JP2011143155A - 分光装置、電子内視鏡装置、及びフィルタ駆動制御方法 - Google Patents

分光装置、電子内視鏡装置、及びフィルタ駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信号電荷の蓄積が画素間で非同時な固体撮像素子を用いて良好なカラー画像を撮像するのに好適に構成された分光装置を提供すること。
【解決手段】分光装置を、所定の固体撮像素子の各画素に対応する画素電極が設けられた透明電極膜と所定の波長域の光を反射する反射膜とが積層形成された一対の基板を所定の配向状態の液晶を持つ液晶部を挟んで対向配置した透過波長可変型フィルタと、時間に比例して変化する電圧を発生する電圧発生部と、発生した電圧を固体撮像素子の各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて画素電極毎に異なる遅延時間を与えて液晶部を挟む該画素電極間に印加する遅延発生部とから構成する。
【選択図】図5

Description

この発明は、固体撮像素子用の分光装置、該分光装置を備えた電子内視鏡、及びフィルタ駆動制御方法に関する。
患者の体腔内を診断するためのシステムとして、電子内視鏡システムが一般に知られ、実用に供されている。この種の電子内視鏡システムには、液晶チューナブルフィルタをイメージセンサの前面に配置して電圧制御を行い、R、G、Bの各色の画像を順に撮像する面順次方式を採用したタイプがある。
このような電子内視鏡システムの具体的構成例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の電子内視鏡システムは、液晶チューナブルフィルタの応答速度が遅いという問題を解消して動画撮影を高速化するため、一枚の画像(RGB3色の画像)を撮像する期間中、液晶チューナブルフィルタの透過ピークがRGBを含む可視領域の範囲で連続的に変化するように電圧制御を行う。RGBを含む可視領域の範囲での透過ピークの連続的変化を周期的に繰り返しつつイメージセンサを同期したタイミングで動作させることによって、カラーの撮像信号が得られる。
特開2008−147749号公報
ところで、特許文献1においては、イメージセンサとしてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが提案されている。CMOSイメージセンサは、安価かつ低消費電力で量産性に優れるだけでなく、高集積化技術の発達に伴い小型化が可能であるため、小型化の要求が厳しい電子スコープには好適である。しかし、特許文献1に記載の構成では、CMOSイメージセンサを採用したことで色再現性が劣化するという問題が指摘される。
例えばR色波長の信号電荷の蓄積を開始する直後は、液晶チューナブルフィルタの透過ピークがR色波長(例えば700nm)に設定されている。そのため、全画素がこのタイミングで信号電荷の蓄積を同時に行う場合は、生体組織が持つR色情報を良好に検出することができる。しかし、CMOSイメージセンサは、その特性上、各画素の信号電荷の蓄積期間が同時でなく画素毎にずれている。液晶チューナブルフィルタの透過ピークは、R色波長の信号電荷の蓄積を画素毎に順に行う期間中も絶えずシフトしているため、信号電荷の蓄積開始タイミングが遅い画素ほどG色波長(例えば546.1nm)に近い色が混ざった被写体情報を検出することになる。信号電荷の蓄積開始タイミングが最も遅い画素に至っては、液晶チューナブルフィルタの透過ピークがほぼG色波長にシフトしているため、実質的にR色の被写体情報を検出することができないという不具合がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、CMOSイメージセンサのような信号電荷の蓄積が画素間で非同時な固体撮像素子を用いて良好なカラー画像を撮像するのに好適に構成された分光装置、電子内視鏡装置、及びフィルタ駆動制御方法を提供することである。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る分光装置は、所定の固体撮像素子の各画素に対応する画素電極が設けられた透明電極膜と、所定の波長域の光を反射する反射膜とが積層形成された一対の基板を、所定の配向状態の液晶を持つ液晶部を挟んで対向配置した透過波長可変型フィルタと、時間に比例して変化する電圧を発生する電圧発生部と、発生した電圧を、固体撮像素子の各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて画素電極毎に異なる遅延時間を与えて、液晶部を挟む該画素電極間に印加する遅延発生部とを有することを特徴とした装置である。
このように、透過波長可変型フィルタの応答速度改善のため透過ピークを絶えずシフトさせる制御下においても、固体撮像素子の各画素に対応する透過波長可変型フィルタの透過ピークのコントロールを各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて遅延させる駆動制御を行うことにより、カラー画像を構成する特定の波長の被写体情報を全ての画素で良好に検出させることができる。
所定の波長域は、例えばRGBを含む所定の可視領域である。この場合、電圧発生部は、固体撮像素子の一フレーム期間中、透過波長可変型フィルタの透過ピークが可視領域の範囲で連続的に変化するように画素電極間への印加電圧を可変する。固体撮像素子には、例えば3板式カラーCMOSイメージセンサが想定される。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る電子内視鏡装置は、所定の固体撮像素子と、該固体撮像素子の前面に配置された上記分光装置とを備えたことを特徴とした装置である。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係るフィルタ駆動制御方法は、所定の固体撮像素子の各画素に対応する画素電極が設けられた透明電極膜と、所定の波長域の光を反射する反射膜とが積層形成された一対の基板を、所定の配向状態の液晶を持つ液晶部を挟んで対向配置した透過波長可変型フィルタを駆動制御する方法であり、時間に比例して変化する電圧を発生する電圧発生ステップと、発生した電圧を、固体撮像素子の各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて画素電極毎に異なる遅延時間を与えて、液晶部を挟む該画素電極間に印加する遅延発生ステップとを有することを特徴とした方法である。
かかるフィルタ駆動制御方法において、所定の波長域は、例えばRGBを含む所定の可視領域であり、電圧発生ステップにおいては、固体撮像素子の一フレーム期間中、透過波長可変型フィルタの透過ピークが可視領域の範囲で連続的に変化するように画素電極間への印加電圧を可変してもよい。
本発明によれば、CMOSイメージセンサのような信号電荷の蓄積が画素間で非同時な固体撮像素子を用いて良好なカラー画像を撮像するのに好適に構成された分光装置、電子内視鏡装置、及びフィルタ駆動制御方法が提供される。
本発明の実施形態の電子内視鏡システムの外観図である。 本発明の実施形態の電子内視鏡システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の電子スコープに搭載された液晶チューナブルフィルタの構成を概略的に示す図である。 本発明の実施形態の液晶チューナブルフィルタの動作を説明するための図である。 本発明の実施形態の各遅延回路による遅延時間と、各遅延回路に接続された画素電極への印加電圧との関係を示す図である。 本発明の実施形態の各画素に対応する液晶チューナブルフィルタの透過ピークと、各画素電極に対応する画素の信号電荷の蓄積開始タイミングとの関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の電子内視鏡システムについて説明する。
図1は、本実施形態の電子内視鏡システム1の外観図である。図1に示されるように、電子内視鏡システム1は、被写体を撮影するための電子スコープ100を有している。電子スコープ100は、可撓性を有するシース(外皮)11aによって外装された可撓管11を備えている。可撓管11の先端には、硬質性を有する樹脂製筐体によって外装された先端部12が連結されている。可撓管11と先端部12との連結箇所にある湾曲部14は、可撓管11の基端に連結された手元操作部13からの遠隔操作(具体的には、湾曲操作ノブ13aの回転操作)によって屈曲自在に構成されている。この屈曲機構は、一般的な電子スコープに組み込まれている周知の機構であり、湾曲操作ノブ13aの回転操作に連動した操作ワイヤの牽引によって湾曲部14を屈曲させるように構成されている。先端部12の方向が上記操作による屈曲動作に応じて変わることにより、電子スコープ100による撮影領域が移動する。
図1に示されるように、電子内視鏡システム1は、プロセッサ200を有している。プロセッサ200は、電子スコープ100からの信号を処理する信号処理装置と、自然光の届かない体腔内を電子スコープ100を介して照明する光源装置とを一体に備えた装置である。別の実施形態では、信号処理装置と光源装置とを別体で構成してもよい。
プロセッサ200には、電子スコープ100の基端に設けられたコネクタ部10に対応するコネクタ部20が設けられている。コネクタ部20は、コネクタ部10に対応する連結構造を有し、電子スコープ100とプロセッサ200とを電気的にかつ光学的に接続するように構成されている。
図2は、電子内視鏡システム1の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、電子内視鏡システム1は、所定のケーブルを介してプロセッサ200に接続されたモニタ300を有している。なお、図1においては、図面を簡略化するため、モニタ300を図示省略している。
図2に示されるように、プロセッサ200は、システムコントローラ202、タイミングコントローラ204を有している。システムコントローラ202は、電子内視鏡システム1を構成する各要素を制御する。タイミングコントローラ204は、信号の処理タイミングを調整するクロックパルスを電子内視鏡システム1内の各種回路に出力する。
ランプ208は、ランプ電源イグナイタ206による始動後、白色光を放射する。ランプ208には、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ等の高輝度ランプが適している。ランプ208から放射された照明光は、集光レンズ210によって集光されつつ絞り212を介して適正な光量に制限されて、LCB(light carrying bundle)102の入射端に入射する。
絞り212には、図示省略されたアームやギヤ等の伝達機構を介してモータ214が機械的に連結している。モータ214は例えばDCモータであり、ドライバ216のドライブ制御下で駆動する。絞り212は、モニタ300に表示される映像を適正な明るさにするため、モータ214によって動作して開度が変化して、ランプ208から放射された照明光の光量を開度に応じて制限する。適正とされる映像の明るさの基準は、術者によるフロントパネル218の輝度調節操作に応じて設定変更される。なお、ドライバ216を制御して輝度調整を行う調光回路は周知の回路であり、本明細書においては省略することとする。
LCB102の入射端に入射した照明光は、LCB102の内部を全反射を繰り返すことによって伝播する。LCB102を伝播した照明光は、電子スコープ100の先端に配されたLCB102の射出端から射出する。LCB102の射出端から射出した照明光は、配光レンズ104を介して被写体を照明する。被写体からの反射光は、対物レンズ106を介して液晶チューナブルフィルタ107に入射して、所定の波長域にフィルタリング後、CMOSイメージセンサ108の受光面上の各画素で光学像を結ぶ。
CMOSイメージセンサ108は、3板式カラーCMOSイメージセンサである。液晶チューナブルフィルタ107は、一フレーム期間中、R、G、Bの各色の被写体像をCMOSイメージセンサ108に順に導くため、透過ピークを所定の電気的処理でコントロールする。CMOSイメージセンサ108の各画素は、R、G、Bの各色の被写体像を順に検出して光量に応じた電荷として蓄積し、撮像信号を生成する。一フレーム期間中に順に生成されるR、G、Bの各色の撮像信号は、プリアンプ110による信号増幅後、ドライバ信号処理回路112を介して信号処理回路220に出力される。
ドライバ信号処理回路112は、メモリ114にアクセスして電子スコープ100の固有情報を読み出す。電子スコープ100の固有情報には、例えばCMOSイメージセンサ108の画素数や感度、対応可能なレート、型番等が含まれる。ドライバ信号処理回路112は、メモリ114から読み出した固有情報をシステムコントローラ202に出力する。
システムコントローラ202は、電子スコープ100の固有情報に基づいて各種演算を行い、制御信号を生成する。システムコントローラ202は、生成された制御信号を用いて、プロセッサ200に接続中の電子スコープに適した処理がされるようにプロセッサ200内の各種回路の動作やタイミングを制御する。なお、システムコントローラ202は、電子スコープの型番と、この型番の電子スコープに適した制御情報とを対応付けたテーブルを有した構成としてもよい。この場合、システムコントローラ202は、対応テーブルの制御情報を参照して、プロセッサ200に接続中の電子スコープに適した処理がされるようにプロセッサ200内の各種回路の動作やタイミングを制御する。
タイミングコントローラ204は、システムコントローラ202によるタイミング制御に従って、ドライバ信号処理回路112にクロックパルスを供給する。ドライバ信号処理回路112は、タイミングコントローラ204から供給さるクロックパルスに従って、CMOSイメージセンサ108をプロセッサ200側で処理される映像のフレームレートに同期したタイミングで駆動制御する。
信号処理回路220には、ドライバ信号処理回路112からの撮像信号が入力する。撮像信号は、クランプ、ニー、γ補正、補間処理、AGC(Auto Gain Control)、AD変換等の処理後、各色信号別にフレーム単位でR、G、Bの各色用のフレームメモリ(不図示)にバッファリングされる。バッファリングされた各色信号は、タイミングコントローラ204によって制御されたタイミングでフレームメモリから掃き出されて、NTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternating Line)等の所定の規格に準拠した映像信号に変換される。変換された映像信号がモニタ300に順次入力することにより、被写体のカラー画像がモニタ300の表示画面上に表示される。
ところで、本実施形態のドライバ信号処理回路112は、液晶の応答速度が遅いという欠点を補うため、一フレーム期間中、透過ピークがRGBを含む可視領域の範囲で連続的に変化するように液晶チューナブルフィルタ107を駆動制御する。本実施形態の液晶チューナブルフィルタ107の駆動制御方法は、透過ピークを連続的に変化させる場合に色再現性が劣化するという上述した問題を解消するのに好適である。以下においては、液晶チューナブルフィルタ107の具体的構成と共に、この駆動制御方法について説明をする。
図3は、液晶チューナブルフィルタ107の構成を概略的に示す図である。図3に示されるように、液晶チューナブルフィルタ107は、一対のガラス基板107Gを対向配置したファブリペロー型干渉フィルタ内に液晶層107LCを封入した構成を有している。各ガラス基板107Gには、ガラス基板107G側から液晶層107LC側に順に、反射膜107R、透明電極膜107C、液晶配向膜107Oを所定の蒸着法を用いてコートして、多重膜を構成している。ガラス基板107Gの上記コート面の反対側の面には、偏光板107Pが貼り付けられている。
反射膜107Rは、所定の波長域(ここでは可視領域)で反射率が高い半透過性の反射膜であり、金属反射膜、好ましくはDBR(Distributed Bragg Reflector)膜である。一対の反射膜107Rを液晶層107LCを挟んで対向配置すると、液晶チューナブルフィルタ107に入射した入射光が一対の反射膜107Rの間を多重反射する。反射膜107R同士の光軸AX方向の距離をdと定義し、液晶層107LCの屈折率をnと定義した場合、一対の反射膜107Rの間の多重反射・干渉により、光学的距離ndによって決まる所定の波長域の光のみが液晶チューナブルフィルタ107を透過する。なお、ここでは説明の便宜上、透明電極膜107C及び液晶配向膜107Oの厚みを無視して光学的距離ndを定義している。
透明電極膜107Cには、CMOSイメージセンサ108の各画素に対応した画素電極がマトリクス状に配列している。対向する画素電極間に電圧が印加されると電場が発生して、その画素電極間に位置する液晶層107LC内の液晶分子の配向が変わる。具体的には、各液晶分子は、電場がかけられていない時には、長軸がガラス基板107Gの面(光軸AXと直交する面)と平行になるように配向している。各液晶分子は、ドライバ信号処理回路112による透明電極膜107C間の電圧印加によって液晶層107LC内に電場を発生させた時には、発生した電場(又は印加電圧)に応じた角度だけガラス基板107Gの上記面に対して傾斜する。各液晶分子は、最大で、長軸がガラス基板107Gの面と略垂直な方向を向くまで傾斜する。
液晶層107LCの液晶分子は、一軸性結晶と同様の光学的性質を有し、屈折率異方性、すなわち複屈折性を有する。液晶分子は、配向方向(液晶分子の長軸方向)と平行な振動電場をもつ光(異常光)に対しては第一の屈折率を有し、当該配向方向と垂直な振動電場をもつ光(常光)に対しては第二の屈折率を有する。そのため、ドライバ信号処理回路112による印加電圧によって液晶分子の長軸方向を入射光の振動面内で変えることにより、異常光に対する液晶層107LCの実効的な屈折率が、常光に対する値(第一の屈折率)から第二の屈折率までの範囲で変化する。一方、常光に対する液晶層107LCの屈折率は、印加電圧による液晶分子の回転に拘わらず変化しない。
異常光に対する液晶層107LCの屈折率は、透明電極膜107C間の印加電圧に応じて変化するため、異常光の光学的距離ndも変わる。この光学的距離の変化に伴い、液晶チューナブルフィルタ107の分光特性も変化する。具体的には、一対の反射膜107Rの間を多重反射・干渉させることによって得られる分光特性は、スペクトル半値幅が数nm〜数十nm程度の透過ピークを持つ。この透過ピークは、透明電極膜107C間の印加電圧に応じて、RGBを含む可視領域の範囲でシフトする。各画素電極間の印加電圧を独立にコントロールすることで、CMOSイメージセンサ108で検出される光の波長を画素毎にコントロールすることができる。なお、常光成分は、チューニングには寄与しないため、液晶チューナブルフィルタ107の後段側に配置された偏光板107Pによってカットされる。説明を補足すると、液晶チューナブルフィルタ107の前段側に配置された偏光板107Pは、特定の偏光成分を液晶チューナブルフィルタ107内部に入射させるために備えられている。
図4〜図6は、液晶チューナブルフィルタ107の動作を説明するための図である。ここでは説明の便宜上、CMOSイメージセンサ108に(1、1)〜(n、m)の画素アドレスを割り当てると共に、CMOSイメージセンサ108の各画素に対応する透明電極膜107Cの各画素電極、及び各画素電極に接続された電圧遅延回路107Dの各遅延回路にも同一アドレスを割り当てる。
図4に示されるように、ドライバ信号処理回路112は、タイミングコントローラ204から供給されるクロックパルスに従って、CMOSイメージセンサ108を駆動制御すると共に、基準電圧Vrefを電圧遅延回路107Dの各遅延回路(1、1)〜(n、m)に供給する。基準電圧Vrefは、一フレーム期間中、液晶チューナブルフィルタ107の透過ピークを連続的に変化させるため、時間に比例して増加する。
図5は、電圧遅延回路107Dの各遅延回路(1、1)〜(1、3)による遅延時間(横軸)と、各遅延回路(1、1)〜(1、3)に接続された透明電極膜107Cの画素電極(1、1)〜(1、3)への印加電圧(縦軸)との関係を示す図である。図6は、各画素電極(1、1)〜(1、3)の間の液晶層107LCを介した液晶チューナブルフィルタ107の透過ピーク(縦軸)と、各画素電極(1、1)〜(1、3)に対応するCMOSイメージセンサ108の画素(1、1)〜(1、3)の信号電荷の蓄積開始タイミング(横軸)との関係を示す図である。
電圧遅延回路107Dは、画素(1、1)〜(n、m)の信号電荷の蓄積順序に合わせて、図4中左上(すなわち遅延回路(1、1))から右下(すなわち遅延回路(n、m))に向かう遅延回路ほど時定数が大きい。すなわち、電圧遅延回路107Dは、信号電荷の蓄積開始タイミングの遅い画素に対応する画素電極ほど大きな遅延を与えて、画素電極間で電圧が印加されるタイミングを遅らせている。
具体的には、遅延回路(1、1)に供給される基準電圧Vrefは、図5に示されるように、時間TR1の遅延が与えられた後、画素電極(1、1)間に印加されて時間に比例して増加して、時間TR1’が経過した時に電圧値VRに達する。図6に示されるように、画素電極(1、1)の間の液晶層107LCを介した液晶チューナブルフィルタ107の透過ピーク(以下、説明の便宜上、「透過ピーク(1、1)」と省略して記す。)は、時間TR1’が経過した時点でR色波長(例えば700nm)である。そして、画素(1、1)の信号電荷の蓄積は、このタイミングで開始される。よって、画素(1、1)では、R色波長の被写体情報が検出される。
遅延回路(1、2)に供給される基準電圧Vrefは、図5に示されるように、時間TR2(時間TR1から更に時間T1遅延した時間)の遅延が与えられた後、画素電極(1、2)間に印加されて時間に比例して増加して、時間TR2’(時間TR1’から更に時間T1遅延した時間)が経過した時に電圧値VRに達する。図6に示されるように、透過ピーク(1、2)は、時間TR2’が経過した時点でR色波長である。そして、画素(1、2)の信号電荷の蓄積は、このタイミングで開始される。よって、画素(1、2)では、R色波長の被写体情報が受光される。
遅延回路(1、3)に供給される基準電圧Vrefは、図5に示されるように、時間TR3(時間TR1から更に時間T2遅延した時間)の遅延が与えられた後、画素電極(1、3)間に印加されて時間に比例して増加して、時間TR3’(時間TR1’から更に時間T2遅延した時間)が経過した時に電圧値VRに達する。図6に示されるように、透過ピーク(1、3)は、時間TR3’が経過した時点でR色波長である。そして、画素(1、3)の信号電荷の蓄積は、このタイミングで開始される。よって、画素(1、3)では、R色波長の被写体情報が検出される。
このように、液晶チューナブルフィルタ107の応答速度改善のため透過ピークを絶えずシフトさせる制御下においても、各画素に対応する液晶チューナブルフィルタ107の透過ピークのコントロールを各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて遅延させる駆動制御を行うことにより、全ての画素(1、1)〜(n、m)で所望の波長域(ここではR色波長)の被写体情報を良好に検出することができる。G色波長又はB色波長の場合も同様の制御を行うことにより、液晶チューナブルフィルタ107の応答速度を改善すると共に、本来検出すべき被写体像の波長が画素毎にずれて色再現性が劣化するという上述した不具合を有効に避けて良好なRGB画像を得ることができる。特に、本実施形態のような、透過ピークのスペクトル半値幅が狭い狭帯域画像を撮像する場合においては、全ての画素の入射波長を高精度に一致させることによって良好なRGB画像を得ることができるため好適である。
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。
1 電子内視鏡システム
100 電子スコープ
107 液晶チューナブルフィルタ
108 CMOSイメージセンサ
200 プロセッサ
202 システムコントローラ

Claims (7)

  1. 所定の固体撮像素子の各画素に対応する画素電極が設けられた透明電極膜と、所定の波長域の光を反射する反射膜とが積層形成された一対の基板を、所定の配向状態の液晶を持つ液晶部を挟んで対向配置した透過波長可変型フィルタと、
    時間に比例して変化する電圧を発生する電圧発生部と、
    前記発生した電圧を、前記固体撮像素子の各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて前記画素電極毎に異なる遅延時間を与えて、前記液晶部を挟む該画素電極間に印加する遅延発生部と、
    を有することを特徴とする分光装置。
  2. 前記所定の波長域は、RGBを含む所定の可視領域であり、
    前記電圧発生部は、前記固体撮像素子の一フレーム期間中、前記透過波長可変型フィルタの透過ピークが前記可視領域の範囲で連続的に変化するように前記画素電極間への印加電圧を可変することを特徴とする、請求項1に記載の分光装置。
  3. 前記固体撮像素子は、3板式カラーCMOSイメージセンサであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の分光装置。
  4. 所定の固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前面に配置された請求項1から請求項3の何れか一項に記載の分光装置と、
    を備えたことを特徴とする電子内視鏡装置。
  5. 所定の固体撮像素子の各画素に対応する画素電極が設けられた透明電極膜と、所定の波長域の光を反射する反射膜とが積層形成された一対の基板を、所定の配向状態の液晶を持つ液晶部を挟んで対向配置した透過波長可変型フィルタを駆動制御するフィルタ駆動制御方法であって、
    時間に比例して変化する電圧を発生する電圧発生ステップと、
    前記発生した電圧を、前記固体撮像素子の各画素の信号電荷の蓄積開始タイミングのずれに合わせて前記画素電極毎に異なる遅延時間を与えて、前記液晶部を挟む該画素電極間に印加する遅延発生ステップと、
    を有することを特徴とするフィルタ駆動制御方法。
  6. 前記所定の波長域は、RGBを含む所定の可視領域であり、
    前記電圧発生ステップにおいては、前記固体撮像素子の一フレーム期間中、前記透過波長可変型フィルタの透過ピークが前記可視領域の範囲で連続的に変化するように前記画素電極間への印加電圧を可変することを特徴とする、請求項5に記載のフィルタ駆動制御方法。
  7. 前記固体撮像素子は、3板式カラーCMOSイメージセンサであることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載のフィルタ駆動制御方法。
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