JP2011132970A - ベローズバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクト性、低作動力性、素早い応答性、及び信頼性と経済性を備えたベローズバルブを提供する。
【解決手段】ベローズバルブは、弁体3が弁座面から直角方向に移動して弁座口8を開閉するバルブにおいて、弁体3は、弁座9に当接する当接部材、弁体3の中心軸に沿って配置された突き当てシャフト13、及び、突き当てシャフト13を包囲するように設けられ一端が当接部材の裏面に接続され他端が突き当てシャフトの後部に接続されたベローズ12を具備し、弁座口8の中心に位置して突き当てシャフト受け部材19を設け、当接部材が弁座9に当接する前の半開状態において突き当てシャフト13と突き当てシャフト受け部材19とが当接するように設定し、弁体3の当接部材を開閉方向に駆動するようにしたことを特徴としている。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばポペット弁構造のソレノイドバルブ等において、弁体部の上流側圧力と下流側圧力の差圧に抗して弁体を作動させる際の作動力を低減させたベローズバルブに関するものである。本発明のベローズバルブは、特に、車載用冷却水循環回路の冷却流体循環制御用封止弁に適しているが、その他、半導体事業、プラント事業、上下水道事業及び食品製造事業にも利用できる。
ポペット弁構造(弁体が弁座シート面から直角方向に移動する形式のバルブ)のソレノイドバルブでは、弁の開閉時、作動弁体部に作用する弁体部上流側圧力と下流側圧力との差圧により弁体部を弁座に押し付ける力以上の作動力が必要とされる。この作動弁体部に作用する力はオリフィス径(弁座口径)の二乗に比例して大きくなるため、オリフィス径が大きくなる場合、駆動にソレノイドを使用する場合はソレノイドに高い駆動力が求められる。そのため、ソレノイドは大型となり作動に必要な操作電力も増大する傾向があり、非効率的で大型となるという問題があった。
従来、オリフィス径が大きくなる場合、作動弁体に作用する力を低減する技術としては、パイロット形バルブが普及している。このパイロット形バルブ構造として、パイロット弁と主弁の2段構造で構成されているものが知られている(以下「従来技術1」という。例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。従来技術1において、ソレノイドによりバルブを駆動させる場合、主弁に作用する差圧を解消するため、まず、パイロット弁を開閉し、圧力平衡室内が昇圧し主弁に作用する差圧を開放した後、主弁が開くという動作になる。 このように、弁構造が2段階開閉構造のため、単純なポペット弁と比べて弁を構成する部品が多くなるという問題がある。また、パイロット弁が作動してから、圧力平衡室内が昇圧し主弁に作用する差圧が駆動可能圧力まで低下してから、主弁が動作するので、動作ON、OFF入力に対する開閉応答は、直接主弁をソレノイド等の外部駆動力で駆動させる場合と比べて、遅れが生じるため、精密な流体制御の構成パーツとして使用する場合には、制御時のタイムラグとなる問題があった。
また、他の方法で弁体に作用する力を低減する技術として、図11に示すように、流入側である一次側Aには、バランススプリング52によって弁座口51側に向けて付勢されたバランスステム53が、また、流出側である二次側Bには、弁座口51を閉止する弁体50を有する弁棒54が設けられ、弁棒54及びバランスステム53は連結ロッド55により一体駆動するようになっており、弁棒54をシールするベローズ56の内部とバランスステム53をシールするベローズ57の内部は連通管58によって連通させることにより、弁体50に作用する力を低減させるものが知られている(以下「従来技術2」という。例えば、特許文献3参照。)。この従来技術2の場合、相当な長さのベローズ56、57を軸方向に2つ使用する構造のため、大きなスペースが必要となり、バルブ本体が大型化するという問題があった。また、2つのベローズ56、57と弁体復帰用に使用するバランススプリング52のバネ力が弁体50に作用するために、弁体50に作用する差圧力が低減されても、これらのバネ力が増大するため、総体的に弁体50に作用する力の低減効果に対してロスが生じ、駆動用のソレノイド力の低減化に大幅に寄与するものとはなり得なかった。
特公昭63−35878号公報 特公平3−35544号公報 実公平1−25830号公報
本発明は、弁体部の上流側圧力と下流側圧力の差圧に抗して弁体を作動させる際の作動力を低減させるようにしたバルブにおいて、上記の従来技術1及び従来技術2の問題点を解決し、本発明の利用分野である車載用冷却水循環回路の冷却流体循環制御用封止弁に求められる条件である、(1)車内の限られたスペースに設置できるコンパクト性、(2)限られた使用電力内での低作動力性、(3)精密な冷却流体循環制御に対する素早い応答性、(4)信頼性と経済性、を備えたベローズバルブを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のベローズバルブは、第1に、弁体が弁座面から直角方向に移動して弁座口を開閉するバルブにおいて、弁体は、弁座に当接する当接部材、弁体の中心軸に沿って配置された突き当てシャフト、及び、突き当てシャフトを包囲するように設けられ一端が当接部材に接続され他端が突き当てシャフトの後部に接続されたベローズを具備し、弁座口の中心に位置して突き当てシャフト受け部材を設け、当接部材が弁座に当接する前の半開状態において突き当てシャフトと突き当てシャフト受け部材とが当接するように設定し、弁体の当接部材を開閉方向に駆動するようにしたことを特徴としている。
第1の特徴により、ベローズに必要なストロークは、弁体の作動範囲中において、全閉状態と弁体がコイルスプリングの引張り力のみで十分に開き切ることが出来る半開状態(弁体前後の差圧がほぼ解消した状態)との間のストロークであり、このストロークの間は、突き当てシャフトが突き当てシャフト受け部材に当接しているから、ベローズによる弁体に作用するばね力は最小限とすることが出来、駆動に必要な消費電力の低減と駆動部自体のコンパクト化を図ることが出来る。
また、弁体を直接稼働させる方式であるため、パイロット弁作動方式と比較して応答性を良くすることができる。
さらに、ベローズは単品で良いことからベローズ全体の長さを最小限に出来、結果として、弁体自体をコンパクトにすることができる。
さらにまた、弁機構も単弁であるから、構成部品も最小限となり、コンパクトかつ品質安定性、経済性においても優れたバルブを得ることができる。
また、本発明のベローズバルブは、第2に、第1の特徴において、弁体の全閉時においてベロ−ズが最も伸張した状態にあり、弁体が全開に近づくにつれベローズの伸張が小さくなり、弁体の半開時または半開時と全開時の間においてベローズの収縮を停止するように、弁体における当接部材側と突き当てシャフト側、及び、弁座と突き当てシャフト受け部材のZ軸方向の位置関係が設定されていることを特徴としている。
また、本発明のベローズバルブは、第3に、第2の特徴において、弁体の半開時または半開時と全開時の間におけるベローズ収縮の停止は、弁体の当接部材側の係止面と突き当てシャフト側の係止面とのテーパ係合部が当接することにより行われることを特徴としている。
第2の特徴により、ベローズのストロークを弁体の全ストロークに比べて小さくでき、ベローズ全体の長さを最小限に出来、結果として、弁体自体をコンパクトにすることができる。
第3の特徴により、弁体の当接部材側と突き当てシャフト側との調芯効果を図ることができる。
また、本発明のベローズバルブは、第4に、第1ないし第3のいずれかの特徴において、突き当てシャフトと突き当てシャフト受け部材との当接面の一方を凸状とし、他方を凹状とすることを特徴としている。
第4の特徴により、弁体の繰り返しの開閉において、弁体が開状態から閉状態に移動する際、振動等の外力が弁体に作用することがあっても、弁体は円滑且つ正確に弁座に着座することができる。
また、本発明のベローズバルブは、第5に、第1ないし第4のいずれかの特徴において、ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材を弁体の当接部材側に設け、該当接部材側と突き当てシャフト側との間にスプリングを介在させてなることを特徴としている。
また、本発明のベローズバルブは、第6に、第5の特徴において、ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材は、保持リングに固定され、ベローズ後端に接続されたフランジ部との間にわずかな間隙を有してフランジ部に当接可能な位置に設けられた規制部を有する連結部材またはステイであることを特徴としている。
また、本発明のベローズバルブは、第7に、第5の特徴において、ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材は、ベローズ後端に接続されたフランジにより支持された突き当てシャフトのヘッド部に係合可能に配置され、保持リングに固定されたキャップであることを特徴としている。
第5ないし第7の特徴により、ベローズのばね力を補完して弁体の半開時におけるチャタリング防止できるとともに、ベローズの伸びを一定以上に規制し差圧キャンセルの効果を保持することができる。
また、本発明のベローズバルブは、第8に、第1ないし第7のいずれかの特徴において、ベローズの有効断面積と弁座口の面積とを同じに設定することにより差圧をキャンセルするようにしたことを特徴としている。
第8の特徴により、流体の差圧によって弁体に作用する荷重を相殺することができる。
また、本発明のベローズバルブは、第9に、第1ないし第8のいずれかの特徴において、駆動部をソレノイド及びスプリングで構成し、弁体の閉方向の作動をソレノイドが、また、弁体の開方向の作動をスプリングが分担するように設定したことを特徴としている。
第9の特徴により、弁体の全閉時から半開時までは弁体の開方向の作動をベローズのバネ力及びスプリングが分担し、弁体の半開時から全開時まではスプリングが分担することになるが、弁体の全閉時から半開時までは差圧キャンセル状態であり、かつ、差圧キャンセルに使用しているベローズのバネ力を最小限としているため、スプリングに必要とされる力を極めて小さくできる。また、弁体の半開時から全開時までは、弁体前後の差圧がほぼ解消した状態であるから、スプリングに必要とされる力は極めて小さくできる。
また、本発明のベローズバルブは、第10に、第1ないし第9のいずれかの特徴において、弁体の動きがスィング式であるスィング形バルブに適用することを特徴としている。
また、本発明のベローズバルブは、第11に、第1ないし第9のいずれかの特徴において、弁体の動きが直動式である直動形バルブに適用することを特徴としている。
第10及び第11の特徴により、コンパクト性、低作動力性、素早い応答性、及び信頼性と経済性を備えたスィング形バルブ及び直動形バルブを得ることができる。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
(1)弁体を、弁座に当接する当接部材、弁体の中心軸に沿って配置された突き当てシャフト、及び、突き当てシャフトを包囲するように設けられ一端が当接部材に接続され他端が突き当てシャフトの後部に接続されたベローズより形成し、弁座口の中心に位置して突き当てシャフト受け部材を設け、当接部材が弁座に当接する前の半開状態において突き当てシャフトと突き当てシャフト受け部材とが当接するように設定し、弁体の当接部材を開閉方向に駆動するようにしたことにより、弁体に作用する力を最小限とすることが出来、駆動に必要な消費電力の低減と駆動部自体のコンパクト化を図ることが出来る。
また、弁体を直接稼働させるため、パイロット弁作動方式と比較して応答性を良くすることができる。
さらに、ベローズは単品で良いことからベローズ全体の長さを最小限に出来、結果として、弁体自体をコンパクトにすることができる。
さらにまた、弁機構も単弁であるから、構成部品も最小限となり、コンパクトかつ品質安定性、経済性においても優れたバルブを得ることができる。
(2)弁体の全閉時においてベロ−ズが最も伸張した状態にあり、弁体が全開に近づくにつれベローズの伸張が小さくなり、弁体の半開時または半開時と全開時の間においてベローズの収縮を停止するように、弁体における当接部材側と突き当てシャフト側、及び、弁座と突き当てシャフト受け部材のZ軸方向の位置関係が設定されていることにより、ベローズのストロークを弁体の全ストロークに比べて小さくでき、ベローズ全体の長さを最小限に出来、結果として、弁体自体をコンパクトにすることができる。
(3)弁体の半開時または半開時と全開時の間におけるベローズ収縮の停止は、弁体の当接部材側の係止面と突き当てシャフト側の係止面とのテーパ係合部が当接して行われることにより、弁体の当接部材側と突き当てシャフト側との調芯効果を図ることができる。
(4)突き当てシャフトと突き当てシャフト受け部材との当接面の一方を凸状とし、他方を凹状とすることにより調芯作用を得るようにしたことにより、弁体の繰り返しの開閉において、弁体が開状態から閉状態に移動する際、振動等の外力が弁体に作用することがあっても、弁体は円滑且つ正確に弁座に着座することができる。
(5)ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材を弁体の当接部材側に設け、該当接部材側と突き当てシャフト側との間にスプリングを介在させることにより、ベローズのばね力を補完して弁体の半開時におけるチャタリング防止できるとともに、ベローズの伸びを一定以上に規制し差圧キャンセルの効果を保持することができる。
(6)ベローズの有効断面積と弁座口の面積とを同じに設定することにより差圧をキャンセルするようにしたことにより、流体の差圧によって弁体に作用する荷重を相殺することができる。
(7)駆動部をソレノイド及びスプリングで構成し、弁体の閉方向の作動をソレノイドが、また、弁体の開方向の作動をスプリングが分担するように設定したことにより、弁体の全閉時から半開時までは弁体の開方向の作動をベローズのバネ力及びスプリングが分担し、弁体の半開時から全開時まではスプリングが分担することになるが、弁体の全閉時から半開時までは差圧キャンセル状態であり、かつ、差圧キャンセルに使用しているベローズのバネ力を最小限としているため、スプリングに必要とされる力を極めて小さくできる。また、弁体の半開時から全開時までは、弁体前後の差圧がほぼ解消した状態であるから、スプリングに必要とされる力は極めて小さくできる。
(8)弁体の動きがスィング式であるスィング形バルブ、または、弁体の動きが直動式である直動形バルブに適用することにより、コンパクト性、低作動力性、素早い応答性、及び信頼性と経済性を備えたスィング形バルブ及び直動形バルブを得ることができる。
本発明の実施の形態1に係るベローズバルブを示すものであって、(a)は全体を分解した状態の斜視図、(b)は弁体を分解した斜視図、(c)はバルブヘッドを弁体側から見た斜視図、(d)はソレノイドを分解した断面図である。 本発明の実施の形態1に係るベローズバルブの組立て状態を示す斜視図であって、(a)は図1(a)と同じ方向から見たものであり、(b)は90゜回転させてソレノイドと駆動シャフトの関係が分かるように示したものである。 本発明の実施の形態1に係るベローズバルブの弁の開閉状態時の外観を示したものであって、(a)(b)は弁閉じ状態を、また、(c)(d)は弁開き状態を示している。 本発明の実施の形態1に係るベローズバルブの作動状態を示したものであって、(a)は弁の全閉状態を、(b)は弁の半開状態を、(c)は弁の全開状態を示している。 本発明の実施の形態1に係るベローズバルブにおけるソレノイドストロークと弁体作用荷重の関係を示したものである。 本発明の実施の形態2に係るベローズバルブを示す正面断面図である。 本発明の実施の形態3に係るベローズバルブを示したものであって、(a)は弁体の全開時の正面断面図、(b)は弁体の分解状態を説明する説明図である。 本発明の実施の形態3に係るベローズバルブを示したものであって、(a)は弁体の全閉時の正面断面図、(b)はA−A断面図である。 本発明の実施の形態4に係るベローズバルブを示したものであって、(a)は弁体の全開時の正面断面図、(b)は弁体の分解状態を説明する説明図である。 本発明の実施の形態4に係るベローズバルブの弁体の全閉時の正面断面図である。 従来技術2のバルブを示す正面断面図である。 従来技術2のバルブにおけるソレノイドストロークと弁体作用荷重の関係を示したものである。
本発明に係るベローズバルブを実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加えうるものである。
〔実施の形態1〕
図1は、ベローズバルブを弁体の動きがスィング式であるスィング形バルブに適用した場合を示す図であって、(a)は全体を分解した状態の斜視図、(b)は弁体を分解した斜視図、(c)はバルブヘッドを弁体側から見た斜視図、(d)はソレノイドを分解した断面図である。
まず、図1(a)に基づいて全体の構成を説明する。
ベローズバルブは、主として、バルブボディ1と、該バルブボディ1の弁室2内に配置される弁体3と、バルブボディ1に密封接続されるバルブヘッド4と、弁体3を開方向に付勢するコイルスプリング5と、弁体3を閉方向に付勢するソレノイド6から構成されている。
図1(a)において、バルブボディ1の背後に流体入口7が設けられ、バルブボディ1の前方に弁座口(以下、オリフィスともいう。)8を形成したバルブヘッド4がOリング18を介して密封状態に接続され、バルブヘッド4に形成された弁座9(図1(c)参照)に弁体3の当接部材を構成するパッキン10が当接可能に配置され、弁体3を開方向あるいは閉方向に駆動することにより弁座口8を開閉するようになっている。
弁体3は、図1(a)及び(b)に示すように、当接部材を構成するパッキン10、保持リング11及びキャップ15、並びに、ベローズ12、突き当てシャフト13、駆動アーム14から構成されており、パッキン10は、ゴム、樹脂、または金属から形成され、ドーナツ状をしており、キャップ15により保持リング11に固定される。また、ベローズ12は、金属または樹脂から形成され、突き当てシャフト13を包囲するようにして設けられ前端が保持リング11の裏面に接続されており、後端が突き当てシャフト13の後部に設けられたフランジ部16に接続されている。突き当てシャフト13は、弁体3の中心軸(「Z軸」ともいう。以下同じ。)に沿って配置されており、キャップ15の中心孔17を通り、その先端がキャップ15の前方(流体の流れの方向を「前方」という。以下、同じ。)の面と略同一に位置するように設けられている。パッキン10、保持リング11及びキャップ15と突き当てシャフト13及びフランジ部16とはベローズ12の伸縮に応じて相対的に移動する。
なお、パッキン10、保持リング11及びキャップ15を弁体の当接部材側といい、また、突き当てシャフト13及びフランジ部16を突き当てシャフト側という。
突き当てシャフト13の前端は後述する突き当てシャフト受け部材との間で調芯作用を奏するように凸状、例えば、球状あるいは円錐状に形成されている。駆動アーム14は保持リング11の外周面に固定されるアーム部14−1と、後述する駆動シャフトと係合する係合孔14−2を有する。弁体3は、駆動アーム14の係合孔14−2を中心としてスィングする。パッキン10の前方の面(弁座9との当接面)と突き当てシャフト13の先端(突き当てシャフト受け部材との当接面)との弁体3のZ軸方向の位置関係は、弁体3の全閉時においてベローズ12が最も伸張された状態になるように設定される必要がある。本実施の形態においては、弁座9の当接面及び突き当てシャフト受け部材の当接面を弁体3のZ軸方向の位置関係において略同一に設定しているため、突き当てシャフト13の先端をパッキン10の前方の面(弁座9との当接面)より前方に突出するように設けている。
バルブヘッド4は、図1(a)及び(c)に示すように、弁座9及び弁座口8を備え、弁室2内に臨むようにバルブボディ1の流体出口側に密接して設けられるものであり、弁座口8の中心に位置して突き当てシャフト受け部材19が設けられる。突き当てシャフト受け部材19は、突き当てシャフト13の前端と当接した際、流体圧力を受けている弁体3を受け止め、支持するものである。また、その際、突き当てシャフト13との間で調芯作用を奏するように当接部が凹状、例えば、球状あるいは円錐状に形成されている。本実施の形態においては、弁座9と突き当てシャフト受け部材19の受け面とは、流体の流れ方向において略面一となるように設定されているが、これに限定されることはない。
突き当てシャフト受け部材19は、図1(c)に示されるように、弁座9を形成する周囲のリング状部材から中心に向かって円周方向に3箇所形成されたリブ19−1で支持されている。突き当てシャフト13及び突き当てシャフト受け部材19は、衝撃緩衝のため、双方またはいずれかを樹脂またはラバー製とするのが好ましい。
バルブボディ1には、弁体3を駆動するための駆動シャフト20が弁体3の中心軸と直交する方向に回転自在に設置される。バルブボディ1と駆動シャフト20との間はラバー製のOリング39によりシールされる。Oリング39は、樹脂、または金属製でもよい。 また、形状としてはOリングのみならず、リップシール、Vパッキン等の回転シール形状でもよい。さらに、バルブボディ1の両側面には、軸受ブッシュ29が設けられており、該軸受ブッシュ29に駆動シャフト20が回転自在に支持されている。
駆動シャフト20の一側(図1の右側)には、レバー21が水平方向に連結ピン22により固定され、該レバー21の端部にローラーピン23によりローラー24が回転自在に設けられている。
また、駆動シャフト20の他側(図1の左側)には、レバー25が垂直方向に連結ピン26により固定され、該レバー25の端部にはフックピン27がナット28を介して固定されている。さらにバルブボディ1の左側面には駆動シャフト20と偏心位置にフック30が固定されており、フックピン27とフック30との間にはコイルスプリング5が伸張状態で掛け渡され、駆動シャフト20に時計回り(弁開方向)の回転力を付勢している。
バルブボディ1の上面には、連結板31を介してソレノイド6が固定されている。ソレノイド6は、図1(d)に示すように、ボディ32内に設けられたコイル33及び軸受け34、及び、コイル33内を上下方向に移動自在な稼働鉄芯35、該稼働鉄芯35のプランジャー36に止め輪37により固定される緩衝材ワッシャ38から構成されている。緩衝材ワッシャ38は稼働鉄芯35の戻り位置を規制する。ソレノイド6が駆動されると、稼働鉄芯34のプランジャー36が下向きに移動し、その先端が駆動シャフト20のローラー24に当接し、駆動シャフト20に反時計回り(弁閉方向)の回転力を付勢する。
図2は、ベローズバルブの組立て状態を示す斜視図であって、(a)は図1(a)と同じ方向から見たものであり、(b)は(a)位置を90゜回転させてソレノイドと駆動シャフトの関係が分かるように示したものである。
図3は、弁の開閉状態時の外観を示したものであって、(a)(b)は弁閉じ状態を、また、(c)(d)は弁開き状態を示している。
(a)では、ソレノイド6が駆動されてプランジャー36が下向きに移動しレバー21が時計方向に回動されている。(b)では、レバー25が反時計方向に回動されコイルスプリング5が伸張された状態にある。
(c)では、ソレノイド6が消磁されてプランジャー36が上向きに移動しレバー21が反時計方向に回動されている。(d)では、レバー25が時計方向に回動されコイルスプリング5が縮んだ状態にある。
図4は、ベローズバルブの作動状態を示したものであって、(a)は弁の全閉状態を、(b)は弁の半開状態を、(c)は弁の全開状態を示している。
図4において、弁体3の駆動は、駆動シャフト20をソレノイド6で駆動し、駆動アーム14が駆動シャフト20を中心にして回動することにより行われる。
(a)の全閉状態では、ソレノイド6により駆動シャフト20及び駆動アーム14が反時計方向に作動され、弁体3のパッキン10が弁座9に押し付けられている。同時に、ベローズ12を介して突き当てシャフト13も作動され、パッキン10が弁座9に当接する前にその前端が突き当てシャフト受け部材19に当接する。このため、(a)の全閉状態では、ベローズ12は最も伸張された状態にある。当接の際、突き当てシャフト13の前端の凸部が突き当てシャフト受け部材19の凹部に嵌合する状態となるため、突き当てシャフト13は調芯されながら位置を規制される。突き当てシャフト13は図示のように、前方側の棒状部13−1、棒状部13−1とフランジ部16とを接続する拡径部13−2及び棒状部13−1と拡径部13−2とを接続するテーパ部13−3とを備えており、該テーパ部13−3が保持リング11の内面に嵌合したキャップ15の後端部15−1と係合できるように形成されている。
図4(a)の全閉状態において、弁体3は流体の上流側圧力P1及び下流側圧力P2の差圧による力を受けるが、突き当てシャフト13の前端が突き当てシャフト受け部材19に当接するため、ベローズ12の有効面積Abの受ける差圧力(P1−P2)×Abは突き当てシャフト受け部材19が受け持ち、弁座9には作用しない。したがって、この時に弁体3に作用する荷重をFとすると、
F=(Ao−Ab)×(P1−P2)+Fb(ベローズばね力)+Fc(コイルスプリング力)+Fp(パッキン潰し力)
となる。
なお、ベローズ12内部の圧力は下流側圧力P2となっている。
オリフィス有効面積Aoとベローズ有効面積Abが同一の場合、上式の(Ao−Ab)×(P1−P2)がゼロになり、流体の差圧によって弁体3に作用する荷重を相殺することができる。
図4(b)は、(a)の全閉状態から、ソレノイド6及びコイルスプリング5の駆動により駆動アーム14が時計方向に回動され弁体3の当接部であるパッキン10も時計方向に回動され、パッキン10と弁座9との間が半開きになった半開状態を示している。
(b)の半開状態では、パッキン10は弁座9から離接しているが突き当てシャフト13の前端が突き当てシャフト受け部材19に当接している。すなわち、パッキン10は時計方向に回動されるが、その回動はベローズ12がわずかに縮むことで吸収され、突き当てシャフト13は流体の圧力により突き当てシャフト受け部材19に当接する方向の力を受け当接状態を維持している。
パッキン10の時計方向への回動に伴い保持リング11も時計方向に回動され、弁体の半開状態においてキャップ15の後端部15−1が突き当てシャフト13のテーパ部13−3と当接するように設定されている。すなわち、弁体の全閉状態から半開状態にいたるまでのベローズ12の収縮寸法をsとすると、弁体の全閉状態においては、キャップ15の後端部15−1と突き当てシャフト13のテーパ部13−3の当接部とのZ軸方向の間隙がsになるように設定されている。なお、キャップ15の後端部15−1と突き当てシャフト13のテーパ部13−3との当接は、弁体の半開状態よりわずかに全開状態に近づいて行われてもよい。
全閉状態から半開状態に至る間、ベローズ12の有効面積Abの受ける差圧力(P1−P2)×Abは突き当てシャフト受け部材19が受け持っているから、ソレノイド6の駆動力は、オリフィス有効面積Aoとベローズ有効面積Abが同一の場合、Fb(ベローズばね力)+Fc(コイルスプリング力)+Fp(パッキン潰し力)のみとなる。
図4(c)は、(b)の半開状態から、ソレノイド6及びコイルスプリング5の駆動により駆動アーム14が時計方向に回動され弁体3の当接部であるパッキン10も時計方向に回動され、パッキン10と弁座9との間が全開になった全開状態を示している。
(b)の半開状態からさらにパッキン10が時計方向に回動されると、ベローズ12は自己収縮力で縮もうとするが、保持リング11の内面11−1に突き当てシャフト13のテーパ面13−3が当接するため、所定以上に縮むことができない。この状態で、突き当てシャフト13もパッキン10と一緒に時計方向に回動し、突き当てシャフト13が突き当てシャフト受け部材19から離れた全開状態となる。保持リング11の内面に突き当てシャフト13のテーパ面13−3が当接する際、当接部材側と突き当てシャフト側は調芯される。
全開状態では、トレノイド6には通電されておらず、コイルスプリング5の引張り力によって弁体3は全開状態となっており、全開側の突き当たり位置はソレノイド6の稼働鉄芯35の先端に取り付けた緩衝材ワッシャ38により稼働鉄芯35の戻り位置が規制される。
本実施の形態1において、使用されるベローズ12は単品のみであり、ベローズ12に必要なストロークは、弁体3の作動範囲中において、全閉状態〔図4の(a)〕と弁体3がコイルスプリング5の引張り力のみで十分に開き切ることが出来る半開状態〔弁体前後の差圧がほぼ解消した状態である図4の(b)〕との間のストロークであり、このストロークの間は、突き当てシャフト13が突き当てシャフト受け部材19に当接しているから、ベローズ12による弁体3に作用するばね力は最小限に抑えられる。本実施の形態では、ベローズ12のストロークは弁体3の全ストロークの1/4程度に設定している。さらに、コイルスプリング5の力は弁体3の閉状態から半開状態までは極めて小さいから、実質的には、半開状態から全開状態に復帰するまでに必要な最小限の荷重であれば良い。
以上のことから、本実施の形態によると、弁体3に作用する力を最小限とすることが出来、駆動に必要な消費電力の低減と駆動部自体のコンパクト化を図ることが出来る。
また、弁体を直接稼働させる方式であるため、パイロット弁作動方式と比較して応答性を良くすることができる。
さらに、ベローズは単品で必要最小限のストロークで良いことからベローズ全体の長さを最小限に出来、結果として、弁体自体がコンパクトになる。さらにまた、弁機構も単弁であるから、構成部品も最小限となり、コンパクトかつ品質安定性、経済性においても優れたバルブを得ることができる。
図5は、本実施の形態に係るベローズバルブにおけるソレノイドストロークと弁体作用荷重の関係を示したものであり、また、図8は、従来技術2のバルブにおけるソレノイドストロークと弁体作用荷重の関係を示したものである。
図8に示すように、従来技術2のバルブにおいては、コイルスプリング52の力とベローズ57のばね力が弁体の作動範囲全般にわたって負荷されているため、流体による差圧荷重は相殺されているものの、全体的に弁体に負荷される荷重が、図5に示す本実施の形態に係るベローズバルブと比べると大きくなっている。
図5に示す本実施の形態に係るベローズバルブの作動特性において、ベローズ12のばね力は弁体3の半開から全閉までの間だけに作用するため、ストロークの全開から半開までの間のコイルスプリング5のばね力が低くなっている。また、ベローズのストロークも小さいので、ベローズのばね力も低く抑えられるため、従来技術2の場合と比べると全閉時の荷重が低くなっている。
また、荷重線図の傾向としては、全開から半開までの荷重が低く、半開から全閉までの荷重の増加率が増大するという荷重特性となっている。これは、ストロークの後半で急激に荷重が増加する一般的なソレノイドの荷重特性傾向と同じであり、本実施の形態1の荷重特性に適合するソレノイドを選定する際においても、単純で最小限の消費電力特性のソレノイド選定にとって好ましい特性となっている。
〔実施の形態2〕
図6は、本発明の実施の形態2に係るベローズバルブを示したものである。実施の形態2に係るベローズバルブは、機能的には実施の形態1のものと同じであり、構造的に弁体3が直動する直動形バルブである点で相違している。図6において、図1ないし図4に付された符号と同じ符号は、実施の形態1と同じ部材を示しており、詳細な説明は省略する。
ベローズバルブは、主として、バルブボディ40と、該バルブボディ40の弁室2内に配置される弁体3と、バルブボディ40に密封接続されるバルブヘッド41と、弁体3を開方向に付勢するコイルスプリング42と、弁体3を閉方向に付勢するソレノイド6と、コイルスプリング42及びソレノイド6の付勢力を弁体3に伝達するシャフト43及び連結部材44から構成されている。
図6において、バルブボディ40の左側に流体入口45が設けられ、バルブボディ40の下方に弁座口(オリフィスともいう。)8及び流体出口46を形成したバルブヘッド41がOリング18を介して密封状態に接続され、バルブヘッド41に形成された弁座9に弁体3の当接部材を構成するパッキン10が当接可能に配置され、弁体3を上下方向に駆動することにより弁座口8を開閉するようになっている。弁座口8の中心と弁体3の中心は一致するように配置される。
シャフト43は、弁座口8及び弁体3の中心線上に配置され、上端にフランジ部43−1を、また下端には連結部材44と嵌合する凹部43−2を有し、フランジ部43−1の上面が稼働鉄芯35のプランジャー36と当接し、フランジ部43−1の下面がコイルスプリング42の一端と当接するように形成されている。また、シャフト43は、バルブボディ40に設けられた軸受け47により上下方向に移動自在に支持され、Oリング48によりバルブボディ40に対してシールされている。
連結部材44は、ベローズ12の外周と間隙を有するように配置され、円周方向に4等配あるいは8等配に設けられ、棒状、板状部材からなる連結部44−1と、下端において弁体3の当接部材を構成するパッキン10の保持リング11の外周に固着される固着部44−2と、上端においてシャフト43の凹部43−2に嵌合する凸部44−3とを備え、連結部44−1は、固着部44−2と接続する垂直部及びフランジ部16とわずかな間隙を有して凸部44−3に接続する水平部を有している。連結部44−1は、棒状、板状部材に限らず、有孔の円筒部材でもよい。
弁体3の開閉は、シャフト43をソレノイド6及びコイルスプリング42で上下に駆動し、シャフト43が連結部材44を介して弁体3を上下動させることにより行われる。
弁体3の開閉は、実施の形態1と同じく、全閉状態、半開状態、及び、全開状態となるものであって、その際、弁体に作用する荷重等は実施の形態1と同じであるので説明は省略する。
なお、本実施の形態において、パッキン10、保持リング11及びキャップ15を弁体の当接部材側といい、また、突き当てシャフト13及びフランジ部16を突き当てシャフト側という。
通常、流体の圧力は、上流側圧力P1>下流側圧力P2となっているが、まれに圧力関係がP1<P2となる場合がある。弁体の全閉時において圧力関係がP1<P2となると、ベローズ12が伸びきってしまい、突き当てシャフト13が突き当てシャフト受け部材19から離接して差圧キャンセル効果が奏されない事態が発生する。本実施の形態では、連結部材44がベローズ12の後端に接続されたフランジ部16とわずかな間隙で設けられているため、弁体の全閉時において圧力関係がP1<P2となってベローズ12が伸ばされても、フランジ部16が連結部材44に当接し、ベローズ12の伸びが一定以上になることはない。したがって、差圧キャンセルの効果を保持することができる。
〔実施の形態3〕
図7及び図8は、本発明の実施の形態3に係るベローズバルブを示したものであって、実施の形態1のスイング形ベローズバルブにおいて、弁体の半開時におけるチャタリング防止機能及び弁体の全閉時における差圧キャンセル効果の保持機能を付加した例を示す図である。
図7の(a)は弁体の全開時の正面断面図、(b)は弁体の分解状態を説明する説明図、図8の(a)は弁体の全閉時の正面断面図、(b)はA−A断面図である。図7及び8において、図1ないし図4に付された符号と同じ符号は、実施の形態1と同じ部材を示しており、詳細な説明は省略する。
図7において、突き当てシャフト13の拡径部13−2及びフランジ部16には、フランジ部16側が開口し、前方が閉塞した収納穴50が設けられ、該収納穴50内に前方からスペーサ51及びコイルスプリング52が配置されるようになっている。
また、図8(b)によく示されているように、保持リング11に固定され、ベローズ12及びフランジ部16の外側面と間隙を有して後方に伸びるステイ53が設けられている。ステイ53は、図7(b)に示すように、側面視において略コ字状をしており、後端にコイルスプリング52を後方から押圧支持する支持部53−1と、支持部53−1と保持リング11を接続する接続部53−2とから構成されている。支持部53−1とフランジ部16との間隙はわずかなものであり、ベローズ12が伸びた場合、フランジ部16が支持部53−1に当接して一定以上ベローズ12が伸びないように設定されており、ステイ53がベローズ12の伸びを所定値に規制する役割を果たしている。組立られた状態においては、図8(b)にも示すように、スペーサ51及びコイルスプリング52が収納穴50内に配置され、コイルスプリング52の後端をステイ53の支持部53−1が押圧している。
弁体3の半開時においては、弁体3は一定の開度で停止されるというものではなく、開弁方向あるいは閉弁方向に動く。これは、弁体3の開弁直後には弁体3周囲の流体の速度が急速に増加するため静圧が低下(動圧が発生)して弁体3が弁座9方向に吸引されて閉弁方向に動く力が発生する。弁体3には、コイルスプリング5により開弁方向の力が作用しているため、開弁方向の力が流体による閉弁方向の力を上回ると、再び弁体3が開弁方向に動き、また再び、弁体3周囲の流体の速度が急速に増加して静圧が低下(動圧が発生)するという現象が繰り返し発生し、弁体3が振動する。この時、ベローズ12のバネ力だけでは弁体3の振動を抑えることができない(チャタリング)。このため、本実施の形態では、コイルスプリング52を設けて弁体3のチャタリングを防止するようにしている。
通常、流体の圧力は、上流側圧力P1>下流側圧力P2となっているが、まれに圧力関係がP1<P2となる場合がある。弁体の全閉時において圧力関係がP1<P2となると、ベローズ12が伸びきってしまい、突き当てシャフト13が突き当てシャフト受け部材19から離接して差圧キャンセル効果が奏されない事態が発生する。本実施の形態では、ステイ53がベローズ12の後端に接続されたフランジ部16とわずかな間隙で設けられているため、弁体の全閉時において圧力関係がP1<P2となってベローズ12が伸ばされても、フランジ部16がステイ53に当接し、ベローズ12の伸びが一定以上になることはない。したがって、差圧キャンセルの効果を保持することができる。
なお、本実施の形態において、パッキン10、保持リング11及びキャップ15を弁体の当接部材側といい、また、突き当てシャフト13及びフランジ部16を突き当てシャフト側という。
〔実施の形態4〕
図9及び図10は、本発明の実施の形態4に係るベローズバルブを示したものであって、実施の形態1のスイング形ベローズバルブにおいて、弁体の半開時におけるチャタリング防止機能及び弁体の全閉時における差圧キャンセル効果の保持機能を付加した他の例を示す図である。
図9の(a)は弁体の全開時の正面断面図、(b)は弁体の分解状態を説明する説明図、図10は弁体の全閉時の正面断面図である。図9及び10において、図1ないし図4に付された符号と同じ符号は、実施の形態1と同じ部材を示しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、図9に示すように、ベローズ12の後端に接続されるフランジ部と突き当てシャフトとが分離された別部材として形成されている点で実施の形態1ないし3と相違している。
このため、ベローズ12の後端に接続されるフランジ55は、リング状部55−1と、このリング状部55−1からベローズ12の内側面と間隙を有して前方に膨出した突き当てシャフト支持部55−2とを備えている。突き当てシャフト支持部55−2の中心には、孔55−3が形成され、前端は雌テーパ形状に形成されている。
突き当てシャフト56は、突き当てシャフト受け部材19に当接する凸状部を有するヘッド部56−1と、ヘッド部56−1から後方に伸びる棒状部56−2とを備え、全体としてボルトのような形状をしている。棒状部56−2の後部には、雄螺子部56−3が形成され、フランジ55の孔55−3内を貫通した状態において、雄螺子部56−3に座金59を介してナット60が螺合し、フランジ55の突き当てシャフト支持部55−2により突き当てシャフト56が支持されるようになっている。
保持リング11にパッキン10を固定するキャップ57は、図9(b)に示すように、全体として中空円筒形状をなし、前方のフランジ付き大径部57−1と後方の小径部57−2とを有し、大径部57−1のフランジでパッキン10を係止するとともに、大径部57−1と後方の小径部57−2との段部57−3と小径部57−2に形成された凸部57−4との間で保持リング11の内径部に嵌合して保持リング11に係止される。小径部57−2の後端には座金61を介してコニカルスプリング58の一端が係止する係止部57−5が形成され、突き当てシャフト56の外周にコニカルスプリング58が嵌挿された状態でキャップ57内に配置された際、コニカルスプリング58は突き当てシャフト56のヘッド部56−1と係止部57−5との間に保持される。係止部57−5の外周面は突き当てシャフト支持部55−2前端の雌テーパ形状に嵌合できる雄テーパ形状となっている。
組立られた状態において、キャップ57の後端とフランジ55の突き当てシャフト支持部55−2の前端との間にはベローズ12の伸縮に応じて突き当てシャフト56の前後動を許容する間隙が設けられるが、図9(a)に示す弁体3の全開時または半開時には、ベローズ12が縮み、キャップ57の後端とフランジ55の突き当てシャフト支持部55−2の前端とは当接する。その際、キャップ57の後端は雄テーパ形状に、また、シャフト支持部55−2の前端は雌テーパ形状に形成されているため、両者の調芯が図られる。
図9(a)に示す弁体の全開時には、ベローズ12がやや縮んだ状態にあり、キャップ57の後端とフランジ55の突き当てシャフト支持部55−2の前端とが当接して突き当てシャフト56が前方へ押し出され、コニカルスプリング58はやや収縮された状態となる。この状態では、キャップ57の後端とフランジ55の突き当てシャフト支持部55−2の前端とが当接するため、ベローズ12の収縮はこの位置で規制され停止される。
反対に、図10に示す弁体の全閉時には、突き当てシャフト56が突き当てシャフト受け部材19に当接してベローズ12は伸張された状態にあり、突き当てシャフト56が後方へ引き込まれるため、キャップ57の後端とフランジ55の突き当てシャフト支持部55−2の前端とが離接し、コニカルスプリング58はやや収縮された状態となる。
弁体3の半開時において弁体3を振動させるような外力が発生したとしても、本実施の形態では、コニカルスプリング58を設けているため、弁体3のチャタリングを防止することができる。
また、弁体の全閉時において圧力関係がP1<P2となり、ベローズ12を伸ばそうとする外力が発生し、突き当てシャフト56が突き当てシャフト受け部材19から離接して差圧キャンセル効果が奏されないような常態におかれるとしても、本実施の形態では、突き当てシャフト56のヘッド部56−1がキャップ57の段部57−3に当接し、ベローズ12はそれ以上伸びることはできないから突き当てシャフト56は突き当てシャフト受け部材19に当接した状態が維持される。したがって、差圧キャンセルの効果を保持することができる。
なお、本実施の形態において、パッキン10、保持リング11及びキャップ57を弁体の当接部材側といい、また、突き当てシャフト56及びフランジ55を突き当てシャフト側という。
1 バルブボディ
2 弁室
3 弁体
4 バルブヘッド
5 コイルスプリング
6 ソレノイド
7 流体入口
8 弁座口
9 弁座
10 パッキン
11 保持リング
12 ベローズ
13 突き当てシャフト
14 駆動アーム
15 キャップ
16 フランジ部
17 中心孔
18 Oリング
19 突き当てシャフト受け部材
20 駆動シャフト
21 レバー
22 連結ピン
23 ローラーピン
24 ローラー
25 レバー
26 連結ピン
27 フックピン
28 ナット
29 軸受ブッシュ
30 フック
31 連結板
32 ボディ
33 コイル
34 軸受け
35 稼働鉄芯
36 プランジャー
37 止め輪
38 緩衝材ワッシャ
39 Oリング
40 バルブボディ
41 バルブヘッド
42 コイルスプリング
43 シャフト
44 連結部材
45 流体入口
46 流体出口
47 軸受け
48 Oリング
50 収納穴
51 スペーサ
52 コイルスプリング
53 ステイ
55 フランジ
56 突き当てシャフト
57 キャップ
58 コニカルスプリング
59 座金
60 ナット
61 座金














Claims (11)

  1. 弁体が弁座面から直角方向に移動して弁座口を開閉するバルブにおいて、弁体は、弁座に当接する当接部材、弁体の中心軸に沿って配置された突き当てシャフト、及び、突き当てシャフトを包囲するように設けられ一端が当接部材に接続され他端が突き当てシャフトの後部に接続されたベローズを具備し、弁座口の中心に位置して突き当てシャフト受け部材を設け、当接部材が弁座に当接する前の半開状態において突き当てシャフトと突き当てシャフト受け部材とが当接するように設定し、弁体の当接部材を開閉方向に駆動するようにしたことを特徴とするベローズバルブ。
  2. 弁体の全閉時においてベロ−ズが最も伸張した状態にあり、弁体が全開に近づくにつれベローズの伸張が小さくなり、弁体の半開時または半開時と全開時の間においてベローズの収縮を停止するように、弁体における当接部材側と突き当てシャフト側、及び、弁座と突き当てシャフト受け部材のZ軸方向の位置関係が設定されていることを特徴とする請求項1記載のベローズバルブ。
  3. 弁体の半開時または半開時と全開時の間におけるベローズ収縮の停止は、弁体の当接部材側の係止面と突き当てシャフト側の係止面とのテーパ係合部が当接することにより行われることを特徴とする請求項2記載のベローズバルブ。
  4. 突き当てシャフトと突き当てシャフト受け部材との当接面の一方を凸状とし、他方を凹状とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のベローズバルブ。
  5. ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材を弁体の当接部材側に設け、該当接部材側と突き当てシャフト側との間にスプリングを介在させてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のベローズバルブ。
  6. ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材は、保持リングに固定され、ベローズ後端に接続されたフランジ部との間にわずかな間隙を有してフランジ部に当接可能な位置に設けられた規制部を有する連結部材またはステイであることを特徴とする請求項5記載のベローズバルブ。
  7. ベローズの伸びを所定値に規制する規制部材は、ベローズ後端に接続されたフランジにより支持された突き当てシャフトのヘッド部に係合可能に配置され、保持リングに固定されたキャップであることを特徴とする請求項5記載のベローズバルブ。
  8. ベローズの有効断面積と弁座口の面積とを同じに設定することにより差圧をキャンセルするようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のベローズバルブ。
  9. 駆動部をソレノイド及びスプリングで構成し、弁体の閉方向の作動をソレノイドが、また、弁体の開方向の作動をスプリングが分担するように設定したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のベローズバルブ。
  10. 弁体の動きがスィング式であるスィング形バルブであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のベローズバルブ。
  11. 弁体の動きが直動式である直動形バルブであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のベローズバルブ。







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