JP2011145248A - 粘度計及び粘度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熟練者でなくても、安定した粘度測定を行えるようにする。
【解決手段】本発明による粘度計は、液体の粘度を測定する粘度計であって、測定対象の液体を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留されている液体を攪拌する攪拌手段と、前記攪拌手段が攪拌することによって、前記貯留部に貯留されている液体が流入する管状の測定管とを備え、前記測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の高さを測定するための目盛が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による粘度計は、液体の粘度を測定する粘度計であって、測定対象の液体を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留されている液体を攪拌する攪拌手段と、前記攪拌手段が攪拌することによって、前記貯留部に貯留されている液体が流入する管状の測定管とを備え、前記測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の高さを測定するための目盛が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、液体の粘度を測定する粘度計及び粘度測定方法に関する。
一般に、塗装現場において塗料をスプレー塗装したりする場合、安定した塗装品質を確保するために、塗料の粘度測定を行い、塗料の粘度を一定に保つことが重要である。塗料の粘度の測定方法には、様々な手法が用いられているが、最も一般的な測定方法としてカップ法と呼ばれる方法がある。カップ法では、底面に小孔が設けられたカップに測定対象の塗料を入れ、カップ底面の小孔から塗料が落ち始めるときから、流れ落ちる塗料が途切れるときまでを黙視で確認し、その時間をストップウォッチ等の計時手段を用いて測定する。
また、例えば、特許文献1には、液体の粘度を測定可能な回転微小毛式粘度計が記載されている。特許文献1に記載された回転微小毛式粘度計では、垂直流路内の螺線ワイヤを回転させて外部の液体を汲み上げ、垂直流路から分岐する分岐流路に設けられた目盛りを確認して汲み上がった液体の高さを測定することによって、液体の粘度を測定する。
また、例えば、特許文献2には、回転粘度計を備えた塗装装置が記載されている。特許文献2に記載された回転粘度計では、回転粘度計に設けられたロータの所定レベルまで塗料を浸漬させ、ロータを回転させたときのスプリングの捩れの角度を読み取ることによって、塗料の粘度を測定する。
また、例えば、特許文献3には、インクジェット印写装置におけるインク粘度検知装置が記載されている。特許文献3に記載されたインク粘度検知装置では、インクを円筒状容器に入れて回転させた時に、インク液面が描く回転放物面の深さを検知することによって、インクの粘度を測定する。
カップ法による粘度測定を行う場合、カップを沈められる塗料の量として、例えば、300ml以上の塗料を必要とする。また、1人で測定を行う場合には、一方の手に粘度計カップを持ち、他方の手にストップを持って、タイミング良く両方を操作する必要がある。そのため、粘度の測定に熟練を要し、また、測定開始や塗料が途切れるタイミングの判断やストップウォッチの操作タイミングにバラツキが生じやすく、測定結果のバラツキが生じやすい。
また、特許文献1〜特許文献3に記載された粘度計を用いれば、測定結果のバラツキをある程度権限することができる。しかし、例えば特許文献1に記載された回転微小毛式粘度計を用いる場合、測定対象の液体を入れた容器を別に用意して回転微小毛式粘度計の垂直流路を入れ、垂直流路内に設けられた所定の液面線に液体表面が位置する状態を保って測定を開始しなければならない。そのため、やはり1人で測定する場合には操作が容易とはいえず熟練を要する。また、特許文献2に記載された回転粘度計を用いる場合、スプリングの捩れの角度を読み取らなければならず、特許文献3に記載されたインク粘度検知装置を用いる場合、回転するインク液面が描く回転放物面の深さを測定しなければならない。そのため、目盛り等の読み方が難しく、測定が容易であるとはいえない。
そこで、本発明は、熟練者でなくても、安定した粘度測定を行える粘度計及び粘度測定方法を提供することを目的とする。
本発明による粘度計は、液体の粘度を測定する粘度計であって、測定対象の液体を貯留する貯留部と、貯留部に貯留されている液体を攪拌する攪拌手段と、攪拌手段が攪拌することによって、貯留部に貯留されている液体が流入する管状の測定管とを備え、測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の高さを測定するための目盛が設けられていることを特徴とする。
本発明による粘度測定方法は、液体の粘度を測定する粘度測定方法であって、測定対象の液体を貯留部に貯留し、貯留部に貯留されている液体を攪拌し、貯留部に貯留されている液体を攪拌することによって、貯留部に貯留されている液体を、流入した液体の液面の高さを測定するための目盛が設けられた管状の測定管に流入させることを特徴とする。
本発明によれば、熟練者でなくても、安定した粘度測定を行うことができる。
実施形態1.
以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。本発明による粘度計では、容器に一定量の塗料を入れ、容器内の塗料を攪拌することによってうず流を発生させ、そのうず流の流れによって、容器の側面側に設けられた粘度測定管内に塗料が流入する。そして、粘度測定管内で押し上げられる塗料液面の高さが塗料の粘度に応じた摩擦抵抗によって異なる性質を利用し、塗料の粘度の測定を可能とする。
以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。本発明による粘度計では、容器に一定量の塗料を入れ、容器内の塗料を攪拌することによってうず流を発生させ、そのうず流の流れによって、容器の側面側に設けられた粘度測定管内に塗料が流入する。そして、粘度測定管内で押し上げられる塗料液面の高さが塗料の粘度に応じた摩擦抵抗によって異なる性質を利用し、塗料の粘度の測定を可能とする。
図1は、本発明による粘度計の構造の例を示す断面図である。また、図2は、図1に示す粘度計を上面側から見た上面図である。なお、本実施形態では、図1及び図2に示す粘度計をうず流側管式粘度計ともいう。また、本実施形態では、うず流側管式粘度計を塗料の粘度を測定する用途に用いる場合を示しているが、塗料以外の液体(例えば、液体状の各種薬品や建築材料)の粘度を測定する用途に適用してもよい。図1及び図2に示すように、うず流側管式粘度計は、容器1と粘度測定管3とが接続部13を介して接続されて構成されている。
容器1は、測定対象の塗料10を入れるための容器であり、耐薬品性及び耐溶剤性を有するガラス等の材料を用いて作製されている。本実施形態では、容器1の容積は100mlであるものとする。なお、容器1の容積は、本実施形態で示したものに限られず、例えば、液体の粘度を測定可能な範囲で、より大きな容器や小さな容器を用いてもよい。また、容器1は、耐薬品性及び耐溶剤性を有する材料であれば、例えば、合成樹脂や金属製材料で作製されていてもよい。
また、容器1には、容器1内に塗料10を流し込んだときの塗料10の容量が50mlとなる位置に目盛線2が設けられている。従って、測定者は、塗料10の液面が目盛線2の位置となるように容器1内に塗料10を流し込むことによって、容器1内にちょうど50mlの塗料10を入れることができる。なお、液体の粘度を測定可能な範囲であれば、50mlに限らず、例えば、50mlより多くの量の液体が入る位置や少ない量の液体が入る位置に目盛線2が設けられていてもよい。
また、容器1の側面側には、接続部13を介して粘度測定管3が設けられている。粘度測定管3は、耐薬品性及び耐溶剤性を有するガラス等の材料を用いて作製されており、本実施形態では、管径5mm且つ高さ5cmであるものとする。なお、粘度測定管3のサイズは、本実施形態で示したものに限らず、よりサイズの大きいものや小さいものを用いてもよい。また、破損防止のため、粘度測定管3は、接続部13を介して容器1と一体に構成されていることが望ましい。
また、粘度測定管3の内部にはフロート4が設けられているとともに、粘度測定管3内の塗料液面の高さを測定するための目盛5が設けられている。フロート4は、粘度測定管3内の塗料10が上昇すると塗料液面の上昇に従って粘度測定管3内を上昇し、粘度測定管3内の塗料10が下降すると塗料液面の上昇に従って粘度測定管3内を下降する。従って、測定者は、粘度測定管3内のフロート4が目盛5のどの位置にあるかを目視で確認することによって、塗料液面の高さを測定することができる。
また、図1に示すように、粘度測定管3の上部は、開口部6側に向かって細くなるようにテーパ形状に形成されており、粘度測定管3の開口部6の直径がフロート4の直径よりも小さい。そのように構成することによって、うず流側管式粘度計を洗浄する際等にうず流側管式粘度計を逆さまにしても、フロート4が粘度測定管3の開口部6から落下してしまうことを防止している。
接続部13は、容器1と粘度測定管3とを接続し、耐薬品性及び耐溶剤性を有するガラス等の材料を用いて作製されている。なお、接続部13は、耐薬品性及び耐溶剤性を有する材料であれば、例えば、合成樹脂や金属製材料で作製されていてもよい。
また、図1に示すように、接続部13は、粘度測定管3側に向かって細くなるようにテーパ形状7に形成されている。そのようにテーパ形状7に形成されていることによって、容器1内で攪拌された塗料10が接続部13を介して粘度測定管3側に流入するときに、攪拌により発生した塗料10のうず流の変化を整流し、粘度測定管3への流れの滞留を抑制している。
例えば、接続部13がテーパ形状7となっておらず、容器1側から粘度測定管3側にかけて一定のサイズで形成されていたとすると、容器1側から流入したときの勢い(水圧)を保ったまま粘度測定管3側に塗料10が流入することになる。すると、流入した塗料10のうず流の変化が大きい場合には、接続部13内で塗料10の流れの滞留等が生じやすくなり、粘度測定管3内に塗料10をうまく送ることができない。そこで、本実施形態では、図1に示すように、接続部13をテーパ形状7に形成することによって、流入した塗料10の勢いを止め、塗料10のうず流の変化を整流するようにしている。そのようにすることによって、接続部13内で塗料10の流れが滞留してしまうことを防止し、粘度測定管3への流れの滞留を抑制している。
また、うず流側管式粘度計は、容器1内部にマグネット攪拌子12が設けられているとともに、容器1の下方に攪拌機11が設けられている。従って、攪拌機11を動作させ、マグネット攪拌子12を回転させることによって、容器1内に入れられた塗料10を攪拌することができる。
また、図1に示すように、容器1の底部は、マグネット攪拌子12を安定して回転させるために、すり鉢形状8に形成されている。すなわち、すり鉢形状8が形成されていることによって、容器1の底部は、マグネット攪拌子12の大きさと略同程度の大きさの窪み形状が形成されている。なお、本実施形態では、具体的には、マグネット攪拌子12の直径aは、容器1底部のうちのすり鉢形状8を除いた部分(窪み部分)の直径bよりも若干小さいものとする(図3参照)。
例えば、容器1の底部にすり鉢形状8を設けないとすると、マグネット攪拌子12は容器1に固定されている訳ではないのであるから、容器1の底部で自由に動き回り、塗料10を安定して攪拌することができない。そこで、図1に示すように、容器1底部をすり鉢形状8に形成すれば、容器1底部で回転するマグネット攪拌子12は、すり鉢形状8によって移動可能な範囲を制約される(すり鉢形状8に形成される窪み形状の範囲に動きを制限される)。そのため、マグネット攪拌子12を容器1の底部の略中央部で固定的に回転させることができ、塗料10を安定して攪拌することができる。
また、うず流側管式粘度計は、容器1の下方にウエイト9(すなわち、重り)が設けられている。そのように、本実施形態では、うず流側管式粘度計の下方にウエイト9を設けることによって、塗料10を攪拌するときの振動を防止したり、うず流側管式粘度計が横転してしまったりすることを防止している。なお、図1に示す例では、ウエイト9を容器1と攪拌機11との間に配置する場合が示されているが、塗料10を攪拌するときの振動や横転を防止できれば、ウエイト9の配置場所は、本実施形態で示したものの限られない。
次に、動作について説明する。図4は、うず流側管式粘度計の動作例を示す流れ図である。測定者は、粘度の測定を行う場合、まず、測定対象の塗料10の液面が目盛線2の位置となるまで、うず流側管式粘度計の容器1に塗料10を入れる(ステップS10)。そのようにすることによって、本実施形態では、50mlの塗料10を計量して容器1内に注ぎ込むことができる。
次いで、容器1内にマグネット攪拌子12を入れ、攪拌機11を動作させて、容器1内の塗料10を一定の回転速度で攪拌する(ステップS11)。なお、本実施形態では、容器1内の塗料10を30rpmの回転速度で攪拌するものとする。ただし、塗料10の粘度を測定可能であれば、30rpmよりも早い回転速度又は遅い回転速度で攪拌しても構わない。
なお、既に述べたように、マグネット攪拌子12の直径aは、容器1底部のうちのすり鉢形状8を除いた部分(窪み部分)の直径bよりも若干小さい(窪み部分と略同程度の大きさである)。そのため、マグネット攪拌子12は、容器1底部の略中央部に留まり、容器1底部の略中央部で安定して回転する。また、本実施形態では、容器1の下方にウエイト9が設けられているので、容器1の振動や横転を防止することができる。
容器1内の塗料10が攪拌されると、図2に示すように、容器1内の塗料10にうず流10aが発生する。うず流10aが発生すると、図5に示すように、発生したうず流10aによる水圧によって、容器1内の塗料10が接続部13を介して粘度測定管3に向かって流入する(ステップS12)。そして、粘度測定管3の液面の上昇に応じて、図5に示すように、粘度測定管3内のフロート4が塗料10の液面によって押し上げられる。なお、この場合、既に述べたように、接続部13にテーパ形状7が設けられていることによって、塗料10のうず流10aの乱れが整流され、粘度測定管3内に流入した塗料10の液面が安定する。
そして、測定者は、粘度測定管3に設けられた目盛5のどの位置にフロート4が位置しているかを読み取ることによって、塗料10の粘度を測定する(ステップS13)。
一般に、塗料の粘度が同じであれば、管摩擦抵抗によって粘度測定管3内を押し上げられる塗料液面の高さは一定となる筈である。従って、粘度測定管3の目盛5の値を読み取れば、塗料10の粘度を測定できることになる。
なお、測定対象の塗料10の粘度が低い場合には、管摩擦抵抗が小さいため、図6(a)に示すように、粘度測定管3内を押し上げられる塗料10の液面の高さは高くなる。従って、粘度測定管3内において塗料10の液面の上昇率が高い場合には、測定対象の塗料10の粘度が低いと判断することができる。また、測定対象の塗料10の粘度が高い場合には、管摩擦抵抗が大きいため、図6(b)に示すように、粘度測定管3内を押し上げられる塗料10の液面の高さは低くなる。従って、粘度測定管3内において塗料10の液面の上昇率が低い場合には、測定対象の塗料10の粘度が高いと判断することができる。
なお、測定対象の塗料10の粘度の具体的な算出については、例えば、粘度が既知である物質(例えば、JIS Z 8809に規定されている標準液)を同じ条件で測定して、その測定結果と比較することによって、測定対象の塗料10の具体的な粘度の値(例えば、パスカル秒(Pa・s))を求めればよい。
また、例えば、うず流側管式粘度計を用いて、予め粘度が既知である物質を複数測定しておき、その測定結果に基づいて、粘度測定管3の目盛5に予め粘度の値を表示しておくようにすることが望ましい。そのようにすれば、測定結果からさらに粘度の値に換算する算出作業を行わなくても、目盛5に表示された値を読み取るだけで、測定対象の塗料10の粘度を求めることができ、粘度測定作業の負担を軽減することができる。
以上に説明したように、本実施形態によれば、粘度測定管3を押し上げられる塗料10と粘度測定管3内壁との間の管摩擦抵抗が、塗料10の粘度が高い場合には大きく、粘度が低い場合には小さくなる性質を利用して、粘度測定管3内の塗料液面の高さを読み取ることによって、誰でも安定した粘度測定を行うことができる。従って、熟練者でなくても、安定した粘度測定を行えるようにすることができる。
また、本実施形態によれば、測定対象の塗料10を攪拌することによって、うず流10aを発生させ、容器1の側方に設けられた粘度測定管3内に塗料10を流入させる構造を有する。また、容器1と粘度測定管3との間の接続部13にテーパ形状7を設けることによって、攪拌により発生した塗料10のうず流10aの変化を整流し、粘度測定管3への流れの対流を抑制する構造を有する。そのため、粘度測定管3に流入した塗料10の液面を安定させることができ、塗料液面の高さを正確に読み取ることを可能として、塗料10の粘度測定の精度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、容器1の底部にすり鉢形状8を設けることによって、マグネット攪拌子12が容器1底部の略中央部に留まって安定して回転するようにしている。そのような面からも、粘度測定管3に流入した塗料10の液面を安定させることができ、塗料液面の高さを正確に読み取ることを可能として、塗料10の粘度測定の精度を向上させることができる。
また、本実施形態において、容器1と粘度測定管3とを接続部13を介して一体に構成する構造とすれば、粘度測定管3の破損を防止することができる。また、一体に構成されていることによって、うず流側管式粘度計を持ち運ぶ際等の利便性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、容器1の下方に厚みを設けてウエイト9を設けるように構成されているので、測定対象の塗料10を攪拌するときの振動や横転を防止することができる。
また、本実施形態によれば、粘度測定管3内に塗料10の液面の上昇や下降に応じて上昇又は下降するフロート4を設けるように構成されているので、フロート4の位置を確認することによって、塗料10の液面の高さの読み取りを容易にすることができ、塗料10の粘度測定の精度を向上させることができる。
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態を図面を参照して説明する。第1の実施形態では、1つの容器1に対して1つの粘度測定管3を設ける場合を示したが、1つの容器1に対して太さの異なる複数の粘度測定管を設けるように構成してもよい。図7は、第2の実施形態における粘度計を上面側から見た上面図である。図7に示すように、本実施形態では、うず流側管式粘度計は、1つの容器1に対して4つの粘度測定管3a〜3dが設けられている。
次に、本発明の第2の実施形態を図面を参照して説明する。第1の実施形態では、1つの容器1に対して1つの粘度測定管3を設ける場合を示したが、1つの容器1に対して太さの異なる複数の粘度測定管を設けるように構成してもよい。図7は、第2の実施形態における粘度計を上面側から見た上面図である。図7に示すように、本実施形態では、うず流側管式粘度計は、1つの容器1に対して4つの粘度測定管3a〜3dが設けられている。
図7に示すように、粘度測定管3a〜3dは、容器1の側面側の4方向に対角上に位置するように等間隔で設けられている。なお、各粘度測定管3a〜3dの配置の仕方は、図7に示したものに限らず、例えば、近接して配置されていてもよい。ただし、できるだけ各粘度測定管3a〜3dを相互に離して配置した方が、流入する塗料の流れの影響を相互に受けにくく望ましい。
また、各粘度測定管3a〜3dは、それぞれ太さが異なる。本実施形態では、例えば、粘度測定管3aの管径が2mmであるとし、粘度測定管3bの管径が4mmであるとし、粘度測定管3cの管径が6mmであるとし、粘度測定管3dの管径が8mmであるものとする。ただし、これは一例であり、各粘度測定管3a〜3dの太さを他の態様で異ならせてもよい。また、粘度測定管の数は4つにかぎらず、例えば、5以上の粘度測定管を設けても構わない。
塗料10と各粘度測定管3a〜3d内壁との間の管摩擦抵抗については、一般に、管径が大きいほど抵抗が小さく、管径が小さいほど抵抗が大きくなる性質がある。そのため、粘度測定管を押し上げられる塗料10の液面については、塗料10の粘度が同じであっても、管径が小さいほど上昇率が高く、管径が大きいほど上昇率が低い。そのため、管径の異なる複数の粘度測定管3a〜3dの上昇の度合いを確認することによって、より幅広い塗料の粘度測定を可能とすることができる。
例えば、測定対象の塗料10の粘度が大きい場合、粘度測定管の管径が大きすぎると、粘度測定管内で塗料10の液体表面が殆ど上昇せず、塗料10の粘度を正確に測定できない事態が考えられる。このような場合であっても、本実施形態では、管径の異なる複数の粘度測定管3a〜3dが設けられているので、より管径が小さい粘度測定管を用いた測定に切り替えることによって、塗料10の粘度測定の精度を向上させることができる。
一方、例えば、測定対象の塗料10の粘度が小さい場合、粘度測定管の管径が小さすぎると、粘度測定管内で塗料10が上昇しすぎて開口部から吹き出してしまい、塗料10の粘度を正確に測定できない事態が考えられる。このような場合であっても、本実施形態では、管径の異なる複数の粘度測定管3a〜3dが設けられているので、より管径が大きい粘度測定管を用いた測定に切り替えることによって、塗料10の粘度測定の精度を向上させることができる。
以上に説明したように、本実施形態によれば、太さの異なる複数の粘度測定管3a〜3dが設けられているので、測定対象の塗料10の粘度に応じて適切な太さの粘度測定管を用いて粘度測定を行うことができ、より幅広い塗料の粘度測定を可能とすることができる。
なお、上記に示した各実施形態では、以下の(1)〜(8)に示すような粘度計の特徴的構成が示されている。
(1)粘度計は、液体(例えば、塗料10)の粘度を測定する粘度計(例えば、うず流側管式粘度計)であって、測定対象の液体を貯留する貯留部(例えば、容器1)と、貯留部に貯留されている液体を攪拌する攪拌手段(例えば、マグネット攪拌子12)と、攪拌手段が攪拌することによって、貯留部に貯留されている液体が流入する管状の測定管(例えば、粘度測定管3)とを備え、測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の高さを測定するための目盛(例えば、目盛5)が設けられていることを特徴とする。
(2)粘度計は、管径が異なる複数の測定管(例えば、粘度測定管3a〜3d)を備えるように構成されていてもよい。
(3)粘度計において、測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の上昇又は下降に従って上昇又は下降する浮動部材(例えば、フロート4)を含むように構成されていてもよい。
(4)粘度計において、測定管は、開口部(例えば、開口部6)の大きさが浮動部材の大きさよりも小さいように構成されていてもよい。
(5)粘度計において、攪拌手段は、マグネット攪拌子(例えば、マグネット攪拌子12)であり、貯留部は、底部にマグネット撹拌子の大きさと略同程度の大きさの窪み形状(例えば、すり鉢形状8によって形成される窪み部分)を有するように構成されていてもよい。
(6)粘度計は、貯留部と測定管とを接続する接続部(例えば、接続部13)を備え、接続部は、貯留部から測定管に向かって細くなるようにテーパ形状(例えば、テーパ形状7)に形成されているように構成されていてもよい。
(7)粘度計は、貯留部の下方にウエイト部(例えば、ウエイト9)を設けるように構成されていてもよい。
(8)粘度計は、貯留部と測定管とが一体に形成されているように構成されていてもよい。
本発明は、塗料の粘度を測定する用途に適用することができる。
1 容器
2 目盛線
3 粘度測定管
4 フロート
5 目盛
6 開口部
7 テーパ状
8 すり鉢形状
9 ウエイト
10 塗料
11 攪拌機
12 マグネット攪拌子
13 接続部
2 目盛線
3 粘度測定管
4 フロート
5 目盛
6 開口部
7 テーパ状
8 すり鉢形状
9 ウエイト
10 塗料
11 攪拌機
12 マグネット攪拌子
13 接続部
Claims (9)
- 液体の粘度を測定する粘度計であって、
測定対象の液体を貯留する貯留部と、
前記貯留部に貯留されている液体を攪拌する攪拌手段と、
前記攪拌手段が攪拌することによって、前記貯留部に貯留されている液体が流入する管状の測定管とを備え、
前記測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の高さを測定するための目盛が設けられている
ことを特徴とする粘度計。 - 管径が異なる複数の測定管を備えた
請求項1記載の粘度計。 - 測定管は、該測定管内に流入した液体の液面の上昇又は下降に従って上昇又は下降する浮動部材を含む
請求項1又は請求項2記載の粘度計。 - 測定管は、開口部の大きさが浮動部材の大きさよりも小さい
請求項3記載の粘度計。 - 攪拌手段は、マグネット攪拌子であり、
貯留部は、底部に前記マグネット撹拌子の大きさと略同程度の大きさの窪み形状を有する
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の粘度計。 - 貯留部と測定管とを接続する接続部を備え、
前記接続部は、前記貯留部から前記測定管に向かって細くなるようにテーパ形状に形成されている
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の粘度計。 - 貯留部の下方にウエイト部を設けた
請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の粘度計。 - 貯留部と測定管とが一体に形成されている
請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の粘度計。 - 液体の粘度を測定する粘度測定方法であって、
測定対象の液体を貯留部に貯留し、
前記貯留部に貯留されている液体を攪拌し、
前記貯留部に貯留されている液体を攪拌することによって、前記貯留部に貯留されている液体を、流入した液体の液面の高さを測定するための目盛が設けられた管状の測定管に流入させる
ことを特徴とする粘度測定方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20150105028A (ko) * | 2014-03-07 | 2015-09-16 | 대우조선해양 주식회사 | 시추선의 머드 탱크 |
CN111904257A (zh) * | 2020-06-28 | 2020-11-10 | 北京栗子树科技有限公司 | 一种控温烹饪锅及液体粘稠度检测方法 |
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2010
- 2010-01-18 JP JP2010008011A patent/JP2011145248A/ja active Pending
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KR102239828B1 (ko) | 2014-03-07 | 2021-04-13 | 대우조선해양 주식회사 | 시추선의 머드 탱크 |
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