JP2011120140A - 周波数逓倍回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力振幅の大きさに依存することなく適切な発振振幅を得ることができる、消費電流が少なく、かつ簡略化された周波数逓倍回路を提供する。
【解決手段】CMOSインバータのPMOSFET21、NMOSFET22の少なくともどちらか一方に流れる発振電流を個々に制御する電流制御用素子23、24と、発振電流の交流成分のみを通過させる容量10、11と、容量10、11を通過した交流信号を加算処理して逓倍信号を出力する加算手段とから成り、加算手段は、電流制御用素子23、24とともに基準電圧によりオフセットされているため、CMOSインバータの各FETに流れる電流を任意に制限することができ、入力振幅の大きさに依存しない適切な発振振幅を得られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、CMOS回路で構成する周波数逓倍回路に関する。
従来のCMOS回路で構成された周波数逓倍回路である第1の従来例を図5に示す。
101は抵抗、102は容量、103は排他的論理和(以下、EXORと記載する。)、103aはEXOR103のA入力端子、103bはEXOR103のB入力端子、
104は入力端子、105は出力端子である。
入力端子104に一定周期のクロック信号が入力されると103bには103aに比較して抵抗101と容量102で形成された遅延を含みEXOR103に入力される。
EXOR103のA入力端子103aとB入力端子103b及び出力端子105の各信号の関係を図7に示す。
110はEXOR103のA入力端子103aに入力される信号、111はEXOR103のB入力端子103bに入力される信号、112はEXOR103の出力端子105に出力される信号を示している。
入力信号111は図5に示した抵抗101と容量102の時定数で信号遅延が起こった結果、立ち上がり信号及び立下り信号に時間的遅れが生じている。
ここでEXOR103は、A入力端子103aの信号とB入力端子103bの信号との排他的論理和をとり、図5に示す抵抗101と容量102で形成するCR時定数の遅延をそのままEXOR103のB入力端子103bに入力しているので、図7の出力信号112の波形からもわかるように、出力信号の周波数は入力信号の2倍になるが、デューティ比50%にならない。
仮にA入力端子103aに入力される信号に対して90°遅延を持たせ途中に波形整形段を接続し、その信号をB入力端子103bに入力すると、出力端子105には見掛け上、入力端子104に入力したクロック信号の周波数の2倍でデューティ比50%の信号が出力される。
シリコン材料を用いた一般的なCMOSプロセスでは、シリコン表面を熱酸化して形成する熱酸化膜を対向する2つの電極で挟み容量を形成する。
この場合、容量値は主に熱酸化膜厚のばらつきによって変動する。
また、抵抗はシリコン基盤に不純物層を形成する拡散抵抗或いは、素子分離領域として形成する厚い熱酸化膜上に多結晶シリコン膜を形成し、この多結晶シリコン膜に不純物を打ち込み形成する多結晶シリコン抵抗が用いられる。
しかし、拡散抵抗は不純物濃度や熱工程による不純物濃度分布のばらつきにより、また多結晶シリコン抵抗は、結晶粒経、結晶粒界、不純物濃度及び不純物濃度分布のばらつきによって誤差を生じさせている。
このように、シリコン材料を用いたCMOSプロセスでは、受動部品である抵抗や容量の変動は避けられず、それによって回路特性を変動させるため、製造ばらつきを吸収する回路設計が望まれる。
特に、抵抗に関しては温度依存性も考慮して設計する必要があるが、すべての使用温度範囲を補償するのは困難を要する。
このように第1の従来例で示した逓倍回路を用いた周波数逓倍回路では、抵抗101と容量102で構成する遅延回路が変動することによって、遅延時間が変化し出力デューティ比やそれに伴う消費電流も変動することになる。
図6は、特許文献1に開示されている遅延回路のない周波数逓倍回路の第2の従来例を示したものである。
201は電源端子、202は接地端子、203は第1のカップリング容量、204は第2のカップリング容量、205は入力端子、206は出力端子、211はNMOSFET、212はPMOSFET、221は第1のバイアス回路、222は第2のバイアス回路、230は検出抵抗である。
入力端子205に、一定周期の正弦波信号が入力されると第1のカップリング容量203を介して交流成分がNMOSFET211のゲートに入力される。
一方、第2のカップリング容量204を介して交流成分がPMOSFET212のゲートに印加される。
NMOSFET211のゲートには、第1のバイアス回路によって直流成分が印加され、PMOSFET212のゲートには第2のバイアス回路によって直流成分が印加される。
この時、NMOSFET211とPMOSFET212は互いにMOSの飽和特性で動作するように直流成分が印加される。
MOSの飽和特性はドレイン電流がゲート電圧の二乗に比例する動作領域で、入力端子205に入力する直流電圧A、角速度ωの正弦波信号を、
Figure 2011120140

とすると、出力電圧は入力信号の二乗に比例した信号
Figure 2011120140

となり、これを三角関数の加法定理に従って変換すると、直流成分と
Figure 2011120140

に比例した信号を得ることができる。
これは、入力信号に対して出力信号の位相は90°遅れるが、NMOSFETとPMOSFETの飽和特性領域を加算すると入力信号の2倍の周波数成分が取り出せることを示している。
特開昭60−62707号公報(6頁、第1図)
第1の従来例は、半導体プロセスで作製する容量と抵抗で構成する遅延回路のCR時定数がプロセス変動や周囲温度によって変化し、周波数逓倍回路の出力デューティ比や消費電流が変化するため用途が狭い。
また、第2の従来例で示した周波数逓倍回路は上述した遅延回路を有さない回路構成であるが、MOSの飽和特性を利用しNMOSFETとPMOSFETの電流を加算し、特
に電流制限の機能を有していないため入力振幅が大きくなる状態では回路の消費電流がMOSの二乗則に従って増加してしまうという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明の周波数逓倍回路は次のような構成を採用する。
CMOSインバータおよび帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路において、
CMOSインバータのPMOSFET、NMOSFETの少なくともどちらか一方に流れる発振電流を個々に制御する電流制御用素子と、
発振電流の直流成分が所定値以下となるよう、電流制御用素子に基準電圧を印加する基準電圧発生手段と、
発振電流の交流成分のみを通過させる容量と、
容量を通過した交流信号を加算処理して逓倍信号を出力する加算手段とから成り、
加算手段は、前記基準電圧発生手段からの前記基準電圧によりオフセットされていることを特徴とする。
電流制御用素子は、少なくともPMOSFETのソース電極と接地電位間に設ける第2のPMOSFETあるいは、NMOSFETのソース電極と電源電位間に設ける第2のNMOSFETのどちらか一方であり、
第2のPMOSFETと第2のNMOSFETのゲート電位は、基準電圧発生手段からの基準電圧で決定することが好ましい。
第1のPMOSFETと第1のNMOSFETからなるCMOSインバータと帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路において、
第1のPMOSFETに流れる電流を制御する、第2のPMOSFETからなる第1の電流制御用素子と、
第1のNMOSFETに流れる電流を制御する、第2のNMOSFETからなる第2の電流制御用素子と、
第1の電流制御用素子の直流信号を決定する第1の基準電圧と、第2の電流制御用素子の直流信号を決定する第2の基準電圧とをそれぞれ発生する基準電圧発生手段と、
第1のPMOSFETに発生する交流信号のみを通過させる第1の容量と、
第1のNMOSに発生する交流信号のみを通過させる第2の容量と、
第1の基準電圧によってオフセットされた第1の容量を通過した交流信号で制御される第3のPMOSFETと、
第2の基準電圧によってオフセットされた第2の容量を通過した交流信号で制御される第3のNMOSFETと、
第3のPMOSFETと第3のNMOSFETと抵抗素子からなり、第3のPMOSFETと第3のNMOSFETの制御電流を加算するとともに、電圧に変換して逓倍信号を出力する加算手段と、
で構成されていることが好ましい。
第1のPMOSFETと第1のNMOSFETからなるCMOSインバータとCMOSインバータの出力と第1のNMOSFETのゲートに接続する帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路において、
CMOSインバータに流れる電流を制御する、第2のNMOSFETである電流制御用素子と、
第1のPMOSFETの直流信号を決定し、定電流バイアスする第1の基準電圧と、電流制御用素子の直流信号を決定する第2の基準電圧とをそれぞれ発生する基準電圧発生手
段と、
第1のPMOSFETに入力する交流信号のみを通過させる第1の容量と、
第1のNMOSFETに入力する交流信号のみを通過させる第2の容量と、
第1の基準電圧によってオフセットされた直流信号と第1の容量を通過した交流信号とを合成し、制御される第3のPMOSFETと、
帰還抵抗によって自己整合的にオフセットされた直流信号と第2の容量を通過した交流信号とを合成し、で制御される第3のNMOSFETと、
第3のPMOSFETと第3のNMOSFETと抵抗素子からなり、第3のPMOSFETと第3のNMOSFETの制御電流を加算するとともに、電圧に変換して逓倍信号を出力する加算手段と、
で構成されていることが好ましい。
増幅部の出力を基本発振信号とし、加算手段の出力を逓倍発振信号として、両者を同時に出力することができる。
本発明の周波数逓倍回路は、CMOSインバータおよび帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路の構成に、
CMOSインバータのPMOSFET、NMOSFETの少なくともどちらか一方に流れる発振電流を個々に制御する電流制御用素子と、発振電流の直流成分が所定値以下となるように、電流制御用素子に基準電圧を印加する基準電圧発生手段と、発振電流の交流成分のみを通過させる容量と、容量を通過した交流信号を加算処理して逓倍信号を出力する加算手段とから成り、
加算手段は、基準電圧発生手段からの基準電圧によりオフセットされている。
その結果、CMOSインバータのPMOSFETとNMOSFETの各々に流れる電流を個別の電流制御用素子で任意に制限することができ、入力振幅の大きさに依存することなく適切な発振振幅を得ることができるという優れた効果がある。
また、増幅部からの基本発振信号と、加算手段からの逓倍発振信号を、同時に出力することができるため、発振回路と逓倍回路とを別々に用意する必要がなくなるという効果も兼ね備えている。
本発明の第1の実施形態の周波数逓倍回路を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の周波数逓倍回路を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態の周波数逓倍回路の動作を示す一例の波形である。 本発明の第2の実施形態の周波数逓倍回路を示す回路図である。 従来の第1の周波数逓倍回路を示す回路図である。 従来の第2の周波数逓倍回路を示す回路図である。 従来の第1の周波数逓倍回路の特性を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を用いて本発明の第1の実施形態における周波数逓倍回路の構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の周波数逓倍回路を示すブロック図である。
1は基準電圧発生手段、2は発振インバータ、3は加算手段、4は第1の電流制御用素子、5は第2の電流制御用素子、6は帰還抵抗、7は第1の負荷容量、8は第2の負荷容量、9は水晶振動子、10は第1のカップリング容量、11は第2のカップリング容量、12は基準電位、13は電源電位である。
発振インバータ2のPMOSFET側及びNMOSFET側の各々に流れる電流は、基準電圧発生手段1の出力によって電流制御用素子を制御することで決定する。
第1の電流制御用素子4と第2の電流制御素子5は各々基準電圧発生手段1で生成される異なる出力で制御される。
電流制御用素子で発振インバータ2の電流を制限することは、発振振幅を制御することであり、第1の電流制御用素子4は発振インバータ2のPMOSFET側、第2の電流制御用素子5は発振インバータ2のNMOSFET側の発振振幅を抑えて発振電流を減少することができる。
発振振幅の情報は、電流制御用素子と発振インバータ2のPMOSFET側とNMOSFET側との各々の接続点からカップリング容量を通して直流成分をカットして加算手段3に入力する。
つまり発振振幅は、発振インバータ2のPMOSFET側は第1のカップリング容量、NMOSFET側は第2のカップリング容量を通過することになる。
発振時の直流成分は、電流制御用素子に与えた基準電圧発生手段1と同じ出力を加算手段3に与え、ここで電流制御用素子で振幅制御された発振インバータ2に発生する発振振幅と直流成分とを合成する。
通常、PMOSFETとNMOSFETの電流特性を合成すると発振振幅が増加した際に発振電流がMOSFETの二乗特性に従って電流が増加するが、本例の場合は発振インバータ2に直列に設けた電流制御用素子によって、PMOSFET側及びNMOSFET側の各々の電流を制限するため、定常発振時においても発振電流の増加を抑制することができる。
次に具体的な回路構成を示し説明する。
図2は、第1の実施形態の周波数逓倍回路を示す回路図である。
図1と共通するものについては符号の説明を省略する。
21は第1のPMOSFET、22は第1のNMOSFETで第1のPMOSFET21と第1のNMOSFETとはCMOS接続され、その入出力間に帰還抵抗6が接続され発振インバータ2を構成する。
23は第2のPMOSFET、24は第2のNMOSFETであり、各々第1の電流制御用素子4、第2の電流制御用素子5として働き発振インバータ2に流れる電流をPMOSFET側とNMOSFET側と別個に制御する。
31は基準抵抗、32は第3のPMOSFET、33は第4のPMOSFET、34は第3のNMOSFET、35は第4のNMOSFETで基準電圧発生手段1を構成する。
これは、一般的に周知されているバンドギャップリファレンスと呼ばれる定電圧回路である。
第3のPMOSFET32と第3のNMOSFET34のドレイン接続点をPREF36、第4のPMOSFET33と第4のNMOSFET35のドレイン接続点をNREF37とする。
41は第5のPMOSFET、42は第5のNMOSFET、43は検出抵抗であり、これらが加算手段3を構成する。
基準電圧発生手段1で生成されたPREF36は第1の電流制御用素子4である第2のPMOSFET23と加算手段3を構成する第5のPMOSFET43の各々のゲートに印加される。
また、NREF37は第2の電流制御用素子5である第2のNMOSFET24と加算手段3を構成する第5のNMOSFET42の各々のゲートに印加され、これらの電圧が
直流的電位を決定する。
次にこの回路構成による実際の動作について説明する。
水晶振動子は共振周波数が32.768kHzの一般的な音叉型を使用した。
基準電圧発生手段1のPREF36は−0.40V、NREF37は−0.56Vになるように各パラメータを設定した。
基準電位は0V、電源電位は−0.9Vとした。
図3は、第1の実施形態の周波数逓倍回路の動作を示す波形の一例である。
図3下段に示す301は入力信号で、水晶振動子9の励振を発振インバータ2で増幅し継続した振幅を得た状態での波形である。
302は逓倍回路の出力端子15に現れる出力信号、303は出力信号302を波形整形に通過させた後の信号の波形である。
図3中段に示す304は加算手段3を構成する第5のPMOSFETのゲートへの印加電圧、305は加算手段3を構成する第5のNMOSFETのゲートへの印加電圧を示している。
直流成分は、基準電圧発生手段1で生成されたPREF36及びNREF37であり、目安として、−0.40Vおよび−0.56Vを表わす破線示した。
交流成分は、第1のカップリング容量10と第2のカップリング容量11を個別に通過して各々が第5のPMOSFET41のゲートに入力され、第5のNMOSFET42のゲートに入力される。
図3上段に示す307は発振継続時において第2のPMOSFETに流れる電流、308は第2のNMOSFETに流れる電流を示している。
図3の横軸は発振開始後の任意の経過時間を示し、縦軸は下段と中段が電圧、上段が電流を示している。
第5のPMOSFET41に印加されるゲート電圧は、発振振幅の情報として第2のPMOSFET23で電流制御された信号と直流成分として与えられる基準電圧発生手段1で生成されたPREF36が印加される。
一方、 第5のNMOSFET42に印加されるゲート電圧は、発振振幅の情報として第2のNMOSFET24で電流制御された信号と直流成分として与えられる基準電圧発生手段1で生成されたNREF37が印加される。
それによって、第5のPMOSFET41のゲート電圧はPREF36を直流成分として基準電位からオフセットされ、−0.40Vを中心にして振幅する波形304となる。

一方、第5のNMOSFET42のゲート電圧はNREF37を直流成分として電源電位からオフセットされ、−0.56Vを中心にして振幅する波形305となる。
これを第5のPMOSFET41と第5のNMOSFET42に流れる電流として合成し、検出抵抗43で電流電圧変換すると波形302が得られ入力信号である32.768kHzの2倍の周波数に逓倍される。
この時、電流制限している第2のPMOSFET23に流れる電流は波形307であり、
第2のNMOSFET24に流れる電流は波形308である。
発振回路に流れる電流は約20nAであり、この周波数逓倍回路の消費電流は基準電圧発生手段1及び加算手段3を含めて約70nAで、例えば従来例1で示した遅延回路で構成した逓倍回路に比較して1/10程度まで低減できることが確認できた。
通常、PMOSFETとNMOSFETの電流を加算すると互いの電流特性を合成することになるため、発振振幅が増加する定常状態ではMOSFETの線形領域から飽和領域
への移行時に二乗特性に従って電流が増加するため消費電流を低減することが課題であった。
本例では、電流制御用素子を発振インバータ2に直列に設け、電流制御用素子によって発振振幅を制御し、さらに直流バイアスを適切な位置に設定することによって、PMOSFETとNMOSFETの振幅加算後も合成電流を低減できる。
ここでは、入力信号が32.768kHzの場合について述べたが、入力信号の周波数が異なる場合も適切なパラメータを設定することによって同様な効果が得られる。
(第2の実施形態)
以下、図面を用いて本発明の第2の実施形態における周波数逓倍回路の構成について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態における周波数逓倍回路を示す回路図である。
前述した図の符号と重複するため、ここでは接続関係について説明する。
第1の実施形態と異なる点は発振回路の構成である。
電流制御用素子は、第1のNMOSFET22側のみである。
第1のPMOSFET21は、基準電圧発生手段1で生成されたPREF36の信号がゲート電圧として与えられる。
これにより、第1のPMOSFET21は直流的に定電流にバイアスされていることになる。
帰還抵抗6は発振インバータ2の出力と第1のNMOSFET22のゲートとの間に接続されているため直流バイアスは、第1のPMOSFET21の定電流特性に対して、自己整合的に決定される。
発振振幅の情報は、第1のカップリング容量10及び第2のカップリング容量11を通して第1のPMOSFET21側と第1のNMOSFET22側と別個に入力される。
第2のNMOSFET22は、基準電圧発生手段1で生成したNREF37がゲート電圧として印加され、発振電流を制御し発振振幅を抑えて発振回路の消費電流を低減する。
この方式の発振回路は、一般的なインバータの入出力間に帰還抵抗を接続したものに対して、発振インバータを構成するPMOSFETとNMOSFETの直流バイアスを個別に設定し、さらに発振振幅は直流成分と分離するところから、筆者はゲート分離バイアス型発振回路と呼んでいる。
この発振回路は、特開2002−359524号に記載されている。
ゲート分離バイアス型発振回路は、上述したように元々直流成分と交流成分である発振振幅の情報を個別に発振回路の入力に与えている点で本発明の周波数逓倍回路を構成し易い。
図4では、ゲート分離バイアス型発振回路に与えている交流成分と直流成分を後段の加算手段3である第5のPMOSFET41と第5のNMOSFET42で電流加算し、検出抵抗43によって電流電圧変換する非常に簡単な構成で周波数逓倍回路を実現できる。
第2の実施形態における周波数逓倍回路の出力波形についても、第1の実施形態における周波数逓倍回路と同様になり、消費電流も同じく70nA程度であった。
以上説明したように、遅延回路を設ける周波数逓倍回路では、半導体プロセスで作製する容量と抵抗で構成する遅延回路のCR時定数がプロセス変動や周囲温度によって変化し、周波数逓倍回路の出力デューティ比や消費電流が変化するため用途が限られてしまう。
また、遅延回路を有さないPMOSFETとNMOSFETの電流特性を合成する周波数逓倍回路の構成では、MOSの飽和特性を利用しNMOSFETとPMOSFETの電流を加算し、特に電流制限の機能を有していないため入力振幅が大きくなる状態では回路
の消費電流がMOSFETの二乗則に従って増加してしまうという課題があった。
本発明の水晶発振回路によれば、CMOSインバータおよび帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路の構成に、
CMOSインバータのPMOSFET、NMOSFETの少なくともどちらか一方に流れる発振電流を個々に制御する電流制御用素子と、発振電流の直流成分が所定値以下となるように、電流制御用素子に基準電圧を印加する基準電圧発生手段と、発振電流の交流成分のみを通過させる容量と、容量を通過した交流信号を加算処理して逓倍信号を出力する加算手段とから成り、
加算手段は、基準電圧発生手段からの基準電圧によりオフセットされている。
その結果、CMOSインバータのPMOSFETとNMOSFETの各々に流れる電流を個別の電流制御用素子で任意に制限することができ、入力振幅の大きさに依存することなく適切な発振振幅を得ることができ、本発明を用いることの効果は非常に高い。
1 基準電圧発生手段
2 発振インバータ
3 加算手段
4 第1の電流制御用素子
5 第2の電流制御用素子
6 帰還抵抗
7 第1の負荷容量
8 第2の負荷容量
9 水晶振動子
10 第1のカップリング容量
11 第2のカップリング容量
12 基準電位
13 電源電位
21 第1のPMOSFET
22 第1のNMOSFET
23 第2のPMOSFET
24 第2のNMOSFET
36 PREF
37 NREF

Claims (5)

  1. CMOSインバータおよび帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路において、
    前記CMOSインバータのPMOSFET、NMOSFETの少なくともどちらか一方に流れる発振電流を個々に制御する電流制御用素子と、
    前記発振電流の直流成分が所定値以下となるよう、前記電流制御用素子に基準電圧を印加する基準電圧発生手段と、
    前記発振電流の交流成分のみを通過させる容量と、
    前記容量を通過した交流信号を加算処理して逓倍信号を出力する加算手段とから成り、
    前記加算手段は、前記基準電圧発生手段からの前記基準電圧によりオフセットされていることを特徴とする周波数逓倍回路。
  2. 前記電流制御用素子は、少なくとも前記PMOSFETのソース電極と接地電位間に設ける第2のPMOSFETあるいは、前記NMOSFETのソース電極と電源電位間に設ける第2のNMOSFETのどちらか一方であり、
    前記第2のPMOSFETと前記第2のNMOSFETのゲート電位は、前記基準電圧発生手段からの前記基準電圧で決定することを特徴とする請求項1記載の周波数逓倍回路。
  3. 第1のPMOSFETと第1のNMOSFETからなるCMOSインバータと帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路において、
    前記第1のPMOSFETに流れる電流を制御する、第2のPMOSFETからなる第1の電流制御用素子と、
    前記第1のNMOSFETに流れる電流を制御する、第2のNMOSFETからなる第2の電流制御用素子と、
    前記第1の電流制御用素子の直流信号を決定する第1の基準電圧と、前記第2の電流制御用素子の直流信号を決定する第2の基準電圧とをそれぞれ発生する基準電圧発生手段と、
    前記第1のPMOSFETに発生する交流信号のみを通過させる第1の容量と、
    前記第1のNMOSFETに発生する交流信号のみを通過させる第2の容量と、
    前記第1の基準電圧によってオフセットされた前記第1の容量を通過した前記交流信号で制御される第3のPMOSFETと、
    前記第2の基準電圧によってオフセットされた前記第2の容量を通過した前記交流信号で制御される第3のNMOSFETと、
    前記第3のPMOSFETと前記第3のNMOSFETと抵抗素子からなり、前記第3のPMOSFETと前記第3のNMOSFETの制御電流を加算するとともに、電圧に変換して逓倍信号を出力する加算手段と、
    で構成されていることを特徴とする周波数逓倍回路。
  4. 第1のPMOSFETと第1のNMOSFETからなるCMOSインバータと該CMOSインバータの出力と前記第1のNMOSFETのゲートに接続する帰還抵抗で構成する増幅部と、発振負荷容量および水晶振動子で構成する共振部とからなる水晶発振回路において、
    前記CMOSインバータに流れる電流を制御する、第2のNMOSFETである電流制御用素子と、
    前記第1のPMOSFETの直流信号を決定し、定電流バイアスする第1の基準電圧と、前記電流制御用素子の直流信号を決定する第2の基準電圧とをそれぞれ発生する基準電圧発生手段と、
    前記第1のPMOSFETに入力する交流信号のみを通過させる第1の容量と、
    前記第1のNMOSFETに入力する交流信号のみを通過させる第2の容量と、
    前記第1の基準電圧によってオフセットされた直流信号と前記第1の容量を通過した前記交流信号とを合成し、該合成信号で制御される第3のPMOSFETと、
    前記帰還抵抗によって自己整合的にオフセットされた直流信号と前記第2の容量を通過した前記交流信号とを合成し、該合成信号で制御される第3のNMOSFETと、
    前記第3のPMOSFETと前記第3のNMOSFETと抵抗素子からなり、前記第3のPMOSFETと前記第3のNMOSFETの制御電流を加算するとともに、電圧に変換して逓倍信号を出力する加算手段と、
    で構成されていることを特徴とする周波数逓倍回路。
  5. 前記増幅部の出力を基本発振信号とし、前記加算手段の出力を逓倍発振信号として、両者を同時に出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の周波数逓倍回路。
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