JP2011123967A - 磁気ディスク装置およびヘッドスライダ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッドスライダの姿勢に依らずに磁気ディスクの接触を検知することが可能な磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明の磁気ディスク装置に含まれるヘッドスライダ4は、気体流Fの流出側に設けられる、複数の薄膜が積層された薄膜積層部42内に、ディスク対向面4aに端面が現れ、磁気ディスクとの接触を検知する第1の接触検知素子45aと第2の接触検知素子45bを含む。第1の接触検知素子45aは、スライダ幅方向Wの中央から一方に離れて配置され、第2の接触検知素子45bは、スライダ幅方向Wの中央から他方に離れて配置される。
【選択図】図2B
【解決手段】本発明の磁気ディスク装置に含まれるヘッドスライダ4は、気体流Fの流出側に設けられる、複数の薄膜が積層された薄膜積層部42内に、ディスク対向面4aに端面が現れ、磁気ディスクとの接触を検知する第1の接触検知素子45aと第2の接触検知素子45bを含む。第1の接触検知素子45aは、スライダ幅方向Wの中央から一方に離れて配置され、第2の接触検知素子45bは、スライダ幅方向Wの中央から他方に離れて配置される。
【選択図】図2B
Description
本発明は、磁気ディスク装置およびヘッドスライダに関し、特には、ヘッドスライダと磁気ディスクの接触を検知する技術に関する。
磁気ディスク装置では、磁気ディスク上に浮上するヘッドスライダによって、データの読み書きが行われる。近年、ヘッドスライダの浮上高さは、10nm以下まで狭小化されており、ヘッドスライダと磁気ディスクの接触が問題となっている。
特許文献1には、磁気抵抗効果素子からなる再生素子の出力信号を監視することで、ヘッドスライダと磁気ディスクの接触を検知する方法が開示されている。
しかしながら、上記従来技術では、ヘッドスライダが気体流の乱れ等によってロール方向に傾いた姿勢で磁気ディスクと接触すると、接触を検知できないおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであり、ヘッドスライダの姿勢に依らずに磁気ディスクとの接触を検知することが可能な磁気ディスク装置およびヘッドスライダを提供することを主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスクの回転により生じる気体流を受け、前記気体流の流出側が流入側よりも前記磁気ディスクに近づいた姿勢で浮上するヘッドスライダを備える。前記ヘッドスライダは、前記気体流の流出側に設けられる、複数の薄膜が積層された薄膜積層部内に、ディスク対向面に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第1の接触検知素子と第2の接触検知素子を含む。前記第1の接触検知素子は、スライダ幅方向の中央から一方に離れて配置され、前記第2の接触検知素子は、前記スライダ幅方向の中央から他方に離れて配置される。
また、本発明のヘッドスライダは、磁気ディスクの回転により生じる気体流を受け、前記気体流の流出側が流入側よりも前記磁気ディスクに近づいた姿勢で浮上する。前記ヘッドスライダは、前記気体流の流出側に設けられる、複数の薄膜が積層された薄膜積層部内に、ディスク対向面に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第1の接触検知素子と第2の接触検知素子を含む。前記第1の接触検知素子は、スライダ幅方向の中央から一方に離れて配置され、前記第2の接触検知素子は、前記スライダ幅方向の中央から他方に離れて配置される。
上記本発明によると、第1の接触検知素子がスライダ幅方向の中央から一方に離れて配置され、第2の接触検知素子がスライダ幅方向の中央から他方に離れて配置されるので、ヘッドスライダの姿勢に依らずに磁気ディスクとの接触を検知することが可能である。
本発明の磁気ディスク装置およびヘッドスライダの実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成例を表すブロック図である。磁気ディスク装置1の筐体9には、磁気ディスク2及びヘッドアッセンブリ6が収納されている。磁気ディスク2は、筐体9の底部に設けられたスピンドルモータ3に取り付けられている。磁気ディスク2には、同心円状に配列する複数のトラック21が形成されている。
ヘッドアッセンブリ6は、磁気ディスク2の隣で旋回可能に支承されている。ヘッドアッセンブリ6の先端部には、ヘッドスライダ4が支持されている。他方、ヘッドアッセンブリ6の後端部には、ボイスコイルモータ7が設けられている。ボイスコイルモータ7は、ヘッドアッセンブリ6を旋回させることで、ヘッドスライダ4を磁気ディスク2上で略半径方向に移動させる。
また、磁気ディスク装置1は、筐体9外の基板に、主制御回路10と、リードライトチャネル(R/Wチャネル)13と、モータドライバ17とを有している。主制御回路10は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)と、ハードディスクコントローラ(HDC)と、メモリとを含んでいる。
データの書き込みは、次のように行われる。主制御回路10は、ユーザデータを外部ホストから受信すると、受信したユーザデータをR/Wチャネル13へ出力する。R/Wチャネル13は、入力されたユーザデータを変調して、ヘッドアンプ14へ出力する。ヘッドアンプ14は、変調されたユーザデータを記録信号に変換して、ヘッドスライダ4に含まれる記録再生素子へ出力する。記録再生素子は、記録信号に応じた記録磁界を磁気ディスク2に印加する。
データの読み出しは、次のように行われる。ヘッドスライダ4に含まれる記録再生素子は、磁気ディスク2から漏れ出る磁界から再生信号を読み出し、ヘッドアンプ14へ出力する。ヘッドアンプ14は、入力された再生信号を増幅して、R/Wチャネル13へ出力する。R/Wチャネル13は、増幅された再生信号をデジタルデータに変換し、復調して、主制御回路10へ出力する。主制御回路10は、復調されたユーザデータを外部ホストへ送信する。
また、R/Wチャネル13は、再生信号から所定のサンプリング周期でサーボデータを抽出して、主制御回路10へ出力する。主制御回路10は、入力されるサーボデータに基づいて、ヘッドスライダ4の位置制御を行う。
図2Aは、ヘッドスライダ4の浮上を表す図であり、図2Bは、ヘッドスライダ4のディスク対向面4aを表す図である。これらの図において、矢印Fは、ヘッドスライダ4が受ける気体流の方向を表し、矢印Wは、ヘッドスライダ4のスライダ幅方向を表す。ヘッドスライダ4の、磁気ディスク2と対向するディスク対向面4aには、空気軸受面(ABS)が形成されている。ヘッドスライダ4は、磁気ディスク2の回転により生じる気体流をディスク対向面4aで受けることで、気体流の流出側が流入側よりも磁気ディスク2に近づいた姿勢で、磁気ディスク2上に近接浮上する。
ヘッドスライダ4は、アルミナとチタンカーバイトの焼結体(いわゆるアルチック)からなる基板部41を有しており、基板部41の気体流出側の端面上には、アルミナからなる複数の薄膜が積層されてできた薄膜積層部42が設けられている。薄膜積層部42のスライダ幅方向の中央には、ディスク対向面4aに端面が現れた、データを読み書きするための記録再生素子43が含まれている。
また、薄膜積層部42内の、記録再生素子43からスライダ幅方向の一方に離れた位置には、ディスク対向面4aに端面が現れた第1の接触検知素子45aが配置されており、記録再生素子43からスライダ幅方向の他方に離れた位置には、ディスク対向面4aに端面が現れた第2の接触検知素子45bが配置されている。
このように、薄膜積層部42内には、スライダ幅方向の中央を挟んだ両方に第1の接触検知素子45a及び第2の接触検知素子45bが設けられている。これによると、ヘッドスライダ4が気体流の乱れ等によってロール方向に傾いても、第1の接触検知素子45a及び第2の接触検知素子45bの一方が磁気ディスク2に接触するため、ヘッドスライダ4と磁気ディスク2の接触を検知することが可能である。
また、第1の接触検知素子45a及び第2の接触検知素子45bの一部または全部は、記録再生素子43と同じ層内に設けられる。これによると、第1の接触検知素子45a及び第2の接触検知素子45bを記録再生素子43と同じ工程で形成することが可能である。また、第1の接触検知素子45a及び第2の接触検知素子45bは、記録再生素子43より気体流出側に設けられてもよい。
第1の接触検知素子45a及び第2の接触検知素子45bとしては、例えば、磁気ディスク2との接触によって発生する摩擦熱を検知可能なものが適用される。一例としては、従来から再生素子として用いられている巨大抵抗効果素子(GMR素子)がある。また、摩擦熱によって電気抵抗が変化する抵抗体が用いられてもよい。
以下、上記ヘッドスライダ4を利用した4つの実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図3は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1に含まれる回路構成例を表すブロック図である。本実施形態では、磁気ディスク装置1のヘッドアンプ14に反転回路32、差動回路34及び比較回路38が含まれ、主制御回路10には衝突判定回路36及び左右判定回路39が含まれる。
図3は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1に含まれる回路構成例を表すブロック図である。本実施形態では、磁気ディスク装置1のヘッドアンプ14に反転回路32、差動回路34及び比較回路38が含まれ、主制御回路10には衝突判定回路36及び左右判定回路39が含まれる。
第1の接触検知素子45aの検出信号は、オペアンプからなる差動回路34の非反転入力端子に入力される。第2の接触検知素子45bの検出信号は、反転回路32により位相が反転されて、差動回路34の反転入力端子に入力される。差動回路34は、第1の接触検知素子45aの検知信号と、第2の接触検知素子45bの検知信号の反転信号と、を差動増幅した差分信号を生成し、衝突判定回路36に出力する。衝突判定回路36は、入力される差分信号の強度に基づいて、ヘッドスライダ4が磁気ディスク2に接触したか否かを判定する。
こうした差分信号では、検知信号に係る成分が高められ、ノイズ成分が抑制されるので(すなわち、S/N化が向上するので)、ヘッドスライダ4と磁気ディスク2の接触の判定精度を向上させることが可能である。
また、第1の接触検知素子45aの検出信号は、比較回路38の非反転入力端子に入力され、第2の接触検知素子45bの検出信号は、比較回路38の反転入力端子に入力される。比較回路38は、第1の接触検知素子45aの検出信号の強度が第2の接触検知素子45bの検出信号より高い場合に正の電圧を出力し、第1の接触検知素子45aの検出信号の強度が第2の接触検知素子45bの検出信号より低い場合に負の電圧を出力する。左右判定回路39は、比較回路38からの電圧入力に基づいて、第1の接触検知素子45aと第2の接触検知素子45bのどちら側に磁気ディスク2が接触したかを判定する。
このため、上記衝突判定回路36によって接触が判定されたときの、第1の接触検知素子の検知信号と第2の接触検知素子の検知信号の大小が比較されることで、接触の判定精度を向上させつつ、第1の接触検知素子45aと第2の接触検知素子45bのどちら側に磁気ディスク2が接触したかを判定することが可能となる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係るヘッドスライダ4に設けられるアクチュエータの構成例を表す図である。ヘッドスライダ4のうち、ディスク対向面4aとは反対側に位置する支持面4b上には、スライダ幅方向の一方に離れて配置された第1のアクチュエータ65aと、スライダ幅方向の他方に離れて配置された第2のアクチュエータ65bと、が設けられている。
図4は、第2実施形態に係るヘッドスライダ4に設けられるアクチュエータの構成例を表す図である。ヘッドスライダ4のうち、ディスク対向面4aとは反対側に位置する支持面4b上には、スライダ幅方向の一方に離れて配置された第1のアクチュエータ65aと、スライダ幅方向の他方に離れて配置された第2のアクチュエータ65bと、が設けられている。
第1のアクチュエータ65aと第2のアクチュエータ65bは、ヘッドスライダ4の支持面4bのうち気体流出側の端部に配置されている。また、第1のアクチュエータ65aと第2のアクチュエータ65bは、第1の接触検知素子45a又は第2の衝突検知素子45bと同程度、スライダ幅方向の中央から離れて配置されている。第1のアクチュエータ65aと第2のアクチュエータ65bの上面には、スライダ幅方向に延びる板状の支持部材61が架け渡されている。第1のアクチュエータ65aと第2のアクチュエータ65bは、ピエゾ素子を含んだアクチュエータであり、支持部材61に設けられた配線を通じて上記主制御回路10により駆動される。
第1のアクチュエータ65aは、制御信号が入力されると、第1の接触検知素子45a側が磁気ディスク2に近づき、第2の接触検知素子45b側が磁気ディスク2から遠ざかるように、ヘッドスライダ4にロール方向の力を印加する。他方、第2のアクチュエータ65bは、制御信号が入力されると、第2の接触検知素子45b側が磁気ディスク2に近づき、第1の接触検知素子45a側が磁気ディスク2から遠ざかるように、ヘッドスライダ4にロール方向の力を印加する。このようにして、ヘッドスライダ4のロール姿勢が制御される。
図5は、第2実施形態に係る磁気ディスク装置1の動作例を表すフローチャートである。まず、主制御回路10は、上記衝突判定回路36(図3を参照)の機能によって、ヘッドスライダ4が磁気ディスク2に接触したか否かを判定する(S11)。接触が判定された場合(S11:YES)、主制御回路10は、上記左右判定回路39(図3を参照)の機能によって、第1の接触検知素子45aと第2の接触検知素子45bのどちら側に磁気ディスク2が接触したかを判定する(S12)。
第1の接触検知素子45a側に磁気ディスク2が接触した場合(S12:YES)、主制御回路10は、第2のアクチュエータ65bを駆動する(S13)。これにより、第1の接触検知素子45a側が磁気ディスク2から遠ざかるように、ヘッドスライダ4の姿勢が制御される。すなわち、ヘッドスライダ4は、第1の接触検知素子45a側が磁気ディスク2に近づくように傾いているため、第2のアクチュエータ65bを駆動することで傾きが矯正される
他方、第2の接触検知素子45b側に磁気ディスク2が接触した場合(S12:NO)、主制御回路10は、第1のアクチュエータ65aを駆動する(S14)。これにより、第2の接触検知素子45b側が磁気ディスク2から遠ざかるように、ヘッドスライダ4の姿勢が制御される。すなわち、ヘッドスライダ4は、第2の接触検知素子45b側が磁気ディスク2に近づくように傾いているため、第1のアクチュエータ65aを駆動することで傾きが矯正される。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の動作例を表すフローチャートである。まず、主制御回路10は、上記衝突判定回路36(図3を参照)の機能によって、ヘッドスライダ4が磁気ディスク2に接触したか否かを判定する(S21)。
図6は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の動作例を表すフローチャートである。まず、主制御回路10は、上記衝突判定回路36(図3を参照)の機能によって、ヘッドスライダ4が磁気ディスク2に接触したか否かを判定する(S21)。
接触が判定された場合(S21:YES)、主制御回路10は、ヘッドスライダ4が接触した磁気ディスク2の中の位置を特定する(S22)。主制御回路10は、記録再生素子43が読み出す再生信号から抽出されるサーボデータによって、磁気ディスク2の中の記録再生素子43の位置を特定することが可能であるので、この機能を利用して、ヘッドスライダ4が接触した磁気ディスク2の中の位置を特定する。具体的には、主制御回路10は、衝突が判定されたときの、磁気ディスク2の中の記録再生素子43の位置と、予めメモリに記憶される、記録再生素子43を基準とする第1の接触検知素子45a又は第2の接触検知素子45b位置と、に基づいて、磁気ディスク2の中のヘッドスライダ4が接触した位置を特定する。第1の接触検知素子45aと第2の接触検知素子45bのどちら側に磁気ディスク2が接触したかは、上記左右判定回路39(図3を参照)の機能によって判定される。
その後、主制御回路10は、上記S22で特定された位置を、接触危険位置として登録する(S23:記録回路としての機能)。すなわち、主制御回路10のメモリには、磁気ディスク2の中でヘッドスライダ4と接触の可能性がある突起などの欠陥の位置を記録した欠陥登録テーブルが格納されており、この欠陥登録テーブルに、上記S22で特定された位置が記録される。登録された衝突危険位置は、以下のようにして使用される。
図7は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の動作例を表すフローチャートである。図8は、第3実施形態に係るヘッドスライダ4の浮上を表す図である。図8中の矢印LDは、リーディング方向、すなわちヘッドスライダ4の進行方向を表す。
ヘッドスライダ4の薄膜積層部42には、ディスク対向面4aから離れ、記録再生素子43の近傍に配置された変位素子47が設けられている。変位素子47は、例えばパーマロイやニクロム等の金属からなる薄膜抵抗体からなり、上記主制御回路10からの通電によって発熱する。変位素子47の発熱によって、記録再生素子43と変位素子47の間に介在する非磁性層が膨張し、記録再生素子43が磁気ディスク2の方向に変位する。このように熱により記録再生素子43の浮上量を調整する制御は、TFC(Thermal Flying-height Control)と呼ばれる。なお、これに限られず、ピエゾ素子等を含む他の機構によって浮上量が調整されてもよい。
主制御回路10は、ヘッドスライダ4を目標となるトラックに位置決めし(S31)、TFCを開始した後(S32)、記録再生素子43が上記欠陥登録テーブルに登録された接触危険位置に近づいたときに(S33:YES)、TFCを一時的に取り止める(S34)。具体的には、図8に示されるように、接触危険位置として登録されている磁気ディスク2の突起23に、記録再生素子43が所定距離まで近づいたときに、変位素子47への通電が中止される。これにより、記録再生素子43と変位素子47の間に介在する非磁性層の熱膨張が抑制され、記録再生素子43が磁気ディスク2から離れる方向に変位する。これにより、記録再生素子43は突起23の上方を通過し、記録再生素子43と突起23の接触が回避される。そして、主制御回路10は、記録再生素子43が上記欠陥登録テーブルに登録された接触危険位置から離れると(S35:YES)、TFCを再開する(S36)。なお、本実施形態では、上記S34で変位素子47への通電を中止しているが、これに限られず、通電量を低減してもよい。また、危険位置近傍に書き込まれていたデータは、予め安全な他のセクタまたは、トラックに移動させておくと、より磁気ディスク装置としての信頼性が向上させることが可能である。
[第4実施形態]
図9は、第4実施形態に係るヘッドスライダ4のディスク対向面4aを表す図である。本実施形態のヘッドスライダ4では、基板部41の気体流入側の端面上にも、アルミナからなる複数の薄膜が積層されてできた薄膜積層部49が設けられている。薄膜積層部49内には、ディスク対向面4aに端面が現れた第3の接触検知素子45cが配置されている。本実施形態では、第3の接触検知素子45cは、スライダ幅方向の中央部に配置されている。なお、第3の接触検知素子45cは、基板部41に埋め込まれてもよい。
図9は、第4実施形態に係るヘッドスライダ4のディスク対向面4aを表す図である。本実施形態のヘッドスライダ4では、基板部41の気体流入側の端面上にも、アルミナからなる複数の薄膜が積層されてできた薄膜積層部49が設けられている。薄膜積層部49内には、ディスク対向面4aに端面が現れた第3の接触検知素子45cが配置されている。本実施形態では、第3の接触検知素子45cは、スライダ幅方向の中央部に配置されている。なお、第3の接触検知素子45cは、基板部41に埋め込まれてもよい。
図10A及び図10Bに示されるように、ヘッドスライダ4は、気体流の流出側が流入側よりも磁気ディスク2に近づいた姿勢で磁気ディスク2上に浮上することから、第1の衝突検知素子45a及び第2の接触検知素子45bと、第3の接触検知素子45cとでは、磁気ディスク2からの浮上量が異なる。このため、第1の衝突検知素子45a及び第2の接触検知素子45bと、第3の接触検知素子45cとでは、接触する突起24,25の高さが異なる。すなわち、第3の接触検知素子45cには、その浮上量と同程度若しくはそれより大きい高さの突起24が接触する(図10Aを参照)。これに対し、第1の衝突検知素子45a又は第2の接触検知素子45bには、それらの浮上量と同程度若しくはそれより大きい高さで、かつ、第3の衝突検知素子45cの浮上量より小さい高さの突起25が接触する(図10Bを参照)。
このように、第1の衝突検知素子45a及び第2の接触検知素子45bと、第3の接触検知素子45cとでは、接触する突起24,25の高さが異なることから、上記欠陥登録テーブルに登録される接触危険位置に、実際に接触を検知した接触検知素子45a〜45cの種類を対応付けておくことで、磁気ディスク2に存在する突起24,25の高さの分布を得ることも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
1 磁気ディスク装置、2 磁気ディスク、3 スピンドルモータ、4 ヘッドスライダ、6 ヘッドアッセンブリ、7 ボイスコイルモータ、9 筐体、10 主制御回路、13 R/Wチャネル、14 ヘッドアンプ、17 モータドライバ、21 トラック、23〜25 突起、32 反転回路、34 差動回路、36 衝突判定回路、38 比較回路、39 左右判定回路、4a ディスク対向面、4b 支持面、41 基板部、42 薄膜積層部、43 記録再生素子、45a 第1の接触検知素子、45b 第2の接触検知素子、45c 第3の接触検知素子、47 変位素子、49 薄膜積層部、61 支持部材、65a 第1のアクチュエータ、65b 第2のアクチュエータ。
Claims (8)
- 磁気ディスクの回転により生じる気体流を受け、前記気体流の流出側が流入側よりも前記磁気ディスクに近づいた姿勢で浮上するヘッドスライダを備える磁気ディスク装置であって、
前記ヘッドスライダは、
前記気体流の流出側に設けられる、複数の薄膜が積層された薄膜積層部内に、
スライダ幅方向の中央から一方に離れて配置され、ディスク対向面に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第1の接触検知素子と、
前記スライダ幅方向の中央から他方に離れて配置され、前記ディスク対向面に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第2の接触検知素子と、
を含む、
ことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 前記第2の接触検知素子の検知信号の反転信号を出力する反転回路と、
前記第1の接触検知素子の検知信号と前記反転信号との差分信号を出力する差動回路と、
前記差分信号に基づいて、前記磁気ディスクと前記ヘッドスライダとの接触を判定する判定回路と、
をさらに備える、
請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 前記第1の接触検知素子の検知信号と、前記第2の接触検知素子の検知信号との大小を比較する比較回路、
をさらに備える、
請求項2に記載の磁気ディスク装置。 - 前記ヘッドスライダのロール姿勢を制御するアクチュエータと、
前記第1の接触検知素子の検知信号と、前記第2の接触検知素子の検知信号とに基づいて、前記アクチュエータを駆動する制御回路と、
をさらに備える、
請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 前記第1の接触検知素子の検知信号と、前記第2の接触検知素子の検知信号とに基づいて、前記ヘッドスライダが接触した前記磁気ディスクの中の位置を記録する記録回路、
をさらに備える、
請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 前記ヘッドスライダは、
記録再生素子と、
前記記録再生素子を前記磁気ディスクの方向に変位させる変位素子と、
を含み、
前記記録された位置上を前記記録再生素子が通過するタイミングで、前記記録再生素子の前記磁気ディスクの方向への変位を抑制する制御回路、
をさらに備える、
請求項5に記載の磁気ディスク装置。 - 前記ヘッドスライダは、
前記気体流の流入側に配置され、前記ディスク対向面に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第3の接触検知素子、
を含む、
請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 磁気ディスクの回転により生じる気体流を受け、前記気体流の流出側が流入側よりも前記磁気ディスクに近づいた姿勢で浮上するヘッドスライダであって、
前記気体流の流出側に設けられる、複数の薄膜が積層された薄膜積層部内に、
スライダ幅方向の中央から一方に離れて配置され、ディスク対向面内に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第1の接触検知素子と、
前記スライダ幅方向の中央から他方に離れて配置され、前記ディスク対向面内に端面が現れ、前記磁気ディスクとの接触を検知する第2の接触検知素子と、
を含む、
ことを特徴とするヘッドスライダ。
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2009
- 2009-12-14 JP JP2009282438A patent/JP2011123967A/ja active Pending
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