JP2011129470A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】LEDパッケージの側面に当接して実装基板の実装面側を被覆する放熱シートを介して、LEDの熱を効率的に放熱し、LEDを長寿命化することができる照明器具を提供する。
【解決手段】LEDパッケージ21が実装される基板22は、LEDパッケージ21が実装される実装面22a側の少なくとも一部が、LEDパッケージ21の側面に当接する放熱シート23Sで被覆されている。
【選択図】図2
【解決手段】LEDパッケージ21が実装される基板22は、LEDパッケージ21が実装される実装面22a側の少なくとも一部が、LEDパッケージ21の側面に当接する放熱シート23Sで被覆されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、照明器具に関し、より詳細には、LEDパッケージの熱を効率的に放熱してLED発光輝度の劣化を防止し、長寿命化を図った照明器具に関する。
LEDは、高い光変換効率を有して消費電力が小さいと共に、蛍光灯などのように水銀を使用しないなど、環境性能に優れることから、近年、照明用光源として注目されており、照明器具として実用化されている。照明用のLEDは、樹脂やセラミックなどの絶縁容器内にLED素子や蛍光体を配置したLEDパッケージとして一般に使用されている。
このような従来の照明器具としては、発光面側がレンズで包囲されて基板に実装された発光ダイオードを備え、発光ダイオードとレンズとの光軸が一致するように器具本体に取付け可能とした照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、発光素子が実装される素子実装基板と、放熱性の高いSiC,AlN,又はセラミックスで形成された配線基板とを接合し、更に素子実装基板および配線基板にそれぞれ形成された放熱ビア同士を接続して、発光素子の熱を配線基板から放熱し、温度上昇を抑制するようにした照明装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
更に、放熱板と基板との間に熱伝導パッドを挟んで積層し、放熱板上に配置した多数の発光ダイオードの端子を、放熱板および熱伝導パッドを貫通させて基板に接合して、発光ダイオードから発生する熱を放熱するようにした発光ダイオードランプの放熱構造が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特許文献1に記載の照明器具は、支持部材を基板側から器具本体に取付けて、発光ダイオードと光制御体との光軸合わせを容易に行えるようにすることを目的としたものであり、LEDの放熱に関しての記述はないものの、基板側では該基板を介して器具本体から放熱し、また、発光面側では空気への熱放射によって放熱するものと推定される。しかし、両者とも熱伝導率は低く、効果的に放熱することはできない。
また、特許文献2に記載の照明装置は、それぞれ放熱ビアが設けられた素子実装基板、及び配線基板を接合する構成となっているため、機構が複雑であるばかりでなく、配線基板を放熱性の高いSiC,AlN,またはセラミックスとする必要があり、製作コストが嵩む虞がある。
更に、特許文献3に記載の発光ダイオードランプの放熱構造は、発光ダイオードから発生する熱を、発光ダイオードの端子から熱伝導パッド全面に拡散し、さらに放熱板の全面に伝えて、広い面積の放熱面から放熱するようにしたものであるが、すべての発光ダイオードの端子を、放熱板、熱伝導パッド、及び基板に形成されたそれぞれの挿通孔に挿通させなければならず、多くの組付け工数を要する問題があった。また、放熱板、熱伝導パッド、及び基板に熱を伝導する発光ダイオードの端子が細く、熱伝導面積が小さいため、効率的に発光ダイオードの熱を伝達するためには改善の余地があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、LEDパッケージの外郭に当接する放熱シートで基板の実装面側を被覆し、LEDの熱を効率的に放熱して、LEDを長寿命化することができる照明器具を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)少なくとも一つのLEDパッケージと、前記LEDパッケージが実装される基板とを具備した照明器具であって、
前記基板は、前記LEDパッケージが実装される実装面側の少なくとも一部が放熱シートで被覆された照明器具。
(2)上記(1)に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは、前記LEDパッケージの側面に当接するように前記実装面側に貼着される照明器具。
(3)上記(1)または(2)に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは熱伝導性層と絶縁性の接着層との2層構造体である照明器具。
(4)上記(3)に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは、グラファイトシートと絶縁層と接着層との3層構造体である照明器具。
(1)少なくとも一つのLEDパッケージと、前記LEDパッケージが実装される基板とを具備した照明器具であって、
前記基板は、前記LEDパッケージが実装される実装面側の少なくとも一部が放熱シートで被覆された照明器具。
(2)上記(1)に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは、前記LEDパッケージの側面に当接するように前記実装面側に貼着される照明器具。
(3)上記(1)または(2)に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは熱伝導性層と絶縁性の接着層との2層構造体である照明器具。
(4)上記(3)に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは、グラファイトシートと絶縁層と接着層との3層構造体である照明器具。
本発明の照明器具によれば、LEDパッケージが実装される基板の実装面側の少なくとも一部が、放熱シートで被覆されているため、放熱シートを介してLEDの熱を効率よく放熱することができ、LEDパッケージを冷却することができる。またこれによって、LED発光輝度の劣化を防止して、長寿命化することができる。更に、基板の実装面側に形成されている配線パターンが放熱シートによって覆われるため、LEDパッケージを収容する筺体が透明な樹脂などで形成されていても、配線パターンが外から見えなくなって基板の見栄えを損なう虞がない。
また、放熱シートは、LEDパッケージの側面に当接するように実装面側に貼着されるため、LEDの熱が、直接、LEDパッケージから放熱シートに伝導されて、効率よく放熱することができる。
更に、放熱シートは熱伝導性層と絶縁性の接着層との2層構造体であるため、基板との絶縁性を確保した状態で実装面に密着させて貼着することができ、また作業性が向上する。
また、放熱シートは、グラファイトシートと絶縁層と接着層との3層構造体であるため、放熱シートが高い熱伝導性を有すると共に、基板との絶縁性を確保した状態で実装面に密着させて容易に貼着することができる。
以下、本発明に係る照明器具の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の一実施例である照明器具10は、天井や壁面等に配設される照明装置であり、照明器具本体11と、一端に設けられたフランジ13がネジによって天井や壁面に固定されるアーム12とを備え、照明器具本体11とアーム12の他端とは、回動可能な連結部材14によって連結されており、アーム12に対して照明器具本体11の向きを任意の角度に設定できる。フランジ13からは、照明器具本体11内に配設されたLEDパッケージ21に接続された電源線15が導出する。
図1に示すように、本発明の一実施例である照明器具10は、天井や壁面等に配設される照明装置であり、照明器具本体11と、一端に設けられたフランジ13がネジによって天井や壁面に固定されるアーム12とを備え、照明器具本体11とアーム12の他端とは、回動可能な連結部材14によって連結されており、アーム12に対して照明器具本体11の向きを任意の角度に設定できる。フランジ13からは、照明器具本体11内に配設されたLEDパッケージ21に接続された電源線15が導出する。
図2に示すように、照明器具本体11は、LEDパッケージ21と、実装基板22と、放熱シート23Sと、レンズ24と、筺体25とを備える。LEDパッケージ21は、種々の形態のものが提示されているが、例えば、LEDが、樹脂やセラミックなどで形成された立方体の絶縁容器内に蛍光体と共に配置された構成を有する。LEDとして青色発光ダイオードが使用される場合、青色発光ダイオードからの青色光を黄色光に変換する蛍光体を配置することにより、青色光を吸収する蛍光体が黄色光を発し、この黄色光と、吸収されなかった青色光とにより白色光の出射光が得られる。上記構成以外にも、紫外線発光ダイオードからの紫外光を受けて赤色、緑色、青色発光する蛍光体を有する構成であってもよい。立方体形状のLEDパッケージ21の一面は、実装基板22への実装面であり、この実装面と反対側の面は、LEDからの光を放射する発光面となる。筺体25は、例えば、熱伝導率の高いアルミニウムなどで形成された本体部43と、ABS樹脂などで形成され、本体部43に固定されてLEDパッケージ21やレンズ24などを覆う前カバー44とからなる。
本発明の照明器具10で用いられる実装基板22は、後述するように熱伝導率が高い素材である必要がなく、例えば、絶縁性が高く、熱収縮による半田接合面のストレスが少なく、且つコストが安価なガラスエポキシ樹脂基板で製作されている。図3及び図4に示すように、実装基板22は、片面実装基板であり、該実装基板22上にLEDパッケージ21が実装される。実装基板22は、略6角形状のガラスエポキシ樹脂のベース26上に、銅ベースの配線パターン27a、27bが形成されている。
各配線パターン27a、27bには、LEDパッケージ21のアノード電極、及びカソード電極(いずれも図示せず)が半田付けによって接続される電極用端子28a、28b、及び電源線15(図1参照)に接続される給電端子29a、29bが形成され、更にコンデンサ41が接続されるコンデンサ端子30a、30b、及びダイオード42が接続されるダイオード端子31a、31bが設けられている。
配線パターン27a、27bは、各端子28a、28b、29a、29b、30a、30b、31a、31b以外の部分がレジストによって覆われて保護されている。尚、配線パターン27a、27bは、放熱効果を最大限にするため、できる限り広い面積とすることが好ましい。
実装基板22は、図5に示すように、配線パターン27a、27b上にLEDパッケージ21が載せられ、半田付けにより電極用端子28a、28bにLEDパッケージ21のアノード電極、及びカソード電極が接続され、コンデンサ端子30a、30bにコンデンサ41が接続され、ダイオード端子31a、31bにダイオード42が接続される。これにより、図6に示す照明用の電気回路が構成される。
図7も参照して、このようにLEDパッケージ21が実装された実装基板22の実装面22a側には、LEDパッケージ21の発光面以外の部分に、放熱シート23Sが貼着される。このとき、放熱シート23Sは、LEDパッケージ21の側面(4側面が望ましい)に当接すると共に、実装基板22に密着するように貼着するのが効果的に冷却する上で好ましい。LEDパッケージ21の側面は、発光面としての機能を有しないため、該側面に放熱シート23Sが当接しても配光に対して影響を及ぼすことはない。これにより、実装基板22にLEDパッケージ21が実装されたLEDユニット40が形成される(図3、図5参照)。
放熱シート23Sから周辺の空気中へ放射される放熱量は、放熱シート23Sの表面積に比例するため、放熱効率を向上させるためには、放熱シート23Sの表面積を実装基板22の表面積より広くすることが好ましい。また、放熱シート23Sを実装基板22の外方にまで延設し、その一端23aを、アルミニウムなど熱伝導率が高い材料で形成された照明器具10の筺体25(本体部43、及び前カバー44)で狭持するようにすれば(図2参照)、LEDパッケージ21の熱を、更に放熱シート23Sを介して筺体25に伝導することができ、冷却効率が高まる。
放熱シート23Sは、例えば、シリコーン樹脂に金属フィラーを含有する熱伝導性層と、アクリル粘着剤などの絶縁性を有する接着層と、からなる2層構造体とすることができる。また、放熱シート23Sは、例えば、黒鉛で作られたグラファイトシートからなる熱伝導性層と、PET(ポリエチレンテレフタレート)層からなる絶縁層と、アクリル粘着剤などの接着層とからなる3層構造体であってもよい。実装基板22の実装面22a側は、絶縁性を有する放熱シート23Sによって覆われるため、実装基板22の耐電圧性能が向上する。
また、図7に示すように、実装基板22の裏面側と照明器具10の筺体25(本体部43)との間に、第2の放熱シート45を配置して、実装基板22を筺体25に取り付けるようにすれば、実装基板22の熱を第2の放熱シート45を介して筺体25に伝導することができるため更に好ましい。なお、第2の放熱シート45は、熱伝導率が高い素材であれば限定されず、放熱シート23Sと同一のシートが使用可能である。なお、放熱シート23SによるLEDパッケージ21の冷却効果が十分であり、且つ実装基板22で絶縁がとれている場合には、必ずしも第2の放熱シート45を設けなくてもよい。
LEDユニット40は、図2に示すように、前面側にレンズ24が取り付けられて、筺体25に収容される。レンズ24は、例えばポリカーボネート樹脂などの透明素材によって、中心軸CLに対称な略放物体状に形成されており、前面が平坦面24aとされ、裏面(LEDパッケージ21側)に略円弧状のレンズ面を備える凹部24bが設けられている。LEDパッケージ21から放射された光は、凹部24bのレンズ面に入射し、前面の平坦面24aから略平行光となって出射される。
本実施形態の作用を説明する。図8は放熱シート23Sの有無によって実装基板22に生じる温度勾配を模式的に示す図であり、図8(a)に示すように、放熱シート23Sを備えない場合、実装基板22には、熱源であるLEDパッケージ21との当接部の温度が最も高い、勾配の急な温度勾配が生じる。この熱は、実装基板22を介する熱伝導、及び実装基板22の表面から周辺空気への熱放射によって放熱されるが、効果的に放熱するには、実装基板22を熱伝導率が高い、高価なアルミニウムなどの金属製基板で製作する必要がある。
一方、図8(b)に示すように、放熱シート23Sが実装基板22に貼着された場合、LEDパッケージ21の熱は、LEDパッケージ21の側面から放熱シート23Sに矢印A方向に伝導され、また、実装基板22の熱が、放熱シート23Sに矢印B方向に伝導され、該放熱シート23Sの表面から周辺空気に放射される(矢印C方向)と共に、放熱シート23Sを介して不図示の放熱部材(例えば、筺体25)に効率的に伝導される(矢印D方向)。これにより、実装基板22に生じる温度勾配は緩やかなものとなる。なお、図8は、理解を容易にするため、放熱シート23Sを実装基板22の一部に設けたものとして示している。
図2及び図7に示すように、本実施形態の照明器具10は、LEDパッケージ21で発生する熱が、LEDパッケージ21の側面に当接して実装基板22の実装面22a側に貼着された放熱シート23Sに伝導され(矢印E方向)、放熱シート23Sの広い表面積から周辺空気に放射される(矢印F方向)。また、放熱シート23Sに伝導された熱は、一端23aを狭持する筺体25(本体部43、及び前カバー44)に伝導されて拡散する(矢印G方向)。更に、実装基板22伝導された熱は、第2の放熱シート45を介して熱容量の大きな筺体25(本体部43、及び前カバー44)に伝導される(矢印H方向)。これにより、効率的にLEDパッケージ21を冷却することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
10 照明器具
21 LEDパッケージ
22 実装基板(基板)
22a 実装面
23S 放熱シート
21 LEDパッケージ
22 実装基板(基板)
22a 実装面
23S 放熱シート
Claims (4)
- 少なくとも一つのLEDパッケージと、前記LEDパッケージが実装される基板とを具備した照明器具であって、
前記基板は、前記LEDパッケージが実装される実装面側の少なくとも一部が放熱シートで被覆された照明器具。 - 請求項1に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは、前記LEDパッケージの側面に当接するように前記実装面側に貼着される照明器具。 - 請求項1または2に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは熱伝導性層と絶縁性の接着層との2層構造体である照明器具。 - 請求項3に記載の照明器具であって、
前記放熱シートは、グラファイトシートと絶縁層と接着層との3層構造体である照明器具。
Priority Applications (1)
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JP2009289562A JP2011129470A (ja) | 2009-12-21 | 2009-12-21 | 照明器具 |
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ID=44291832
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JP2009289562A Pending JP2011129470A (ja) | 2009-12-21 | 2009-12-21 | 照明器具 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006023654A (ja) * | 2004-07-09 | 2006-01-26 | Kyocera Corp | 液晶表示装置 |
JP2006216244A (ja) * | 2005-02-01 | 2006-08-17 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | Ledバックライト及び液晶表示装置 |
JP2008173968A (ja) * | 2006-12-19 | 2008-07-31 | Seiko Epson Corp | 紫外線照射装置 |
JP2009152146A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Sharp Corp | 面光源装置および表示装置 |
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2009
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