JP2011139173A - 放送受信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放送を受信する車載装置が車両の各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができる放送受信システムを提供すること。
【解決手段】情報提供装置が各車載装置から受信したプローブ情報のうち、正当と判定したプローブ情報のみを用いて各走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関するエリア情報を更新して各車載装置へ送信し、各車載装置が情報提供装置から受信したエリア情報に基づき、各走行エリアにおいて受信可能な放送チャンネルを設定するように放送受信システムを構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、放送受信システムに関するものであり、特に、放送を受信する車載装置が車両の各走行エリアにおいて適切な放送チャンネルを設定することができる放送受信システムに関する。
従来、放送受信装置が存在する場所で受信可能な放送チャンネルに関する情報を、所定のサーバから提供する放送システムがある。そして、かかる放送システムを実現するには、サーバは、各エリア別に受信可能な放送チャンネルを記憶したデータベースを構築する必要がある。
ここで、各エリア別に受信可能な放送チャンネルを記憶したデータベースを構築する技術としては、たとえば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の技術では、各放送受信装置が受信中の放送チャンネルに関する受信状況および放送受信装置の位置を示す情報を、所定の集計センタが受信する。
そして、集計センタは、受信した情報を、かかる情報に含まれる位置に応じて各エリアに対応付けて蓄積することで各エリア別に受信可能な放送チャンネルのデータベースを構築する。
ところで、車載型の放送受信装置は、車両の走行にともない、それまで受信可能であった放送が受信不可能となる場合がある。このような場合に、放送受信装置がこれまで受信可能であった放送と同一内容の放送を受信可能な他の放送チャンネルへ自動的に放送チャンネルの切換えを行う技術がある。
たとえば、特許文献2には、放送受信装置が予め任意の放送局から各放送局を中心とする放送の電界強度(受信強度)に関する情報を取得して記憶する技術が開示されている。
そして、特許文献2に記載の技術では、放送受信装置は、車両の走行中に放送が受信不可能となった場合に、放送局から取得した情報に基づき、受信不可能となった放送と同一内容の放送を受信可能な他の放送チャンネルへ自動的に切換える。したがって、放送受信装置は、車両の走行中に同一内容の放送を継続して受信することができる。
特開2005−252965号公報 特開2002−141819号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の技術を用いた場合、車載装置は、車両の各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができない恐れがあるという問題があった。
すなわち、特許文献2に記載の技術において、車載装置が車両の各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定できるか否かは、放送局から送信される情報の信頼性に依存している。
したがって、車載装置は、放送局から送信される情報の信頼性が低いと、車両の各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができない場合がある。
このため、放送局から送信される情報に替えて、上記特許文献1に記載の技術によるデータベースの情報を用いることも考えられるが、特許文献1に記載のデータベースには信頼性の面で問題がある。
たとえば、特許文献1に記載の技術では、放送の受信機能が故障した放送受信装置は、実際には受信可能なエリアであるにも関わらず、受信不可能である旨の受信状況を集計センタへ送信してしまう。しかし、集計センタは、このような誤った受信状況をデータベースの構築に使用するため、データベース自体の信頼性が損なわれてしまう。
このように、従来は、車載装置が各走行エリアにおいて適切な放送チャンネルを設定することができない恐れがあるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、放送を受信する車載装置が車両の各走行エリアにおいて適切な放送チャンネルを設定することができる放送受信システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、車両に搭載されて放送を受信する車載装置と、前記車両の走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関するエリア情報を前記車載装置へ送信する情報提供装置とを含む放送受信システムであって、前記情報提供装置は、複数の前記車載装置から前記放送チャンネル毎の受信強度および前記車両の位置を含むプローブ情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって新たに受信されたプローブ情報および該新たに受信されたプローブ情報が送信された前記走行エリアから既に受信されている前記プローブ情報に含まれる各前記受信強度に基づき、前記新たに受信されたプローブ情報の正当性を判定する判定手段と、前記判定手段によって正当と判定された前記新規プローブ情報を用いて前記エリア情報を更新する更新手段とを備え、前記車載装置は、前記情報提供装置から前記エリア情報を受信するエリア情報受信手段と、前記車両の前記走行エリアを判定するエリア判定手段と、前記エリア情報受信手段によって受信された前記エリア情報に基づき、前記エリア判定手段によって判定された前記走行エリアで受信可能な前記放送チャンネルを設定する設定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、車載装置は、情報提供装置が正当と判定したプローブ情報のみを用いて更新したエリア情報に基づき、車両の各走行エリアで受信可能な放送チャンネルを設定するため、各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができるという効果を奏する。
図1は、従来における放送受信システムの概要を示す図である。 図2は、本発明における放送受信システムの概要を示す図である。 図3は、本実施例に係る放送受信システムの構成を示すブロック図である。 図4は、本実施例に係るプローブ履歴の一例を示す図である。 図5は、本実施例に係る最適DBの一例を示す図である。 図6は、本実施例に係る正規分布および正当範囲の設定手順ならびに受信強度の正当性判定手順の一例を示す図である。 図7は、本実施例に係る自車履歴比較判定部および全車履歴比較判定部による判定手順を示す図である。 図8は、本実施例に係る最適DBの構築手順の一例を示す図である。 図9は、本実施例に係る受信可能チャンネル設定部の構成を示すブロック図である。 図10は、本実施例に係るエリアプリセットの手順を示す図である。 図11は、本実施例に係るネットワークフォローの手順を示す図である。 図12は、本実施例に係る最適DB構築処理の処理手順を示すフローチャートである。 図13は、本実施例に係る正規分布作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 図14は、本実施例に係るプローブ情報の正当性判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図15は、本実施例に係るエリアプリセット処理の処理手順を示すフローチャートである。 図16は、本実施例に係るネットワークフォロー処理の処理手順を示すフローチャートである。 図17は、本変形例に係るネットワークフォロー処理の処理手順を示すフローチャートである。 図18は、本変形例に係るネットワークフォロー処理を実現するために情報提供装置が実行する処理を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る放送受信システムの実施例を詳細に説明する。まず、実施例の詳細な説明に先立って、本発明における放送受信システムの概要について、従来における放送受信システムと対比して説明する。図1は、従来における放送受信システムの概要を示す図であり、図2は、本発明における放送受信システムの概要を示す図である。
以下では、車両に搭載される放送受信装置(以下、「車載装置」という。)が車両の走行エリアにおいて受信可能な放送チャンネルを設定し、設定した放送チャンネルで放送を受信する放送受信システムを例に挙げて説明する。
なお、ここでの走行エリアとは、地図上の領域を分割した各分割領域を示すものであり、車載装置を搭載した車両が走行するエリアのことである。以下の説明では、各走行エリアを一辺が1Kmの正方形(いわゆる「3次メッシュ」)として説明するが、各走行エリアの一辺は1Kmに限定するものではない。また、各走行エリアの形状は、正方形に限定するものではない。
また、本発明に係る放送受信システムは、車載装置による放送受信に限定するものではなく、たとえば、家庭用テレビ受像機や携帯ラジオなどといった任意の放送受信装置による放送受信に対して適用することができる。
図1に示すように、従来における放送受信システムは、各車両に搭載されて放送を受信する車載装置と、各走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関する情報(以下、「エリア情報」という。)を各車載装置へ提供する情報提供装置とによって構成されている。
同図に示す放送受信システムでは、Xエリア、Yエリア、Zエリアという異なる走行エリアを走行中の各車両(車載装置)が所定の集計センタに設けられた情報提供装置へプローブ情報を送信する(同図の(1)参照)。
ここで、情報提供装置へ送信される各プローブ情報には、各車両の位置および各車載装置が受信している放送チャンネルの受信状況が含まれている。そして、情報提供装置は、各車両から受信したプローブ情報を用いて、走行エリア毎に受信可能な放送チャンネルを記憶したデータベース(以下、「DB」という。)を構築する(同図の(2)参照)。
たとえば、情報提供装置で受信されたプローブ情報がXエリアを走行中の車両から送信されたもので、所定の放送チャンネルで放送を受信可能なことを示す受信状況を含んでいたとする。
かかるプローブ情報を受信した場合、情報提供装置は、上記所定の放送チャンネルをXエリアで受信可能な放送チャンネルとしてDBへ記憶させる。そして、情報提供装置は、各車両から受信したプローブ情報を用いて各走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関するエリア情報を更新しながらDB構築する。
そして、情報提供装置は、DBに蓄積したエリア情報を所定のタイミングで各車両の車載装置へ送信することでエリア情報の提供を行う(同図の(3)参照)。かかるエリア情報を受信した各車載装置は、車両の走行エリアで受信可能な放送チャンネルの設定を行う(同図の(4)参照)。
これにより、車載装置は、設定した複数の放送チャンネルのなかからユーザが所望の放送チャンネルを選択すると、選択された放送チャンネルを選局して放送を受信する。
しかし、同図に示す放送受信装置は、情報提供装置から受信するエリア情報の信頼性に問題があったため、車両の各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができない恐れがあった。
すなわち、従来の情報提供装置によって更新されたエリア情報は、各走行エリアでの受信環境の経年変化や各車載装置の状態などを考慮せずに更新されていたため、信頼性に欠けるという問題があった。
このため、車載装置は、車両の走行エリアでは受信不可能な放送チャンネルを受信可能な放送チャンネルとして設定したり、受信可能な放送チャンネルを設定しなかったりする恐れがある。
たとえば、Xエリアに以前は存在しなかった高層建築物が新たに建設された場合、高層建築物の周辺で局地的に所定の放送チャンネルが受信できない受信不可能領域が形成されることがある。そして、受信不可能領域を走行している車両の車載装置は、情報提供装置へXエリアで所定の放送チャンネルが受信不可能であることを示すプローブ情報を送信する。
このため、情報提供装置は、実際にはXエリア内の大半の領域で上記所定の放送チャンネルが受信可能であっても、Xエリアでは受信不可能である旨の誤ったエリア情報をDBへ記憶させる恐れがある。
また、たとえば、放送受信機能が故障している車載装置の場合、実際には所定の放送チャンネルを受信可能なXエリアにあるにもかかわらず、情報提供装置へXエリアから所定の放送チャンネルを受信不可能であることを示すプローブ情報を送信することがある。
このため、情報提供装置は、受信機能が故障している車載装置からプローブ情報を受信した場合、実際には所定の放送チャンネルが受信可能なXエリアで、所定の放送チャンネルが受信不可能である旨の誤ったエリア情報をDBへ記憶させる恐れがある。
このように、エリア情報が誤っていた場合、車載装置は、車両の走行エリアでは受信不可能な放送チャンネルを受信可能な放送チャンネルとして設定したり、受信可能な放送チャンネルを設定しなかったりする恐れがある。
そこで、本発明における放送受信システムでは、情報提供装置が各車載装置から受信した各プローブ情報の正当性を判定し、正当と判定したプローブ情報だけを用いて構築した信頼性の高い最適DBからエリア情報を抽出して各車載装置へ送信する。
そして、各車載装置は、情報提供装置から信頼性の高いエリア情報を受信し、受信したエリア情報に基づいて車両の走行エリアにおいて受信可能な放送チャンネルの設定を行う。
このため、本発明によれば、各車載装置は、信頼性が向上したエリア情報に基づいて放送チャンネルの設定を行うことができるため、各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができる。
具体的には、本発明における放送受信システムは、図2に示すように、各車両に搭載されて放送を受信する車載装置と、各走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関するエリア情報を最適DBから抽出して各車載装置へ提供する情報提供装置1とによって構成している。
同図に示す放送受信システムでは、各車載装置は、情報提供装置1へプローブ情報を送信する(同図の(1)参照)。なお、ここでは、XエリアおよびYエリアにある車載装置の放送受信機能が正常であり、Zエリアにある車載装置の放送受信機能が異常(故障)の場合を例に挙げて説明する。
そして、図2に示す情報提供装置1は、各車載装置からプローブ情報を受信すると、受信したプローブ情報を一旦蓄積する(同図の(2)参照)。その後、情報提供装置1は、新たなプローブ情報(以下、「新規プローブ情報」という。)を受信すると、既に蓄積しているプローブ情報を利用して新規プローブ情報の正当性を判定する(同図の(3)参照)。
ここで、情報提供装置1は、新規プローブ情報に含まれる受信強度と、新規プローブ情報と同じ走行エリアから送信された他のプローブ情報に含まれている受信強度とに基づき、新規プローブ情報の正当性を判定する。なお、ここでの他のプローブ情報は、新規プローブ情報と同一放送チャンネルに関するものとする。
同図に示す例では、情報提供装置1は、XエリアおよびYエリアから受信した新規プローブ情報を正当と判定し、Zエリアから受信した新規プローブ情報を不当と判定する。そして、情報提供装置1は、新規プローブ情報のうち正当と判定したプローブ情報、つまりXエリアおよびYエリアから送信された新規プローブ情報のみを用いてエリア情報を更新して最適DBを構築する(同図の(4)参照)。
このため、情報提供装置1によって構築された最適DBに蓄積されるエリア情報には、受信機能に異常をきたした車載装置から受信した誤ったプローブ情報の内容が反映されることがない。したがって、本発明によれば、情報提供装置1によって構築する最適DBの信頼性を向上させることができる。
その後、情報提供装置1は、最適DBから抽出したエリア情報を所定のタイミングで各車載装置へ送信することでエリア情報の提供を行う(同図の(5)参照)。そして、各車載装置は、情報提供装置1から受信したエリア情報に基づき、各走行エリアで受信可能な放送チャンネルの設定を行う(同図の(6)参照)。
このように、同図に示す放送受信システムでは、各車載装置は、信頼性の向上した最適DBから抽出されたエリア情報に基づいて放送チャンネルの設定を行うことができるため、各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができる。
なお、本発明における放送受信システムでは、情報提供装置1が一旦不当と判定したプローブ情報について、既に蓄積している全てのプローブ情報を用いて再度正当性を判定する。そして、情報提供装置1は、一旦不当と判定したプローブ情報であっても、再度判定した結果正当と判定した場合には、エリア情報の更新に用いる。かかる再判定の詳細については、図7を用いて後述する。
以下では、本発明に係る放送受信システムについての実施例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施例では、放送受信装置が車載装置である場合を例に挙げて説明する。なお、本発明における放送受信装置は、車載装置に限定するものではなく、任意の放送受信装置であってもよい。
図3は、本実施例に係る放送受信システム100の構成を示すブロック図である。同図に示すように、放送受信システム100は、情報提供装置1および車載装置2を備えている。なお、同図には、放送受信システム100の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素については記載を省略している。
同図に示すように、情報提供装置1は、通信部11と記憶部12と制御部13とを備えている。通信部11は、車載装置2との間で各種情報の送受信を行う通信インターフェースである。また、記憶部12は、プローブ履歴12aおよび最適DB12bを記憶する不揮発性の情報記憶デバイスである。
ここで、図4および図5を用いて記憶部12に蓄積されるプローブ履歴12aおよび最適DB12bについて説明する。図4は、本実施例に係るプローブ履歴12aの一例を示す図であり、図5は、本実施例に係る最適DB12bの一例を示す図である。
ここでは、まず、図4を用いてプローブ履歴12aの説明を行い、その後、図5を用いて最適DB12bの説明を行う。本実施例におけるプローブ履歴12aは、情報提供装置1が各車載装置2から受信したプローブ情報およびプローブ情報の受信履歴を蓄積して記憶したものである。
具体的には、図4に示すように、プローブ履歴12aには、車載装置2が搭載されている車両を識別可能な情報、車種を識別可能な情報、プローブ情報の受信日時、車載装置2によって受信された放送の放送種別、周波数、受信強度、車載装置2の位置がそれぞれ対応付けられて蓄積されている。
たとえば、プローブ履歴12aには、車種αの車両N1から2009年1月1日の12時にプローブ情報を受信したこと、プローブ情報を送信した車載装置2が同日時に北緯・・東経・・の位置において周波数AのAM放送を受信強度XXXで受信していたことが記憶されている。
なお、同図ではラジオ放送に関するプローブ履歴12aを示している。このため、同図に示すプローブ履歴12aでは、放送チャンネルとして周波数が記憶されている。したがって、テレビ放送に関するプローブ履歴では、放送チャンネルとして各放送局に対応するチャンネルが記憶されることになる。
次に、図5を用いて記憶部12に記憶される最適DB12bについて説明する。最適DB12bは、制御部13によって構築された走行エリア毎に受信可能な放送チャンネルを記憶したDBである。特に、最適DB12bは、情報提供装置1が各車載装置2から受信した複数のプローブ情報のなかで、正当と判定したプローブ情報のみを用いて構築されたDBである。
具体的には、図5に示すように、最適DB12bには、各走行エリアを識別するためのメッシュID、各走行エリアで放送を受信可能な車種、受信可能な放送種別、周波数、各走行エリアでの各周波数に対応した放送の平均受信強度がそれぞれ対応付けられて蓄積されている。
たとえば、同図に示すように、最適DB12bには、メッシュID:xxxに対応する走行エリアで車種αの車両に搭載されている車載装置では、周波数Aに対応する放送チャンネルのAM放送を受信強度XXXで受信可能であることを示す情報などが記憶されている。
そして、情報提供装置1は、同図に示す最適DB12bに蓄積しているエリア情報を所定のタイミングで各車載装置2へ送信する。なお、情報提供装置1が車載装置2へエリア情報を送信するタイミングとしては、たとえば、前回の送信から所定時間が経過したタイミングやエリア情報の更新回数が所定回数に達したタイミングなど、任意のタイミングとすることができる。また、情報提供装置1は、車載装置2から要求を受付けた場合に、要求の応答としてエリア情報を送信してもよい。
図3の説明に戻り、情報提供装置1の制御部13は、車種判別部13a、正規分布作成部13b、受信強度正当性判定部13c、自車履歴比較判定部13d、全車履歴比較判定部13e、最適DB構築部13fを備えている。
車種判別部13aは、プローブ履歴12aから新規プローブ情報を読み出し、新規プローブ情報から車両に関する情報を読み出し、読み出した情報に基づいて新規プローブ情報の送信元である車両の車種を判別する処理部である。そして、車種判別部13aは、車種の判別結果とともに新規プローブ情報を正規分布作成部13bへ出力する。
正規分布作成部13bは、受信強度正当性判定部13cが新規プローブ情報に含まれる受信強度の正当性を判定する際に使用する正規分布を作成する処理部である。正規分布作成部13bは、新規プローブ情報が送信された走行エリアと同一の走行エリアから送信されたプローブ情報のなかで、新規プローブ情報と放送チャンネルが同一のプローブ情報群をプローブ履歴12aから読み出す。
そして、正規分布作成部13bは、プローブ履歴12aから読み出したプローブ情報群を用いて新規プローブ情報が送信された走行エリアにおける放送の受信強度に関する正規分布を作成する。
また、正規分布作成部13bは、作成した正規分布内に、受信強度正当性判定部13cが新規プローブ情報に含まれる受信強度の正当性を判定する基準となる正当範囲を設定する。そして、正規分布作成部13bは、正当範囲が設定された正規分布とともに新規プローブ情報を受信強度正当性判定部13cへ出力する。なお、正規分布作成部13bによる正規分布の作成手順および正当範囲の設定手順については、後に図6を用いて詳述する。
また、受信強度正当性判定部13cは、正規分布作成部13bにより作成された受信強度に関する正規分布と新規プローブ情報に含まれる受信強度とを比較することにより、新規プローブ情報に含まれる受信強度が正当か否かを判定する。
そして、受信強度正当性判定部13cは、受信強度が正当であると判定した場合、新規プローブ情報を最適DB構築部13fへ出力し、受信強度が不当であると判定した場合、新規プローブ情報を自車履歴比較判定部13dへ出力する。
ここで、図6を用いて正規分布作成部13bにより作成される正規分布および正当範囲の設定手順と、受信強度正当性判定部13cによる新規プローブ情報中の受信強度の正当性判定手順について説明する。図6は、本実施例に係る正規分布および正当範囲の設定手順ならびに受信強度の正当性判定手順の一例を示す図である。
正規分布作成部13bは、正規分布を作成する場合、まず、新規プローブ情報が送信された走行エリアと同一の走行エリアから送信されたプローブ情報をプローブ履歴12a内で検索して読み出す。ここで、正規分布作成部13bは、新規プローブ情報と同一放送チャンネルに関するプローブ情報をプローブ履歴12aから読み出す。
その後、正規分布作成部13bは、図6(A)に示すように、プローブ履歴12aから読み出した各プローブ情報に含まれる受信強度に関する分布関数を正規分布として作成する。なお、図6(A)では、新規プローブ情報の送信された走行エリアが新規プローブ情報に対応する放送チャンネルを受信可能な走行エリアであった場合の正規分布を示している。
同図(A)に示すように、ここでは、新規プローブ情報に対応する放送チャンネルを受信可能な走行エリアから送信されたプローブ情報に基づいて正規分布を作成しているため、受信強度の分布は、比較的良好に受信可能な60dB付近に集中している。
つまり、新規プローブ情報を送信した車載装置2の受信機能が正常であれば、新規プローブ情報の受信強度は、60dB近傍の値をとるはずである。このため、正規分布作成部13bは、正規分布における受信強度の平均値(ここでは、60dB)±σの範囲を正当範囲として設定する。なお、ここでは、正規分布作成部13bは、一例として40〜80dBの範囲を正当範囲として設定している。
こうして、正規分布作成部13bにより正規分布が作成され、正当範囲が設定されると、受信強度正当性判定部13cは、新規プローブ情報の受信強度が正当範囲内にあるか否かを判定することで、新規プローブ情報に含まれる受信強度の正当性を判定する。
具体的には、図6(B)に示すように、受信強度正当性判定部13cは、たとえば、車両N1の車載装置2から受信した新規プローブ情報の受信強度が50dBであった場合、受信強度が正当範囲内であるため、車両N1に搭載されている車載装置2の受信機能を正常と判断して新規プローブ情報の受信強度を正当であると判定する。
同様に、受信強度正当性判定部13cは、車両N2の車載装置2の受信機能を正常と判断して新規プローブ情報の受信強度を正当であると判定する。
一方、受信強度正当性判定部13cは、車両N3の車載装置2から受信した新規プローブ情報の受信強度が25dBであった場合、受信強度が正当範囲外であるため、車両N3に搭載されている車載装置2の受信機能を異常と判断して新規プローブ情報の受信強度を不当であると判定する。
そして、受信強度正当性判定部13cは、受信強度が正当であると判定した新規プローブ情報を最適DB構築部13fへ出力し、不当であると判定した新規プローブ情報を自車履歴比較判定部13dへ出力する。
また、正規分布作成部13bは、新規プローブ情報の送信された走行エリアが新規プローブ情報に対応する放送チャンネルを受信不可能な走行エリアであった場合、図6(C)に示す分布関数を正規分布として作成する。
同図(C)に示すように、ここでは、新規プローブ情報に対応する放送チャンネルを受信不可能な走行エリアから送信されたプローブ情報に基づいて正規分布を作成しているため、受信強度の分布は、正常には放送を受信できない30dB付近に集中している。
つまり、新規プローブ情報を送信した車載装置2の受信機能が正常であれば、新規プローブ情報の受信強度は、30dB近傍の値をとるはずである。このため、正規分布作成部13bは、正規分布における受信強度の平均値(ここでは、30dB)±σの範囲を正当範囲として設定する。なお、ここでは、正規分布作成部13bは、一例として0〜40dBの範囲を正当範囲として設定している。
こうして、正規分布作成部13bにより正規分布が作成され、正当範囲が設定されると、受信強度正当性判定部13cは、新規プローブ情報の受信強度が正当範囲内にあるか否かを判定することで、新規プローブ情報に含まれる受信強度の正当性を判定する。
つまり、受信強度正当性判定部13cは、図6(D)に示すように、車両N1および車両N2の車載装置2の受信機能を正常と判断して新規プローブ情報の受信強度を正当であると判定する。また、受信強度正当性判定部13cは、車両N3の車載装置2の受信強度検出機能に異常があると判断して新規プローブ情報の受信強度を不当であると判定する。
そして、受信強度正当性判定部13cは、受信強度が正当であると判定した新規プローブ情報を最適DB構築部13fへ出力し、受信強度が不当であると判定した新規プローブ情報を自車履歴比較判定部13dへ出力する。
なお、正規分布作成部13bが正規分布作成のためにプローブ履歴12aから読み出すプローブ情報は、新規プローブ情報が送信された走行エリアを分割したサブエリアのなかで新規プローブ情報の送信位置を含むサブエリアから送信されたプローブ情報であってもよい。
このように、正規分布作成部13bは、新規プローブ情報が送信された位置を含むサブエリアから送信されたプローブ情報を読み出した場合、新規プローブ情報が送信された走行エリアよりもさらに狭い範囲の受信環境を想定した正規分布を作成することができる。
図3の説明に戻り、自車履歴比較判定部13dは、新規プローブ情報を送信した車載装置2の同一走行エリアにおける現在および過去の受信可否状態を比較することによって、新規プローブ情報を送信した車載装置2の故障または受信環境の経年変化を推定する処理部である。
そして、自車履歴比較判定部13dは、新規プローブ情報を送信した車載装置2が故障している、または受信環境が経年変化していると推定した場合に、新規プローブ情報を全車履歴比較判定部13eへ出力する。
一方、自車履歴比較判定部13dは、新規プローブ情報を送信した車載装置2が故障しておらず、且つ受信環境が経年変化していないと推定した場合、新規プローブ情報を最適DB構築部13fへ出力する。なお、自車履歴比較判定部13dによる判定手順については、後に図7を用いて詳述する。
また、全車履歴比較判定部13eは、新規プローブ情報を送信した車載装置2による放送の受信可否状態と、新規プローブ情報と同一走行エリアから同一放送チャンネルに関するプローブ情報を送信した全ての車載装置2による受信可否状態とを比較することで新規プローブ情報を送信した車載装置2の故障を判定する処理部である。
そして、全車履歴比較判定部13eは、新規プローブ情報を送信した車載装置2が故障していると判定した場合、新規プローブ情報をプローブ履歴12aから削除する。一方、全車履歴比較判定部13eは、新規プローブ情報を送信した車載装置2が故障していないと判定した場合、新規プローブ情報を最適DB構築部13fへ出力する。
ここで、図7を用いて自車履歴比較判定部13dおよび全車履歴比較判定部13eによる判定手順について説明する。図7は、本実施例に係る自車履歴比較判定部13dおよび全車履歴比較判定部13eによる判定手順を示す図である。なお、同図では、新規プローブ情報を送信した車載装置2の車両を自車N、自車以外の車両を他車Nnとして説明する。
自車履歴比較判定部13dは、受信強度正当性判定部13cから受信強度が不当と判定された新規プローブ情報が入力されると、自車Nの車載装置2が過去に同一走行エリアから送信した同一放送チャンネルに関するプローブ情報をプローブ履歴12aから読み出す。
そして、自車履歴比較判定部13dは、プローブ履歴12aから読み出したプローブ情報の受信強度が所定の受信可能閾値以上であった場合、過去は受信可能状態であったと判定する。一方、自車履歴比較判定部13dは、プローブ履歴12aから読み出したプローブ情報の受信強度が所定の受信可能閾値未満であった場合、過去は受信不可能であったと判定する。
そして、自車履歴比較判定部13dは、自車Nの車載装置2による現在および過去の受信可否状態が異なっていた場合、自車Nの車載装置2が故障している、もしくは新規プローブ情報が送信された走行エリアで受信環境が変化していると推定する。
たとえば、自車履歴比較判定部13dにより、図7(A)に示すように、自車Nの車載装置2が過去にXエリアで新規プローブ情報に対応する放送チャンネルを受信可能であったと判定したとする。
一方、自車履歴比較判定部13dにより、同図(A)に示すように、自車Nの車載装置2が、現在Xエリアで新規プローブ情報に対応する放送チャンネルを受信不可能であると判定したとする。
このように、同じXエリアにおいて過去には受信可能であった放送チャンネルの放送が、現在は受信不可能となった場合、自車Nの車載装置2が故障している、もしくはXエリアで受信環境が変化している可能性がある。
なぜなら、たとえば、Xエリアに過去には存在しなかった高層建築物が新たに建設された場合や過去に故障していなかった自車Nの車載装置2が現在故障していた場合には、現在および過去で受信可否状態が異なるからである。
また、Xエリアにおいて過去には受信不可能であった放送チャンネルの放送が、現在は受信可能となったと判定した場合にも、自車Nの車載装置2が故障している、もしくはXエリアで受信環境が変化している可能性がある。
なぜなら、たとえば、過去にXエリアに存在していた高層建築物がその後解体された場合、現在および過去で受信可否状態が異なるからである。また、過去に受信不可能を示す正当なプローブ情報を送信していた正常な車載装置2が、その後の故障により誤って同一の走行エリアから受信可能なことを示すプローブ情報を送信した場合にも、現在および過去で受信可否状態が異なる。
このため、自車履歴比較判定部13dは、自車Nの受信可否状態が現在および過去で異なっていた場合、新規プローブ情報を正当とは判定せずに全車履歴比較判定部13eへ出力する。
一方、自車履歴比較判定部13dは、自車Nの受信可否状態が現在および過去で一致していた場合、新規プローブ情報を正当と判定して最適DB構築部13fへ出力する。
次に、同図(B1)、(B2)を参照して全車履歴比較判定部13eの動作について説明する。全車履歴比較判定部13eは、自車履歴比較判定部13dから新規プローブ情報が入力されると、Xエリアから他車Nnの車載装置2によって現在(最近)送信されたプローブ情報をプローブ履歴12aから読み出す。ここでプローブ履歴12aから読み出されるプローブ情報は、新規プローブ情報と同一の放送チャンネルに関するプローブ情報である。
なお、ここでの現在(最近)とは、新規プローブ情報が送信された日時から所定期間前の期間(たとえば一週間以内)を示すものである。また、ここでは、全車履歴比較判定部13eは、他車Nnの車載装置2が現在(最近)送信したプローブ情報を読み出す場合を例に挙げているが、自車Nの車載装置2が最近送信したプローブ情報も含めて読み出すようにしてもよい。
そして、全車履歴比較判定部13eは、新規プローブ情報の受信強度と所定の受信可能閾値とを比較して、自車Nの車載装置2による現在の受信可否状態を判定する。また、全車履歴比較判定部13eは、プローブ履歴12aから読み出したプローブ情報の受信強度と所定の受信可能閾値とを比較して、他車Nnの車載装置2による現在の受信可否状態を判定する。
その結果、全車履歴比較判定部13eは、現在のXエリアでの自車Nの車載装置2による受信可否状態と、現在のXエリアでの他車Nnの車載装置2による受信可否状態とが同一でない場合、自車Nの車載装置2が故障していると判定する。
一方、全車履歴比較判定部13eは、現在のXエリアでの自車Nの車載装置2による受信可否状態と、現在のXエリアでの他車Nnの車載装置2による受信可否状態とが同一であった場合、Xエリアの受信環境が最近変化したと判定する。
たとえば、全車履歴比較判定部13eは、Xエリアで自車Nが放送を受信不可能なときに、図7(B1)に示すように、Xエリアで現在他車Nnが自車Nと同一の放送チャンネルを受信可能であった場合、自車Nの車載装置2が故障していると判定する。
一方、全車履歴比較判定部13eは、Xエリアで自車Nが放送を受信不可能なときに、図7(B2)に示すように、Xエリアで現在他車Nnも自車Nと同一の放送チャンネルを受信不可能であった場合、高層建築物の建設などによりXエリアの受信環境が最近変化したと判定する。
そして、全車履歴比較判定部13eは、上記した判定の結果、自車Nの車載装置2が故障していると判定した場合、新規プローブ情報を不当と判定してプローブ履歴12aから削除する。一方、全車履歴比較判定部13eは、上記した判定の結果、Xエリアの受信環境が変化したと判定した場合、新規プローブ情報を正当と判定して最適DB構築部13fへ出力する。
このように、全車履歴比較判定部13eは、明らかに故障した車載装置2から送信された不当な新規プローブ情報については、プローブ履歴12aから削除することで、後に正規分布作成部13bが作成する正規分布の信頼性を向上させることができる。
図3の説明に戻り、最適DB構築部13fは、受信強度正当性判定部13c、自車履歴比較判定部13d、全車履歴比較判定部13eから入力されるそれぞれ正当と判定された新規プローブ情報だけを用いて図5に示した最適DB12bを更新しながら構築する処理部である。
ここで、図8を用いて最適DB構築部13fによる最適DB12bの構築手順について説明する。図8は、本実施例に係る最適DB12bの構築手順の一例を示す図である。最適DB構築部13fは、入力される複数の新規プローブ情報の各受信強度を放送チャンネル毎に走行エリア単位で平均化することで、各走行エリアにおける放送チャンネル毎の受信強度を決定する。
たとえば、図8に示すように、メッシュID:xxxで識別されるメッシュXに対応する走行エリア内で、3台の車両N1、N2、N3の各車載装置2から送信された新規プローブ情報が最適DB構築部13fへ入力された場合について説明する。
ここでは、同図に示すように、P地点の車両N1の車載装置2から周波数Aの放送チャンネルを60dBの受信強度で受信していることを示す新規プローブ情報が送信されたとする。またQ地点の車両N2の車載装置2から周波数Aの放送チャンネルを55dBの受信強度で受信していることを示す新規プローブ情報が送信されたとする。また、R地点の車両N3の車載装置2から周波数Aの放送チャンネルを50dBの受信強度で受信していることを示す新規プローブ情報が送信されたとする。
そして、最適DB構築部13fは、3台の車両N1、N2、N3の各車載装置2から送信された上記新規プローブ情報が入力されると、3つの新規プローブ情報に含まれる各受信強度を平均化処理することで、メッシュXの走行エリアに関する受信強度を決定する。
ここでは、最適DB構築部13fは、60dB、55dB、50dBという3つの受信強度の平均値である55dBをメッシュXの走行エリアでの周波数Aの放送に関する平均受信強度と決定して最適DB12bへ記憶させる。
そして、最適DB構築部13fは、最適DB12bに記憶させたエリア情報を所定のタイミングで各車載装置2へ送信してエリア情報の提供を行う。
このように、最適DB構築部13fは、同一の走行エリアから送信された同一の放送チャンネルに関する複数の受信強度を平均化処理する。そして、最適DB構築部13fは、平均化処理した値を各走行エリアでの放送チャンネル毎の平均受信強度として最適DB12bへ記憶させるため、管理するエリア情報の情報量を低減することができる。
また、最適DB構築部13fは、最適DB12bを構築する際に、ある走行エリア内に局地的に所定の放送チャンネルを受信可能な受信可能領域が存在していた場合、受信可能領域の面積が走行エリアの面積に占める割合を算出する。
そして、最適DB構築部13fは、算出した割合が所定の割合に満たない場合、ある走行エリア内に局所的な受信可能領域が存在していても、局所的な受信可能領域でのみ受信可能な放送チャンネルは受信不可能として最適DB12bを構築する。これにより、最適DB12bで受信可能としている放送チャンネルに関しては、確実に受信可能であることを保障することができる。
図3の説明に戻り、車載装置2は、通信部21、記憶部22、制御部23を備えている。通信部21は、情報提供装置1との間で各種情報の送受信を行う通信インターフェースである。また、記憶部22は、受信強度情報22a、位置情報22b、車両情報22c、最適受信DB22d、放送局名DB22eを記憶する不揮発性の情報記憶デバイスである。
ここで、受信強度情報22aは、車載装置2により受信した放送チャンネル毎の受信強度を示す情報である。なお、受信強度情報22aは、アンテナにより受信した放送信号の電界強度を検知するセンサ3から入力される情報である。
また、位置情報22bは、車両(自車両)の走行位置を示す情報である。なお、位置情報22bは、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した信号および予め記憶した地図情報に基づき自車両の位置を特定する機能を備えたナビゲーション装置4から入力される情報である。
また、車両情報22cは、たとえば、自車両の登録ナンバーなどの各車両を識別可能な情報および各車両の車種やグレードを識別可能な情報を含む情報である。また、最適受信DB22dは、自車両の走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関するエリア情報が記憶されたDBである。
また、放送局名DB22eは、各放送チャンネルに対応する放送局の局名に関する情報が記憶されたDBである。なお、最適受信DB22dは、情報提供装置1から受信する情報であり、放送局名DB22eは予め車載装置2が記憶している情報である。
また、制御部23は、車載装置2全体の動作を統括制御する処理部であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有する情報処理装置により構成している。
そして、制御部23は、CPUがROMから各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより機能するプローブ情報生成部23aおよび受信可能チャンネル設定部23bを備えている。
プローブ情報生成部23aは、記憶部22から放送チャンネル毎の受信強度情報22a、位置情報22b、車両情報22cを読み出し、読み出した各情報を放送チャンネル毎に関連付けることで放送チャンネル別にプローブ情報を生成する処理部である。そして、プローブ情報生成部23aは、生成したプローブ情報を定期的または放送を受信したタイミングで通信部21を介して情報提供装置1へ送信する。
受信可能チャンネル設定部23bは、記憶部22から最適受信DB22dおよび放送局名DB22eに記憶されている情報を読み出し、自車両の走行エリアで受信可能な放送チャンネルを自動的に設定する処理部である。たとえば、受信可能チャンネル設定部23bは、それまで受信できていた放送チャンネルが車両の走行によって受信できなくなった場合に、走行先の走行エリアで受信可能な放送チャンネルへ自動的に切換えるネットワークフォロー処理を行う。
また、受信可能チャンネル設定部23bは、自車両の走行によって車載装置2の位置する走行エリアが替わった場合、走行先の走行エリアで受信可能な複数の放送チャンネルを自動的にバックグラウンドで設定するエリアプリセット処理を行う。
ここで、図9〜図11を用いて受信可能チャンネル設定部23bの構成および動作について説明する。図9は、本実施例に係る受信可能チャンネル設定部23bの構成を示すブロック図である。また、図10は、本実施例に係るエリアプリセットの手順を示す図であり、図11は、本実施例に係るネットワークフォローの手順を示す図である。
図9に示すように、受信可能チャンネル設定部23bは、走行エリア判定部231とエリアプリセット部232と受信強度判定部233とネットワークフォロー部234とを備えている。
走行エリア判定部231は、記憶部22から読み出した位置情報22bに基づいて自車両の走行エリアを判定する処理部である。そして、走行エリア判定部231は、走行エリアに関する判定結果をエリアプリセット部232および受信強度判定部233へ出力する。
エリアプリセット部232は、走行エリア判定部231から入力される判定結果に基づき、自車両の走行エリアが替わったことを検知した場合にエリアプリセットを行う処理部である。そして、エリアプリセット部232は、最適受信DB22dおよび放送局名DB22eから読み出した情報を用いてエリアプリセットを行う。
また、エリアプリセット部232は、エリアプリセットされた所定数の放送チャンネルに対応する各放送局の局名を表示部5で表示させる。
また、受信強度判定部233は、記憶部22から読み出した受信強度情報22aに基づき、現在受信中の放送チャンネルについて放送の受信強度を判定する処理部である。そして、受信強度判定部233は、受信強度の判定結果および走行エリア判定部231から入力される走行エリアの判定結果を対応付けた情報をネットワークフォロー部234へ出力する。
ネットワークフォロー部234は、自車両が走行先に存在する次の走行エリアへ進入することで受信中の放送チャンネルを受信できなくなる場合に、ネットワークフォローを行う処理部である。そして、ネットワークフォロー部234は、最適受信DB22dおよび放送局名DB22eから読み出した情報を用いてネットワークフォローを行う。
ここで、図10を用いてエリアプリセット部232によるエリアプリセットの手順について説明する。ここでは、自車両がメッシュXに対応する走行エリアへ進入した場合を例に挙げて説明する。なお、エリアプリセット部232は、車両が同一の走行エリアを走行中に受信強度の低下を検出した場合にもエリアプリセットを実行することができる。
エリアプリセット部223は、自車両がそれまで走行していた走行エリアから新たにメッシュXの走行エリアへ進入した場合、最適受信DB22dから同図に示すエリア情報を読み出す。さらに、エリアプリセット部223は、放送局名DB22eから同図(B)に示す局名リストを読み出す。
同図(A)に示すように、メッシュXに関するエリア情報は、メッシュXのメッシュID、メッシュXで受信可能な放送の放送種別、受信可能な周波数、各周波数での受信強度、対応コードがそれぞれ対応付けられたテーブルである。ここでの対応コードとは、周波数(放送チャンネル)毎に固有の識別コードである。
また、同図(B)に示すように、メッシュXに関する局名リストは、対応コード、放送局名、音認読み1、音認読み2がそれぞれ対応付けられたテーブルである。ここでの対応コードも周波数(放送チャンネル)毎に固有の識別コードである。また、音認読み1、音認読み2は、同一の周波数を用いる放送局で地域によって局名が異なる放送局の各局名の読みを示す情報である。
そして、エリアプリセット部223は、自車両が走行先に存在していたメッシュXへ進入した場合に、メッシュXのエリア情報から受信強度の高い順に所定数(たとえば、8つ)の放送チャンネルの周波数を抽出し、受信可能な放送チャンネルとして設定する。
さらに、エリアプリセット部223は、設定した各放送チャンネルの周波数に対応する対応コードと同一の対応コードを局名リストから抽出し、抽出した対応コードに対応付けられている各放送局名を選択する。
そして、エリアプリセット部223は、同図(C)に示すように、選択した局名を表示部5で表示させる。なお、エリアプリセット部223は、ユーザによって予め音認読み1または音認読み2が設定されていた場合、設定されている音認読みを選局時に音声出力する。
このように、エリアプリセット部223は、自車両の走行エリアで受信強度の高い順に放送チャンネルを選択して設定するため、各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができる。
しかも、エリアプリセット部223がエリアプリセットを行う際に参照するエリア情報は、情報提供装置1によって正当と判定されたプローブ情報だけを用いて更新されたエリア情報であるため信頼性が高い。したがって、エリアプリセット部223は、各走行エリアで的確に受信可能な放送チャンネルを選択してエリアプリセットを行うことができる。
また、車載装置2には、前述のように放送局名DB22eが予め記憶されている。そして、エリアプリセット部223は、エリア情報および局名リストの各対応コードを照合することで各放送チャンネルと対応する放送局名を抽出することができる。
このため、車載装置2は、情報提供装置1から受信するエリア情報に放送局名や音認読みなどが含まれていなくても、各放送チャンネルに対応する放送局名を抽出することができる。したがって、車載装置2は、情報提供装置1から受信する情報量を低減できるので通信料の低減を図ることができる。
次に、図11を用いてネットワークフォロー部234によるネットワークフォローの手順について説明する。ここでは、自車両がメッシュXからメッシュZへ進入した後に、受信中の周波数Aの放送に関する受信強度が低下した場合を例に挙げて説明する。
また、ここでは、メッシュXのエリア情報における周波数Aの平均受信強度が周波数Bの平均受信強度よりも高く、メッシュYの情報における周波数Bの平均受信強度が周波数Aの平均受信強度よりも高いものとする。
また、ここでは、メッシュX、メッシュZ、メッシュYの順に各エリア情報における周波数Aの平均受信強度が段階的に低くなり、メッシュX、メッシュZ、メッシュYの順に各のエリア情報における周波数Bの平均受信強度が段階的に高くなるものとする。
同図に示すように、ネットワークフォロー部234は、自車両がメッシュXからメッシュZへ進入した後に、周波数Aで受信している放送の受信強度が低下したことを検知した場合、最適受信DB22dを参照する(同図の(1)参照)。
そして、ネットワークフォロー部234は、自車両が走行先に存在するメッシュYへ進入する前に、最適受信DB22dからメッシュYに関するエリア情報を読み出し、メッシュYで設定すべき放送チャンネルを検索する。
具体的には、ネットワークフォロー部234は、まず、メッシュYの局名リストから周波数Aで放送している放送局と同じ放送系列に属する他の放送局を検索する。そして、ネットワークフォロー部234は、検索した放送局に対応付けられている対応コードをメッシュYの局名リストから抽出する。
続いて、ネットワークフォロー部234は、メッシュYに関するエリア情報を読み出し、メッシュYの局名リストから抽出した対応コードと同一の対応コードに対応付けられている周波数をメッシュYのエリア情報から検索する。ここで、検索の結果、周波数Bが検索されたとする。
そして、ネットワークフォロー部234は、メッシュYのエリア情報で周波数Bに対応付けられている受信強度が周波数Aに対応付けられている受信強度よりも高いと判定したとする(同図の(2)参照)。
すると、ネットワークフォロー部234は、後に自車両がメッシュZからメッシュYへ進入したタイミングで受信する放送チャンネルを周波数Aから周波数Bへ切換えることでネットワークフォローを行う(同図の(3)参照)。
このように、ネットワークフォロー部234は、自車両がメッシュYへ進入する前に、予めメッシュYで設定すべき放送チャンネルを検索しておくため、メッシュYへ進入後速やかに放送チャンネルを周波数Aから周波数Bへ切換えることができる。
しかも、ネットワークフォロー部234がネットワークフォローを行う際に参照するエリア情報は、情報提供装置1によって正当と判定されたプローブ情報だけを用いて更新されたエリア情報であるため信頼性が高い。したがって、ネットワークフォロー部234は、自車両がメッシュYへ進入したときに、的確に受信可能な放送チャンネルを選択してネットワークフォローを行うことができる。
なお、ネットワークフォロー部234は、受信中の放送に対応する受信強度に変化がない場合であっても、走行先に存在する走行エリアで受信可能な放送チャンネルを予め検索してもよい。
これにより、ネットワークフォロー部234は、たとえば、自車両が図10に示すメッシュXからメッシュZを経由せずにメッシュYへ進入する場合にも、メッシュYに進入後受信可能な周波数Bへ的確に放送チャンネルを切換えることができる。
次に、図12〜14を用いて情報提供装置1の制御部13が実行する処理手順について説明する。図12は、本実施例に係る最適DB構築処理の処理手順を示すフローチャートであり、図13は、本実施例に係る正規分布作成処理の処理手順を示すフローチャートであり、図14は、本実施例に係るプローブ情報の正当性判定処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、図12〜図14においては、制御部13が実行する処理手順のうち、最適DBの構築に関する処理手順のみを示す。
ここでは、最適DB構築処理、正規分布作成処理、プローブ情報の正当性判定処理の順に説明する。また、以下の説明では、新規プローブ情報を単にプローブ情報という。
図12に示すように、制御部13は、情報提供装置1へ電源が投入されると、最適DB構築処理を開始する。そして、制御部13は、最適DB構築処理を開始すると、プローブ履歴12aからプローブ情報を取得する(ステップS101)。続いて、制御部13は、正規分布が作成済か否かを判定する(ステップS102)。
そして、制御部13は、正規分布が作成済でないと判定した場合(ステップS102,No)、図10に示す正規分布作成処理を実行し(ステップS103)、その後、処理を終了する。
また、制御部13は、正規分布が作成済であると判定した場合(ステップS102,Yes)、図11に示すプローブ情報の正当性判定処理を実行する(ステップS104)。続いて、制御部13は、プローブ情報の正当性判定処理の結果、プローブ情報が正当であると判定されたか否かを判定する(ステップS105)。
そして、制御部13は、プローブ情報が正当でないと判定された場合(ステップS105,No)、不当と判定されたプローブ情報をプローブ履歴12aから削除して(ステップS107)、処理をステップS108へ移す。
また、制御部13は、プローブ情報が正当であると判定された場合(ステップS105,Yes)、正当と判定されたプローブ情報を用いて最適DB12bを構築する(ステップS106)。
続いて、制御部13は、正当と判定されたプローブ情報の蓄積または不当と判定されたプローブ情報の削除に伴う正規分布の更新処理を行い(ステップS108)、その後、処理を終了する。そして、制御部13は、情報提供装置1へ電源が投入されている期間、ステップS101〜ステップS108の処理を繰り返し実行する。
次に、制御部13がステップS103で行う正規分布作成処理について説明する。図13に示すように、制御部13は、正規分布作成処理を開始すると、まず各車載装置2から受信したプローブ情報をプローブ履歴12aへ蓄積する(ステップS201)。
続いて、制御部13は、プローブ履歴12aへ蓄積されたプローブ情報の受信強度を正規分布化することによって、正規分布を作成する(ステップS202)。その後、制御部13は、生成した正規分布における受信強度の平均値を算出し、算出した平均値±σの範囲を正当範囲として設定し(ステップS203)、処理を終了する。
次に、制御部13がステップS104で実行するプローブ情報の正当性判定処理について説明する。図14に示すように、制御部13は、プローブ情報の正当性判定処理を開始すると、まずプローブ情報の受信強度が正規分布に設定された正当範囲外か否かを判定する(ステップS301)。
そして、制御部13は、受信強度が正当範囲内であると判定した場合(ステップS301,No)、受信したプローブ情報を正当と判定し(ステップS306)、処理を終了する。また、制御部13は、受信強度が正当範囲外であると判定した場合(ステップS301,Yes)、プローブ情報を送信した車載装置2に関する過去のプローブ履歴12aが存在するか否かを判定する(ステップS302)。
そして、制御部13は、プローブ履歴12aが存在しないと判定した場合(ステップS302,No)、処理をステップS304へ移す。また、制御部13は、プローブ履歴12aが存在すると判定した場合(ステップS302,Yes)、プローブ情報を送信した車載装置2の現在および過去の受信可否状態が異なるか否かを判定する(ステップS303)。
そして、制御部13は、現在および過去の受信可否状態が一致していると判定した場合(ステップS303,No)、受信したプローブ情報を正当と判定し(ステップS306)、処理を終了する。
また、制御部13は、現在および過去の受信可否状態が異なると判定した場合(ステップS303,Yes)、受信したプローブ情報の送信元である自車の受信可否状態と、受信したプローブ情報が送信された走行エリアで同一の放送チャンネルを最近受信した他車の受信可否状態とが異なるか否かの判定を行う(ステップS304)。
そして、制御部13は、自車および他車の受信可否状態が一致すると判定した場合(ステップS304,No)、受信したプローブ情報を正当と判定し(ステップS306)、処理を終了する。また、制御部13は、自車および他車の受信可否状態が異なると判定した場合(ステップS304,Yes)、受信したプローブ情報を不当と判定し(ステップS305)、処理を終了する。
このように、放送受信システム100では、情報提供装置1が各車載装置2から受信した各プローブ情報に対して正当性の判定を行い、判定の結果不当と判定したプローブ情報を除外し、正当であると判定したプローブ情報のみを用いて最適DB12bを構築する。しがたって、最適DB12bの信頼性を向上させることができる。
また、本実施例では、自車履歴比較判定部13dおよび全車履歴比較判定部13eが新規プローブ情報と比較するプローブ情報をプローブ履歴12aから読み出す場合に、新規プローブ情報と同一の走行エリアから送信された同一の放送チャンネルに関するプローブ情報を読み出しているが、以下のプローブ情報を読み出してもよい。
すなわち、自車履歴比較判定部13dおよび全車履歴比較判定部13eは、新規プローブ情報が送信された走行エリアを分割したサブエリアのなかで新規プローブ情報が送信された位置を含むサブエリアから送信されたプローブ情報を読み出してもよい。
このように、新規プローブ情報が送信された位置を含むサブエリアから送信されたプローブ情報を読み出した場合、新規プローブ情報が送信されたエリアよりもさらに狭い範囲に限定して、自車および他車に搭載された各車載装置2による受信可否状態を判定することができる。しがって、新規プローブ情報の信頼性をより一層厳密に判定することができる。
次に、図15を用いて車載装置2が行うエリアプリセット処理の処理手順について説明する。図15は、本実施例に係るエリアプリセット処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、車載装置2の制御部23は、自車両が走行先に存在する次の走行エリアへ進入したか否かの判定を行う(ステップS401)。そして、制御部23は、次の走行エリアへ進入していないと判定した場合(ステップS401,No)、処理を終了する。
一方、制御部23は、自車両が次の走行エリアへ進入したと判定した場合(ステップS401,Yes)、最適受信DB22dおよび放送局名リスト22eを参照する(ステップS402)。続いて、制御部23は、最適受信DB22dに記憶されているエリア情報から受信強度の高い上位所定数の放送チャンネルを選択してエリアプリセットを行い(ステップS403)、処理を終了する。
次に、図16を用いて車載装置2が行うネットワークフォロー処理の処理手順について説明する。図16は、本実施例に係るネットワークフォロー処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、車載装置2の制御部23は、自車両が現在走行している走行エリアで受信中の放送チャンネルについて受信強度が低下したか否かの判定を行う(ステップS501)。そして、制御部23は、受信強度が低下していないと判定した場合(ステップS501,No)、処理を終了する。
一方、制御部23は、受信強度が低下したと判定した場合(ステップS501,Yes)、最適受信DB22dおよび放送局名リスト22eを参照する(ステップS502)。
続いて、制御部23は、ステップS502で参照した最適受信DB22dのエリア情報に基づき、走行先に存在する次の走行エリアでの受信強度低下を予測できたか否かの判定を行う(ステップS503)。そして、制御部23は、受信強度低下を予測できないと判定した場合(ステップS503,No)、処理を終了する。
一方、制御部23は、受信強度低下を予測できたと判定した場合(ステップS503,Yes)、ステップS502で参照した放送局名DB22eの局名リストに基づき、次の走行エリアでより受信強度の高い同系列(同じ放送系列)に属する放送チャンネルがあるか否かの判定を行う(ステップS504)。
そして、制御部23は、同系列の放送チャンネルがないと判定した場合(ステップS504,No)、処理を終了する。一方、制御部23は、同系列の放送チャンネルがあると判定した場合(ステップS504,Yes)、自車両が次の走行エリアへ進入したか否かの判定を行う(ステップS505)。
そして、制御部23は、自車両が次の走行エリアへ進入するまでステップS505の判定処理を繰り返す(ステップS505,No)。そして、制御部23は、自車両が次の走行エリアへ進入したと判定した場合(ステップS505,Yes)、受信する放送チャンネルをステップS504で検索した放送チャンネルへ切換え(ステップS506)、処理を終了する。
なお、制御部23は、ステップS504で同系列の放送チャンネルがなかった場合、自車両が次の走行エリアへ進入したときに、受信可能な他系列の放送チャンネルへ受信する放送チャンネルを切換えてもよい。
上述してきたように、本実施例に係る放送受信システム100では、車載装置2が情報提供装置1によって構築された信頼性の高い最適DB12bのエリア情報を用いてエリアプリセットおよびネットワークフォローを行う。したがって、車載装置2は、自車両の各走行エリアで適切な放送チャンネルを設定することができる。
次に、図17および図18を用いて車載装置2が行うネットワークフォロー処理の変形例について説明する。本変形例では、車載装置2が最適受信DB22dを記憶していない場合に実行するネットワークフォロー処理について説明する。
図17は、本変形例に係るネットワークフォロー処理の処理手順を示すフローチャートであり、図18は、本変形例に係るネットワークフォロー処理を実現するために情報提供装置1が実行する処理を示すフローチャートである。
本変形例では、車載装置2の制御部23は、図17に示すように、自車両が現在走行している走行エリアで受信中の放送チャンネルについて受信強度が低下したか否かの判定を行う(ステップS601)。そして、制御部23は、受信強度が低下していないと判定した場合(ステップS601,No)、処理を終了する。
一方、制御部23は、受信強度が低下したと判定した場合(ステップS601,Yes)、情報提供装置1へネットワークフォローリストの要求を送信する(ステップS602)。なお、ネットワークフォローリストとは、自車両が走行先に存在する次の走行エリアへ進入した場合に、受信する放送チャンネルとして設定すべき放送チャンネルのリストである。
ここで、制御部23は、自車両の位置、走行経路および受信中の放送チャンネルを示す情報を含む要求を情報提供装置1へ送信する。続いて、制御部23は、情報提供装置1からネットワークフォローリストを受信したか否かの判定を行う(ステップS603)。
そして、制御部23は、たとえば、所定時間内にネットワークフォローリストを受信できなかった場合(ステップS603,No)、処理を終了する。一方、制御部23は、ネットワークフォローリストを受信したと判定した場合(ステップS603,Yes)、自車両が次の走行エリアへ進入したか否かの判定を行う(ステップS604)。
ここで、制御部23は、自車両が次の走行エリアへ進入するまでステップS604の処理を繰り返す(ステップS604,No)。そして、制御部23は、自車両が次の走行エリアへ進入したと判定した場合(ステップS604,Yes)、ネットワークフォローリストに基づき、受信する放送チャンネルを切換え(ステップS605)、処理を終了する。
次に、図18を用いて本変形例に係るネットワークフォロー処理の処理手順を実現するために情報提供装置1が実行する処理について説明する。同図に示すように、情報提供装置1の制御部13は、車載装置2からネットワークフォローリストの要求を受信したか否かの判定を行う(ステップS701)。
そして、制御部13は、ネットワークフォローリストの要求を受信していないと判定した場合(ステップS701,No)、処理を終了する。一方、制御部13は、ネットワークフォローリストの要求を受信したと判定した場合(ステップS701,Yes)、ネットワークリストを作成する(ステップS702)。
ここで、制御部13は、車載装置2から受信した要求に含まれる車両の位置、走行経路および放送チャンネルを示す情報に基づき、走行経路上に存在する次の走行エリアに関するエリア情報を最適DB12bから検索する。
そして、制御部13は、検索したエリア情報から、車載装置2で受信されている放送チャンネルと同一放送系列に属する放送チャンネルを受信強度の高い順に選択することでネットワークフォローリストを作成する。
続いて、制御部13は、作成したネットワークフォローリストを要求の送信元である車載装置2へ送信して(ステップS703)、処理を終了する。
このように、本変形例では、車載装置2は、情報提供装置1から受信したネットワークフォローリストに基づいてネットワークフォローを行うことができるため、最適受信DB22dを記憶しておく必要がない。
しかも、ネットワークフォローリストは、情報提供装置1によって作成された信頼性の高い情報であるため、車載装置2は、ネットワークフォローを行う際に、受信可能な放送チャンネルを確実に設定することができる。
100 放送受信システム
1 情報提供装置
11 通信部
12 記憶部
12a プローブ履歴
12b 最適DB
13 制御部
13a 車種判別部
13b 正規分布作成部
13c 受信強度正当性判定部
13d 自車履歴比較判定部
13e 全車履歴比較判定部
13f 最適DB構築部
2 車載装置
21 通信部
22 記憶部
22a 受信強度情報
22b 位置情報
22c 車両情報
22d 最適受信DB
22e 放送局名DB
23 制御部
23a プローブ情報生成部
23b 受信可能チャンネル設定部
231 走行エリア判定部
232 エリアプリセット部
233 受信強度判定部
234 ネットワークフォロー部

Claims (6)

  1. 車両に搭載されて放送を受信する車載装置と、前記車両の走行エリアで受信可能な放送チャンネルに関するエリア情報を前記車載装置へ送信する情報提供装置とを含む放送受信システムであって、
    前記情報提供装置は、
    複数の前記車載装置から前記放送チャンネル毎の受信強度および前記車両の位置を含むプローブ情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって新たに受信されたプローブ情報および該新たに受信されたプローブ情報が送信された前記走行エリアから既に受信されている前記プローブ情報に含まれる各前記受信強度に基づき、前記新たに受信されたプローブ情報の正当性を判定する判定手段と、
    前記判定手段によって正当と判定された前記新規プローブ情報を用いて前記エリア情報を更新する更新手段と
    を備え、
    前記車載装置は、
    前記情報提供装置から前記エリア情報を受信するエリア情報受信手段と、
    前記車両の前記走行エリアを判定するエリア判定手段と、
    前記エリア情報受信手段によって受信された前記エリア情報に基づき、前記エリア判定手段によって判定された前記走行エリアで受信可能な前記放送チャンネルを設定する設定手段と
    を備えたことを特徴とする放送受信システム。
  2. 前記車載装置の前記設定手段は、
    前記エリア判定手段によって前記車両の前記走行エリアの切替が行われたと判定された場合に、前記切替後の前記走行エリアに関する前記エリア情報から抽出した前記放送チャンネルを設定することを特徴とする請求項1に記載の放送受信システム。
  3. 前記エリア情報は、
    前記走行エリア毎に受信可能な前記放送チャンネルおよび該放送チャンネルの前記受信強度が対応付けられた情報であり、
    前記車載装置の前記設定手段は、
    前記エリア情報から前記放送チャンネルを抽出する場合、前記受信強度が高い順に前記放送チャンネルを抽出することを特徴とする請求項2に記載の放送受信システム。
  4. 前記エリア情報は、
    前記放送チャンネル毎に固有の識別コードが対応付けられた情報であり、
    前記車載装置は、
    前記放送チャンネルを使用している放送局の局名および該放送チャンネルの前記識別コードを対応付けたテーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
    前記放送チャンネルに対応する前記識別コードを前記エリア情報から抽出し、該識別コードに対応する前記局名を前記テーブルから抽出する局名抽出手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の放送受信システム。
  5. 前記エリア情報は、
    前記走行エリア毎に受信可能な前記放送チャンネルおよび該放送チャンネルの前記受信強度が対応付けられた情報であり、
    前記車載装置は、
    前記車両が走行先に存在する前記走行エリアへ進入する前に、前記走行先に存在する走行エリアで現在よりも高い受信強度で現在受信中の前記放送チャンネルと同一放送を受信可能な他の前記放送チャンネルを前記エリア情報から検索する検索手段
    をさらに備え、
    前記車載装置の前記設定手段は、
    前記エリア判定手段によって前記車両の前記走行エリアが前記走行先に存在する走行エリアへ切替わったと判定された場合に、前記検索手段による検索結果に基づき、受信する前記放送チャンネルを設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の放送受信システム。
  6. 前記車載装置は、
    前記車両が走行先に存在する前記走行エリアへ進入する前に、前記走行先に存在する走行エリアで設定すべき前記放送チャンネルに関する前記エリア情報の要求を前記情報提供装置へ送信する要求送信手段
    をさらに備え、
    前記車載装置の前記設定手段は、
    前記エリア判定手段によって前記車両の前記走行エリアが前記走行先に存在する走行エリアへ切替わったと判定された場合、前記エリア情報受信手段によって受信された前記設定すべき放送チャンネルに関する前記エリア情報に基づき、受信する前記放送チャンネルを設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の放送受信システム。
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