランジスタの特性がシフトしてしまうのを抑えることができる。
これにより、画素回路及び周辺回路に対する静電気の影響をなくして回路動作に不具合が発生するのを回避することができる。
また、前記基板本体と前記回路層との間に接着層が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、回路層の保護機能が向上する。
また、前記基板本体上に前記回路層が直接形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、基板の薄型化が図れる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、静電気による特性劣化が抑えられた薄膜トランジスタを備える電気光学装置を備えたことから、信頼性の高い電子機器が得られる。
第1実施形態に係る電気泳動表示装置の全体構成を示す図。 画素の回路構成図。 (a)は、表示部における電気泳動表示装置の部分断面図、(b)は、マイクロカプセルの模式断面図。 (a)は、1つの画素における素子基板の平面図であり、(b)は、素子基板全体を示す平面図。 図4(a)のA−A’線に沿う位置における画素回路の一部を示す断面図と、周辺回路の一部を示す断面図。 電気泳動素子の動作説明図。 第1実施形態の製造方法における製造工程のフローチャート。 第1実施形態の製造方法における電気泳動表示装置の部分断面図。 第1実施形態の製造方法における電気泳動表示装置の部分断面図。 第1実施形態の製造方法における電気泳動表示装置の部分断面図。 第2実施形態の電気泳動表示装置の部分断面図。 第1及び第2導電層の変形例を示す図。 電子機器の一例を示す図。 電子機器の一例を示す図。 電子機器の一例を示す図。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
図1は、本発明の電気光学装置の一実施形態である電気泳動表示装置の概略構成を示す回路図である。
電気泳動表示装置(電気光学装置)100は、図1に示すように、複数の画素40が配列された表示部5を有している。表示部5の周辺には、走査線駆動回路61(周辺回路)及びデータ線駆動回路62(周辺回路)が配置されている。走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62は、それぞれ不図示のコントローラと接続されている。
表示部5には走査線駆動回路61から延びるm本の走査線66と、データ線駆動回路62から延びる複数のデータ線68とが形成されており、これら交差位置に対応して画素40が設けられている。
走査線駆動回路61は、行方向に延びるm本の走査線66(Y1、Y2、…、Ym)を介して各々の画素40に接続されており、不図示のコントローラの制御のもと、1行目からm行目までの走査線を順次選択し、画素40に設けられた選択トランジスタTRs(図2参照)のオンタイミングを規定する選択信号を、選択した走査線66を介して画素40に供給する。
データ線駆動回路62は、列方向に延びるn本のデータ線68(X1、X2、…、Xn)を介して各々の画素40に接続されており、コントローラ3の制御のもと、画素40の各々に対応する1ビットの画像データを規定する画像信号を画素40に供給する。
なお、本実施形態では、画像データ(画素データ)「0」(白)を規定する場合にはローレベル(L)の画像信号を画素40に供給し、画像データ(画素データ)「1」(黒)を規定する場合はハイレベル(H)の画像信号を画素40に供給する。また、中間階調の画素データを規定する場合にはLからHの中間のレベルの画像信号を画素40に供給する。
図2は、画素40の回路構成図である。
表示部5の各画素40には、選択トランジスタTRs、画素電極35、電気泳動素子32(電気光学層)、共通電極37及び保持容量C1が設けられている。
保持容量C1の一方の電極は選択トランジスタTRsのドレインに接続され、他方の電極は容量線69に接続されている。保持容量C1は、選択トランジスタTRsを介して書き込まれた画像信号を所定期間保持する。
この画素回路においては、走査線66が選択されると選択トランジスタTRsがオン状態となり、データ線68から選択トランジスタTRsを介して画素電極35に画像信号が入力されるとともに、保持容量C1が充電される。走査線66が非選択となると選択トランジスタTRsはオフ状態となるが、その後も保持容量C1に蓄えられたエネルギーで電気泳動素子32の荷電粒子を移動させる。
図3(a)は、表示部5における電気泳動表示装置100の部分断面図である。
電気泳動表示装置100は、素子基板30(電気光学装置用基板)と対向基板31との間に、複数のマイクロカプセル20を配列してなる電気泳動素子32を挟持した構成を備えている。表示部5において、素子基板30の電気泳動素子32側には、複数の画素電極35と第1導電層77Aとが互いに一体となって各画素40に対応して配列形成されている。電気泳動素子32は、接着剤層33を介して画素電極35及び第1導電層77Aと接着されている。画素電極35及び第1導電層77Aは、Cu箔上にニッケルめっきと金めっきとをこの順で積層したものや、Al、ITO(インジウム錫酸化物)などにより形成された電極である。また、非表示部6には、上記した走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62にそれぞれ対応する第2導電層77Bが形成されている。この第2導電層77Bは、先に述べた画素電極35及び第1導電層77Aと同一工程にて同一材料を用いて形成されたものである。
素子基板30は、プラスチックなどからなる可撓性基板であり、画像表示面とは反対側に配置されるため透明なものでなくてもよい。素子基板30上には、接着層36及び下地層103を介して回路層34が形成されている。この回路層34には、省略しているが、図1及び図2に示した走査線66、データ線68、選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1などが形成されており、回路層34の最表面には複数の画素電極35(第1導電層77)が形成されている。
一方、対向基板31は、プラスチックなどからなる可撓性基板であり、画像表示側に配置されるため透明基板とされる。対向基板31の電気泳動素子32側には複数の画素電極35と対向する平面形状の共通電極(対向電極)37が形成されており、共通電極37上に電気泳動素子32が設けられている。共通電極37は、MgAg、ITO、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)などから形成された透明電極である。
なお、電気泳動素子32は、予め対向基板31側に形成され、接着剤層33までを含めた電気泳動シートとして取り扱われるのが一般的である。製造工程において、電気泳動シートは接着剤層33の表面に保護用の剥離シートが貼り付けられた状態で取り扱われる。そして、別途製造された素子基板30(画素電極35や各種回路などが形成されている)に対して、剥離シートを剥がした当該電気泳動シートを貼り付けることによって、表示部5を形成する。このため、接着剤層33は画素電極35側のみに存在することになる。
対向基板31の外面側には表面保護基板39が貼り合わされている。表面保護基板39の構成材料としては、光透過性が高く、平坦度が優れ、キズつきにくい材料、例えばアクリル樹脂などが挙げられる。アクリル樹脂の他には、例えばガラスなどが適している。具体的には、無機ガラスや、クリスタルガラス、サファイヤガラスや、アクリルガラスなどを用いることができる。表面保護基板39は素子基板30及び対向基板31と共に電気泳動素子32を覆う構成になっている。
そして、さらに電気泳動素子32の周囲は封止部38によって封止されている。この封止部38は、電気泳動表示装置100の素子基板30の周縁部上に配置され、電気泳動素子32の周方向を囲うように描画形成されている。封止部38は、対向基板31および表面保護基板39にかけてこれらの側壁を覆うように設けられていることから、電気泳動素子32に対する防湿性が確保されたものとなっている。
封止部38の材料としては、エポキシ樹脂よりも弾性率(熱応力)の小さい材料が好ましく、例えば、ABS、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネイド(PC)、ポリアミド(PA)6ナイロン、ポリエステルテレフタレート(PET)、ポリプチレンテレフタレート(PBT)、変性ポリフェニレンエーテル(MPPE)、変性ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリレート(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)等が挙げられる。
図3(b)は、マイクロカプセル20の模式断面図である。
マイクロカプセル20は、例えば50μm程度の粒径を有しており、内部に分散媒21と、複数の白色粒子(電気泳動粒子)27と、複数の黒色粒子(電気泳動粒子)26とを封入した球状体である。マイクロカプセル20は、図3(a)に示すように共通電極37と画素電極35とで挟持され、1つの画素40内に1つ又は複数のマイクロカプセル20が配置される。
マイクロカプセル20の外殻部(壁膜)は、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルなどのアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴムなどの透光性を持つ高分子樹脂などを用いて形成される。
分散媒21は、白色粒子27と黒色粒子26とをマイクロカプセル20内に分散させる液体である。分散媒21としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂肪族炭化水素(ぺンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロへキサン、メチルシクロへキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類(キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンなど))、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど)、カルボン酸塩などを例示することができ、その他の油類であってもよい。これらの物質は単独又は混合物として用いることができ、さらに界面活性剤などを配合してもよい。
白色粒子27は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電されて用いられる。黒色粒子26は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電されて用いられる。
これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンドなどの粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤などを添加することができる。
また、黒色粒子26及び白色粒子27に代えて、例えば赤色、緑色、青色などの顔料を用いてもよい。かかる構成によれば、表示部5に赤色、緑色、青色などを表示することができる。
ここで、図4(a)は、1つの画素40における素子基板30の平面図であり、図4(b)は、素子基板30全体を示す平面図である。図5は、図4(a)のA−A’線に沿う位置における画素回路の一部を示す断面図と、周辺回路の一部を示す断面図である。
図4(a)に示すように、選択トランジスタTRsは、平面視略矩形状の半導体層41aと、データ線68から延出されたソース電極41cと、半導体層41aと画素電極35とを接続するドレイン電極41dと、走査線66から延出されたゲート電極41eとを有する。画素電極35と容量線69とが重なる領域には保持容量C1が形成されている。
また、本実施形態においては、図4(a)に示すように、表示部5の各画素40内に、画素電極35と一体とされた第1導電層77Aが形成されている。この第1導電層77Aは、画素電極35と同一材料を用いて、選択トランジスタTRs上に該選択トランジスタTRsの形成領域を覆うようにして形成されている。よって、実質的には画素電極35を選択トランジスタTRs上まで延長させた構成となっている。
また、図4(b)に示すように、非表示部6に配置された走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62の形成領域と重なるそれぞれの領域には、第2導電層77Bが形成されている。これら第2導電層77B,77Bは、第1導電層77Aと同様に画素電極35と同一の材料で形成されたものである。
図5に示す断面構造を見ると、素子基板30上には接着層36および下地層103が基板面からこの順で形成されている。下地層103の表面には、表示部5側及び非表示部6側のそれぞれに、AlやAl合金からなるゲート電極41e,41eが形成されている。そして、ゲート電極41e,41eを覆ってシリコン酸化物やシリコン窒化物からなるゲート絶縁膜41b,41bが形成されている。ゲート絶縁膜41b,41bを介してゲート電極41e,41eと対向する領域にアモルファスシリコンやポリシリコンからなる半導体層41a,41aが形成されている。半導体層41a,41aに一部乗り上げるようにして、AlやAl合金からなるソース電極41c,41cとドレイン電極41d,41dとが形成され、このようにして表示部5側に複数の選択トランジスタTRsおよび非表示部6側に複数の第1トランジスタTR1がそれぞれ形成されている。
また、非表示部6側のゲート絶縁膜41b上には第1トランジスタTR1のソース電極41cやドレイン電極41dと同時にパターン形成された接地電極78が形成されている。この接地電極78は、第1トランジスタTR1毎に設けるのではなく、走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62に対応するそれぞれの第2導電層78B毎に1つずつ設けておけばよい。
そして、接地電極78、第1トランジスタTR1のソース電極41c、ドレイン電極41d及び半導体層41aや、選択トランジスタTRsのソース電極41c(データ線68)、ドレイン電極41d及び半導体層41aやゲート絶縁膜41bを覆って、シリコン酸化物やシリコン窒化物からなる第1層間絶縁層34a及び第2層間絶縁層34bが基板側からこの順に積層して形成されている。そして、この第2層間絶縁層34b上に、画素電極35、第1導電層77A及び第2導電層77Bがそれぞれ形成されている。
画素電極35は画素40の開口領域の略全体に形成され、第1導電層77Aは選択トランジスタTRsの形成領域と同じかこれよりも大きい領域で形成されている。第2導電層77Bは、上述したように走査線駆動回路61あるいはデータ線駆動回路62の形成領域と同じかこれよりも大きい領域で形成されており、各駆動回路を構成する多数の第1トランジスタTR1の全てに対応してこれらを覆う大きさで形成されている。
各画素40内に形成された画素電極35及び第1導電層77Aは、第1層間絶縁層34a及び第2層間絶縁層34bを貫通しドレイン電極41dに達するコンタクトホールH1を介してドレイン電極41dと接続されている。一方、第2導電層77Bは、第1層間絶縁層34a及び第2層間絶縁層34bを貫通して接地電極78に達するコンタクトホールH2を介して接地電極78と接続されている。
図6は、電気泳動素子の動作説明図である。図6(a)は、画素40を白表示する場合、図6(b)は、画素40を黒表示する場合をそれぞれ示している。
図6(a)に示す白表示の場合には、共通電極37が相対的に高電位、画素電極35が相対的に低電位に保持される。これにより、負に帯電した白色粒子27が共通電極37に引き寄せられる一方、正に帯電した黒色粒子26が画素電極35に引き寄せられる。その結果、表示面側となる共通電極37側からこの画素を見ると、白色(W)が認識される。
図6(b)に示す黒表示の場合、共通電極37が相対的に低電位、画素電極35が相対的に高電位に保持される。これにより、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37に引き寄せられる一方、負に帯電した白色粒子27が画素電極35に引き寄せられる。その結果、共通電極37側からこの画素を見ると黒色(B)が認識される。
なお、図6は、黒粒子が正に、白粒子が負に帯電している場合の動作説明図であるが、必要に応じて、黒粒子を負に、白粒子を正に帯電させてもよい。この場合、上記と同様に電位を供給すると、白表示と黒表示とを反転した表示が得られる。
本実施形態の電気泳動表示装置100は、画素40毎に画素回路の一部を構成する選択トランジスタTRs上を覆う第1導電層77Aが設けられており、この第1導電層77Aは画素電極35と一体形成されている。また、非表示部6に配置された走査線駆動回路61の一部を構成する複数の第1トランジスタTR1上にはこれらを一括して覆う第2導電層77Bが形成され、データ線駆動回路62の一部を構成する複数の第1トランジスタTR1上にもこれらを一括して覆う第2導電層77Bが形成されている。
このように、各トランジスタTRs,TR1のチャネル部分(半導体層41a)がそれぞれゲート電極41eと第1導電層77Aあるいは第2導電層77Bとによって挟まれた構成とされていることにより、静電気が遮蔽され、静電気が半導体層41aに達するのを防ぐことができる。よって、電気泳動表示装置100の利用時にトランジスタの半導体層41aに静電気が蓄積するのを回避することができる。これにより、トランジスタの特性がシフトしてしまうのを防止でき、TFT回路が静電気の影響を受けずに安定して動作をすることができる。
また、電気泳動表示装置100内の静電気は、非表示部6側の第2導電層77B及び接地電極78を介して随時放出することができる。このため、電気泳動表示装置100内の静電気を容易に除去することが可能となり、トランジスタに影響を与える前に効果的に静電気を除去することができる。
これにより、画素回路及び周辺回路(走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62)に対する静電気の影響をなくして回路動作に不具合が発生するのを回避することができる。よって、信頼性の高い電気泳動表示装置100が得られる。
[電気泳動表示装置の製造方法]
次に、本発明に係る電気泳動表示装置100の製造方法について説明する。図7は製造工程のフローチャートである。図8〜図10は、製造工程断面図の模式図である。本実施形態の製造工程としては以下の各工程を備える。
本実施形態の電気泳動表示装置100の製造方法は、図7に示すように、第1剥離層形成工程S1、被転写層形成工程S2、転写基板接合工程S3、転写元基板剥離工程S4、素子基板への接着工程S5、転写基板分離工程S6及び対向基板の接着工程S7を有する。
まず、図8(a)に示すように、転写元基板101(第1基板)上に、所定のエネルギー付与によって剥離する第1剥離層102を形成する(S1)。
転写元基板101としては、薄膜トランジスタを製造するための高温プロセスに十分耐えられる基板、例えば、1000℃程度に耐える石英ガラス等の透光性耐熱基板が利用可能である。転写元基板101には、石英ガラスの他、ソーダガラス等の耐熱性ガラス等を使用可能である。転写元基板の厚さが薄すぎると強度の低下を招き、逆に厚すぎると、転写元基板の透過率が低い場合に照射光の減衰を招く。ただし、転写元基板101の照射光の透過率が高い場合には、上記上限値を越えてその厚みを厚くすることができる。
第1剥離層102は、所定のエネルギー付与によって剥離するものであって、層内や界面において層内剥離または界面剥離を生ずる特性を備える。第1剥離層102に一定の強度の光を照射することにより、アブレーション等が生じて剥離が起きることとなる。このような特性を備える第1剥離層102に適する組成として、本実施形態ではアモルファスシリコン(a−Si)を使用する。第1剥離層102は、塗布法やスピンコートなどにより均一な膜厚で形成される。
次に、転写元基板101上に第1剥離層102を介して下地層103を形成する。
この下地層103は、被転写層110の最下層となる層であり、例えば、製造時又は使用時において被転写層110を物理的又は化学的に保護する保護層として機能する。下地層103の材料としては、例えばポリイミドが挙げられる。
次に、図8(b)に示すように、転写元基板101上に複数の薄膜トランジスタを形成する。ここでは、表示領域5Aに複数の選択トランジスタTRsを形成し、非表示領域6Aに複数の第1トランジスタTR1を形成するとともに接地電極78を同時にパターン形成する。表示領域5Aに形成された選択トランジスタTRsは画素回路の一部を構成し、非表示領域6Aに形成された第1トランジスタTR1は走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62の一部をそれぞれ構成する。選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1は、ソース、ドレイン、チャネルからなる半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁層、ドレイン電極、ソース電極を備えて形成されている。これら選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1は、通常の薄膜トランジスタ製造技術を適用して製造される。
次に、図8(c)に示すように、選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1上に第1層間絶縁層34a及び第2層間絶縁層34bを順番に積層して形成した後、第2層間絶縁層34b上に画素電極35、第1導電層77A及び第2導電層77Bをそれぞれ同時にパターン形成する。また、これと同時に、画素電極35及び第1導電層77AはコンタクトホールH1を介して選択トランジスタTRsのソース電極41cと接続され、第2導電層77BはコンタクトホールH2を介して接地電極78と接続される。このようにして回路層34を構成し、被転写層110を完成させる(S2)。
次に、図8(d)に示すように、転写元基板101上に被転写層110(回路層34)及び接着層112を介して転写基板106を接合する(S3)。
まず、転写基板106を用意する。転写基板106は、最終基板として製品に搭載されるものではないため、転写元基板101と同様の材料を利用可能である。そして、この転写基板106と被転写層110とが接着層112を介して接合される。接着層112は、被転写層110上にスピンコートなどによって接着剤を塗布することにより形成される。接着層112に利用される接着剤としては、例えば、紫外線の照射によって接着力が弱まる接着剤や溶剤によって溶解する接着剤などが適宜選択される。
次に、図9(e)に示すように、転写元基板101側から、第1剥離層102に例えばエキシマレーザーなどのレーザー光Lを照射してエネルギーを付与し、第1剥離層102に界面剥離あるいは層内剥離を生じさせることにより転写元基板101を被転写層110から剥離させる(S4)。レーザー光の照射は、その強度が剥離層全体で均一となるように照射するのが好ましい。
次に、図9(f)に示すように、剥離された転写元基板101に代えて素子基板30が接着層36を介して接合される(S5)。
素子基板30は最終製品に搭載されるものであり、転写元基板101に比べ、耐熱性や耐蝕性が比較的劣るものであっても利用可能である。また、この素子基板30は、剛性が低く、可撓性、弾性を有するものであって、このような材料として、各種合成樹脂が挙げられる。合成樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱効果性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等、その他のものが適用可能である。
接着層36としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系等が利用可能である。この接着層36は、できるだけ薄い方が好ましく、被転写層110や素子基板30との親和性が良いものを選択する。
次に、図9(g)に示すように被転写層110から転写基板106を分離する(S6)。具体的には、接着層112にレーザー光Lを照射してエネルギーを付与し、接着層112(図9(g))の接着力を弱めることにより、転写基板106と接着層112とを被転写層110から分離する。
なお、図10(h)に示すように素子基板30上の接着層112を除去するには、接着剤の性質に応じた溶剤等を用いて除去して画素電極35、第1導電層77A及び第2導電層77Bを露出させるようにしてもよい。
図10(i)に示すように、素子基板30上に電気泳動素子32を介して対向基板31を貼り合わせる(S7)。まず、対向基板31の表面に共通電極37をパターン形成し、この共通電極37上に予め用意しておいた電気泳動シート32Aを不図示の接着剤を介して貼り付ける。電気泳動シート32Aは、接着剤層33までを含めたシートとして取り扱われるのが一般的である。製造工程において、電気泳動シートは接着剤層33の表面に保護用の剥離シート(不図示)が貼り付けられた状態で取り扱われる。そして、別途製造された素子基板30に対して剥離シートを剥がした電気泳動シート32Aを貼り付けることによって表示部5を形成する。
このとき、素子基板30上の複数の画素電極35の上方側からこれら画素電極35に電気泳動シート32A側を接触させるようにして、素子基板30上に電気泳動シート32Aを貼り合わせる。電気泳動シート32Aを貼り付けた後、プレス加工によって各部材同士を加圧接着させる。
次に、図10(j)に示すように、電気泳動シート32Aを素子基板30上の表示領域5Aに貼り合わせた後、対向基板31の外面に表面保護基板39を貼り合わせる。
その後、電気泳動素子32の周囲を封止部38によって封止する。封止部38は、紫外線硬化樹脂や熱効果樹脂からなり、非表示領域6Aにおいて電気泳動素子32を区画する位置に枠状に描画形成される。
このようにして、本実施形態の電気泳動表示装置100を得る。
本実施形態の製造方法によれば、選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1のそれぞれの半導体層41a上にそれぞれ第1導電層77A及び第2導電層77Bを形成しておくことにより、トランジスタの半導体層41aに静電気が帯電するのを防ぐことができる。これにより、トランジスタの特性がシフトしてしまうのを防止することができる。また、発生した静電気を第2導電層77B及び接地電極78を介して随時放出させることができるため、転写工程後に発生した静電気も効果的に放出することができる。このように、製造過程だけでなく装置利用時においても静電気からトランジスタを保護することができ、安定した駆動が続くようになる。
画素回路においては、選択トランジスタTRs上の近傍に画素電極35が存在していたため、周辺回路に比べると比較的静電気の影響は受けにくい構成ではあったが、各画素40に第1導電層77Aを設けてこの第1導電層77Aとゲート電極41eとで選択トランジスタTRsの半導体層41aを確実に挟み込む構成にすることで、静電気によるトランジスタへの悪影響をさらに受けにくくすることが可能となる。
したがって本実施形態では、第1導電層77A及び第2導電層77Bによって、各トランジスタTRs、TR1の半導体層41aが帯電するのを防止するとともに発生した静電気を効果的に放出することができるので、歩留まりが向上するとともに、特性劣化が抑えられた薄膜トランジスタを備える電気泳動表示装置100を提供可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の電気泳動表示装置について述べる。図11は、第2実施形態の電気泳動表示装置200の部分断面図である。
本実施形態の電気泳動表示装置200(電気光学装置)は、例えばポリイミドからなる素子基板50(電気光学装置用基板)を備えている。素子基板50上には回路層34が直接形成されており、接着層などが省かれているため先の実施形態の表示装置に比べて薄型となっている。先の実施形態では、回路層34の電気泳動素子32側とは反対側の面に下地層及び接着層を介してプラスチック等からなる基板が貼り合わされていたが、本実施形態では回路層34の表面に素子基板50が直接貼り合わされている。素子基板50の厚みは回路層34を化学的にも物理的にも十分に保護することのできる厚さで形成されている。また、素子基板50はポリイミドから形成されているため極めて柔軟に変形容易な可撓性基板となる。ここで、本実施形態では、素子基板50と対向する対向基板31としてプラスチック等からなる基板を用いたが、素子基板50と同じくポリイミドからなる基板を採用しても良い。
このような構成によれば、転写元基板101を剥離した後、被転写層110上に接着層36を介してプラスチック等の基板を貼り合わせる必要がないので、製造工程数が削減され製造時間を短縮できるとともにコスト面でも優位である。また、装置全体の薄型化を図ることができる。
本実施形態の電気泳動表示装置200を得る場合には、転写元基板101を被転写層110から剥離したままにし、被転写層110(回路層34)を素子基板30上に接着層36を介して転写する工程を省略する。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、先の実施形態では第2導電層77Bが画素電極35と同じ層に形成された構成となっているが、第2導電層77Bが画素電極35と異なる層に形成されていてもよい。
例えば、図12に示すように、第1導電層77A及び第2導電層77Bが選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1上に存在する複数の層間絶縁層の間に配置されていても良い。ここでは、第1層間絶縁層34aと第2層間絶縁層34bとの間に第1導電層77A及び第2導電層77Bが配置されている。このような構成によっても、選択トランジスタTRsのチャネル部分をゲート電極41eと第1導電層77Aとで挟み込む構成とすることができるので、選択トランジスタTRsに対する静電気の影響をなくすことができる。つまり、第2導電層77Bが選択トランジスタTRsおよび第1トランジスタTR1上に存在すれば画素電極35と同層でなくても良い。
なお、この場合、第1導電層77A及び第2導電層77Bを画素電極35と同じ材料を用いて形成してもいいが、異なる材料を用いて形成してもよい。
また、上記した第1導電層77A及び第2導電層77Bは、少なくとも各選択トランジスタTRs及び第1トランジスタTR1のチャネル部分を覆う大きさを有するものとする。
また、素子基板30上に、画素電極35や第1及び第2導電層77A,77Bを含む回路層34を形成した状態のものを電気泳動装置用基板として予め用意しておいてもよい。これにより、製造時間を短縮することができて生産効率を向上させることができる。この場合にも、素子基板30上に接着層36を介して回路層34が形成されていてもいいし、素子基板30上に回路層34が直接形成されていてもよい。
(電子機器)
次に、上記実施形態の電気光学装置(電気泳動表示装置100,200)を、電子機器に適用した場合について説明する。
図13は、腕時計1000(電子機器)の正面図である。腕時計1000は、時計ケース1002と、時計ケース1002に連結された一対のバンド1003とを備えている。
時計ケース1002の正面には、上記各実施形態の電気光学装置からなる表示部1005と、秒針1021と、分針1022と、時針1023とが設けられている。時計ケース1002の側面には、操作子としての竜頭1010と操作ボタン1011とが設けられている。竜頭1010は、ケース内部に設けられる巻真(図示は省略)に連結されており、巻真と一体となって多段階(例えば2段階)で押し引き自在、かつ、回転自在に設けられている。表示部1005では、背景となる画像、日付や時間などの文字列、あるいは秒針、分針、時針などを表示することができる。
図14は電子ペーパー1100(電子機器)の構成を示す斜視図である。電子ペーパー1100は、上記実施形態の電気光学装置を表示領域1101に備えている。電子ペーパー1100は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1102を備えて構成されている。
図15は、電子ノート1200(電子機器)の構成を示す斜視図である。電子ノート1200は、上記の電子ペーパー1100が複数枚束ねられ、カバー1201に挟まれているものである。カバー1201は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する図示は省略の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
以上の腕時計1000、電子ペーパー1100、及び電子ノート1200によれば、本発明に係る電気光学装置が採用されているので、動作信頼性に優れ、表示品質の高い表示部を備えた電子機器となる。
なお、上記の電子機器は、本発明に係る電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部にも、本発明に係る電気光学装置は好適に用いることができる。また、スマートペーパーやICタグなどにも好適に用いることができる。
5 表示部、5A 表示領域、6 非表示部、6A 非表示領域、30,50 素子基板(電気光学装置用基板)、31 対向基板、32 電気泳動素子、32A 電気泳動シート、34 回路層、34a 第1層間絶縁層、34b 第2層間絶縁層、35 画素電極、36 接着層、40 画素、41e ゲート電極、61 走査線駆動回路、62 データ線駆動回路、77A 第1導電層、77B 第2導電層、C1 保持容量、S1 第1剥離層形成工程、S2 被転写層形成工程、S3 転写基板接合工程、S4 転写元基板剥離工程、S5 接着工程、S6 転写基板分離工程、S7 接着工程、100,200 電気泳動表示装置(電気光学装置)、101 転写元基板、102 第1剥離層、103 下地層、106 転写基板、110 被転写層、112 接着層、TR1 第1トランジスタ、TRs 選択トランジスタ、1000 腕時計(電子機器)、1100 電子ペーパー(電子機器)、1200 電子ノート(電子機器)

Claims (12)

  1. 可撓性を有する素子基板と対向基板との間に電気光学層を挟持してなり、表示部に画素回路、非表示部に周辺回路が形成された電気光学装置であって、
    前記素子基板上に、
    表示部に配置された前記画素回路と、
    非表示部に配置された前記周辺回路と、
    前記画素回路の一部を構成するボトムゲート構造の選択トランジスタ上に層間絶縁層を介して形成される第1導電層と、
    前記周辺回路の一部を構成するボトムゲート構造の第1トランジスタ上に前記層間絶縁層を介して形成される第2導電層と、を含む回路層を備え、
    前記第2導電層が接地されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記素子基板と前記回路層との間に接着層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  3. 前記素子基板上に前記回路層が直接形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  4. 前記第1導電層及び前記第2導電層が、前記画素電極と同じ材料から形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1導電層及び前記第2導電層が、前記選択トランジスタ及び前記第1トランジスタ上に存在する複数の前記層間絶縁層の間に存在することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 第1基板上に、アモルファスシリコンからなる剥離層を形成する工程と、
    前記剥離層上に前記画素回路と前記周辺回路とを含む回路層を形成する工程と、
    前記第1基板上に前記回路層を介して第2基板を接合させる工程と、
    前記第1基板を剥離して前記回路層を素子基板へ転写させる工程と、
    前記第2基板を剥離して前記素子基板上に電気光学層を介して対向基板を接合させる工程と、を有し、
    前記回路層を形成する工程では、前記画素回路の一部を構成する選択トランジスタ及び前記周辺回路の一部を構成する第1トランジスタをボトムゲート構造とし、前記選択トランジスタ上に第1導電層を形成し、前記第1選択トランジスタ上の第2導電層を接地させることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 前記第1基板を剥離した後、前記回路層を素子基板上に接着層を介して転写する工程を有することを特徴とする請求項6記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記回路層を形成する工程において、
    前記導電層を前記画素電極と同時にパターン形成することを特徴とする請求項6又は7記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 対向基板との間に電気光学層を挟持して電気光学装置を構成する電気光学装置用基板であって、
    可撓性を有する基板本体上に、
    表示部に配置された画素回路と、
    非表示部に配置された周辺回路と、
    前記画素回路の一部を構成するボトムゲート構造の選択トランジスタ上に層間絶縁層を介して形成される第1導電層と、
    前記周辺回路の一部を構成するボトムゲート構造の第1トランジスタ上に前記層間絶縁層を介して形成される第2導電層と、を含む回路層を備え、
    前記第2導電層が接地されていることを特徴とする電気光学装置用基板。
  10. 前記基板本体と前記回路層との間に接着層が形成されていることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置用基板。
  11. 前記基板本体上に前記回路層が直接形成されていることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置用基板。
  12. 請求項1から5のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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