JP2011117955A - 位置特定システム - Google Patents

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実則 河野
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Abstract

【課題】起点信号発信手段の位置を高精度で特定できる位置特定システムを安価に実現する。
【解決手段】起点信号を含む無線信号を、バースト信号として、間欠するための起点信号発信手段101と、起点信号を含む無線信号を、同一周波数を用いて、時分割であり、割付けられたタイムスロットで中継しあるいは再発信する複数の中継手段102a〜102dと、起点信号発信手段101、複数の中継手段102a〜102d、あるいはこれらの両方から無線信号を受信して位置を特定するための位置特定手段103とから構成される。
【選択図】図1

Description

この発明は、基地局の周辺に複数の中継手段を設置し、かつ前記基地局と複数の中継手段との間を、無線信号を用いて接続し、移動局もしくは携帯端末の位置を高精度で特定するための位置特定システムに関するものである。
従来から、発信手段から発信される無線信号を、中継手段を用いて中継し、受信手段で受信することによって、発信手段の位置を特定する装置が提案されている。(例えば、特許文献1〜6参照)
図6は、特許文献1に記載されている従来の「位置評定方式」である。図6において、一つの移動局からの第1の測定用信号を親局と複数の中継局で受信すると共に各中継局は重複しない固有の遅延時間後に第2の測定用信号を同一周波数で送信し、親局が移動局からの第1の測定信号と中継局からの第2の測定用信号とを受信してその到達時間差または位相差を測定することにより第1の測定用信号を親局が受信した時刻と各中継局が受信した時刻との相対時間差を算出して双曲線航法により移動局の位置を算出するように構成するとされている。
しかしながら、各中継局において、重複しない固有の遅延時間後に第2の測定用信号を同一周波数で送信すると記述されているが、具体的な構成および方法が記述されておらず、実現性の問題点がある。
また、特許文献2では、地雷源を囲むようにして中央局cと中継局a,bとが配置される。地雷装置1から送信された位置標定用信号Sは夫々地雷装置1からの距離に応じたタイミングに中央局c及び中継局a,bによって受信される。中央局cは自局における受信タイミング情報tc と、中継局a,bから通知された各受信タイミング情報ta ,tb とに基づき双曲線航法により地雷装置1の位置を標定するとされている。
しかしながら、中継局a,bで検出した遅延時間データta ,tb (あるいは位相データ)を無線ルートで中央局cに通知するとしているが、遅延時間を高精度で検出するための具体的な構成が記述されておらず、別の無線ルートを必要とすることから、実現性の問題点がある。
また、特許文献3では、位置Bの送信機1は基準信号で変調された送信信号を送信し、これを受信した位置Aの中継機2は周波数を変換した中継信号を送信する。位置Cの距離測定機3は、周波数が異なる送信機1の送信信号と、中継機2の中継信号とをともに受信し、元の基準信号を復調して位相差を検出し、これにより距離x、距離yを算出するとされている。
しかしながら、中継機2が周波数を変換した周波数分割同時送受信方式であり、送信機1とは別に中継機2を設置する必要があり、中継機2が時分割方式の場合には適用できず、あるいは中継機2が設置されていない場所では距離測定ができない問題点がある。
また、特許文献4では、ゴルフコースの各ホール毎のグリーン8上に配設されたカップ3に立設されているピン7に装着された設置側機器1へ向けて、持運側機器2から所定のパルス符号列の電波4を送信し、前記設置側機器1から折返し持運側機器2方向に向けて送信される別のパルス符号列の電波4を受信して、前記送信電波4と受信電波5との時間差を基に設置側機器1とプレイヤーまたはキャディーとの間の距離を測定し持運側機器2の表示器6に表示するとされている。
しかしながら、距離を測定するのに、パルス符号列を用いて時間差を測定しているため、距離の測定に誤差を生じ高精度で測定できない問題点がある。
また、特許文献5では、人工衛星17の概算距離値に基づいてPNコード発生部11で最適なコード系列を選択して、該コード系列の送信PNコードを発生し、この送信PNコードの信号を人工衛星に送信して、その折返した信号を受信し、その受信PNコードを上記概算距離値に基づいた最適なコード系列から選択し、選択した受信PNコードと送信PNコードとより、人工衛星17の距離を測定するように構成したものであるとされている。
しかしながら、人工衛星でPNコードを時分割で折り返す場合に、短時間でかつ高精度で同期を確立し、前記PNコードが消滅した後も、長時間に渡り同期を維持するのが難しく、回路が複雑となり、実現性と高価となる問題点がある。
また、特許文献6では、第1の送受信機1000から第2の送受信機2000へ、周波数f1/MNの矩形波DTで周波数f1の搬送波をQPSK変調し、送信する。第2の送受信機2000は、コスタスループにより搬送波を再生し、矩形波D2を復調する。この後周波数f2(≠f1)の搬送波を生成して、復調した矩形波で周波数f2の搬送波をQPSK変調し、第2の送受信機2000から第1の送受信機1000へ逆送信する。
第1の送受信機1000はここから周波数f1/MNの矩形波DRを復調する。矩形波DRをM逓倍し、矩形波DTを生成する1/M分周器15の入力である1/N分周器14との位相差を検出する。
位相差は、第1の送受信機1000から第2の送受信機2000までの距離の2倍を電波が通過した時間差であるとされている。
しかしながら、第1の送受信機1000と第2の送受信機2000は、異なる周波数で送受信する必要があり、時分割で通信する場合には適用できず、実現性と高価となる問題点がある。
特開H06−003428号公報 特開H11−148800号公報 特開H11−211818号公報 特開H08−233937号公報 特開H10−268028号公報 特開2008−304192号公報
従来の位置特定システムでは、携帯端末もしくは基準局から発信する無線信号が、複数の中継局を経由して、中央局に到達するまでの時間を測定し、双曲線航法によって位置を特定していたが、マルチパスの激しい屋内などの環境では、到達するまでの時間を正確に測定することが困難である問題点があった。
この発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、起点信号発信手段から発信する無線信号を、複数の中継手段によって中継しあるいは再発信し、位置特定手段によって受信することで、複数の伝搬経路間の伝搬位相差を測定し、双曲線航法によって、前記起点信号発信手段の位置を高精度で特定できる位置特定システムを提供することを目的とする。
この発明に係わる位置特定システムでは、起点信号発信手段から少なくとも起点信号を含む無線信号を間欠発信し、複数の中継手段および位置特定手段で前記無線信号を受信する。
前記複数の中継手段では、受信した無線信号から起点信号を再生し、再生した起点信号と同期発振手段とを高精度で同期を確立させ、前記起点信号が消滅した後も同期を維持させ、前記同期発振器の出力信号と同期しあるいは直交する単一もしくは複数の位置特定信号を生成し、前記生成した位置特定信号を含む無線信号を前記位置特定手段に向けて、時分割でかつ複数のタイムスロットを割付けて中継しあるいは再発信する。
前記位置特定手段では、前記起点信号発信手段から直接受信した無線信号から前記起点信号を、前記中継手段から受信した位置特定信号を、あるいはこれらの両方を再生し、前記再生した起点信号もしくは位置特定信号と同期発振手段とを高精度で同期を確立させ、前記起点信号もしくは位置特定信号が消滅した後も同期を高精度で維持させて位相測定のためのクロック信号を生成し、前記複数の中継手段から受信した無線信号から位置特定信号を再生し、前記位置特定信号の位相を、前記クロック信号を用いて、高精度でしかもリアルタイムで測定する。
前記測定結果から、三角法もしくは双曲線航法を適用して、前記起点信号発信手段の位置を高精度で特定することができる。
本発明の位置特定システムでは、移動局もしくは携帯端末の位置を、安価な装置を用いて、高精度で特定できる利点が得られる。
本発明の第1の実施の形態による位置特定システムの構成図 本発明の第2の実施の形態による起点信号生成手段の構成図 本発明の第3の実施の形態による中継手段の構成図 本発明の第4の実施の形態による位置特定手段の構成図 本発明の位置特定システムのタイミングチャート 従来の実施例を示す構成図
この発明に係わる位置特定システムは、図1〜図5に本発明の第1の実施の形態を示すように、超音波信号もしくは高周波信号もしくは光信号である無線信号を用いる位置特定システムにおいて、前記起点信号発信手段101から発信される無線信号を受信し、同一周波数でかつ時分割の送受信間隔で中継しあるいは再発信するための複数の中継手段102a〜102dと、前記起点信号発信手段101、複数の中継手段102a〜102d、もしくはこれらの組み合わせから発信されあるいは中継される無線信号を受信し、前記起点信号発信手段101の位置を特定するための位置特定手段103とから構成される。
前記起点信号発信手段101は、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段21と、前記生成される起点信号を含む無線信号を、アンテナ又は送受波器23を介して、バースト信号として間欠発信するための送信手段22とを有する。
前記中継手段102a〜102dは、少なくとも、前記起点信号発信手段から発信される無線信号をアンテナ又は送受波器を介して受信し、直接もしくは中間周波信号に変換して増幅するための受信手段33と、前記無線信号から起点信号を再生しあるいは復調するための起点信号再生手段35と、前記起点信号の立上り点、立下り点、あるいはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段37と、前記検出されたタイミングで、瞬時に同期を確立し、前記起点信号が消滅した後も高精度で同期を維持し、前記起点信号と同期したクロック信号を生成するための同期発振手段38と、前記クロック信号に同期しあるいは直交した位置特定信号を生成するための位置特定信号生成手段36と、前記位置特定手段に向けて、時分割されたタイムスロットの整数倍の間隔でかつ割当てられたタイムスロットで、少なくとも、システム同期信号と、自局の識別信号と、前記生成した位置特定信号とを含む無線信号を、アンテナ又は送受波器を介して、バースト信号として発信するための送信手段34と、前記送信手段と受信手段との間で、アンテナ又は送受波器を時分割で切替えあるいは共有するためのアンテナ切替手段32とを有する。
前記位置特定手段103は、少なくとも、前記起点信号発信手段101、複数の中継手段102a〜102d、もしくはこれらの組み合わせから発信されあるいは中継される無線信号をアンテナ又は送受波器41を介して受信し、直接もしくは中間周波信号に変換して増幅するための受信手段42と、前記無線信号から、少なくとも前記起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方を再生しあるいは復調するための起点信号再生手段43aと位置特定信号再生手段43bと、前記起点信号もしくは位置特定信号の立上り点、立下り点、あるいはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段44と、前記タイムスロットに対応し、前期検出されたタイミングで、前記起点信号もしくは位置特定信号との同期を瞬時に確立し、前記起点信号もしくは位置特定信号が消滅した後も高精度に同期を維持するための同期発振手段45と、前記同期発振手段からの出力されるクロック信号を基準として、前記複数の中継手段から受信する複数の位置特定信号の位相を高精度でしかもリアルタイムで測定するための位相測定手段46と、前記位置特定信号の位相の測定結果から、前記起点信号発信手段もしくは位置特定手段自身の位置を特定するための位置特定処理手段49とを有し、前記位置特定処理手段において、前記起点信号発信手段101もしくは位置特定手段103自身の位置を、三角法もしくは双曲線航法によって、高精度で特定する。
また、請求項2に示すように、前記起点信号発信手段101が移動局もしくは携帯端末であり、かつ前記位置特定手段101が固定局であり、あるいは前記起点信号発信手段103が固定局であり、かつ前記位置特定手段103が移動局もしくは携帯端末である。
また、請求項3に示すように、前記送信手段22、34から発信される起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方が、単一もしくは同期しあるいは直交する複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組み合わせである。
また、請求項4に示すように、前記起点信号発信手段101から無線信号を間欠発信する間隔を、内部に設けた自励発振器を用いてランダムに制御することで、前記間欠発信のタイミングを非同期とし、あるいは前記タイミングを移動速度に応じて制御することで、複数の起点信号生成手段が共存する場合でも、無線信号を効率的に発信する。
また、請求項5に示すように、前記位置特定手段103が、前記起点信号発信手段101から受信した起点信号、前記複数の中継手段から受信した位置特定信号、あるいはこれらの組み合わせを再生し、前記同期発振手段を複数組設けて順次同期させ、前記起点信号に同期した同期発振手段から出力されるクロック信号を基準として、第1のタイムスロットで発信する中継手段から受信する第1の位置特定信号の位相を測定し、以下順次タイムスロットを移動させながら、位置特定信号の位相を高精度でしかもリアルタイムで測定する。
また、請求項6に示すように、前記同期発振手段38、45が、少なくとも起点信号の周波数の10倍以上の周波数によって駆動される、セットもしくはリセット付きのカウンタ又は値制御発振器によって構成され、前記同期検出手段が、前記起点信号もしくは複数の位置特定信号の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを、少なくとも起点信号の周波数の10倍以上の周波数のサンプリング信号によって検出し、前記同期検出手段が検出したタイミングで、前記同期発振手段をセットしあるいはリセットすることによって、前記同期発振手段を前記起点信号もしくは位置特定信号と短時間で同期を確立し、かつ前記起点信号もしくは位置特定信号が消滅した後も、比較的に長時間、同期を保持できる。
また、請求項7に示すように、前記同期発振手段38、45と、前記起点信号もしくは位置特定信号との間の同期確立誤差を低減し、高精度でかつ短時間に同期を確立させるために、同期確立誤差関数を付与し、前記同期確立誤差関数が前記同期確立誤差を低減する。
また、請求項8に示すように、前記同期確立誤差関数を付与するために、前記起点信号もしくは位置特定信号の位相をシフトさせるための移相手段と、前記移相手段によって各々異なった位相にシフトされた起点信号もしくは位置特定信号を選択し、外部に出力するためのタイミング制御手段とを設け、前記移相手段の移相量の合計を、前記同期発振手段から出力されるクロック信号の一周期の間隔よりも大きく設定することによって、位置の特定精度を向上させる。
また、請求項9に示すように、前記同期確立誤差関数を付与するために、前記同期発振手段が複数組のカウンタ又は数値制御発振器を有し、前記複数組のカウンタ又は数値制御発振器が前記再生された起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方と、各々異なった複数のタイミングで、切替手段によって切替えられて同期を確立し、前記複数組のカウンタ又は複数組の数値制御発振器から出力される出力信号を異なった複数のタイミングで選択し、選択された出力信号に同期しもしくは直交した単一もしくは複数のクロック信号を生成することによって、位置の特定精度を向上させる。
また、請求項10に示すように、前記受信手段33、42が伝搬経路の品質を検知する品質検知手段を有し、前記受信手段において受信した無線信号の電力あるいは信号対雑音比を測定した結果から回線品質を分析し、あるいは前記位相測定手段で位置特定信号の位相あるいは位相差を測定した結果から位置特定精度を分析し、あるいは前記回線品質の分析と位置特定精度の分析の両方を行い、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完する。
また、請求項11に示すように、前記受信手段33、42、送信手段22、34、もしくはこれらの両方が、複数のアンテナ又は送受波器を設けて周期的に切替えながら、無線信号を受信しあるいは発信し、前記品質検知手段において、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応して起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方の位相を測定し、比較的に位相を小さく測定したものを選択し平均しあるいは荷重平均することによって、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完する。
また、請求項12に示すように、前記無線信号の周波数として、GPSに割当てられた周波数、あるいはその近傍の周波数を割当てることで、屋外と屋内でGPSをシームレスに接続する。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態による位置特定システムの構成図である。図1において、101は起点信号生成手段(携帯端末もしくは基地局)、102a〜102dは中継手段(中継局)、103は位置特定手段(携帯端末もしくは基地局)、11a〜11eは起点信号発信手段から発信される無線信号の伝搬経路、12a〜12dは中継手段から発信される無線信号の伝搬経路である。
位置特定手段103において起点信号発信手段101の位置を特定する位置特定システムにおいて、無線信号が同一周波数であり、時分割でかつバースト信号として間欠発信するための起点信号発信手段101と、前記間欠発信される無線信号を中継しあるいは再発信するための中継手段12a〜12dと、位置を特定するための位置特定手段103とから構成され、前記バースト信号の長さが、前記間欠発信の間隔の100分の1程度であり、前記起点信号発信手段101から発信される無線信号には、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを含み、前記複数の中継手段12a〜12dにおいて、前記起点信号と瞬時に同期を確立し、前記起点信号と同期しあるいは直交する位置特定信号を生成し、少なくとも、システム同期信号と、自局の識別信号と、前記位置特定信号とを含む無線信号を、タイムスロットを割当てて中継しあるいは再発信する。
前記位置特定手段103において、前記起点信号発信手段101、複数の中継手段12a〜12d、もしくはこれらの組み合わせから発信される無線信号を受信し、最初に受信した無線信号に含まれる起点信号、複数の位置特定信号、もしくはこれらの組み合わせとの同期を瞬時に確立し、前記起点信号、複数の位置特定信号、もしくはこれらの組み合わせを基準として、前記複数の中継手段12a〜12dから受信する位置特定信号の位相を順次測定し、前記位相の測定結果から、三角法もしくは双曲線航法によって、起点信号発信手段101もしくは位置特定信号103自身の位置を高精度で特定することができる。
ここで、前記起点信号発信手段101において、無線信号を間欠発信する間隔を、内部に設けたCR発振器もしくはLC発振器などの自励発振器を用いてランダムに制御することで、複数の起点信号発信手段から無線信号を非同期で発信し、あるいは前記起点信号発信手段101の移動速度に応じて前記間隔を制御することで、相互間の干渉あるいは妨害を除去し、無線信号を効率的に利用できるメリットが得られる。
また、図1では、前記起点信号発信手段101を移動局もしくは携帯端末として移動体に設置する場合と、位置特定手段103を固定局もしくは基準局として固定して設置される場合と、逆に、前記位置特定手段103を移動体に設置して移動局もしくは携帯端末とし、起点信号発信手段103を固定局もしくは基準局として固定して設置する場合とが考えられる。
また、前記起点信号発信手段101、位置特定手段103、および中継手段12a〜12d、もしくはこれらの任意の組み合わせが、ユビキタスネットワーク、アドホックネットワーク、もしくはその他の通信ネットワークを構成することによって、前記起点信号発信手段101の位置を、位置特定手段103によって特定するために必要な情報を、任意にあるいは周期的に、交換することができる。
また、前記交換する情報の中に、前記位置特定手段103が起点信号発信手段101もしくは位置特定信号自身の位置を特定するために必要な情報、前記中継を要求する複数の中継手段12a〜12dを選択し中継を実行させるために必要な情報、前記複数の中継手段12a〜12dが中継を行なう起点信号発信手段101を選択し中継を分担するために必要な情報、移動体に設置された位置特定手段103もしくは起点信号発信手段101が、第1の固定局エリアから第2の固定局エリアに移動する際に、ハンドオーバをさせるために必要な情報、あるいは前記必要な情報の任意の組み合わせを含むものとする。
また、前記交換する情報の中に、前記位置特定手段103が位置を特定するために必要な、前記複数の中継手段12a〜12dの位置、前記固定される側の起点信号発信手段101もしくは位置特定手段103から中継手段12a〜12dまでの距離などの情報、前記基準局101もしくは位置特定手段103が中継を要求する複数の中継手段12a〜12dを選択し中継を実行させるために必要な中継手段の識別信号とタイムスロットなどの情報、前記複数の中継手段12a〜12dが中継を行なうタイムスロットなどの情報、あるいはこれらの情報の任意の組み合わせを含むものとする。
また、位置特定手段103が移動する際に、周辺に存在する起点信号発信手段101をサーチし、受信入力が大きいもの、あるいは距離が比較的に短いもの、あるいは最適なものを選択し、必要に応じてハンドオーバを行なうものとする。
また、前記起点信号発信手段101、中継手段102a〜102d、あるいは位置特定手段103が比較的に広帯域の特性を有し、前記起点信号もしくは位置特定信号の伝達位相誤差を最少とするため、少なくとも、帯域通過フイルタの中心周波数を起点信号もしくは位置特定信号の周波数に合致させる必要がある。
(実施の形態2)
図2は本発明の第2の実施の形態による起点信号発信手段の構成図である。図2において、101は起点信発信手段、21は起点信号生成手段、22は送信手段、23はアンテナ又は送受波器である。
起点信発信手段101は、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段21と、前記起点信号生成手段21によって生成される出力信号を含む無線信号を、0.5秒〜5秒程度の間隔で、20ミリ秒以下の長さのバースト信号として間欠発信するための送信手段22と、無線信号を空間に放射するためのアンテナ又は送受波器23を有する。
ここで、前記起点信発信手段101から発信される起点信号が、単一もしくは同期しあるいは直交する複数の搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、あるいはこれらの任意の組み合わせであるものとする。
なお、前記起点信号発信手段のアンテナ又は送受波器23は、通常、周辺の複数の中継局12a〜12dに無線信号を均等に受信させる必要があるため無指向性のものが用いられるが、必要に応じて指向性のものを採用することができる。
また、固定される側の起点信発信手段101の場合には、識別信号の他に報知情報が追加され、前記報知情報には、設置位置、配下の中継手段の数と各タイムスロットに割付られた中継局の識別番号、アンテナ又は送受波器の高さ、アンテナの種類と数、などが含まれる。
また、前記信号生成手段21の基準発振器には特に高安定のものが必要であり、例えば、±0.5ppm以内のものが用いられる。
(実施の形態3)
図3は本発明の第3の実施の形態による中継手段の構成図である。図3において、102は中継手段、31はアンテナ又は送受波器、32はアンテナ切替手段、33は受信手段、34は送信手段、35は起点信号再生手段、36は位置特定信号生成手段、37は同期検出手段、38は同期発振手段、39は位相同期発振器、40は基準発振器である。
中継手段102は、少なくとも、前記無線信号を受信するためのアンテナ又は送受波器31と、前記受信した無線信号を直接もしくは中間周波信号に変換して増幅するための受信手段33と、前記無線信号から起点信号を再生しあるいは復調するための起点信号再生手段35と、前記起点信号の立上り点、立下り点、あるいはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段37と、前記検出されたタイミングで、瞬時に前記起点信号との同期を確立し、前記起点信号が消滅した後も高精度に同期を維持できる同期発振手段38と、
前記同期発振手段38の出力信号に同期しあるいは直交した位置特定信号を生成するための位置特定信号生成手段36と、前記位置特定手段103に向けて、時分割されたタイムスロットの整数倍の間隔でかつ割当てられたタイムスロットで、システム同期信号と、自局の識別信号と、前記生成した位置特定信号とを含む無線信号をバースト信号として間欠発信するための送信手段34と、前記送信手段と受信手段との間で、アンテナ又は送受波器を時分割で切替えあるいは共有するためのアンテナ切替手段32とを有する。
ここで、前記中継手段102から発信される位置特定信号が、単一もしくは同期しあるいは直交する複数の搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組み合わせであるものとする。
なお、前記同期発振手段38が基準発振器40によって駆動されるセットもしくはリセット付きのカウンタもしくは数値制御発振器によって構成され、前記起点信号再生手段35によって復調されあるいは再生された起点信号の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを、同期検出手段によって少なくとも起点信号の10倍以上の周波数のクロック信号を用いて検出し、前記検出したタイミングで、前記カウンタもしくは数値制御発振器をセットしあるいはリセットすることによって、前記起点信号と短時間で同期を確立し、かつ前記起点信号が消滅した後も、比較的に長時間、同期を保持できる。
また、基準発振器40には特に高安定のものが必要であり、例えば、±0.5ppm程度のものが用いられる。
また、前記同期発振手段38と前記復調されあるいは再生され起点信号との間の同期確立誤差を低減し、高精度でかつ短時間に同期を確立させるために、前記起点信号発信手段101、中継手段102、もしくはこれらの両方において、同期確立誤差関数を付与し、前記同期確立誤差関数が前記同期確立誤差を限りなくゼロに近づける特性を有するものとする。
また、前記の同期発振手段38に前記同期確立誤差関数を付与するために、前記同期発振手段38が、セットもしくはリセット付きの、複数組のカウンタもしくは数値制御発振器を有し、前記複数組のカウンタもしくは数値制御発振器が、前記再生された起点信号と各々異なった複数のタイミングで切替手段によって切替えられて同期を確立し、前記複数組のカウンタもしくは複数組の数値制御発振器から出力される出力信号を異なった複数のタイミングで選択手段によって選択し、選択された出力信号に同期しあるいは直交した単一もしくは複数の位置特定信号を生成し、前記生成した位置特定信号を含む無線信号を前記位置特定手段に向けて発信し、前記位置特定手段の信号処理手段において、前記複数のタイミングに対応して算出した位置の平均値を求めることによって、位置の特定精度を向上させることができる。
また、前記複数の中継手段12a〜12dのアンテナ又は送受波器23には、通常指向性のものが用いられ、前記指向性の方向がサービスエリアの周辺部から内側に向けて設置され、従って、前記複数の中継手段12a〜12dがサービスエリアの周辺部に設置される。
(実施の形態4)
図4は本発明の第4の実施の形態による位置特定手段の構成図である。図4において、103は位置特定手段、41はアンテナ又は送受波器、42は受信手段、43aは起点信号再生手段、43bは位置特定信号再生手段、44は同期検出手段、45は同期発振手段、46は位相測定手段、47は位相同期発振器、48は基準発振器、49は位置特定処理手段である。
前記起点信号発信手段101、複数の中継手段、もしくはこれらの組み合わせから発信されあるいは再発信される無線信号を受信し、受信した無線信号を直接あるいは中間周波信号に変換して増幅するための受信手段42と、前記受信出力から、前記起点信号を再生しあるいは復調するための起点信号再生手段43aと、前記位置特定信号を再生しあるいは復調するための位置特定信号再生手段43bと、
前記起点信号もしくは位置特定信号の立上り点、立下り点、もしくはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段44と、前記検出されたタイミングで、瞬時に前記起点信号もしくは位置特定信号との同期を確立し、前記起点信号もしくは位置特定信号が消滅した後も高精度に同期を維持できる同期発振手段45と、前記同期発振手段45から出力されるクロック信号を基準として、前記複数の中継手段12a〜12dから受信する位置特定信号の位相を高精度でしかもリアルタイムで測定するための位相測定手段46と、前記位相の測定結果から、前記起点信号発信手段101もしくは位置特定手段103自身の位置を特定するための位置特定処理手段49とを有し、前記位置特定処理手段49において、前記起点信号発信手段101もしくは位置特定手段103自身の位置を、三角法もしくは双曲線航法によって、高精度で特定することができる。
また、前記位相測定手段46が、前記起点信号もしくは位置特定信号の周波数の整数倍あるいは整数分の1の周波数をクロック信号として用い、SinおよびCosのルックアップテーブルとの積和演算器により構成し、前記起点信号を、例えば8ビット以上のアナログデジタル変換器によってデジタル信号に変換し、前記デジタル信号に変換した起点信号とSinおよびCosのルックアップテーブルとの積和演算を行なうものであり、前記位相を検出するために用いるSinのルックアップテーブルは0、1、0、−1、もしくは1、1、−1、−1、もしくはこれらの整数倍の繰り返しであり、一方、Cosのルックアップテーブルは1、0、−1、0、もしくは1、−1、−1、1、もしくはこれらの整数倍の繰り返しであり、かつ積和演算を行なう際の1との乗算は当該デジタル信号と同じ値であり、−1との乗算は当該デジタル信号の補数を求めることであり、0との剰算は0であり、これらを組み合わせることで、前記積和演算器を単純化でき、しかも高速で、リアルタイムの演算が可能となる。
また、位置特定処理演算の主要な部分である位相測定を、前記積和演算器を用いて処理できるので、前記位置特定処理手段49に要求される処理内容はそれほど大きくなく、通常の8ビット程度のマイクロプロセッサを用いて構成することで、リアルタイムの処理ができるメリットが得られる。
また、前記位相測定の基準となるクロック信号を生成する同期発振手段45において、前記起点信号発信手段101から発信される起点信号と同期させるか、あるいは前記中継手段から発信される位置特定信号と同期させるかの選択が必要であるが、広域をサービスする場合には後者を採用しあるいは先着順で採用し、受信可能な起点信号発信手段、複数の中継局、もしくはこれらの組み合わせから基準となる中継局をダイナミックに選択することが望ましい。
また、前記中継手段102a〜102d、位置特定手段103、もしくはこれらの両方が伝搬経路の品質を検知する品質検知手段(記載せず)を有し、前記品質検知手段が、前記受信手段33、42において受信した無線信号の電力もしくは信号対雑音比を測定した結果から回線品質を分析し、あるいは前記位相測定手段46で位置特定信号の位相もしくは位相差を測定した結果から位置特定精度を分析し、あるいは前記回線品質の分析と位置特定精度の分析との両方を行なうことによって、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完することができる。
また、前記起点信号発信手段101、中継手段102a〜102d、位置特定手段103、あるいはこれらの任意の組み合わせが、複数のアンテナ又は送受波器を設けて周期的に切替えながら、無線信号を発信しあるいは受信し、前記品質検知手段において、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応して起点信号もしくは位置特定信号の位相を測定して、比較的に位相を小さく測定したものを選択して平均しあるいは荷重平均することによって、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完することができる。
また、前記起点信号発信手段101、中継手段102a〜102d、位置特定手段103、あるいはこれらの任意の組み合わせが、複数のアンテナ又は送受波器を設けて周期的に切替えながら、無線信号を発信しあるいは受信し、前記位置特定手段103において、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応して起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方の位相差を測定し、前記起点信号発信手段、中継手段、もしくはこれらの両方が位置する方向を検知し、前記方向の検知結果によって、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完することができる。
図5は、本発明の位置特定システムのタイミングチャートであり、71aは起点信号発信手段で生成される起点信号、71bは第1のタイムスロットに割付られた中継手段から発信される位置特定信号、71cは第2のタイムスロットに割付られた中継手段から発信される位置特定信号、71dは位置特定手段103で再生され同期発振手段で生成されるクロック信号、72aは起点信号発信手段から第1のタイムスロットに割付られた、例えば、中継手段102aに向けられた伝搬経路、72bは前記起点信号発信手段から第2のタイムスロットに割付られた、例えば、中継手段102bに向けた伝搬経路、72cは前記起点信号発信手段から位置特定手段に向けられた伝搬経路、
73aは時分割されたタイムスロットの整数倍の間隔77aを経過後第1のタイムスロットに割付られた中継手段102aから発信される位置特定信号、73bは時分割されたタイムスロットの整数倍の間隔77aと第1のタイムスロット間隔77bを経過後第2のタイムスロットに割付られた中継手段102bから発信される位置特定信号、74aは中継手段102aから発信される位置特定信号が位置特定手段103に向けて無線回線を伝搬する経路、74bは中継手段102bから発信される位置特定信号が位置特定手段103に向けて無線回線を伝搬する経路、75a、75bは位置特定手段103で受信される位置特定信号、
76a、76bは前記位置特定手段103で再生され同期発振手段で同期された起点信号の位相と、位置特定手段103で受信された位置特定信号75a、75bの位相との位相差、81aは起点信号発信手段から発信される起点信号の時間軸、81bは中継手段102aで生成される位置特定信号の時間軸、81cは中継手段102bで生成される位置特定信号の時間軸、82aは中継手段102aから発信される位置特定信号の時間軸、82bは中継手段10b2から発信される位置特定信号の時間軸、83aは位置特定手段103で生成される基準となるクロック信号の時間軸、83b、83cは中継手段102a、102bから受信し再生した位置特定信号の時間軸である。
前記起点信号発信手段101から発信される起点信号71aをASin(2πf1t)とすると、前記起点信号71aが、距離L1(m)の伝搬経路72aを伝搬し、前記中継手段102aによって受信され、起点信号71bとして再生されると、BSin{2πf1t+2πL1(f1/C)}に位相が変化する。
前記再生された起点信号71bと、同期確立誤差がゼロで同期した位置特定信号73aを生成すると、生成された位置特定信号73aは、同じくBSin{2πf1t+(2πL1(f1/C)}で表される。
前記時分割の間隔77a後に、前記生成された位置特定信号73aが、前記中継手段102aから発信され、距離L2(m)の伝搬経路74aを伝搬し、前記位置特定手段103で再生される位置特定信号75aは、CSin{2πf1t+2π(L1+L2)(f1/C)}で表わされる。ここで、Cは光の速度とする。
一方、前記起点信号発信手段101から発信され、距離L3(m)の無線回線の伝搬経路72cを伝搬し、前記位置特定手段103で受信された起点信号と同期したクロック信号71dは、CSin{2πf1t+2πL3(f1/C)}で表わされるので、前記クロック信号を用いて、前記再生された位置特定信号75aの位相を測定すると、位相差76aが測定され、ΔΦ={4π(L1+l2−L3)(f1/C)}となることから、(L1+L2−L3)=CΔΦ/4πf1から、距離(L1+L2−L3)(m)が算出できる。
なお、前記のL2(m)は固定値であり、前記位置特定手段103の内部情報としてダウンロードされ記憶されているものとする。
以上の説明では、前記中継手段から発信される位置特定信号として、単一の周波数の位置特定信号を再発信する場合について説明したが、単一の周波数の位置特定信号を用いる場合、ΔΦの変化を0<ΔΦ<2πに制限する必要があることから、再生された起点信号71bに同期しあるいは直交し少なくとも周波数が異なる複数の位置特定信号を用いると、複数のレンジで位置を特定することが可能となり、特定したい位置にレンジを合わせることで、精密な位置の特定が可能となるメリットが得られる。
また、前記中継手段から発信する位置特定信号は、周波数分割多重方式で同時発信することができる。
また、前記無線信号として、超音波信号、高周波信号、もしくは光信号を用いることができる。なお、超音波信号もしくは光信号の場合には、アンテナの代わりに、送受波器を用いる。
また、超広帯域通信方式(ウルトラワイドバンド)を用いることで、高い周波数の変調信号あるいは高いチップレートの拡散符号を採用できるので、同期しもしくは直交する複数の変調信号もしくは拡散符号を割当てることが可能となり、複数の測定レンジを設定できることから、30m以内の近距離での位置特定精度を向上させることができる。
また、前記無線信号の周波数として、GPSに割当てられた周波数、あるいはその近傍の周波数を割当てることが出来れば、GPSへの妨害が少なくしかも屋内でも、前記位置特定手段の位置を高精度で特定することが可能となることから、GPSのシームレス化が実現できる。
また、起点信号発信手段をRFタグとして、コンテナもしくは流通貨物に添付し、通学中の児童に携帯させ、あるいは車両に搭載することでと、コンテナヤードでのコンテナの3次元の位置、あるいは倉庫内の貨物の3次元の位置が自動的に検知できることになる。
また、起点信号発信手段を児童が携帯し、複数の中継手段を交差点の周辺などに設置し、位置特定手段を車両に搭載することで、交差点もしくは横断歩道での児童と車との出会い頭の衝突を防止するための装置に応用できる。
本発明によれば、上記のように構成されているため、前記中継手段の数が4局以上の場合、移動局もしくは携帯端末の3次元の位置を高精度で特定することが可能となり、利便性と利用価値が更に高くなる。
また、前記複数の基地局と複数の中継手段とを離散的に設置し、基地局から発信される無線信号を中継し、起点信号発信手段によって受信することによって、当該移動局もしくは携帯端末の3次元の位置を広いエリアに渡って、高精度で特定できる。
また、固定された起点信号発信手段と固定された複数の中継手段との組み合わせが、GPS擬似衛星局として離散的に設置され、本発明による移動局もしくは携帯端末の機能をGPS携帯電話機に搭載すると、GPSを屋外と屋内でシームレスに接続することができることから、年間数千万台のGPS携帯電話機市場に普及することが期待される。
また、起点信号発信手段をRFタグとして流通貨物などに添付し、屋内に、複数の中継手段を離散的に設置し、前記RFタグからの無線信号を中継して、位置特定手段によって受信することによって、前記RFタグの3次元の位置を高精度で特定できることから、貨物の流通の合理化が可能となる。
なお、本発明の位置特定技術は基盤技術であり、上記以外に多分野での利用が期待できる。
A、B 中継局
P 親局
C 移動局
101 起点信号発信手段
102a〜102d 中継手段
103 位置特定手段
11a〜11e 起点信号発信手段から発信される無線信号の伝搬経路
12a〜12d 位置特定手段に向けて発信される無線信号の伝搬経路

Claims (12)

  1. 超音波信号もしくは高周波信号もしくは光信号である無線信号を用いた位置特定システムにおいて、
    前記無線信号を間欠発信するための起点信号発信手段と、
    前記起点信号発信手段から発信される無線信号を受信し、同一周波数でかつ時分割された複数のタイムスロットに対応して中継しあるいは再発信するための複数の中継手段と、
    前記起点信号発信手段、前記複数の中継手段、もしくはこれらの組み合わせから発信されあるいは中継される無線信号を受信し、前記起点信号発信手段もしくは位置特定手段自身の位置を特定するための位置特定手段と、
    から構成され、
    前記起点信号発信手段が、少なくとも、
    システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段と、
    前記生成される起点信号を含む無線信号を、アンテナ又は送受波器を介して、バースト信号として間欠発信するための第1の送信手段と
    を有し、
    前記中継手段が、少なくとも、
    前記起点信号発信手段から発信される無線信号をアンテナ又は送受波器を介して受信し、直接もしくは中間周波信号に変換して増幅するための第1の受信手段と、
    前記無線信号から起点信号を再生しあるいは復調するための起点信号再生手段と、
    前記起点信号の立上り点、立下り点、あるいはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段と、
    前記検出されたタイミングで、瞬時に同期を確立し、前記起点信号が消滅した後も高精度で同期を維持し、前記起点信号と同期したクロック信号を生成するための同期発振手段と、
    前記クロック信号に同期しあるいは直交した位置特定信号を生成するための位置特定信号生成手段と、
    前記位置特定手段に向けて、時分割された複数のタイムスロットの内から割当てられたタイムスロットで、少なくとも、システム同期信号と、自局の識別信号と、前記生成した位置特定信号とを含む無線信号を、アンテナ又は送受波器を介して、バースト信号として発信するための第2の送信手段と、
    前記第1の送信手段と前記第1の受信手段との間で、アンテナ又は送受波器を時分割で切替えあるいは共有するためのアンテナ切替手段と
    を有し、
    前記位置特定手段が、少なくとも、
    前記起点信号発信手段、前記複数の中継手段、もしくはこれらの組み合わせから発信されあるいは中継される無線信号をアンテナ又は送受波器を介して受信し、直接もしくは中間周波信号に変換して増幅するための受信手段と、
    前記無線信号から、少なくとも前記位置特定信号を再生しあるいは復調するための起点信号再生手段および位置特定信号再生手段と、
    前記起点信号もしくは位置特定信号の立上り点、立下り点、あるいはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段と、
    前記複数のタイムスロットに対応し、前期検出されたタイミングで、前記位置特定信号との同期を瞬時に確立し、前記起点信号もしくは位置特定信号が消滅した後も高精度に同期を維持するための同期発振手段と、
    前記同期発振手段からの出力されるクロック信号を基準として、前記複数の中継手段から受信する位置特定信号の位相を高精度でしかもリアルタイムで測定するための位相測定手段と、
    前記位置特定信号の位相の測定結果から、前記起点信号発信手段もしくは位置特定手段自身の位置を特定するための位置特定処理手段と
    を有し、
    前記位置特定処理手段において、前記起点信号発信手段もしくは位置特定手段自身の位置を、三角法もしくは双曲線航法によって、高精度で特定する
    ことを特徴とする位置特定システム。
  2. 前記起点信号発信手段が移動局もしくは携帯端末であり、かつ前記位置特定手段が基地局であり、あるいは前記起点信号発信手段が基地局であり、かつ前記位置特定手段が移動局もしくは携帯端末であることを特徴とする請求項第1項記載の位置特定システム。
  3. 前記第1及び第2の送信手段から発信される起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方が、単一もしくは同期しあるいは直交する複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組み合わせであることを特徴とする請求項第1項記載の位置特定システム。
  4. 前記起点信号発信手段の前記第1の送信手段から無線信号を間欠発信する間隔を、内部に設けた自励発振器を用いてランダムに制御することで、前記間欠発信のタイミングを非同期とし、あるいは前記タイミングを移動速度に応じて制御することを特徴とする請求項第1項に記載の位置特定システム。
  5. 前記位置特定手段が、前記起点信号発信手段から受信した起点信号、前記複数の中継手段から受信した位置特定信号、あるいはこれらの組み合わせを再生し、前記同期発振手段を複数組設けて順次同期させ、前記起点信号もしくは前記位置特定信号に同期した前記同期発振手段から出力されるクロック信号を基準として、第1のタイムスロットで発信する中継手段から受信する第1の位置特定信号の位相を測定し、以下順次タイムスロットを移動させながら、位置特定信号の位相をリアルタイムで測定することを特徴とする請求項第1項に記載の位置特定システム。
  6. 前記同期発振手段が、少なくとも前記起点信号もしくは前記位置特定信号の周波数の10倍以上の周波数によって駆動される、セットもしくはリセット付きのカウンタ又は値制御発振器によって構成され、前記同期検出手段が、前記起点信号もしくは複数の位置特定信号の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを、少なくとも前記起点信号もしくは前記位置特定信号の周波数の10倍以上の周波数のサンプリング信号によって検出し、前記同期検出手段が検出したタイミングで、前記同期発振手段をセットしあるいはリセットすることによって、前記同期発振手段を、前記起点信号もしくは前記位置特定信号と同期を確立し、かつ前記起点信号もしくは位置特定信号が消滅した後も、所定期間、同期を保持できることを特徴とする請求項第1項に記載の位置特定システム。
  7. 前記同期発振手段と、前記起点信号もしくは前記位置特定信号との間の同期確立誤差に同期確立誤差関数を付与することによって前記同期確立誤差を低減することを特徴とする請求項第1項に記載の位置特定システム。
  8. 前記同期確立誤差関数を付与するために、前記起点信号もしくは前記位置特定信号の位相をシフトさせるための移相手段と、前記移相手段によって各々異なった位相にシフトされた起点信号もしくは位置特定信号を選択し、外部に出力するためのタイミング制御手段とを設け、前記移相手段の移相量の合計を、前記同期発振手段から出力されるクロック信号の一周期の間隔よりも大きく設定することを特徴とする請求項第7項に記載の位置特定システム。
  9. 前記同期確立誤差関数を付与するために、前記同期発振手段が複数組のカウンタ又は数値制御発振器を有し、前記複数組のカウンタ又は数値制御発振器が前記再生された起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方と、各々異なった複数のタイミングで、切替手段によって切替えられて同期を確立し、前記複数組のカウンタ又は複数組の数値制御発振器から出力される出力信号を異なった複数のタイミングで選択し、選択された出力信号に同期しもしくは直交した単一もしくは複数のクロック信号を生成することを特徴とする請求項第8項に記載の位置特定システム。
  10. 前記第1及び第2の受信手段が伝搬経路の品質を検知する品質検知手段を有し、前記第1及び第2の受信手段において受信した無線信号の電力あるいは信号対雑音比を測定した結果から回線品質を分析し、あるいは前記位相測定手段で位置特定信号の位相あるいは位相差を測定した結果から位置特定精度を分析し、あるいは前記回線品質の分析と位置特定精度の分析の両方を行い、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完することを特徴とする請求項第1項から第9項のいずれか1項に記載の位置特定システム。
  11. 前記第1の受信手段、前記第2の受信手段、前記第1の送信手段、前記第2の送信手段、もしくはこれらの組合せが、複数のアンテナ又は送受波器を設けて周期的に切替えながら、無線信号を受信しあるいは発信し、前記品質検知手段において、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応して起点信号、位置特定信号、もしくはこれらの両方の位相を測定し、比較的に位相を小さく測定したものを選択し平均しあるいは荷重平均することによって、前記位置特定処理の結果を補正しあるいは補完することを特徴とする請求項第10項に記載する位置特定システム。
  12. 前記無線信号の周波数として、GPSに割当てられた周波数、あるいはその近傍の周波数を割当てることで、屋外と屋内でGPSをシームレスに接続することを特徴とする請求項第1項に記載する位置特定システム。
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