JP2011143154A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体撮像素子周辺の構成の大型化を有効に避けつつ、離れた領域の狭帯域画像を同時に撮像するのに好適な撮像装置を提供すること。
【解決手段】撮像装置を、光源と、第一、第二の波長域の光を反射する分光特性を持つ第一、第二の反射膜領域を持つ、互いの第一、第二の反射膜領域が共に対向するように配置された一対の反射面を備え、入射する照明光を一対の反射面間で多重反射させて干渉を生じさせ、一対の反射面間の光学的距離に応じた波長の照明光を被写体へ射出する分光手段と、第一又は第二の波長域を透過させる複数種類の微小フィルタを各該画素に対応して繰り返し配列したカラーフィルタを有する固体撮像素子とから構成する。
【選択図】図3

Description

この発明は、被写体に含まれる特定物質を強調表示した狭帯域画像を撮像する撮像装置に関連し、詳しくは、離れた領域の狭帯域画像を同時に撮像するのに好適な撮像装置に関する。
患者の体腔内を診断するためのシステムとして、電子内視鏡システムが一般に知られ、実用に供されている。この種の電子内視鏡システムには、特定の病変部等からの散乱光のみを透過させる狭帯域フィルタを通して被写体を撮像し、病変部等の強調画像を生成して表示画面上に表示させる機能を有するタイプがある。
このような電子内視鏡システムの具体的構成例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の電子内視鏡システムは、互いに異なる分光特性を持つ複数のエアギャップ可変式エタロンを固体撮像素子の前段に配置して、可視領域と近赤外領域の両方の分光画像を撮像するように構成されている。
特開2005−308688号公報
ところで、特許文献1に記載の電子スコープ先端部は、エアギャップ可変式エタロンを複数収容するため、外形寸法が一般的な電子スコープ先端部よりも大きい。そのため、電子スコープを体腔内に挿入した時の患者の負担が大きいという問題がある。また、観察領域を更に増やしたい場合は、当該領域に対応した分光特性を持つエアギャップ可変式エタロンを追加する必要がある。この場合、追加するエアギャップ可変式エタロンの収容スペースを確保する関係上、電子スコープ先端部の大型化が避けられないため、患者に対して更なる負担を強いることになる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、固体撮像素子周辺の構成の大型化を有効に避けつつ、離れた領域(例えば可視領域と赤外等の不可視領域)の狭帯域画像を同時に撮像するのに好適な撮像装置を提供することである。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る撮像装置は、第一と第二の波長域を含む照明光を放射する光源を有している。この光源と被写体との間の光路には、第一の波長域の光を反射する分光特性を持つ第一の反射膜領域と、第二の波長域の光を反射する分光特性を持つ第二の反射膜領域とを有する、互いの該第一の反射膜領域、互いの該第二の反射膜領域が共に対向するように配置された一対の反射面を備えた分光手段であって、入射する照明光を一対の反射面間で多重反射させて干渉を生じさせ、一対の反射面間の光学的距離に応じた波長の照明光を被写体へ射出する分光手段が配置されている。本発明に係る撮像装置は、被写体からの照明光の戻り光を受光する固体撮像素子を有している。被写体と固体撮像素子の画素配置面との間の光路には、第一又は第二の波長域を透過させる複数種類の微小フィルタを固体撮像素子の各画素に対応して繰り返し配列したカラーフィルタが配置されている。
本発明によれば、一対の反射面間の多重反射・干渉によって第一の波長域中の狭帯域光と、第二の波長域中の狭帯域光を被写体に同時に照射しつつ、これら狭帯域光を各種の微小フィルタを介して一画面を構成する固体撮像素子の各画素で受光して撮像信号を生成することができる。すなわち、単一の分光手段だけで複数の波長域の狭帯域画像を同時に撮像できるため、固体撮像素子周辺の構成の大型化が有効に避けられる。本発明の具体的適用機器が電子スコープの場合は、電子スコープ先端部の大型化が避けられるため、患者に対する負担増が無く好適である。
本発明に係る撮像装置は、分光特性の異なる各種の狭帯域画像を観察可能とするため、一対の反射面間の光学的距離を可変する距離可変手段を更に有する構成としてもよい。
第一、第二の反射膜領域を別個のガラス基板上に形成してガラス基板同士を接合する場合、ガラス基板の端面同士を隙間無く密着接合するのは難しく、光源の放射光が隙間から漏光するという不具合や、第一と第二の反射膜領域との界面付近の積層膜構造が接合時に変化して、所望の分光特性を得られないという不具合が懸念される。これら不具合の発生を有効に避けるべく、第一、第二の反射膜領域は、分光手段が有する単一のガラス基板の面上に形成されたものとしてもよい。
第一の波長域は、例えば所定の可視領域であり、第二の波長域は、例えば所定の不可視領域である。より詳細には、一対の第一の反射膜領域間の多重反射・干渉による分光手段の透過ピークは、例えば、所定の赤色域、緑色域であり、一対の第二の反射膜領域間の多重反射・干渉による分光手段の透過ピークは、例えば所定の赤外領域である。
本発明に係る撮像装置は、固体撮像素子が出力した撮像信号に所定の信号処理を施して、赤色域、緑色域、赤外領域の各色に対応する撮像信号をそれぞれ、R、G、Bのフレームメモリにバッファリングし、所定のタイミングで掃き出して所定の映像信号に変換して表示装置に出力する画像処理手段を更に有する構成としてもよい。
本発明によれば、固体撮像素子周辺の構成の大型化を有効に避けつつ、離れた領域(例えば可視領域と赤外等の不可視領域)の狭帯域画像を同時に撮像するのに好適な撮像装置が提供される。
本発明の実施形態の電子内視鏡システムの外観図である。 本発明の実施形態の電子内視鏡システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態のプロセッサに搭載された分光器の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施形態の分光器を構成する可視光用反射膜又は赤外光用反射膜の分光特性図である。 本発明の実施形態の分光器、可視光用反射膜、赤外光用反射膜の各分光特性をまとめて示す図である。 本発明の実施形態の固体撮像素子に取り付けられたカラーフィルタの構成を概略的に示す図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタが有するG色フィルタ、R色フィルタ、IR色フィルタの各分光特性を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の電子内視鏡システムについて説明する。
図1は、本実施形態の電子内視鏡システム1の外観図である。図1に示されるように、電子内視鏡システム1は、被写体を撮影するための電子スコープ100を有している。電子スコープ100は、可撓性を有するシース(外皮)11aによって外装された可撓管11を備えている。可撓管11の先端には、硬質性を有する樹脂製筐体によって外装された先端部12が連結されている。可撓管11と先端部12との連結箇所にある湾曲部14は、可撓管11の基端に連結された手元操作部13からの遠隔操作(具体的には、湾曲操作ノブ13aの回転操作)によって屈曲自在に構成されている。この屈曲機構は、一般的な電子スコープに組み込まれている周知の機構であり、湾曲操作ノブ13aの回転操作に連動した操作ワイヤの牽引によって湾曲部14を屈曲させるように構成されている。先端部12の方向が上記操作による屈曲動作に応じて変わることにより、電子スコープ100による撮影領域が移動する。
図1に示されるように、電子内視鏡システム1は、プロセッサ200を有している。プロセッサ200は、電子スコープ100からの信号を処理する信号処理装置と、自然光の届かない体腔内を電子スコープ100を介して照明する光源装置とを一体に備えた装置である。別の実施形態では、信号処理装置と光源装置とを別体で構成してもよい。
プロセッサ200には、電子スコープ100の基端に設けられたコネクタ部10に対応するコネクタ部20が設けられている。コネクタ部20は、コネクタ部10に対応する連結構造を有し、電子スコープ100とプロセッサ200とを電気的にかつ光学的に接続するように構成されている。
図2は、電子内視鏡システム1の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、電子内視鏡システム1は、所定のケーブルを介してプロセッサ200に接続されたモニタ300を有している。なお、図1においては、図面を簡略化するため、モニタ300を図示省略している。
図2に示されるように、プロセッサ200は、システムコントローラ202、タイミングコントローラ204を有している。システムコントローラ202は、電子内視鏡システム1を構成する各要素を制御する。タイミングコントローラ204は、信号の処理タイミングを調整するクロックパルスを電子内視鏡システム1内の各種回路に出力する。
ランプ208は、ランプ電源イグナイタ206による始動後、主に可視光領域から不可視である赤外領域に広がるスペクトルを持つ光を放射する。ランプ208には、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ等の高輝度ランプが適している。ランプ208から放射された照明光は、集光レンズ210によって集光されつつ絞り212を介して適正な光量に制限される。
絞り212には、図示省略されたアームやギヤ等の伝達機構を介してモータ214が機械的に連結している。モータ214は例えばDCモータであり、ドライバ216のドライブ制御下で駆動する。絞り212は、モニタ300に表示される映像を適正な明るさにするため、モータ214によって動作して開度が変化して、ランプ208から放射された照明光の光量を開度に応じて制限する。適正とされる映像の明るさの基準は、術者によるフロントパネル218の輝度調節操作に応じて設定変更される。なお、ドライバ216を制御して輝度調整を行う調光回路は周知の回路であり、本明細書においては省略することとする。
絞り212を通過した照明光は、分光器219に入射する。分光器219は、波長可変ファブリペロー型フィルタである。波長可変ファブリペロー型フィルタには、圧電素子を搭載したエアギャップ可変式エタロンや、液晶セルを搭載した液晶チューナブルフィルタがある。本発明では何れのタイプも採用可能であるが、本実施形態においては後者の液晶チューナブルフィルタを採用している。
図3に、分光器219の構成を概略的に示す。図3に示されるように、分光器219は、一対のガラス基板219Gを対向配置したファブリペロー型干渉フィルタ内に液晶層219LCを封入した構成を有している。各ガラス基板219Gには、ガラス基板219G側から液晶層219LC側に順に、可視光用反射膜219L又は赤外光用反射膜219IR、透明電極膜219C、液晶配向膜219Oを所定の蒸着法を用いてコートして、多重膜を構成している。
以下は、可視光用反射膜219L又は赤外光用反射膜219IRを蒸着する工程の一例である。かかる工程を概略的に説明すると、まず、赤外光用反射膜219IRを蒸着すべきガラス基板219Gの面上の領域を所定の治具を用いてマスクする。この状態で、可視光用反射膜219Lを構成する材料を非マスク領域に蒸着する。今度は、可視光用反射膜219Lを蒸着したガラス基板219Gの面上の領域を所定の治具を用いてマスクする。この状態で、赤外光用反射膜219IRを構成する材料を非マスク領域に蒸着する。これにより、図3に示されるように、ガラス基板219Gの上半分の領域に可視光用反射膜219Lがコートされ、ガラス基板219Gの下半分の領域に赤外光用反射膜219IRがコートされる。
ところで、可視光用反射膜219L、赤外光用反射膜219IRを別個のガラス基板に蒸着して、各ガラス基板を上下方向に密着接合した場合も、図3と同様の構成が得られる。しかし、実際には、2枚のガラス基板の端面同士を隙間無く密着接合するのは難しく、ランプ208の放射光が隙間から漏光する不具合が懸念される。また、可視光用反射膜219Lと赤外光用反射膜219IRとの界面付近の積層膜構造が接合時に変化して、所望の分光特性を得られないという不具合も懸念される。一方、本実施形態のように、可視光用反射膜219Lと赤外光用反射膜219IRを単板のガラス基板上に蒸着させる手法を採用することで、上記の不具合の発生が有効に避けられる。
可視光用反射膜219L、赤外光用反射膜219IRは、既述の通り、互いに異なる材料を用いて作製された半透過性の反射膜であり、金属反射膜、好ましくはDBR(Distributed Bragg Reflector)膜である。一対の可視光用反射膜219L、又は一対の赤外光用反射膜219IRは、液晶層219LCを挟んで光軸AX方向に距離dだけ離間している。
図4(a)は、可視光用反射膜219Lの分光特性を示し、図4(b)は、赤外光用反射膜219IRの分光特性を示す。図4(a)、(b)の各図中、縦軸が透過率(単位:%)を示し、横軸が波長(単位:nm)を示す。
可視光用反射膜219Lは、図4(a)に示されるように、400nm〜700nmの範囲で反射率が高い。この可視光用反射膜219Lを図3に示すように対向配置すると、分光器219に入射した入射光のうち可視領域の光が一対の可視光用反射膜219Lの間を多重反射する。液晶層219LCの可視領域の光に対する屈折率をnと定義した場合、一対の可視光用反射膜219Lの間の多重反射・干渉により、光学的距離ndによって決まる所定の波長域の光のみが分光器219を透過する。なお、ここでは説明の便宜上、透明電極膜219C及び液晶配向膜219Oの厚みを無視して光学的距離ndを(次の光学的距離nIRdも)定義している。
赤外光用反射膜219IRは、図4(b)に示されるように、700nm〜1500nmの範囲で反射率が高い。この赤外光用反射膜219IRを図3に示すように対向配置すると、分光器219に入射した入射光のうち赤外領域の光が一対の赤外光用反射膜219IRの間を多重反射する。液晶層219LCの赤外領域の光に対する屈折率をnIRと定義した場合、一対の赤外光用反射膜219IRの間の多重反射・干渉により、光学的距離nIRdによって決まる所定の波長域の光のみが分光器219を透過する。
液晶層219LCに封入された液晶分子は、電場がかけられていない時には、長軸がガラス基板219Gの面(光軸AXと直交する面)と平行になるように配向している。各液晶分子は、ドライバ216によって透明電極膜219C間に電圧を印加して液晶層219LC内に電場を発生させた時には、発生した電場(又は印加電圧)に応じた角度だけガラス基板219Gの上記面に対して傾斜する。各液晶分子は、最大で、長軸がガラス基板219Gの面と略垂直な方向を向くまで傾斜する。
液晶層219LCの液晶分子は、一軸性結晶と同様の光学的性質を有し、屈折率異方性、すなわち複屈折性を有する。液晶分子は、配向方向(液晶分子の長軸方向)と平行な振動電場をもつ光(異常光)に対しては第一の屈折率を有し、当該配向方向と垂直な振動電場をもつ光(常光)に対しては第二の屈折率を有する。そのため、ドライバ216による印加電圧によって液晶分子の長軸方向を入射光の振動面内で変えることにより、異常光に対する液晶層219LCの実効的な屈折率が、常光に対する値(第一の屈折率)から第二の屈折率までの範囲で変化する。一方、常光に対する液晶層219LCの屈折率は、印加電圧による液晶分子の回転に拘わらず変化しない。
このように、異常光に対する液晶層219LCの屈折率は、透明電極膜219C間の印加電圧に応じて変化するため、異常光の光学的距離nd、nIRdも変わる。この光学的距離の変化に伴い、分光器219の分光特性も変化する。なお、常光成分は、チューニングには寄与しないため、分光器219の最後段に配置された偏光板(不図示)によってカットされる。
図5に、可視光用反射膜219L、赤外光用反射膜219IR、分光器219の分光特性を一グラフにまとめて示す。図5中、縦軸が透過率(単位:%)を示し、横軸が波長(単位:nm)を示す。図5中、実線が可視光用反射膜219L又は赤外光用反射膜219IRの分光特性を示し、一点鎖線が分光器219の分光特性を示す。
図5に示されるように、一対の可視光用反射膜219Lの間を多重反射・干渉させることによって得られる分光特性は、スペクトル半値幅が数nm〜数十nm程度の透過ピークを周期的に持つ。本実施形態では、2つの透過ピークが400nm〜700nmの範囲に現れる。1つは緑色域(例えば540nm辺りを中心とした帯域)に現れ、もう1つは赤色域(例えば680nm辺りを中心とした帯域)に現れる。各透過ピークは、透明電極膜219C間の印加電圧に応じて上記中心の前後数十nmをシフトする。
また、一対の赤外光用反射膜219IRの間を多重反射・干渉させることによって得られる分光特性は、スペクトル半値幅が数nm〜数十nm程度の透過ピークを持つ。本実施形態では、1つの透過ピークが赤外領域(例えば1000nm辺りを中心とした帯域)に現れる。赤外領域の透過ピークも、透明電極膜219C間の印加電圧に応じて上記中心の前後数十nmをシフト自在である。
分光器219を透過した光は、LCB(Light Carrying Bundle)102の入射端に入射する。LCB102の入射端に入射した照明光は、LCB102内を全反射を繰り返すことによって伝播する。LCB102内を伝播した照明光は、電子スコープ100の先端に配されたLCB102の射出端から射出する。LCB102の射出端から射出した照明光は、配光レンズ104を介して被写体を照明する。
被写体は、緑色域、赤色域、赤外領域の各波長域に離散的に分布する照明光によって照明される。照明光は、生体組織の表層で散乱して、対物レンズ106を介して固体撮像素子108の受光面上で光学像を結ぶ。加えて、赤外領域の照明光は、生体組織内に進達して、癌などの病巣に親和性を持つ蛍光標識物質を励起する。この蛍光標識物質は、患者の体内に予め投与されている。観察対象の病巣の種類を増やしたい場合は、蛍光波長特性の異なる蛍光標識物質を複数種類投与しておく。病巣部に蓄積した蛍光標識物質を励起したことで発した蛍光は、対物レンズ106を介して固体撮像素子108の受光面上で光学像を結ぶ。
固体撮像素子108は、例えば単板式カラーCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであり、受光面上の各画素で結像した光学像を光量に応じた電荷として蓄積して、各色に応じた撮像信号に変換する。変換された撮像信号は、プリアンプ110による信号増幅後、ドライバ信号処理回路112を介して信号処理回路220に出力される。
固体撮像素子108の受光面前面には、カラーフィルタCF、マイクロレンズが取り付けられている。図6は、カラーフィルタCFの構成を概略的に示す図である。図6に示されるように、カラーフィルタCFは、微小なフィルタを各画素に対応させて配列したものであるが、一般的なベイヤ配列と異なり、B色フィルタの代わりにIR色フィルタを有している。図7は、カラーフィルタCFが有するG色フィルタ、R色フィルタ、IR色フィルタの各分光特性を示す図である。G色フィルタ、R色フィルタはそれぞれ、分光器219の緑色域、赤色域の透過ピークのシフト可能な全範囲をカバーしている。そのため、被写体を照明した緑色域、赤色域の反射光はそれぞれ、G色フィルタ、R色フィルタを透過して受光面上の画素に結像する。IR色フィルタは、分光器219の赤外領域の透過ピークのシフト可能な全範囲に対応する蛍光の波長域をカバーする。そのため、赤外領域の照明光によって蛍光標識物質を励起したことで発した蛍光は、IR色フィルタを透過して受光面上の画素に結像する。このように、本実施形態では、赤外領域の光も積極的に利用する。そのため、固体撮像素子108の受光面前面には、一般的な固体撮像素子と異なり、IRカットフィルタが取り付けられていない。
ドライバ信号処理回路112は、メモリ114にアクセスして電子スコープ100の固有情報を読み出す。電子スコープ100の固有情報には、例えば固体撮像素子108の画素数や感度、対応可能なレート、型番等が含まれる。ドライバ信号処理回路112は、メモリ114から読み出した固有情報をシステムコントローラ202に出力する。
システムコントローラ202は、電子スコープ100の固有情報に基づいて各種演算を行い、制御信号を生成する。システムコントローラ202は、生成された制御信号を用いて、プロセッサ200に接続中の電子スコープに適した処理がされるようにプロセッサ200内の各種回路の動作やタイミングを制御する。なお、システムコントローラ202は、電子スコープの型番と、この型番の電子スコープに適した制御情報とを対応付けたテーブルを有した構成としてもよい。この場合、システムコントローラ202は、対応テーブルの制御情報を参照して、プロセッサ200に接続中の電子スコープに適した処理がされるようにプロセッサ200内の各種回路の動作やタイミングを制御する。
タイミングコントローラ204は、システムコントローラ202によるタイミング制御に従って、ドライバ信号処理回路112にクロックパルスを供給する。ドライバ信号処理回路112は、タイミングコントローラ204から供給さるクロックパルスに従って、固体撮像素子108をプロセッサ200側で処理される映像のフレームレートに同期したタイミングで駆動制御する。
信号処理回路220には、ドライバ信号処理回路112からの撮像信号が入力する。本実施形態においては、既存の回路構成をそのまま利用するため、IR色の撮像信号をB色の撮像信号と等価的に扱って信号処理を行う。R、G、B(本来はIR)の各色の撮像信号は、クランプ、ニー、γ補正、補間処理、AGC(Auto Gain Control)、AD変換等の処理後、各色信号別にフレーム単位でR、G、Bの各色用のフレームメモリ(不図示)にバッファリングされる。バッファリングされた各色信号は、タイミングコントローラ204によって制御されたタイミングでフレームメモリから掃き出されて、NTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternating Line)等の所定の規格に準拠した映像信号に変換される。変換された映像信号がモニタ300に順次入力することにより、被写体のカラー画像がモニタ300の表示画面上に表示される。
モニタ300の表示画面上には、主にR色とG色で構成される生体組織表層の画像が表示される。この表層画像にはB色が欠落しているが、生体組織にはB色成分の情報が元々少ないため、あまり問題にはならない。術者は、フロントパネル218を操作して分光器219の緑色域、赤色域の透過ピークを調節することにより、生体組織表層の各種の特定物質を強調表示した狭帯域画像を観察することができる。
モニタ300の表示画面上には、生体組織表層の画像と共に、蛍光標識物質が蓄積された病巣部の赤外蛍光画像が表示される。術者は、フロントパネル218を操作して分光器219の赤外領域の透過ピークを調節することにより、生体組織深層の各種の病巣部を強調表示した狭帯域画像を生体組織表層の画像と共に観察することができる。赤外領域の光では、癌などの病巣部だけでなく、例えば末梢血管や粘膜の奥の血管などの強調画像も検出可能である。なお、赤外蛍光画像にはB色チャンネルが割り当てられているため、表示画面上では病巣部等が青色で表示される。
本実施形態の電子内視鏡システム1によれば、可視領域や不可視領域等の複数の領域の狭帯域画像を同時に撮像するために必要な分光器が1つで足りるため、電子スコープ100の先端部12の大型化が有効に避けられる。
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば可視領域と紫外領域を同時観察する場合は、ランプ208を、可視領域を放射するランプと紫外光を放射するランプの二灯ランプに、赤外光用反射膜219IRを紫外光用反射膜に、カラーフィルタCFのIR色フィルタを紫外光透過フィルタに、それぞれ置き換えて、電子内視鏡システムを構成するだけで足りる。
1 電子内視鏡システム
100 電子スコープ
200 プロセッサ
202 システムコントローラ
219 分光器
219L 可視光用反射膜
219IR 赤外光用反射膜
CF カラーフィルタ

Claims (6)

  1. 第一と第二の波長域を含む照明光を放射する光源と、
    前記光源と被写体との間の光路に配置された分光手段であって、
    前記第一の波長域の光を反射する分光特性を持つ第一の反射膜領域と、前記第二の波長域の光を反射する分光特性を持つ第二の反射膜領域とを持つ、互いの該第一の反射膜領域、互いの該第二の反射膜領域が共に対向するように配置された一対の反射面を備え、入射する前記照明光を該一対の反射面間で多重反射させて干渉を生じさせ、該一対の反射面間の光学的距離に応じた波長の照明光を前記被写体へ射出する分光手段と、
    前記被写体からの前記照明光の戻り光を受光する固体撮像素子であって、
    前記被写体と前記固体撮像素子の画素配置面との間の光路に配置された、前記第一又は前記第二の波長域を透過させる複数種類の微小フィルタを各該画素に対応して繰り返し配列したカラーフィルタを有する固体撮像素子と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記一対の反射面間の光学的距離を可変する距離可変手段を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第一、前記第二の反射膜領域を前記分光手段が有する単一のガラス基板の面上に形成したことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第一の波長域は所定の可視領域であり、前記第二の波長域は所定の不可視領域であることを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の撮像装置。
  5. 一対の前記第一の反射膜領域間の多重反射による前記分光手段の透過ピークは、所定の赤色域、緑色域であり、一対の前記第二の反射膜領域間の多重反射による該分光手段の透過ピークは、所定の赤外領域であることを特徴とする、請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記固体撮像素子が出力した撮像信号に所定の信号処理を施して、前記赤色域、前記緑色域、前記赤外領域の各色に対応する撮像信号をそれぞれ、R、G、Bのフレームメモリにバッファリングし、所定のタイミングで掃き出して所定の映像信号に変換して表示装置に出力する画像処理手段を更に有することを特徴とする、請求項5に記載の撮像装置。
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