JP2011128335A - 液晶装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶層が適正に交流駆動され、明るい表示が得られる液晶装置および電子機器を提供すること。
【解決手段】本適用例の液晶装置100は、FFS方式の第1電極19と第2電極9とを備え、第1データ線6aおよび第2データ線6bの延在方向に配置された複数の画素7における前段走査線3Fが、後段画素の第1保持容量13および第2保持容量14における一方の電極を兼ねており、前段走査線3Fに対向配置された第1保持容量13の他方の電極13aは、後段画素のTFT11に繋がる第1引き回し配線部13bを有し、前段走査線3Fに対向配置された第2保持容量14の他方の電極14aは、後段画素のTFT12に繋がる第2引き回し配線部14bを有し、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、帯状電極部9aのエッジ部と平面的に重ならないように、後段画素の第2電極9におけるスリット9b内を通過して設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶装置および電子機器に関する。
上記液晶装置として、複数の走査線3と、第1データ線6aと第2データ線6bの組からなる複数のデータ線と、複数の画素回路P10とを有し、それぞれの画素回路P10が、第1電極19および第2電極9と、第1データ線6aと第1電極19との間に設けられた第1スイッチング素子11と、第2データ線6bと第2電極9との間に設けられた第2スイッチング素子12とを具備した電気光学装置が知られている(特許文献1;図19参照)。
上記電気光学装置は、第1スイッチング素子11および第2スイッチング素子12を駆動制御することにより、第1電極19と第2電極9とに異なる電位の駆動信号を印加して、電気光学素子である液晶層の交流駆動を実現したものである。このような液晶層の交流駆動によれば、所謂画像の焼き付きやフリッカーを改善できると共に消費電力を低減できるとしている。
特開2008−65308号公報
上記電気光学装置では、図19に示すように、走査線3と平行して配置された定電位線35と、第1スイッチング素子11および第2スイッチング素子12を構成する半導体層11a,12aを利用した一方の電極とを有している。そして、ゲート絶縁膜(誘電体層)を挟んで定電位線35と該一方の電極とが平面的に対向配置され、第1電極19に繋がる第1保持容量Caと第2電極9に繋がる第2保持容量Cbとが構成されている。したがって、互いに交差するデータ線6a,6bと走査線3とにより区分される画素領域内に第1保持容量Caと第2保持容量Cbとを設けているので、スイッチング素子と保持容量とを1つずつ設ける場合に比べて、所謂画素の開口率の低下(透過率の低下)を招き、電気光学装置の見栄えが低下するという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の液晶装置は、液晶層を挟持する一対の基板のうちの一方の基板において画素ごとに設けられた、第1電極および第2電極と、前記第1電極を駆動制御する第1スイッチング素子と、前記第1電極に接続された第1保持容量と、前記第1スイッチング素子を介して前記第1電極と接続された第1データ線と、前記第2電極を駆動制御する第2スイッチング素子と、前記第2電極に接続された第2保持容量と、前記第2スイッチング素子を介して前記第2電極と接続された第2データ線と、前記第1データ線および前記第2データ線と交差するように配置され、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子に接続された走査線とを備え、前記第1電極と前記第2電極とに与えられた電位によって前記液晶層が交流駆動される液晶装置であって、前記第2電極は、前記第1電極に対して前記液晶層側に配置され、前記第1データ線または前記第2データ線と交差する方向に間隔を置いて配置された複数の帯状電極部を有し、前記第1データ線および前記第2データ線の延在方向に配置された複数の前記画素における前段の前記走査線が、後段画素の前記第1保持容量および前記第2保持容量における一方の電極を兼ねており、前段の前記走査線に対向配置された前記第1保持容量の他方の電極は、後段画素の前記第1スイッチング素子に繋がる第1引き回し配線部を有し、前段の前記走査線に対向配置された前記第2保持容量の他方の電極は、後段画素の前記第2スイッチング素子に繋がる第2引き回し配線部を有し、前記第1引き回し配線部および前記第2引き回し配線部は、前記帯状電極部のエッジ部と平面的に重ならないように、後段画素の前記第1電極および前記第2電極が設けられた画素領域を通過して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、本適用例の液晶装置は、第1電極に対して液晶層側に配置された第2電極が複数の帯状電極部を有し、第1電極と複数の帯状電極部との間に発生させた電界によって液晶層を駆動するFFS(Fringe Field Switching)方式である。このようなFFS方式の液晶装置を交流駆動すると、帯状電極部のエッジ部近傍における透過率が帯状電極部の直上における透過率に比べて高くなる傾向を有している。したがって、第1スイッチング素子に繋がる第1引き回し配線部と第2スイッチング素子に繋がる第2引き回し配線部とを、平面的に帯状電極部のエッジ部と重ならないように画素領域内に配置すれば、たとえ第1引き回し配線部および第2引き回し配線部が遮光性の配線部材で構成されていても画素における透過率の低下を抑制することができる。すなわち、適正な交流駆動がなされると共に明るい表示を可能とした液晶装置を提供できる。
[適用例2]上記適用例の液晶装置において、前記第1引き回し配線部および前記第2引き回し配線部は、それぞれ平面的に前記帯状電極部間の隙間を通過するように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、FFS方式において帯状電極部間の隙間の透過率は、帯状電極部のエッジ部周辺に比べて低くなる傾向を有しているので、第1引き回し配線部および第2引き回し配線部を平面的に帯状電極部のエッジ部と重ならないように且つ帯状電極部間の隙間を通過するように配置すれば透過率の低下を抑制できる。
[適用例3]上記適用例の液晶装置において、前記第1引き回し配線部および前記第2引き回し配線部は、それぞれ平面的に前記帯状電極部と重なるように設けられているとしてもよい。
この構成によれば、第1引き回し配線部および第2引き回し配線部を平面的に帯状電極部に対してエッジ部に掛からないように重ねれば透過率の低下を抑制できる。
[適用例4]上記適用例の液晶装置において、前記第1引き回し配線部は、平面的に前記第1データ線に最も近い前記帯状電極部間の隙間と前記第1データ線との間の領域を通過し、前記第2引き回し配線部は、平面的に前記第2データ線に最も近い前記帯状電極部間の隙間と前記第2データ線との間の領域を通過していることが好ましい。
走査線の延在方向における隣り合う画素において異なる色の表示を行う場合、隣り合う画素が近づいて配置されるほど、一方の画素における電界が他方の画素に回りこんで、結果的に異色の表示が交じり合う混色が生じ易くなる。
この構成によれば、隣り合う画素の境界側の第1データ線および第2データ線に最も近づいた状態で、第1および第2引き回し配線部が設けられているので、隣り合う画素が近づいても混色が発生し難くなる。
[適用例5]上記適用例の液晶装置において、前記走査線の延在方向において、前記第1引き回し配線部と前記第1データ線との間の距離と、前記第2引き回し配線部と前記第2データ線との間の距離とが等しいことが好ましい。
この構成によれば、第1および第2データ線の電位変動が第1および第2引き回し配線部に与える影響を均等化できる。
[適用例6]上記適用例の液晶装置において、前記第1引き回し配線部は、前記一方の基板上において別層に設けられた第1接続部を介して前記第1スイッチング素子に繋がっており、前記第2引き回し配線部は、前記別層に設けられた第2接続部を介して前記第2スイッチング素子に繋がっていることが好ましい。
この構成によれば、画素領域内に引き回される第1および第2引き回し配線部が静電気を呼び込むアンテナの機能を有していたとしても、侵入した静電気は第1および第2引き回し配線部が直接接続している第1保持容量および第2保持容量側に放電される。第1および第2スイッチング素子は、別層に設けられた第1および第2接続部を介して第1および第2引き回し配線部と繋がっているので、静電気による第1および第2スイッチング素子の破壊を防ぐことができる。
[適用例7]上記適用例の液晶装置において、前記走査線は、互いに並行する第1走査線と第2走査線とからなり、前記第1走査線および前記第2走査線の延在方向に配置された隣り合う前記画素は、前記第1データ線と前記第2データ線のいずれか一方を共有すると共に、前記第1走査線と前記第2走査線とが交互に後段画素の前記第1保持容量および前記第2保持容量における一方の電極を兼ねているとしてもよい。
この構成によれば、第1および第2データ線のいずれか一方を共有することによって、第1および第2データ線に交差する方向における画素領域の長さを大きくすることができ、その分画素の開口率を向上させることができる。
また、第1走査線と第2走査線とが交互に後段画素の第1保持容量および第2保持容量における一方の電極を兼ねているので、走査線に纏わる寄生容量が第1走査線または第2走査線のいずれか一方に集中することが避けられ、バランスよく配分される。それゆえに、寄生容量に起因したクロストークなどの表示不具合を低減できる。
[適用例8]上記適用例の液晶装置において、前記第1保持容量および前記第2保持容量における他方の電極と前記走査線とが平面的に重なった相互の面積がほぼ等しいことが好ましい。
この構成によれば、第1保持容量および第2保持容量の電気容量をほぼ同等とすることができ、電気容量が異なることに起因する第1電極および第2電極における電位の変動を抑制することができる。より詳しくは、第1電極および第2電極には、それぞれ独立してスイッチング素子と保持容量とが接続されており、スイッチング素子をオン・オフしたときに生ずるスイッチング素子と保持容量との間の電荷再配分による第1電極および第2電極への書き込み電圧シフトの影響を確実に相殺できる。それゆえに、書き込み電圧シフトの影響で発生するフリッカーやクロストークを低減して、優れた表示品位を確保できる。
[適用例9]本適用例の電子機器は、上記適用例の液晶装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、画素における高い透過率と表示品位とが確保された液晶装置を備えているので、見栄えのよい電子機器を提供することができる。
(a)は第1実施形態の液晶装置の構成を示す概略正面図、(b)は液晶装置の構造を示す概略断面図。 第1実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 第1実施形態の液晶装置の画素回路の等価回路図。 (a)は第1実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、(b)は画素の要部拡大図。 図4(b)のA−A’線で切った素子基板の概略断面図。 図4(b)のB−B’線で切った素子基板の概略断面図。 FFS方式の電極構成における画素の透過率を示すグラフ。 (a)は第2実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、(b)は画素の要部拡大図。 図8(b)のD−D’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図。 図8(b)のE−E’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図。 (a)は第3実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、(b)は画素の要部拡大図。 図11(b)のF−F’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図。 (a)は第4実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、(b)は画素の要部拡大図。 図13(b)のH−H’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図。 第5実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 第5実施形態の液晶装置の画素回路の等価回路図。 (a)は第5実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、(b)は画素の要部拡大図。 電子機器としての携帯型情報端末を示す概略斜視図。 従来の電気光学装置の画素の構成を示す概略平面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
(第1実施形態)
<液晶装置>
本実施形態の液晶装置について、図1〜図7を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略正面図、同図(b)は液晶装置の構造を示す概略断面図、図2は液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図、図3は画素回路の等価回路図、図4(a)は画素の構成を示す概略平面図、同図(b)は画素の要部拡大図、図5は図4(b)のA−A’線で切った素子基板の概略断面図、図6は図4(b)のB−B’線で切った素子基板の概略断面図、図7はFFS方式の電極構成における画素の透過率を示すグラフである。
図1(a)および(b)に示すように、本実施形態の液晶装置100は、互いに対向して配置された素子基板10と対向基板20とを備えている。対向基板20は素子基板10よりも平面的に一回り小さいサイズとなっている。
シール材40により接合された素子基板10と対向基板20との隙間(ギャップ)に、正の誘電異方性を有する液晶が充填され液晶層50を構成している。すなわち、素子基板10と対向基板20とにより液晶層50を挟持している。
シール材40の外側は、周辺回路領域であり、素子基板10の長手方向(X方向)の一辺に沿ってデータ線駆動回路70および外部回路と接続するための複数の実装端子80とが設けられている。また、素子基板10の短手方向(Y方向)の他の二辺に沿って、それぞれ走査線駆動回路90が設けられている。素子基板10の残る一辺に沿って、2つの走査線駆動回路90を接続する複数の配線30が設けられている。
シール材40の内側には、第1の方向としてのX方向およびX方向に直交する第2の方向としてのY方向にマトリックス状に配列した複数の画素7を有している。画素7は、3色のカラーフィルター22R(赤),22G(緑),22B(青)のいずれかに対応して設けられている。
3色のカラーフィルター22R,22G,22Bは、同色のカラーフィルター22がY方向に連続するように対向基板20側に形成されている。また、対向基板20には、実際に表示に寄与する複数の画素7の領域を表示領域ARとし、各画素7を区画すると共に、表示領域ARを額縁状に遮光する遮光膜61が設けられている。
素子基板10には、画素7ごとに、第1電極19および第2電極9と、これらの電極を駆動制御するスイッチング素子とを含む画素回路P1が設けられている。
また、素子基板10と対向基板20の外側の表面(液晶層50に対して反対側の表面)にそれぞれ偏光素子としての偏光板24,25が貼り付けられている。なお、視角特性などの表示品位を高めるために位相差板などの光学補償板を偏光板24,25と組み合わせて用いてもよい。
このような液晶装置100は、ストライプ方式のカラーフィルター22を備え、カラー表示を可能としたアクティブ駆動方式の透過型表示装置である。なお、透過型に限らず反射型や半透過反射型としてもよい。
図2に示すように、液晶装置100は、表示領域ARにおいて、複数(m+1本)の走査線3と、第1データ線6aおよび第2データ線6bを1組とする複数(n組)のデータ線6とを有している。複数の走査線3と複数のデータ線6とは互いに絶縁された状態で交差しており、これらの走査線3とデータ線6によって囲まれた領域に、これらに繋がる画素回路P1が設けられている。すなわち、画素回路P1はm行×n列に亘って設けられている。以降、第1データ線6aと第2データ線6bとの組を指してデータ線6と呼ぶこともある。
複数のデータ線6はデータ線駆動回路70に接続されており、データ線駆動回路70からn本の第1データ線6aには第1電位X1a,X2a,…,Xnaが各々供給され、n本の第2データ線6bには第2電位X1b,X2b,…,Xnbが各々供給される。
複数の走査線3は走査線駆動回路90に接続されており、走査線駆動回路90からm+1本の走査線3には走査信号Y1,Y2,…,Ym,Ym+1が、パルス的に線順次で印加される。i(iは1≦i≦mの自然数)行、j(jは1≦j≦nの自然数)列の画素回路P1(i,j)は、i行の走査線3の走査信号Yiがアクティブになると、第1データ線6aを介して供給される第1電位Xjaおよび第2データ線6bを介して供給される第2電位Xjbを取り込む。
本実施形態では、1行目の画素回路P1において走査信号Y1に対応する前段の走査線3を設け、m行目の画素回路P1において走査信号Ym+1に対応する走査線3を設けたが、これに限定されない。例えば、1行目の画素回路P1の前段にダミー画素に相当する画素回路P1を設けてもよい。
図3に示すように、画素回路P1は、第1電極19および第2電極9と、第1電極19を駆動制御する第1スイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT)11と、第1電極19に接続された第1保持容量13とを有している。また、第2電極9を駆動制御する第2スイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT)12と、第2電極9に接続された第2保持容量14とを有している。
第1電極19と第2電極9との間およびTFT11とTFT12との間に設けられた第3保持容量15は、液晶層50における電気容量や第1電極19と第2電極9とに纏わる寄生容量をも含むものである。
TFT11は、走査線3と第1データ線6aとの交差点付近に設けられており、その3端子のうちのゲートは走査線3に接続され、ソースは第1データ線6aに接続され、ドレインは第1電極19に接続されている。
TFT12は、走査線3と第2データ線6bとの交差点付近に設けられており、その3端子のうちのゲートは走査線3に接続され、ソースは第2データ線6bに接続され、ドレインは第2電極9に接続されている。
以降の説明上、第1データ線6aおよび第2データ線6bの延在方向に配置された複数の画素7において、図面上の上方に位置する画素7を前段画素7Fと呼び、その下方に位置する画素7を後段画素7Lと呼ぶ。また、前段画素7F側の走査線3を前段走査線3Fと呼び、後段画素7L側の走査線3を後段走査線3Lと呼んで区別する。
第1保持容量13および第2保持容量14の一方の電極はそれぞれ前段走査線3Fに接続している。実際には、前段走査線3Fを上記一方の電極として利用している。
第1保持容量13の他方の電極13aは、第1電極19およびTFT11のドレインに繋がる第1引き回し配線部13bを有している。また、第2保持容量14の他方の電極14aは、第2電極9およびTFT12のドレインに繋がる第2引き回し配線部14bを有している。
このような液晶装置100の等価回路(図2および図3)によれば、走査信号Yiがハイレベル(アクティブ)になると、TFT11およびTFT12は共にオン状態となる。すると、第1データ線6aからTFT11を介して取り込まれた第1電位Xjaが第1電極19に印加されると共に第1保持容量13によって保持される。また、第2データ線6bからTFT12を介して取り込まれた第2電位Xjbが第2電極9に印加されると共に第2保持容量14によって保持される。これによって、液晶層50に電圧が印加され、第1電極19と第2電極9との間に生じた電界によって液晶分子の配向方向が制御され、その結果、液晶層50を透過する光の透過率が制御される。すなわち、画像データに基づいた第1電位Xjaおよび第2電位Xjbが画素回路P1に取り込まれることで画素7における表示が行われる。
本実施形態の液晶装置100では、例えば、第1電位Xjaおよび第2電位Xjbのうち一方を定電位とし他方を画像データの階調に応じた電位とする。そして、このような電位の選択を第1電極19と第2電極9の間で交互に繰り返すことにより、液晶層50を交流駆動している。このような交流駆動によれば、駆動制御用の薄膜トランジスター(TFT)11,12が走査信号Yiによってオン状態からオフ状態に切り替わった瞬間に、液晶層50に書き込まれた電荷が走査線3に逃げて液晶層50における印加電圧が低下するプッシュダウン現象が生じても、直流成分が液晶層50に印加されないので、所謂画像の焼き付きやフリッカーを低減することができる。
次に図4を参照して、液晶装置100における画素7の構成について説明する。図4(a)に示すように、画素7は、長手方向がデータ線6に沿った略矩形状の第1電極19と、第1電極19に重ねて配置された同じく略矩形状の第2電極9とを有する。第2電極9は、データ線6と平行な方向に延在すると共に、走査線3の延在方向に略等間隔で配置された複数の帯状電極部9aを有する。帯状電極部9a間の隙間をスリット9bと呼ぶ。この場合、第2電極9は、7本のスリット9bを有している。つまり6本の帯状電極部9aを有している。
第1電極19および第2電極9は、短手方向においてデータ線6と重なるように配置され、複数のデータ線6と複数の走査線3とにより平面的に区分された領域にマトリックス状に配置されている。
前述したように第1電極19および第2電極9は、液晶層50を挟持する一対の基板のうちの素子基板10に設けられており、第1電極19と第2電極9との間に生ずる電界によって液晶層50における液晶分子の配向制御を行うものであって、FFS(Fringe Field Switching)モードと呼ばれている。
図4(b)に示すように、TFT11は、第1データ線6aと走査線3との交差点付近に設けられ、走査線3と交わるように設けられた例えばポリシリコンなどからなる半導体層11aを有する。この場合、半導体層11aは平面視で画素7の内側に折れ曲がった形状となっており、一方の端であるソース側は第1データ線6aと重なっており、重なった部分に設けられたコンタクトホールCn5を介して第1データ線6aと接続している。他方の端であるドレイン側は第1電極19およびその拡張部19dと重なっており、該拡張部19dに設けられた2つのコンタクトホールCn1,Cn3を介して第1電極19と接続している。
TFT12も同様であって、第2データ線6bと走査線3との交差点付近に設けられ、走査線3と交わるように設けられた例えばポリシリコンなどからなり、平面視で画素7の内側に折れ曲がった形状の半導体層12aを有する。半導体層12aの一方の端であるソース側は第2データ線6bと重なっており、重なった部分に設けられたコンタクトホールCn6を介して第2データ線6bと接続している。他方の端であるドレイン側は第2電極9およびその拡張部9dと重なっており、該拡張部9dに設けられた2つのコンタクトホールCn2,Cn4を介して第2電極9と接続している。
データ線6と交差する走査線3は、第1データ線6aと第2データ線6bとの間においてその幅が広くなった拡幅部を有する。該拡幅部に重なるようにして第1保持容量13の他方の電極13aと第2保持容量14の他方の電極14aとが設けられている。他方の電極13aおよび他方の電極14aは、同じ平面積を有する四角形であって線対称に配置されている。つまり、走査線3の該拡幅部が第1保持容量13および第2保持容量14の一方の電極となっている。
他方の電極13aの角部から引き出された第1引き回し配線部13bは、平面的に後段画素7Lの第1データ線6aに最も近いスリット9b内を通過するように設けられている。第1引き回し配線部13bは、後段画素7LのTFT11に向かって引き回され、該TFT11の半導体層11aにおけるドレイン側に接続している。そして、ドレイン側に設けられたコンタクトホールCn1,Cn3を介して第1電極19と接続している。
他方の電極14aの角部から引き出された第2引き回し配線部14bも同様であって、平面的に後段画素7Lの第2データ線6bに最も近いスリット9b内を通過するように設けられている。第2引き回し配線部14bは、後段画素7LのTFT12に向かって引き回され、TFT12の半導体層12aにおけるドレイン側に接続している。そして、ドレイン側に設けられたコンタクトホールCn2,Cn4を介して第2電極9と接続している。
第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、他方の電極13a,14aからの引き出し位置によって、一部がスリット9bを外れて後段画素7Lの第2電極9と重なるように配置されてもよいが、その大部分が、スリット9b内に延在していることが画素7における透過率を確保する点において望ましい。画素7の透過率の詳細については、後述する。
画素7は、素子基板10に対向配置される対向基板20に設けられた遮光膜61により実質的に区画されている。より具体的には、走査線3やデータ線6が設けられた領域に平面的に重なるように遮光膜61が配置されている。本実施形態では、走査線3に重なるように設けられたコンタクトホールCn3,Cn4は遮光膜61とも重なっている。また、コンタクトホールCn1〜コンタクトホールCn6の平面的な形状は四角形であるが、これに限定されず多角形や円形であってもよく、大きさがほぼ同じであることが後述する寄生容量の観点から望ましい。
第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bが設けられた画素7の構造について、図5を参照して、より具体的に説明する。
図5に示すように、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、素子基板10の表面を覆う例えば酸化シリコンなどからなる絶縁膜10a上に設けられている。より具体的には、絶縁膜10a上に設けられるTFT11,12の形成工程において、例えばポリシリコンなどの半導体層をパターニングすることにより形成される。そして、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bを覆って例えば酸化シリコンなどからなるゲート絶縁膜10bが設けられ、さらにゲート絶縁膜10bを覆うように第1層間絶縁膜10cが設けられている。
第1層間絶縁膜10c上には、例えばアルミニウム、クロム、タングステン等の金属又はこれらを含む合金等の低抵抗配線層が形成され、該低抵抗配線層をパターニングすることにより、TFT11のソースに接続するコンタクトホールCn5およびソース電極を兼ねた第1データ線6aが形成される。同様に、TFT12のソースに接続するコンタクトホールCn6およびソース電極を兼ねた第2データ線6bが形成される。
第1データ線6aおよび第2データ線6bを覆って例えば酸化シリコンなどからなる保護絶縁膜10dが設けられている。保護絶縁膜10dの表面は、下層に設けられた第1引き回し配線部13bや第2引き回し配線部14bなどにより凹凸を有しているため、この凹凸の影響を低減する平坦化機能を持たせた第2層間絶縁膜10eが設けられている。第2層間絶縁膜10eは、酸化シリコンなどの無機材料を用いて形成してもよいし、アクリル系の有機樹脂材料を用いて形成してもよい。
そして、第2層間絶縁膜10eの表面を覆う例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜が成膜される。この透明導電膜をパターニングして画素7ごとの第1電極19が形成されている。
第1電極19を覆うように例えば酸化シリコンなどからなる第3層間絶縁膜10fが設けられている。第3層間絶縁膜10fの表面を覆うように例えばITOなどの透明導電膜が成膜され、これをパターニングして画素7ごとの第2電極9が形成される。
前述したように第2電極9は、複数の帯状電極部9aおよびスリット9bを有するように形成される。第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、上記スリット9bの形成位置を考慮して、帯状電極部9aのエッジ部と重ならずスリット9b内を通過するようにパターニングされている。
なお、第2電極9が設けられた素子基板10の表面を覆うようにして例えばポリイミド樹脂などからなる配向膜(図示省略)が設けられ、光学設計に基づいて液晶分子を所定の方向に初期配向させるラビングなどの配向処理が施される。
コンタクトホールCn1,Cn2,Cn3,Cn4を用いた電気的な接続構造について、図6を参照して、さらに詳しく説明する。
図6に示すように、第1保持容量13の他方の電極13aと第2保持容量14の他方の電極14aとは、それぞれ半導体層11a,12aの形成工程で絶縁膜10a上に同時に形成される。2つの他方の電極13a,14aを覆ってゲート絶縁膜10bが形成され、ゲート絶縁膜10bを介して2つの他方の電極13a,14aに跨って対向する位置に走査線3(前段走査線3F)が形成されている。
走査線3を覆うように第1層間絶縁膜10cが形成され、平面的(断面的)に走査線3から外れた半導体層11a,12aのドレイン部分に対応してゲート絶縁膜10bと第1層間絶縁膜10cとを貫通する2つの孔が形成される。そして、これらの孔を埋めるように成膜された前述の低抵抗配線層をパターニングして、半導体層11a(半導体層11aは第1保持容量13の他方の電極13aに繋がる第1引き回し配線部13bと接続している)に繋がるコンタクトホールCn1を含む接続部11bが形成される。同様にして、半導体層12a(半導体層12aは第2保持容量14の他方の電極14aに繋がる第2引き回し配線部14bと接続している)に繋がるコンタクトホールCn2を含む接続部12bが形成される。2つの接続部11b,12bはそれぞれ少なくとも一部が平面的(断面的)に走査線3と重なるように形成される。
接続部11b,12bとを覆って保護絶縁膜10dが設けられている。さらに平坦化機能を持たせた第2層間絶縁膜10eが形成される。そして、接続部11b,12bの走査線3と重なった部分に対応して保護絶縁膜10dおよび第2層間絶縁膜10eを貫通する孔が形成される。接続部12bに通ずる孔を予め保護してから、接続部11bに通ずる孔を埋めるように透明導電膜を成膜して、パターニングすることにより画素7ごとの第1電極19とコンタクトホールCn3とが形成される。
続いて、第1電極19と第2層間絶縁膜10eとを覆って第3層間絶縁膜10fが形成され、さらにその表面に再び透明導電膜を成膜してパターニングすることにより第2電極9とコンタクトホールCn4とが形成される。
コンタクトホールCn3においてパターニングされた透明導電膜の部分が第1電極19の拡張部19dであり、コンタクトホールCn4においてパターニングされた透明導電膜の部分が第2電極9の拡張部9dである。
なお、これらのコンタクトホールCn3,Cn4および第2電極9を覆う配向処理が施された配向膜(図示省略)を有する。
次に画素7における照明光の透過率の分布について、図7を参照して説明する。液晶装置100の光学設計を例えばノーマリーブラックとし、第1電極19と第2電極9(帯状電極部9a)との間に駆動電圧を印加して液晶層50を駆動すると、画素7における透過率は、図7のようになる。図7は、走査線3に沿った方向(X方向)における画素7の透過率の分布を示したグラフである。なお、液晶装置100は、透過型のため素子基板10の背面側に照明装置(バックライト)を有して用いられる。
図7に示すように、画素7における透過率の分布は、帯状電極部9aのエッジ部の近傍の透過率が他に比べて高くなり、帯状電極部9aおよびスリット9bの直上(X方向における各部の中間点)の透過率がエッジ部に比べて低くなる傾向を有している。これは、本実施形態において液晶分子が初期状態(オフ状態)では第2電極9が形成された素子基板10の表面に対して略平行な状態で初期的に配向しており、オン状態では第1電極19と帯状電極部9aとの間に生じた電界方向(図中に矢印で表示)に配列することに起因している。
帯状電極部9aやスリット9bの直上において配向する液晶分子は、第1電極19と、その上層に設けられた帯状電極部9aの両方のエッジ部との間に発生した双方の電界の影響を受けるため、該エッジ部付近に配向する液晶分子に比べて電界方向に素直に向き難い。よって、ノーマリーブラックの黒表示から白表示へ変化し難いので、帯状電極部9aやスリット9bの直上における透過率がエッジ部近傍における透過率に比べて低下する。
したがって、半導体層をパターニングすることによって得られた遮光性を有する第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bを透過率が高い帯状電極部9aのエッジ部と重ねずに、エッジ部よりも透過率が低いスリット9b内を通過するように配置すれば、全体としての画素7のさらなる透過率の低下を抑制できる。
X方向(走査線3の延在方向)における第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの幅は、スリット9bの幅よりもわずかに狭く、平面的(断面的)に帯状電極部9aのエッジ部と重なっていない。どの程度幅を狭くするかは、スリット9bの幅にもよるがおよそ1〜2μm狭くすれば、画素7における透過率の低下を抑制可能である。
上記第1実施形態の効果は、以下の通りである。
(1)上記第1実施形態の液晶装置100によれば、一方の電極としての前段走査線3Fに重なるようにして設けられた第1保持容量13の他方の電極13aを有している。他方の電極13aから引き出された第1引き回し配線部13bは、平面的に第1データ線6aに最も近い第2電極9のスリット9b内を通過して後段画素7Lの半導体層11a(TFT11)のドレイン側に接続されている。同じく、一方の電極としての前段走査線3Fに重なるようにして設けられた第2保持容量14の他方の電極14aを有している。他方の電極14aから引き出された第2引き回し配線部14bは、平面的に第2データ線6bに最も近い第2電極9のスリット9b内を通過して後段画素7Lの半導体層12a(TFT12)のドレイン側に接続されている。
したがって、図19に示した従来の電気光学装置における画素の構成に対して、定電位線35が削除され、第1保持容量13と第2保持容量14とが前段画素7Fと後段画素7Lとの間の走査線3が設けられた遮光領域に位置し、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bがそれぞれスリット9b内を通過しているので、画素7の実質的な透過率の低下が抑制される。すなわち、明るい表示が可能な液晶装置100を提供できる。
(2)第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、平面的にデータ線6に平行な方向に延在するスリット9b内に配置されている。したがって、データ線6と直交する走査線3の延在方向において、第1引き回し配線部13bと第1データ線6aとの間の距離と、第2引き回し配線部14bと第2データ線6bとの間の距離とが等しくなる。ゆえに、第1データ線6aおよび第2データ線6bの電位変動が第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bに与える影響を均等化できる。
(3)一方の電極としての走査線3に対して互いに同じ平面積の他方の電極13a,14aがゲート絶縁膜10bを介して対向配置されており、走査線3と重なった部分の面積が等しいので、第1保持容量13と第2保持容量14とが同じ電気容量を有する。また、走査線3と第1層間絶縁膜10cを介して対向配置された接続部11b,12bも平面的に同じ平面積を有しており、走査線3との間の寄生容量が互いに等しくなる。つまり、TFT11によって駆動制御される第1電極19に纏わる保持容量や寄生容量と、TFT12によって駆動制御される第2電極9に纏わる保持容量や寄生容量とが互いに等しくなる。よって、第1電極19と第2電極9とにおいてこれらの保持容量や寄生容量が異なる場合に比べて、TFT11,12をオン・オフしたときに生ずるTFT11,12と保持容量との間の電荷再配分による第1電極19および第2電極9への書き込み電圧シフトの影響を確実に相殺できる。それゆえに、液晶層50が適正に交流駆動され、焼き付きや書き込み電圧シフトの影響で発生するフリッカー、クロストークなどの表示不具合が低減され、見栄えのよい液晶装置100を提供することができる。
(4)第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、第2電極9の帯状電極部9a(スリット9b)の延在方向に平行して配置され、且つ平面的(断面的)に帯状電極部9aが無いスリット9b内を通過するように、スリット9bの直下に設けられている。したがって、第2電極9を覆う配向膜の表面において、素子基板10上に第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bを設けること、さらにその上層に帯状電極部9aを設けることによる凹凸の延在方向が揃うと共に、スリット9b内における凹凸が緩和されるので、凹凸に起因するラビングなどの配向処理のむらが低減される。ゆえに、安定した初期配向状態が得られ、高いコントラストを有する液晶装置100を提供できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶装置について、図8〜図10を参照して説明する。図8(a)は第2実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、同図(b)は画素の要部拡大図、図9は図8(b)のD−D’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図、図10は図8(b)のE−E’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図である。
第2実施形態の液晶装置は、上記第1実施形態の液晶装置100に対して、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bのTFT11,12に対する接続方法を変えたものである。したがって、液晶装置100と同じ構成には同じ符号を付して、詳細の説明は省略する。
図8(a)に示すように、本実施形態の液晶装置200は、第1データ線6aと第2データ線6bとを1組とする複数のデータ線6と、データ線6に交差する複数の走査線3と、データ線6と走査線3とによって区分された画素7AにFFS方式の第1電極19および第2電極9とを有する。第2電極9は、6本の帯状電極部9aと7本のスリット9bとを有する。
走査線3に重なるように配置された第1保持容量13の他方の電極から引き出された第1引き回し配線部13bは、平面的に第1データ線6aに最も近いスリット9b内を通過するように設けられている。同じく、走査線3に重なるように配置された第2保持容量14の他方の電極から引き出された第2引き回し配線部14bは、平面的に第2データ線6bに最も近いスリット9b内を通過するように設けられている。このような主要部の構成は、上記第1実施形態の液晶装置100と同じである。
図8(b)に示すように、第1保持容量13の第1引き回し配線部13bは、3つのコンタクトホールCn1,Cn3,Cn7に係わる接続部11bを経由してTFT11(ドレイン)および第1電極19に接続している。同じく、第2保持容量14の第2引き回し配線部14bは、3つのコンタクトホールCn2,Cn4,Cn8に係わる接続部12bを経由してTFT12(ドレイン)および第2電極9に接続している。
つまり、第1引き回し配線部13bの一方の端は、直接に、TFT11の半導体層11aに接続していない。第2引き回し配線部14bの一方の端も、直接に、TFT12の半導体層12aに接続していない。
より具体的な第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの接続構造について、図9および図10を参照して説明する。
図9に示すように、素子基板10の絶縁膜10a上において第1引き回し配線部13bと半導体層11aとは、それぞれ独立して設けられており、ゲート絶縁膜10bと第1層間絶縁膜10cとを貫通して設けられた2つの孔を低抵抗配線層により埋めて形成されたコンタクトホールCn1,Cn7を含む接続部11bを経由して接続(ブリッジ接続)している。接続部11bの一方の端部に第2層間絶縁膜10eを貫通するコンタクトホールCn3が設けられており、第2層間絶縁膜10e上に設けられた第1電極19と接続している。
図10に示すように、素子基板10の絶縁膜10a上において第2引き回し配線部14bと半導体層12aとは、それぞれ独立して設けられており、ゲート絶縁膜10bと第1層間絶縁膜10cとを貫通して設けられた2つの孔を低抵抗配線層により埋めて形成されたコンタクトホールCn2,Cn8を含む接続部12bを経由して接続(ブリッジ接続)している。接続部12bの一方の端部に第2層間絶縁膜10eと第3層間絶縁膜10fとを貫通するコンタクトホールCn4が設けられており、第3層間絶縁膜10f上に設けられた第2電極9と接続している。
なお、図8(b)におけるC−C’線で切った素子基板10の概略断面図は、上記第1実施形態で用いた図5と同じである。
上記第2実施形態の効果は、上記第1実施形態の効果(1)〜(4)に加えて以下の効果を奏する。
(5)第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bが、それぞれ接続されるべきTFT11とTFT12とに直接に接続せず、別層に設けられた接続部11b,12bを介して間接的にブリッジ接続している。したがって、画素領域内を引き回された第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bが外部からの静電気を誘引する避雷針となっても、TFT11,12のゲート容量よりも第1保持容量13や第2保持容量14の電気容量の方が大きいので、侵入した静電気は第1保持容量13や第2保持容量14を介して走査線3に放電される。つまり、静電気の侵入によるTFT11,12の半導体層11a,12aの損傷を防ぐことができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の液晶装置について、図11および図12を参照して説明する。図11(a)は第3実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)の要部拡大図、図12は図11(b)のF−F’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図である。
第3実施形態の液晶装置は、上記第1実施形態の液晶装置100に対して、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの画素領域内における配置を変えたものである。したがって、液晶装置100と同じ構成には同じ符号を付して、詳細の説明は省略する。
図11(a)および(b)に示すように、本実施形態の液晶装置300は、第1データ線6aと第2データ線6bとを1組とする複数のデータ線6と、データ線6に交差する複数の走査線3と、データ線6と走査線3とによって区分された画素7BにFFS方式の第1電極19および第2電極9とを有する。第2電極9は、6本の帯状電極部9aと7本のスリット9bとを有する。このような主要部の構成は、上記第1実施形態の液晶装置100と同じである。
一方の電極としての走査線3の拡幅部に重なるように配置された第1保持容量13の他方の電極13aから引き出された第1引き回し配線部13bは、平面的に帯状電極部9aに重なるように設けられている。同じく、一方の電極としての走査線3の拡幅部に重なるように配置された第2保持容量14の他方の電極14aから引き出された第2引き回し配線部14bは、平面的に帯状電極部9aに重なるように設けられている。
第1引き回し配線部13bの一方の端は、TFT11の半導体層11a(ドレイン側)に直接接続している。第2引き回し配線部14bの一方の端も、TFT12の半導体層12a(ドレイン側)に直接接続している。
詳しくは、図12に示すように、第3層間絶縁膜10f上に設けられた第2電極9の複数の帯状電極部9aのうち第1データ線6aに最も近い帯状電極部9aの下方に位置するように、第1引き回し配線部13bが設けられている。同じく、第2電極9の複数の帯状電極部9aのうち第2データ線6bに最も近い帯状電極部9aの下方に位置するように、第2引き回し配線部14bが設けられている。
上記第1実施形態の図7を用いて説明したように、画素7Bにおける透過率の分布も、帯状電極部9aのエッジ部近傍の透過率がその直上に比べて高くなる。
X方向(走査線3の延在方向)における第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの幅は、帯状電極部9aの幅よりもわずかに狭く、平面的(断面的)に帯状電極部9aのエッジ部と重なっていない。どの程度幅を狭くするかは、帯状電極部9aの幅にもよるがおよそ1〜2μm狭くすれば、画素7Bにおける透過率の低下を抑制可能である。
なお、図11(b)におけるG−G’線で切った素子基板10におけるコンタクトホールCn1,Cn3に係る第1引き回し配線部13bとTFT11や第1電極19との接続構造、並びにコンタクトホールCn2,Cn4に係る第2引き回し配線部14bとTFT12や第2電極9との接続構造は、図6を用いて説明した上記第1実施形態と同じである。
上記第3実施形態の効果は、上記第1実施形態の効果(2)〜(3)に加えて、以下の効果を奏する。
(6)液晶装置300によれば、前段走査線3Fに重なるようにして設けられた第1保持容量13の他方の電極13aから引き出された第1引き回し配線部13bは、平面的に第1データ線6aに最も近い第2電極9の帯状電極部9aと重なるように配置されて後段画素7Lの半導体層11a(TFT11)のドレイン側に接続されている。同じく、前段走査線3Fに重なるようにして設けられた第2保持容量14の他方の電極14aから引き出された第2引き回し配線部14bは、平面的に第2データ線6bに最も近い第2電極9の帯状電極部9aに重なるように配置されて後段画素7Lの半導体層12a(TFT12)のドレイン側に接続されている。
したがって、図19に示した従来の電気光学装置における画素の構成に対して、定電位線35が削除され、第1保持容量13と第2保持容量14とがほぼ前段画素7Fと後段画素7Lとの間の走査線3が設けられた遮光領域に位置し、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bがそれぞれ帯状電極部9aと重なるように配置されているので、画素7Bの実質的な透過率の低下を抑制することができる。すなわち、明るい表示が可能な液晶装置300を提供できる。
(7)第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bは、第2電極9の帯状電極部9a(スリット9b)の延在方向に平行して配置されている。したがって、第2電極9を覆う配向膜の表面において、素子基板10上に第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bを設けること、さらにその上層に帯状電極部9aを設けることによる凹凸の延在方向が揃う。言い換えれば、延在方向が異なる凹凸の混在が低減されるので、凹凸に起因するラビングなどの配向処理のむらが低減される。ゆえに、安定した初期配向状態が得られ、高いコントラストを有する液晶装置300を提供できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の液晶装置について、図13および図14を参照して説明する。図13(a)は第4実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)の要部拡大図、図14は図13(b)のH−H’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図である。
第4実施形態の液晶装置は、上記第3実施形態の液晶装置300に対して、第2電極9における帯状電極部9a(スリット9b)の配置と、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの画素領域内における配置とを変えたものである。したがって、液晶装置300と同じ構成には同じ符号を付して、詳細の説明は省略する。
図13(a)および(b)に示すように、本実施形態の液晶装置400は、第1データ線6aと第2データ線6bとを1組とする複数のデータ線6と、データ線6に交差する複数の走査線3と、データ線6と走査線3とによって区分された画素7CにFFS方式の第1電極19および第2電極9とを有する。このような主要部の構成は、上記第3実施形態の液晶装置300と同じである。その一方で、本実施形態における第2電極9は、5本の帯状電極部9aと6本のスリット9bとを有する。
一方の電極としての走査線3の拡幅部に重なるように配置された第1保持容量13の他方の電極13aから引き出された第1引き回し配線部13bは、画素領域内において平面的に第1データ線6aに最も近いスリット9bとの間の領域を通過するように設けられている。同じく、一方の電極としての走査線3の拡幅部に重なるように配置された第2保持容量14の他方の電極14aから引き出された第2引き回し配線部14bは、画素領域内において平面的に第2データ線6bに最も近いスリット9bとの間の領域を通過するように設けられている。
言い換えれば、第1引き回し配線部13bは、平面的に第1データ線6aに沿ってわずかに隙間をおいてほぼ並行するように配置されている。また、第2引き回し配線部14bは、平面的に第2データ線6bに沿ってわずかに隙間をおいてほぼ並行するように配置されている。
詳しくは、図14に示すように、第3層間絶縁膜10f上に設けられた第2電極9のスリット9bのエッジ部と第1データ線6aのエッジ部との間の第2電極9における領域9eに重なる位置に第1引き回し配線部13bが設けられている。同じく、第2電極9のスリット9bのエッジ部と第2データ線6bのエッジ部との間の第2電極9における領域9fに重なる位置に第2引き回し配線部14bが設けられている。
X方向(走査線3の延在方向)における第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの幅は、第2電極9の領域9e,9fの幅よりもわずかに狭く、平面的(断面的)に第2電極9のエッジ部と重なっていない。どの程度幅を狭くするかは、領域9e,9fの幅にもよるがおよそ1〜2μm狭くすれば、画素7Cにおける透過率の低下を抑制可能である。
なお、図13(b)において、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bの一部が、引き回しの都合上、平面的にスリット9bと部分的に重なるように配置されていても実質的な透過率にはほとんど影響しないので問題にならない。
また、図13(b)におけるJ−J’線で切った素子基板10におけるコンタクトホールCn1,Cn3に係る第1引き回し配線部13bとTFT11や第1電極19との接続構造、並びにコンタクトホールCn2,Cn4に係る第2引き回し配線部14bとTFT12や第2電極9との接続構造は、図6を用いて説明した上記第1実施形態と同じである。
上記第4実施形態の効果は、上記第1実施形態の効果(2)および(3)と上記第3実施形態の効果(7)に加えて、以下の効果を奏する。
(8)液晶装置400によれば、第1引き回し配線部13bは、平面的に第1データ線6aと第1データ線6aに最も近いスリット9bとの間の領域9eを通過するように配置されて後段画素7Lの半導体層11a(TFT11)のドレイン側に接続されている。同じく、第2引き回し配線部14bは、平面的に第2データ線6bと第2データ線6bに最も近いスリット9bとの間の領域9fを通過するように配置されて後段画素7Lの半導体層12a(TFT12)のドレイン側に接続されている。
したがって、図19に示した従来の電気光学装置における画素の構成に対して、定電位線35が削除され、第1保持容量13と第2保持容量14とがほぼ前段画素7Fと後段画素7Lとの間の走査線3が設けられた遮光領域に位置している。そして、第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14bがそれぞれ第1データ線6a、第2データ線6bに沿ってわずかに隙間をおいて配置されているので、画素7Cの実質的な透過率の低下を抑制することができる。
(9)液晶装置400は、上記第1実施形態の液晶装置100に対して、平面的(断面的)に第1引き回し配線部13bおよび第2引き回し配線部14b上にスリット9bが存在していない。それゆえに、走査線3の延在方向(X方向)において異なる色表示がされる隣り合う画素7Cの境界において照明光が透過し難い。したがって、例えば、画素7CのX方向における配置ピッチが小さくなり、一方の画素7Cの電界が他方の画素7Cの液晶層50に影響を及ぼしても、境界部分における混色が発生し難い。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態の液晶装置について、図15〜図17を参照して説明する。図15は第5実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図、図16は図15における画素回路の構成を示す等価回路図、図17(a)は第5実施形態の液晶装置における画素の構成を示す概略平面図、同図(b)は画素の要部拡大図である。
第5実施形態の液晶装置は、上記第1実施形態の液晶装置100に対してデータ線と走査線の構成を異ならせたものである。したがって、液晶装置100と同じ構成には同じ符号を付して、詳細の説明は省略する。
図15に示すように、本実施形態の液晶装置500は、第1走査線3aと第2走査線3bとを1組とする複数の走査線3と、これに絶縁された状態で交差する複数のデータ線6abとを有している。走査線3とデータ線6abとにより囲まれた領域に、これらに繋がる画素回路P2が設けられている。画素回路P2は、m行×n列に亘って設けられている。
すなわち、上記第1実施形態に対して、走査線3の延在方向における隣り合う画素間において、第1データ線6aと第2データ線6bのうちの一方が共有されてデータ線の数が減少し、走査線の数が増えた状態となっている。
図16に示すように、画素回路P2は、第1電極19および第2電極9と、第1電極19を駆動制御するTFT11と、第1電極19に接続された第1保持容量13とを有している。また、第2電極9を駆動制御するTFT12と、第2電極9に接続された第2保持容量14とを有している。つまり基本的に第1実施形態の画素回路P1と同じ構成を有する。
その一方で走査線3やデータ線6abへの接続が異なっている。具体的には、TFT11,12はそれぞれの近傍に設けられた共通のデータ線6abに接続されている。走査線3の延在方向における隣り合う画素の一方の画素回路P2は、前段画素7F側の第1走査線3aを後段画素7Lの第1保持容量13と第2保持容量14の一方の電極として利用している。同じ列の画素回路P2におけるTFT11,12はすべて同じ第1走査線3aに接続している。これに対して、他方の画素回路P2は、前段画素7F側の第2走査線3bを後段画素7Lの第1保持容量13と第2保持容量14の一方の電極として利用している。同じ列の画素回路P2におけるTFT11,12はすべて同じ第2走査線3bに接続している。つまり、隣り合う画素回路P2間でデータ線6abを共有しているものの、互いに異なる第1走査線3aまたは第2走査線3bに接続して、各画素回路P2における画像データの選択(アドレッシング)を可能としている。
複数(n+1本)のデータ線6abはデータ線駆動回路(図示省略)に接続されており、データ線駆動回路から第1電位X1〜Xn+1が各々供給される。
複数(m+1)の第1走査線3aおよび第2走査線3bは走査線駆動回路(図示省略)に接続されており、第1走査線3aには走査線駆動回路から走査信号Y1a,Y2a,…,Yma,Ym+1aが、パルス的に線順次で印加される。同じく第2走査線3bには走査線駆動回路から走査信号Y1b,Y2b,…,Ymb,Ym+1bが、パルス的に線順次で印加される(図15参照)。i(iは1≦i≦mの自然数)行、j(jは1≦j≦nの自然数)列の画素回路P2(i,j)は、i行の第1走査線3aの走査信号Yiaまたは第2走査線3bの走査信号Yibがアクティブになると、データ線6abを介して供給される第1電位Xjを取り込む。このとき、例えば隣り合う画素7間で共有するデータ線6abに固定電位が供給され、他のデータ線6abに画像データの階調に応じた電位が供給されると、第1電極19と第2電極9とに異なる電位が与えられて交流駆動が実現される。
次に図17を参照して、第5実施形態の液晶装置500における画素7Dの構成について説明する。図17(a)に示すように、本実施形態の画素7Dは、上記第1実施形態と同様に、長手方向がデータ線6abに沿った略矩形状の第1電極19と、第1電極19に重ねて配置され、複数(7本)の帯状電極部9aおよび複数(8本)のスリット9bを有する第2電極9とを備えている。
第1電極19および第2電極9は、短手方向においてデータ線6abと重なるように配置され、複数のデータ線6abと複数の走査線3とにより平面的に区分された領域にマトリックス状に配置されている。
第1走査線3aと第2走査線3bは延在方向における隣り合う画素7Dにおいて交互に幅が広がった拡幅部を有する。言い換えると1つの画素7Dでは第1走査線3aと第2走査線3bのいずれか一方が拡幅部を有する。同じ列の画素7Dは第1走査線3aと第2走査線3bとのうち同じ方側に拡幅部を有する。
例えば、図面上の左側の画素列では、第2走査線3bが拡幅部を有し、右側の画素列では第1走査線3aが拡幅部を有する。
図17(b)に示すように、左側の画素列のTFT11の半導体層11aは、平面視で第2走査線3bと交わり画素7Dの内側に折れ曲がった形状となっている。一方の端であるソース側はデータ線6abと重なっており、重なった部分に設けられたコンタクトホールCn15を介してデータ線6abと接続している。他方の端であるドレイン側は第1電極19およびその拡張部19dと重なっており、該拡張部19dに設けられた2つのコンタクトホールCn11,Cn13を介して第1電極19と接続している。
TFT12も同様であって、平面視で第2走査線3bと交わり画素7D側に折れ曲がった形状の半導体層12aを有する。半導体層12aの一方の端であるソース側はデータ線6abと重なっており、重なった部分に設けられたコンタクトホールCn16を介してデータ線6abと接続している。他方の端であるドレイン側は第2電極9およびその拡張部9dと重なっており、該拡張部9dに設けられた2つのコンタクトホールCn12,Cn14を介して第2電極9と接続している。
一方の電極としての前段走査線3Fb(第2走査線3b)の拡幅部に重なるようにして後段画素の第1保持容量13の他方の電極13aと第2保持容量14の他方の電極14aとが設けられている。他方の電極13aおよび他方の電極14aは、同じ平面積を有する四角形であって線対称に配置されている。
他方の電極13aの角部付近から延出された第1引き回し配線部13bは、平面的にデータ線6abに最も近いスリット9b内を通過するように引き回され、その端部は、TFT11の半導体層11a(ドレイン側)に接続している。他方の電極13aと第1引き回し配線部13bとは、半導体層11aの形成と同時にパターニング形成されている。
同じく、他方の電極14aの角部付近から延出された第2引き回し配線部14bは、平面的にデータ線6abに最も近いスリット9b内を通過するように引き回され、その端部は、TFT12の半導体層12a(ドレイン側)に接続している。他方の電極14aと第2引き回し配線部14bとは、半導体層12aの形成と同時にパターニング形成されている。
つまり、後段画素の第1保持容量13の他方の電極13aと、同じく後段画素の第1電極19およびTFT11(ドレイン)とは、第1引き回し配線部13bと、前段走査線3Fb(第2走査線3b)の拡幅部に重なるように設けられたコンタクトホールCn13と、該拡幅部から第1走査線3a側に外れた位置に設けられたコンタクトホールCn11とを介して接続している。
後段画素の第2保持容量14の他方の電極14aと、同じく後段画素の第2電極9およびTFT12(ドレイン)とは、第2引き回し配線部14bと、前段走査線3Fb(第2走査線3b)の拡幅部に重なるように設けられたコンタクトホールCn14と、該拡幅部から第1走査線3a側に外れた位置に設けられたコンタクトホールCn12とを介して接続している。
画素7Dごとに設けられた、これら4個のコンタクトホールCn11〜Cn14は、前段走査線3Fb(第2走査線3b)に沿った位置に配置されている。また、第1電極19に纏わるコンタクトホールCn11,Cn13と、第2電極9に纏わるコンタクトホールCn12,Cn14とがデータ線6abと平行な軸に対して線対称に配置されている。
もう一方の第1走査線3aはコンタクトホールCn11,Cn12を避けるようにして、前段画素の第1電極19(第2電極9)における長手方向の端部に重なるように画素領域内において屈曲している。
右側の画素列のTFT11の半導体層11aは、平面視で第1走査線3aと交わり画素7Dの内側に折れ曲がった形状となっている。一方の端であるソース側はデータ線6abと重なっており、重なった部分に設けられたコンタクトホールCn25を介してデータ線6abと接続している。他方の端であるドレイン側は第1電極19の拡張部19dに設けられたコンタクトホールCn23と、これに繋がるコンタクトホールCn21とを介して第1電極19と接続している。
TFT12も同様であって、平面視で第1走査線3aと交わり画素7Dの内側に折れ曲がった形状の半導体層12aを有する。半導体層12aの一方の端であるソース側はデータ線6abと重なっており、重なった部分に設けられたコンタクトホールCn26を介してデータ線6abと接続している。他方の端であるドレイン側は第2電極9の拡張部9dに設けられたコンタクトホールCn24と、これに繋がるコンタクトホールCn22とを介して第2電極9と接続している。
一方の電極としての前段走査線3Fa(第1走査線3a)の拡幅部に重なるようにして後段画素の第1保持容量13の他方の電極13aと第2保持容量14の他方の電極14aとが設けられている。他方の電極13aおよび他方の電極14aは、同じ平面積を有する四角形であって線対称に配置されている。
他方の電極13aの角部付近から延出された第1引き回し配線部13bは、平面的にデータ線6abに最も近いスリット9b内を通過するように引き回されている。そして、その端部は、TFT11の半導体層11a(ドレイン側)に接続している。他方の電極13aと第1引き回し配線部13bとは、半導体層11aの形成と同時にパターニング形成されている。
同じく、他方の電極14aの角部付近から延出された第2引き回し配線部14bは、平面的にデータ線6abに最も近いスリット9b内を通過するように引き回されている。そして、その端部は、TFT12の半導体層12a(ドレイン側)に接続している。他方の電極14aと第2引き回し配線部14bとは、半導体層12aの形成と同時にパターニング形成されている。
つまり、後段画素の第1保持容量13の他方の電極13aと、同じく後段画素の第1電極19およびTFT11(ドレイン)とは、第1引き回し配線部13bと、前段走査線3Fa(第1走査線3a)の拡幅部に重なるように設けられたコンタクトホールCn23と、後段画素の第1電極19側に設けられたコンタクトホールCn21とを介して接続している。
後段画素の第2保持容量14の他方の電極14aと、同じく後段画素の第2電極9およびTFT12(ドレイン)とは、第2引き回し配線部14bと、前段走査線3Fa(第1走査線3a)の拡幅部に重なるように設けられたコンタクトホールCn24と、後段画素の第2電極9側に設けられたコンタクトホールCn22とを介して接続している。
画素7Dごとに設けられた、これら4個のコンタクトホールCn21〜Cn24は、前段走査線3Fa(第1走査線3a)に沿った位置に配置されている。また、第1電極19に纏わるコンタクトホールCn21,Cn23と、第2電極9に纏わるコンタクトホールCn22,Cn24とがデータ線6abと平行な軸に対して線対称に配置されている。
もう一方の第2走査線3bはコンタクトホールCn21,Cn22を避けるようにして、後段画素の第1電極19(第2電極9)における長手方向の端部に重なるように画素領域内において屈曲している。
左側の画素列におけるK−K’線で切った接続構造は、図6に示した第1実施形態の接続構造と基本的に同じである。右側の画素列においても同様である。
上記第5実施形態の効果は、上記第1実施形態の効果(2)〜(4)に加えて以下の効果を奏する。
(10)第5実施形態の液晶装置500は、第1走査線3aと第2走査線3bの延在方向に配置された隣り合う画素7D間において、データ線6abを共有している。したがって、第1実施形態の液晶装置100に比べて、表示領域ARの面積が同じならば矩形状の画素7Dにおける短手方向に長さ(開口部の幅)をより長くすることができる。走査線の数が増えたとしても長手方向に比べて短手方向の長さを長くする方が、画素7Dの開口率(透過率)をさらに向上させることができる。
(11)第1走査線3aと第2走査線3bの延在方向に配置された隣り合う画素7D間において、第1走査線3aと第2走査線3bとが交互に拡幅部を有し、該拡幅部を一方の電極として利用して、後段画素の第1保持容量13と第2保持容量14とが構成されている。つまり、2つの保持容量が第1走査線3aまたは第2走査線3bに偏ることなく均等に設けられている。したがって、2つの保持容量の配置に起因するクロストークなどの発生が低減されている。
(第6実施形態)
次に、本実施形態の電子機器について、図18を参照して説明する。図18は電子機器としての携帯型情報端末を示す概略斜視図である。
図18に示すように、本実施形態の電子機器としての携帯型情報端末1000は、各種の操作入力を行う複数のボタン(スイッチ)1002,1003や表示部1004を有する本体1001を備えている。本体1001は、ほぼ手のひらに収まる外形サイズとなっている。これらのボタン(スイッチ)1002,1003を操作すると、例えば住所録やスケジュール帳あるいは画像といった各種の情報が表示部1004に表示される。
表示部1004には、上記実施形態の液晶装置100,200,300,400,500のいずれかと、これを照明する照明装置(バックライト)が組み込まれている。したがって、焼き付きやフリッカーおよびクロストークが低減され、明るく見栄えがよい携帯型情報端末1000が実現されている。また、従来よりも画素の透過率の低下が抑制されているので、照明装置の輝度を抑えることができ、その結果、低消費電力となっている。
なお、上記実施形態の液晶装置100,200,300,400,500のいずれかを搭載可能な電子機器は、携帯型情報端末1000に限定されない。例えば、パーソナルコンピューター、携帯型電話機、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型またはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として適用可能である。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)本発明が適用された液晶装置の実施形態は、上記第1〜第5実施形態に限定されない。例えば、第2実施形態のブリッジ接続構造を第3実施形態の液晶装置300や第4実施形態の液晶装置400に適用することもできる。つまり、相互の特徴部分を組み合わせた実施形態としてもよい。
(変形例2)上記実施形態におけるFFSモードの第1電極19および第2電極9の構成は、これに限定されない。例えば、第2電極9における帯状電極部9a(スリット9b)の数は、任意に設定可能である。また、第2電極9の複数の帯状電極部9a(スリット9b)を途中で折り曲げることにより、視角特性を改善した2ドメイン方式としてもよい。
3…走査線、3a…第1走査線、3b…第2走査線、3F,3Fa,3Fb…前段走査線、3L…後段走査線、6a…第1データ線、6ab…データ線、6b…第2データ線、7F…前段画素、7L…後段画素、9…第2電極、9a…帯状電極部、9b…帯状電極部間の隙間としてのスリット、10…一方の基板としての素子基板、11…第1スイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT)、12…第2スイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT)、13…第1保持容量、13a…他方の電極、13b…第1引き回し配線部、14…第2保持容量、14a…他方の電極、14b…第2引き回し配線部、19…第1電極、50…液晶層、100,200,300,400,500…液晶装置、1000…電子機器としての携帯型情報端末。

Claims (9)

  1. 液晶層を挟持する一対の基板のうちの一方の基板において画素ごとに設けられた、第1電極および第2電極と、前記第1電極を駆動制御する第1スイッチング素子と、前記第1電極に接続された第1保持容量と、前記第1スイッチング素子を介して前記第1電極と接続された第1データ線と、前記第2電極を駆動制御する第2スイッチング素子と、前記第2電極に接続された第2保持容量と、前記第2スイッチング素子を介して前記第2電極と接続された第2データ線と、前記第1データ線および前記第2データ線と交差するように配置され、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子に接続された走査線とを備え、前記第1電極と前記第2電極とに与えられた電位によって前記液晶層が交流駆動される液晶装置であって、
    前記第2電極は、前記第1電極に対して前記液晶層側に配置され、前記第1データ線または前記第2データ線と交差する方向に間隔を置いて配置された複数の帯状電極部を有し、
    前記第1データ線および前記第2データ線の延在方向に配置された複数の前記画素における前段の前記走査線が、後段画素の前記第1保持容量および前記第2保持容量における一方の電極を兼ねており、
    前段の前記走査線に対向配置された前記第1保持容量の他方の電極は、後段画素の前記第1スイッチング素子に繋がる第1引き回し配線部を有し、
    前段の前記走査線に対向配置された前記第2保持容量の他方の電極は、後段画素の前記第2スイッチング素子に繋がる第2引き回し配線部を有し、
    前記第1引き回し配線部および前記第2引き回し配線部は、前記帯状電極部のエッジ部と平面的に重ならないように、後段画素の前記第1電極および前記第2電極が設けられた画素領域を通過して設けられていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記第1引き回し配線部および前記第2引き回し配線部は、それぞれ平面的に前記帯状電極部間の隙間を通過するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記第1引き回し配線部および前記第2引き回し配線部は、それぞれ平面的に前記帯状電極部と重なるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  4. 前記第1引き回し配線部は、平面的に前記第1データ線に最も近い前記帯状電極部間の隙間と前記第1データ線との間の領域を通過し、
    前記第2引き回し配線部は、平面的に前記第2データ線に最も近い前記帯状電極部間の隙間と前記第2データ線との間の領域を通過していることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  5. 前記走査線の延在方向において、前記第1引き回し配線部と前記第1データ線との間の距離と、前記第2引き回し配線部と前記第2データ線との間の距離とが等しいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  6. 前記第1引き回し配線部は、前記一方の基板上において別層に設けられた第1接続部を介して前記第1スイッチング素子に繋がっており、
    前記第2引き回し配線部は、前記別層に設けられた第2接続部を介して前記第2スイッチング素子に繋がっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶装置。
  7. 前記走査線は、互いに並行する第1走査線と第2走査線とからなり、
    前記第1走査線および前記第2走査線の延在方向に配置された隣り合う前記画素は、前記第1データ線と前記第2データ線のいずれか一方を共有すると共に、前記第1走査線と前記第2走査線とが交互に後段画素の前記第1保持容量および前記第2保持容量における一方の電極を兼ねていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置。
  8. 前記第1保持容量および前記第2保持容量における他方の電極と前記走査線とが平面的に重なった相互の面積がほぼ等しいことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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