JP2011143428A - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】さらなるクランクシャフトの軽量化を図るためにプロジェクション溶接を採用した溶接方法を採用しつつ、必要な接合強度を確実に確保できるクランクシャフトの製造方法を提供する。
【解決手段】カウンターウェイト5の接合面6aから突設される2箇所の突起部7・7と、隣り合う突起部7・7の間に形成される溝部8と、クランクアーム4の接合面6bから突設される3箇所の突起部9・9・9と、隣り合う突起部9・9・9の間に形成される2箇所の溝部10・10と、を形成しておき、突起部7・7を溝部10・10に圧入するとともに、最も外側に形成される二つの外壁部9a・9b以外の突起部9である内壁部9cを、溝部8に据え込みつつ、各部材4・5をプロジェクション溶接する工程と、その後、外壁部9a・9bを、それぞれが隣接する突起部7・7に向けて押圧して、各部材4・5をかしめる工程と、を備える。
【選択図】図7
【解決手段】カウンターウェイト5の接合面6aから突設される2箇所の突起部7・7と、隣り合う突起部7・7の間に形成される溝部8と、クランクアーム4の接合面6bから突設される3箇所の突起部9・9・9と、隣り合う突起部9・9・9の間に形成される2箇所の溝部10・10と、を形成しておき、突起部7・7を溝部10・10に圧入するとともに、最も外側に形成される二つの外壁部9a・9b以外の突起部9である内壁部9cを、溝部8に据え込みつつ、各部材4・5をプロジェクション溶接する工程と、その後、外壁部9a・9bを、それぞれが隣接する突起部7・7に向けて押圧して、各部材4・5をかしめる工程と、を備える。
【選択図】図7
Description
本発明は、クランクシャフトの製造方法の技術に関する。
従来、クランクシャフトの製造方法に係る技術において、クランクアームを有するクランクシャフト本体とカウンターウェイトをそれぞれ別体で製造して、後からクランクアームにカウンターウェイトを接合して、クランクシャフトを製造する技術が公知となっている。
クランクアームを有するクランクシャフト本体とカウンターウェイトをそれぞれ別体で製造すれば、各部品を冷間鍛造で製造することが可能になるため、従来の熱間鍛造で一体的に製造されるクランクシャフトに比して、低コスト化を図ることができる等の利点がある。
クランクアームを有するクランクシャフト本体とカウンターウェイトをそれぞれ別体で製造すれば、各部品を冷間鍛造で製造することが可能になるため、従来の熱間鍛造で一体的に製造されるクランクシャフトに比して、低コスト化を図ることができる等の利点がある。
そして、このようなクランクシャフト本体とカウンターウェイトをそれぞれ別体とする場合におけるクランクアームに対するカウンターウェイトの接合方法が種々検討されており、例えば、以下に示す特許文献1および特許文献2にその技術が開示されている。
例えば、特許文献1に記載された従来技術では、クランクシャフトの回転軸心にほぼ直交する平面にて構成されるクランクピンに対する加工空間領域にカウンタウェイトが存在せず、このカウンタウェイトの一部位をクランクシャフト本体と別体に形成して、この別体のカウンタウェイトを締結具にてクランクシャフト本体に取り付けるようにしたクランクシャフトにおいて、別体のカウンタウェイトは、クランクシャフト本体におけるカウンタウェイトの少なくともクランクシャフト径方向外側にあって、この径方向外側から締結具により接合する構造としたクランクシャフトが開示されている。
例えば、特許文献1に記載された従来技術では、クランクシャフトの回転軸心にほぼ直交する平面にて構成されるクランクピンに対する加工空間領域にカウンタウェイトが存在せず、このカウンタウェイトの一部位をクランクシャフト本体と別体に形成して、この別体のカウンタウェイトを締結具にてクランクシャフト本体に取り付けるようにしたクランクシャフトにおいて、別体のカウンタウェイトは、クランクシャフト本体におけるカウンタウェイトの少なくともクランクシャフト径方向外側にあって、この径方向外側から締結具により接合する構造としたクランクシャフトが開示されている。
また、特許文献2に記載された従来技術では、クランクアームに対し、一本のボルトと、その両側に平行状に配置される二本の位置決めピンを介して、カウンターウェイトをボルトで締結して接合する構造のクランクシャフトが開示されている。
クランクアームに対するカウンターウェイトの接合部位は、クランクシャフトの回転によって生じる遠心力が作用する部位であるため、その遠心力に抗し得る固着力を確実に確保する必要がある。このため従来、クランクアームに対するカウンターウェイトの接合部位の構造は、特許文献1および2の各従来技術等に示されるようにボルト等を用いた締結による接合構造を採用するのが一般的であった。
一方、溶接による接合構造は、クランクアームとカウンターウェイトとの溶接部位の接合強度を確実に確保することができる技術が確立されていなかったため、実用的には積極的に採用されることがなかった。
一方、溶接による接合構造は、クランクアームとカウンターウェイトとの溶接部位の接合強度を確実に確保することができる技術が確立されていなかったため、実用的には積極的に採用されることがなかった。
ところで近年、エンジンの高機能化や製造コストのさらなる低減を図るために、クランクシャフトのさらなる軽量化へのニーズが高まっている。
クランクシャフトの軽量化を図るためにはクランクアーム等の肉厚を削減する(肉盗みをする)ことが有効であるが、クランクアームの肉厚を削減した場合、クランクアームの断面積が減少するため、クランクアームとカウンターウェイトの接合部位の面積が小さくならざるを得ない。そして、クランクアームとカウンターウェイトの接合部位の面積が小さくなると、ボルト径を小さくせざるを得なくなり、接合部位における締結強度が低下する。また、ボルトの本数を増やして締結強度を確保しようとすると、生産性が低下し、生産コストも増加する。このため、ボルト等を用いた締結による接合構造を採用する場合には、さらなるクランクシャフトの軽量化を図ることが困難であった。
クランクシャフトの軽量化を図るためにはクランクアーム等の肉厚を削減する(肉盗みをする)ことが有効であるが、クランクアームの肉厚を削減した場合、クランクアームの断面積が減少するため、クランクアームとカウンターウェイトの接合部位の面積が小さくならざるを得ない。そして、クランクアームとカウンターウェイトの接合部位の面積が小さくなると、ボルト径を小さくせざるを得なくなり、接合部位における締結強度が低下する。また、ボルトの本数を増やして締結強度を確保しようとすると、生産性が低下し、生産コストも増加する。このため、ボルト等を用いた締結による接合構造を採用する場合には、さらなるクランクシャフトの軽量化を図ることが困難であった。
そこで、さらなるクランクシャフトの軽量化を図るためには、ボルト等を用いた締結による接合構造に替わって、溶接による接合構造を採用することが考えられる。
溶接による接合構造では、クランクアームとカウンターウェイトの接合部位の面積が小さくても、適切な溶接を行えば、溶接部位における接合強度を確保し得るため、さらなるクランクシャフトの軽量化を図るための接合構造として有利である。
このため、さらなるクランクシャフトの軽量化を図るために、接合強度を確実に確保することができる溶接による接合技術の確立が望まれている状況であった。
溶接による接合構造では、クランクアームとカウンターウェイトの接合部位の面積が小さくても、適切な溶接を行えば、溶接部位における接合強度を確保し得るため、さらなるクランクシャフトの軽量化を図るための接合構造として有利である。
このため、さらなるクランクシャフトの軽量化を図るために、接合強度を確実に確保することができる溶接による接合技術の確立が望まれている状況であった。
ここで、溶接による接合構造において採用し得る具体的な溶接方法についてさらに検討すると、例えば、抵抗溶接が挙げられ、特に抵抗溶接の方法の中でも、所謂プロジェクション溶接を採用するのが好適である。
プロジェクション溶接とは、抵抗溶接の方法の一種であって、溶接対象となる各部材の一方の部材に突起部を形成しておき、突起部を他方の部材に当接させた状態で、各部材に通電し、当接部において発生するジュール熱によって、各部材を軟化させるとともに、加圧する(各部材を押圧し合う)ことによって、各部材を塑性流動させて新生面を形成しつつ接合する溶接方法である。プロジェクション溶接では、各部材を局部的にしか加熱しないため、熱歪みが抑えられる等のメリットもある。
プロジェクション溶接では、複数のクランクアームおよびカウンターウェイトが隣接している状況であっても、カウンターウェイトおよびクランクアームの各部を押圧する電極部材を配置するスペースが確保でき、カウンターウェイトおよびクランクアームに対して適切な押圧力を付与することができれば、均質な溶接部位を形成し得るためカウンターウェイトを溶接する用途に好適である。
本発明は、係る現状の課題を鑑みて成されたものであり、さらなるクランクシャフトの軽量化を図るためにプロジェクション溶接を採用した溶接方法を採用しつつ、必要な接合強度を確実に確保できるクランクシャフトの製造方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、クランクアームにカウンターウェイトを接合してクランクシャフトを製造するクランクシャフトの製造方法であって、前記クランクアームあるいは前記カウンターウェイトのいずれか一方の接合面において、該接合面から突設される複数の平行な第一の壁部と、隣り合う前記第一の壁部の間に形成される第一の凹部と、を形成するとともに、他方の前記接合面において、該接合面から突設される複数の平行な第二の壁部と、隣り合う前記第二の壁部の間に形成される、複数の前記第一の壁部と同じ数の複数の第二の凹部と、を形成しておき、複数の前記第一の壁部を複数の前記第二の凹部に圧入するとともに、複数の前記第二の壁部のうち最も外側に形成される二つの前記第二の壁部以外の前記第二の壁部を、前記第一の凹部に据え込みつつ、前記カウンターウェイトと前記クランクアームをプロジェクション溶接する工程と、その後、前記最も外側に形成される二つの第二の壁部を、それぞれが隣接する前記第一の壁部に向けて押圧して、前記カウンターウェイトと前記クランクアームをかしめる工程と、を備えるものである。
請求項2においては、複数の前記第二の凹部の底部において、該第二の凹部の圧入方向視における断面積を拡大する拡大部を形成するものである。
請求項3においては、前記第一の壁部を形成する、幅方向における一方の側面が圧入方向に対して成す第一の角度が、前記第一の壁部を形成する、幅方向における他方の側面が圧入方向に対して成す第二の角度に比して大きい場合において、前記第二の凹部の前記一方の側面に対面する内側面側の深さが、前記第二の凹部の前記他方の側面に対面する内側面側の深さに比して深くなるように、前記第二の凹部の底部を幅方向に対して傾斜させるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、クランクアームとカウンターウェイトに作用する遠心力方向への引き抜き力に耐えうる接合強度を確実に確保できる。
請求項2においては、接合部位における遠心力方向への係止力を増大させることができ、接合強度を確実に確保できる。
請求項3においては、接合部位における遠心力方向への係止力を増大させることができ、接合強度を確実に確保できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法により製造されるクランクシャフトについて、図1を用いて説明をする。
図1(a)〜(c)に示す如く、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法により製造されるクランクシャフトの一例であるクランクシャフト1は、ジャーナル(主軸)2・2・・・、ピン3・3・・・、クランクアーム4・4・・・、カウンターウェイト5・5・・・等によって構成される。
尚、本実施例では、図1(a)〜(c)に示すような座標系を規定しており、ジャーナル2に平行な方向にX軸を規定し、図1の紙面に垂直な方向(即ち、平面視においてX軸と直交する方向)にY軸を規定している。また、正面視において、X軸と直交する方向にZ軸を規定している。そして、図1以外の各図に示す座標系も、同様に規定している。
また、以下の各説明では、クランクアーム4およびカウンターウェイト5のジャーナル2の軸心に対する回転位相が、Z軸に平行で、かつ、Z軸の正方向向きの回転位相に位置している場合を例示して説明をする。
まず始めに、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法により製造されるクランクシャフトについて、図1を用いて説明をする。
図1(a)〜(c)に示す如く、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法により製造されるクランクシャフトの一例であるクランクシャフト1は、ジャーナル(主軸)2・2・・・、ピン3・3・・・、クランクアーム4・4・・・、カウンターウェイト5・5・・・等によって構成される。
尚、本実施例では、図1(a)〜(c)に示すような座標系を規定しており、ジャーナル2に平行な方向にX軸を規定し、図1の紙面に垂直な方向(即ち、平面視においてX軸と直交する方向)にY軸を規定している。また、正面視において、X軸と直交する方向にZ軸を規定している。そして、図1以外の各図に示す座標系も、同様に規定している。
また、以下の各説明では、クランクアーム4およびカウンターウェイト5のジャーナル2の軸心に対する回転位相が、Z軸に平行で、かつ、Z軸の正方向向きの回転位相に位置している場合を例示して説明をする。
クランクシャフト1は、自動車等のエンジンに内蔵されるピストンの往復運動を回転運動に変換するための部品であり、ピン3・3・・・に図示しないコンロッドを介して図示しないピストンが接続されるとともに、ウェッブ状のクランクアーム4・4・・・によってジャーナル2・2・・・とピン3・3・・・とを連結する構成としている。
また、クランクアーム4・4・・・には、該クランクアーム4・4・・・に連結されるピン3・3・・・の軸心と、クランクアーム4・4・・・の回転軸心(即ち、ジャーナル2・2・・・の軸心)に対して180°位相が異なる方向にカウンターウェイト5・5・・・が突設されている。
また、クランクアーム4・4・・・には、該クランクアーム4・4・・・に連結されるピン3・3・・・の軸心と、クランクアーム4・4・・・の回転軸心(即ち、ジャーナル2・2・・・の軸心)に対して180°位相が異なる方向にカウンターウェイト5・5・・・が突設されている。
ここで、クランクアーム4とカウンターウェイト5は最終的には一体として構成されるが、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法によって製造するクランクシャフト1では、クランクアーム4・4・・・(より詳しくは、クランクシャフト1を構成するカウンターウェイト5・5・・・以外の部位)とカウンターウェイト5・5・・・は別体の部品として製造して準備され、クランクアーム4・4・・・とカウンターウェイト5・5・・・とを接合部位6・6・・・において溶接することにより一体化する構成としている。
尚、カウンターウェイト5を別体の部品とすることによって、より複雑な形状のカウンターウェイト5を冷間鍛造で製造することが可能になる。これにより、軽量で回転バランスの良いクランクシャフト1をより容易に、低コストで製造することが可能になる。
尚、本実施例では、4箇所にピン3・3・・・を備え、8箇所にクランクアーム4・4・・・およびカウンターウェイト5・5・・・を備える4気筒エンジン用のクランクシャフト1を例示して説明をしているが、本発明に係るクランクシャフトの製造方法によって製造するクランクシャフトの構成を本実施例の構成に限定するものではなく、クランクアームおよびカウンターウェイトの個数(対応する気筒数)に係わらず本発明を適用することができる。
次に、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイトおよびクランクアームについて、図2を用いて説明をする。
図2(a)に示す如く、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイト5である第一の態様に係るカウンターウェイト5Aは、その接合部位6に2箇所の突起部7・7を備えている。
突起部7・7は、接合面6aからZ軸の負側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行な壁部を形成している。そして、各突起部7・7の間に、Y軸に対して平行な凹状の溝部8を形成している。
図2(a)に示す如く、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイト5である第一の態様に係るカウンターウェイト5Aは、その接合部位6に2箇所の突起部7・7を備えている。
突起部7・7は、接合面6aからZ軸の負側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行な壁部を形成している。そして、各突起部7・7の間に、Y軸に対して平行な凹状の溝部8を形成している。
尚、本実施例では、突起部7・7を、Y軸に対して平行な壁部として形成しているが、X軸に対して平行な壁部として突起部7・7を形成することも可能であり、この場合には、X軸に対して平行な凹部として溝部8が形成される。そして、突起部7・7の接合面6aからの突設高さをH1として規定している。
また、図2(a)に示すように、突起部7の外側の側面である外側面7aが圧入方向(本実施例では、Z軸に対して平行な方向)に対して成す角度をθ1とし、内側の側面である内側面7bが圧入方向に対して成す角度をθ2として規定している。そして、本実施例で示すカウンターウェイト5Aでは、θ1とθ2を同じ角度としている。
また、図2(b)に示す如く、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるクランクアーム4である第一の態様に係るクランクアーム4Aは、その接合部位6に三つの突起部9・9・9を備えている。
突起部9・9・9は、接合面6bからZ軸の正側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行に突設される壁部を形成している。そして、各突起部9・9・9の間にY軸に対して平行な凹状の溝部10・10を形成している。
突起部9・9・9は、接合面6bからZ軸の正側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行に突設される壁部を形成している。そして、各突起部9・9・9の間にY軸に対して平行な凹状の溝部10・10を形成している。
尚、本実施例では、突起部7・7を、Y軸に対して平行な壁部として形成しているため、突起部9・9・9も、Y軸に対して平行な壁部として形成しているが、突起部7・7を、X軸に対して平行な壁部として形成している場合には、突起部9・9・9を、X軸に対して平行な壁部として形成する。またこの場合、各突起部9・9・9の間にX軸に対して平行な凹部として溝部10・10を形成する。
また本実施例では、突起部9・9・9のうち、最も外側に位置する2箇所の各突起部9・9を外壁部9a・9bとして規定し、外壁部9a・9bの間に形成される突起部9を内壁部9cとして規定している。そして、外壁部9a・9bの接合面6bからの突設高さをH2として、内壁部9cの接合面6bからの突設高さをH3として規定している。
さらに本実施例では、カウンターウェイト5Aに形成される突起部7が2箇所である場合を例示しているが、本発明に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイトに形成される突起部の箇所数をこれに限定するものではなく、2箇所以上であればよい。
即ち、本発明に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイトに形成する突起部の箇所数が、例えば3箇所であれば、クランクアームにおいて、カウンターウェイトに形成する突起部の箇所数と同じ3箇所の溝部が形成されるように、クランクアームに4箇所の突起部を形成する構成とすればよい。この場合には、最も外側に位置する2箇所の各突起部が外壁部となり、外壁部の間に形成される2箇所の突起部が内壁部となる。
即ち、本発明に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイトに形成する突起部の箇所数が、例えば3箇所であれば、クランクアームにおいて、カウンターウェイトに形成する突起部の箇所数と同じ3箇所の溝部が形成されるように、クランクアームに4箇所の突起部を形成する構成とすればよい。この場合には、最も外側に位置する2箇所の各突起部が外壁部となり、外壁部の間に形成される2箇所の突起部が内壁部となる。
次に、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法における一連の接合工程の流れについて、図3〜図7を用いて説明をする。
(プロジェクション溶接工程)
本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法では、まず始めに、図3および図4に示す如く、時刻0から時刻t1の間において、クランクアーム4Aおよびカウンターウェイト5Aに通電しない状態でカウンターウェイト5Aの突起部7・7をクランクアーム4Aの溝部10・10に当接させる。
本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法では、まず始めに、図3および図4に示す如く、時刻0から時刻t1の間において、クランクアーム4Aおよびカウンターウェイト5Aに通電しない状態でカウンターウェイト5Aの突起部7・7をクランクアーム4Aの溝部10・10に当接させる。
カウンターウェイト5Aに形成される突起部7・7をクランクアーム4Aに形成される溝部10・10に挿入すると、最も外側に位置する突起部7・7のさらに外側に外壁部9a・9bが配置されるとともに、溝部8に対応する位置に内壁部9cが配置される。
またこのとき、溝部8の底面と内壁部9cの頂面は、(H1−H3)の距離だけ離間している。
そして、カウンターウェイト5AをZ軸に対して平行な方向にクランクアーム4Aに対して押圧する。そして、押圧力がF1となるまで、押圧力を徐々に増大させていく。
またこのとき、溝部8の底面と内壁部9cの頂面は、(H1−H3)の距離だけ離間している。
そして、カウンターウェイト5AをZ軸に対して平行な方向にクランクアーム4Aに対して押圧する。そして、押圧力がF1となるまで、押圧力を徐々に増大させていく。
次に、時刻t1から時刻t2の間において、押圧力F1を保持しておく。
これにより、各部材4A・5Aの間でスパークを生じさせることなく、各部材4・5を押圧力F1で押圧し合う状態に保持することができる。
これにより、各部材4A・5Aの間でスパークを生じさせることなく、各部材4・5を押圧力F1で押圧し合う状態に保持することができる。
次に、図3および図5に示す如く、時刻t2から時刻t3の間において、押圧力F1を保持しつつ、各部材4A・5Aに通電する。
そして、電流値が所定の電流値A1となるまで、徐々に電流値を増大させていく。
そして、電流値が所定の電流値A1となるまで、徐々に電流値を増大させていく。
次に、時刻t3から時刻t4の間において、押圧力F1および電流値A1を保持する。
すると、カウンターウェイト5Aの突起部7・7とクランクアーム4Aの溝部10・10の当接部においてジュール熱が発生し、突起部7・7が電流値A1に応じた所定の温度まで昇温して軟化される。そして、軟化された突起部7・7が、押圧力F1によって押し潰される。
すると、カウンターウェイト5Aの突起部7・7とクランクアーム4Aの溝部10・10の当接部においてジュール熱が発生し、突起部7・7が電流値A1に応じた所定の温度まで昇温して軟化される。そして、軟化された突起部7・7が、押圧力F1によって押し潰される。
ここでカウンターウェイト5Aは、溝部8が内壁部9cと当接するまで押し潰されるため、このときのカウンターウェイト5AのZ軸に平行な方向への変位量はΔZ1となる。このときの変位量ΔZ1は、(H1−H3)の値に等しくなる。
つまり、各部材4・5の材質を考慮しつつ、突設高さH1・H3や押圧力F1および電流値A1の値を種々調整することによって、変位量ΔZ1を調整することができる。
つまり、各部材4・5の材質を考慮しつつ、突設高さH1・H3や押圧力F1および電流値A1の値を種々調整することによって、変位量ΔZ1を調整することができる。
次に、図3および図6に示す如く、時刻t4から時刻t5の間において、押圧力F1を保持しつつ、電流値が所定の電流値A2となるまで、さらに電流値を増大させていく。
次に、時刻t5から時刻t6の間において、押圧力F1および電流値A2を保持する。
すると、突起部7・7が電流値A2に応じてさらに高い所定の温度まで昇温して軟化される。そして、さらに軟化された突起部7・7が、押圧力F1によってさらに押し潰されて、カウンターウェイト5AはZ軸に平行な方向へさらに変位量ΔZ2だけ変位する。
すると、突起部7・7が電流値A2に応じてさらに高い所定の温度まで昇温して軟化される。そして、さらに軟化された突起部7・7が、押圧力F1によってさらに押し潰されて、カウンターウェイト5AはZ軸に平行な方向へさらに変位量ΔZ2だけ変位する。
またこのとき、クランクアーム4Aの内壁部9cが、溝部8と当接して押圧力F1によって押し潰されて、逆楔状に変形した溝部8に据え込まれる。これにより、カウンターウェイト5Aの変形した溝部8によってクランクアーム4Aの内壁部9cを係止することができる。
尚、ここでいう「据え込み」とは、ある材料を長さ方向に加圧(圧縮)して、その長さの一部あるいは全部を、加圧軸方向に対して垂直な方向に潰して流動させることにより材料の断面積を拡大する作業、あるいは、そのような加工をいう。
尚、ここでいう「据え込み」とは、ある材料を長さ方向に加圧(圧縮)して、その長さの一部あるいは全部を、加圧軸方向に対して垂直な方向に潰して流動させることにより材料の断面積を拡大する作業、あるいは、そのような加工をいう。
このように、クランクアーム4Aとカウンターウェイト5Aの接合部位6を電流値A2に応じた所定の温度まで昇温させるとともに、カウンターウェイト5Aを所定の変位量(ΔZ1+ΔZ2)で変位させて、突起部7・7と内壁部9cを押し潰すことにより、各部材4・5を接合部位6において塑性流動させて、溝部8によって内壁部9cを係止しつつ、プロジェクション溶接を行うようにしている。
次に、時刻t6から時刻t7の間に、各部材4・5に通電する電流値を電流値A2から「0」まで減少させるとともに、時刻t7から時刻t8の間において、電流値「0」および押圧力F1の状態を保持する。
そして次に、時刻t8から時刻t9の間に、押圧力F1を「0」まで減少させて、プロジェクション溶接工程を完了する。
そして次に、時刻t8から時刻t9の間に、押圧力F1を「0」まで減少させて、プロジェクション溶接工程を完了する。
尚、本実施例では、カウンターウェイト5Aをクランクアーム4Aに対して変位させる場合を例示しているが、本発明に係るクランクシャフトの製造方法において、プロジェクション溶接工程の際に変位する対象を限定するものではなく、クランクアーム側(即ち、クランクシャフト本体側)を変位させる構成とすることも可能である。
図3に示す如く、プロジェクション溶接工程が完了すると、時刻t9から時刻t10の間だけ間隔をおいて、かしめ工程に移行する。尚、この時刻t9から時刻t10の移行期間を必ずしも確保する必要はない。
(かしめ工程)
次に、図3および図7に示す如く、時刻t10から時刻t11の間において、クランクアーム4Aに形成される外壁部9a・9bを、X軸に対して平行な方向にカウンターウェイト5Aの突起部7・7に対して押圧する。そして、押圧力がF2となるまで、押圧力を徐々に増大させていく。
次に、図3および図7に示す如く、時刻t10から時刻t11の間において、クランクアーム4Aに形成される外壁部9a・9bを、X軸に対して平行な方向にカウンターウェイト5Aの突起部7・7に対して押圧する。そして、押圧力がF2となるまで、押圧力を徐々に増大させていく。
次に、時刻t11から時刻t12の間において、押圧力F2で外壁部9a・9bをカウンターウェイト5Aの突起部7・7側に押圧する状態を保持して、外壁部9a・9bをカウンターウェイト5Aの突起部7・7に対してかしめる。
これにより、カウンターウェイト5Aがクランクアーム4Aの外壁部9a・9bによって係止される。
これにより、カウンターウェイト5Aがクランクアーム4Aの外壁部9a・9bによって係止される。
かしめ工程は、各部材4A・5Aが軟化している状態で行うのが望ましいため、前述したプロジェクション溶接工程に引き続いて(即ち、各部材4A・5Aの温度が低下しないうちに)かしめ工程を行うことが望ましい。あるいは、プロジェクション溶接工程の後も各部材4A・5Aへの通電を継続しつつ、かしめ工程を行ってもよい。
尚、本実施例では、外壁部9a・9bをX軸に対して平行な方向に押圧して、外壁部9a・9bと突起部7・7をかしめる場合を例示しているが、本発明に係るクランクシャフトの製造方法における外壁部9a・9bの押圧方向をX軸に対して平行な方向に限定するものではなく、押圧方向をX軸方向とZ軸方向の成分を含む斜め方向等とすることも可能であり、かしめに適した押圧方向を適宜選択することができる。
次に、時刻t12から時刻t13の間に、外壁部9a・9bに対する押圧力を徐々に弱めていき、最終的に押圧力F2を「0」まで減少させて、かしめ工程を完了する。
そして以上により、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法による一連の接合工程を完了する。
そして以上により、本発明の一実施例に係るクランクシャフトの製造方法による一連の接合工程を完了する。
このように、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法によれば、クランクシャフト1の接合部位6が、プロジェクション溶接による接合構造と、かしめによる接合構造を複合した構造となるため、遠心力方向(ここでは、Z軸の正方向)への引き抜き強度をかしめ構造によって増強することができ、溶接による接合方法を採用した場合であっても、確実に接合強度を確保することが可能になる。
即ち、本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、クランクアーム4Aにカウンターウェイト5Aを接合してクランクシャフト1を製造するクランクシャフトの製造方法であって、クランクアーム4Aあるいはカウンターウェイト5Aのいずれか一方(本実施例ではカウンターウェイト5A)の接合面6aにおいて、該接合面6aから突設される複数の(本実施例では2箇所)平行な第一の壁部である突起部7・7と、隣り合う突起部7・7の間に形成される第一の凹部である溝部8と、を形成するとともに、他方(本実施例ではクランクアーム4A)の接合面6bにおいて、該接合面6bから突設される複数(本実施例では3箇所)の平行な第二の壁部である突起部9・9・9と、隣り合う第二の突起部9・9・9の間に形成される、複数(本実施例では2箇所)の突起部7・7と同じ数の複数(本実施例では2箇所)の第二の凹部である溝部10・10と、を形成しておき、突起部7・7を溝部10・10に圧入するとともに、突起部9・9・9のうち最も外側に形成される二つの突起部9・9である外壁部9a・9b以外の突起部9である内壁部9cを、溝部8に据え込みつつ、カウンターウェイト5Aとクランクアーム4Aをプロジェクション溶接する工程(プロジェクション溶接工程)と、その後、外壁部9a・9bを、それぞれが隣接する突起部7・7に向けて押圧して、カウンターウェイト5Aとクランクアーム4Aをかしめる工程(かしめ工程)と、を備えるものである。
このような構成により、クランクアーム4Aとカウンターウェイト5Aに作用する遠心力方向(本実施例では、Z軸の正方向)への引き抜き力に耐えうる接合強度を確実に確保できる。
このような構成により、クランクアーム4Aとカウンターウェイト5Aに作用する遠心力方向(本実施例では、Z軸の正方向)への引き抜き力に耐えうる接合強度を確実に確保できる。
次に、本発明の第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法について、図8〜図10を用いて説明をする。
本発明の第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、クランクアーム4の接合部位6に形成される溝部10を改良して、クランクアーム4とカウンターウェイト5の接合強度をより確実に確保できるようにしたものであり、一連の接合工程の流れは、前述した本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法と共通している。
本発明の第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、クランクアーム4の接合部位6に形成される溝部10を改良して、クランクアーム4とカウンターウェイト5の接合強度をより確実に確保できるようにしたものであり、一連の接合工程の流れは、前述した本発明の第一実施例に係るクランクシャフトの製造方法と共通している。
図8に示す如く、本発明の第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるクランクアーム4である第二の態様に係るクランクアーム4Bは、その接合部位6に2箇所の溝部10・10を備えている。
そして溝部10・10の底部には、溝部10・10に対する突起部7・7の圧入方向視(Z軸方向視)において、溝部10・10の断面積を拡大する拡大部10a・10aを形成している。
そして溝部10・10の底部には、溝部10・10に対する突起部7・7の圧入方向視(Z軸方向視)において、溝部10・10の断面積を拡大する拡大部10a・10aを形成している。
拡大部10a・10aは、図8に示すように溝を円弧状に形成する態様だけでなく、例えば、図9(a)に示すようなV字溝状に形成する態様や、図9(b)に示すような溝を略矩形状に形成する態様等、種々の溝形状を採用することが可能である。
図10に示す如く、拡大部10a・10aを備えるクランクアーム4Bと、カウンターウェイト5Aを用いて、前述したプロジェクション溶接工程(図3および図4〜図6参照)を行うと、押し潰されて変形した突起部7・7が、拡大部10a・10aに据え込まれるため、突起部7・7と拡大部10a・10aが係止し合うようになり、突起部7・7の遠心力方向(ここでは、Z軸の正方向)に対する引き抜き強度を増大させることができる。
尚、このように突起部7・7の先端部と拡大部10a・10aを係止させることによって生じる突起部7・7の遠心力方向に対する引き抜き強度を増大させる効果を、以後アンカー効果と呼ぶ。
尚、このように突起部7・7の先端部と拡大部10a・10aを係止させることによって生じる突起部7・7の遠心力方向に対する引き抜き強度を増大させる効果を、以後アンカー効果と呼ぶ。
このように、本発明の第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法では、接合部位6において、プロジェクション溶接による溶接構造と、かしめ構造を複合させるとともに、さらに突起部7・7を拡大部10a・10aに据え込むことによるアンカー効果を生じさせることができるため、より確実に接合強度を確保することが可能になる。
即ち、本発明の第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、溝部10・10の底部において、該溝部10・10の圧入方向視(本実施例では、Z軸方向視)における断面積を拡大する拡大部10a・10aを形成するものである。
このような構成により、接合部位6における遠心力方向(本実施例では、Z軸の正方向)への係止力を増大させることができ、接合強度を確実に確保できる。
このような構成により、接合部位6における遠心力方向(本実施例では、Z軸の正方向)への係止力を増大させることができ、接合強度を確実に確保できる。
次に、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法について、図11〜図13を用いて説明をする。
本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、カウンターウェイト5に形成される突起部7・7の両側面7a・7bが圧入方向に対して成す角度θ1・θ2を種々変更するとともに、クランクアーム4の接合部位6に形成される溝部10を改良して、クランクアーム4とカウンターウェイト5の接合強度を確実に確保できるようにしたものであり、一連の接合工程の流れは、前述した本発明の第一実施例および第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法と共通している。
本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、カウンターウェイト5に形成される突起部7・7の両側面7a・7bが圧入方向に対して成す角度θ1・θ2を種々変更するとともに、クランクアーム4の接合部位6に形成される溝部10を改良して、クランクアーム4とカウンターウェイト5の接合強度を確実に確保できるようにしたものであり、一連の接合工程の流れは、前述した本発明の第一実施例および第二実施例に係るクランクシャフトの製造方法と共通している。
図11(a)に示す如く、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイト5である第二の態様に係るカウンターウェイト5Bは、その接合部位6に2箇所の突起部7・7を備えている。
突起部7・7は、接合面6aからZ軸の負側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行な壁部を形成している。そして、各突起部7・7の間に、Y軸に対して平行な凹状の溝部8を形成している。
突起部7・7は、接合面6aからZ軸の負側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行な壁部を形成している。そして、各突起部7・7の間に、Y軸に対して平行な凹状の溝部8を形成している。
本実施例で示すカウンターウェイト5Bでは、図11(a)に示すように、突起部7の外側の外側面7aが圧入方向に対して成す角度をθ1とし、内側の内側面7bが圧入方向(本実施例では、Z軸に対して平行な方向)に対して成す角度をθ2として規定しており、θ1=0、θ1<θ2としている。
図11(b)に示す如く、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるクランクアーム4である第三の態様に係るクランクアーム4Cは、カウンターウェイト5Bに対応するものであり、その接合部位6に2箇所の溝部10・10を備えている。
クランクアーム4Cでは、溝部10の底部10bを、突起部7の外側面7aと対面する内側面10c側の溝部10の深さが、突起部7の内側面7bと対面する内側面10d側の溝部10の深さに比して浅くなるように、溝部10の幅方向(本実施例では、Y軸に対して平行な方向)に対して角度φ1だけ傾斜させている。そして、溝部10の深さが浅くなる内側面10c側に、拡大部10a・10aを形成している。
クランクアーム4Cでは、溝部10の底部10bを、突起部7の外側面7aと対面する内側面10c側の溝部10の深さが、突起部7の内側面7bと対面する内側面10d側の溝部10の深さに比して浅くなるように、溝部10の幅方向(本実施例では、Y軸に対して平行な方向)に対して角度φ1だけ傾斜させている。そして、溝部10の深さが浅くなる内側面10c側に、拡大部10a・10aを形成している。
図12に示す如く、各溝部10・10の各底部10b・10bを角度φ1だけ傾斜させたクランクアーム4Cと、カウンターウェイト5Bを用いて、前述したプロジェクション溶接工程(図3および図4〜図6参照)を行うと、傾斜した各底部10b・10bによって、拡大部10a・10aが形成されていない方向に突起部7・7が流動することが規制されるため、押し潰されて変形した突起部7・7が、底部10b・10bに沿って拡大部10a・10aに流入する方向に確実に流動して据え込まれる。
このため、突起部7・7と拡大部10a・10aがより強力に係止し合うようになり、突起部7・7の遠心力方向(ここでは、Z軸の正方向)に対する引き抜き強度を増大させることができる。
このため、突起部7・7と拡大部10a・10aがより強力に係止し合うようになり、突起部7・7の遠心力方向(ここでは、Z軸の正方向)に対する引き抜き強度を増大させることができる。
また、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法で用いるカウンターウェイト5は、図13(a)に示すようなカウンターウェイト5Cとすることもできる。
本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイト5である第三の態様に係るカウンターウェイト5Cは、その接合部位6に2箇所の突起部7・7を備えている。
突起部7・7は、接合面6aからZ軸の負側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行な壁部を形成している。そして、各突起部7・7の間に、Y軸に対して平行な凹状の溝部8を形成している。
本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるカウンターウェイト5である第三の態様に係るカウンターウェイト5Cは、その接合部位6に2箇所の突起部7・7を備えている。
突起部7・7は、接合面6aからZ軸の負側に向けて突設される部位であり、Y軸に対して平行な壁部を形成している。そして、各突起部7・7の間に、Y軸に対して平行な凹状の溝部8を形成している。
本実施例で示すカウンターウェイト5Cでは、図13(a)に示すように、突起部7の外側寄りの外側面7aが圧入方向(本実施例では、Z軸に対して平行な方向)に対して成す角度をθ1とし、内側寄りの内側面7bが圧入方向に対して成す角度をθ2として規定しており、θ2=0、θ1>θ2としている。
図13(b)に示す如く、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法に用いるクランクアーム4である第四の態様に係るクランクアーム4Dは、カウンターウェイト5Cに対応するものであり、その接合部位6に2箇所の溝部10・10を備えている。
クランクアーム4Dでは、溝部10の底部10bを、突起部7の外側面7aと対面する内側面10c側の溝部10の深さが、突起部7の内側面7bと対面する内側面10d側の溝部10の深さに比して深くなるように、溝部10の幅方向(本実施例では、Y軸に対して平行な方向)に対して角度φ2だけ傾斜させている。そして、溝部10の深さが浅くなる内側面10d側に、拡大部10a・10aを形成している。
クランクアーム4Dでは、溝部10の底部10bを、突起部7の外側面7aと対面する内側面10c側の溝部10の深さが、突起部7の内側面7bと対面する内側面10d側の溝部10の深さに比して深くなるように、溝部10の幅方向(本実施例では、Y軸に対して平行な方向)に対して角度φ2だけ傾斜させている。そして、溝部10の深さが浅くなる内側面10d側に、拡大部10a・10aを形成している。
このようなクランクアーム4Dと、カウンターウェイト5Cを用いて、前述したプロジェクション溶接工程(図3および図4〜図6参照)を行った場合(図示せず)にも、クランクアーム4Cと、カウンターウェイト5Bを用いた場合(図12参照)と同様に、突起部7・7と拡大部10a・10aをより強力に係止し合うようにすることができ、突起部7・7の遠心力方向(ここでは、Z軸の正方向)に対する引き抜き強度を増大させることができる。
このように、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法では、突起部7・7の両側面7a・7bが圧入方向(本実施例では、Z軸に対して平行な方向)に対して成す角度θ1・θ2を調整するとともに、溝部10の底部10bを溝部10の幅方向(本実施例では、Y軸に対して平行な方向)に対して角度φ1・φ2だけ傾斜させる構成としている。これにより、接合部位6において、プロジェクション溶接による溶接構造と、かしめ構造を複合させるとともに、さらに突起部7・7を拡大部10a・10aにより強力に据え込むことによってより強力なアンカー効果を生じさせることができるため、より確実に接合強度を確保することが可能になる。
即ち、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、突起部7を形成する幅方向における一方の外側面7aが圧入方向に対して成す第一の角度である角度θ1が、突起部7を形成する幅方向における他方の内側面7bが圧入方向に対して成す第二の角度である角度θ2に比して大きい場合において、溝部10の外側面7aに対面する内側面10c側の深さが、溝部10の内側面7bに対面する内側面10d側の深さに比して深くなるように、溝部10・10の底部10b・10bを幅方向に対して傾斜させるものである。
あるいは、本発明の第三実施例に係るクランクシャフトの製造方法は、突起部7を形成する幅方向における一方の内側面7bが圧入方向に対して成す第一の角度である角度θ2が、突起部7を形成する幅方向における他方の外側面7aが圧入方向に対して成す第二の角度である角度θ1に比して大きい場合において、溝部10の内側面7bに対面する内側面10d側の深さが、溝部10の外側面7aに対面する内側面10c側の深さに比して深くなるように、溝部10・10の底部10b・10bを幅方向に対して傾斜させるものである。
このような構成により、接合部位6における遠心力方向(本実施例では、Z軸の正方向)への係止力を増大させることができ、接合強度を確実に確保できる。
このような構成により、接合部位6における遠心力方向(本実施例では、Z軸の正方向)への係止力を増大させることができ、接合強度を確実に確保できる。
1 クランクシャフト
4 クランクアーム
5 カウンターウェイト
6 接合部位
7 突起部
7a 外側面
7b 内側面
8 溝部
9 突起部
10 溝部
10a 拡大部
10b 底部
4 クランクアーム
5 カウンターウェイト
6 接合部位
7 突起部
7a 外側面
7b 内側面
8 溝部
9 突起部
10 溝部
10a 拡大部
10b 底部
Claims (3)
- クランクアームにカウンターウェイトを接合してクランクシャフトを製造するクランクシャフトの製造方法であって、
前記クランクアームあるいは前記カウンターウェイトのいずれか一方の接合面において、該接合面から突設される複数の平行な第一の壁部と、
隣り合う前記第一の壁部の間に形成される第一の凹部と、
を形成するとともに、
他方の前記接合面において、
該接合面から突設される複数の平行な第二の壁部と、
隣り合う前記第二の壁部の間に形成される、複数の前記第一の壁部と同じ数の複数の第二の凹部と、
を形成しておき、
複数の前記第一の壁部を複数の前記第二の凹部に圧入するとともに、
複数の前記第二の壁部のうち最も外側に形成される二つの前記第二の壁部以外の前記第二の壁部を、前記第一の凹部に据え込みつつ、
前記カウンターウェイトと前記クランクアームをプロジェクション溶接する工程と、
その後、前記最も外側に形成される二つの第二の壁部を、それぞれが隣接する前記第一の壁部に向けて押圧して、
前記カウンターウェイトと前記クランクアームをかしめる工程と、
を備える、
ことを特徴とするクランクシャフトの製造方法。 - 複数の前記第二の凹部の底部において、
該第二の凹部の圧入方向視における断面積を拡大する拡大部を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの製造方法。 - 前記第一の壁部を形成する、幅方向における一方の側面が圧入方向に対して成す第一の角度が、
前記第一の壁部を形成する、幅方向における他方の側面が圧入方向に対して成す第二の角度に比して大きい場合において、
前記第二の凹部の前記一方の側面に対面する内側面側の深さが、
前記第二の凹部の前記他方の側面に対面する内側面側の深さに比して深くなるように、
前記第二の凹部の底部を幅方向に対して傾斜させる、
ことを特徴とする請求項2に記載のクランクシャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010005105A JP2011143428A (ja) | 2010-01-13 | 2010-01-13 | クランクシャフトの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016040483A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | 新日鐵住金株式会社 | レシプロエンジンのクランク軸 |
-
2010
- 2010-01-13 JP JP2010005105A patent/JP2011143428A/ja active Pending
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