JP2011117856A - 線幅測定装置、線幅測定方法およびカラーフィルター基板の製造方法 - Google Patents

線幅測定装置、線幅測定方法およびカラーフィルター基板の製造方法 Download PDF

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久美江 花井
Hirokata Sasamoto
裕方 佐々本
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Abstract

【課題】線幅測定においてインラインで測定可能な測定技術を提供し、線幅の変化を抑えた高精細カラーフィルターを低コストで供給可能な製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】透明基板上に該透明基板とは異なるOD値を有する規則的な遮光パターンが形成された被測定物における該遮光パターンの線幅を測定する測定装置であって、該被測定物を支持するステージと、該遮光パターンの所定領域を撮像する撮像手段と、該被測定物に対して、該撮像手段と反対側から白色光を照射する照明手段と、該撮像手段で撮像した画像データを画像処理する画像処理手段と、該画像処理手段によって得られたデータから遮光積算量を算出する算出手段と予め測定した遮光パターンの線幅と遮光積算量のデータを格納するデータ格納手段と、該算出手段により算出された遮光積算量と、該データ格納手段に格納された線幅と遮光積算量の関係から前記遮光パターンの線幅を算出する演算手段を備えることを特徴とする線幅測定装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は線幅測定装置及び測定方法、ならびにカラーフィルター基板の製造方法に関する。
携帯端末、特に携帯電話に使用される液晶表示装置は、カメラ機能やテレビ機能の搭載等により、高精細化が進んでいる。具体的にはQVGA(320×240画素)から、VGA(640×480画素)へのシフトが進んでおり、これに伴い、液晶表示装置の部材であるカラーフィルターやTFT基板の高精細化が進んでいる。
液晶表示装置の構成部品の1つであるカラーフィルターは、RGBの着色層からなる長方形の窓部と、それを区切るブラックマトリクス(以下BMと略)からなる。このBMの線幅は細ければ細いほど、窓部の開口率が増え画面が明るくなるため望ましいが、カラーフィルター加工精度、材料強度から、現状では6μm程度の加工が限界である。64×48mmの表示画面サイズのカラーフィルターをBM線幅6μmで製作した場合を考えると、QVGAなら窓部の開口率が88%(12%がBMで遮光)、VGAなら77%(23%がBMで遮光)になる。従ってカラーフィルターの開口率は、液晶表示装置の明るさを決定する重要な性能の一つであり、所定の範囲に入っていなければならない。
しかしながら、BMの製造方法はフォトリソ法を使用しているため、現像液濃度の変動にあわせてBMの線幅が変動する。現状では現像液濃度は加工枚数により変動するが、この濃度を正確に測定する手段がない。
このため、BMの線幅を抜き取りで測定し、細ければ現像時間を短くし、太ければ現像時間を長くして、BM線幅を管理幅内におさえこんで生産している。なお、このBM線幅は高精度な測定が必要であるため、振動の多い生産現場ではなく、床を補強した部屋に設置された測長機で測定している。このため、基板の移動、測定で1枚あたり20分程度を必要としている。
BM線幅変動が開口率に与える影響は、BMでの遮光率が高いVGAの方が大きいため、BM線幅の管理幅はVGAの方が狭くなる。このためVGAでは、不良品を出さないため、BM線幅測定の間隔を短くして生産している。上記のような理由で液晶の高精細化は、製造コストUPの要因になっている。
線幅を測定する従来技術として、例えば特開平10−288507号公報(特許文献1)、特開2005−201683号公報(特許文献2)がある。
特許文献1は、いわゆる測長機と呼ばれる装置の一般的な測定手法に関するもので、細線の線幅を測定するにあたり、反射光学系にて細線を撮像した画像から線エッジ検出を正確に検出、線幅測定する。線エッジ検出には反射率分布から反射率閾値を求め、閾値により検出された位置をエッジ位置として認識、両端エッジ位置座標からエッジ間距離を算出し、線幅を測定する方法である。しかし、上記測定方法では測長機測定同様、エッジ位置を正確に検出するために高画素分解能による測定となり、外乱の影響を極力抑えた装置が必須となるためインラインでの測定は困難であった。
また、特許文献2では、繰返しパターンが配設された基板上の線の線幅を測定するものであり、反射光を基板に照射し、繰返しパターンの開口率により、カメラセンサの受光量は変化する。この開口率別の受光量の変化をパラメータとして、線幅値を算出する。
しかしながら、上記測定方法では繰返しパターン別の濃淡情報から、複数の繰返しパターンを比較することで、線幅値を求める方法のため、同一繰返しパターン内の一条の線幅の線幅値を測定することができない、測定範囲内で線幅にバラツキがあった場合にその平均値しかわからないといった問題がある。
特開平10−288507号公報 特開2005−201683号公報
本発明では、線幅測定においてインラインで測定可能な測定技術を提供し、線幅の変化を抑えた高精細カラーフィルターを低コストで供給可能な製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため以下の構成を有する。
1.透明基板上に該透明基板とは異なるOD値を有する規則的な遮光パターンが形成された被測定物における該遮光パターンの線幅を測定する測定装置であって、
該被測定物を支持するステージと、
該遮光パターンの所定領域を撮像する撮像手段と、
該被測定物に対して、該撮像手段と反対側から白色光を照射する照明手段と、
該撮像手段で撮像した画像データを画像処理する画像処理手段と、
該画像処理手段によって得られたデータから遮光積算量を算出する算出手段と
予め測定した遮光パターンの線幅と遮光積算量のデータを格納するデータ格納手段と、
該算出手段により算出された遮光積算量と、該データ格納手段に格納された線幅と遮光積算量の関係から前記遮光パターンの線幅を算出する演算手段を備えることを特徴とする線幅測定装置。
2.前記撮像手段で撮像した画像データが256階調以上の階調を有することを特徴とする1項に記載の線幅測定装置。
3.透明基板上に該透明基板とは異なるOD値を有する規則的な遮光パターンが形成された被測定物における該遮光パターンの線幅を測定する線幅測定方法であって、以下の工程を順次行うことを特徴とする線幅測定方法。
(1)予め線幅を測定済みの遮光パターンが形成された被測定物に対して撮像手段と反対側から白色光を照射して所定領域の画像データを作成する工程
(2)該画像データを画像処理して該被測定物の所定領域における遮光パターンの遮光積算量を算出する工程
(3)該予め線幅を測定済みの遮光パターンの線幅と該遮光積算量について検量線を作成する工程
(4)該予め線幅を測定済みの遮光パターンと同一の遮光パターンを有する別の被測定物に対して該撮像手段と反対側から白色光を照射して得られた所定領域の画像データを作成する工程
(5)該画像データを画像処理して該別の被測定物の所定領域における遮光パターンの遮光積算量を算出する工程
(6)該別の被測定物の所定領域における遮光パターンの遮光積算量と該検量線から該別の被測定物における遮光パターンの線幅を決定する工程
4.透明基板上に遮光パターンを形成し、該遮光パターンの開口部に赤、緑、青の着色層を形成するカラーフィルター基板の製造方法において、遮光パターンの形成後であって着色層の形成前に3項に記載の線幅測定方法によって遮光パターンの線幅を測定することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法。
本発明ではインラインにて線幅測定を可能とし、線幅の変化を抑えた高精細カラーフィルターを低コストで供給可能な製造方法を提供する。
BM線幅測定装置の全体構成を示す図である。 BM線幅測定装置にて撮像したカラーフィルター画像の1例を示す図である。 図2の画像をもとに作成したプロファイルを示す図である。 BM線幅測定の方法手順を示す図である。 エッジ間距離測定にて線幅測定した結果を示す図である。 本発明の測定方式にて線幅測定した結果を示す図である。 プロファイル上でのエッジ部の接線を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果に対し、補正した結果を示す図である。 焦点位置からの変化量と線幅誤差の関係を示す図である。 焦点位置からの変化量とエッジの接線の傾きの関係を示す図である。 エッジの接線の傾きと線幅誤差を示す図である。
本発明の実施の形態について説明する。図1に本発明の線幅測定装置の構成図を示す。本発明の線幅測定装置は、被測定物である基板101を支持するステージと、ステージの下から光を照射する照明手段107と、基板101の遮光パターンを撮像する撮像手段103と、撮像画像から線幅を測定する測定部109から構成されており、測定部109の内部には撮像画像のデータから処理する画像処理手段110と、画像処理をして得られたデータから遮光積算量を算出する算出手段111と、予め測定した遮光パターンの線幅と遮光積算量のデータを格納するデータ格納手段112と、該算出手段により算出された遮光積算量と、該データ格納手段に格納された線幅と遮光積算量の関係から前記遮光パターンの線幅を算出する演算手段113を有する構成となる。
撮像手段103には、図1のカメラ104とその下面にはレンズ105を有する。また、照明手段107には、白色光を照射する図1の光源108を有し、ステージ102の下側に光源108のライトガイドが位置しており、基板101の裏側から光が照射される構成となる。
ここで、基板の遮光パターンを撮像するとは、光源108で発せられた光は、基板を照射し、さらに基板を透過した光がレンズ105を介してカメラ104の受光面に受光することを指す。尚、受光面が受光した光は、ディジタル信号に変換され画像データとして取扱われ、さらに画像データでの各画素における階調は少なくとも256階調で変換される。
該画像データは図1のカメラケーブル106を介して、測定部109に送信される。測定部109では、送信されてきた画像データに対し、画像処理手段、算出手段、データ格納手段、演算手段の順に処理、計算を行う。測定部109の各手段について順番に説明する。
画像処理手段110は、該画像データから測定したい一条のBMを検出し、プロファイルを生成する処理を行う。ここで、図2に画像処理手段110に取り込まれる画像の模式図を示す。図2では21が窓部、22がBMを表し、23に示すように1条のBMの線の幅を測定する。1条の線の検出には23の位置を検出することを意味する。
図3は図2の23に示す一条のBMの線の周辺領域を含むプロファイルを生成した結果の一例である。31がプロファイルデータを示し、32が測定したい線幅部、33は閾値を、34、35はプロファイルデータの最大濃淡値、最小濃淡値を示している。
次に、画像処理手段110にて生成したプロファイルデータ31は算出手段111へと送信される。算出手段111では、プロファイルデータからBMの遮光積算量を算出する処理を行う。算出までの処理について順を追って説明する。まず最初に、画像処理手段110から送信されたプロファイルデータより、線幅となる図3での32の幅を決定するための閾値33を計算する。計算には、プロファイルデータの34、35の最大・最小の濃淡値から求める。今、閾値33をLとおくと、最大濃淡値をMax、最小濃淡値をMinとした場合、下記式(1)によって求める。
L =(Max−Min)×P/100 + Min (1)
ここでPはMinを0%、Maxを100%としたときの割合(%)を表す。尚、Pは事前に任意で決定できるパラメータであるが、窓部の濃淡値ばらつきの影響を受けない80%程度が好ましい。
ここで、遮光積算量とは、BMパターンにて遮光された領域の面積をいう。式(1)によって閾値33の値が決定することにより、この閾値33とプロファイルデータ31が交わる2点間の距離を線幅部32とする。
次に、測定したい線幅は図2の23の遮光部であり、図3では、線幅部32の幅内でのプロファイルデータ31と閾値33に囲まれた部分に相当することから、この領域の面積、つまり遮光積算量を求める。
算出手段111にて得られた遮光積算量のデータは、次にデータ格納手段112に送信される。データ格納手段112では、算出手段111で算出した遮光積算データが保存されているのに加えて、予め線幅が既知のBMを上記までの手順で処理した複数の遮光積算データを用いて遮光積算量と実際の線幅値との検量線を求めて、その検量線の式も保存されている。
次に演算手段113は、データ格納手段112に格納されていた遮光積算量とBMの線幅の関係から検量線を演算し、この検量線に算出手段111にて算出された遮光積算量を代入し、測定したBMの線幅値を求めるという処理を行う。
なお、遮光積算量とBMの線幅の検量線とは、同じ露光マスクで露光した基板に対し、現像時間を変化させ線幅を変えた基板を測定して作成する。これらの線幅を変えた基板を同一の遮光パターンという。
次に本発明の線幅測定装置での測定方法について説明する。図4は、測定フローを表したものであり、これに沿って説明する。最初に、測定する基板を図1のステージ102に置き、カメラ104にて撮像する。撮像には、光源108からの光が基板の下側から照射する状態で撮像(S401)する。撮像後、取り込んだ画像データは、画像処理手段110の中で、線幅を測定したいBMの位置検出する(S402)。検出された後、その領域のプロファイルを生成する(S403)。このプロファイルデータは算出手段111に送信され、遮光積算量が算出される(S404)。遮光積算量が得られると、その測定基板が予め線幅が既知であるかを判定する(S405)。判定は既知であるか外部から入力され、既知の場合は線幅値も外部入力される(S406)。これにより、測定によって得られた遮光積算量と、外部入力による線幅値のデータはデータ格納手段112の中にデータ保存される(S408)。保存された遮光積算量、及び線幅値のデータが複数保存されている場合、それらの関係から検量線の式を求める(S407)。算出された検量線の式も同様にデータ格納部に保存される。
次に実際に線幅値を測定したい基板を改めて図1の装置にて測定する。測定は前記同様の手順にて、撮像(S401)、線検出(S402)、プロファイル生成(S403)、遮光積算量算出(S404)が行われる。その後、線幅値の既知であるかの判定では、未知であるため、データ格納部に保存されていた検量線の式用いて、検量線の式に、先ほど測定で求めた遮光積算量を代入する(S409)。これにより、実際の線幅値が決定され(S410)、結果が出力される(S411)。
ここで、本発明の各手段における最良の形態について説明する。本発明では、液晶カラーフィルターのBMの線幅測定に関するものであり、前記BMとは格子状やストライプパターン等をさす。また、前記基板のBM部と素ガラス部のOD値の差は3.0以上であることが好ましい。
カメラ104は画像を画像データに変換するため、CCDなどの光電子変換素子を用いたものが好ましい。CCD素子は画素が2次元に配列されたものであっても、ラインセンサカメラで1次元に配列されたものであってもよい。また、濃淡情報を用いて画像処理するため、カメラ104は受光感度の良いCCD素子の大きなものが好ましく、尚且つ階調は256階調以上のものがより好ましい。さらに、レンズ105は基板が上下した際に倍率変化が少ないテレセントリックのレンズを搭載したものがより好ましい。
光源108に具備されたライトガイドは平行光で照射するものが好ましく、且つ光軸はカメラ104の受光面に対して垂直になるように配置するのが好ましい。ライトガイドは光軸上にステージ102の部位(コロ、シャフト等)がない位置に配置するのが好ましい。
ステージ102はコロ搬送系ステージを用いているが、コロ搬送系に限らず平面ステージを用いても良い。
ここで代表的な従来技術であるエッジ間距離測定と本発明の違いについて説明する。
エッジ間距離測定では、撮像画像から測定したいBM部周辺領域のプロファイルを作成し、プロファイルの濃淡情報から、隣接画素との差分をとり、その中での絶対値が最大となる位置2点をエッジ位置として認識、このエッジ間の距離を測定することで線幅を算出する。上記プロファイルの一例を図5に示す。図5は横軸に画像座標位置、縦軸に濃淡値を表す。図中の実線はレンズの焦点が合っている場合と、点線がレンズの焦点にズレが生じている場合のプロファイルを示しており、さらに各プロファイル上にあるプロットした点(丸、及び四角)は、それぞれのエッジ位置を表している。線幅はエッジ間距離で求めることから、結果はレンズの焦点が合っている場合の線幅とズレが生じている場合の線幅はそれぞれ、51及び52となる。線幅51と52は等しくなく、焦点のズレが線幅の誤差に直結する。
一方、本発明ではBM部の遮光量を測定し、線幅を算出する。図6は図5同様のプロファイルであり、斜線領域63、及び点斜線領域64が夫々レンズの焦点が合っている場合のBM遮光積算量、ズレが生じている場合のBM遮光積算量を表している。このBM遮光積算量63、及び64をみると等しい。従って、レンズの焦点にズレが生じていてもBM遮光量は等しいため、線幅の誤差はほとんどない。これは基板を照射する光は、素ガラス部は透過、BM部は遮光するという性質を持ち、特に透過、及び遮光する光の量は、ワークである基板や、レンズの距離等で焦点にズレが生じても、変化することはなく一定であるためである。
以上のことから、本発明では、測定時に基板が上下方向に変化しても、安定して精度良く測定できる。
さらに本発明の測定方式による精度を向上させるために、事前に求めた補正式を用いて測定で得られた線幅値を補正することが好ましい。本発明では従来技術であるエッジ間距離測定に比べて、焦点距離の変化にも安定して測定することができるが、補正をすることにより、大幅な焦点距離の変化にも対しても測定誤差をより小さく抑えることができる。
補正には次の方法で行う。まず焦点位置の変化量を、測定したBMのプロファイルでのエッジ部の接線の傾きから推測する。その後、予め求めておいた焦点位置の変化量における線幅補正量の関係式に、先ほど推測した焦点位置の変化量を代入することで補正量が求まる。この補正量を測定した線幅値に加算することで補正でき、大幅な焦点距離の変化にも影響が少なく安定した測定値を得ることができる。尚、エッジ部の接線の傾きとは、BM部のプロファイルにおいてエッジ部の変曲点となる点での接線の傾きのことをいう。図7に示すのはBMプロファイルであり、71がBMプロファイル、72がBMのエッジ部を表す。このBMプロファイル71上での直線73がエッジ部72の変曲点での接線に該当し、傾きを求めることとなる。
本発明では液晶カラーフィルターに関する線幅測定装置であるが、液晶カラーフィルターにとどまらず、TFT基板やPDP(プラズマディスプレイパネル)背面基板にも適用可能である。
実施例1
以下、本発明を実施例により説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。本実施例1では、基板の位置を変化させたときの従来技術であるエッジ間距離測定と本発明の遮光積算量による測定方法でBM線幅測定値の変化について評価した。
カメラ104、竹中システム機器株式会社製 FC1600FCLに、レンズ105、株式会社モリテックス製テレセントリックレンズ MML6-HR110を装着し、カメラ104は、Z軸精密ステージ シグマ光機社製 SGSP26-200に装着させる。BMパターン加工後の基板101をステージ シグマ光機社製 Σ306-02に置き、ステージの下から平行光を照射する光源108 株式会社モリテックス製 HVF-D100Vにはライトガイド、株式会社モリテックス製 MSG8-1100Sが具備されている。光源108からの光軸が基板101面上、及びカメラ104の受光面に対して垂直になるように設置する。カメラ104で撮像後の画像はパソコンDELL にキャプチャーボード MIL METEO IIにより取込み、画像処理ソフト MIL INSPECTER8.0を用いて、エッジ間測定方式と、本発明の遮光積算量測定方式とで画像処理して線幅を測定した。
本実施例1ではBM線幅値が6.23μmとなるサンプルを用いて、基板面を被写界深度内でピントが合っている高さ位置を0とし、200μm離れた位置まで焦点位置から距離を変化させて画像を撮像した。尚、実施例に使用したレンズ105、株式会社モリテックス製テレセントリックレンズ MML6-HR110の被写界深度は88μmとされ、実施例では被写界深度内外にまたがって基板面の位置を移動させて測定した。
本実施例1の結果を図8に示す。図8は横軸に基板面の位置変化量を、縦軸に線幅値(長さ)を示している。丸いプロットに点線で描かれているのがエッジ間測定方式、菱形のプロットに実線で描かれているのが本発明の測定方式を表している。結果をみると、焦点位置から50μm変化した位置での測定ではとエッジ間測定方式では6.92μm、さらには焦点位置から200μm変化した場合には、線幅が11.8μmと実際の線幅値より倍近い太さになることがわかる。一方、本発明測定方式では、焦点位置が変化しても線幅値の変化量は小さく、焦点位置からの距離が200μm変化しても、線幅値は6.00μmとなり、線幅値の変位量は0.2μmなった。
また、基板位置が焦点位置から離れ、レンズの被写界深度を外れた位置での場合、測定誤差が大きくなる可能性がある。この誤差を小さくするため補正式を用いて、線幅測定値を補正した。補正式は基板位置変化量とBMエッジ部の接線の傾きの関係から予め求めておき、測定した線幅値を補正した。
図9は、図8で本発明で測定した線幅値に補正量を加えた結果である。図中の菱形プロットに実線の結果が補正前の線幅値であり、四角プロットに点線の結果が補正後の線幅値となる。結果をみると、補正後の線幅値は、基板位置が200μm変化した場合でも、線幅値は6.22μmとなり、線幅値の変位量は0.01μmまでおさえることができた。
ここで補正式の求め方について説明する。事前に測定して線幅が既知のサンプルにおいて、焦点位置からの変化量における線幅補正量の関係を求める。結果の一例を図10に示す。図10は横軸が焦点位置からの変化量を、縦軸が線幅誤差を示している。このグラフより、線幅の誤差は、焦点位置からの変化量が大きいほど、つまりピントのぼけ具合が大きいほど、誤差は大きくなる傾向にあることがわかる。また、図10に対応する各撮像画像でのBMプロファイルのエッジの接線の傾きも求めた。求めた結果と焦点位置からの変化量の関係を示したのが図11となる。図11は横軸が焦点位置からの変化量を、縦軸がエッジの傾きを示している。これをみると、焦点位置からの変化量が大きいと、接線の傾きは小さくなる傾向にあることがわかる。これは、ピントのぼけたことによりエッジがなまり、接線の傾きが小さくなるためである。次にこれら図10、及び11の関係から、エッジの接線の傾きと線幅誤差の関係を求めた。図12に結果を示す。図12は、横軸がエッジの接線の傾きを、縦軸が線幅誤差を示している。このグラフをみると、エッジの接線の傾きが小さくなる(ピントがぼけてくる)と線幅誤差は大きくなる傾向になり、その誤差は対数関数的に変化していくことがわかる。この図12の関係から補正式を求め、エッジの接線の傾きから補正量を算出し、線幅測定値に補正量を加算することで補正でき、より安定した測定値を得ることができる。
本発明に関する実施例1で使用した基板は、BMの幅が6.23μm、窓部のピッチ幅が49.0μmの繰り返しパターンの基板である。また、実施例1にて測定の所要時間は1箇所辺り18秒となった。
比較例1
実施例1と同サンプルを用いて、従来技術の測定方法である測長機にて測定を実施した。測長機 株式会社ソキア・トプコン社製 SIMC−IIを使用し、実施例と同様の基板、つまりBM線幅値が6.23μmとなる基板を用いて、測長機の顕微鏡接眼レンズ20倍、対物レンズ50倍にし、基板のオフセット、及びオートフォーカスをかけた後、1条のBMの両端エッジを検出し、そのエッジ間距離を測定した。
測長機による測定にかかる所要時間は1箇所辺り120秒程度となった。実施例1と比較例1を対比すると、実施例1の測定所要時間18秒と、大幅に所要時間短縮になっていることがわかる。
さらに、本発明での線幅測定装置は生産ライン上に設置可能なため、BMの線幅を測定し、結果により現像工程の現像時間の設定を変更する必要がある場合、測定後から設定時間変更までの所要時間は、30秒程度となる。しかしながら、測長機にて測定後、現像時間の設定変更に要する時間は、測長機はオフラインに設置されていることから移動に時間がかかり、300秒はかかってしまう。以上のことから本発明の線幅測定装置では、移動にかかる所要時間が10分の1にまで削減され、現像時間の設定変更にまでにかかる時間が短縮できる。ゆえに、BMの線幅の変化を抑えた高精細カラーフィルターを低コストで供給することが可能となる。
本発明は、液晶表示装置等に用いられる基板に形成された遮光パターンの線幅を測定するのに利用できる。
101 基板
102 ステージ
103 撮像手段
104 カメラ
105 レンズ
106 カメラケーブル
・ 照明手段
・ 光源
109 測定部
110 画像処理手段
111 算出手段
・ データ格納手段
113 演算手段
21 窓部
22, 71 BM 部
23, 32 BM線幅領域
31 プロファイルデータ
33, 61, 62 閾値
34 最大濃淡値
35 最小濃淡値
51, 52 線幅測定値
63, 64 遮光積算量
72 エッジ部
73 エッジ部の変曲点上の接線
S401〜S411 ステップ

Claims (4)

  1. 透明基板上に該透明基板とは異なるOD値を有する規則的な遮光パターンが形成された被測定物における該遮光パターンの線幅を測定する測定装置であって、
    該被測定物を支持するステージと、
    該遮光パターンの所定領域を撮像する撮像手段と、
    該被測定物に対して、該撮像手段と反対側から白色光を照射する照明手段と、
    該撮像手段で撮像した画像データを画像処理する画像処理手段と、
    該画像処理手段によって得られたデータから遮光積算量を算出する算出手段と
    予め測定した遮光パターンの線幅と遮光積算量のデータを格納するデータ格納手段と、
    該算出手段により算出された遮光積算量と、該データ格納手段に格納された線幅と遮光積算量の関係から前記遮光パターンの線幅を算出する演算手段を備えることを特徴とする線幅測定装置。
  2. 前記撮像手段で撮像した画像データが256階調以上の階調を有することを特徴とする請求項1に記載の線幅測定装置。
  3. 透明基板上に該透明基板とは異なるOD値を有する規則的な遮光パターンが形成された被測定物における該遮光パターンの線幅を測定する線幅測定方法であって、以下の工程を順次行うことを特徴とする線幅測定方法。
    (1)予め線幅を測定済みの遮光パターンが形成された被測定物に対して撮像手段と反対側から白色光を照射して所定領域の画像データを作成する工程
    (2)該画像データを画像処理して該被測定物の所定領域における遮光パターンの遮光積算量を算出する工程
    (3)該予め線幅を測定済みの遮光パターンの線幅と該遮光積算量について検量線を作成する工程
    (4)該予め線幅を測定済みの遮光パターンと同一の遮光パターンを有する別の被測定物に対して該撮像手段と反対側から白色光を照射して得られた所定領域の画像データを作成する工程
    (5)該画像データを画像処理して該別の被測定物の所定領域における遮光パターンの遮光積算量を算出する工程
    (6)該別の被測定物の所定領域における遮光パターンの遮光積算量と該検量線から該別の被測定物における遮光パターンの線幅を決定する工程
  4. 透明基板上に遮光パターンを形成し、該遮光パターンの開口部に赤、緑、青の着色層を形成するカラーフィルター基板の製造方法において、遮光パターンの形成後であって着色層の形成前に請求項3に記載の線幅測定方法によって遮光パターンの線幅を測定することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113031323A (zh) * 2021-03-22 2021-06-25 绵阳惠科光电科技有限公司 一种封框胶宽度检测方法、显示面板及显示装置

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