JP2011141962A - 電池のセパレータ交換方法、及び電池のセパレータ交換に用いられる補助具。 - Google Patents

電池のセパレータ交換方法、及び電池のセパレータ交換に用いられる補助具。 Download PDF

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Abstract

【課題】セパレータ以外の構成を分解、破棄することなく、電池として再使用できるようにすることのできる電池のセパレータ交換方法、及び電池のセパレータ交換に使用される補助具を提供する。
【解決手段】蓋部20の開閉部21を槽本体12から取り外し、二つの補助具40を、それぞれ槽本体12(電解液槽11)の負極側空間S1及び正極側空間S2に配置する。そして、補助具40を取り付けた状態で、セパレータ30を槽本体12の上方に引き抜くようにして取り外す。次いで、新たなセパレータ30を、槽本体12のセパレータ用溝部17に取り付け、二つの補助具40を取り外す。
【選択図】図5

Description

本発明は、電池のセパレータ交換方法、及び電池のセパレータ交換に用いられる補助具に関するものである。
電池に使用されるセパレータとして、いわゆるサーマルシャットダウン機能を有するものが知られている。この種のセパレータは、ポリプロピレン等のオレフィン系ポリマーを材料とする微多孔体として形成されており、この微多孔によってイオン透過性が確保されている。そして、過放電や過充電など、何らかの原因により電池が高温(たとえば、百数十度以上)になると、セパレータが溶融して微多孔が塞がれる。微多孔が塞がれることにより、セパレータはイオンを透過させる能力(イオン透過性)を失うため、放電、充電が停止されて電池がそれ以上高温となることを抑制できる。また、セパレータが溶融した電池は、そのままでは電池としてそれ以上使用することができないため、通常は、廃棄される。また、サーマルシャットダウン機能を有していないセパレータであっても、セパレータに割れ等が発生して破損した場合には、その電池は廃棄せざるを得ない。
廃棄された電池のリサイクル方法として、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1の電池のリサイクル方法では、負極、正極及びセパレータで構成された捲回体を有機溶剤により洗浄する。そして、捲回体を負極、正極及びセパレータにそれぞれ分離させ、次いで、負極を塩酸処理する。負極を塩酸処理することにより、負極中の活物質及びバインダ成分が溶解する。これにより、溶融しなかった負極基材成分(銅)を回収することができる。
特開2006−331707号公報。
ところで、上述したサーマルシャットダウン機能を有するセパレータを使用した場合、仮に電池が高温となってサーマルシャットダウン機能が発揮されれば、それ以上電池が高温となることが抑制される。したがって、セパレータがサーマルシャットダウン機能を発揮してそのイオン透過性を失ったとしても、電解液槽や電極、電極に取り付けられたリードなど、セパレータ以外の部材については、何ら異常がなく、そのまま正常に使用できる場合が多い。また、サーマルシャットダウン機能を有していないセパレータを使用した場合であっても、セパレータが破損したからといってその他の部材に異常が生じるとは限らない。
ところが、特許文献1に記載の電池のリサイクル方法は、負極中の基材成分を資源として回収する点に着目したものである。そのため、負極中の基材成分を回収することができても、電池そのものは分解され、たとえば、電解液槽や電極に取り付けられたリード等は廃棄せざるを得ない。したがって、仮にセパレータ以外の構成が正常であったとしても、結局のところ、それら正常な構成については分解、破棄されてしまうことになり、省資源化という観点からは好ましくない。
本発明は、前記従来技術の事情を鑑みてなされたものであり、セパレータ以外の構成を分解、破棄することなく、電池として再使用できるようにすることのできる電池のセパレータ交換方法、及び電池のセパレータ交換に使用される補助具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電解液が収容される電解液槽と、電解液槽の内部に配置される負極及び正極と、該負極及び該正極の間に配置されて前記電解液槽の内部を負極側空間及び正極側空間に区画するセパレータとを備えた電池のセパレータ交換方法であって、イオン透過性を有さない非導電材料で形成された補助具を前記電解液槽に取り付けることにより、前記負極と前記正極との間を電気的に絶縁し、その状態で前記セパレータを前記電解液槽から取り外すとともに新たなセパレータを前記電解液槽に取り付け、その後、前記電解液槽に取り付けた前記補助具を取り外すことを特徴とする。
この発明によれば、補助具を取り付けた状態では、負極と正極との間の絶縁性が確保され、セパレータを取り外しても、負極と正極との間で短絡(ショート)することが抑制される。したがって、電解液槽や電極を分解、破棄する必要がなく、セパレータのみを交換して電池として再使用することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電池のセパレータ交換方法であって、前記補助具を、前記電解液槽において前記負極側空間及び前記正極側空間に取り付けることを特徴とする。この発明によれば、補助具が負極側空間及び正極側空間に取り付けられることから、より確実に負極と正極との間の絶縁性を確保することができる。
請求項3に記載の発明は、電解液が収容される電解液槽と、電解液槽の内部に配置される負極及び正極と、該負極及び該正極の間に配置されて前記電解液槽の内部を区画するセパレータとを備えた電池のセパレータ交換に使用される補助具であって、前記セパレータと同じ材質でイオン透過性を有さないように本体部が形成され、該本体部の側縁及び底縁には、前記電解液槽の内面に対して密着するシール部材が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、本体部がイオン透過性を有さないように形成され、本体部の側縁及び底縁にシール部材が設けられていることから、補助具を電解液槽内に配置した場合には、補助具のシール部材と電解液槽内面とが密着し、より確実な絶縁性の確保が可能となる。したがって、この発明の補助具を電解液槽に配置することにより、負極と正極との間で短絡(ショート)することが抑制され、セパレータのみを交換することが可能となる。また、本体部がセパレータと同じ材質で形成されていることから、本体部の成分が電解液中に溶け込んで、電池に悪影響を及ぼすことが抑制される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電池のセパレータ交換方法に使用される補助具であって、前記本体部の上縁には、取手部材が設けられていることを特徴とする。本発明によれば、取手部材により補助具の取り付け、取り外しが容易になる。また、補助具の取り付け、取り外しの際に、手指や器具が電解液に触れることを抑制する。
本発明によれば、セパレータ以外の構成を分解、破棄することなくセパレータを交換して、電池を再使用できるようになる。
実施形態における電池の斜視図。 図1におけるA−A線断面図。 実施形態におけるセパレータの斜視図。 実施形態における補助具の斜視図。 (a)〜(c)は、実施形態における電池のセパレータ交換方法の手順を示す説明図。
以下、本発明に関する一実施形態を、リチウム空気電池(以下、単に空気電池という。)に適用した実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
先ず、空気電池10について説明する。図1及び図2に示すように、空気電池10の電解液槽11は、槽本体12、負極集電板13及び正極集電板14を備え、全体として、略有底四角箱状に形成されている。
図1及び図2に示すように、非導電性の熱硬化性樹脂により形成された槽本体12は、矩形状の底壁及び該底壁の周縁から立設された矩形状の一対の側壁を備え、断面コ字状に形成されている。槽本体12の一方側の端面(図2において右側の端面)には、導電性の金属により四角板状に形成された負極集電板13が取り付けられており、該負極集電板13が電解液槽11の一側壁を構成している。また、槽本体12の他方側の端面(図2において左側)には、導電性の金属により四角板状に形成された正極集電板14が取り付けられており、該正極集電板14が電解液槽11の一側壁(負極集電板13に対向する側壁)を構成している。また、正極集電板14には、その厚み方向(図2における左右方向)に貫通する複数の空気穴14aが形成されている。なお、負極集電板13及び正極集電板14には、それぞれ図示しないリード端子が取り付けられており、空気電池10の放電及び充電時には、負極集電板13及び正極集電板14が各リード端子を介して通電される。
電解液槽11の内部には電解液が収容されており、該電解液として、リチウム塩を溶解させた非プロトン性の有機溶媒が使用されている。リチウム塩としては、たとえば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、Li(CFSON、Li(CFSO)、LiN(CSO)のうちのいずれか、又は複数が使用される。なお、図2及び図5においては、他の構成の図示を明確化するために、電解液の図示を省略している。
図2に示すように、電解液槽11の内部には、負極としてのリチウム極15が配置されている。膜状(シート状)の金属リチウム(単体リチウム)により形成されたリチウム極15は、負極集電板13の内側面に貼り付けられている。また、電解液槽11の内部には、正極集電板14の空気穴14aを塞ぐように正極としての空気極16が貼り付けられている。これにより、電解液槽11に収容された電解液が空気穴14aを介して漏れ出すことが防止される。また、空気極16は、正極集電板14の空気穴14aを介して空気(酸素)と接触することが可能となる。空気極16は、導電性を付与するためのカーボンブラック及び触媒としての金粒子を分散充填したフッ素樹脂により、膜状(シート状)に形成されている。なお、図2及び図3においては、膜状(シート状)のリチウム極15及び空気極16の厚みを実際の寸法関係よりも厚く図示している。
図1及び図2に示すように電解液槽11の上端には、非導電性の熱硬化性樹脂により略矩形板状に形成された蓋部20が取り付けられており、該蓋部20により電解液槽11が密閉されている。そして、蓋部20のうち、長手方向(図2において左右方向)中央部分には、電解液槽11(槽本体12)に対して着脱可能な開閉部21が形成されている。なお、本実施形態では、蓋部20全体の大きさに対しておよそ1/3が開閉部21とされている。
図2に図示するように、槽本体12において底壁内面及び一対の側壁内面には、後述するセパレータ30を取り付けるためのセパレータ用溝部17が形成されている。セパレータ用溝部17は、槽本体12の底壁の中央でその底壁の短手方向に延びる底壁溝部17aと、一対の側壁の中央でその一対の側壁の上下方向に延びる側壁溝部17bとからなり、底壁溝部17aと側壁溝部17bとは連続形成されている。また、蓋部20の開閉部21の内面には、後述するセパレータ30を取り付けるための蓋溝部22が形成されている。蓋溝部22は、開閉部21の中央で両側壁溝部17bとそれぞれと連続するように延設されている。これら一連の底壁溝部17a、側壁溝部17b及び蓋溝部22により、電解液槽11の内面を一周するように溝部が形成されている。なお、図2においては、セパレータ用溝部17及び蓋溝部22の図示を明確にするために、セパレータ30の図示を省略している。
図3に示すように、セパレータ30の本体部31は、ポリオレフィン系の樹脂により矩形板状に形成されるとともに、微多孔性を有するように形成されている。また、本体部31の底縁、両側縁及び上縁には、本体部31の周縁全体を一周するように、シリコンゴム製のシール部材32が取り付けられている。
図5(a)及び図2に示すように、セパレータ30は、槽本体12の内部においてリチウム極15と空気極16との間に取り付けられているとともに、セパレータ用溝部17及び蓋溝部22によって位置決めされている。セパレータ30の本体部31の底縁及び両側縁に設けられたシール部材32は、セパレータ用溝部17の中に入り込みつつ密着し、セパレータ30と槽本体12の内面との間に隙間が形成されないようになっている。また、蓋部20の開閉部21を電解液槽11に取り付けた状態では、本体部31の上縁に設けられたシール部材32は、開閉部21の蓋溝部22に入り込みつつ密着し、セパレータ30と開閉部21の内面との間に隙間が形成されないようになっている。そして、セパレータ30が取り付けられることにより、電解液槽11の内部空間が負極側空間S1と正極側空間S2とに区画されている。
図2に示すように、電解液槽11の槽本体12において底壁内面及び一対の側壁内面には、後述する補助具40を取り付けるための補助具用溝部18が形成されている。補助具用溝部18は、槽本体12の底壁の短手方向に延びる底壁溝部18aと、一対の側壁の上下方向に延びる側壁溝部18bとからなり、底壁溝部18aと側壁溝部18bとは連続形成されている。なお、補助具用溝部18は、セパレータ30よりも負極側及び正極側にそれぞれ形成されており、いずれの補助具用溝部18も蓋部20の開閉部21の下方に位置するように配置されている。
次に、補助具40について説明する。
図4に示すように、補助具40の本体部41は、セパレータ30と同じポリオレフィン系の樹脂により矩形板状に形成されるとともに、微孔が形成されておらずイオン透過性を有さないように形成されている。そして、本体部41の高さは、補助具40を槽本体12に取り付けた状態で、本体部41の上端が蓋部20の内面の高さ位置よりも上方になるように設定されている。
図4に示すように、補助具40の本体部41の底縁及び両側縁には、シリコンゴム製のシール部材42が取り付けられている。また、補助具40の本体部41の上端には、非導電性の熱硬化性樹脂により形成された取手部材43が設けられている。取手部材43は、コ字状に形成されているとともに、補助具40の本体部41の上端から上方に突出するように形成されている。
次に、補助具40を用いて、空気電池10のセパレータ30を交換する方法について説明する。
図5(a)に示すように、空気電池10は、放電及び充電が行われる状態においては、槽本体12にセパレータ30が取り付けられており、蓋部20の開閉部21が槽本体12に取り付けられて電解液槽11が密封されている。この状態から、セパレータ30を交換するためには、先ず、蓋部20の開閉部21を槽本体12から取り外す。開閉部21を取り外すことにより、該開閉部21の下方に配置されている補助具用溝部18が空気電池10の上方から見て露出する。
そして、図5(b)に示すように、セパレータ30よりもリチウム極15側の補助具用溝部18及び空気極16側の補助具用溝部18に、それぞれ補助具40を取り付けることにより、二つの補助具40を、それぞれ槽本体12(電解液槽11)の負極側空間S1及び正極側空間S2に配置する。補助具40を取り付けるにあたっては、補助具40の取手部材43を手指又は器具等で把持しつつ、補助具用溝部18に沿って電解液槽11内に差し込むようにして取り付ける。
補助具40を槽本体12(電解液槽11)に取り付けた状態では、補助具40は、補助具用溝部18によって位置決めされている。そして、補助具40のシール部材42が補助具用溝部18に入り込みつつ密着し、補助具40と槽本体12の内面との間に隙間が生じないようになっている。したがって、補助具40よりもリチウム極15側及び空気極16側間で電解液が行き来することが防止される。また、補助具40には、微孔が形成されていないため、補助具40の本体部41を介して電解液中のイオン(リチウムイオン)が行き来することもできない。これらにより、リチウム極15及び空気極16間の電気的な絶縁性が補助具40によって確保される。また、補助具40の本体部41の上端は、蓋部20の内面よりも上方に位置していることから、本体部41の上端及び補助具40の取手部材43は、電解液槽11に収容された電解液の液面よりも上方に位置することになる。
次に、図5(c)に示すように、補助具40を取り付けた状態で、セパレータ30を槽本体12の上方に引き抜くようにして取り外す。そして、図5(b)に示すように、新たなセパレータ30を、槽本体12のセパレータ用溝部17に取り付ける。新たなセパレータ30を取り付けるにあたっては、上述した補助具40の取り付け時と同様に、セパレータ用溝部17に沿って電解液槽11内に差し込むようにして取り付ける。なお、補助具40を取り付けた状態では、リチウム極15と空気極16との間は電気的に絶縁されているので、セパレータ30の取り外し及び取り付けに伴って、リチウム極15と空気極16とが短絡(ショート)することはない。
そして、図5(a)に示すように、二つの補助具40を取り外し、開閉部21を槽本体12に取り付けて密閉することで、再び空気電池10を放電及び充電することが可能な状態にすることができる。
上記実施形態の電池のセパレータ交換方法及び補助具によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)補助具40を電解液槽11に取り付けることにより、リチウム極15と空気極16との間の絶縁性が確保される。そのため、セパレータ30の取り付け、取り外しに伴って、リチウム極15と空気極16との間で短絡(ショート)することが抑制され、空気電池10からセパレータ30のみを交換することができ、電解液槽11やリチウム極15、空気極16を分解、破棄することなく空気電池10を再使用できるようにすることができる。
(2)特許文献1の電池のリサイクル方法のように、塩酸等の劇物を使用する必要がない。また、空気電池10を分解、洗浄等する為の設備も必要としない。したがって、簡便に、しかも低コストで空気電池10を再使用することができる。
(3)補助具40をセパレータ30よりもリチウム極15側及び空気極16側の両方に取り付けるようにした。そのため、万が一、一方の補助具40が適切に取り付けられていなかったとしても、他方の補助具40によりリチウム極15と空気極16との間の絶縁性が確保され、より確実な絶縁性の確保が可能である。
(4)セパレータ30を取り付けるためのセパレータ用溝部17、及び補助具40を取り付けるための補助具用溝部18を、電解液槽11(槽本体12)に形成した。そのため、セパレータ30及び補助具40を取り付けるにあたっては、これらセパレータ用溝部17及び補助具用溝部18によって案内されつつ、取り付けることができ、セパレータ30及び補助具40を確実に位置決めすることができる。また、空気電池10の使用時にセパレータ30の位置がずれたり、セパレータ30の交換時に補助具40の位置がずれたりすることが抑制できる。
(5)セパレータ30の周縁全体に、シール部材32を取り付けたため、セパレータ30の本体部31や電解液槽11が多少変形したり歪んだりしても、その変形や歪みにシール部材32が追従し、セパレータ30と電解液槽11との密着性を確保することができる。同様に、補助具40の底縁及び側縁にシール部材42を取り付けたため、補助具40と電解液槽11との密着性を確保することができる。
(6)補助具40の本体部41をセパレータ30の本体部31と同じ材質で形成したことから、補助具40の本体部41の成分が電解液中に溶け込んで、空気電池10の充電、放電反応に悪影響を及ぼすことが抑制される。
(7)補助具40を槽本体12に取り付けた状態で、本体部41の上端が蓋部20の内面の高さ位置よりも上方になるように、本体部41の高さを設定している。そのため、補助具40の本体部41の上端が電解液の界面よりも上方に突出することになって、セパレータ30の交換時に、電解液が補助具40を乗り越えて行き来することが防止される。
また、補助具40を取り付けた状態では、補助具40の上端や取手部材43が邪魔して蓋部20の開閉部21を適切に取り付けることができない。したがって、補助具40を槽本体12に取り付けたままの状態で、開閉部21を槽本体12に取り付けてしまうといった事態が発生することを抑制することができる。
(8)補助具40の取手部材43を設けたため、この取手部材43を把持することにより補助具40の取り付け、取り外し作業が容易になる。また、補助具40の取り付け、取り外しの際に、手指や器具が電解液に接触してしまうことが抑制できる。
(9)蓋部20全体のおよそ1/3を電解液槽11に対して着脱可能な開閉部21として形成したため、セパレータ30の交換に伴って露出する部分が小さくなっている。そのため、たとえば、セパレータ30の交換時に電解液槽11内にごみや埃等が入ることが抑制される。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよく、また、以下の変更例を組み合わせて適用してもよい。
・ 補助具40の材質は、セパレータ30と同じ材質でなくともよい。補助具40が電解液槽に接触した際に、補助具40の成分が電解液に溶け込んで悪影響を与えたり、電解液中のイオンと反応したりしない材質で、また、非導電性の材質であれば、補助具40の材質として採用することが可能である。
・ 上記実施形態では、槽本体12のコ字状の断面形状に合わせて補助具40を矩形板状に形成した。補助具40の形状は槽本体12の断面形状に応じて変更できる。たとえば、槽本体12の側壁が段状に形成されていれば、補助具40の側縁を段状に形成すればよく、槽本体12の断面形状が半円状であれば、補助具40を半円板状に形成すればよい。
また、補助具40の形状は板状に限らない。たとえば、補助具40の本体部を、その幅方向(短手方向)において蛇腹状に形成し、その蛇腹部分が伸び縮みすることで幅方向寸法が変更できるようにしてもよい。このように構成した場合、短手方向の寸法が異なる複数の電解液槽11(槽本体12)であっても、その短手方向の寸法に合わせて複数の補助具40を用意する必要がなく、同一の補助具40で対応することができる。
・ 上記実施形態では補助具40の本体部41にシール部材42を設けたが、このシール部材42に代えて、槽本体12の補助具用溝部18にシール部材を設けてもよい。また、補助具40のシール部材42と補助具用溝部18のシール部材とを併用してもよい。さらに、補助具40と槽本体12の内面との間に隙間が生じず、リチウム極15と空気極16との間の絶縁性が確保できるのであれば、本体部41とは別構成のシール部材を設けなくともよい。この場合、たとえば、本体部41の底縁及び側縁を先端ほど細くなるように形成し、この先細り部分をシール部材とすることで上記実施形態と同様の作用効果を得るようにしてもよい。なお、本体部41と別構成のシール部材を構成する材料としては、シリコンゴムに限らないことは言うまでもない。
・ 補助具用溝部18の底壁溝部18a及び側壁溝部18bのうちの一方を省略してもよいし、補助具用溝部18の全て(底壁溝部18a及び側壁溝部18bの両方)を省略してもよい。なお、補助具用溝部18の全てを省略した場合には、補助具40の取り付け位置が限定されないため、取り付け位置に自由度を持たせることも可能である。
・ 上記実施形態では、補助具40を電解液槽11内部の負極側空間S1及び正極側空間S2の両方に取り付けるようにしたが、負極側空間S1及び正極側空間S2のいずれか一方のみに取り付けるようにしてもよい。また、負極側空間S1及び正極側空間S2それぞれにおいて、複数の補助具40を取り付けるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、電解液槽11内部の負極側空間S1側と、正極側空間S2とのそれぞれに別の補助具40を取り付けるように構成していたが、これら補助具40を一体的に構成することも可能である。この場合、たとえば、負極側空間S1側に取り付けられる補助具40の側縁と正極側空間S2側に取り付けられる補助具40の側縁とを電解液槽11の上方において連結するという構成が考えられる。
・ 補助具40の上端が電解液の液面よりも上方に位置するのであれば、補助具40の高さ寸法は変更できる。すなわち、電解液槽11に収容された電解液の量等を勘案して、補助具40の高さ寸法を設定すればよい。
・ 上記実施形態では、補助具40を補助具用溝部18に沿って差し込むようにして取り付けたが、補助具40の取り付け態様はこれに限らない。たとえば、補助具40を、その幅方向が電解液槽11の短手方向に対して傾斜した状態で電解液槽11の内部に配置し、次いで、補助具40の幅方向と電解液槽11の短手方向とが一致するように補助具40を回転させて、補助具40のシール部材42が電解液槽11の側壁内面に密着させるようにしてもよい。この場合、補助具用溝部18の溝幅を、補助具40の厚みより大きくすると補助具40を回転させやすくなるし、また、補助具用溝部18が形成されてなければ、補助具40の回転が円滑であることはもちろんである。
・ また、たとえば、電解液槽11(槽本体12)の短手方向の幅を、リチウム極15側及び空気極16側に向うほど小さくしてもよい。この場合、たとえば、電解液槽11の短手方向の幅が比較的に広くなっている中央部分に補助具40を挿入し、補助具40をリチウム極15側(又は空気極16側)に移動させることにより、補助具40のシール部材42を電解液槽11(槽本体12)の側壁に密着させることができる。
以上のように、補助具40を電解液槽11に取り付けることにより、リチウム極15と空気極16との絶縁性が確保できるならば、補助具40の本体部41及びシール部材42の構成や、補助具40の電解液槽11(槽本体12)への取り付け態様は、適宜変更することができる。
・ 蓋部20全体の略1/3を開閉部21としたが、開閉部21の蓋部20に対する割合はこれに限らず、変更することができる。ただし、セパレータ30及び補助具40の取り付け位置(セパレータ用溝部17及び補助具用溝部18の形成位置)は、開閉部21の下方に設定することが好ましい。また、蓋部20全体を開閉部21として構成し、蓋部20全体を電解液槽11に対して着脱可能としてもよい。
・ 補助具40の取手部材43は実施形態のものに限らない。たとえば、補助具40の取手部材43の形状を半円周状に形成してもよいし、補助具40の本体部41の上端に紐体を取り付け、この紐体を取手部材としてもよい。さらに、取手部材43を省略してもよい。
・ 上述した補助具40の変更例と同様に、セパレータ用溝部17の底壁溝部17a及び側壁溝部17bのうちの一方を省略してもよいし、セパレータ用溝部17の全て(底壁溝部17a及び側壁溝部17bの両方)を省略してもよい。また、開閉部21の蓋溝部22を省略してもよい。
・ 上述した補助具40の変更例と同様に、セパレータ30のシール部材32に代えて槽本体12のセパレータ用溝部17及び蓋溝部22にシール部材を設けてもよい。また、セパレータ30のシール部材32、セパレータ用溝部17及び蓋溝部22のシール部材を併用してもよい。さらに、シール部材を設けなくともセパレータ30と槽本体12の内面との間に隙間が生じないのであれば、シール部材を設けなくともよい。
・ セパレータ30の構成は上記実施形態のものに限らない。たとえば、セパレータ30の本体部31を、四角枠状に形成された枠体と該枠体に貼り付けられる微多孔性シートにより構成してもよい。微多孔性シートとしては、ポリオレフィン性のシート、不織布、及びこれらの積層体が挙げられる。このように構成すれば、セパレータ30がサーマルシャットダウン機能を発揮して使用不能になったとしても、微多孔性シートを貼り換えるのみで、セパレータ30と再使用できる。
・ 上実施形態では、本発明を空気電池10(リチウム空気電池)に適用したが、電解液が収容される電解液槽11、負極、正極、及びセパレータ30を備えた電池であれば本発明を適用することができる。このよう電池の例としては、たとえば、液式の鉛蓄電池が挙げられる。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)電解液が収容される電解液槽と、電解液槽の内部に配置される正極及び負極と、正極及び負極の間に配置されて前記電解液槽の内部を正極側空間及び負極側空間に区画するセパレータとを備えた電池であって、前記電解液槽は、前記正極と前記負極との間を電気的に絶縁する補助具が着脱可能に構成され、前記電解液槽には、前記補助具を取り付けるための溝部が形成されており、前記補助具が取り付けられた状態において前記補助具の本体部と前記溝部との間には、該補助具の本体部と溝部とを密着させるためのシール部材が介在されていることを特徴とする電池。
(ロ)前記セパレータは、前記電解液槽に対して着脱可能に構成されており、前記電解液槽には前記セパレータが取り付けられる溝部が形成されており、前記セパレータと前記溝部との間には、該セパレータと前記溝部とを密着させるためのシール部材が介在されていることを特徴とする電池。
(ハ)補助具を電解液槽に挿入し、該補助具を回転又は移動させることにより、補助具を電解液槽の内面に密着させて取り付けることを特徴とする電池のセパレータ交換方法。
10…空気電池、11…電解液槽、12…槽本体、13…負極集電板、14…正極集電板、15…リチウム極、16…空気極、17…セパレータ用溝部、18…補助具用溝部、20…蓋部、21…開閉部、22…蓋溝部、30…セパレータ、31…セパレータの本体部、32…セパレータのシール部材、40…補助具、41…補助具の本体部、42…補助具のシール部材、43…取手部材、S1…負極側空間、S2…正極側空間。

Claims (4)

  1. 電解液が収容される電解液槽と、電解液槽の内部に配置される負極及び正極と、該負極及び該正極の間に配置されて前記電解液槽の内部を負極側空間及び正極側空間に区画するセパレータとを備えた電池のセパレータ交換方法であって、
    イオン透過性を有さない非導電材料で形成された補助具を前記電解液槽に取り付けることにより、前記負極と前記正極との間を電気的に絶縁し、その状態で前記セパレータを前記電解液槽から取り外すとともに新たなセパレータを前記電解液槽に取り付け、その後、前記電解液槽に取り付けた前記補助具を取り外すことを特徴とする電池のセパレータ交換方法。
  2. 前記補助具を、前記電解液槽において前記負極側空間及び前記正極側空間に取り付けることを特徴とする請求項1に記載の電池のセパレータ交換方法。
  3. 電解液が収容される電解液槽と、電解液槽の内部に配置される負極及び正極と、該負極及び該正極の間に配置されて前記電解液槽の内部を区画するセパレータとを備えた電池のセパレータ交換に使用される補助具であって、
    前記セパレータと同じ材質でイオン透過性を有さないように本体部が形成され、該本体部の側縁及び底縁には、前記電解液槽の内面に対して密着するシール部材が設けられていることを特徴とする補助具。
  4. 前記本体部の上縁には、取手部材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の補助具。
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