JP2011118875A - 書き込み記録用媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、ノート等の情報をより簡単に検索の可能にする文房具を提供することにある。
【解決手段】
本発明の書き込み記録用媒体は、筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有することを特徴とする。また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記書き込み記録用媒体が、紙製品又はクリアファイルからなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、書き込み記録用媒体、特に、タグを有する書き込み記録用媒体に関する。
従来、紙に手書きしたものをデジタル化して、キーワードによる検索が容易な形でパソコン上で閲覧できるファイルとして保存するには複雑なプロセスや、専用の道具が必要であった。
一例を挙げると、手書きの軌跡をデータ化するデジタルペンが挙げられる。アノト式では専用のペンとそれに対応した紙が必要である。また、ぺんてるのairpenでは、紙は汎用であるが専用のペンと受信機のセットが必要である。デジタルペンとしては、例えば、データ通信におけるセキュリティを向上させたデジタルペンが知られている(特許文献1)。
いずれも、専用ペンで書いた文字、イメージなどを座標データの移動を記録することで、軌跡として記録する。とくに文字の場合は、ペンとの併用が前提となっている専用ソフトウェアによって、一種のOCR処理がなされる。そしてファイル内に、テキストデータとして、保存される。
これとは別に、ドキュメントスキャナやフラットベッド型スキャナも手書きしたメモなどのデジタル化に用いられる。パソコンに接続して利用するこの種の機器では、紙をスキャンすれば、画像ファイルやPDFファイルなどの形式でデータ化が可能である。
特開2007−109024号公報
しかしながら、上記特許文献1による技術を含めデジタルペンを使用する技術は、いずれも軌跡をデジタルデータ化することができるが、専用の筆記具や装置が必要である。また、スキャナーをもちいて画像ファイルやPDFファイルなどの形式でデータ化する場合でも、スキャン作業後に、ファイル名を変更するなり、ソフトウェア側でインデックスを挿入するなどしなければ内容などでの検索は不可能であった。これはそのように作成された従来のファイルが、その作成時に検索キーワードなどをふくまない事による。これらのファイルは保存時に逐一ファイル名を設定することによってしか、ファイル名レベルでのデスクトップ検索が有効にならないという問題点がある。
一般には紙に手書きされた文字情報のメモなどの文言などの内容を、パソコン上でデジタルデータとして再利用するには、スキャナーでスキャニングをしたときに、文字の読み取りとテキスト化=OCRの技術が必要になる。市販ソフトにもOCRソフトはあるがその精度は高くないのが現状である。
あるいはラフスケッチや図などを紙に記入し、同時にそのタイトルの文言を手書きしても、OCRソフトの現状の精度ではそれがテキストとして認識・保存される可能性は低い。
また、手書きメモをそのままスキャンするだけでは、パソコンのデスクトップ検索の対象にはならない。そこで、スキャニング時にファイル名を付ければファイル名の文言では検索対象になるが、手書きメモやラフスケッチなどの内容に含まれる複数のキーワードを逐一ファイル名に入れるのは現実的ではない。またスキャンのたびにファイル名設定するのは面倒である。
したがって、手書きしたメモをPDF化した際に、デスクトップ検索の対象になるようにすることが可能なメモ、ノートその他の媒体等が要求される。しかしながら、このような技術はこれまで知られていない。
このような現状に鑑み、本発明の目的は、ノート等の情報をより簡単に検索可能にする文房具を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明の書き込み記録用媒体は、筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有することを特徴とする。特に、本発明の書き込み記録用媒体は、スキャナーでスキャニング可能であり、デジタルファイル化されたときに検索対象となるタグを有することを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記書き込み記録用媒体が、紙製品又はクリアファイルからなることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記書き込み記録用媒体が、アルバム、カード、カーボンペーパー、けい紙、スクラップブック、スケッチブック、スコアーカード、スコアーブック、帳簿、手帳、伝票、謄写原紙、トレーシングクロス、トレーシングペーパー、ノートブック、便せん、封筒、方眼紙、名刺用紙、用せん、ルーズリーフ用紙、メモ用紙、又は付箋であることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記書き込み記録用媒体が、フラットベッド型又はドキュメントスキャナー型のスキャナーでスキャニング可能であることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記タグは、検索用キーワード、文字、数字、又は記号であることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記タグが、文字認識処理により文字認識可能であることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法は、筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有する前記書き込み記録用媒体から、前記書き込みと関連付けされたタグのみを残す工程と、前記関連付けされたタグのみが残された書き込み記録用媒体をスキャナーでスキャニングして前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを作成する工程と、前記書き込み記録用媒体の電子ファイルにOCR処理を施し、前記タグを文字認識させる工程と、前記書き込みと関連付けされたタグのみが残された前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを検索する工程とからなることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法の好ましい実施態様において、前記書き込み記録用媒体が紙製品又はクリアファイルからなることを特徴とする。
また、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法の好ましい実施態様において、前記書き込み記録用媒体の検索を、パソコン(PC,パーソナルコンピューターともいう)のデスクトップ検索機能により実行することを特徴とする。
本発明によれば、書き込み記録用媒体は、特殊なペンなどは不要であり、普段使っているボールペン、万年筆、鉛筆などがそのまま使えるという有利な効果を奏する。また、書き込み記録用媒体、例えば、文房具はスキャニング可能であり、デスクトップ上で、前記書き込み記録用媒体、例えば、文房具上に残されたタグを手掛かりに当該書き込み記録用媒体、文房具、ひいては、前記書き込み記録用媒体の電子ファイルの検索が可能であるという有利な効果を奏する。
図1は、本発明の書き込み記録用媒体、特に文房具の一例を示す。 図2は、本発明の書き込み記録用媒体、特に文房具の一例において、必要なタグのみを残した模式図の一例を示す。 図3は、スキャナーで本発明の書き込み記録用媒体、例えば紙製文房具をスキャニングしている様子を示す。 図4は、Windwos(登録商標)デスクトップサーチの画面を示す。 図5は、Windwos(登録商標)デスクトップサーチの画面を示す。Windwos(登録商標)デスクトップサーチの検索窓にキーワードを入力すると検索が始まる。 図6は、ファイルを開いた一例を示す。二重線でつぶさなかった文言がテキスト認識されて検索対象になっている。 図7は、スキャニングしたイメージ内の文言をテキスト認識(OCR)処理する場合の画面である。このOCR処理によりタグがデスクトップ検索機能の検索対象となる。 図8は、タグ・リーフ製品の一例を示す。記入面(書き込み面)の下部にタグ文言(複数のタグのセット)がある。 図9は、タグ・リーフに図面を書いて、下部のタグのうち不要なものを二重線で消したところを示す図である。 図10は、PDFファイルを開いたところを示す図である。スキャンしたイメージがあらわれる。 図11は、本発明の書き込み記録用媒体、特に文房具の別の実施態様における一例を示す。 図12は、デスクトップ検索画面の一例を示す。 図13は、検索結果一覧に手書きしたデータが表示される様子の一例を示す。
本発明の書き込み記録用媒体は、筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み可能な面を持つ以外に、複数のタグのセットを有することを特徴とする。本発明においては、好ましくは、前記書き込み可能な平面と同一平面において、複数のタグのセットを有する。なお、この場合においても、前記書き込み可能な平面は、前記書き込み記録用媒体の片面でもよく、両面でもよい。また、複数のタグのセットに関しても、前記書き込み記録用媒体の片面でもよく、両面に有していてもよい。
すなわち、本発明の書き込み記録用媒体は、主として、筆記具による書き込みを記録するための、書き込み記録用媒体である。
筆記具によって書き込み可能な平面とは、筆記具による書き込みを記録するための平面ともいうことができる。当該平面などに書き込みを行うことができる。当該平面の一部又は全部に、書き込み欄のようなものを設けてもよい。なお、書き込み欄の中、又は欄外に、複数のタグのセットを設けることができる。
なお、筆記具によって書き込み可能な平面は、書き込み記録用媒体の片面でもよく、両面でもよい。
ここで、筆記具とは、筆、絵の具、墨、インク、ペン、鉛筆、色鉛筆、芯ホルダー、シャープペン、クレヨン、クレパス、チョーク、ダーマトグラフ、ろう石、木炭等の主として紙にメモなどを残したり、スケッチ、デッサンなどを残したりするための書く(描く)道具を意味する。ペンには、つけペン、万年筆、ボールペン、ミリペン、フェルトペン、筆ペンなどを例示できる。
文房具は、通常、文字、記号、図面、絵など含んだ文書を主に手書き(手描き)によって作成する上で必要な道具を意味するが、筆記具は、文字、記号、図面、絵などを含んだ文書等を手書き(手描き)によって作成するための道具を意味する。
本発明の書き込み記録用媒体は、まず筆記具によって書き込み可能な平面を有する。書き込みは、前述の文字、記号、図面、絵などが含まれる。メモ、スケッチ、デッサンなどが書き込みの主たるものとすることができるが、特に何らかの書き込みに限定されるものではない。
平面としたが、要するに、本発明の書き込み記録用媒体においては、鉛筆、油性ペン等によって描きこむ(書きこむ)ことが可能な面を有していればよい。本発明の書き込み記録用媒体は、手書き、手描きを行う上での記入面を持っている。要するに、ペン、シャープペン、鉛筆、万年筆などの筆記具をもちいて図形や文言、イラストなどを記入するための紙、またはそれに準ずる素材でできたもので方眼、横線などの各種罫線、または無地の記入面を持っている文房具、紙状の文房具を、本発明の書き込み記録用媒体に使用することが可能である。
また、本発明の書き込み記録用媒体において、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有する。すなわち、本発明においては、メモなどの書き込み以外に、複数のタグのセットを有している。複数のタグのセットは、予め用紙等の書き込み記録用媒体に付与されていてもよく、書き込み後に付与してもよい。付与の仕方としては、印刷、シール、付箋などを利用して、直接的又は間接的にタグを付与する方法を挙げることができる。
また、本発明の書き込み記録用媒体は、紙を電子ファイル化するためにもちいられる、パソコンに接続するタイプのスキャナーでスキャニング可能であり、タグを有することを特徴とする。本発明において、書き込み記録用媒体は、スキャナーでスキャニング可能であれば、特に限定されるものではない。スキャナーとしては、例えば、フラットベッド型又はドキュメントスキャナー型のスキャナーを挙げることができる。本発明の書き込み記録用媒体は、付されたタグを利用してそれ自体を整理、検索することはもちろんのこと、パソコンのデスクトップ上でも本発明の書き込み記録用媒体、例えば文房具(文房具などの書き込み記録用媒体の電子ファイル)に残されたタグを用いて、前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを検索可能とすることをも可能とするものだからである。スキャナーでスキャニング可能な文房具などの書き込み記録用媒体を構成するものとしては、基本的には、紙製品、紙類、例えば、メモ用紙、手帳リフィル、ルーズリーフ、切り取り式ノート、メモ帳およびスキャナーでスキャニング可能なノート、メモ類などの形態の文房具、紙製文房具等を挙げることができる。紙類、紙製品とは、例えば、洋紙、板紙、和紙、加工紙、セロハン類、合成紙などを列記することができる。洋紙としては、例えば、印刷用紙、インディアペーパー、カーボン原紙、グラシンペーパー、新聞用紙、吸い取り紙、タイプライターペーパー、トイレットペーパー、筆記図画用紙、包装用紙、ライスペーパー、硫酸紙、ろ紙などを挙げることができる。板紙としては、アイボリー紙、色板紙、黄板紙、白板紙、心紙、段ボール原紙、チップボード紙、表紙、ポストカード紙、ルーフィング原紙などを挙げることができる。和紙としては、温床紙、傘紙、火薬包み紙、がんぴ紙、工芸紙、こうぞ紙、証券紙、障子紙、書道用紙、仙貨紙、ちり紙、典具じょう紙、謄写原紙用紙、鳥の子紙、ナプキン紙、複写紙、奉書紙、ろ紙等を挙げることができる。加工紙としては、例えば、紙製レース、擬革紙、ジャガードカード、耐酸紙、段ボール、パラフィン紙、ふすま紙、防火紙、防かび紙、防水紙、防錆紙、防油紙、りん光紙などを挙げることができる。
本発明において、紙製文房具(紙製の書き込み記録用媒体)としては、例えば、アルバム、カード、カーボンペーパー、けい紙、スクラップブック、スケッチブック、スコアーカード、スコアーブック、帳簿、手帳、伝票、謄写原紙、トレーシングクロス、トレーシングペーパー、ノートブック、便せん、封筒、方眼紙、名刺用紙、用せん、ルーズリーフ用紙、メモ用紙、メモ帳、レポート用紙、付箋などを挙げることができる。本発明の書き込み記録用媒体としては、好ましくは、上述のように紙製のものであるが、以下のように、紙製以外のものも含んでもよい。
本発明でいう書き込み記録用媒体には、その他、写真、書類等、一般に文房具といえないものも、スキャナーでスキャニング可能な媒体である限り、本発明の書き込み記録用媒体に含まれる。また、スキャナーでスキャニング可能な書き込み記録用媒体としては、紙類、紙製品のほか、クリアファイル等も例示することができる。例えば、クリアファイルにタグを印刷するか又は貼り付ける等により、スキャナーでスキャニング可能だからである。タグのついたクリアファイルに、図やイラストを書いたレポート用紙などを挟んでスキャニングすることで、その図やイラストにタグがついたPDFファイルを作成することができる。
書き込み記録用媒体の形状は、ルーズリーフノートやシステム手帳リフィルなど、単独でも利用できる記入用ノート、メモ用紙等を列記することができる。または、それらを綴じて必要に応じて切り取り可能になっている綴じられたノートなどでもよい。いずれにしても、タグを付すことが可能であり、スキャニング可能であれば、書き込み記録用媒体としては、特に限定されない。このように、本発明の書き込み記録用媒体は、紙製品又はクリアファイルからなることができる。なお、クリアファイルは、それ自体を、直接、本発明の書き込み記録用媒体として使用することができるが、クリアファイルに上記本発明の書き込み記録用媒体を挟んで使用してもよい。この場合、後述の検索方法において、クリアファイルに挟まれた書き込み記録用媒体をスキャニング、OCR処理等して用いてもよい。クリアファイルに挟んで用いる場合には、タグは、クリアファイル又は書き込み記録用媒体のいずれかに付与されていればよい。
本発明におけるタグとは、手書き等によって記入された文字等を含む文書をスキャニングして作成されたPDFファイルなどのデジタルデータを検索するための目印となるものである。すなわち、本発明におけるタグとは、筆記具による書き込みをスキャニングすることによって得られたデジタルデータを検索するための目印となるものである。より直接的にはスキャニングされて生成されたPDFファイルが保存されているパソコン内におけるファイル検索のためのキーワードとなり得るものである。本発明におけるタグは、当該手書き等によって記入された文字等を含む文書等に関連付けられてユーザーによって消去法的につけられる。タグは、メモ書き、図形、スケッチ等と関連付けられている。関連付けの方法は、特に限定されず、メモ、図形等上位概念のものでもよく、より具体的に文書等の案件を特定できるものを用いてもよい。また関連付けされていれば、タグが暗号化されていてもよい。これらのタグを、複数用意して、目的に文書等に合わせて、タグを用意すると、文書書き込み後の整理が一層容易となる。複数のタグのセットは特に限定されないが、最終的に文書を電子データ化して検索する際には、手書き等によって書き込みされた目的文書等に関連付けられたタグを含んでいることが必要である。したがって、タグとは、スキャナーまたはそれを接続したPC(パーソナルコンピューター)のOCR機能にかけたときに、文字認識されてテキストとしてファイル内部に埋め込まれやすい字体で印刷された一連の文字群を使用可能である。
ここで、スキャナーとは、走査(スキャニング)と呼ばれる動作を行い、センサを通して情報をビット単位に読み取る機械装置を意味するが、本発明において、スキャナーとは、主として、当該機械装置の内、コンピュータに画像情報を取り込むイメージスキャナーを意味する。例えば、スキャナーとは、いわゆる書類用のスキャナーであって、フラットベッド型、ドキュメントスキャナーなどを挙げることができる。本発明におけるスキャナーとは、書類や写真などの平面に記録された文字やイメージなどを、デジタルデータとして読み取り・保存する為の機械ともいうことができる。
また、タグの書体についても特に限定されるものではないが、スキャニング時におけるOCRソフトに対する認識されやすさという観点から、ゴシック体、明朝体が好ましい。また、タグのサイズについても特に限定されるものではないが、検索において認識されやすいという観点から、好ましくは、10ポイント以上、より好ましくは、14ポイント以上である。
また、本発明の書き込み記録用媒体の好ましい実施態様において、前記タグは、検索用キーワード、文字、数字、記号、検索キー、およびスキャニングソフトが認識可能なバーコード、塗りつぶし式判別記号から選択される少なくとも1種である。本発明においては、これらのタグを利用して、当該タグのセットのうち残されたタグを目印に最終的に、書き込み記録用媒体、例えば、文房具をパソコンに接続されたスキャナーでPDFファイルなどのデジタルデータ化したときに容易にデスクトップ検索することを可能とする。タグの位置については、書き込み記録用媒体のいずれの位置でもよい。すなわち、タグが書き込み記録用媒体の下部、上部、左右、中心部等、いずれの部分であっても、書き込み記録用媒体の中にタグが存在すれば足りる。本発明の書き込み記録用媒体に、複数の検索キーワードまたは記号、数字、文字などのセットを印刷するなどして、予めタグを付与しておく。当該書き込み記録用媒体にデッサンやスケッチ、メモなどを残した時点で、当該デッサン、スケッチ、メモなどに関連する目印となるタグを残しておけば、後日、パソコンのデスクトップ上でも検索可能となる。書き込み記録用媒体、例えば、文房具へどのようなタグを付すかは、作成時に自由に決定可能である。例えば、具体的に、キーワードを用いなくても、暗号化の関連付けをしておけば、後日検索可能である。例えば、アルファベットのAは海、Bは山でのスケッチ等関連付けをしておけば、スケッチの分類検索が可能となる。タグの組合せは自由であるので、広い範囲の分類を可能とする。特に、数字や記号等は、使い方によって一文字でタグの役割を果たすので、有益である。
また、本発明において、タグの書き込み記録用媒体への付与方法も特に限定されない。本発明の書き込み記録用媒体に直接又は間接的に印刷して付与してもよい。また、直接印刷できないとき、例えば、クリアファイルやちり紙などから構成される書き込み記録用媒体には、複数の文言で構成されるタグのセットをシールにして、当該タグのシールをクリアファイル等に張り付けてもよい。シールを張り付けることにより、当該クリアファイルやちり紙などをスキャナーでスキャニング可能だからであり、ひいては、デスクトップ上で検索可能となるからである。
また、好ましい実施態様において、前記タグが、文字認識処理により文字認識可能である。タグが文字認識処理、いわゆるOCR処理により文字認識可能とすることによって、最終的に、パソコンのデスクトップ上で素早く目的文書(本発明の書き込み記録用媒体の電子ファイル)等を検索でき、整理整頓を首尾よく行うことが可能である。
なお、OCR処理と文字認識処理とは、厳密には異なり、文字認識処理のほうが概念としては大きく、OCRはこの中に包括される概念であるということができる。OCRとは、Optical Character Recognition の略で、スキャナーにおいて書類を読み取るときに、当該書類に書かれた文字を光学的に読み取る。そして、スキャニング結果として作成されたファイルに認識された文字列をテキストとして埋め込む。ソフト側で持っている文字パターンとの一致を確認・特定するしくみともいえる。
これに対して、文字認識処理とは、文字を認識すること自体を指すことができる。つまり、それ以降の処理、例えば、ファイルに認識した文字列をテキストとして埋め込むなどを含まなくてもよいものと考えられている。
また、タグのセットについて、本発明の別の態様によれば、以下の通りである。
本発明の書き込み記録用媒体に付与するタグ文言は以下のセットからなることできる。すなわち、メタタグ、基本タグ、下位タグ等からなることができる。まず、メタタグとは、目的ファイル用に残されたタグ(目的文書、メモ等の手書きの書き込みに関連付けされたタグ)以外に、残すタグであり、特に限定されるものではない。すなわち、メタタグとは、筆記具による書き込みをスキャニングすることによって得られたデジタルデータと、それ以外のパソコン内にある多数のPDFファイルなどの別のデジタルデータとを区別するための目印である。例えば、「TAG」等のタグを、メタタグとする。これを残すことで、スキャニングされたPDFファイルには必ずTAGの文字が残ることになる。このメタタグと、後述する基本タグの掛け合わせ検索をすることで、「もともと手書きの書類をスキャンしたPDFファイル」が、パソコン内の多数のPDFファイルから区別されやすくなるという有利な効果を奏する(図8〜図10等参照。)。
また別の態様において、メタタグを文字一文字としてもよい。例えば、図11においては、基礎の「礎」という文字をメタタグとしている。メタタグの選定の仕方としては、OCR処理時にメタタグ以外の他の文字と誤認識されないような文字を選定するのが良い。例えば、「基礎」の「基」の文字とすると、OCR処理時に「墓」に誤認識されるケースがあり得るという観点から、例えば、基礎という文字からメタタグを一つ選択するとすれば、「礎」が好ましいことになる。
図11等においては、二階調の図面に調整している関係上、基本的に黒で表現されているが、記入面の罫線は、黒以外の色、例えばグレー等でもよい。この場合、目(視覚)では区別できるが、OCR処理では区別されないほどの薄い色彩のものを用いることができる。また、メタタグをグレー等の薄い色彩の四角で囲んでもよい(図11では、二階調にしているため、黒で表示されている。)。このようにメタタグをグレー等の薄い色彩で囲むことにより、メタタグを基本タグと区別するための工夫をすることができ、これによってメタタグが消さないものであることを明示させることが可能となる。また、普通の罫線などであると、誤認識の誘因になる可能性があるという観点からも、薄い色彩、例えば、グレーで囲むのがよい。濃さにも配慮し、OCR認識させたときに、線として認識されない限界程度の濃さが好ましい。
また、基本タグとは、メモやノートに手書きした情報の大まかな種類をあらわすのに用いることができる。すなわち、基本タグとは、筆記具による書き込みの内容と関連付けられたタグである。例えば、基本タグとして、「情報」「発想」「計画」「図」「MM」などを用いることができる。消去法で不要なタグを二重線で消去してOCRのテキスト化対象から外し、必要なものを残すことができる。なおこの基本タグはこれ以外の文言のセットもあり得る。
下位タグとは、いずれも基本タグの下位の分類や優先順位、種別などの区分に利用することができる。すなわち、下位タグとは、筆記具による書き込みの内容と関連付けられたタグである。例えば、数字、アルファベットなどを筆記具による書き込み内容と関連付けさせておき、一種の暗号化のような形で、目的文書等の書き込みを検索することも可能である。例えば、下位タグとして、数字「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」とアルファベット「A」「B」「C」「D」「E」「F」「G」「H」等を用いることができる。使い方としては、数字1つ+アルファベット1つを残す方法や、数字2つ以上、アルファベット2つ以上、また任意の数字いくつかとアルファベットいくつかの組み合わせによって、前記基本タグにはない分類項目とすることもできる。いずれも不要なタグを消して利用する。
なお、本文の罫線、基本タグ、下位タグ等の色は、図11においては、二階調にしているため黒で表示されているが、罫線については、特に方眼の罫線は薄くなければ、その上に記入しにくいという観点、メタタグ、基本タグ等も、濃い色だと主張しすぎて、記入面に記入するさまたげになりがちという観点から、薄い色彩、例えばグレーが望ましい。
なお、上述のようにメタタグ、基本タグ、下位タグ等のタグは、複数の文字、数字等で構成されていてもよいが、タグ自体を限られた紙面の中でできるだけ数を多くするという観点、またそのことで同時に、検索にヒットしやすくなる効果がある(確認済み)という観点から、複数よりも、漢字等の一文字(一字)であることが好ましい。
本発明の書き込み記録用媒体(タグ・リーフともいう。)の一部(例えば、ノート等の巻末等)には、下位タグ(数字、アルファベット)のそれぞれにユーザーがどのような意味、区分を割り当てているのかを記しておくタグ覚え書き表を添付することも可能である。これによって、タグの組み合わせパターンに混乱がなくなる効果がある。
また、下位タグ同士の組み合わせについても同じような記入欄一覧を本発明の書き込み記録用媒体の一部に用意してもよい。たとえば「B+5」は「植物」、「C+4」は「は虫類」のような任意の分類を記しておき、それを基本タグの代替とすることができる。
本発明の書き込み記録用媒体がノート等の場合、本発明の書き込み記録用媒体又は前記タグ覚え書き表に、ノートの使い始めと使い終わりの日付を記入することができる。ノートを使い終わったら、本発明の書き込み記録用媒体又は前記タグ覚え書き表をスキャン(スキャニングともいう)することができる。スキャニングすることにより、たとえば2010年7月16日から2010年8月30日まで使っていたノートにおける、タグの組み合わせとその意味がわかる。当該タグの組み合わせ=タグセットとメタタグ、基本タグの組み合わせでパソコン内のPDFファイルを検索するとそのPDFファイルがヒットさせることが可能となる。
次に、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法について説明する。本発明の書き込み記録用媒体をPDFファイルなどのデジタルデータにした場合のパソコンでのデスクトップ検索の方法は、本発明の書き込み記録用媒体を用いて、前記書き込み記録用媒体に表示されたタグを利用して、OCR処理に際してテキスト認識され、埋め込まれた前記書き込み記録用媒体のデジタルデータ内のテキストを検索することができる。それをもって、記入面に書かれた図やイラストを検索する目安とできる。
より具体的には、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法は、筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有する前記書き込み記録用媒体から、前記書き込みと関連付けされたタグのみを残す工程と、前記関連付けされたタグのみが残された書き込み記録用媒体をスキャナーでスキャニングして前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを作成する工程と、前記書き込み記録用媒体の電子ファイルにOCR処理を施し、前記タグを文字認識させる工程と、前記書き込みと関連付けされたタグのみが残された前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを検索する工程とからなることを特徴とする。筆記具、書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体についての説明は、上述の本発明の書き込み記録用媒体の説明をそのまま引用することができる。前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有する前記書き込み記録用媒体についても上述の本発明の書き込み記録用媒体の説明をそのまま用いることができる。
また、別の態様において、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法は、筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込みをまず行うことができる。その上で複数のタグのセットを有する前記書き込み記録用媒体から、前記書き込みと関連付けされたタグのみを残す工程とすることができる。さらに前記関連付けされたタグのみが残された書き込み記録用媒体をスキャナーでスキャニングして前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを作成する工程と、これと同時に前記書き込み記録用媒体の電子ファイルにOCR処理を施し、前記タグを文字認識させる工程とすることができる。最終的に、パソコンのデスクトップ検索ソフトが要求する一定の準備時間を経て、電子ファイルがパソコン内部でデスクトップ検索機能の見出し作成機能の作動によって検索対象になったのちに、前記書き込みと関連付けされたタグのみが残された前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを検索する工程とからなることを特徴とする。
このような書き込み記録用媒体から、前記書き込みと関連付けされたタグのみを残す工程においては、前記書き込みと関連付けされたタグ以外を、抹消、二重線等によって、関連付けされたタグと差別化する。これはまた、抹消、二重線によって消されたタグが、スキャナーによるスキャニング時のOCR処理工程において、文言として認識されないように処理する過程でもある。こうすることによって、関連付けされたタグを手掛かりに、書き込み記録用媒体の検索が可能となる。関連付けされたタグのみを、ユーザーが所望により残すことができる。
前記関連付けされたタグのみが残された書き込み記録用媒体をスキャナーでスキャニングして前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを作成する工程において、関連付けされたタグのみが残された目的文書等を電子ファイルとする。典型的には、目的文書、図面、スケッチ等のPDF化である。
前記書き込み記録用媒体の電子ファイルにスキャニング時にOCR処理を施し、前記タグを文字認識させる工程において、タグを文字認識(テキスト化)させることによって、パソコン(PC、又はパーソナルコンピューターともいう)のデスクトップ上でも文書等の検索を容易にすることができる。
前記書き込みと関連付けされたタグのみが残された前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを検索する工程において、関連付けされたタグのみが残されている目的文書等を、タグを目印として、検索する。なお、タグは、上述した本発明の書き込み記録用媒体におけるタグの説明に加えて、ドキュメントスキャナー等によってスキャンされ、OCR処理をしたときに、パソコンのデスクトップ検索の対象としてヒットするように作られている。また、複数のタグのセットは、スキャニング方向に対して、直角に並べることがOCR処理の確実化という観点から、好ましい。
上述の本発明の書き込み記録用媒体において説明したタグ、例えば、メタタグ、基本タグ、下位タグその他の使い方として、例えば、上記スケッチの例で言えば、スケッチ、メモ、デッサン等のキーワードに加えて、アルファベットのAは海、Bは山でのスケッチ等の関連付けをして、複数のタグに意味を持たせておけば、検索抽出をきめ細かに行うことが可能である。具体的には、メモ、デッサンのキーワードは二重線などして読み取り不可能とさせ、他のアルファベット等のタグもAのみを残して読み取り不可能とすれば、海でのスケッチのもののみがヒットして抽出検索されることになる。つまり、本発明の書き込み記録用媒体に表示されたタグの内、必要なタグのみを残すことによって、必要なタグが残された前記書き込み記録用媒体を検索することが可能となる。
また、本発明の書き込み記録用媒体は、タグを手掛かりに目視で検索してもよいが、最終的には、前記書き込み記録用媒体をスキャナーでスキャニングして、パソコンのデスクトップ上で前記書き込み記録用媒体(書き込み記録用媒体の電子ファイル)を検索可能である。この場合、前記書き込み記録用媒体(書き込み記録用媒体の電子ファイル)の検索を、パソコンのデスクトップ検索機能により実行することができる。デスクトップ検索機能としては、例えば、グーグル(登録商標)のデスクトップ検索機能、Windows(登録商標)サーチ(WindowsVista(登録商標))などを挙げることができる。すなわち、本発明の書き込み記録用媒体の検索方法は、本発明の書き込み記録用媒体を用いて、前記書き込み記録用媒体に表示されたタグを利用して、前記書き込み記録用媒体に記録された内容をパソコンのデスクトップ検索機能をもちいて検索することが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の書き込み記録用媒体及び当該書き込み記録用媒体の検索方法の一例を説明する。図1は、本発明の書き込み記録用媒体の一例を示す。書き込み記録用媒体として、ルーズリーフ用紙(以下タグリーフ本体ともいう。)を用いた場合の例である。用紙下部に検索キーワード(タグ)が印刷等などして予め付与してある。
上述したように、数字や漢字、各種文言または、PDFファイル閲覧・編集ソフトによって認識し得る特定の図形などが記される。図1では、タグリーフ本体に印刷されている各種タグは、具体的には、一段目が、原稿、PC、Blogであり、二段目が、□・・・、TASK等であり、三段目が、■・・・、MEETING等となっている。このほかに、複数種類の記号文字もあり得る。例えば、○□◇△×などの記号、1234567890などの数字、ABCDEFGHIJKLMNOなどのアルファベット、あいうえおかきくけこ・・・などのひらがな、「TASK」「idea」「デッサン」などの文言、キーワード等、種々のタグを使用することが可能である。なお、図ではタグは、直接印刷して付与されているが、タグのセットを含むシール等により間接的に文房具へ付与してもよい。メモの分野、例えば、趣味の分野、仕事の分野等に応じて、当該分野に対応するタグのセット(想定し得るキーワード、関連付けられた記号等)を予め用意しておけば、検索が容易となる。
図2は、本発明の書き込み記録用媒体の一例において、必要なタグのみを残した模式図の一例を示す。図2は、本発明を応用したノート類に、手書きの図や文言、走り書きした文章等をメモしたところを示している。印刷(付与)されたタグ文言のうち、当該ノート類の分類として不要なものを二重線で消してある。すなわち、図2の書き込み記録用媒体の下部にある各種タグのうち、そのリーフに無関係なタグを二重線で抹消し、必要なタグのみが認識されるように残したところである。
図3は、スキャナーで本発明の書き込み記録用媒体をスキャニングしている様子を示す。すなわち、無関係なタグを抹消した後、本発明の書き込み記録用媒体を、パソコンに接続したドキュメントスキャナーでスキャンし、PDFファイルにする。その際には、文字認識処理(OCR)を施している。図7は、スキャニングソフトで、PDFファイル内の文言をテキスト認識(OCR)処理する場合の画面である。このOCR処理によりタグがデスクトップ検索機能の検索対象となる。すなわち、この文字認識処理は、後で、パソコンのデスクトップ上で必要とする書き込み記録用媒体(書き込み記録用媒体の電子ファイル、書き込み記録用媒体の情報)を、市販のデスクトップ検索機能を用いて検索を実行するためのものである。
図4は、デスクトップ検索画面の一例を示す。検索作業としては、情報を記入した書き込み記録用媒体をスキャンしOCR処理をして、しばらくして(パソコン側でのインデックス作成が終了して)からWindows(登録商標)デスクトップ検索を実行する。そして、本発明の書き込み記録用媒体(書き込み記録用媒体の電子ファイル、情報)の見出し、分類を含むファイルを、残されたタグを目印として探すことができる。
図5は、検索結果一覧に手書きしたデータが表示される様子の一例を示す。この場合、「アイデア」という文言(あらかじめ前記記録媒体に付与されたタグ)などを検索キーワードに用いて入力している。
図6は、ファイルを開いた一例を示す。二重線でつぶさなかった文言がテキスト認識されて検索対象になっている。二重線でつぶさなかった文言(タグ)が、OCR処理されてパソコンのデスクトップ上でテキスト認識されてデスクトップ検索の対象となった。そして検索結果の一覧に表示され、リストから当該ファイルを開くとパソコン内部に保存されたPDFファイルが表示される。
次に、本発明の文房具について説明する。本発明の文房具は、スキャナーでスキャニング可能であり、タグを有することを特徴とする。本発明において、文房具は、スキャナーでスキャニング可能であれば、特に限定されるものではない。本発明の文房具は、付されたタグを利用してそれ自体を整理、検索することはもちろんのこと、パソコンのデスクトップ上でも本発明の文房具(文房具の電子ファイル)に残されたタグを用いて、前記文房具の電子ファイルを検索可能とすることをも可能とするものだからである。スキャナーでスキャニング可能な文房具としては、基本的には、紙類、例えば、メモ用紙、手帳リフィル、ルーズリーフ、切り取り式ノート、メモ帳およびスキャナーでスキャニング可能なノート、メモ類などの形態の文房具、紙製文房具等を挙げることができる。紙類とは、例えば、洋紙、板紙、和紙、加工紙、セロハン類、合成紙などを列記することができる。洋紙としては、例えば、印刷用紙、インディアペーパー、カーボン原紙、グラシンペーパー、新聞用紙、吸い取り紙、タイプライターペーパー、トイレットペーパー、筆記図画用紙、包装用紙、ライスペーパー、硫酸紙、ろ紙などを挙げることができる。板紙としては、アイボリー紙、色板紙、黄板紙、白板紙、心紙、段ボール原紙、チップボード紙、表紙、ポストカード紙、ルーフィング原紙などを挙げることができる。和紙としては、温床紙、傘紙、火薬包み紙、がんぴ紙、工芸紙、こうぞ紙、証券紙、障子紙、書道用紙、仙貨紙、ちり紙、典具じょう紙、謄写原紙用紙、鳥の子紙、ナプキン紙、複写紙、奉書紙、ろ紙等を挙げることができる。加工紙としては、例えば、紙製レース、擬革紙、ジャガードカード、耐酸紙、段ボール、パラフィン紙、ふすま紙、防火紙、防かび紙、防水紙、防錆紙、防油紙、りん光紙などを挙げることができる。
紙製文房具としては、例えば、アルバム、カード、カーボンペーパー、けい紙、スクラップブック、スケッチブック、スコアーカード、スコアーブック、帳簿、手帳、伝票、謄写原紙、トレーシングクロス、トレーシングペーパー、ノートブック、便せん、封筒、方眼紙、名刺用紙、用せん、ルーズリーフ用紙などを挙げることができる。
本発明でいう文房具とは、一般的な文房具より広い概念を意味する。すなわち、写真、書類等、一般に文房具といえないものも、スキャナーでスキャニング可能な媒体である限り、本発明の文房具に含まれる。また、スキャナーでスキャニング可能な文房具としては、紙類のほか、クリアファイル等も例示することができる。例えば、クリアファイルにタグを印刷するか又は貼り付ける等により、スキャナーでスキャニング可能だからである。文房具の形状は、ルーズリーフノートやシステム手帳リフィルなど、単独でも利用できる記入用ノート、メモ用紙等を列記することができる。または、それらを綴じて必要に応じて切り取り可能になっている綴じられたノートなどでもよい。いずれにしても、タグを付すことが可能であり、スキャニング可能であれば、文房具としては、特に限定されない。
また、本発明の文房具の好ましい実施態様において、前記タグは、検索用キーワード、文字、数字、記号、検索キー、およびスキャニングソフトが認識可能なバーコード、塗りつぶし式判別記号からなる群から選択される少なくとも1種である。本発明においては、これらのタグを利用して、当該タグのセットのうち残されたタグを目印に最終的に、文房具を容易に検索することを可能とする。タグの位置については、文房具のいずれの位置でもよい。すなわち、タグが文房具の下部、上部、左右、中心部等、いずれの部分であっても、文房具の中にタグが存在すれば足りる。本発明の文房具に、複数の検索キーワードまたは記号、数字、文字などのセットを印刷するなどして、予めタグを付与しておけば、当該文房具にデッサンやスケッチ、メモなどを残した時点で、当該デッサン、スケッチ、メモなどに関連する目印となるタグを残しておけば、後日、デスクトップ上でも検索可能となる。文房具へどのようなタグを付すかは、使用するものが自由に決定可能である。例えば、具体的に、キーワードを用いなくても、暗号化の関連付けをしておけば、後日検索可能である。例えば、アルファベットのAは海、Bは山でのスケッチ等関連付けをしておけば、スケッチの分類検索が可能となる。タグの組合せは自由であるので、広い範囲の分類を可能とする。特に、数字や記号等は、使い方によって一文字でタグの役割を果たすので、有益である。
また、本発明において、タグの文房具への付与方法も特に限定されない。本発明の文房具に直接又は間接的に印刷して付与してもよい。また、直接印刷できないとき、例えば、クリアファイルやちり紙などには、(複数の文言で構成される)タグのセットをシールにして、当該タグのシールをクリアファイル等に張り付けてもよい。シールを張り付けることにより、当該クリアファイルやちり紙などをスキャナーでスキャニング可能だからであり、ひいては、デスクトップ上で検索可能となるからである。
また、好ましい実施態様において、前記タグが、文字認識処理により文字認識可能である。タグが文字認識処理、いわゆるOCR処理により文字認識可能とすることによって、最終的に、パソコンのデスクトップ上で素早く目的文書(本発明の文房具の電子ファイル)等を検索でき、整理整頓を首尾よく行うことが可能である。
次に、本発明の文房具の検索方法について説明する。本発明の文房具の検索方法は、本発明の文房具を用いて、前記文房具に表示されたタグを利用して前記文房具を検索する。例えば、上記スケッチの例で言えば、スケッチ、メモ、デッサン等のキーワードに加えて、アルファベットのAは海、Bは山でのスケッチ等の関連付けをして、複数のタグに意味を持たせておけば、検索抽出がきめ細かに行うことが可能である。具体的に、メモ、デッサンのキーワードは二重線などして読み取り不可能とさせ、他のアルファベット等のタグもAのみを残して読み取り不可能とすれば、海でのスケッチのもののみがヒットして抽出検索されることになる。つまり、本発明の文房具に表示されたタグの内、必要なタグのみを残すことによって、必要なタグが残された前記文房具を検索することが可能となる。
また、本発明の文房具は、タグを手掛かりに目視で検索してもよいが、最終的には、前記文房具をスキャナーでスキャニングして、パソコンのデスクトップ上で前記文房具(文房具の電子ファイル)を検索可能である。この場合、前記文房具(文房具の電子ファイル)の検索を、デスクトップ検索機能により実行することができる。デスクトップ検索機能としては、例えば、グーグル(登録商標)のデスクトップ検索機能、Windows(登録商標)サーチ(WindowsVista(登録商標))などを挙げることができる。すなわち、本発明の文房具の検索方法は、本発明の文房具を用いて、前記文房具に表示されたタグを利用して、前記文房具に記録された内容をパソコンのデスクトップ検索機能をもちいて検索することが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の文房具及び当該文房具の検索方法の一例を説明する。図1は、本発明の文房具の一例を示す。文房具として、ルーズリーフ用紙(以下タグリーフ本体ともいう。)を用いた場合の例である。用紙下部に検索キーワード(タグ)が印刷等などして予め付与してある。
上述したように、数字や漢字、各種文言または、PDFファイル閲覧・編集ソフトによって認識し得る特定の図形などが記される。図1では、タグリーフ本体に印刷されている各種タグは、具体的には、一段目が、原稿、PC、Blogであり、二段目が、□・・・、TASK等であり、三段目が、■・・・、MEETING等となっている。このほかに、複数種類の記号文字もあり得る。例えば、○□◇△×などの記号、1234567890などの数字、ABCDEFGHIJKLMNOなどのアルファベット、あいうえおかきくけこ・・・などのひらがな、「TASK」「idea」「デッサン」などの文言、キーワード等、種々のタグを使用することが可能である。なお、図ではタグは、直接印刷して付与されているが、タグのセットを含むシール等により間接的に文房具へ付与してもよい。メモの分野、例えば、趣味の分野、仕事の分野等に応じて、当該分野に対応するタグのセット(想定し得るキーワード、関連付けられた記号等)を予め用意しておけば、検索が容易となる。
図2は、本発明の文房具の一例において、必要なタグのみを残した模式図の一例を示す。図2は、本発明を応用したノート類に、手書きの図や文言、走り書きした文章等をメモしたところを示している。印刷(付与)されたタグ文言のうち、当該ノート類の分類として不要なものを二重線で消してある。すなわち、図2の文房具の下部にある各種タグのうち、そのリーフに無関係なタグを二重線で抹消し、必要なタグのみが認識されるように残したところである。
図3は、スキャナーで本発明の文房具をスキャニングしている様子を示す。すなわち、無関係なタグを抹消した後、本発明の文房具を、パソコンに接続したドキュメントスキャナーでスキャンし、PDFファイルにする。その際には、文字認識処理(OCR)を施している。図7は、PDFファイル管理ソフトで、PDFファイル内の文言をテキスト認識(OCR)処理する場合の画面である。このOCR処理によりタグがデスクトップ検索機能の検索対象となる。すなわち、この文字認識処理は、後で、パソコンのデスクトップ上で必要とする文房具(文房具の電子ファイル、文房具の情報)を、市販のデスクトップ検索機能を用いて検索を実行するためのものである。
図4は、デスクトップ検索画面の一例を示す。検索作業としては、情報を記入した文房具をスキャンしOCR処理をして、しばらくして(パソコン側でのインデックス作成が終了して)からGoogle(登録商標)デスクトップ検索を実行する。そして、本発明の文房具(文房具の電子ファイル、情報)の見出し、分類を含むファイルを、残されたタグを目印として探すことができる。
図5は、検索結果一覧に手書きしたデータが表示される様子の一例を示す。この場合、「アイデア」という文言などを検索キーワードに用いて入力している。
図6は、ファイルを開いた一例を示す。二重線でつぶさなかった文言がテキスト認識されて検索対象になっている。二重線でつぶさなかった文言(タグ)が、OCR処理されてパソコンのデスクトップ上でテキスト認識されてデスクトップ検索の対象となった。そして検索結果の一覧に表示され、リンクを開くとパソコン内部に保存されたPDFファイルが表示される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。
実施例1
まず、文房具(文具ともいう。書き込み記録用媒体。)に手書きしたメモをドキュメントスキャナーでPDFファイル化するに際して、文房具(書き込み記録用媒体)の側にあらかじめ検索用キーワード(タグ)を印刷付与しておく。タグは後述するOCR処理の過程で認識されるために活字に準じたものとする。このタグが印刷された文房具(書き込み記録用媒体)の記録用平面に、メモや手書きのイラストなどをボールペン、万年筆などで書く。
ユーザーは用途に応じて不要な文言(タグ)を消す。すなわち、残したいタグを除いたタグ文言を二重線でなぞり、パソコンに接続されたスキャナーのOCR機能でテキスト認識できないように消す。そしてこれをパソコンに接続したスキャナー(フラットベッド型・ドキュメントスキャナー型など)でスキャニング、保存形式としてPDFファイルを指定する。さらにスキャニング時のいずれかのプロセスにおいてスキャニングソフトのOCR機能を動作させ、前記記録媒体に含まれた文字がテキスト認識されるようにあらかじめ設定しておく。その結果認識されたタグ文言が含まれたPDFファイルがパソコンに保存される。
それからパソコン上で「Googleデスクトップ検索」などのデスクトップ検索機能のインデックス作成の時間を待つ。そしてデスクトップ検索機能を起動させる。検索キーワードとして二重線で消さなかったキーワードを入力・検索する。このとき、ファイル種別としてPDFファイルを指定する。すると検索結果に先ほどスキャンしてできたPDFファイルを見つけることが可能となる。
このようにして、ドキュメントスキャナーでPDFファイル化すると、先ほどの二重線で消した文言以外の、残った文言(タグ)がテキストとして認識される。するとPDFファイルとしては、パソコンのデスクトップ検索ができるようになる。
すなわち、記入ページのそれぞれにスキャニング・OCR処理に際して認識可能なタグ文言、またはスキャニング・OCR処理時に、PDF作成ソフトが認識可能なアイコン・図形(タグ)などを、文房具(書き込み記録用媒体)に予め付与しておけば、手書きメモなどを記した文房具(書き込み記録用媒体)をスキャンしたPDFファイルは、スキャニング時に文字認識され、ファイル内のキーワードとして識別可能になる。その結果ユーザーによって指定された文言によるデスクトップ検索の対象になる。
本発明を用いたメモ用紙、手帳リフィル、ルーズリーフ、切り取り式ノート、メモ帳およびスキャナーでスキャニング可能なノート、メモ類では、特殊なペンなどは不要であり、普段使っているボールペン、万年筆、鉛筆などがそのまま使えるという利点を有する。
本発明においては、スキャンされたデータをタグと呼ばれるキーワード(見出し/分類)を使いPDF化に際して文字認識させることで検索可能にすることが可能であり、また当該利用により手書きされたメモの、データとしての再利用性を高めることが可能であるという利点も有する。
実施例2(本発明の文房具の一例)
まず、文房具(文具)に手書きしたメモをドキュメントスキャナーでPDFファイル化するに際して、文房具の側にあらかじめ検索用キーワード(タグ)を印刷付与しておく。タグは後述するOCR処理の過程で認識されるために活字に準じたものとする。このタグが印刷された文房具に、メモや手書きのイラストなどをボールペン、万年筆などで書く。
ユーザーは用途に応じて不要な文言(タグ)を消す。すなわち、残したいタグを除いたタグ文言を二重線でなぞり認識できないように消す。これをパソコンに接続したスキャナー(フラットベッド型・ドキュメントスキャナー型など)でスキャニング、保存形式としてPDFファイルを指定する。その結果PDFファイルがパソコンに保存される。
さらに、PDFファイル管理ソフト上で、スキャンしたPDFファイルに対し、OCR機能を使って文字認識をさせる。それからパソコン上で「Googleデスクトップ検索」など、デスクトップ検索機能を起動させる。さらにインデックス作成の時間を待つ。そして検索キーワードとして二重線で消さなかったキーワードを入力・検索する。このとき、ファイル種別としてPDFファイルを指定する。すると検索結果に先ほどスキャンしてできたPDFファイルを見つけることが可能となる。
このようにして、ドキュメントスキャナーでPDFファイル化すると、先ほどの二重線で消した文言以外の、残った文言(タグ)がテキストとして認識される。するとPDFファイルとしては、パソコンのデスクトップ検索ができるようになる。
すなわち、記入ページのそれぞれにスキャニング・OCR処理に際して認識可能なタグ文言、またはスキャニング・OCR処理時に、PDF作成ソフトが認識可能なアイコン・図形(タグ)などを、文房具に予め付与しておけば、手書きメモなど文房具をスキャンしたPDFファイルは、スキャニング時に文字認識され、ファイル内のキーワードとして識別可能になる。その結果ユーザーによって指定された文言によるデスクトップ検索の対象になる。
本発明を用いたメモ用紙、手帳リフィル、ルーズリーフ、切り取り式ノート、メモ帳およびスキャナーでスキャニング可能なノート、メモ類では、特殊なペンなどは不要であり、普段使っているボールペン、万年筆、鉛筆などがそのまま使えるという利点を有する。
本発明においては、スキャンされたデータをタグと呼ばれるキーワード(見出し/分類)を使いPDF化に際して文字認識させることで検索可能にすることが可能であり、また当該利用により手書きされたメモの、データとしての再利用性を高めることが可能であるという利点も有する。
手書きしたイラストや手書きの文章などのメモが、キーワードのレベルで検索可能になる。手書きのイラストやスケッチなどを大量に描いてスキャニングしている人・企業などにとっては、それまで描いたイラストやアイデアスケッチが再利用しやすくなる。

Claims (9)

  1. 筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有することを特徴とする書き込み記録用媒体。
  2. 前記書き込み記録用媒体が、紙製品又はクリアファイルからなることを特徴とする請求項1記載の書き込み記録用媒体。
  3. 前記書き込み記録用媒体が、アルバム、カード、カーボンペーパー、けい紙、スクラップブック、スケッチブック、スコアーカード、スコアーブック、帳簿、手帳、伝票、謄写原紙、トレーシングクロス、トレーシングペーパー、ノートブック、便せん、封筒、方眼紙、名刺用紙、用せん、ルーズリーフ用紙、メモ用紙、又は付箋である請求項1又は2項に記載の書き込み記録用媒体。
  4. 前記書き込み記録用媒体が、フラットベッド型又はドキュメントスキャナー型のスキャナーでスキャニング可能である請求項1〜3項のいずれか1項に記載の書き込み記録用媒体。
  5. 前記タグが、検索用キーワード、文字、数字、又は記号である請求項1〜4項のいずれか1項に記載の書き込み記録用媒体。
  6. 前記タグが、文字認識処理により文字認識可能である請求項1〜5項のいずれか1項に記載の書き込み記録用媒体。
  7. 筆記具によって書き込み可能な平面を有する書き込み記録用媒体であって、前記書き込み可能な平面には、前記筆記具による書き込み以外に、複数のタグのセットを有する前記書き込み記録用媒体から、前記書き込みと関連付けされたタグのみを残す工程と、前記関連付けされたタグのみが残された書き込み記録用媒体をスキャナーでスキャニングして前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを作成する工程と、前記書き込み記録用媒体の電子ファイルにOCR処理を施し、前記タグを文字認識させる工程と、前記書き込みと関連付けされたタグのみが残された前記書き込み記録用媒体の電子ファイルを検索する工程とからなる、書き込み記録用媒体の検索方法。
  8. 前記書き込み記録用媒体が紙製品又はクリアファイルからなることを特徴とする請求項7記載の書き込み記録用媒体の検索方法。
  9. 前記書き込み記録用媒体の検索を、パソコンのデスクトップ検索機能により実行する請求項6〜8項のいずれか1項に記載の方法。
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