JP2011122937A - 生体内に蓄積した粒子の分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】呼吸器官から侵入したナノ粒子の生体内における曝露状態、すなわち、どのようなナノ粒子がどの程度体内に蓄積されているかを、簡易かつ安全で、低侵襲な手段で分析する方法を提供する。
【解決手段】生体から採取した体液中の食細胞を観察して、この食細胞に蓄積した粒子を検出することにより、曝露によって生体内に蓄積した粒子を分析する。上記体液は血液または喀痰であることを特徴とし、検出方法はラマン分光顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いて、該食細胞に蓄積した上記粒子を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体内に蓄積した粒子の分析方法に関し、詳細には、曝露により生体内に侵入して蓄積した粒子の分析方法に関する。
近年、直径が100nm以下のナノサイズレベルの微細微粒子(以下、ナノ粒子という)の利用が注目されている。ナノ粒子は、広い表面積による高い触媒活性および表面反応性を生かした機能性素材として、工業製品への利用、およびドラッグデリバリシステムなど医療物質への利用が進められている。このようなナノ粒子を安全に取り扱い、利用するためには、生体への影響を評価し、安全性および効果を正確に知ることが重要である。
一般的に、体液に不溶な未知の粒子状の物質が生体へ与える影響を評価する方法として、直接的に評価する方法および間接的に評価する方法がある。
直接的な評価方法とは、対象とする粒子を、直接的に目視する方法、顕微鏡を用いて観察する方法、および磁気または放射線を測定機器で捉える方法によって、生体内に蓄積した粒子の定量化または局在を観察する方法である。
一方、間接的な評価方法とは、対象とする粒子が生体に影響を与えた結果生じるシグナルを捉えることにより、生体への影響を評価する方法である。例えば、微量なタンパク質であるアレルギー物質が生体内に侵入した場合、インターフェロンおよびTNFαなどのサイトカイン類が免疫応答物質として分泌される。このようなサイトカイン類を測定することによって、アレルギー物質が生体に与えた影響を評価することが可能となる。
また、生体内に侵入したナノ粒子を直接的または間接的に評価する方法が、非特許文献1に開示されている。直接的な方法としては、例えば、肺に曝露されたナノ粒子を定量するための方法として、肺の組織切片を作製し、顕微鏡下でナノ粒子をカウントする方法が示されている。間接的な方法としては、肺に曝露されたナノ粒子を評価するために、好中球数をカウントする方法または血中の炎症性サイトカインを定量する方法が示されている。
ここで、ナノ粒子を間接的に評価する方法には、測定値と粒子による影響との間に必ずしも因果関係があるとは限らないという問題点がある。例えば、ナノ粒子が原因となって、好中球が増加したり、炎症性サイトカインが増加したりすることは十分に考えられる。しかし、病原細菌が呼吸器から感染した場合にも、同様の免疫反応は誘発される。そのため、間接的な測定値だけでナノ粒子の安全性および毒性を評価するためには、慎重に測定項目を選定しなければならない。したがって、ナノ粒子を直接的に評価する方法がより好ましい。
ナノ粒子を直接的に評価する方法として、体液試料中の予め選択された分析物の量を測定する方法が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された方法では、分析物と分析物抗体との免疫複合体を形成させ、活性化剤の存在下で、この免疫複合体を、オキシダントを生成する食細胞と反応させ、活性化剤の存在下で最大量の免疫複合体により生成されたオキシダントの量と比較して、生成されたオキシダントの量を測定することにより、分析物の量を測定する方法である。
ところで、ナノ粒子の体内への侵入は、呼吸器官、消化器官および皮膚器官など、種々のルートからの侵入が考えられる。生活空間でもっとも侵入する頻度が高いとされているのが、呼吸器官からの侵入である。口腔または鼻腔から侵入したナノ粒子は、器官粘膜および繊毛のフィルターを通過し、肺胞に到達する。そして、肺胞から血液に乗り、全身に移動すると考えられている。
特表2003−524773号公報(平成15年8月19日公表)
小林 剛、「ナノ物質のリスクアセスメント」、エヌ・ティー・エス、平成18年7月7日、p2〜p40 C. A. Janeway Jr, P. Travers, M. Walport, M. J. Shlomchik著、笹月 健彦監訳、「免疫生物学第3版」、南江堂
呼吸器官から侵入した生体内におけるナノ粒子を直接的に評価する方法としては、肺臓を摘出し、組織切片を作製して観察する方法が挙げられる。しかしながらこの方法は外科的な処置を必要とする。そのため、少なくとも実験動物に対しては利用できるものの、このような高侵襲な方法は、人間に対してはほとんど実用的でない。また、この方法では、実験動物学的な専門知識および技術、ならびに病理学的な専門知識および技術を必要とする。
また、ナノ粒子は微小であるため、検出機器(光学的機器および質量分析装置)の最小検出感度より小さく、検出が不可能または困難である場合が多い。
ナノ粒子の安全性および有効性を実証するために、簡易で再現性のある分析方法の確立が望まれているが、現在まで、生体内に蓄積したナノ粒子を直接的に、低侵襲な手段で評価する方法は知られていない。
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、呼吸器官から侵入したナノ粒子の生体内における曝露状態、すなわち、どのようなナノ粒子がどの程度体内に蓄積されているかを、低侵襲な手段で分析する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、(1)呼吸器経路によって実験動物にナノ粒子を与えた後、一部のナノ粒子は血液および喀痰など採取が容易な体液中の食細胞に蓄積されること、(2)食細胞内に蓄積したナノ粒子を顕微鏡およびラマン分光測定によって検出できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る曝露によって生体内に蓄積した粒子の分析方法は、上記課題を解決するために、生体から採取した体液中の食細胞を観察して、該食細胞に蓄積している粒子を検出する工程を含んでいる構成である。
上記構成によれば、生体から採取した体液中の食細胞を観察することにより、該食細胞に蓄積した粒子を検出し、もって、曝露によって生体内に蓄積した粒子を分析するため、ヒトや実験動物などの検出対象に外科的処置を施すことなく、簡易かつ安全な方法によって、曝露によって生体内に蓄積した粒子を直接分析することができる。
また、本発明に係る分析方法において、上記体液は、血液または喀痰であることが好ましい。
上記構成によれば、食細胞を効率よく回収することができる。
また、本発明に係る分析方法では、ラマン分光顕微鏡を用いて上記食細胞を観察し、ラマン散乱スペクトルによって該食細胞に蓄積した上記粒子を検出することが好ましい。
ラマン散乱スペクトルのピークの帰属がこれまでに数多く調べられてきており、分析化学において利用可能となっている。また、ラマン散乱スペクトルのピークの強度は、検出している物質の存在量に依存する。
そのため、上記構成によれば、蓄積した粒子の同定および定量が可能となる。
例えば、上記粒子が二酸化チタンであり、上記ラマン散乱スペクトルにおける148cm−1のピークを指標として、上記食細胞に蓄積している二酸化チタンを検出することができる。
また、本発明に係る分析方法は、透過型電子顕微鏡を用いて上記食細胞を観察することによって、該食細胞に蓄積した上記粒子を検出するものであってもよい。
上記構成によれば、食細胞に蓄積した粒子の結晶構造および形状を観察することができる。同一の組成の粒子でも、生体に与える影響は形状によって異なることがある。したがって、透過型電子顕微鏡を用いて観察することによって、ナノ粒子のより詳細な物性データを得ることができ、食細胞に蓄積した粒子が生体に与える影響をより詳細に分析することができる。
また、本発明に係る分析方法は、上記食細胞を観察する前に、上記体液中の上記食細胞を濃縮することが好ましい。
上記構成によれば、体液中の食細胞をより多く観察することができる。したがって、食細胞に蓄積した粒子を効率よく検出することができる。
また、本発明に係る分析方法は、上記食細胞を観察する前に、上記食細胞を標識することが好ましい。
上記構成によれば、体液中の食細胞を選択的に観察することができる。したがって、食細胞に蓄積した粒子を効率よく検出することができる。
本発明に係る曝露によって生体内に蓄積した粒子の分析方法は、以上のように、生体から採取した体液中の食細胞を観察して、該食細胞に蓄積した粒子を検出する工程を含むものである。そのため、生体に外科的処置を施すことなく、簡易かつ安全に、生体内に蓄積した粒子を直接的に分析することができる。
本発明に係る分析方法の処理工程の概略を示した図である。 本発明に係る分析方法の一実施形態における、処理工程を示した図である。 本発明に係る分析方法の別の実施形態における、処理工程を示した図である。 二酸化チタンのラマン散乱スペクトルを示した図である。 本発明に係る分析方法により検出した、食細胞内粒子のラマン散乱スペクトルを示した図である。 (a)は、回収した食細胞の光学顕微鏡写真を示した図であり、(b)は、(a)の一部をラマン分光顕微鏡により高倍率で観察した顕微鏡写真を示した図である。 本発明に係る分析方法により検出した、食細胞内粒子の透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
本発明に係る分析方法の一実施形態について、図1〜図3に基づいて説明すれば以下の通りである。
本発明に係る曝露によって生体内に蓄積した粒子の分析方法は、生体から採取した体液中の食細胞を観察して、該食細胞に蓄積している粒子を検出する工程を含むものであればよく、その他の具体的な工程、条件、使用器具および使用装置は特に限定されるものではない。
本明細書において、「食細胞」とは、生体内において異物の除去を担う免疫細胞の総称である。このような食細胞は全身に存在している。食細胞は、その局在する組織によって、マクロファージ、クッパー細胞、ミクログリア細胞、および破骨細胞など種々の呼称がされている。食細胞は血液および粘膜にも存在し、体外から侵入する異物を取り込み(貪食し)、除去する重要な免疫細胞である。
食細胞は、その一般的な性質として、異物(死んだ細胞、ならびに体内に侵入した微生物および不要な粒子)を認識すると、エンドサイトーシス作用によって細胞内に取り込み除去する役割を有している。取り込んだ異物が有機物質である場合には、異物は食細胞の細胞内で消化される。異物が食細胞内で消化されないものである場合には、異物が食細胞内に蓄積および濃縮されていくことが知られている(非特許文献2参照)。
本発明において、「体液」は、ヒトを含む哺乳動物から採取が容易な体液を意図しており、具体的には、血液および喀痰を意図している。
本発明に係る分析方法に使用するための体液を、生体から採取する方法は特に限定されず、従来公知の方法により採取すればよい。例えば、医療用に一般的に利用される採血用シリンジなどの採血器具を用いて採血することができる。また、後述するように本方法によれば必要な血液は微量で済むため、採血用の穿刺器具およびランセットも利用できる。また、専用の喀痰採取用ブラシ、および簡易的に綿棒などを利用して、喀痰採取することができる。
必要な血液の量は、簡易検査用にはランセットによる穿刺血液量として、20〜30マイクロリットルあればよい。また、精査用にはシリンジを利用して回収し、末梢血1〜2ミリリットルあればよい。理論的には、血液1マイクロリットル当たり約7,000個の白血球が含まれており、マクロファージは白血球の3〜6%を占めている。そのため、血液1マイクロリットル当たり約350個のマクロファージが含まれていると推測される。例えば、簡易検査には約10,000個のマクロファージを検査する必要があるため、簡易検査には、20〜30マイクロリットルの血液を回収すればよい。なお、必要な体液量は、ヒトおよび実験動物において同程度である。
採取した体液から食細胞を回収する方法は特に限定されず、従来公知の方法により回収すればよい。しかしながら以下の方法によれば、体液中の食細胞を効率的に回収することができる;
(i)フローサイトメトリーを利用する方法
食細胞のマーカーとしてCD18bがよく知られている。そこで、フローサイトメトリーを利用して、CD18bを発現している細胞(CD18bポジティブの細胞)のみを選択的に回収することにより、食細胞のみを回収することができる。
(ii)細胞の吸着性の違いを利用する方法
食細胞は他の白血球に比べて、一般的に、高い吸着性を示している。例えば、採取した血液を細胞培養ディッシュにいれ、一晩静止しておくと、吸着性がない(小さい)赤血球、T細胞およびB細胞などは培養液中に浮いたままとなる。これに対して、吸着性の高い食細胞は培養ディッシュ底面に吸着する。この状態で培養ディッシュを洗浄すると、吸着した食細胞のみが底面に残ることになる。このように吸着性の違いを利用して、容易に食細胞を選択的に回収することができる。
(iii)比重の違いを利用する方法
比重遠心法による単核細胞を分離することによって、食細胞を得ることができる。あらかじめ2倍量に希釈した血液を遠心菅に入れた高比重細胞分離液(Histopaque1119、Ficoll-paqueなど)の上に重層し、700Gの条件で30分間遠心する。遠心分離によって、食細胞、リンパ球および単球を含む末梢血単核細胞は、黄色味を帯びている血漿と透明な分離液との中間に、白い帯状の層として観察される。一方、赤血球および顆粒球は遠心菅の底に沈む。白い帯状の単核細胞層をパスツールピペットで吸い上げるように回収する。なお、単核細胞の中には食細胞だけでなく、単球およびリンパ球など他の細胞も含んでいる。そのため、さらに遠心分離をおこなったりすることが好ましい。
本発明において、「曝露によって生体内に蓄積した」とは、空気中の粒子が、経気道、経皮または経口で体内に侵入することによって生体内に蓄積したことをいう。
体液中の食細胞において観察される粒子は、そのほとんどが呼吸器を介して(経気道)生体内に侵入したものであり、一部は皮膚を介して(経皮)または消化器官を介して(経口)侵入したものである。
本発明の検出対象となる粒子は、曝露によって生体内に蓄積した粒径100ナノメートル以下の粒子、特に粒径数ナノメートルの粒子(ナノ粒子)を意図しており、有機物および無機物のいずれでもあり得る。
分析対象となる粒径100ナノメートル以下の粒子としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、白金および酸化ジルコニウムなどの無機物、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、燃焼由来のガソリンおよび天然ガスなどの有機物、ディーゼル粒子、トナーなどが可能であり、このほかにも細菌、ウイルスなどの病原体も含まれ得る。
特に、検出対象となる粒子が金属などの無機物である場合、免疫学的手段を利用する従来の検出方法および評価方法を利用することができない。しかしながら、本発明に係る分析方法では、金属などの無機物も容易に検出できる。そのため、本発明にかかる分析方法は、粒子が金属などの無機物である場合に、特に好適に利用され得る。
食細胞に蓄積した粒子を検出する方法としては、例えば、ラマン分光顕微鏡を用いて観察する方法、ラマン分光顕微鏡を用いてラマン散乱スペクトルを測定する方法、および透過型電子顕微鏡を用いて観察する方法などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
ラマン分光とは、物質に一定振動数の光(単色光)を照射したときに生じる、照射光から振動数が少しずれた散乱光である。ラマン散乱は2次の光学過程である。ラマン散乱における振動数のずれは、赤外吸収によって観測される分子振動に対応する。分子振動スペクトルのパターンは分子の形によって定まるため、多くの物質について、ラマン散乱スペクトルおよび赤外吸収スペクトルのピークの帰属が調べられており、各スペクトルが分析化学において利用されている。例えば、ラマン散乱スペクトルにおける148cm−1のピークを指標として、二酸化チタンの蓄積を検出することができる。したがって、ラマン散乱スペクトルを利用することにより、物質の同定が可能となる。また、種々の粒子が固有にもつスペクトルのピークを指標として、単一種の粒子に限らず、複数種の粒子の混合物をも検出することができる。
また、ラマン散乱スペクトルにおけるスペクトル強度が強い場合には、検出された物質の蓄積量が多いと予測することができる。または、光学顕微鏡によって観察される全白血球の数に対する、ラマン分光顕微鏡によって観察される粒子を含む食細胞の数によって示される値が高い場合には、検出された物質の蓄積量が多いと予測することができる。ラマン分光顕微鏡を用いる場合には、容易に多量の細胞をスクリーニングすることができる。
また、ラマン分光顕微鏡を用いた検出方法では、切片を作製することなく、粒子を直接検出することが可能である。
以上の理由から、粒子を検出する際、ラマン分光顕微鏡を用いて粒子を検出することが好ましい。
上述のように、ラマン分光顕微鏡および透過型電子顕微鏡に関しては、従来公知の顕微鏡を用いて本発明の方法を行うことができる。
食細胞を選択的に回収および濃縮する方法として、例えば、磁性ビーズが結合したCD11b抗体を用いて、磁力によって食細胞を選択的に回収および濃縮する方法が挙げられる。具体例としては、例えば、Mouse CD11b (Mac-1) MicroBeads(商品名、ミルテニーバイオテク社)を用いて、食細胞に磁性体を標識することにより、食細胞のみを磁力によって引き寄せることができる。これにより、食細胞のみを回収し、食細胞を濃縮することができる。また、食細胞を濃縮する簡易な方法として、食細胞を含む溶液を、250Gの条件で10分間、遠心分離に供して遠心管に沈殿させ、回収する方法が挙げられる。
食細胞の標識は、例えば、蛍光体が結合している抗CD11b抗体を利用した蛍光標識が挙げられる。例えば、マウス由来食細胞の蛍光標識は、蛍光体が結合している抗マウスCD11b抗体を利用することができる。蛍光体が結合している抗マウスCD11b抗体としては、Anti-CD11b,Mouse-Mono(CC126),FITC(商品名、AbD Serotec社)(緑色蛍光)、または、Rat-anti Mouse F4/80 RPE-Fluor647(商品名、AbD Serotec社)(赤色蛍光)が挙げられる。これらの抗体は、マウス由来の食細胞表面に存在する分子と特異的に結合でき、それぞれの蛍光によって食細胞を蛍光標識することができる。
食細胞の標識には、測定する物質のラマン光波長が細胞標識の蛍光色と重ならないものを選定することが望ましい。
図2は、本発明に係る分析方法を利用した、曝露によって生体内に蓄積した粒子の分析における具体的処理工程の一実施形態を示した図である。図2に示される処理工程では、まず、人または実験動物から、採血器具または喀痰採取器具を用いて、少量(数十μL)の血液または喀痰を採取する。次いで、遠心分離装置を用いて、採取した血液または喀痰から、血しょうおよび赤血球など、白血球とは比重の異なる成分を分離除去する。その後、分離除去に供した試料に対して、4%パラホルムアルデヒドによる固定を行い、さらに、70%エタノールによる固定を行うことにより、細胞を固定する。細胞固定を行った試料について、遠心分離装置を用いて白血球を沈殿させ、沈殿した血球を回収することにより、白血球を濃縮する。次いで、濃縮した白血球に対し、白血球のうち食細胞のみを蛍光標識し、蛍光顕微鏡によって食細胞のみを認識できるようにする。食細胞を蛍光標識した試料をスライドガラスに塗沫し、蛍光顕微鏡のレンジにおいて、蛍光を発する食細胞を選別する。ラマン分光顕微鏡に切り替えて、ラマン分光顕微鏡を用いて、ラマン光解析を行う。
以上の一連の処理およびラマン光解析を行うことにより、体液中の食細胞内に貪食されている微細粒子の同定および定量を行うことができる。
図3は、本発明に係る分析方法を利用した、曝露によって生体内に蓄積した粒子の分析における具体的処理工程の別の実施形態を示した図である。図3に示される処理工程は、図2に示される処理工程よりも簡易な方法となっている。すなわち、図3に示される処理工程では、まず、人または実験動物から、採血器具または喀痰採取器具を用いて、少量(数十μL)の血液または喀痰を採取する。次いで、採取した試料全体に対してメタノール固定を行い、試料中の細胞を固定する。その後、試料中の白血球のうちの食細胞のみを蛍光標識し、蛍光顕微鏡によって食細胞のみを認識できるようにする。試料をスライドガラスに塗沫し、蛍光顕微鏡のレンジにおいて、蛍光を発する食細胞を選別する。ラマン分光顕微鏡に切り替えて、ラマン分光顕微鏡を用いて、ラマン光解析を行う。
以上の一連の処理およびラマン光解析を行うことにより、体液中の食細胞内に貪食されている微細粒子の同定および定量を行うことができる。
上述の粒子の検出方法を利用して得られる結果に基づき、曝露状態に関する様々な情報を分析することが可能となる。例えば、検査の対象とした個体がナノ粒子に曝露されているか否か、どのくらいの量のナノ粒子が生体内に蓄積されているか、どのような種類のナノ粒子が蓄積しているかなどを分析することができる。また、ナノ粒子の蓄積によるナノ粒子に起因する疾患の発症リスクの予想が可能となる。すなわち、従来よりも低侵襲な方法によりこれらを分析することが可能となる。
また、上述の粒子の検出方法を利用し、曝露による生体内への粒子の移行の度合いを調べることができる。すなわち、本発明は、非ヒト被験動物に粒子を曝露する工程と、粒子を曝露した後に、この非ヒト被験動物から体液を採取する工程と、採取した体液を上述の検出方法に供することにより、この粒子の生体への曝露状態(曝露による粒子の蓄積)を分析、評価する工程とを含む粒子の評価方法も包含するものである。
この方法によれば、曝露によって非ヒト被験動物体内に蓄積した粒子を簡易かつ安全に検出することができるため、曝露による粒子の蓄積の分析、評価を簡易かつ安全に行うことができる。
なお、非ヒト被験動物としては、非ヒト哺乳動物を用いることができ、マウス、ラットおよびモルモットなど試験物質の毒性吸入試験に一般的に用いられている非ヒト哺乳動物を用いることが好ましい。
以上のように、本発明は、これからの時代で環境に氾濫すること危惧されているナノ粒子への曝露の度合いを評価する新規な方法を提供するものである。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
〔1.ラマン分光顕微鏡を用いた二酸化チタンの分析〕
粒径7nmのアナターゼ型二酸化チタンを飛散させた微細粒子曝露装置内において、近交系マウス(5週齢のA/Jマウス)を飼育し、呼吸器経路で6ヶ月間、二酸化チタンの曝露を続けた。曝露後のマウスから静脈血を採取し、採取した血液からマクロファージを回収した。次いで、ラマン分光顕微鏡を用いて、マクロファージを観察し、ラマン散乱スペクトルを得た。結果を図5に示す。また、ラマン散乱スペクトルの分析条件を表1に示す。
図4は、標準的な二酸化チタンをラマン分光顕微鏡によって観察した結果得られた、ラマン散乱スペクトルを示す図である。横軸は波長のシフトを表し、縦軸は強度を表している。アナターゼ型の二酸化チタンは、148cm−1にピークをみることができる。すなわち、148cm−1のピークを指標として、二酸化チタンの存在を観察することが可能となる。
図5は、採取した体液から回収したマクロファージをラマン分光顕微鏡によって観察した結果得られた、ラマン散乱スペクトルを示す図である。図5に示されるように、回収したマクロファージにおけるラマン散乱スペクトルには148cm−1のピークがあることから、回収したマクロファージは、アナターゼ型二酸化チタンを含んでいることが分かる。
図6(a)は、採取した体液を遠心分離装置に供することにより、沈殿・濃縮させて回収したマクロファージを、光学顕微鏡下で観察した写真を示す図である。図6(a)に示されるように、マクロファージがコンフルエントな状態で回収容器に集められていることが分かる。
図6(b)は、図6(a)に示す多数のマクロファージの一部を、ラマン分光顕微鏡を用いて高倍率で観察した写真を示す図である。白く写っている部分が、ラマン散乱スペクトルにおいて148cm−1のピークを有する二酸化チタンである。図6(b)に示されるように、一部の食細胞が二酸化チタンを含んでいることが分かる。
個々の二酸化チタン粒子は粒径が約7nmで微小であるため、通常、検出が困難である。しかしながら、マクロファージに取り込まれると、二酸化チタンが細胞内で重合し、検出が容易となっていた。
以上のように、呼吸器経由で体内に侵入したナノ粒子が、回収の容易な体液である血液中のマクロファージに存在することが示され、曝露されたナノ粒子が体内に蓄積されていることが実証された。
〔2.透過型電子顕微鏡を用いた二酸化チタンの分析〕
粒径7nmのアナターゼ型二酸化チタンを飛散させた微細粒子曝露装置内において、近交系マウス(5週齢のA/Jマウス)を飼育し、呼吸器経路で6ヶ月間、二酸化チタンの曝露を続けた。曝露後のマウスから喀痰検査法により肺内洗浄液(喀痰)を採取し、肺内洗浄液から肺胞内マクロファージを回収した。次いで、透過型電子顕微鏡を用いて、回収した肺胞内マクロファージを観察した。観察結果を図7に示す。
図7に示されるように、二酸化チタンが肺胞内マクロファージに取り込まれており、さらに二酸化チタンが細胞内で重合していることが観察された(図7中の矢印)。
個々の二酸化チタン粒子は粒径が約7nmで微小であるため、通常、検出が困難である。しかしながら、肺胞内マクロファージに取り込まれると、二酸化チタンが細胞内で重合し、検出が容易となっていた。
以上のように、呼吸器経由で体内に侵入したナノ粒子が、回収の容易な体液である喀痰中の肺胞内マクロファージに存在することが示され、曝露されたナノ粒子が体内に蓄積されていることが実証された。
本発明は、ナノサイズ微粒子の安全性評価および有効性評価に利用することができる。したがって、本発明は、製薬業界、医療業界および農薬製造業界などに好適に利用され得る。

Claims (7)

  1. 生体から採取した体液中の食細胞を観察して、該食細胞に蓄積している粒子を検出する工程を含む、曝露によって生体内に蓄積した粒子の分析方法。
  2. 上記体液は、血液または喀痰であることを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  3. ラマン分光顕微鏡を用いて上記食細胞を観察し、ラマン散乱スペクトルによって該食細胞に蓄積した上記粒子を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の分析方法。
  4. 上記粒子が二酸化チタンであり、上記ラマン散乱スペクトルにおける148cm−1のピークを指標として、上記食細胞に蓄積している二酸化チタンを検出することを特徴とする請求項3に記載の分析方法。
  5. 透過型電子顕微鏡を用いて上記食細胞を観察することによって、該食細胞に蓄積した上記粒子を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の分析方法。
  6. 上記食細胞を観察する前に、上記体液中の上記食細胞を濃縮することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の分析方法。
  7. 上記食細胞を観察する前に、上記食細胞を標識することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の分析方法。
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