JP2011127879A - 往復動型膨張圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて小型且つ簡易な構造で、フリーピストンの往復動作をより安定化させ、気体の作動流体の膨張仕事を圧縮仕事に変換するとともに発電出力を取得することができる往復動型膨張圧縮機を提供する。
【解決手段】往復動型膨張圧縮機1は、シリンダー2と、該シリンダー2に往復動可能に収容されシリンダー2を膨張部3及び圧縮部4に区画するフリーピストン5と、膨張部3と連通し流路の開閉を行う高圧吸入弁VH1及び低圧吐出弁VL1と、圧縮部4と連通し流路の開閉を行う低圧吸入弁VL2及び高圧吐出弁VH2とを備え、膨張部3における高圧の冷媒の膨張仕事を圧縮部4における低圧の冷媒の圧縮仕事に変換する。フリーピストン5の外周部に設けられたモータ可動子11と、モータ可動子11の外周側に配置されたモータ固定子16とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランキンサイクル又は蒸気圧縮式ヒートポンプ又はそれらの組合せサイクルにおける往復動型膨張圧縮機に関するものである。
従来、膨張機又は圧縮機又は膨張圧縮機として種々のものが提案されている。
例えば特許文献1のシステムでは、単一のシリンダー内にフリーピストンが往復動可能に設けられており、該ピストンの一側(膨張機側)の空間に高圧(高温)の気体の冷媒(作動流体)を導入して該冷媒を膨張させる。そして、ピストンの他側(圧縮機側)の空間に導入されている低圧(低温)の気体の冷媒を圧縮する。その後、当該ピストンの圧縮機側の空間に低圧の気体の冷媒を導入して該ピストンを反転移動させる。このように、ピストンの膨張機側の空間における高圧の冷媒の膨張仕事を、ピストンの圧縮機側の空間における低圧の冷媒の圧縮仕事に変換している。
また、特許文献2のシステムは、回転式の膨張圧縮機であって、冷媒(作動流体)の膨張エネルギーを膨張機で回収し、圧縮機で冷媒を圧縮する仕事の一部として利用するものである。なお、このシステムは、膨張機側と圧縮機側とを一軸で連結した電動モータを備えており、該電動モータの回転速度制御により冷媒の流量制御が可能であるとともに、電動モータを発電機として使用することによりその回転エネルギーから電気エネルギー(発電出力)が得られると推定される。
さらに、特許文献3のシステムは、斜板式の膨張機であって、例えば斜板の傾斜角度に応じた範囲で複数のピストンがシリンダー(シリンダボア)内を往復動することにより、該斜板が出力シャフトと一体で回転するようになっている。なお、このシステムは、斜板の傾斜角度を制御することで作動流体の膨張比を制御する。また、出力シャフトを回転駆動する電動モータを備えることで、その回転速度制御により冷媒の流量制御が可能であるとともに、電動モータを発電機として使用することによりその回転エネルギーから電気エネルギー(発電出力)が得られると推定される。
米国特許第6,418,745号明細書 特開2007−298207号公報 特開2006−183517号公報
ところで、特許文献1のシステムでは、膨張仕事と圧縮仕事がバランスすることにより安定したピストンストロークが得られる。例えば膨張仕事に対し、圧縮仕事が減少した場合は、ピストンストロークが過大となり、ピストンがシリンダー壁に衝突するなどの不安定な運転となる可能性がある。膨張仕事はサイクルへの熱入力量、圧縮仕事は空調負荷によって決定される量であるため、例えば熱入力量が一定で、空調負荷が減少したときは上記の現象が現れる可能性がある。また、逆に膨張仕事に対し圧縮仕事が大きい場合は、ピストンストロークが十分得られず圧縮不足となる可能性があるあるいは、ピストンの圧縮機側の空間における低圧の冷媒の圧縮仕事を利用しない場合、膨張機側における高圧の作動流体の膨張仕事を回収する手段がないことから、エネルギーロスが生じることになる。
また、特許文献2のシステムでは、圧縮機側の回転子、膨張機側の回転子及びこれらを連結する電動モータ(発電機)を同軸上に配置する必要があり、装置全体としての大型化を余儀なくされる。また、圧縮機、膨張機、モータをそれぞれ個々に設ける必要があるため、部品点数も多く複雑な構成となる。また、構造上、冷媒の圧縮比及び膨張比を変更できないため、例えば冷凍サイクルの放熱温度又は吸熱温度の変化などにより適切な圧縮比又は膨張比が変化した場合、圧縮不足(膨張不足)や、過圧縮(過膨張)などの非効率な運転となる場合がある。また、回転型の膨張機として主として用いられるスクロール型またはロータリー型は、構造上膨張比を大きく取れないため、入熱温度が高い場合、充分膨張仕事を取ることができずに非効率となる場合がある。
さらに、特許文献3のシステムでは、回転を往復動に変換させるため、斜板装置を用いていることから、装置全体としての大型化を余儀なくされる。また、圧縮機としての機能を有しないことで、例えば空調出力への利用ができないなど、その用途が限定されたものとなる。
本発明の目的は、極めて小型且つ簡易な構造で、フリーピストンの往復動作をより安定化させ、気体の作動流体の膨張仕事から圧縮仕事への変換を行うとともに発電出力を取得することができる往復動型膨張圧縮機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、シリンダーと、該シリンダーに往復動可能に収容され前記シリンダーを膨張部及び圧縮部に区画するフリーピストンと、前記膨張部と連通し流路の開閉を行う高圧吸入弁及び低圧吐出弁と、前記圧縮部と連通し流路の開閉を行う低圧吸入弁及び高圧吐出弁とを備え、前記膨張部における作動流体の膨張仕事を前記圧縮部における作動流体の圧縮仕事に変換する往復動型膨張圧縮機において、前記フリーピストンと一体でインナーヨーク及び該インナーヨーク外周に埋設された永久磁石を有するモータ可動子と、前記シリンダーの外周側に設けられ、アウターヨーク及び該アウターヨークに内蔵されたコイルを有するモータ固定子とを備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記シリンダーに前記フリーピストンを往復動可能に収容することで前記シリンダーを前記膨張部及び前記圧縮部に区画する、極めて小型で簡易な構造にできる。また、前記フリーピストンと一体の前記モータ可動子及び前記シリンダーの外周側に設けられた前記モータ固定子によりモータ(リニアモータ)を構成したことで、前記コイルの通電制御により前記モータ固定子及び前記モータ可動子間に働く発電による制動力又は、モータ推力による推進力を利用して前記フリーピストンの振幅を制御し、振幅量の安定を図ることができる。例えば何らかの影響を受けて前記フリーピストンの動作(往復動)が不安定になろうとした場合に、該モータの制御によってこれを抑制することができる。さらに、前記圧縮部における低圧の作動流体の圧縮仕事を利用しない場合、モータを発電機として使用することにより前記膨張部における高圧の作動流体の膨張仕事(フリーピストンの運動エネルギー)から電気エネルギー(発電出力)を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の往復動型膨張圧縮機において、前記コイルの通電制御により前記モータ固定子及び前記モータ可動子間に働く発電による制動力又は、モータ推力による推進力を利用して前記フリーピストンの振幅を制御する振幅制御手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記振幅制御手段により、前記フリーピストンの振幅が制御(制動制御又は駆動制御)されることで、例えば装置の起動時や運転状態の条件変更時などに前記フリーピストンの挙動が過渡的不安定状態に陥ることを抑制することができる。あるいは、装置の定常運転時に前記フリーピストンの振幅(ストローク)を一定に制御することで、装置の安定駆動が可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の往復動型膨張圧縮機において、前記高圧吸入弁及び前記低圧吐出弁の開閉タイミングを変更することにより前記フリーピストンの振動数を制御する振動数制御手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、作動流体の流量は、前記振動数制御手段により、前記高圧吸入弁及び前記低圧吐出弁の開閉タイミングを変更することにより前記フリーピストンの振動数(駆動周波数)を制御することで制御される。この際、前記フリーピストンの振動数が前記フリーピストンと磁気によるバネとガスが持つバネによって構成される振動系の固有振動数を大きく外れる場合、前記フリーピストンの振幅の減少が発生する。この場合、前記コイルの通電制御により前記モータ固定子及び前記モータ可動子間の電磁力を制御して磁気によるバネ力を調整し、振動系が持つ固有振動数を前記フリーピストンの駆動周波数に近づける。これにより、前記フリーピストンの振幅の減少を避けることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の往復動型膨張圧縮機において、作動流体の温度の変化に伴う高圧圧力の変化に合わせ、前記高圧吸入弁の開時間を変更することにより、膨張圧力比を制御する膨張圧力比制御手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記膨張圧力比制御手段により、作動流体の温度の変化(作動流体の圧力変化)に合わせて、前記高圧吸入弁の開時間を変更することにより、膨張圧力比が制御される。従って、作動流体の温度が変化して高圧圧力が変化した場合、高圧圧力/低圧圧力の割合に合致する膨張圧力比を前記膨張機で得ることが可能となる。従って、実際の膨張圧力比が適正化されることで、例えば膨張不足が生じて動力発生効率が低下したりすることを抑制できる。
請求項5に記載の発明は、熱入力で膨張仕事を発生するランキンサイクルと、圧縮仕事から空調出力を得る蒸気圧縮式ヒートポンプの組合せシステムで、シリンダーと、該シリンダーに往復動可能に収容され前記シリンダーを膨張部及び圧縮部に区画するフリーピストンと、前記膨張部と連通し流路の開閉を行う高圧吸入弁及び低圧吐出弁と、前記圧縮部と連通し流路の開閉を行う低圧吸入弁及び高圧吐出弁とを備え、前記膨張部における作動流体の膨張仕事を前記圧縮部における作動流体の圧縮仕事に変換する往復動型膨張圧縮機において、前記低圧吐出弁に接続され、該低圧吐出弁から吐出された作動流体を放熱する凝縮器と、前記凝縮器に接続され、該凝縮器から供給された作動流体を昇圧するポンプと、前記ポンプに接続され、該ポンプから供給された作動流体に熱源から熱入力して前記高圧吸入弁に供給する蒸発器と、前記高圧吐出弁に接続され、該高圧吐出弁から吐出された作動流体を放熱する凝縮器と、前記凝縮器に接続され、該凝縮器から供給された作動流体を絞り膨張する絞り弁と、前記絞り弁に接続され、該絞り弁から供給された作動流体に外部から熱入力して前記低圧吸入弁に供給する蒸発器と、前記フリーピストンと一体でインナーヨーク及び該インナーヨーク外周に埋設された永久磁石を有するモータ可動子と、前記シリンダーの外周側に設けられ、アウターヨーク及び該アウターヨークに内蔵されたコイルを有するモータ固定子とを備えことを要旨とする。
同構成によれば、前記シリンダーに前記フリーピストンを往復動可能に収容することで前記シリンダーを前記膨張部及び前記圧縮部に区画する、極めて小型で簡易な構造にできる。また、前記フリーピストンと一体の前記モータ可動子及び前記シリンダーの外周側に設けられた前記モータ固定子によりによりモータ(リニアモータ)を構成したことで、前記コイルの通電制御により前記モータ固定子及び前記モータ可動子間に働く発電による制動力又は、モータ推力による推進力を利用して前記フリーピストンの振幅を制御し、振幅量の安定を図ることができる。例えば何らかの影響を受けて前記フリーピストンの動作(往復動)が不安定になろうとした場合に、該モータの制御によってこれを抑制することができる。さらに、前記圧縮部における低圧の作動流体の圧縮仕事を利用しない場合、モータを発電機として使用することにより前記膨張部における高圧の作動流体の膨張仕事(フリーピストンの運動エネルギー)から電気エネルギー(発電出力)を得ることができる。また、前記高圧吸入弁(即ち膨張部)から吸入される作動流体は、前記ポンプにおいて昇圧され前記蒸発器において前記熱源から熱入力されることで、前記膨張部における高圧の作動流体の膨張仕事として回収することができる(ランキンサイクル)。
本発明では、極めて小型且つ簡易な構造で、フリーピストンの往復動作をより安定化させ、気体の作動流体の膨張仕事を圧縮仕事に変換するとともに発電出力を取得することができる往復動型膨張圧縮機を提供することができる。
本発明の第1の実施形態が適用されるランキンサイクル−蒸気圧縮式ヒートポンプシステムを示す構成図。 同実施形態を示す拡大図。 同実施形態の比エンタルピと冷媒の圧力との関係で示すグラフ。 ピストン変位と冷媒の圧力との関係を示すグラフ。 ピストン変位とピストン荷重との関係を示すグラフ。 ピストン変位とピストン荷重との関係を展開して示すグラフ。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 磁気ばねを示す模式図。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 (a)(b)は、膨張比の制御態様を示す模式図。 同実施形態の制御態様を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態が適用されるランキンサイクル−蒸気圧縮式ヒートポンプシステムを示す構成図。 ピストン変位と冷媒の圧力との関係を示すグラフ。 ピストン変位とピストン荷重との関係を示すグラフ。 ピストン変位とピストン荷重との関係を展開して示すグラフ。 本発明の第3の実施形態が適用される蒸気圧縮式ヒートポンプシステムを示す構成図。 同実施形態の比エンタルピと冷媒の圧力との関係で示すグラフ。 ピストン変位と冷媒の圧力との関係を示すグラフ。 ピストン変位とピストン荷重との関係を示すグラフ。 本発明の変形形態を示す構成図。 本発明の変形形態を示す構成図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態に係る往復動型膨張圧縮機1が適用されるランキンサイクル−蒸気圧縮式ヒートポンプシステム(組合せシステム)を示す構成図である。同図に示されるように、往復動型膨張圧縮機1は、有蓋有底略円筒状のシリンダー2と、該シリンダー2に往復動可能に収容されシリンダー2を膨張部3及び圧縮部4に区画するフリーピストン5と、膨張部3に連通する高圧吸入路6及び低圧吐出路7に配設された高圧吸入弁VH1及び低圧吐出弁VL1と、圧縮部4に連通する低圧吸入路8及び高圧吐出路9に配設された低圧吸入弁VL2及び高圧吐出弁VH2とを備えて構成される。なお、シリンダー2内でのフリーピストン5の往復動の範囲(有効振幅範囲)は、該フリーピストン5がシリンダー2の圧縮部4側の蓋壁に当接する位置(以下、「上死点DU」ともいう)から膨張部3側の底壁に当接する位置(以下、「下死点DL」ともいう)までの範囲に規制される。
高圧吸入弁VH1及び低圧吐出弁VL1は、例えば電磁弁からなり、膨張部3と連通し流路の開閉を行う。膨張部3は、基本的に、高圧吸入弁VH1を通じて2.5MPaの気体の作動流体としての冷媒(本実施例ではHFC−134a)を吸込むとともに、低圧吐出弁VL1を通じて1.0MPaの気体の冷媒を吐出する。また、低圧吸入弁VL2及び高圧吐出弁VH2は、例えばリード弁又は逆止弁からなり、各々の上流側及び下流側の圧力差に応じて圧縮部4と連通し流路の開閉を行う。圧縮部4は、基本的に、低圧吸入弁VL2を通じて0.4MPaの気体の冷媒を吸込むとともに、高圧吐出弁VH2を通じて1.0MPaの気体の冷媒を吐出する。
高圧吸入弁VH1は、冷媒配管20aを介して蒸発器21に接続されるとともに、該蒸発器21は、冷媒配管20bを介してポンプ22に接続される。また、低圧吸入弁VL2は、冷媒配管20cを介して蒸発器23に接続されるとともに、該蒸発器23は、冷媒配管20dを介して絞り弁24に接続され、更に該絞り弁24は、冷媒配管20eを介してポンプ22に接続される。一方、低圧吐出弁VL1及び高圧吐出弁VH2は、冷媒配管20f,20gをそれぞれ介して凝縮器25に接続されるとともに、該凝縮器25は、冷媒配管20hを介してポンプ22に接続される。蒸発器21等の配置される冷媒配管20a〜20hは、冷媒の循環する冷媒回路Lを構成する。
図2に拡大して示すように、フリーピストン5の外周部には、モータ可動子11が一体に設けられている。このモータ可動子11は、磁性材にて略円筒状に成形されたインナーヨーク12及び該インナーヨーク12に埋設された永久磁石13を有する。一方、シリンダー2(モータ可動子11)の外周側には、モータ可動子11の径方向に対向して、モータ固定子16が設けられている。このモータ固定子16は、磁性材にて略円環状に成形されたアウターヨーク17及び該アウターヨーク17に配置されたコイル18を有する。なお、アウターヨーク17は、永久磁石13の径方向に対向するシリンダー2側の内壁面の軸方向中央部に間隙を有する。モータ可動子11及びモータ固定子16は、リニアモータ10を構成するもので、モータ可動子11と一体のフリーピストン5は、モータ可動子11及びモータ固定子16(アウターヨーク17、コイル18)の磁気作用(電磁力)で駆動される。つまり、フリーピストン5は、モータ可動子一体型のピストンとして構成されている。
制御装置30は、例えばマイコンを主体に構成されており、高圧吸入弁VH1及び低圧吐出弁VL1にそれぞれ電気的に接続されて各々を開閉制御するとともに、ポンプ22に電気的に接続されてその圧力(流量)を制御し、更にドライバ31を介してモータ固定子16のコイル18に電気的に接続されて該コイル18を通電制御等する。例えば制御装置30は、コイル18の通電制御によりモータ可動子11及びモータ固定子16間の電磁力を制御してフリーピストン5を制御する。また、制御装置30は、膨張部3の圧力を検出する第1圧力センサ32に電気的に接続されるとともに、圧縮部4の圧力を検出する第2圧力センサ33に電気的に接続される。なお、制御装置30は、コイル18に通電する電流(モータ電流)若しくは電圧、又は変位計34の位置信号Stに基づいて、フリーピストン5の位置を検出する。制御装置30は、第1圧力センサ32及び第2圧力センサ33の圧力信号P1,P2、並びに位置信号Stに基づいて、低圧吐出弁VL1及び高圧吐出弁VH2の開閉動作(開閉タイミング、開閉時間等)、ポンプ22の圧力(流量)、並びにリニアモータ10の推力(フリーピストン5の振幅、振動数等)をそれぞれ制御する。
ここで、ランキンサイクル−蒸気圧縮式ヒートポンプシステムの基本的な動作について説明する。
図1に示すように、高圧吸入弁VH1を介して膨張部3に吸入された高温高圧の冷媒は、該膨張部3において断熱膨張されて低圧になり、低圧吐出弁VL1を介して凝縮器25に吐出される。そして、冷媒は、凝縮器25において冷却・等圧変化して外部に放熱する。続いて、冷媒は、ポンプ22において圧縮されて高圧になる。そして、冷媒は、蒸発器21において外部の熱源からの入熱(廃熱などの入熱)により加熱・等圧変化した後、前述の態様で膨張部3に吸入される。以上の過程を繰り返すことで、蒸発器21における熱源から冷媒への入熱が、膨張部3における高温高圧の冷媒の膨張仕事として回収される(ランキンサイクル)。
一方、低圧吸入弁VL2を介して圧縮部4に吸入された低圧の冷媒は、該圧縮部4において断熱圧縮されて高温高圧になり、高圧吐出弁VH2を介して凝縮器25に吐出される。そして、冷媒は、凝縮器25において冷却・等圧変化して外部に放熱する。続いて、冷媒は、絞り弁24において絞り膨張して低温低圧になる。そして、冷媒は、蒸発器23において外部からの吸熱により加熱・等圧変化した後、前述の態様で圧縮部4に吸入される。以上の過程を繰り返すことで、圧縮部4における冷媒の圧縮仕事に基づいて、蒸発器23において外部から吸熱される。(蒸気圧縮式ヒートポンプ)。膨張部3における高圧の冷媒の膨張仕事の一部が、圧縮部4における低圧の冷媒の圧縮仕事として回収されていることはいうまでもない。
そして、冷房などの冷熱利用の場合は、凝縮器25から外部に放熱し、蒸発器23の吸熱を利用する。一方、給湯などの高温利用の場合は、蒸発器23により外部から吸熱し、凝縮器25の放熱を利用する。
図3は、上述した各サイクルの冷媒の状態を比エンタルピhと、圧力Pとの関係で示すグラフ(いわゆるモリエル線図)である。
まず、膨張部3側のランキンサイクルについて説明する。同図に示すように、工程(1)では、過熱蒸気の冷媒は、膨張部3における断熱膨張によって2.5MPaから1.0MPaまで圧力Pの減少した低圧の過熱蒸気になる。そして、工程(2)では、過熱蒸気の冷媒は、凝縮器25における冷却・等圧変化で湿り蒸気になり、1.0MPaの圧力Pのまま比エンタルピhが247kJ/kgまで減少する。続いて、工程(3)では、液体に相変化した冷媒は、ポンプ22における等比エンタルピ変化で、247kJ/kgの比エンタルピhのまま圧力Pが2.5MPaまで増加する。そして、工程(4)では、液体の冷媒は、蒸発器21における外部の熱源からの入熱により蒸発潜熱で気化し、等圧変化で工程(1)の過熱蒸気になる。この際、冷媒は、2.5MPaの圧力Pのまま比エンタルピhが444kJ/kgまで増加する。このような工程(1)〜(4)の繰り返しによってランキンサイクルが実現される。
次に、圧縮部4側の蒸気圧縮式ヒートポンプについて説明する。同図に示すように、工程(6)では、過熱蒸気の冷媒は、圧縮部4における断熱圧縮によって0.4MPaから1.0MPaまで圧力Pの増加した高温高圧の過熱蒸気になる。そして、工程(7)では、過熱蒸気の冷媒は、凝縮器25における冷却・等圧変化で液体に相変化し、1.0MPaの圧力Pのまま比エンタルピhが247kJ/kgまで減少する。続いて、工程(8)では、液体の冷媒は、絞り弁24における等比エンタルピ変化で、247kJ/kgの比エンタルピhのまま圧力Pが0.4MPaまで減少する。そして、工程(9)では、湿り蒸気に相変化冷媒は、蒸発器23において外部から吸熱し、等圧変化で工程(6)の過熱蒸気になる。この際、冷媒は、0.4MPaの圧力Pのまま比エンタルピhが411kJ/kgまで増加する。このような工程(6)〜(9)の繰り返しによって蒸気圧縮式ヒートポンプが実現される。
図4は、膨張部3及び圧縮部4の各々におけるフリーピストン5の変位と冷媒の圧力との関係を示すグラフである。
同図に示すように、膨張部3は、上死点DU付近で高圧吸入弁VH1が開放されることで、フリーピストン5を下死点DL側に移動させつつ2.5MPaで気体の冷媒を吸込み、その後に高圧吸入弁VH1が閉鎖されることで、フリーピストン5を更に移動させつつ下死点DL付近で1.0MPaになるまで気体の冷媒を膨張させる。一方、低圧吸入弁VL2及び高圧吐出弁VH2が閉鎖される圧縮部4は、上死点DU付近で内部の気体の冷媒を0.4MPaから圧縮し始める。そして、下死点DL付近で内部の気体の冷媒が1.0MPaに達すると、高圧吐出弁VH2が開放されることで該高圧吐出弁VH2が閉鎖されるまで1.0MPaで気体の冷媒を吐出する。
続いて、フリーピストン5が下死点DL側から上死点DU側に移動(反転移動)する際は、低圧吐出弁VL1及び低圧吸入弁VL2が開放されることで、膨張部3は、1.0MPaで気体の冷媒を吐出するとともに、圧縮部4は、0.4MPaで気体の冷媒を吸込む。
以上により、往復動型膨張圧縮機1における膨張部3及び圧縮部4の冷媒の圧力変化、並びにこれに伴うフリーピストン5の往復動によって、前述の各サイクルが実現されている。
図5は、フリーピストン5の変位と膨張部3及び圧縮部4の両側からの冷媒の圧力によって該フリーピストン5に加わる荷重(ピストン荷重)との関係を示すグラフである。同図において、ピストン荷重の+側は、フリーピストン5を上死点DU側から下死点DL側に押圧する力を表し、−側は、フリーピストン5を下死点DL側から上死点DU側に押圧する力を表す。同図に示すように、フリーピストン5が上死点DU側から下死点DL側に移動する際には、ピストン荷重の漸減に伴って、上死点DUから中間位置までは+の荷重となり、該中間位置から下死点DLまでは−の荷重となる。そして、フリーピストン5が下死点DL側から上死点DU側に移動する際には、若干の+の荷重となる。
図6は、このようなフリーピストン5の変位を時系列的に展開したときのピストン荷重との関係を示すグラフである。同図に示すように、ピストン荷重は、フリーピストン5の時系列的な変位(時間相当)に対して周期性を有するものの、1周期では不規則な推移を示している。ただし、系の持つ固有振動数付近であれば計算上、フリーピストン5は連続運転(連続振動)可能であることが確認されている。また、リニアモータ10を制御することで、フリーピストン5の振動状態を主体的に制御可能である。
具体的には、例えば装置の起動時や運転状態の条件変更時などにフリーピストン5の挙動が過渡的不安定状態に陥ろうとする際、制御装置30は、位置信号St等に基づくコイル18の通電制御(モータ電流の制御)によりリニアモータ10を制御してフリーピストン5の振幅を制御(制動制御又は駆動制御)する。これにより、フリーピストン5が定常状態に至るまで安定制御される。特に、フリーピストン5の振幅を制動制御する場合には、リニアモータ10の発電出力として取得することができる。また、フリーピストン5の挙動が安定した後、即ち装置の定常運転時は、制御装置30は、同じくリニアモータ10を制御してフリーピストン5の振幅(ストローク)を一定に制御するなど適正制御する。これにより、フリーピストン5が、例えば上死点DU又は下死点DLでシリンダー2と干渉したりすることが回避される。(振幅制御手段)
図7は、制御装置30によるリニアモータ10(フリーピストン5)の制御態様を概略的に示すフローチャートである。同図に示すように、装置の起動時や運転状態の条件変更時には(S1)、フリーピストン5が定常状態に至るまで安定制御される(S2)。そして、フリーピストン5の安定後は(S3)、該フリーピストン5の振幅(ストローク)が適正制御される(S4)。
また、蒸発器21における外部の熱源からの熱入力量(入熱量)に応じた効率的な冷媒の流量制御を行う際には、制御装置30は、高圧吸入弁VH1及び低圧吐出弁VL1の開閉タイミング(具体的には開閉周波数及び開時間)を調整し、フリーピストン5の振動数(駆動周波数)を制御する。この際、フリーピストン5の振動数が制御によってフリーピストン5と磁気によるバネとガスが持つバネによって構成される振動系の固有振動数を大きく外れる場合、フリーピストン5の振幅の減少が発生する。制御装置30は、コイル18の通電制御によりモータ固定子16及びモータ可動子11間の電磁力を制御して磁気によるバネ力を調整し、振動系が持つ固有振動数をフリーピストン5の駆動周波数に近づける。なお、制御装置30には、振動系が持つ固有振動数をフリーピストン5の該当の駆動周波数に近づけるためのコイル18の通電制御態様(即ち磁気バネの制御態様)を表すマップが予め格納されている。つまり、制御装置30は、このマップに従ってコイル18を通電制御することで、振動系が持つ固有振動数をフリーピストン5の駆動周波数に近づける。この際、位置信号Stを併せ参照してもよい。これにより、フリーピストン5の振幅の減少を避けることができる。このように、蒸発器21における熱源からの熱入力量の変化(冷媒の流量)に合わせてフリーピストン5の振動数が制御されることで、熱量を有効利用可能な効率的な振動状態にすることができる。(振動数制御手段)
図8は、制御装置30によるフリーピストン5の振動数制御態様を概念的に示す模式図である。既述のように、制御装置30は、冷媒が所要の流量になるようにフリーピストン5の振動数(駆動周波数)を制御する。この際、制御装置30は、前述のマップに基づくコイル18の通電制御(モータ電流の制御)により磁気ばねKを制御することで、実質的な固有振動数を変化させてフリーピストン5の振動数に固有振動数を近づけ、フリーピストン5が適切な振幅を得られるように制御する。
図9は、制御装置30によるリニアモータ10(フリーピストン5)の制御態様を概略的に示すフローチャートである。同図に示すように、蒸発器21における熱源からの入熱量が変化すると(S11)、該入熱量に最適な冷媒の流量に相当するフリーピストン5の周波数(振動数)が計算されるとともに、該周波数を実現する磁気ばねKのばね定数が決定される(S12)。そして、当該周波数が設定されてこれに合わせて高圧吸入弁VH1、低圧吐出弁VL1、低圧吸入弁VL2及び高圧吐出弁VH2の開閉タイミングが制御され(S13)、磁気ばねKのばね定数が設定されてこれに合わせてリニアモータ10が制御される(S14)。
さらに、冷媒の温度(冷媒の圧力)が変わった場合には、制御装置30は、高圧吸入弁VH1の開時間等を変更することにより、当該温度変化(冷媒の圧力変化)に合わせて膨張圧力比(圧縮圧力比)を制御する(膨張圧力比制御手段)。具体的には、ランキンサイクルにおいて、蒸発器21における外部の熱源からの熱入力温度T1又は凝縮器25における放熱温度T2が変わった場合には、制御装置30は、高圧吸入弁VH1等の開時間を変更するとともにポンプ22の圧力を変更することで、当該温度変化(冷媒の圧力変化)に合わせて膨張圧力比(圧縮圧力比)を制御する。これは、熱入力温度T1又は放熱温度T2が変わった場合、当該温度T1,T2の冷媒の飽和温度に対応する飽和圧力に各サイクルの圧力レベルを合わせる必要があるためである(図3参照)。特に、膨張部3における膨張圧力比を蒸気圧力に合わせることにより、膨張仕事を十分に取り出すことが可能になる。そして、冷媒の膨張不足による動力発生効率の低下が抑制される。なお、制御装置30は、圧力信号P1,P2等に基づき蒸発器21における熱入力温度(の変化)又は凝縮器25における放熱温度(の変化)を検出する。
図10(a)(b)は、制御装置30による膨張部3での膨張圧力比の制御態様を示す模式図である。図10(a)に示すように、熱入力温度T1が高い場合には、高圧吸入弁VH1の開時間が短く設定されて、ポンプ22においてより高圧に設定された冷媒が膨張部3に短時間で吸入される。そして、高圧吸入弁VH1の閉鎖に伴い、膨張部3内の冷媒(パターンを付した領域で図示)は、その圧力レベルに応じた十分な膨張圧力比で膨張する。一方、図10(b)に示すように、熱入力温度T1が低い場合には、高圧吸入弁VH1の開時間が長く設定されて、ポンプ22においてより低圧に設定された冷媒が膨張部3に長時間に亘って吸入される。そして、高圧吸入弁VH1の閉鎖に伴い、膨張部3内の冷媒(パターンを付した領域で図示)は、その圧力レベルに応じた小さい膨張圧力比で膨張する。
図11は、制御装置30による高圧吸入弁VH1の制御態様を概略的に示すフローチャートである。同図に示すように、熱入力温度T1の変化(圧力変化)が生じると(S21)、膨張部3の圧力比(膨張圧力比に相当)が計算される(S22)。そして、当該圧力比が設定されてこれに合わせて高圧吸入弁VH1の開時間が変更され(S23)、ポンプ22の圧力が制御される(S24)。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態の往復動型膨張圧縮機1は、シリンダー2にフリーピストン5を往復動可能に収容することでシリンダー2を膨張部3及び圧縮部4に区画する、極めて小型で簡易な構造にできる。また、フリーピストン5の外周部に設けられたモータ可動子11及びシリンダー2の外周側に設けられたモータ固定子16によりリニアモータ10を構成した。このため、コイル18の通電制御によりモータ固定子16及びモータ可動子11間に働く発電による制動力又は、モータ推力による推進力を利用してフリーピストン5の振幅を制御し、振幅量の安定を図ることができる。例えば何らかの影響を受けてフリーピストン5の動作(往復動)が不安定になろうとした場合に、該リニアモータ10の制御によってこれを抑制することができる。さらに、圧縮部4における低圧の冷媒の圧縮仕事を利用しない場合、リニアモータ10を発電機として使用することにより膨張部3における高圧の冷媒の膨張仕事(フリーピストン5の運動エネルギー)から電気エネルギー(発電出力)を得ることができる。
(2)本実施形態では、制御装置30により、フリーピストン5の振幅が制御(制動制御又は駆動制御)されることで、例えば装置の起動時や運転状態の条件変更時などにフリーピストン5の挙動が過渡的不安定状態に陥ることを抑制することができる。あるいは、装置の定常運転時にフリーピストン5の振幅(ストローク)を一定に制御することで、装置の安定駆動が可能となる。
(3)本実施形態では、ランキンサイクルにおいて熱源から熱入力する際、当該熱入力量の変化に合わせて冷媒の流量を制御することで、熱源の熱量(廃熱など)を有効利用することができる。そして、冷媒の流量は、制御装置30により、高圧吸入弁VH1及び低圧吐出弁VL1の開閉タイミング(開閉周波数、開時間)を変更することによりフリーピストン5の振動数(駆動周波数)を制御することで制御される。この際、コイル18の通電制御によりモータ固定子16及びモータ可動子11間の電磁力を制御して磁気によるバネ力を調整し、振動系が持つ固有振動数をフリーピストン5の駆動周波数に近づけることで、フリーピストン5の振幅の減少を避けることができる。従って、熱源からの熱入力量の変化(冷媒の流量)に合わせてフリーピストン5の振動数が制御されることにより、熱量を有効利用可能な振動状態にすることができる。
(4)本実施形態では、制御装置30により、冷媒の温度の変化(冷媒の圧力変化)に合わせて、高圧吸入弁VH1の開時間を変更することにより、膨張圧力比が制御される。従って、冷媒の温度が変化して高圧圧力が変化した場合、高圧圧力/低圧圧力の割合に合致する膨張圧力比を膨張機3で得ることが可能となる。すなわち、ランキンサイクルにおいては、熱入力温度T1の変化(冷媒の圧力変化)に合わせて、高圧吸入弁VH1の開時間が変更されるとともにポンプ22の圧力(高圧吸入弁VH1から吸入される冷媒の圧力)が変更されて、膨張圧力比が制御される。従って、熱源からの熱入力温度T1が変化し外部の循環経路(蒸気圧縮式ヒートポンプ)に最適に合致する膨張圧力比(圧力比)が変化しても、これに合わせて実際の膨張圧力比が適正化されることで、例えば膨張不足が生じて動力発生効率が低下したりすることを抑制できる。
(5)本実施形態では、ランキンサイクルにおいて、高圧吸入弁VH1(即ち膨張部3)から吸入される冷媒は、蒸発器21において熱源から熱入力されることで、膨張部3における高圧の冷媒の膨張仕事として回収することができる。
(6)本実施形態では、熱源の熱量(廃熱など)に基づく膨張部3の膨張仕事を圧縮部4の圧縮仕事に変換して、蒸気圧縮式ヒートポンプにおける空調出力に利用することができる。また、空調出力(空調負荷)が不要な場合は、熱源の熱量(廃熱など)に基づく膨張部3の膨張仕事をリニアモータ10の発電出力として取得することができる。
(7)本実施形態では、往復動型膨張圧縮機1を採用したことで、例えば回転式のものと比較して大きな膨張比を確保することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。なお、第2の実施形態は、シリンダーの各側に膨張部及び圧縮部をそれぞれ備えたダブルアクティング型の往復動型膨張圧縮機にしたことが第1の実施形態と異なる構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明は省略する。
図12は、本実施形態に係る往復動型膨張圧縮機41を示す構成図である。同図に示されるように、往復動型膨張圧縮機41の備えるシリンダー42は、略円筒状の大径部42a及び該大径部42aよりも縮径されてその両開口端に接続される一対の有蓋略円筒状の小径部42b,42cを一体的に有する。そして、シリンダー42には、段付き略円柱状のフリーピストン43が往復動可能に収容されている。このフリーピストン43は、大径部42aを一対の圧縮部44,45に区画する略円柱状の第1ピストン43aを有するとともに、該第1ピストン43aよりも縮径されてその両端に接続され小径部42b,42cにそれぞれ膨張部46,47を区画する一対の略円柱状の第2ピストン43b,43cを有する。
また、一方の膨張部46に連通する流路46a,46bに配設された開閉弁VH11,VL11を備えるとともに、一方の圧縮部44に連通する流路44a,44bに配設された開閉弁VH21,VL21を備える。さらに、他方の膨張部47に連通する流路47a,47bに配設された開閉弁VH12,VL12を備えるとともに、他方の圧縮部45に連通する流路45a,45bに配設された開閉弁VH22,VL22を備える。
このような構成にあって、前記第1の実施形態に準じたサイクルをシリンダー42の両側(圧縮部44,45、膨張部46,47)で互いに逆位相の関係で行うことで、図13に示すように、1サイクルにおける冷媒の処理量が同等のサイズのまま約2倍になる。
そして、図14にフリーピストン43の変位とピストン荷重との関係を示すように、ピストン荷重は、フリーピストン43の中央位置(中心位置)に対して上死点DU側が+の荷重となり、該中央位置に対して下死点DL側が−の荷重となるように左右対称となる。膨張圧縮機1を自立的に連続で駆動させるためには、膨張圧縮機1の損失を見込み、圧縮仕事に対して膨張仕事を大きめに設定する。図14の線図で囲まれた面積はこの圧縮仕事に対し、膨張仕事が上回る量に対応する。そして、ピストン荷重は、前記の理由で上死点及び下死点で凹凸が生まれるが、サイン波形に近似したフリーピストン43の駆動力が得られる。
図15は、このようなフリーピストン43の変位を時系列的に展開したときのピストン荷重との関係を示すグラフである。同図に示すように、ピストン荷重は、フリーピストン43の時系列的な変位(時間相当)に対して周期性を有しており、前記の理由で上死点及び下死点で凹凸が生まれるが、1周期においてサイン波形に近似して推移する。これにより、フリーピストン43は広い運転条件下で連続運転(連続振動)可能である。なお、リニアモータ10を制御することで、フリーピストン43の振動状態を主体的に制御可能であることは前記第1の実施形態と同様である。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態と同様の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、ダブルアクティング型の往復動型膨張圧縮機41にしたことで、1サイクルにおける冷媒の処理量を同等のサイズのまま2倍にすることができる。また、1周期におけるピストン荷重をサイン波形に近似して推移させたことで、フリーピストン5の振動をより広い運転条件下で安定化して実現することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、前記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図16は、本実施形態に係る往復動型膨張圧縮機1が適用される蒸気圧縮式ヒートポンプシステムを示す構成図である。同図に示されるように、往復動型膨張圧縮機1の膨張部3は、基本的に、高圧吸入弁VH1を通じて10MPaの気体の冷媒(本実施例では二酸化炭素)を吸込むとともに、低圧吐出弁VL1を通じて5MPaの気体の冷媒を吐出する。圧縮部4は、基本的に、低圧吸入弁VL2を通じて5MPa以上の気体の冷媒を吸込むとともに、高圧吐出弁VH2を通じて10MPa以上の気体の冷媒を吐出する。
高圧吸入弁VH1は、冷媒配管50aを介して凝縮器51に接続されるとともに、該凝縮器51は、冷媒配管50bを介して高圧吐出弁VH2に接続される。また、低圧吐出弁VL1は、冷媒配管50cを介して蒸発器52に接続されるとともに、該蒸発器52は、冷媒配管50dを介して低圧吸入弁VL2に接続される。フリーピストン5等の配置される冷媒配管50a〜50dは、冷媒の循環する冷媒回路L1を構成する。
ここで、蒸気圧縮式ヒートポンプシステムの基本的な動作について説明する。
フリーピストン5の往復動に伴い、圧縮部4において圧縮された冷媒は、高圧吐出弁VH2を介して凝縮器51に吐出される。凝縮器51では、高温になった気体の冷媒の熱が外部に放熱される。そして、高圧吸入弁VH1が開放されると、膨張部3に気体の冷媒が吸入される。その後、高圧吸入弁VH1が閉鎖されると、フリーピストン5が圧縮部4側に移動することで気体の冷媒が膨張する。このとき、圧縮部4の気体の冷媒は、フリーピストン5の移動に伴って高圧に圧縮される。続いて、フリーピストン5の反転により該フリーピストン5が膨張部3側に移動するとともに低圧吐出弁VL1が開放されると、低圧の気体の冷媒が蒸発器52に排出される。蒸発器52では、低温で気液二相状態となった冷媒は、外部から吸熱して気体状態に変化する。そして、低圧の気体の冷媒は、低圧吸入弁VL2を介して圧縮部4に吸入される。以上の過程を繰り返して冷媒の圧力レベルによる相変化温度の相違を利用することで、ヒートポンプ作用である低温からの吸熱、高温側への放熱が行われる。そして、冷房などの冷熱利用の場合は、凝縮器51から外部に放熱し、蒸発器52の吸熱を利用する。一方、給湯などの高温利用の場合は、蒸発器52により外部から吸熱して、凝縮器51の放熱を利用する。
なお、膨張部3での気体の冷媒の膨張仕事は、フリーピストン5を介して圧縮部4での気体の冷媒の圧縮仕事に変換されている。従って、膨張仕事<(圧縮仕事+損失)の関係になるため、仕事の不足分をリニアモータ10で駆動制御している。この駆動制御は、フリーピストン5の振幅を適切な範囲に収めるため適切な位相でフリーピストン5に推力を与える制御である。
図17は、上述した各サイクルの冷媒の状態を比エンタルピhと、圧力Pとの関係で示すグラフ(いわゆるモリエル線図)である。前述のヒートポンプ作用は、同図に示す冷媒の圧力レベルによる相変化温度の相違を利用することで実現されている。
図18は、膨張部3及び圧縮部4の各々におけるフリーピストン5の変位と冷媒の圧力との関係を示すグラフである。同図に示すように、膨張部3は、上死点DU付近で高圧吸入弁VH1が開放されることで、フリーピストン5を下死点DL側に移動させつつ10MPaで気体の冷媒を吸込み、その後に高圧吸入弁VH1が閉鎖されることで、フリーピストン5を更に移動させつつ下死点DL付近で5MPaになるまで気体の冷媒を膨張させる。一方、低圧吸入弁VL2及び高圧吐出弁VH2が閉鎖される圧縮部4は、上死点DU付近で内部の気体の冷媒を5MPaから圧縮し始める。そして、下死点DL付近で内部の気体の冷媒が10MPaに達すると、高圧吐出弁VH2が開放されることで該高圧吐出弁VH2が閉鎖されるまで10MPaで気体の冷媒を吐出する。
続いて、フリーピストン5が下死点DL側から上死点DU側に移動(反転移動)する際は、低圧吐出弁VL1及び低圧吸入弁VL2が開放されることで、膨張部3は、5MPaで気体の冷媒を吐出するとともに、圧縮部4は、5MPaで気体の冷媒を吸込む。
以上により、往復動型膨張圧縮機1における膨張部3及び圧縮部4の冷媒の圧力変化、並びにこれに伴うフリーピストン5の往復動によって、前述のヒートポンプ作用が実現されている。
図19は、フリーピストン5の変位と冷媒のピストン荷重との関係を示すグラフである。同図に示すように、フリーピストン5が上死点DU側から下死点DL側に移動する際には、ピストン荷重の漸減に伴って、上死点DUから中間位置までは+の荷重となり、該中間位置から下死点DLまでは−の荷重となる。従って、リニアモータ10は、上死点DUから中間位置までは発電機として動作し、中間位置から下死点DLまではモータとして動作してフリーピストン5を制御する。そして、フリーピストン5が下死点DL側から上死点DU側に移動する際には、ゼロの荷重となる。従って、ピストン荷重は、フリーピストン5の時系列的な変位(時間相当)に対して周期性を有するものの、1周期では不規則な推移を示す(図6参照)。ただし、系の持つ固有振動数付近であれば計算上、フリーピストン5は連続運転(連続振動)可能であることが確認されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における(1)(2)(7)の効果と同様の効果が得られるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図20に示すように、大径部61a及び該大径部61aよりも縮径されてその両開口端に接続される一対の小径部61b,61cを一体的に有するシリンダー61に、段付き柱状のフリーピストン62を往復動可能に収容した往復動型膨張圧縮機であってもよい。なお、大径部61a内では、両側の空間が相互に連通しており、フリーピストン62の両側となる小径部61b,61c内に膨張部3及び圧縮部4が区画される。このように、相対的にモータ可動子11の外径が大きくなり、小径部61b,61cを往復動するフリーピストン62の両端部の外径が小さくなるように変更することで、膨張部3及び圧縮部4の圧力差が大きい場合であっても、ピストン荷重に対するリニアモータ10の駆動力を余裕を持って確保することができる。
・図21に示すように、シリンダー71に往復動可能に収容されたフリーピストン72の長手方向中央部に設けた磁性材からなるインナーヨーク73の両端部に、先端に向かって徐々に縮径されるテーパ73a,73bをそれぞれ形成するとともに、中央部に永久磁石74を埋設してもよい。インナーヨーク73及び永久磁石74は、モータ可動子75を構成する。そして、モータ可動子75の外周側でケース(圧力容器)70に収容される磁性材からなるアウターヨーク76の両端部に、先端に向かって徐々に縮開されるテーパ76a,76bをそれぞれ形成するとともに、各テーパ76a,76bに対応して一対のコイル77,78を埋設する。アウターヨーク76及びコイル77,78は、モータ固定子79を構成する。なお、アウターヨーク76は、両コイル77,78間に中央磁極76cを形成しており、モータ可動子75(フリーピストン72)は、基本的にコイル77,78が互いに逆極性で通電制御されることで駆動される。この場合、テーパ73a,73b、76a,76bを配設したことで、上死点DU及び下死点DLでの推力を向上させることができる。
VH1…高圧吸入弁、VH2…高圧吐出弁、VL1…低圧吐出弁、VL2…低圧吸入弁、1,41…往復動型膨張圧縮機、2,42,61,71…シリンダー、3,46,47…膨張部、4,44,45…圧縮部、5,43,62,72…フリーピストン、11,75…モータ可動子、12,73…インナーヨーク、13,74…永久磁石、16,79…モータ固定子、17,76…アウターヨーク、18,77,78…コイル、21,23,52…蒸発器、22…ポンプ、24…絞り弁、25,51…凝縮器、30…制御装置(振幅制御手段、振動数制御手段、膨張圧力比制御手段)。

Claims (5)

  1. シリンダーと、該シリンダーに往復動可能に収容され前記シリンダーを膨張部及び圧縮部に区画するフリーピストンと、前記膨張部と連通し流路の開閉を行う高圧吸入弁及び低圧吐出弁と、前記圧縮部と連通し流路の開閉を行う低圧吸入弁及び高圧吐出弁とを備え、前記膨張部における作動流体の膨張仕事を前記圧縮部における作動流体の圧縮仕事に変換する往復動型膨張圧縮機において、
    前記フリーピストンと一体でインナーヨーク及び該インナーヨーク外周に埋設された永久磁石を有するモータ可動子と、
    前記シリンダーの外周側に設けられ、アウターヨーク及び該アウターヨークに内蔵されたコイルを有するモータ固定子とを備えたことを特徴とする往復動型膨張圧縮機。
  2. 請求項1に記載の往復動型膨張圧縮機において、
    前記コイルの通電制御により前記モータ固定子及び前記モータ可動子間に働く発電による制動力又は、モータ推力による推進力を利用して前記フリーピストンの振幅を制御する振幅制御手段を備えたことを特徴とする往復動型膨張圧縮機。
  3. 請求項1又は2に記載の往復動型膨張圧縮機において、
    前記高圧吸入弁及び前記低圧吐出弁の開閉タイミングを変更することにより前記フリーピストンの振動数を制御する振動数制御手段を備えたことを特徴とする往復動型膨張圧縮機。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の往復動型膨張圧縮機において、
    作動流体の温度の変化に伴う高圧圧力の変化に合わせ、前記高圧吸入弁の開時間を変更することにより、膨張圧力比を制御する膨張圧力比制御手段を備えたことを特徴とする往復動型膨張圧縮機。
  5. 熱入力で膨張仕事を発生するランキンサイクルと、圧縮仕事から空調出力を得る蒸気圧縮式ヒートポンプの組合せシステムで、シリンダーと、該シリンダーに往復動可能に収容され前記シリンダーを膨張部及び圧縮部に区画するフリーピストンと、前記膨張部と連通し流路の開閉を行う高圧吸入弁及び低圧吐出弁と、前記圧縮部と連通し流路の開閉を行う低圧吸入弁及び高圧吐出弁とを備え、前記膨張部における作動流体の膨張仕事を前記圧縮部における作動流体の圧縮仕事に変換する往復動型膨張圧縮機において、
    前記低圧吐出弁に接続され、該低圧吐出弁から吐出された作動流体を放熱する凝縮器と、
    前記凝縮器に接続され、該凝縮器から供給された作動流体を昇圧するポンプと、
    前記ポンプに接続され、該ポンプから供給された作動流体に熱源から熱入力して前記高圧吸入弁に供給する蒸発器と、
    前記高圧吐出弁に接続され、該高圧吐出弁から吐出された作動流体を放熱する凝縮器と、
    前記凝縮器に接続され、該凝縮器から供給された作動流体を絞り膨張する絞り弁と、
    前記絞り弁に接続され、該絞り弁から供給された作動流体に外部から熱入力して前記低圧吸入弁に供給する蒸発器と、
    前記フリーピストンと一体でインナーヨーク及び該インナーヨーク外周に埋設された永久磁石を有するモータ可動子と、
    前記シリンダーの外周側に設けられ、アウターヨーク及び該アウターヨークに内蔵されたコイルを有するモータ固定子とを備えたことを特徴とする往復動型膨張圧縮機。
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