JP2011119591A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、その製造方法およびその用途 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、その製造方法およびその用途 Download PDF

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克昌 廣瀬
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Abstract

【課題】耐久性に優れ、しかも発光効率の高い新規な有機EL素子を提供すること。
【解決手段】陽極、発光層、ホスフィンオキサイド含有層および陰極がこの順序で積層されてなり、該ホスフィンオキサイドが下記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2011119591

〔式(1)において、R1は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、
Arは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい1価の置換または非置換の芳香族基を表す。〕
【選択図】なし

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」ともいう。)素子、その製造方法およびその用途に関する。
近年、有機EL素子の材料開発、素子構造の改良等が活発に行われている。
たとえば特許文献1には、「アノード層、カソード層、およびアノード層とカソード層との間に挿入された少なくとも1つの有機層とを有する有機発光素子であって、該有機層の少なくとも1つが、架橋基によって結合された2つ以上のホスフィンオキシド部分を有する物質であって、該ホスフィン部分の各々が単結合によって2つの外側の基に対してさらに結合された物質を含む、有機発光素子」が開示されている(請求項6)。
この物質の構造としては、以下のような構造が開示され;
Figure 2011119591
「外側の基」としては
Figure 2011119591
などが挙げられ、「架橋基」としては
Figure 2011119591
などが挙げられている。
さらに具体的態様として、ITO陽極/銅フタロシアニン層/ホスフィンオキサイド系化合物層/LiF層/Al陰極という構成の有機EL素子が記載されている。
この特許文献1には、従来の燐光発光有機EL素子について、量子効率は高いが、駆動電圧が高いために電力効率は低いということ、および特に青色発光有機EL素子では適当なホスト物質がないために電力効率が低く、新規なホスト物質が必要であるということが記載されている(段落[0007]〜[0009])。
また、発明の開示の欄には、「限定は意味しないが、有機金属リン光体ドープ型電界発光素子における電荷輸送ホスト物質としての本発明の物質の使用によって、ホスフィンオキシド物質が特定の適用のために「整調」され得る方法の、優れた例が提供される」(段落[0015])と記載されている。
これらの記載によれば、特許文献1に開示された発明は、特定のホスフィンオキサイド系化合物を発光層のホストとして使用することにより、従来の燐光発光有機EL素子における上記問題点を解決すること、つまり電力効率に優れた有機EL素子、特に青色燐光発光有機EL素子を得ることを目的としていると考えられる。ただし、ホスフィンオキサイド系化合物を青色燐光発光色素のホストとして使用した例は開示されていない。
特表2007−524672号公報
しかしながら、特許文献1に記載された有機発光素子には、発光効率(電力効率)および耐久性の点でさらなる改良が必要であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、耐久性に優れ、しかも発光効率の高い新規な有機EL素子を提供することを目的としている。
なお、特許文献1には、有機EL素子の構造として“アノード層/有機層(発光層)/有機層(特定の「ホスフィンオキサイド系化合物」を含む層)/カソード層”という構造は開示されていない。
本発明は、たとえば以下の[1]〜[8]に関する。
[1]
陽極、発光層、ホスフィンオキサイド含有層および陰極がこの順序で積層されてなり、
該ホスフィンオキサイドが下記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2011119591
〔式(1)において、R1は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、
Arは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい1価の置換または非置換の芳香族基を表す。〕
[2]
前記ホスフィンオキサイド系化合物が、下記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2011119591
[3]
前記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)におけるArがすべてフェニル基であることを特徴とする上記[2]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[4]
陽極上に形成された発光層の上に、下記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物からなるホスフィンオキサイド含有層を形成する工程、および
該ホスフィンオキサイド含有層上に陰極を形成する工程
を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
Figure 2011119591
〔式(1)において、R1は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、
Arは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい1価の置換または非置換の芳香族基を表す。〕
[5]
前記ホスフィンオキサイド系化合物が、下記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[4]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
Figure 2011119591
[6]
前記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)におけるArがすべてフェニル基であることを特徴とする上記[5]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
[7] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする表示装置。
[8] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする光照射装置。
本発明の有機EL素子は、耐久性に優れ、しかも高い発光効率を示す。
図1は、本発明に係る有機EL素子の一例の断面図である。 図2は、本発明に係る有機EL素子の一例の断面図である。 図3は、本発明に係る有機EL素子の一例の断面図である。
<1.素子構成>
本発明の有機EL素子は、陽極、発光層、ホスフィンオキサイド含有層および陰極がこの順序で積層されてなる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法は、陽極上に形成された発光層の上に、ホスフィンオキサイド含有層を形成する工程、および該ホスフィンオキサイド含有層上に陰極を形成する工程を含んでいる。なお本発明においては、陽極から陰極に向かう方向を「上」と称す。
本発明の有機EL素子は、前記の層以外にも、陽極バッファ層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層または陰極バッファ層を有していてもよい。なお、正孔ブロック層は発光層のホスフィンオキサイド含有層側に隣接する。また電子輸送層は、ホスフィンオキサイド含有層の発光層側もしくは陰極側または両側に隣接する。
前記の各層は、1層であってもよく、2種以上の層から構成されていてもよい。
図1は、本発明の有機EL素子構成の一例を示す断面図であり、透明基板1上に設けた陽極2と陰極5の間に発光層3およびホスフィンオキサイド含有層4を順次設けたものである。図2に示すように、透明基板1は、陰極5に接するように設けてもよい。
本発明の有機EL素子の構成は図1の例((1)陽極/発光層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極)に限定されず、たとえば以下のような構成が挙げられる。
(2)陽極/発光層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極バッファ層/陰極
(3)陽極/陽極バッファ層/発光層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極バッファ層/陰極
(4)陽極/陽極バッファ層/発光層/正孔ブロック層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極バッファ層/陰極
(5)陽極/陽極バッファ層/発光層/電子輸送層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極バッファ層/陰極
(6)陽極/陽極バッファ層/発光層/ホスフィンオキサイド含有層/電子輸送層/陰極バッファ層/陰極
(7)陽極/陽極バッファ層/正孔輸送層/発光層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極バッファ層/陰極
(8)陽極/陽極バッファ層/電子ブロック層/発光層/ホスフィンオキサイド含有層/陰極バッファ層/陰極
図1に示した発光層3は1層であるが、発光層3は2層以上の層から構成されていてもよい。
また、本発明のもう1つの有機EL素子は、図3に示すように、基板1と、貫通孔もしくは貫通溝7を有する、陽極2および誘電体層6と、発光層3と、ホスフィンオキサイド含有層4と、陰極5とがこの順序で積層されてなり、発光層3が貫通孔もしくは貫通溝7を通じて基板1に接する有機EL素子である。このように構成された有機EL素子によれば、光取り出し効率が向上し、発光効率が一層高まる。
この誘電体層6の形成材料としては、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物;酸化ケイ素(二酸化ケイ素)、酸化アルミニウム等の金属酸化物などが挙げられ、誘電体層6の厚さは10nm〜500nm程度である。また、貫通孔および貫通溝の幅は、貫通孔または貫通溝の端部から他の端部への短軸側の距離(最短距離)で表され、10μm以下であり、隣り合う貫通孔または貫通溝同士の短軸側の距離(最短距離)も10μmである。
なお、本発明においては、電子輸送性化合物、正孔輸送性化合物、発光性化合物、およびこれらの全てまたは1種類以上からなる化合物層を、それぞれ「有機EL化合物」、「有機EL化合物層」ともいう。
<2.陽極>
前記陽極としては、−5〜80℃の温度範囲で面抵抗が好ましくは1000オーム□以下、より好ましくは100オーム□以下である物質を用いることができる。
有機EL素子の陽極側から光を取り出す場合には、陽極は可視光に対して透明(380〜680nmの光に対する平均透過率が50%以上)であることが必要であるから、陽極の材料としては、酸化インジウム錫(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)などが挙げられ、有機EL素子の陽極として入手が容易であることを考慮すると、これらの中でもITOが好ましい。
また、有機EL素子の陰極側から光を取り出す場合には、陽極の光透過度は制限されず、陽極の材料としては、ITO、IZO、ステンレス、あるいは銅、銀、金、白金、タングステン、チタン、タンタルもしくはニオブの単体、またはこれらの合金を使用できる。
陽極の厚さは、陽極側から光を取り出す場合には、高い光透過率を実現するために、好ましくは2〜300nmであり、陰極側から光を取り出す場合には、好ましくは2nm〜2mmである。
<3.陽極バッファ層>
本発明の有機EL素子は、好ましくは、陽極に隣接する陽極バッファ層を有する。
陽極バッファ層を設けることにより、ホスフィンオキサイド含有層で促進された電子の移動と、陽極から注入された正孔の移動とのバランスが整えられ、本発明の有機EL素子の耐久性をより向上させることができる。
陽極バッファ層は抵抗加熱蒸着法や高周波プラズマ処理などのドライプロセスで作製することができ、特に有機物ガスにグロー放電を当てることによって有機物ガスを固層上に固体として析出させる高周波プラズマ処理により作製することが、密着性に優れ、耐久性の高い陽極バッファ層が得られることから好ましい。
前記高周波プラズマ処理による成膜で用いられる化合物は、陽極表面およびその上の有機EL化合物層に良好な付着性を有した陽極バッファ層を形成し得る化合物であれば特に制限はない。後述する有機EL化合物層を塗布法によって作製する場合には、CF4、C38、C410、CHF3、C24およびC48などの気体状のフルオロカーボンを高周波プラズマ処理して得られるフルオロカーボン膜を陽極バッファ層として形成すると、前記フルオロカーボン膜上に有機EL化合物層を安定に成膜することができる。
また、陽極バッファ層をウェットプロセスにて、すなわち陽極バッファ層形成材料を陽極に塗布して作製してもよい。
この場合には、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法などを用いて成膜することが出来る。
前記ウェットプロセスによる成膜で用い得る化合物は、陽極表面とその上層に含まれる有機EL化合物に良好な付着性を有した陽極バッファ層を形成し得る化合物であればよく、たとえば、ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸塩との混合物であるPEDOT−PSS、ポリアニリンとポリスチレンスルホン酸塩との混合物であるPANIなどの導電性ポリマーを挙げることができる。
また正孔輸送性高分子化合物と、電荷移動錯体を形成し得る電子受容性化合物とを含む組成物を陽極バッファ層の材料として用いることも好ましい。前記正孔輸送性高分子化合物としては、下記一般式(E−1)〜(E−9)で表される化合物などの正孔輸送性の重合性化合物を重合させたものが挙げられる。
Figure 2011119591
前記電荷移動錯体を形成し得る電子受容性化合物としては、たとえば、N,N’−ジシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−キノンジイミン(F4DCNQI)、N,N’−ジシアノ−2,5−ジクロロ−1,4−キノンジイミン(C12DCNQI)、N,N’−ジシアノ−2,5−ジクロロ−3,6−ジフルオロ−1,4−キノンジイミン(C12F2DCNQI)、N,N’−ジシアノ−2,3,5,6,7,8−ヘキサフルオロ−1,4−ナフトキノンジイミン(F6DCNNOI)、1,4,5,8−テトラヒドロ−1,4,5,8−テトラチア−2,3,6,7−テトラシアノアントラキノン(CN4TTAQ)、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロテトラシアノ−1,4−ベンゾキノンジメタン(F4TCNQ)、2,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ビス(テトラブチルアンモニウム)テトラシアノジフェノキノジメタニド、2,5−ジメチル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2−フルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、11,11,12,12−テトラシアノナフト−2,6−キノジメタン、NDP−9(商品名、Novaled社)などが挙げられる。
これらの中でも、有機溶剤(たとえば、トルエン)への溶解性が高く、均一性の高い陽極バッファ層を形成できる点で、TCNQ、F4TCNQおよびNDP−9が好ましい。
陽極バッファ層をウェットプロセスにて作製する場合には、前記導電性ポリマーまたは前記組成物に、トルエン、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤を添加してもよい。また、界面活性剤などの第三成分を、前記導電性ポリマーまたは前記組成物に添加してもよい。前記界面活性剤としては、たとえばアルキル基、アルキルアリール基、フルオロアルキル基、アルキルシロキサン基、硫酸塩、スルホン酸塩、カルボキシレート、アミド、ベタイン構造、および第4級化アンモニウム基からなる群から選択される1種の基を含む界面活性剤が用いられるが、フッ化物ベースの非イオン性界面活性剤も用い得る。
また、陽極バッファ層をウェットプロセスにて作製する場合には、陽極バッファ層形成材料として以下の組成物(以下「陽極バッファ層用組成物(α)」ともいう。)を用いてもよい。
この陽極バッファ層用組成物(α)を用いれば、陽極バッファ層形成用溶液の溶媒として有機溶剤を使用でき、有機溶剤を溶媒とする発光層形成材料溶液の塗布によっても溶解しない陽極バッファ層を形成でき、しかも発光効率が高く寿命が長い有機EL素子を製造することができる。
[陽極バッファ層用組成物(α)]
陽極バッファ層用組成物(α)は、ホスト材料である特定の高分子化合物(以下「ホスト用高分子化合物」ともいう。)、およびドーパントである電子受容性化合物を含む。
<ホスト用高分子化合物>
(特定構成単位)
前記ホスト用高分子化合物は、下記式(α1)または下記式(α2)で表される構成単位(以下「特定構成単位」ともいう。)を有する。
Figure 2011119591
〔式(α1)、(α2)のそれぞれにおいて、
複数個あるRaは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、少なくとも1つのRaは炭素数1〜10のアルキル基を表し、
複数個あるRbは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、
複数個あるRcは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、同一のフェニル基の中の隣接する炭素原子にそれぞれ結合しているRcは、互いに結合して縮合環を形成してもよく、
Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR1−(ただし、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表す。)、−CO−、−COO−または炭素数1〜20の2価の有機基(ただし、該有機基は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR2−(ただし、R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表す。)、−CO−および−COO−からなる群より選択される原子または基を含んでいてもよい。)を表し、
Y−X−は、
Figure 2011119591
(R3は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表される基を表し、
pは、0または1を表す。〕
前記式(α1)〜(α2)のそれぞれにおける少なくとも1つのRaが炭素数1〜10のアルキル基であることにより、有機EL素子を製造する際に、陽極バッファ層形成用溶液の溶媒として有機溶剤を使用でき、有機溶剤を溶媒とする発光層形成材料溶液の塗布によっても溶解しない陽極バッファ層を形成でき(以下、有機溶剤を溶媒とする発光層形成材料溶液の塗布によっても陽極バッファ層が溶解しないことを「陽極バッファ層の不溶化」ともいう。)、しかも電力効率が高く寿命が長い有機EL素子を製造することができる。
前記式(α1)および(α2)におけるRaを有するベンゼン環においては、N(窒素原子)に対してオルト位にある少なくとも1つのRaがアルキル基であることが好ましい。
bを有する各ベンゼン環においても、N(窒素原子)に対してオルト位にある少なくとも1つのRbがアルキル基であることが好ましい。
このように、N(窒素原子)に対してオルト位にアルキル基が存在すると、前記特定構成単位中のトリフェニルアミン骨格のねじれが大きくなり、陽極バッファ層の不溶化がより促進される、と推測される。
したがって、前記式(α1)で表される特定構成単位における
Figure 2011119591
で表される部分構造の好ましい例としては、以下の構造が挙げられ、
Figure 2011119591
〔ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。以下も同様である。〕
特に好ましい例としては、以下の構造が挙げられる。
Figure 2011119591
同様に、前記式(α2)で表される特定構成単位における
Figure 2011119591
で表される部分構造の好ましい例としては、以下の構造が挙げられ、
Figure 2011119591
特に好ましい例としては、以下の構造が挙げられる。
Figure 2011119591
前記Raにおけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、アミル基、ヘキシル基等が挙げられ、特定構成単位を誘導する単量体の合成容易性の観点からは、メチル基、エチル基、イソプロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記Rbにおけるアルキル基としては、上述したRaにおけるアルキル基の具体例が挙げられ、特定構成単位を誘導する単量体の合成容易性の観点からは、メチル基、エチル基、イソプロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記ホスト用高分子化合物の、有機溶剤への溶解性および溶液の均質化の観点からは、1つのベンセン環当り少なくとも1つ(例:1つ)のRcがアルキル基またはアルコキシ基であることが好ましい。
前記Rcにおけるアルキル基としては、上述したRaにおけるアルキル基の具体例が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記Rcにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
前記Rcにおけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロプキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、およびターシャルブトキシ基等が挙げられメトキシ基、エトキシ基、プロプキシ基、ブトキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。前記縮合環としては、ナフチレン基等が挙げられる。
Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR1−(ただし、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表す。)、−CO−、−COO−または炭素数1〜20の2価の有機基(ただし、該有機基は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR2−(ただし、R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表す。)、−CO−および−COO−からなる群より選択される原子または基を含んでいてもよい。)を表す。これらの中でも、単結合、−CO−、−COO−および炭素数1〜20の2価の有機基(ただし、該有機基は、−O−、−CO−および−COO−からなる群より選択される原子または基を含んでいてもよい。)が好ましい。
前記Y−X−で表される構造としては、Y−(Xは単結合である。)、Y−O−、Y−COO−および下記式(S1)〜(S3)のいずれかで表される基(下記式(S1)、(S3)中、nは、0〜5の整数を示す。)が好ましい。
Figure 2011119591
Yを誘導する重合性官能基yは、ビニル基、イソプロペニル基などのCH2=CR3−で表される基(R3は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)である。これらのうちで、ビニル基が好ましい。
Y−X−で表される構造を誘導する重合性官能基を含む部分構造としては、具体的には、下記式(A1)〜(A13)で表される部分構造が好ましい。これらのうちで、下記式(A1)、(A5)、(A8)、(A12)で表される部分構造は、特定構成単位を誘導する単量体に容易に導入できるためさらに好ましい。
Figure 2011119591
(特定構成単位の具体例)
前記特定構成単位の具体例としては、以下の式(B−1)〜(B−21)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。
Figure 2011119591
Figure 2011119591
これらの中では、式(B-11)〜(B−21)のいずれかで表される構成単位が好ましい。
前記特定構成単位のより好ましい具体例としては、以下の式(B−22)〜(B−32)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。
Figure 2011119591
これらの中では、式(B−22)、(B−26)、(B−27)、(B−30)のいずれかで表される構成単位が特に好ましい。
前記ホスト用高分子化合物には、1種の前記特定構成単位が含まれていてもよく、2種以上の前記特定構成単位が含まれていてもよい。
(前記特定構成単位を誘導する単量体の製造方法)
前記特定構成単位を誘導する単量体は、従来公知の方法、たとえば以下の方法により製造することができる。
<式(α1)で表される構成単位を誘導する単量体の製法の例>
下図のように、ビフェニルジアミン誘導体(m−1)と、ハロゲン化アリール誘導体(m−3)とを、溶媒(たとえば、トルエン、キシレン)中で、通常のパラジウム触媒を用いてカップリング反応させることにより、(m−4)および(m−4′)を誘導する。
Figure 2011119591
次に、下図のように、(m−4)および(m−4′)と、重合性置換基を有したハロゲン化アリール(m−6)とを、通常のパラジウム触媒を用いてカップリング反応させることにより、式(α1)で表される構成単位を誘導する単量体の1つである(m−7)が(m−7′)と共に製造される。
Figure 2011119591
また下図のように、フェニルジアミン誘導体(m−2)と、ハロゲン化アリール誘導体(m−3)とを、溶媒(たとえば、トルエン、キシレン)中で、通常のパラジウム触媒を用いてカップリング反応させることにより、(m−5)を誘導し、(m−5)と重合性置換基を有するハロゲン化アリール(m−6)とを、通常のパラジウム触媒を用いてカップリング反応させることにより、式(α1)で表される構成単位を誘導する単量体の1つである(m−8)が製造される。
Figure 2011119591
<式(α2)で表される構成単位を誘導する単量体の製法の例>
下図のように、(m−9)とジアリールアミン(m−10)とを、溶媒(たとえば、トルエン、キシレン)中で、通常のパラジウム触媒を用いてカップリング反応させることにより、式(α2)で表される構成単位を誘導する単量体の1つである(m−11)が製造される。
Figure 2011119591
また、(m−9)と(m−10)との1:1カップリング体である(m−12)と、ハロゲンとのカップリング性を有した反応基Q(−B(OH)2、ハロゲン原子等)を有するトリフェニルアミン化合物(m−13)とを反応させることにより、式(α2)で表される構成単位を誘導する単量体の1つである(m−14)が製造される。
Figure 2011119591
なお、式(m−1)〜(m−14)中のRa、Rb、RcおよびXは、それぞれ式(α1)、(α2)中のRa、Rb、RcおよびXと同義であり、yは式(α1)、(α2)の中のYを誘導する重合性置換基である。
(他の構成単位)
前記ホスト用高分子化合物は、前記特定構成単位のみからなる単独重合体であってもよく前記特定構成単位以外の構成単位(以下「他の構成単位」ともいう。)を含む共重合体であってもよい。
前記他の構成単位の具体例としては、下記式(α3)で表される構成単位および下記式(α4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2011119591
〔式(α3)、(α4)のそれぞれにおいて、
複数個あるRcは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、同一のフェニル基の中の隣接する炭素原子にそれぞれ結合しているRcは、互いに結合して縮合環を形成してもよく、
Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR1−(ただし、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表す。)、−CO−、−COO−または炭素数1〜20の2価の有機基(ただし、該有機基は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR2−(ただし、R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表す。)、−CO−および−COO−からなる群より選択される原子または基を含んでいてもよい。)を表し、
Y−X−は、
Figure 2011119591
(R3は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表される基を表し、
pは、0または1を表す。〕
式(α3)におけるRcの具体例および好ましい態様としては、前記式(α1)および(α2)におけるRcの具体例および好ましい態様が挙げられる。
式(α3)におけるXの具体例および好ましい態様としては、それぞれ、前記式(α1)および(α2)におけるXの具体例および好ましい態様が挙げられる。
式(α3)におけるY−X−の具体例および好ましい態様としては、それぞれ、前記式(α1)および(α2)におけるY−X−の具体例および好ましい態様が挙げられ、Yを誘導する重合性官能基yとしてはビニル基が好ましい。
同様に、式(α4)におけるRcの具体例および好ましい態様としては、前記式(α1)および(α2)におけるRcの具体例および好ましい態様が挙げられる。
式(α4)におけるXの具体例および好ましい態様としては、それぞれ、前記式(α1)および(α2)におけるXの具体例および好ましい態様が挙げられる。
式(α4)におけるY−X−の具体例および好ましい態様としては、それぞれ、前記式(α1)および(α2)におけるY−X−の具体例および好ましい態様が挙げられ、Yを誘導する重合性官能基yとしてはビニル基が好ましい。
前記他の特定構成単位の具体例としては、以下の構成単位が挙げられる。
Figure 2011119591
前記特定構成単位の好ましい具体例としては、以下の構成単位が挙げられる。
Figure 2011119591
(ホスト用高分子化合物)
前記ホスト用高分子化合物は、前記特定構成単位のみからなる単独重合体であってもよく、前記他の構成単位をさらに含む共重合体であってもよい。この共重合体は、ランダム共重合体であってもよくブロック共重合体であってもよい。
前記ホスト用高分子化合物は、陽極バッファ層の不溶化の観点から、前記特定構成単位を好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上含む。
前記ホスト用高分子化合物の、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量は、陽極バッファ層の不溶化の観点から、通常20,000以上、より好ましくは50,000以上、さらに好ましくは100,000以上である。その上限値は、ホスト用高分子化合物自体の溶解性の観点から、1,000,000程度である。この重量平均分子量の値(スチレン換算)は、下記の条件によって測定された場合の値である。
装置:昭和電工(株)製 Shodex GPC−101
カラム:Shodex KF−G+KF804L+KF802+KF801
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1ml/min
カラム温度:40℃
前記ホスト用高分子化合物は、その原料として、前記特定構成単位を誘導する単量体および、必要に応じて、前記他の構成単位を誘導する単量体を用いる点を除けば、重合体製造における常法により製造することができる。その重合方法は、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、付加重合のいずれでもよいが、ラジカル重合が好ましい。
<ホスト用低分子化合物>
前記陽極バッファ層用組成物(α)は、ホスト用低分子化合物を含んでいても良い。このホスト用低分子化合物の具体例としては、下記式(α5)で表される化合物および下記式(α6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011119591
〔式(α5)、(α6)のそれぞれにおいて、
複数個あるRcは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、同一のフェニル基の隣接する炭素原子にそれぞれ結合しているRcは、互いに結合して縮合環を形成してもよく、
pは、0または1を表す。〕
式(α5)におけるRcの具体例および好ましい態様としては、前記式(α3)におけるRcの具体例および好ましい態様が挙げられる。
同様に、式(α6)におけるRcの具体例および好ましい態様としては、前記式(α4)におけるRcの具体例および好ましい態様が挙げられる。
前記ホスト用低分子化合物としては、たとえば以下の化合物が挙げられる。
Figure 2011119591
<電子受容性化合物>
前記電子受容性化合物(ドーパント)としては、上述した化合物が挙げられ、有機溶剤(たとえば、トルエン)への溶解性が高く、均一性の高い陽極バッファ層を形成できる点で、TCNQ、F4TCNQおよびNDP−9が好ましい。
(陽極バッファ層用組成物(α))
前記陽極バッファ層用組成物(α)は、前記ホスト用高分子化合物および電子受容性化合物を含んでいる。
前記電子受容性化合物は、前記ホスト用高分子化合物および任意成分である前記ホスト用低分子化合物の合計100質量部に対して、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部、さらに好ましくは1〜5質量部含まれる。含有量が上記範囲にあると、陽極バッファ層は十分な電荷注入能を発揮する。一方、含有量が上記範囲よりも過大であると、電子受容性化合物の結晶化などにより有機EL素子の劣化を引き起こす場合がある。
前記ホスト用高分子化合物100質量部に対する前記ホスト用低分子化合物の割合は、好ましくは3〜20質量部、さらに好ましくは5〜10質量部である。
前記組成物(α)は、有機溶剤をさらに含んでいても良い。
有機溶剤を含む前記組成物(α)は、陽極バッファ層形成用塗布液として使用することができる。
前記有機溶剤としては、種々の有機溶媒を用いることができ、たとえばトルエン、キシレン、アニソール等の芳香族系溶媒やクロロホルムやジクロロエタン等のハロゲン化アルキル溶媒などが挙げられる。
前記組成物(α)中の前記有機溶剤の含量は、形成しようとする陽極バッファ層の膜厚や製膜の条件等を考慮して適宜設定することができるが、目安としては、前記組成物(α)中の固形分含量(有機溶剤を除く成分の合計量)が好ましくは0.1〜4質量%、さらに好ましくは0.4〜2質量%となるように調製される。
(陽極バッファ層)
前記陽極バッファ層用組成物(α)を用いる場合には、陽極バッファ層を、好ましくは、陽極上に前記陽極バッファ層用組成物(α)を塗布し、さらに加熱することによって形成する。このようにして形成された陽極バッファ層は、有機溶剤に対する耐性が高いため、この陽極バッファ層上に有機溶剤を溶媒とする発光層等形成材料の溶液を塗布しても、溶解し難い。
この塗布操作においては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の公知の塗布法を適用することがきできる。
また、前記塗布操作に続く加熱操作において、加熱温度は、後述する有機EL化合物層形成の際に陽極バッファ層が溶解するのを防ぐ観点、および陽極バッファ層が熱分解するのを防ぐ観点から、目安としては、たとえば70℃以上、好ましくは100〜350℃、さらに好ましくは150〜250℃である。
また加熱時間は、後述する有機EL化合物層形成の際に陽極バッファ層が溶解するのを防ぐ観点から、好ましくは10〜180分、さらに好ましくは30〜120分である。
陽極バッファ層の不溶化の程度を、たとえば陽極バッファ層に下記の処理を施した際の陽極バッファ層の厚さの減少率((1−処理後の厚さ/処理前の厚さ)×100)として評価すると、この減少率はたとえば30%以下、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
〔処理〕:厚さ20nmの陽極バッファ層を表面に備えた基板(25mm角、板厚1.1mm、青板ガラス)を、スピンコーターにセットし、陽極バッファ層上に0.10mlのトルエンを滴下した後、3000rpmで30秒間の条件で回転させる。この回転はトルエンの滴下後5秒以内に開始する。その後、陽極バッファ層を窒素雰囲気下に140℃で1時間放置する。
陽極バッファ層の厚さは、バッファ層としての効果を十分に発揮させ、また有機EL素子の駆動電圧の上昇を防ぐ観点から、好ましくは5〜50nm、さらに好ましくは10〜30nmである。
<4.有機EL化合物層>
本発明の有機EL素子における有機EL化合物層、すなわち発光層、正孔輸送層、及び電子輸送層に使用する化合物としては、低分子化合物及び高分子化合物のいずれをも使用することができる。
本発明の有機EL素子の発光層を形成するための有機EL化合物としては、大森裕:応用物理、第70巻、第12号、1419−1425頁(2001年)に記載されている発光性低分子化合物及び発光性高分子化合物などを例示することができる。この中でも、素子作製プロセスが簡素化されるという点で発光性高分子化合物が好ましく、発光効率が高い点で燐光発光性化合物が好ましい。従って、特に燐光発光性高分子化合物が好ましい。
また、発光性高分子化合物は、共役発光性高分子化合物と非共役発光性高分子化合物とに分類することもできるが、中でも非共役発光性高分子化合物が好ましい。
上記の理由から、本発明で用いられる発光材料としては、燐光発光性非共役高分子化合物(前記燐光発光性高分子であり、かつ前記非共役発光性高分子化合物でもある発光材料)が特に好ましい。
本発明の有機EL素子における発光層は、好ましくは、燐光を発光する燐光発光性単位とキャリアを輸送するキャリア輸送性単位とを一つの分子内に備えた、燐光発光性高分子を少なくとも含む。前記燐光発光性高分子は、重合性置換基を有する燐光発光性化合物と、重合性置換基を有するキャリア輸送性化合物とを共重合することによって得られる。燐光発光性化合物はイリジウム、白金および金の中から一つ選ばれる金属元素を含む金属錯体であり、中でもイリジウム錯体が好ましい。
燐光発光性高分子のさらに具体的な例と合成法は、例えば特開2003−342325号公報、特開2003−119179号公報、特開2003−113246号公報、特開2003−206320号公報、特開2003−147021号公報、特開2003−171391号公報、特開2004−346312号公報、特開2005−97589号公報に開示されている。
本発明によれば、発光材料として、従来、高耐久性および高発光効率の両立が困難であった、青色燐光発光性化合物を用いた有機EL素子であっても、高耐久性および高発光効率が実現される。
ここで青色燐光発光性化合物とは、前記燐光発光性化合物のうち最大発光波長が380nm以上500nm以下である化合物を言い、好ましくは下記式(e1)〜(e4)で表される部分構造を有する化合物である。
燐光発光性化合物の最大発光波長は、光路長を1cmとした場合の、波長350nmの単色光の吸光度が0.1となるように調製した燐光発光性化合物のジクロロメタン溶液中、25℃において、波長350nmの単色光で励起して得られる発光スペクトル中、最大の発光強度を示す波長である。
燐光発光性化合物の最大発光波長は、燐光発光性化合物の溶液(光路長を1cmとした場合の、波長350nmの単色光の吸光度が0.1となるように調製した燐光発光性化合物のジクロロメタン溶液)を、25℃において、波長350nmの単色光で励起して得られる発光スペクトル中、最大の発光強度を示す波長である。
Figure 2011119591
本発明の方法により製造される有機EL素子における発光層は、好ましくは前記燐光発光性化合物を含む層であるが、発光層のキャリア輸送性を補う目的で正孔輸送性化合物や電子輸送性化合物が含まれていてもよい。これらの目的で用いられる正孔輸送性化合物としては、例えば、TPD(N,N’−ジメチル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’ジアミン)、α−NPD(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)、m−MTDATA(4、4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)などの低分子トリフェニルアミン誘導体や、ポリビニルカルバゾール、前記トリフェニルアミン誘導体に重合性官能基を導入して高分子化したもの、例えば特開平8−157575号公報に開示されているトリフェニルアミン骨格の高分子化合物、ポリパラフェニレンビニレン、ポリジアルキルフルオレンなどが挙げられ、また、電子輸送性化合物としては、例えば、Alq3(トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(III))などのキノリノール誘導体金属錯体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、トリアリールボラン誘導体などの低分子材料や、上記の低分子電子輸送性化合物に重合性官能基を導入して高分子化したもの、例えば特開平10−1665号公報に開示されているポリPBDなどの既知の電子輸送性化合物が使用できる。
(有機EL化合物層の形成方法)
上記の有機EL化合物層は、有機EL化合物が発光性高分子化合物である場合には、主にスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法により形成することができる。
上述したように、前記陽極バッファ層用組成物(α)から形成された陽極バッファ層は、有機溶剤に対する耐性が高いため、その表面に有機溶剤を溶媒とする有機EL化合物溶液を塗布しても、有機溶剤に溶解し難い。
一方、有機EL化合物が発光性低分子化合物の場合には、主として抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法により有機EL化合物層を形成することができる。
<5.正孔ブロック層>
正孔が発光層を通過することを抑え、正孔を発光層内で電子と効率よく再結合させる目的で、発光層とホスフィンオキサイド含有層との間に、発光層に隣接して正孔ブロック層を設けてもよい。この正孔ブロック層には発光性化合物より最高占有分子軌道(Highest Occupied Molecular Orbital;HOMO)準位の深い化合物を用いることができ、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、アルミニウム錯体などを例示することができる。
さらに、励起子(エキシトン)が陰極金属で失活することを防ぐ目的で、発光層の陰極側に隣接してエキシトンブロック層を設けてもよい。このエキシトンブロック層には発光性化合物より励起三重項エネルギーの大きな化合物を用いることができ、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、アルミニウム錯体などを例示することができる。
<6.ホスフィンオキサイド含有層>
(ホスフィンオキサイド含有層)
ホスフィンオキサイド含有層は下記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物(以下「特定のホスフィンオキサイド系化合物」ともいう。)からなる。
Figure 2011119591
〔式(1)において、R1は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、
Arは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい1価の置換または非置換の芳香族基を表す。〕
前記R1としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基およびエチル基が特に好ましい。
前記Arが表す1価の芳香族基としては、置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基、置換または非置換の炭素数2〜20の複素環式芳香族基が挙げられ、置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基が好ましい。
前記の置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基としては、下記式(a)〜(n)で表される基が挙げられ、式(a)で表される基が特に好ましい。
Figure 2011119591
式(a)〜(n)において、R2〜R15は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、R16はメチル基またはエチル基を表す。
また、前記の置換または非置換の炭素数2〜20の複素環式芳香族基としては、下記式(o)〜(x)で表される基が挙げられる。
Figure 2011119591
式(o)〜(x)において、R17〜R29は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または水素原子を表す。
前記ホスフィンオキサイド系化合物としては、下記の化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)が好ましい。
Figure 2011119591
前記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)におけるArは、すべてフェニル記であることが好ましい。
(特定のホスフィンオキサイド系化合物の製造方法)
前記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物は、たとえば、下記式(1a):
Figure 2011119591
で表される4−ハロアセトフェノン誘導体をテトラクロロシランの存在下で縮合させて、下記式(1b):
Figure 2011119591
で表されるトリフェニルベンゼン誘導体(1b)を製造し、このトリフェニルベンゼン誘導体(1b)を、ノルマルブチルリチウムなどの塩基で処理したのち、下記式(1c):
Figure 2011119591
で表されるハロジアリールホスフィン化合物と反応させて下記式(1d):
Figure 2011119591
で表されるトリフェニルベンゼン誘導体(1d)を製造し、このトリフェニルベンゼン誘導体(1d)のリン原子を酸化することによって得ることができる。
(下記式(1a)〜(1d)中、R1およびArはそれぞれ前記式(1)の中のR1およびArと同義であり、X1およびX2はそれぞれハロゲン原子を表す)
ホスフィンオキサイド含有層の厚さは、0.5〜100nm程度、好ましくは1〜50nm、さらに好ましくは5〜20nmである。
(ホスフィンオキサイド含有層の形成方法)
ホスフィンオキサイド含有層は、発光層の、陽極側とは反対側の表面に、前記ホスフィンオキサイド系化合物を蒸着させることにより形成できる。
蒸着の条件は、ホスフィンオキサイド系化合物の種類によっても異なるので一概には言えないが、目安としては以下のとおりである。
加熱方法;
抵抗加熱法、電子ビーム法などが挙げられる。
加熱温度;
50〜480℃程度、好ましくは100〜450℃である。
基板温度;
−50〜300℃程度、好ましくは20〜200℃である。また、基板を加熱しないことが好ましい。
圧力;
1.0×10-7〜1.0×10-4Pa程度であり、好ましくは1.0×10-6〜1.0×10-5Paである。
蒸着速度;
ホスフィンオキサイド系化合物の蒸着速度は、0.01〜500Å/s程度、好ましくは0.05〜10Å/sである。
<7.陰極バッファ層>
陰極から有機層への電子注入障壁を下げて電子の注入効率を上げる目的で、陰極バッファ層として、陰極より仕事関数の低い金属層を、陰極と隣接して設けることが好ましい。このような目的に使用できる低仕事関数の金属としては、アルカリ金属(Na、K、Rb、Cs)、アルカリ土類金属(Sr、Ba、Ca、Mg)、希土類金属(Pr、Sm、Eu、Yb)等を挙げることができる。また、陰極より仕事関数の低いものであれば、合金またはNaF、MgF2、MgOなどの金属化合物も使用することができる。これらの陰極バッファ層の成膜方法としては、蒸着法やスパッタ法などを用いることができる。陰極バッファ層の厚さは0.05〜50nmが好ましく、0.1〜20nmがより好ましく、0.5〜10nmがより一層好ましい。
さらに、陰極バッファ層は、前記の低仕事関数の物質と電子輸送性化合物の混合物として形成することもできる。なお、ここで用いられる電子輸送性化合物としては前述の電子輸送層に用いられる有機化合物を用いることができる。この場合の成膜方法としては共蒸着法を用いることができる。また、溶液による塗布成膜が可能な場合は、スピンコーティング法、ディップコーティング法、インクジェット法、印刷法、スプレー法、ディスペンサー法などの既述の成膜方法を用いることができる。この場合の陰極バッファ層の厚さは0.1〜100nmが好ましく、0.5〜50nmがより好ましく、1〜20nmがより一層好ましい。陰極と有機物層との間に、導電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよい。
<8.陰極>
本発明の有機EL光素子の陰極材料としては、陽極側から光を取り出す場合には、仕事関数が低く、かつ化学的に安定なものが使用され、Al、MgAg合金、AlLiやAlCaなどのAlとアルカリ金属の合金などの既知の陰極材料を例示することができる。陰極の化学的安定性を考慮すると、その仕事関数は−2.9eV以下であることが好ましい。これらの陰極材料の成膜方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを用いることができる。陰極の厚さは10nm〜1μmが好ましく、50〜500nmがより好ましい。
また陰極側から光を取り出す場合には、陰極は可視光に対して透明(380〜680nmの光に対する平均透過率が50%以上)であることが必要であるから、陰極の材料としては、酸化インジウム錫(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)などが挙げられ、有機EL素子の陽極として入手が容易であることを考慮すると、これらの中でもITOが好ましい。
<9.封止>
陰極作製後、該有機EL素子を保護する保護層を装着していてもよい。該有機EL素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板、金属などを用いることができ、該カバーを熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
<10.基板>
本発明に係る有機EL素子の基板には、有機EL素子に要求される機械的強度を満たす材料が用いられる。
ボトムエミッション型の有機EL素子には、可視光に対して透明な基板が用いられ、具体的には、ソーダガラス、無アルカリガラスなどのガラス;アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂などの透明プラスチック;シリコンなどからなる基板を使用できる。
トップエミッション型の有機EL素子においては、基板の光透過度に制限はなく、ボトムエミッション型の有機EL素子に用いられる基板に加えて、銅、銀、金、白金、タングステン、チタン、タンタルもしくはニオブの単体、またはこれらの合金、あるいはステンレスなどからなる基板を使用できる。
基板の厚さは、要求される機械的強度にもよるが、好ましくは、0.1〜10mm、より好ましくは0.25〜2mmである。
[用途]
本発明の有機EL素子は、マトリックス方式またはセグメント方式による画素として画像表示装置に好適に用いられる。また、前記有機EL素子は、画素を形成せずに、面発光光源としても好適に用いられる。
本発明の有機EL素子は、具体的には、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、標識、看板、ビデオカメラのビューファインダー等における表示装置、バックライト、電子写真、照明、レジスト露光、読み取り装置、インテリア照明、光通信システム等における光照射装置に好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
(化合物(A1)の合成)
Figure 2011119591
上記スキームを参照しながら説明する。
化合物(2)の合成;
窒素気流下で、4'−ブロモアセトフェノン8.96g(45mmol)を脱水エタノール300mLに溶解させた溶液に、氷冷下、撹拌しながらテトラクロロシラン15.29g(90mmol)を滴下した。滴下終了後、これらを、氷冷のまま1時間撹拌し、続いて30℃で24時間撹拌し、反応液を調製した。反応液を氷冷後、析出した固体を、ろ別し、水およびメタノールで洗浄した。得られた粗体を酢酸エチルで再結晶し、化合物(2)を15.88g得た。
化合物(3)の合成;
窒素気流下で、化合物(2)を544mg(1.00mmol)をTHF20mLに溶解させた溶液に、−78℃で1.57Mノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液2.0mLを10分間かけて滴下し、同温で2時間撹拌し、反応液を調製した。この反応液に、−78℃でクロロジフェニルホスフィン0.7mL(3.80mmol)を5分間かけて滴下し、−78℃で1時間撹拌し、その後徐々に0℃まで昇温させ、0℃で2時間撹拌し、反応液を調製した。この反応液に、脱気したメタノールを1mL加え、5分撹拌した後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=7/3(v/v))で精製し、化合物(3)を500mg得た。
化合物(A1)の合成;
化合物(3)480mg(0.559mmol)をジクロロメタン10mLに溶解させ、この溶液に30%過酸化水素2mLを加え、室温で2時間撹拌した。反応液にジクロロメタンを加えて抽出操作を行い、抽出物を水で洗浄した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=97/3(v/v))で精製し、化合物(A1)を460mg得た。
化合物(A1)の同定データは以下の通りである。
1H−NMR(500MHz,CDCl3);dTMS=7.46−7.52(m,12H,ArH), 7.55−7.59(m,6H,ArH), 7.69−7.83(m,27H,ArH)
31P−NMR(500mHz,CDCl3);dりん酸=29.2ppm
[合成例2]
(化合物(B1)の合成)
Figure 2011119591
上記スキームを参照しながら説明する。
化合物(4)の合成;
4'−ブロモアセトフェノン8.96g(45mmol)の代わりに3'−ブロモアセトフェノン8.96g(45mmol)を用いた以外は化合物(2)の合成の場合と同様の操作を行い、化合物(4)を14.66g得た。
化合物(5)の合成;
化合物(2)に替えて化合物(4)を用いた以外は化合物(3)の合成の場合と同様の操作を行い、化合物(4)544mgから化合物(5)を390mg得た。
化合物(B1)の合成;
化合物(3)に替えて化合物(5)を用いた以外は化合物(A1)の合成の場合と同様の操作を行い、化合物(5)390mgから化合物(B1)を380mg得た。
化合物(B1)の同定データは以下の通りである。
1H−NMR(500MHz,CDCl3);dTMS=7.45−7.57(m,24H,ArH), 7.67−7.73(m,15H,ArH), 7.78−7.82(m,3H,ArH), 8.06−8.10(m,3H,ArH)
31P−NMR(500mHz,CDCl3);dりん酸=29.7ppm
[合成例3]
(化合物(C1)の合成)
Figure 2011119591
上記スキームを参照しながら説明する。
化合物(6)の合成;
4'−ブロモアセトフェノン8.96g(45mmol)の代わりに3'−ブロモ−4'−メチルアセトフェノン9.59g(45mmol)を用いた以外は化合物(2)の合成の場合と同様に行い化合物(6)を15.91g取得した。
化合物(7)の合成;
化合物(2)に替えて化合物(6)を用いた以外は化合物(3)の合成の場合と同様の操作を行い、化合物(6)878mgから化合物(7)を480mg得た。
化合物(C1)の合成;
化合物(3)に替えて化合物(7)を用いた以外は化合物(A1)の合成の場合と同様の操作を行い、化合物(7)480mgから化合物(C1)を380mg得た。
化合物(C1)の同定データは以下の通りである。
1H−NMR(500MHz,CDCl3);dTMS=2.42(s,9H,Ar−CH3), 7.36−7.44(m,9H,ArH), 7.47−7.61(m,21H,ArH), 7.69−7.75(m,12H,ArH)
31P−NMR(500mHz,CDCl3);dりん酸=27.7ppm
[合成例4]
Na222Tz(化合物(8))の合成例;
Figure 2011119591
冷却管を備えた100mL2口フラスコを氷冷し、これにトリフルオロメタンスルホン酸1.75mLを加え、3−ブロモベンゾニトリル1.82g(10mmol)をクロロホルム25mlに溶解させた溶液を、撹拌下、30分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外し、さらに1時間攪拌し、次いで16時間加熱還流した。反応液を、放冷後、炭酸水素ナトリウム水溶液をゆっくり加えて中和し、クロロホルムを加えて抽出操作を行った。有機層(クロロホルム層)を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/ジクロロメタン=4/1(v/v))で精製し、化合物(9)(0.64g)を得た。
Figure 2011119591
温度計およびリフラックスコンデンサーを取り付けた100mlの三つ口フラスコに、化合物(9)0.64g (1.17mmol)、p−tert−ブチルフェニルホウ酸0.69g(3.86mmol)、炭酸カリウム1.46g(10.53mmol)、トルエン15mLおよび水10mLを加え、窒素気流下110℃で1時間撹拌した。この反応混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)203mg(0.18mmol)を加え、窒素気流下110℃で4時間撹拌した。反応液をろ過して不溶物を除去し、ろ液に分液操作を施し、有機層を抽出し、濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/ジクロロメタン=2/1(v/v))により精製し、化合物(8)(0.70g)を得た。
[合成例5]
青色燐光発光性化合物(化合物(10))合成;
Figure 2011119591
酢酸280mlに、4−tert−ブチルピリジン 75g(555mmol)を溶解させ、さらに30%H22aq. 109mlを加え、80℃で3時間攪拌した。氷冷後、ゆっくりと1M NaOHaq.をアルカリ性になるまで加え、クロロホルムを加えて抽出操作を行った。抽出物を、硫酸マグネシウムで脱水させてから、ろ過し、溶媒を減圧留去した。残渣(淡黄色油状物)をアルミナカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製し、化合物(11)(62.9g)を得た。
Figure 2011119591
クロロホルム150mlに、化合物(11)57g(377mmol)を溶解させ、オキシ塩化リン405g(2.64mol)を加え、48時間還流攪拌した。溶媒およびオキシ塩化リンを減圧留去し、残渣を氷水に注いだ。水層が中性になるまで1N NaOHaqを加え、クロロホルムを加えて抽出操作を行った。抽出物を、硫酸マグネシウムで脱水してから、ろ過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1(v/v))で精製し、化合物(12)(37.1g)を得た。
Figure 2011119591
化合物(12)35g(206mmol)、4−フルオロフェニルボロン酸 34.6g(248mmol)および2M Na2CO3aq. 309mLの混合物に、1,2−ジメトキシエタン700 mlおよびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh34)4.76g(4.12mmol)を加え、24時間還流しつつ攪拌した。冷却後の反応液に、酢酸エチルを加えて抽出操作を行い、抽出物を硫酸マグネシウムで脱水してから、ろ過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=9/1(v/v))で精製し、化合物(13)(30.7g)を得た。
Figure 2011119591
化合物(13)15g(65.4mmol)、塩化イリジウム三水和物8.63g (27.3mmol)、2−エトキシエタノール350mlおよび水115mlの混合物を、アルゴン雰囲気下16時間還流しつつ攪拌し、次いで室温まで冷却した。反応液に水を加え、析出物を、ろ過して、水・メタノール混合溶液(水:メタノール=7:3(v/v)溶液)で洗浄し、さらにトルエンで懸濁洗浄して、化合物(14)(13.1g)を得た。
Figure 2011119591
配位子である化合物(13)5.1g(22.1mmol)、Ir二核錯体である化合物(14)12.6g(9.21mmol)、炭酸カリウム 7.3g(52.5mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸銀 5.69g(22.1mmol)およびメシチレン 180mlの混合物を、アルゴン雰囲気下、12時間還流攪拌した。反応液を、冷却後にろ過して溶媒を除去し、残渣をクロロホルムに加熱溶解させて得られたクロロホルム溶液を濃縮した残渣(濃縮物)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、化合物(10)(12g)を得た。
得られた化合物(10)をジクロロメタンに溶解して光路長を1cmとした場合の、波長350nmの単色光の吸光度が0.1となるように濃度を調整、紫外−可視吸光分光光度計(島津製作所製UV−2400PC)を用いて、波長350nmの単色光を励起光として25℃における発光スペクトルを測定したところ、最大発光波長は483nmであった。
[実施例1](有機EL素子)
ITO膜付ガラス基板を、アルカリ洗剤中で30分間超音波をかけて洗浄した。洗浄後の基板上に陽極バッファ層として、リアクティブイオンエッチング装置(Samco RIE−200iP)を用いてCHF3ガスによる高周波プラズマによりフルオロカーボン膜を形成し、陽極バッファ層付き基板(1)を得た。
次に、下記式(15)で表される正孔輸送材料(以下「pEtCz」ともいう。重量平均分子量(ポリスチレン換算):100000)、下記式(8)で表される電子輸送材料(以下「Na222Tz」ともいう。)および下記式(10)で表される青色燐光発光性化合物(以下「BG19」ともいう。)を、固形分濃度が3.2質量%になるようにトルエンに溶解し、発光層形成用材料(1)を調製した。pEtCzとNa222Tzとの質量比は2:1であり、青色燐光発光性化合物の割合は、全固形分のうち10質量%であった。
Figure 2011119591
Figure 2011119591
Figure 2011119591
発光層形成用材料(1)を、陽極バッファ層付き基板(1)上に、回転数3000rpm、塗布時間30秒間の条件でスピンコート法により塗布し、窒素雰囲気下に140℃で1時間放置し、発光層を形成した。
発光層が形成された基板を真空蒸着室に投入し、真空蒸着装置で発光層上に、合成例(1)で製造された化合物(A1)(1,3,5−トリス[4−(ジフェニルホスフィニル)フェニル]ベンゼン)を以下の条件で蒸着し、厚さ50Åの層を形成した。
蒸着条件;
セル温度400℃
基板加熱なし
圧力3.0×10-5Pa
蒸着速度0.1Å/秒
次に、化合物(A1)の層の上に陰極バッファ層として厚さ50ÅのNaF層を形成し、続いて陰極として厚さ1500ÅのAl層を形成した。
最後に、基板上に形成した各層を覆うように、ガラス製の保護カバー(封止部材)を被せ、UV硬化型エポキシ樹脂により接着し、紫外線を照射して封止を行い有機EL素子1を作製した。
有機EL素子1に定電圧電源電流計(ケイスレーインスツルメンツ(株)製、SM2400)を用いて段階的に電圧を印加し、有機EL1の発光強度を輝度計((株)トプコン製、BM−9)で計測した。そして、電流密度に対する発光強度の比から発光効率を決定した。
また、有機EL素子1に7Vの電圧を印加し、輝度が初期の輝度に対して半減するまでの時間を測定し、この時間を耐久性の指標とした。
これらの評価結果を、表1に示す。なお、発光効率および耐久性の評価結果は、後述する比較例1における測定値を1として規格化した。
[実施例2]
特開2005−200638号公報([0112])に記載の方法に従い、下記式で表される化合物(以下「viHMTPD」という。)を合成し、これを重合し、ホスト用高分子化合物(上記式(B−22)で表される構成単位を有する高分子化合物)(重量平均分子量(ポリスチレン換算)=70000、以下「pHMTPD」ともいう。)を調製した。
Figure 2011119591
pHMTPD、および電荷移動錯体を形成し得る電子受容性化合物であるNDP−9(商品名、NOVALED社)を、pHMTPD100質量%に対して5質量%添加し、固形濃度が0.8質量%となるようにトルエンに溶解し、陽極バッファ層形成用材料を調製した。
ITO膜付ガラス基板を、アルカリ洗剤中で30分間超音波をかけて洗浄した後、この基板上に、前記陽極バッファ層形成用材料を、回転数3000rpm、塗布時間30秒間の条件でスピンコート法により塗布し、窒素雰囲気下に210℃で1時間放置し、陽極バッファ層を形成することにより、陽極バッファ層付き基板(2)を得た。
陽極バッファ層付き基板(1)に替えて陽極バッファ層付き基板(2)を用いた以外は実施例1と同様の手順により、有機EL素子2を作製した。
有機EL素子2を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
発光層上に、化合物(A1)に替えて合成例(2)で製造された化合物(B1)(1,3,5−トリス[3−(ジフェニルホスフィニル)フェニル]ベンゼン)を以下の条件で蒸着して厚さ50Åの層を形成した以外は実施例1と同様の手順により、有機EL素子3を作成した。
蒸着条件;
セル温度430℃
基板加熱なし
圧力3.0×10-5Pa
蒸着速度0.1Å/秒
有機EL素子3を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
陽極バッファ層付き基板(1)に替えて陽極バッファ層付き基板(2)を用いた以外は実施例3と同様の手順により、有機EL素子4を作製した。
有機EL素子4を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
発光層上に、化合物(A1)に替えて合成例(3)で製造された化合物(C1)(1,3,5−トリス[3−(ジフェニルホスフィニル)−4−メチル−フェニル]ベンゼン)を以下の条件で蒸着して厚さ50Åの層を形成した以外は実施例1と同様の手順により、有機EL素子5を作成した。
蒸着条件;
セル温度350℃
基板加熱なし
圧力3.0×10-5Pa
蒸着速度0.1Å/秒
有機EL素子5を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例6]
陽極バッファ層付き基板(1)に替えて陽極バッファ層付き基板(3)を用いた以外は実施例5と同様の手順により、有機EL素子6を作製した。
有機EL素子6を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
化合物(A1)の層を形成しなかった以外は実施例1と同様の手順により、有機EL素子7を作製した。
有機EL素子7を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
pEtCz、化合物(A1)およびBG19を、固形分濃度が3.2質量%になるようにクロロホルムに溶解し、発光層形成用材料(2)を調製した。pEtCzと化合物(A)との質量比は1:1であり、青色燐光発光性化合物の割合は、全固形分のうち10質量%であった。
発光層形成用材料(1)に替えて発光層形成用材料(2)を用いた以外は実施例1と同様の手順により、有機EL素子8を作製した。
有機EL素子8を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
化合物(A1)を化合物(B1)に、クロロホルムをジクロロエタンに変更した以外は比較例2と同様の手順により、有機EL素子9を作製した。
有機EL素子9を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
化合物(A1)を化合物(C1)に、クロロホルムをテトラヒドロフランに変更した以外は比較例2と同様の手順により、有機EL素子10を作製した。
有機EL素子10を有機EL素子1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2011119591
1・・・基板
2・・・陽極
3・・・発光層
4・・・ホスフィンオキサイド含有層
5・・・陰極
6・・・誘電体層
7・・・貫通孔もしくは貫通溝

Claims (8)

  1. 陽極、発光層、ホスフィンオキサイド含有層および陰極がこの順序で積層されてなり、
    該ホスフィンオキサイドが下記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物である
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2011119591
    〔式(1)において、R1は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、
    Arは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい1価の置換または非置換の芳香族基を表す。〕
  2. 前記ホスフィンオキサイド系化合物が、下記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2011119591
  3. 前記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)におけるArがすべてフェニル基であることを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 陽極上に形成された発光層の上に、下記式(1)で表されるホスフィンオキサイド系化合物からなるホスフィンオキサイド含有層を形成する工程、および
    該ホスフィンオキサイド含有層上に陰極を形成する工程
    を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    Figure 2011119591
    〔式(1)において、R1は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原子を表し、
    Arは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい1価の置換または非置換の芳香族基を表す。〕
  5. 前記ホスフィンオキサイド系化合物が、下記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    Figure 2011119591
  6. 前記化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)におけるArがすべてフェニル基であることを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする表示装置。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする光照射装置。
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