JP2011142715A - 蛇登攀防止装置 - Google Patents

蛇登攀防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011142715A
JP2011142715A JP2010000880A JP2010000880A JP2011142715A JP 2011142715 A JP2011142715 A JP 2011142715A JP 2010000880 A JP2010000880 A JP 2010000880A JP 2010000880 A JP2010000880 A JP 2010000880A JP 2011142715 A JP2011142715 A JP 2011142715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow cylindrical
snake
standing body
columnar standing
prevention device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010000880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5496685B2 (ja
Inventor
Toshio Hironaka
敏雄 弘中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2010000880A priority Critical patent/JP5496685B2/ja
Publication of JP2011142715A publication Critical patent/JP2011142715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5496685B2 publication Critical patent/JP5496685B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Abstract

【課題】粘着物や忌避剤を用いずに物理的な構造のみで蛇の登攀を効果的に防止することができ、また、電柱に網状物を付設することなく蛇の登攀を防止することが可能な蛇登攀防止装置を提供することができる蛇登攀防止装置を提供する。柱状立設体への取付作業を簡易に行うことができるようにもする。
【解決手段】電柱2の周囲に付設されると共に、上方に向かうにつれて電柱2の軸心からの距離が長くなり、垂線が水平に対して下方に傾斜する円錐テーパ4を備えた複数の中空円筒構成部材5を着脱自在に組み付けて構成された中空円筒部材を有して構成し、中空円筒構成部材5の外面の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起20を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電柱等の柱状立設体に蛇が登攀することを防止するために有用な蛇登攀防止装置に関する。
蛇が電柱の上部の巣中にある卵や雛等を狙って電柱をよじ登り、その際に送電線や配電線に接触すると、地絡事故が発生して電力設備や電力供給先などに膨大な損害を与える恐れがある。このため、蛇の登攀を防止する有効な装置の開発が要請されており、従来においては、様々な蛇登攀防止装置が検討されている。
例えば、下記する特許文献1においては、電柱の表面に蛇害防止用粘着テープを周回状に貼着し、さらに該蛇害防止用粘着テープより上方位置に碗形状に形成した登はん防止具を取り付け、蛇や野鼠等の小動物がよじ登って送配電線等に接触して惹起する事故を防止する装置が開示されている。
また、下記する特許文献2においては、蛇の体表を覆っている多数の腹鱗を引掛けることができないようにし、また、体をS字型に湾曲させて押さえ板や突起物間に体を突張らせることができないようにし、さらに腹の中央部を窪ませて吸盤として用いることができないようにするために、横断面円形でかつ表面が平滑な線材によって網状物を構成し、この網状物を構成する線材を金属製または合成樹脂製として、太さを0.5〜2.5mm、網状物のメッシュを3〜8mmとして、これを電柱の回りに巻き付ける構成が開示されている。
特開平5−231044号公報 実用新案登録第3073585号公報
しかしながら、前者の構成においては、蛇害防止用粘着テープを電柱の回りに粘着させるものであるため、長時間の風雨に晒されると剥離する不都合があり、一旦剥離すると再利用できないものであった。しかも、蛇害防止用粘着テープの忌避剤は、長年月に亘り効果を維持することができないものである。
また、登はん防止具は碗形状に形成されているので、その構造上、台風等の突風等の影響を受けやすく、破損する恐れがあり、破損した場合にはその破片が飛散して通行人に当たり、怪我させる恐れが懸念される。
後者の構成においては、網状物を電柱の回りに巻き付けるものであるが、電柱には接地線等が表出しているため、電柱に密着して取り付けることは難しく、これら接地線等を覆うように取り付ける場合には、網状物の表面に凹凸が形成されてしまい、蛇が登攀できる状態を形成してしまう不都合がある。
さらに、蛇登攀防止装置は、柱状立設体への取付を簡易に行うことができる構成とすることが実用上望ましい。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、粘着物や忌避剤を用いずに物理的な構造のみで蛇の登攀を効果的に防止することができ、また、電柱に網状物を付設することなく蛇の登攀を防止することが可能な蛇登攀防止装置を提供することを主たる課題としている。また、柱状立設体への取付作業を簡易に行うことができるようにすることをも課題としている。
ところで、蛇は、一般的に、図9の別表に示されるような登攀習性を有することが知られている。
すなわち、蛇は、
(1) 柱状立設体の中心軸が重力方向に対して前方へある程度傾いていれば、昇柱することが可能である。逆に、後方へある程度傾いていれば(蛇の背が下側にくるように傾いていれば)、昇柱することができない。
(2) 電柱の上下で隣り合う昇降金具が斜めにずれて取り付けられている場合には、下側の昇降金具に身体を引っ掛けて固定し、斜め上方の昇降金具へ頭部を伸ばし、この上方の昇降金具に頭部が到達すれば、その昇降金具に頭部側の身体を引っ掛け固定し、下方側の身体を引き上げ、以後、当該運動を繰り返して電柱を登攀していく。
(3) 電柱の上下で隣り合う昇降金具が鉛直線上に取り付けられている場合には、下側の昇降金具に辿り着いた蛇は、昇降金具に身体を引っ掛けて固定し、真上方向の昇降金具に頭部を伸ばす。この際、蛇は、蛇行しながら腹鱗(腹板)を電柱表面の微細な凹凸部に引っ掛け、折れ曲がっている身体を徐々に伸ばしていき、頭部が、次の昇降金具に到達すれば、その昇降金具に身体を引っ掛けて固定し、下方側の身体を引き上げ、以後、当該運動を繰り返して電柱を登攀していく。
(4) 壁面に存在する多数の突起に,蛇の体表を覆っている多数の腹鱗(腹板)を引掛け,それを支えとして登っていく。尚、直径が0.05〜1[mm]程度の微細な球形状のものに腹鱗(腹板)を係合させることができない。
(5) 長い胴体をS字型に湾曲させ,壁面の突起物の間に体を突張らせて体を支えることにより登る。
(6) 腹部の中央を窪ませて吸盤状とすることにより体を支えて登る。
本発明者は、このような蛇の登攀習性を把握した上で、粘着物や忌避剤を用いずに物理的な静的構造のみで蛇の登攀を効果的に防止できる登攀防止装置について鋭意研究を重ねた結果、蛇の登攀を防止するためには、前記図9の別表で示す(1)に対する対策と、(2)〜(6)のいずれかに対する対策とを併せ持つようにすれば、非常に優れた登攀防止が図れるとの知見を見出し、また、蛇登攀防止装置を、柱状立設体に分割部材を組み合わせた筒状にして取り付けることができれば、柱状立設体への設置も容易に行うことができることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る蛇登攀防止装置は、柱状立設体に取り付けられて、蛇の登攀を防止する装置であって、前記柱状立設体の周囲に付設されると共に、上方に向かうにつれて柱状立設体の軸心からの距離が長くなり、垂線が水平に対して下方に傾斜する円錐テーパを備えた複数の中空円筒構成部材を着脱自在に組み付けて構成された中空円筒部材を備え、この中空円筒部材の外面の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を備えていることを特徴としている。
したがって、中空円筒構成部材には、上方に向かうにつれて柱状立設体の軸心からの距離が長くなり、垂線が水平に対して下方に傾斜する円錐テーパが設けられているので、前記(1)に対する対策が講じられており、また、中空円筒構成部材の外面には蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起が適所に適切な間隔で設けられているので、前記(4)および(6)に対する対策が講じられている。このため、それぞれの物理的な構造による登攀防止機能により蛇の登攀は防止され、仮に、一方の登攀防止機能が不十分であっても、他の登攀防止機能も備えているので、蛇の登攀をより確実に防止することが可能となる。また、中空円筒部材は、複数の中空円筒構成部材を着脱自在に組み付けて構成されているので、柱状立設体への取付作業を容易に行うことが可能となる。
また、柱状立設体が電柱等のように末広がりとなっている場合においては、中空円筒構成部材の内面を、柱状立設体の軸方向の下側半分において柱状立設体と同一のテーパ面に形成し、上側半分において鉛直に形成するとよい。このような構成においては、取り付け作業が容易になると共に、下側半分のテーパ面が柱状立設体の側面に密着させた状態で固定されるので、ガタつきを無くし、強固に固定させることが可能となる。
ここで、中空円筒構成部材は、中空円筒部材を柱状立設体の軸方向で2分割したものとし、それぞれの分割面を、一方の柱状立設体の分割面が他方の柱状立設体の分割面と互いに噛み合う凹凸形状とし、噛み合わせた部分がそれぞれの中空円筒構成部材の分割面を過る上下方向に延びる割りピンにより固定されるようにしてもよい。
このような構成においては、中空円筒構成部材間の位置決めが容易になり、また、割りピンの取り付けにより組み付けた状態を固定させることができるので、蛇登攀防止装置の取り付け作業を容易に行うことが可能となる。
このような2分割構造においては、中空円筒部材を、前記柱状立設体との間に水抜き穴が形成される第1の中空円筒構成部材と、前記柱状立設体との間に接地線挿通穴が形成される第2の中空円筒構成部材との中から選択された2つの中空円筒部材を組み合わせて形成するとよい。例えば、第1の中空円筒構成部材と第2の中空円筒構成部材を1つずつ選択してこれらを組み合わせることで、水抜き穴と接地線挿通穴との両方を有する中空円筒部材を構成するようにしても、また、接地線がない柱状立設体の場合であれば、第1の中空円筒構成部材を2つ選択して、これらを組み合わせることで、2つの水抜き穴を有する中空円筒部材を構成するようにしてもよい。
また、中空円筒部材の上端部においては、中空円筒構成部材の内面と柱状立設体の外面との隙間に楔を嵌合させることが好ましい。このような構成においては、楔を中空円筒構成部材の内面と柱状立設体の外面との隙間に嵌挿させることで、柱状立設体の所定位置に取り付けられた中空円筒部材が下方からの力で上方へ移動してしまう不都合を回避することが可能となり、また、中空円筒部材の軸心を柱状立設体の軸心と一致させることができ(中空円筒部材が柱状立設体に偏って設けられることがなくなる)と共に、強固な取り付け状態を確保することが可能となる。
尚、中空円筒構成部材の外面の適所に設けられる蛇登攀妨害突起は、直径0.5〜1mmの半球状の突起を、隣り合う突起との間隔を1mm程度として前記中空円筒構成部材の外面全体に設けるようにすることが蛇の登攀を防止する上で効果的である。また、中空円筒部材の柱状立設体への取り付け位置は、足場ボルト等がない地表面から1.8mの範囲にするとよい。
以上述べたように、本発明に係る蛇登攀防止装置によれば、柱状立設体の周囲に付設されると共に、上方に向かうにつれて柱状立設体の軸心からの距離が長くなり、垂線が水平に対して下方に傾斜する円錐テーパを備えた複数の中空円筒構成部材を着脱自在に組み付けて構成された中空円筒部材で構成し、この中空円筒構成部材の外面の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を設けたので、物理的な構造のみで複数の登攀防止機能を持たせて、蛇の柱状立設体の登攀を効果的に防止することができ、粘着物や忌避剤が不要になるため、耐久性や永続性に優れたものとなる。また、複数の中空円筒構成部材が着脱自在に組み付けられるだけで、ネットも不要となるので、柱状立設体への設置作業を容易に行うことが可能となる。
また、中空円筒構成部材の内面を、柱状立設体の軸方向の下側半分において柱状立設体と同一のテーパ面に形成し、上側半分において鉛直に形成する構成とすれば、柱状立設体への取り付け作業が容易になると共に、下側半分のテーパ面が柱状立設体の側面に密着した状態で固定されるので、ガタつきが無くなり、柱状立設体に対して強固に固定させることが可能となる。
さらに、中空円筒構成部材を、中空円筒部材を柱状立設体の軸方向で複数分割したものとし、隣り合う中空円筒構成部材のそれぞれの分割面を、一方の柱状立設体の分割面が他方の柱状立設体の分割面と互いに噛み合う凹凸形状とし、噛み合わせた部分がそれぞれの中空円筒構成部材の分割面を過る上下方向に延びる割りピンにより固定される構成とすれば、中空円筒構成部材同士の位置決めが容易になり、また、割りピンの取り付けにより組み付け状態が固定されるので、蛇登攀防止装置の取り付け作業を容易に行うことが可能となる。
例えば、中空円筒部材を2つの中空円筒構成部材で構成する場合においては、柱状立設体との間に水抜き穴が形成される第1の中空円筒構成部材と、柱状立設体との間に接地線挿通穴が形成される第2の中空円筒構成部材との中から選択された2つの中空円筒部材(第1の中空円筒構成部材と第2の中空円筒構成部材、又は、2つの第1の中空円筒構成部材)を組み合わせて形成すれば、各種柱状立設体に対応することが可能となる。
また、中空円筒部材の上端部において、中空円筒構成部材の内面と柱状立設体の外面との隙間に楔を嵌合させる構成とすれば、中空円筒部材が上方へ移動する不都合を回避することが可能となり、また、中空円筒部材の軸心を柱状立設体の軸心に合わせることができ、また、取り付け状態を強固にすることが可能となる。
図1は、本発明に係る蛇登攀防止装置を電柱に取り付けた状態を示す斜視図である。 図2は、本発明に係る蛇登攀防止装置を電柱に取り付けた状態を示す側面図であり、(a)は分割面を正面とする箇所から見た図であり、(b)は(a)から90度周方向に移動した箇所から見た図である。 図3は、蛇登攀防止装置の中空円筒部材を構成する中空円筒構成部材を示す斜視図であり、(a)は水抜き穴を構成する水抜き穴用溝が形成された第1の中空円筒構成部材を示す斜視図、(b)は接地線挿通穴を構成する接地線挿通穴用溝が形成された第2の中空円筒構成部材を示す斜視図である。 図4は、電柱に取り付けられた蛇登攀防止装置を上方から見た図である。 図5は、蛇登攀防止装置を構成する中空円筒構成部材の固定に用いる割ピンを示す図であり、割ピンを割った状態の(a)はその正面図、(b)はその側面図である。 図6は、蛇登攀防止装置を構成する中空円筒部材を固定する楔を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。 図7は、中空円筒部材の表面に設けられた蛇登攀妨害突起を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。 図8は、電柱に取り付けられる態様を示す図であり、(a)は第1の中空円筒構成部材と第2の中空円筒構成部材を組み合わせた例を示す図であり、(b)は2つの第1の中空円筒構成部材を組み合わせた例を示す図である。 図9は、蛇の登攀運動を示す表である。
以下、本発明に係る蛇登攀防止装置の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。この例では、柱状立設体として、送電線や配電線の電柱を例とし、蛇としては、体長2m、立ち上がる能力を体長の3/4(1.5m)とした場合を想定する。
図1及び図2において、蛇登攀防止装置1は、電柱2の側面に付設された中空円筒部材3によって構成されている。
この中空円筒部材3は、図3及び図4にも示されるように、電柱2の所定の高さ位置において、全周に亘って設けられているもので、上方に向かうにつれて電柱2の軸心Gからの距離が長くなり、垂線が水平に対して下方に傾斜する円錐テーパ4を備えた複数の中空円筒構成部材5を組み合わせて構成されている。
この例において、中空円筒構成部材5は、中空円筒部材3を電柱2の軸方向で2分割したものが用いられ、上下方向の長さを約1.2mとし、円錐テーパ4の傾斜角を電柱2のテーパに合わせて、外側へ同程度の逆テーパが形成されるように設定されている。たとえば、1/75のテーパを有する電柱2の場合であれば、外側へ1/75で張り出すように円錐テーパ4が形成されている。
一方の中空円筒構成部材5は、電柱2との間に水抜き穴6が形成された第1の中空円筒構成部材5aが用いられ、他方の中空円筒構成部材5は、柱状立設体との間に接地線挿通穴7が形成される第2の中空円筒構成部材5bが用いられている。
それぞれの中空円筒構成部材5は、一方の分割面が他方の分割面と互いに噛み合う凹凸形状に形成されているもので、一方の分割面は3つの凸部8と隣り合う凸部間に形成された凹部9とによって構成され、他方の分割面は3つの凹部9と隣合う凹部間に形成された凸部8とによって構成され、一方の分割面の凸部8を他方の分割面の凹部9に嵌合可能となっており、第1の中空円筒構成部材5aの内面中央部には、水抜き穴6を構成する通路断面が相対的に小さく形成された軸方向に延びる溝10が形成され、第2の中空円筒構成部材5bの内面中央部には、接地線挿通穴7を構成する通路断面が相対的に大きく形成された軸方向に延びる溝11が形成されている。
また、それぞれの凸部8には、図5に示されるような割ピン14を挿入するためのピン挿通孔15が形成されている。この割ピン14は、中空円筒部材3の軸方向の長さに略等しい長さに形成され、上端部が中空円筒部材3の上面に係止されるように屈曲されており、例えば、黄銅等によって構成されている。
これら中空円筒構成部材5は、互いの分割面を合わせるように組付けられると、対向する凸部8と凹部9とが噛み合い、また、それぞれの凸部8に形成されたピン挿通孔15が中空円筒部材3の軸方向で整合し、このピン挿通孔15に割ピン14を挿通させて組み付け状態を固定できるようになっている。
また、それぞれの中空円筒構成部材5(5a,5b)の内面には、軸方向の下側半分の部分が電柱2と同一のテーパ角を有するテーパ面16に形成され、上側半分の部分が鉛直となる鉛直面17に形成されている。したがって、2つの中空円筒構成部材5a,5bを組み合わせて電柱2の周面に取り付けられた状態においては、中空円筒構成部材5a,5bの内面に形成されているテーパ面16は電柱2の外周面に密接し、中空円筒部材3がそれより下方へずれ落ちないようになっており、また、中空円筒構成部材5a,5bの内面に形成されている鉛直面17は、上にいくほど電柱2の外面から離れ、この鉛直面17と電柱2の外面との間に隙間21が形成されるようになっている。そして、この隙間21の適所に中空円筒部材3の上端部から楔22が嵌入されている。
この例では、中空円筒部材3は、地表面から足場ボルトのない約1.8mまでの範囲に取り付けられるよう内径が設定されており、また、楔22は、隙間21に略等間隔に2〜4つ取り付けられており、それぞれの楔22は、図6に示されるように、電柱2の外周面に当接させる側面を電柱と同一のテーパ角を有するテーパ面22aに形成し、中空円筒部材3の内面に当接させる側面を鉛直面22bに形成し、着脱可能作業を容易にするために、上部に引抜用の楔引抜用穴22cが形成されている。
さらに、それぞれの中空円筒構成部材5(5a,5b)の外面には、図7に示されるように、蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起20が設けられている。この蛇登攀妨害突起20は、例えば、直径が0.5〜1mmの半球状のもので(この例では1mm)、隣り合う突起間を1mm程度離して中空円筒構成部材5の外面全体に接着剤等で後付けすることにより、或いは中空円筒構成部材の成形時に予め一体成形することなどにより形成されている。
以上の構成において、蛇登攀防止装置1を電柱2に取り付けるには、まず、第1の中空円筒構成部材5aと第2の中空円筒構成部材5bとを、図8(a)に示されるように、電柱2を挟み込むように両側からそれぞれの内面を内側にして嵌め付け、一方の中空円筒構成部材5の凹凸端面を他方の中空円筒構成部材5の凹凸端面に噛み合わせ、その状態で、整合されたピン挿通孔15に割ピン14を下方から挿入して上端まで押し込み、割ピン14を割る。その後、2つの中空円筒構成部材5によって形成された中空円筒部材3を重力に任せて移動できるところまで下方へ移動させ、それぞれの中空円筒構成部材5の内面の下側半分を電柱2の外周面に密接させる。
その後、それぞれの中空円筒構成部材5の上端部に形成された中空円筒構成部材5の内面と電柱2の外周面との隙間21に、約90度の間隔を開けて、周方向の4箇所で楔22をその鉛直面が中空円筒構成部材5の鉛直面と接触するように圧入すれは、蛇登攀防止装置1の設置は完了する。
したがって、上述のように設置された蛇登攀防止装置1によれば、中空円筒構成部材5の外面に形成される円錐テーパ4はその垂線が水平に対して下方に傾斜するように設けられているので、図9の(1)に対する対策が講じられており、蛇の登攀を防止することが可能となる。また、中空円筒構成部材5の外表面には、その全面に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起20が適所に適切な間隔で形成されているので、図9の(4)および(6)に対する対策が講じられており、この点においても、蛇の登攀を防止することが可能となる。
このため、上述のような物理的な構造による登攀防止機能により蛇の登攀を防止することが可能となるので、仮に、いずれかの登攀防止機能が不十分であっても、残りの登攀防止機能により蛇の登攀を確実に防止することが可能となる。
また、上述の構成においては、2つの中空円筒構成部材5a,6bを組み合わせ、割ピン14を分割面を過るようにピン挿通孔15に挿通させることで組み付け状態を固定して中空円筒部材3を構成するようにしているので、蛇登攀防止装置1の電柱2への装着作業を簡易に行うことが可能となり、短時間で設置作業を完了させることが可能となる。
以上の構成においては、接地線が設けられている電柱2に蛇登攀防止装置1を取り付ける例を示したが、接地線が設けられていない電柱においては、図3(a)で示す第1の中空円筒構成部材5aを2つ用いて、図8(b)に示されるように、電柱2をこれら中空円筒構成部材5aで挟んで最中合わせ状に組み付けるようにしてもよい。
このような構成においては、水抜き穴6が電柱2の軸に対して対称位置に2箇所設けられるので、中空円筒部材3と電柱2との間に水をいっそう溜まりにくくすることが可能となる。
尚、上記構成例においては、中空円筒部材3を2つの中空円筒構成部材5によって構成した例を示したが、3つ以上の中空円筒構成部材によって構成するようにしてもよい。また、上述の例では、中空円筒構成部材5を割ピン14をピン挿通孔15に差し込んで連結させる構成を示したが、凸部とこれに噛合する凹部の噛み合い形状を工夫して割ピンを用いなくても組み付け状態を固定できるようにしてもよい。
さらに中空円筒構成部材5の円錐テーパ4は、電柱2の径方向に大きく突出させないようにするために、僅かな傾斜角を有する逆テーパとすることが好ましいが、傾斜角は適宜変更してもよい。
1 蛇登攀防止装置
2 電柱
3 中空円筒部材
4 円錐テーパ
5 中空円筒構成部材
6 水抜き穴
7 接地線挿通穴
8 凸部
9 凹部
16 テーパ面
20 蛇登攀妨害突起
21 隙間
22 楔

Claims (5)

  1. 柱状立設体に取り付けられて、蛇の登攀を防止する蛇登攀防止装置であって、
    前記柱状立設体の周囲に付設されると共に、上方に向かうにつれて柱状立設体の軸心からの距離が長くなり、垂線が水平に対して下方に傾斜する円錐テーパを備えた複数の中空円筒構成部材を着脱自在に組み付けて構成された中空円筒部材を備え、
    この中空円筒部材の外面の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を備えていることを特徴とする蛇登攀防止装置。
  2. 前記中空円筒構成部材の内面は、前記柱状立設体の軸方向の下側半分が前記柱状立設体と同一のテーパ面に形成され、上側半分が鉛直に形成されていることを特徴とする請求項1記載の蛇登攀防止装置。
  3. 前記中空円筒構成部材は、前記中空円筒部材を前記柱状立設体の軸方向で2分割したものであり、それぞれの分割面は、一方の柱状立設体の分割面が他方の柱状立設体の分割面と互いに噛み合う凹凸形状をなし、噛み合わせた部分がそれぞれの中空円筒構成部材の分割面を過る上下方向に延びる割りピンにより固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の蛇登攀防止装置。
  4. 前記中空円筒部材は、前記柱状立設体との間に水抜き穴が形成される第1の中空円筒構成部材と、前記柱状立設体との間に接地線挿通穴が形成される第2の中空円筒構成部材との中から選択された2つの中空円筒部材を組み合わせて構成されるものであることを特徴とする請求項3記載の蛇登攀防止装置。
  5. 中空円筒部材の上端部において、前記中空円筒構成部材の内面と前記柱状立設体の外面との隙間に楔を嵌合させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の蛇登攀防止装置。
JP2010000880A 2010-01-06 2010-01-06 蛇登攀防止装置 Expired - Fee Related JP5496685B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010000880A JP5496685B2 (ja) 2010-01-06 2010-01-06 蛇登攀防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010000880A JP5496685B2 (ja) 2010-01-06 2010-01-06 蛇登攀防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011142715A true JP2011142715A (ja) 2011-07-21
JP5496685B2 JP5496685B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=44458165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010000880A Expired - Fee Related JP5496685B2 (ja) 2010-01-06 2010-01-06 蛇登攀防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5496685B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103988832A (zh) * 2014-04-21 2014-08-20 安徽宏源铁塔有限公司 一种输电线铁塔专用防蛇器
CN106401261A (zh) * 2016-11-26 2017-02-15 国网山东省电力公司蓬莱市供电公司 电力铁塔防攀爬装置
CN108565807A (zh) * 2018-05-29 2018-09-21 国网四川阿坝州电力有限责任公司 一种高原型10kV高压配电线路复合材料管
KR102424888B1 (ko) * 2021-12-28 2022-07-25 주식회사 첨단전기 전주지선용 뱀, 넝쿨 오름 방지장치

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102243282B1 (ko) * 2021-02-18 2021-04-22 주식회사 우성 전신주용 뱀 오름 방지구

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1088862A (ja) * 1996-09-13 1998-04-07 Noriyuki Morimoto 支索の保護具
JP2005057899A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Tenroku Shokai:Kk 電力設備の付設ワイヤの昇蛇防止具
JP2008035686A (ja) * 2006-06-28 2008-02-14 Tokyo Electric Power Co Inc:The 蔓性植物巻き付き防止具及び蔓性植物巻き付き防止方法
JP2008154461A (ja) * 2006-12-20 2008-07-10 Kuki E & T:Kk 蛇昇塔防止シートのトライアングル工法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1088862A (ja) * 1996-09-13 1998-04-07 Noriyuki Morimoto 支索の保護具
JP2005057899A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Tenroku Shokai:Kk 電力設備の付設ワイヤの昇蛇防止具
JP2008035686A (ja) * 2006-06-28 2008-02-14 Tokyo Electric Power Co Inc:The 蔓性植物巻き付き防止具及び蔓性植物巻き付き防止方法
JP2008154461A (ja) * 2006-12-20 2008-07-10 Kuki E & T:Kk 蛇昇塔防止シートのトライアングル工法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103988832A (zh) * 2014-04-21 2014-08-20 安徽宏源铁塔有限公司 一种输电线铁塔专用防蛇器
CN106401261A (zh) * 2016-11-26 2017-02-15 国网山东省电力公司蓬莱市供电公司 电力铁塔防攀爬装置
CN106401261B (zh) * 2016-11-26 2018-11-23 国网山东省电力公司蓬莱市供电公司 电力铁塔防攀爬装置
CN108565807A (zh) * 2018-05-29 2018-09-21 国网四川阿坝州电力有限责任公司 一种高原型10kV高压配电线路复合材料管
KR102424888B1 (ko) * 2021-12-28 2022-07-25 주식회사 첨단전기 전주지선용 뱀, 넝쿨 오름 방지장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP5496685B2 (ja) 2014-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5496685B2 (ja) 蛇登攀防止装置
JP5230571B2 (ja) 蛇登攀防止装置
JP5503067B1 (ja) 植生保護装置、植生保護構造及び植生保護方法
JP5230570B2 (ja) 蛇登攀防止装置
JP4920263B2 (ja) 屋上又は屋根における植栽構造とこれに使用する樹木等植物の引張装置。
JP2011244755A (ja) 壁面緑化構造
CN213980261U (zh) 一种用于湖滨带湿地修复区的湖滨隔离带
JP2012050419A (ja) 猫用爪とぎ具の固定具
US20130192531A1 (en) Device for developing habitats in the underwater area of an offshore construction
JP2011139643A (ja) 蛇登攀防止装置
JP2807426B2 (ja) 動物避け具
JP4295354B1 (ja) 防護カバー
ES2270701B1 (es) Batea circular o eliptica para cria de bivalbos con sistema de flotacion radial.
JP2012055121A (ja) 蛇登攀防止機能付柱状立設体
GB2437598A (en) Animal escape device
US10619372B2 (en) Kit and method for preventing a swimming pool cleaner from becoming caught on a main drain cover
JP6458178B1 (ja) フロートユニット、フロートおよび浮体構造物
CN210960118U (zh) 挡鼠板及挡鼠围墙
JP2019011638A (ja) 床束
JP3116029U (ja) 鳥類飛来防止ネット
KR200418089Y1 (ko) 조립가능한 구조를 가지는 전복 양식용 전복집
JP7010497B2 (ja) 小動物侵入防止構造
JP6871563B2 (ja) 植栽用装置、植栽用パネルユニット、および植栽方法
JP3164266U (ja) 鳥害防止装置
JP2004081021A (ja) 鳥害防止方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140303

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140305

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5496685

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees