JP2011117402A - 遠心流体機械の吸込ケーシング - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心流体機械及び遠心圧縮機の吸込ケーシングにおいて、ノズル部からの流れを環状流路部周方向に十分に広げ、且つ環状流路部の軸方向長さを長くする事なく環状流路内の流速を低減してインレットガイドベーン部での剥離を抑制し、羽根車流入流れの一様性を向上させる遠心流体機械の吸込ケーシングを提供する。
【解決手段】吸込ケーシングの軸方向中心を通り羽根車回転軸に垂直な断面中に定義された羽根車回転軸を原点とした二次元直交座標系を定義し、断面中において、環状流路部の外径側壁面と接するように、吸込口から径方向内側へと伸びてノズル部を形成する1対のノズル側壁を形成し、更にノズル側壁の接線の傾きの値が、吸込口から、ノズル側壁と環状流路部外径側壁面との接点まで同符合で、且つノズル部と環状流路部の合流部付近にただ1つの極値を持つように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体機械の一つである遠心送風機及び遠心圧縮機に係り、特にその吸込ケーシングに関するものである。なお以下の説明では、これらを総称して遠心流体機械と呼称することにする。
従来の遠心送風機及び遠心圧縮機などの遠心流体機械の吸込ケーシングの例を、図10を用いて説明する。図10は、吸込ケーシングを具備した従来の多段遠心流体機械の羽根車回転軸に平行な面における断面図(以下、縦断面図)である。
従来の多段遠心流体機械の空気導入部分には、円形断面を有する吸込側配管1と、吸込口2aで接続され遠心流体機械へと流れを導く吸込ケーシング2が備えられている。吸込ケーシング2の下流には、初段羽根車6aへの流入流れに任意の旋回速度を付与するための円形翼列であるインレットガイドベーン(以下IGV)3が取り付けられており、このIGV3は翼取付角を任意に変更出来るよう,回転可能な可動機構4を備えている。
更に多段遠心流体機械では、羽根車回転軸5に装着された複数の羽根車6a〜6dと、各羽根車6a〜6dの半径方向外側にあって羽根車出口から流入する流体の動圧を静圧へと変換するディフューザ7a〜7dと、ディフューザ7a〜7cの下流にあって次段羽根車入口へと流体を導くリターンチャネル8a〜8cと、最終段のディフューザ7dの下流にあって、吐出口10aで円形断面の吐出側配管9と接続された吐出ケーシング10を備えている。
なお、羽根車回転軸5は、軸受ケース11に保持された軸受12で、両端部を支承されている。また、吸込口2aと吐出口10aは、羽根車回転軸5と直交する方向に取り付けられている。
概ね以上のように構成された遠心流体機械において、本発明ではこの内の、吸込ケーシング2の構造の改良に関わるものであるので、当該部分についてより詳細に説明する。図11は、図10中に記載のA−A断面を示している。尚、A−A断面からはIGV3は見えないが、流体の流れ方向を明示する意味もあって参考として図11ではIGV3も示している。また図12は、図10の吸込ケーシング2並びにIGV3のみ取り出した場合の断面斜視図を示す。以下これらの図を用いて説明を行なうが、図11を中心に説明を行ない、必要に応じて他の図を参照する。
図11において、吸込ケーシング2は、吸込口2aと、吸込口2aから伸びてノズル部2bを成すノズル側壁2cと、ノズル部2bからの流れを周方向へ行き渡らせるための環状流路部2dとから構成される。
環状流路部2dの構造は、壁面を斜線で示す斜視図の図12に良く表現されており、環状流路部2dは、径方向を内径側壁面2eと外径側壁面2fとで囲まれ、更に羽根車回転軸5方向に幅を有する流路として形成されている。環状流路部2dの内径側壁面2eは、図10の縦断面図中では吸込側から吐出側へ向かって径方向内側へと傾斜した構造となっている。図10のIGV3の流体入口の左側側壁が傾斜している部分がこれに相当する。
再度図11に戻り説明すると、ノズル部2bから環状流路部2dへと流入する流れfが周方向に十分広がらない場合、流れが噴流状となって高流速の流れがノズル部2bと環状流路部2dの合流部付近BのIGV翼間流路へと選択的に流れ込む。このため、IGV3へと流れ込む流れの周方向非一様性が高まる。
更にこの場合、ノズル部2bと環状流路部2dの合流部付近Bでは、IGV3へと流れ込む際の径方向流速が高まる。特に図11に示すようにIGV3が回転軸5を中心として放射状に取り付けてある場合に、ノズル側壁2cと環状流路の外径壁2fとが接続する付近CのIGV翼入口角度と流れ角との差が大きくなり、図11に示す剥離域2gが生じる。この剥離域2gは、図11の断面図に示すように、ノズル部2b側のIGV3(従って図の下半分のIGV3)において発生する。以上から、羽根車流入流れの非一様性が高まって羽根車効率が低下すると同時に、吸込ケーシング内部の圧力損失が増大して大幅な性能低下を招く。
ノズル部2bからの流れをfのように周方向へと広げ、環状流路部2d内の流れを周方向に一様化してIGV3へ流入させるため、下記特許文献1、特許文献2に記載のようにノズル部2bや環状流路部2dに整流板を設置した例がある。
また、環状流路部2d中の流れを全周に十分に行き渡らせ、IGV3への流入流れを周方向に一様化するためには、図12に顕著に表現されている環状流路部2dの流路断面積(壁面2eと2fで囲まれた領域)を大きくする事も効果がある。環状流路部2dの断面積が大きければ環状流路2d内を流れが回り込み易くなり、更に環状流路2d内の流速が低減するためIGV3への流入速度も遅くなり、IGV3での剥離が生じにくくなる。IGV3で剥離が生じにくくなる事で羽根車流入流れの一様性が高まり、羽根車の効率低下が抑制される。
特開平10−318191号公報 特開2006−200489号公報
特許文献1や特許文献2に記載の吸込ケーシングによれば、内部に整流板を取り付けることで、IGV3で剥離が生じにくくなり、羽根車流入流れの一様性が高まり、羽根車の効率低下が抑制されることが期待できるが、その一方で構造が複雑になるという問題がある。
また、環状流路部2dの流路断面積を大きくするには、環状流路の軸方向長さを長くすれば良いが、環状流路の軸方向長さを長くすると装置が大型化し、軸受スパンが長くなって回転軸の危険速度が低下してしまうという問題を招来する。
本発明は上記従来技術の不具合を解決するためのもので、吸込ケーシングノズル部からの流れを環状流路部2d周方向に十分に広げ、羽根車流入流れの一様性を向上させる遠心流体機械の吸込ケーシングを提供する事を目的とする。
また、環状流路部2dの軸方向長さを長くする事なく環状流路内の流速を低減し、IGV部での剥離を抑制して羽根車流入流れの一様性を向上させる遠心流体機械の吸込ケーシングを提供する事を目的とする。
本発明の遠心流体機械の吸込ケーシングでは、吸込ケーシングの軸方向中心を通り羽根車回転軸に垂直な断面中に定義された羽根車回転軸を原点とした二次元直交座標系を定義し、断面中において、環状流路部の外径側壁面と接するように、吸込口から径方向内側へと伸びてノズル部を形成する1対のノズル側壁を形成し、更にノズル側壁の接線の傾きの値が、吸込口から、ノズル側壁と環状流路部外径側壁面との接点まで同符合で、且つノズル部と環状流路の合流部付近にただ1つの極値を持つ。
また、ノズル部と環状流路の合流部における流路断面積A13gと、吸込ケーシング直後に設置される羽根車の目玉面積Aeとの比A13g/Aeが、1.80≦A13g/Ae≦2.65とするのがよい。
本発明では、回転軸の周方向に設けられた複数の可動インレットガイドベーンと、回転軸の長手方向に設けられた複数の羽根車と、各羽根車の半径方向外側にあって羽根車出口から流入する流体の動圧を静圧へと変換するディフューザと,各ディフューザの下流にあって次段羽根車へと流体を導くリターンチャネルを備えた遠心流体機械に、複数の可動インレットガイドベーンを介して流体を導入するための遠心流体機械の吸込ケーシングにおいて、吸込ケーシングは、吸込口から流体導入し、外壁と内壁とで回転軸の周方向に設けられた複数の可動インレットガイドベーンの周方向外側に環状流路部を形成し、吸込口の反対側の環状流路部を形成する外壁と内壁は、回転軸を中心とする同心円に沿って配置され、吸込口側の環状流路部を形成する外壁は、吸込口に向かう曲面に沿って配置されるとともに、吸込口は外壁の同心円よりも外側に配置された。
また吸込口に向かう前記外壁の曲面の接線の傾きは、同符合で、且つ1つの極値を持つのがよい。
また吸込口側の環状流路部を形成する内壁は、回転軸を中心とする同心円に沿って配置されるのがよい。
本発明の遠心流体機械の吸込ケーシングによれば、簡単な構成でノズル部からの流れを環状流路部周方向に十分に広げ、且つ環状流路部の軸方向長さを長くする事なく環状流路内の流速を低減してIGV部での剥離を抑制し、吸込ケーシング内部での圧力損失を低減させると同時に羽根車流入流れの一様性を向上させる事が出来る。
本発明の遠心流体機械の吸込ケーシングの軸方向中心を通る断面図。 本発明の遠心流体機械の縦断面図。 本発明の遠心流体機械の吸込ケーシング断面斜視図。 図1の下半分右側の形状を拡大して示した図。 吸込ケーシングの、ノズル側壁の接線の傾きの変化を表した図。 ノズル部と環状流路部の合流部面積A13gと、羽根車目玉面積Aeを説明する図。 吸込ケーシングのA13g/Aeの値と断熱効率ηadとの関係を表す図。 13g/Ae=1.4、2.1それぞれの流体解析結果を示した図。 吸込ケーシングのA13g/Aeの値とノズル部等価拡大角θとの関係を表す図。 従来の遠心流体機械の縦断面図。 従来の遠心流体機械の吸込ケーシングの軸方向中心を通る断面図。 従来の遠心流体機械の吸込ケーシング断面斜視図。
以下、本発明を適用した遠心流体機械の吸込ケーシングについて図を用いて説明する。
図2は、本発明の遠心流体機械の縦断面図である。本発明の遠心流体機械は、円形断面を有する吸込側配管1と、吸込口13aで接続され遠心圧縮機へと流れを導く吸込ケーシング13を備えている。吸込ケーシング13の下流にはIGV3が取り付けられており、このIGV3は翼取付角が任意に変更出来るよう可動機構4を備えている。
更に、羽根車回転軸5に装着され流体にエネルギを付与する複数枚の羽根車6a〜6dと、各羽根車6a〜6dの半径方向外側にあって羽根車出口から流入する流体の動圧を静圧へと変換するディフューザ7a〜7dと、ディフューザ7a〜7cの下流にあって次段羽根車入口へと流体を導くリターンチャネル8a〜8cと、最終段のディフューザ7dの下流にあって、吐出口10aで円形断面の吐出側配管9と接続された吐出ケーシング10が備えられている。
本実施例では、ディフューザ7a〜7dは円周方向に間隔を置いて配置された複数の翼を有する羽根付ディフューザであるが、翼を有しないベーンレスディフューザを用いても良い。リターンチャネル8a〜8cは、流体の流れを整流するため周方向に間隔を置いて配置された翼を有する。羽根車回転軸5は、軸受ケース11に保持された軸受12で、両端部を支承されている。
ここで、吸込ケーシング13の形状について、図1と図3を用いて説明する。図1は、図2中のB−B断面で示される吸込ケーシング13の軸方向中心を通る断面図を示している。図3は、図2中の吸込ケーシングを斜め上方から見た斜視図である。尚、B−B断面中ではIGV3はケーシング壁面に隠れて見えないが、流体の流れ方向を明示する意味もあって参考のため図1にはIGV3も示してある。以下これらの図を用いて説明を行なうが、図1を中心に説明を行ない必要に応じて他の図を参照する。
図1において、吸込配管1内を流れる流体は、吸込口13aから吸込ケーシング13内に流入する。吸込ケーシング内に流入した流体は、吸込口13aから径方向内側へと伸びるノズル側壁13cで形成されるノズル部13bを通過する。ノズル部13bからの流れを周方向へ十分回り込ませてIGV3へ一様に流入させるため、ノズル部13bの下流には、径方向を環状流路内径側壁面13eと環状流路外径側壁面13fとで囲まれ、更に羽根車回転軸5方向に幅を有する環状流路部13dが形成される。また、ノズル部13bと環状流路部13dとは合流部13gにおいて連結される。
この環状流路部13dの構造は、壁面を斜線で示す斜視図の図3に良く表現されており、環状流路部13dは環状流路内径側壁面13eと環状流路外径側壁面13fとで囲まれた領域であることがよくわかる。また、図3に示すように、環状流路内径側壁面13eは、羽根車回転軸5と平行になるように形成されている。
なお、先ほども説明したように、ノズル部13bから環状流路部13dへと流れ込む際に流れが周方向に十分広がらない場合には、噴流状の高流速流が合流部13g付近のIGV3の翼間流路を選択的に流れ込む。このため前述した様に、IGV流入流れの周方向非一様性が高まると共にIGV翼間流路に大きな剥離域を生じる。その結果、吸込ケーシング内の圧力損失が増大すると共に羽根車効率が大幅に低下してしまう。
本発明の遠心流体機械の吸込ケーシングは、以上のように構成されているが、ここで図1を、従来例として説明した図11と比較してみると、回転軸5に対して下半分の形状が相違していることが明らかである。この相違は、従来例では環状流路2dの外径壁2fが回転軸5の円周上に形成され、その範囲がノズル部2bにまで延伸しているのに対し、本発明では環状流路外径側壁面13fの上半分程度が円周上にあるに過ぎない。下半分では円周(点線)から離れた位置に環状流路外径側壁面13fがある。この形状について更に詳細に説明する。
図4は、図1の下半分右側の形状を拡大して示した図であり、合流部13gを、ノズル側壁13cと環状流路外径側壁面13fの交点から上流側に向かって環状流路外径側壁面13fと同一半径で延長した円弧13hと、ノズル13bの中心線13iとで接する直線を、羽根車軸方向に延長した平面として定義する。そして、合流部13gより吸込口13a側の流路をノズル部13b、合流部13gより下流側の流路を環状流路部13dとして定義する。
ノズル部13bから環状流路部13dへの流入流れを周方向に十分広げるため、本実施例の吸込ケーシング13では、ノズル側壁13cと環状流路外径側壁面13fを、図4及び図5のように形成している。図4は図1から、ノズル側壁13cの内で紙面右側に存在するノズル側壁と環状流路外径側壁面13fの一部分のみ抜粋して記載した略図に、ノズル側壁13cの代表点3点における接線13hを記載したものである。図4に記載の原点oは羽根車回転軸5の位置に相当し、二次元直交座標系o−x−yを構成している。また図5は、図4記載のノズル側壁13cの接線13hの傾きの値をdy/dxとして定義し、本実施例におけるdy/dxのx方向への変化を示している。
図4に示すように本実施例では、ノズル側壁13cと環状流路外径側壁面13fとが交点で接するよう形成し、更に図5に示すようにノズル側壁13cの接線13hの傾きの値を、吸込口13aから、ノズル側壁13cと環状流路外径側壁面13fとの接点まで同符合(正の値。紙面左側に存在するノズル側壁では、負の値となる)とし、且つ合流部13g付近でただ1つの極小値を取るよう形成している。
本構成とする事で、以下の効果がある。まず、本実施例のように、ノズル側壁13cと環状流路外径側壁面13fとが接するよう形成した事で、交点での剥離を防止する事が可能となる。また本実施例のように、ノズル側壁13cの接線13hの傾きの値を、吸込口13aから、ノズル側壁13cと環状流路外径側壁面13fとの接点まで同符合とする事で、 B−B断面(図2)上の図1の一対のノズル側壁13c間の距離が、下流側に漸次広がる形状となる。
このため、ノズル部13bから環状流路部13dへと流れ込む流れを周方向に広げる事が出来る。更に、吸込口13a付近で流路断面積を急拡大すると、吸込口13a付近のノズル側壁13cの壁面境界層厚さが急増してしまい、その下流でノズル側壁13c間距離を幾ら広げていても、吸込口13aからの主流が十分周方向に広がらなくなるが、本実施例では紙面左側に存在するノズル側壁13cの接線の傾きが合流部13g付近で極小値を取る形状とする事で、吸込口13a付近での流路断面積の増加割合を低減している。
これにより、本領域におけるノズル側壁面上の境界層厚さの増加を抑制し、ノズル部13bから環状流路部13dへと流れ込む流れを十分周方向に広げる事が可能となる。また、ノズル側壁13cの接線13hの傾きが極小値をとる部分より下流側では、接線13hの傾きの値を単調増加としている。これにより、ノズル側壁13cの形状が波状となる事を防ぎ、環状流路外径側壁面13fへと滑らかに接する事が可能となる。
尚、本実施例では段数4段の多段遠心流体機械を例に挙げて説明したが、その他の遠心流体機械にも本発明を適用出来る事は言うまでもない。
以上の構成により、吸込ノズル13bから環状流路13dへ流入する流れを周方向へ十分に広げ、羽根車流入流れの一様性を向上させる事が出来る。
また本発明では、環状流路外径側壁面13fと環状流路内径側壁面13eにより環状流路13dを形成しているが、この断面積は円周上のどの位置の可動インレットガイドベーンに対してもほぼ均等であり、局所的に狭いということがない。このことは、インレットガイドベーンを回転して翼取付角を変更した結果として、例えば図1の環状流路部13d右側の流路抵抗が大きくなり、流体が流入しにくくなった場合であっても、環状流路部13d左側からの回り込みが円滑に行なわれることを意味する。
次に図6を用いて本発明の構造を数値表現した場合の適正解を求めることについて説明する。本発明では図6に示す合流部13gにおける流路断面積A13gと、吸込ケーシング直後に設置される羽根車6aの目玉面積Aeとの比A13g/Aeが、1.80≦A13g/Ae≦2.65となるよう構成する。A13g/Aeを1.80≦A13g/Ae≦2.65となるよう構成する理由を、以下の図を用いて説明する。
まず図7は、A13g/Aeの値を種々変化させ、吸込ケーシング入口から初段ディフューザ出口までを模擬した遠心流体機械内部流れを流体解析で求め、得られた断熱効率ηadの値をプロットしたものである。また図中には、これらプロット間を結ぶ近似曲線も示している。図の横軸にはA13g/Aeを、縦軸には断熱効率ηadを示している。
図より、A13g/Ae=2.25付近で断熱効率ηadは最大となり、また1.80≦A13g/Ae≦2.65であればA13g/Ae=2.25付近の最大断熱効率ηadに対する効率低下量1%の範囲内である事が分かる。この理由を、図8と図9を用いて説明する。
図8は、提案したA13g/Aeの範囲よりも小さいA13g/Aeとして1.4の場合と、提案したA13g/Aeの範囲であるA13g/Ae=2.1の場合の、それぞれの吸込ケーシング内部の流線を示したものである。尚、流線には白から黒の色付けが成されており、黒色になるほど圧力損失が大きい事を示している。
図8より、A13g/Ae=1.4の場合(同図左)は、ノズル部13bからの流れが環状流路部13dへ流入する際、流れが周方向に十分広がらずに噴流状となり、ノズル部13bの真上で流れが環状流路内径側壁面13eと衝突して損失が増大し、加えてIGV3の翼間流路での損失が大きく、IGV3の下流側の流れの非一様性が高まっている事が分かる。A13g/Ae=2.1の場合(同図右側)流れがスムーズであることがわかる。
一方図9は、検討した各吸込ケーシング形状の吸込口13aと合流部13gの断面と断面積同一かつ断面形状が円である断面を仮定し、この断面における以下の式(1)で示される等価直径Deqを用い、以下の式(2)で示される等価拡大角θとA13g/Aeの関係を示したものである。
Figure 2011117402
Figure 2011117402
尚、Deq_13aとDeq_13gはそれぞれ吸込口13aと合流部13gでの等価直径を、A13aは吸込口13aと合流部13gでの流路断面積を、Lは吸込口13aから合流部13gまでの流路長さを表している。
図9より、本実施例で述べた1.80≦A13g/Ae≦2.65の範囲において0゜≦θ≦15゜となる。減速流路における流路等価拡大角が大きくなり過ぎると、減速が過大となって流れが壁面で剥離し圧力損失が増大するが、本実施例の場合、A13g/Aeが2.65を超えると吸込口13aから合流部13gに至る流路において減速が大きくなり過ぎ、ノズル側壁13cで流れが剥離して損失が増大する。よって、A13g/Aeには最適な範囲が存在する。
遠心流体機械の流量と羽根車目玉面積Aeとは、基本的には比例の関係になる。吸込ケーシングの大きさは遠心圧縮機を流れる流量で定まるため、合流部面積A13gをAeで無次元化すれば、流量が変化した場合(つまり吸込ケーシングの大きさが異なる場合)にも本発明で提案したA13g/Aeの範囲は適用出来る。
また、図3に示すように本発明では、環状流路内径側壁面13eを羽根車回転軸5と平行になるよう形成している。これにより、環状流路13dの軸方向幅を大きくしなくても、環状流路13dの流路断面積を大きくでき、環状流路13d内の流れを全周に渡り行き渡らせる事が可能となる。
以上の構成により、吸込ノズル13bから環状流路13dへ流入する流れを圧力損失を増大させる事なく周方向へ十分に広げ、IGV3の翼間流路での剥離を抑制しつつ羽根車流入流れの一様性を向上させる事が出来る。
尚、本発明では段数4段の多段遠心流体機械を例に挙げて説明したが、その他の遠心流体機械にも本発明を適用出来る事は言うまでもない。
小型で高効率な遠心流体機械を実現できるので、広い分野に適用することが期待できる。
1…吸込側配管
2…吸込ケーシング
2a…吸込口
2b…ノズル部
2c…ノズル側壁
2d…環状流路部
2e…環状流路内径側壁面
2f…環状流路外径側壁面
2g…インレットベーン剥離域
3…インレットガイドベーン
4…インレットガイドベーン可動機構
5…羽根車回転軸
6a、6b、6c、6d…羽根車
7a、7b、7c、7d…ディフューザ
8a、8b、8c…リターンチャネル
9…吐出側配管
10…吐出ケーシング
10a…吐出口
11…軸受ケース
12…軸受
13…吸込ケーシング
13a…吸込口
13b…ノズル部
13c…ノズル側壁
13d…環状流路部
13e…環状流路内径側壁面
13f…環状流路外径側壁面
13g…ノズル部と環状流路部の合流部
13h…環状流路外径側壁面を同一半径で延長した円弧
13i…吸込ノズル中心線
13j…ノズル側壁における接線
dy/dx…ノズル側壁の接線の傾き
13g…ノズル−環状流路合流部における流路断面積
Ae…羽根車目玉面積
ηad…断熱効率
eq_13a…吸込口等価直径
eq_13g…ノズル−環状流路合流部等価直径
13a…吸込口面積
L…吸込口からノズル−環状流路合流部までの流路長さ
θ…等価拡大角

Claims (5)

  1. 遠心流体機械の吸込ケーシングにおいて、前記吸込ケーシングの軸方向中心を通り前記羽根車回転軸に垂直な断面中に定義された前記羽根車回転軸を原点とした二次元直交座標系を定義し、前記断面中において、環状流路部の外径側壁面と接するように、前記吸込口から径方向内側へと伸びてノズル部を形成する1対のノズル側壁を形成し、更に前記ノズル側壁の接線の傾きの値が、前記吸込口から、前記ノズル側壁と前記環状流路部外径側壁面との接点まで同符合で、且つ前記ノズル部と前記環状流路の合流部付近にただ1つの極値を持つ事を特徴とする、遠心流体機械の吸込ケーシング。
  2. 前記請求項1に記載の遠心流体機械及び遠心圧縮機の吸込ケーシングにおいて、前記ノズル部と前記環状流路の合流部における流路断面積A13gと、前記吸込ケーシング直後に設置される羽根車の目玉面積Aeとの比A13g/Aeが、1.80≦A13g/Ae≦2.65である事を特徴とする、遠心流体機械の吸込ケーシング。
  3. 回転軸の周方向に設けられた複数の可動インレットガイドベーンと、前記回転軸の長手方向に設けられた複数の羽根車と、該各羽根車の半径方向外側にあって羽根車出口から流入する流体の動圧を静圧へと変換するディフューザと,該各ディフューザの下流にあって次段羽根車へと流体を導くリターンチャネルを備えた遠心流体機械に、前記複数の可動インレットガイドベーンを介して流体を導入するための遠心流体機械の吸込ケーシングにおいて、
    該吸込ケーシングは、吸込口から流体導入し、外壁と内壁とで回転軸の周方向に設けられた前記複数の可動インレットガイドベーンの周方向外側に環状流路部を形成し、前記吸込口の反対側の環状流路部を形成する外壁と内壁は、回転軸を中心とする同心円に沿って配置され、前記吸込口側の環状流路部を形成する外壁は、前記吸込口に向かう曲面に沿って配置されるとともに、前記吸込口は前記外壁の同心円よりも外側に配置されたことを特徴とする遠心流体機械の吸込ケーシング。
  4. 請求項3記載の遠心流体機械の吸込ケーシングにおいて、
    前記吸込口に向かう前記外壁の曲面の接線の傾きは、同符合で、且つ1つの極値を持つ事を特徴とする遠心流体機械の吸込ケーシング。
  5. 請求項3記載の遠心流体機械の吸込ケーシングにおいて、
    前記吸込口側の環状流路部を形成する内壁は、回転軸を中心とする同心円に沿って配置されたことを特徴とする遠心流体機械の吸込ケーシング。
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