JP2011116806A - 熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート - Google Patents
熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011116806A JP2011116806A JP2009272933A JP2009272933A JP2011116806A JP 2011116806 A JP2011116806 A JP 2011116806A JP 2009272933 A JP2009272933 A JP 2009272933A JP 2009272933 A JP2009272933 A JP 2009272933A JP 2011116806 A JP2011116806 A JP 2011116806A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- film
- conductive sheet
- heat conductive
- thermally conductive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
【解決手段】高分子基材に熱伝導性充填材を配合した熱伝導性組成物でなる塊状成形体16の表面に、皮膜形成剤を付着させて、該皮膜形成剤による非粘着性の弾性皮膜16aを形成する工程と、塊状成形体16をスライス加工して、弾性皮膜16aが外縁を形成するシート12に分割する工程と、を実行し、厚さ方向に沿う側面が弾性皮膜12aでなる熱伝導性シート11を形成した。
【選択図】図2
Description
これら熱伝導性シートは、被着体の間に介装して実装する熱伝導性シートに比べて大きい寸法の大判熱伝導性シートを樹脂フィルム上に成形した後、被着体の大きさに合わせて裁断するという製造方法が多く採用されている。この製造方法により、熱伝導性シートを効率良く製造することができる。
すなわち、シート状の高分子基材中に熱伝導性充填材が分散する熱伝導性シートの製造方法について、高分子基材に熱伝導性充填材を配合した熱伝導性組成物から形成される塊状成形体の表面に、皮膜形成剤を付着させて、該皮膜形成剤による非粘着性の弾性皮膜を形成する工程と、塊状成形体をスライス加工して、弾性皮膜が外縁を形成するシートに分割する工程と、を実行し、厚さ方向に沿う側面が弾性皮膜でなる熱伝導性シートを形成することを特徴とする熱伝導性シートの製造方法を提供する。
なお、スライス加工とは、塊状成形体をかんな削りの要領で平板に分割する加工を意味する。また、高分子基材には、高分子材料の主剤と硬化剤の他に、耐候性、耐熱性などの性質や生産性を考慮して、可塑剤、補強材、着色剤、耐熱向上剤、カップリング剤、難燃剤、粘着剤、触媒、硬化遅延剤、劣化防止剤などを適量含有することができる。
なお、本発明の「金型のキャビティ内に皮膜形成剤を塗布する」とは、金型のキャビティ壁面に直接皮膜形成剤を塗布すること、皮膜形成剤を塗布した部材を金型のキャビティ内にインサートすること、を意味する。このうち皮膜形成剤を塗布する部材には、例えば、シート物、筒物などが挙げられる。特にフィルムや金属箔などのシート物は、シート状態で皮膜形成剤を塗布した後に、折り曲げて金型にインサートすることができる。このようにシート物に皮膜形成剤を塗布する場合は、塊状成形体に皮膜形成剤を塗布する場合、金型のキャビティ壁面に皮膜形成剤を塗布する場合、金型にインサートする筒物の内側に皮膜形成剤を塗布する場合などに比べて、皮膜形成剤を容易にムラ無く塗布できるため、塊状成形体に対してムラ無く均一に皮膜形成剤を付着させることができ、安定した物性の弾性皮膜を形成することができる。
このように製造した熱伝導性シートは、側面の弾性皮膜によってシートの剛性を高めることができ、取扱い性を高めることができる。また、シートの面内は柔軟性を確保することができ、柔軟性に起因した密着力及びそれによって生じる低熱抵抗という熱伝導性能を発揮することができる。
第1実施形態の熱伝導性シート11とその製造方法を図1〜図13に示す。図1は熱伝導性シート11の平面図であり、図2は熱伝導性シート11のSA−SA線断面図、図3〜図9は熱伝導性シート11における第1の製造方法を示す説明図、図10は熱伝導性シート11における第1の製造方法の変形例を示す説明図、図11〜図13は熱伝導性シート11における第2の製造方法を示す説明図である。本実施形態の熱伝導性シート11は、平板状のシート12で構成されている。
「非粘着性」とは弾性皮膜12aどうしを加圧することなく接触させた場合にそれらが付着し難い性質をいう。また作業者の手に触れた際にも粘着し難い性質をいう。これに対し「粘着性」とは、シート12どうしを加圧することなく接触させた場合にそれらが付着し合う性質をいう。また作業者の手に触れた際にも粘着する性質をいう。シート12の「面内」とは、シート12における一対の表面(表裏面)における外縁を除く部分を意味する。
こうした高分子基材は、混合した後に硬化して前記高分子材料となる主剤と硬化剤のような混合系から生じるものとすることができる。例えば、未架橋ゴムと架橋剤であったり、架橋剤を含む未架橋ゴムと架橋促進剤であったりすることができ、また、その硬化反応も常温硬化であっても熱硬化であっても良い。シリコーンゴムであればシリコーンゴム主剤と硬化剤であってビニル基含有シリコーン生ゴムと過酸化物などが例示できる。また、ポリエステル系熱可塑性エラストマーやポリアミド系熱可塑性エラストマーであれば、ジオールとジカルボン酸とすることができ、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーであれば、ジイソシアネートとジオールとすることができる。
これら高分子基材には、高分子材料となる主剤や硬化剤の他に、生産性、耐候性、耐熱性などの諸特性を高めるために、例えば、可塑剤、補強材、着色剤、耐熱向上剤、カップリング剤、難燃剤、粘着剤、触媒、硬化遅延剤、劣化防止剤などを適量含有することができる。
このように弾性皮膜12aはシート12の面内よりも硬質であるが、シート12の厚さ方向に沿う側面という僅かな部分に形成され、しかもシート12の側面自体に形成されているため、前記E硬度のような厳密な測定は困難である。よって弾性皮膜12aの硬さを数値によって示すことができず、シート12の面内と弾性皮膜12aとを硬度の数値で比較することができない。そこで硬度以外の指標を用いると、弾性皮膜12aとシート12の面内との硬さについては、引張弾性率の数値で比較することができる。弾性皮膜12aの引張弾性率がシート12の面内の引張弾性率に比べて高い数値を示す。具体的な数値については後述の実施例で示すが、ここでの引張弾性率の数値は、JIS K 6251の規定に厳密に準拠して測定されるものではなく、弾性皮膜12a部分とシート12の面内部分との相対比較が行えるように測定したものである。この引張弾性率の数値は、シート12の側面部分が最大値で、面内の中央(内方)に向けて徐々に低くなる。
第1の製造方法は、先ず、高分子基材と熱伝導性充填材を攪拌機で混合して熱伝導性組成物13を用意する。なお、混合では空気の混入を防ぐために真空下により攪拌、混練することが好ましい。
次に図3で示すように、矩形柱体形状の塊状成形体を成形する金型1を用意する。この金型1は、矩形筒形状の筒金型1aとこの金型1aの両端部をそれぞれ塞ぐ2つの矩形板状の板金型1bから構成されている。
そして、筒金型1aの内壁面(キャビティ面)に沿って矩形筒形になるフィルム14を用意し、矩形筒形とした際に内側となる表面14aに対してシート状態で高分子基材の主剤と反応する「皮膜形成剤」としての硬化剤15を塗布する。このフィルム14を矩形筒形にして、図4で示すように、金型1にインサートする。その後図5で示すように、熱伝導性組成物13を金型1内に充填する。この充填の際は、フィルム14の表面14aに塗布した硬化剤15を流れ落とさないように、筒金型1aの略軸心に沿って熱伝導性組成物13を充填することが好ましい。このように熱伝導性組成物13を金型1内に充填すると、図6で示すように、フィルム14の表面14aに塗布した硬化剤15は熱伝導性組成物13に浸透してしまう。このような硬化剤15の浸透によってキャビティ内の熱伝導性組成物13では、筒金型1aの内壁面に近づくにつれて硬化剤15の含有割合が徐々に多くなっている。
次に、金型1のキャビティ内で熱伝導性組成物13から熱伝導性で矩形柱体形状の塊状成形体16を成形すると同時に、熱伝導性組成物13に浸透した硬化剤15と高分子基材の主剤とを反応させて弾性皮膜16aを形成する。そして塊状成形体16をフィルム14ごと金型1から取り出した後、図8で示すように、塊状成形体16をフィルム14から外す。
最後に図9で示すように、側面に弾性皮膜16aを形成した矩形柱体形状の塊状成形体16をその側面に交差する方向で刃物2を用いてスライス加工し、シート化する。このようにして、シート12の厚さ方向に沿う側面が弾性皮膜12aでなる熱伝導性シート11を得ることができる。なお、スライス加工は、自動切断機を用いることにより容易に行うことができる。
次に図11で示すように、金型1内に熱伝導性組成物13を充填する。そして図12で示すように、金型1のキャビティ内に充填された熱伝導性組成物13から熱伝導性で矩形柱体形状の塊状成形体16を成形する。この塊状成形体16を金型1から脱型し、図13で示すように、塗装機3を用いて矩形柱体形状の塊状成形体16の側面に「皮膜形成剤」としての硬化剤15を塗布し、塊状成形体16に硬化剤15を浸透させる。なお、塗布方法には、刷毛塗りや印刷などの方法も用いることができる。その後塊状成形体16に浸透した硬化剤15と高分子基材の主剤とを反応させて弾性皮膜16aを形成する。
最後に、側面に弾性皮膜16aを形成した矩形柱体形状の塊状成形体16をその側面に交差する方向で刃物2を用いてスライス加工し(図9参照)、シート化する。このようにして、シート12の厚さ方向に沿う側面が弾性皮膜12aでなる熱伝導性シート11を得ることができる。
熱伝導性シート11によれば、側面の弾性皮膜12aによってシート12の剛性を高めることができ、取扱い性を高めることができる。また、弾性皮膜12aはシート12の外縁に形成されているため、シート12の面内は柔軟性を確保することができ、柔軟性に起因した密着力及びそれによって生じる低熱抵抗という熱伝導性能を発揮することができる。
熱伝導性シート11は、シート12の側面を弾性皮膜12aとしているため、製造時、梱包時、運搬時、使用時などにおいて、弾性皮膜の無いシートのみの熱伝導性シートに比べ、取扱い性に優れている。例えば、装着時においては、被着体に容易に取付けることができる。そして発熱体と放熱体との間に介装され、発熱体から発生する熱を放熱体へ効率良く伝導することができる。そして弾性皮膜12aはシート12の側面であるため、弾性皮膜12aの形成によって熱伝導性能を損なうことはない。また、熱伝導性シート11を被着体よりもわずかに大きい外形を有する寸法に形成して、弾性皮膜12aをそれら被着体に接触させないように載置して使用することも可能である。
第2実施形態の熱伝導性シート21とその製造方法を図14〜図24に示す。図14は熱伝導性シート21の断面図であり、図15〜図20は熱伝導性シート21における第1の製造方法を示す説明図、図21〜図24は熱伝導性シート21における第2の製造方法を示す説明図である。第2実施形態の熱伝導性シート21は第1実施形態の熱伝導性シート11と異なり、シート22と弾性皮膜27とが別部材で形成されている。
弾性皮膜27における基剤の材質は、高分子基材と固着する熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマーなどの高分子材料が使用できる。弾性皮膜27の高分子材料とシート22の高分子基材とを同材質にすれば、固着性を高めることができる。
第1の製造方法は、熱伝導性シート11における第1の製造方法と略同様である。先ず、高分子基材と熱伝導性充填材を攪拌機で混合して熱伝導性組成物13を用意する。
次に、矩形柱体形状の塊状成形体を成形する金型1を用意する(図3参照)。
そしてフィルム14を用意し、矩形筒形とした際に内側となる表面14aに対して、高分子基材の主剤と固着する基剤と硬化剤とを含む皮膜形成剤25を塗布する。このフィルム14を矩形筒形にして、図15で示すように、金型1にインサートする。その後図16で示すように、熱伝導性組成物13を金型1内に充填する。このように熱伝導性組成物13を金型1内に充填すると、図17で示すように、フィルム14の表面14aに塗布した皮膜形成剤25と熱伝導性組成物13との間には界面が存在する。
次に、金型1のキャビティ内で熱伝導性組成物13から熱伝導性で矩形柱体形状の塊状成形体26を成形すると同時に、皮膜形成剤25の硬化による弾性皮膜27を一体形成する。そして塊状成形体26をフィルム14ごと金型1から取り出した後、図19で示すように、塊状成形体26と弾性皮膜27をフィルム14から外す。
最後に図20で示すように、側面に弾性皮膜27を形成した矩形柱体形状の塊状成形体26をその側面に交差する方向で刃物2を用いてスライス加工し、シート化する。このようにして、シート22の厚さ方向に沿う側面が弾性皮膜27でなる熱伝導性シート21を得ることができる。
次に図21で示すように、高分子基材の主剤と固着する基剤と硬化剤とを含む皮膜形成剤25でなる矩形の筒形状の弾性皮膜27を金型1にインサートする。
次に図22で示すように、金型1内に熱伝導性組成物13を充填する。このように熱伝導性組成物13を金型1内に充填すると、図23で示すように、弾性皮膜27と熱伝導性組成物13との間には界面が存在する。そして金型1のキャビティ内に充填された熱伝導性組成物13から熱伝導性で矩形柱体形状の塊状成形体26を成形し、弾性皮膜27と一体化する。その後、この塊状成形体26と弾性皮膜27を金型1から脱型する。
最後に、側面に弾性皮膜27を形成した矩形柱体形状の塊状成形体26をその側面に交差する方向で刃物2を用いてスライス加工し(図20参照)、シート化する。このようにして、シート22の厚さ方向に沿う側面に弾性皮膜27が一体化する熱伝導性シート21を得ることができる。
また、第1,第2の製造方法によるシート22は塊状成形体26をスライス加工して製造されたため、シート22の面方向に沿う表面又は裏面のうち少なくとも一方がスライスカット面となり、面際や面上に熱伝導性充填材が分散している。よって高熱伝導性の熱伝導性シート21を実現することができる。
各実施形態の熱伝導性シート11,21ではシート12,22における側面の全面に連続する弾性皮膜12a,27を形成したが、弾性皮膜を側面に対し断続的に形成することができる。
例えば、熱伝導性シート11で例示すると、図25(A)で示す変形例1の熱伝導性シート111では、シート12における外縁の一方の対辺に弾性皮膜12aを形成している。図25(B)で示す変形例2の熱伝導性シート112では、シート12における外縁の各辺の中央付近を除いて弾性皮膜12aを形成している。図25(C)で示す変形例3の熱伝導性シート113では、シート12における外縁の一方の対辺に対し中央付近に弾性皮膜12aを形成しもう一方の対辺に中央付近を除いて弾性皮膜12aを形成している。
このようにすれば、熱伝導性シート111,112,113を圧縮した際に、弾性皮膜12aを形成していない側面部分が外方へ膨出し易くなるため、シート12を潰れ易くすることができ、圧縮荷重を小さくすることができる。
高分子基材を構成する高分子材料は柔軟で粘着性を有するが、熱伝導性充填材の種類や添加量、配向の程度等によっては、熱伝導性充填材が含まれる高分子基材が粘着性ではなく非粘着性となる場合もあり得るからである。例えば、炭素繊維を配向させて含む高分子基材はシート12の表面が非粘着性となりやすい。したがって、シート12,22の表面は原則として粘着性であるが、非粘着性である場合を排除するものではない。
高分子基材として熱硬化性の液状シリコーンゴム、粉末状熱伝導性充填材として酸化アルミニウム、繊維状熱伝導性充填材としてポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維を前駆体とする炭素繊維(以下、単に「炭素繊維」という。)を用いた。
液状シリコーン組成物100重量部に対して、酸化アルミニウム480重量部、炭素繊維120重量部を配合し、攪拌及び真空脱泡の工程を経て熱伝導性組成物(13)を調整した。
次に、耐熱性を有するポリイミドフィルム(14)の表面(14a)に前記液状シリコーン組成物の主剤と反応するSi−H基を有する硬化剤(15)のみを「皮膜形成剤」として塗布し、このフィルム(14)を筒金型(1a)の軸心方向(高さ方向)に沿う内壁面に沿うようにインサートする。そして、金型(1)に熱伝導性組成物(13)を充填した後、筒金型(1a)の軸心方向に平行な磁場を印加して、その方向に炭素繊維を配向させる。その後金型(1)を加熱して液状シリコーン組成物の主剤と硬化剤(15)を反応させた。これにより、高さ方向に炭素繊維が配向し、高さ方向に沿う側面を弾性皮膜(16a)とした縦横高さ100mmの塊状成形体(16)を製造した。
試料1は、試験用熱伝導性シート(11)における弾性皮膜(12a)の表面から1mm幅にカットして得た(TP1)。
試料2は試料1をカットした後さらに1mm幅にカットして、つまり試験用熱伝導性シート(11)における弾性皮膜(12a)の表面より1mm内側から1mm幅にカットして得た(TP2)。
試料3は試料2をカットした後さらに1mm幅にカットして、つまり試験用熱伝導性シート(11)における弾性皮膜(12a)の表面より2mm内側から1mm幅にカットして得た(TP3)。
試料4は試料3をカットした後に、試験用熱伝導性シート(11)における弾性皮膜(12a)の表面より9mm内側から1mm幅にカットして得た(TP4)。
試料5は試料4をカットした後に、試験用熱伝導性シート(11)における弾性皮膜(12a)の表面より54mm内側から1mm幅にカットして得た(TP5)。
試料1〜試料5を引張速度100mm/min(24℃空気下)にて引張試験し、得られた荷重値を各試料の断面積の値で除して、本試験下の引張弾性率を算出した。その結果を表1に示す。なお、全ての試料の両端(上端及び下端)には弾性皮膜(12a)が存在するが、両端からそれぞれ20mmまでをチャッキング代として試験を行うため、測定した荷重値には両端の弾性皮膜(12a)の影響をほとんど受けない。
試料1は試料2〜試料5に比べて引張弾性率が最も高く、試料1から試料4や試料5に向けて徐々に弾性率が低下していくことが確認された。すなわち、試験用熱伝導性シート(11)における弾性皮膜(12a)の表面が硬質に形成され、試験用熱伝導性シート(11)の側面側から剛性を高めていることが確認された。また、試験用熱伝導性シート(11)の引張弾性率が、側面側の引張弾性率を最大として徐々に低下していくものであることが確認された。
1a 筒金型
1b 板金型
2 刃物
3 塗装機
11 熱伝導性シート(第1実施形態)
12 シート(熱伝導性層)
12a 弾性皮膜
13 熱伝導性組成物
14 フィルム
15 硬化剤(皮膜形成剤)
16 塊状成形体
16a 弾性皮膜
21 熱伝導性シート(第2実施形態)
22 シート(熱伝導性層)
25 皮膜形成剤
26 塊状成形体
27 弾性皮膜
111 熱伝導性シート(第1実施形態の変形例1)
112 熱伝導性シート(第1実施形態の変形例2)
113 熱伝導性シート(第1実施形態の変形例3)
CL カットライン
Claims (12)
- シート状の高分子基材中に熱伝導性充填材が分散する熱伝導性シートの製造方法において、
高分子基材に熱伝導性充填材を配合した熱伝導性組成物でなる塊状成形体の表面に、皮膜形成剤を付着させて、該皮膜形成剤による非粘着性の弾性皮膜を形成する工程と、
塊状成形体をスライス加工して、弾性皮膜が外縁を形成するシートに分割する工程と、
を実行し、厚さ方向に沿う側面が弾性皮膜でなる熱伝導性シートを形成することを特徴とする熱伝導性シートの製造方法。 - 塊状成形体の表面に弾性皮膜を形成する工程が、
熱伝導性組成物を充填する成形金型のキャビティ内に皮膜形成剤を塗布する工程と、
この成形金型のキャビティに熱伝導性組成物を充填する工程と、
キャビティ内で熱伝導性組成物から塊状成形体を成形すると同時に、皮膜形成剤により弾性皮膜を形成する工程と、
を順次実行する請求項1記載の熱伝導性シートの製造方法。 - 塊状成形体の表面に弾性皮膜を形成する工程が、
熱伝導性組成物を成形金型のキャビティに充填する工程と、
キャビティ内で熱伝導性組成物から塊状成形体を成形する工程と、
塊状成形体の表面に皮膜形成剤を付着させる工程と、
該皮膜形成剤による弾性皮膜を形成する工程と、
を順次実行する請求項1記載の熱伝導性シートの製造方法。 - 塊状成形体の表面に弾性皮膜を形成する工程にて、
塊状成形体を柱体形状に成形し、該柱体形状の側面に弾性皮膜が形成され、
塊状成形体をシートに分割する工程にて、
柱体形状の塊状成形体を柱軸と交差方向にスライス加工する請求項1〜請求項3何れか1項記載の熱伝導性シートの製造方法。 - 皮膜形成剤が前記高分子基材の主剤と反応する硬化剤である請求項1〜請求項4何れか1項記載の熱伝導性シートの製造方法。
- 皮膜形成剤が前記高分子基材と固着する高分子材料でなる請求項1〜請求項4何れか1項記載の熱伝導性シートの製造方法。
- 高分子基材中に熱伝導性充填材が分散する熱伝導性シートであって、
シートの厚さ方向に沿う側面が非粘着性の弾性皮膜でなる熱伝導性シート。 - シートの面方向に沿う表面又は裏面のうち少なくとも一方がスライスカット面でなる請求項7記載の熱伝導性シート。
- 弾性皮膜を形成する高分子基材の引張弾性率が、シート面の略中央部分を形成する高分子基材の引張弾性率より高い値である請求項7または請求項8記載の熱伝導性シート。
- 弾性皮膜が、シートの厚さ方向に沿う側面に付着した皮膜形成剤に含まれる硬化剤と高分子基材の主剤との反応皮膜である請求項7〜請求項9何れか1項記載の熱伝導性シート。
- 高分子基材の引張弾性率が、外縁を最大値にして内方に向けて徐々に低くなる請求項10記載の熱伝導性シート。
- 弾性皮膜がシートにおける側面の周方向に対し断続的に形成されている請求項7〜請求項11何れか1項記載の熱伝導性シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009272933A JP5358412B2 (ja) | 2009-11-30 | 2009-11-30 | 熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009272933A JP5358412B2 (ja) | 2009-11-30 | 2009-11-30 | 熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011116806A true JP2011116806A (ja) | 2011-06-16 |
JP5358412B2 JP5358412B2 (ja) | 2013-12-04 |
Family
ID=44282518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009272933A Active JP5358412B2 (ja) | 2009-11-30 | 2009-11-30 | 熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5358412B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014216398A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | デクセリアルズ株式会社 | 熱伝導シートの製造方法、熱伝導シート |
JP2014216399A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | デクセリアルズ株式会社 | 熱伝導シート及び熱伝導シートの製造方法 |
CN116075552A (zh) * | 2020-08-06 | 2023-05-05 | 信越化学工业株式会社 | 导热性两液加成固化型有机硅组合物及其制备方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60120042A (ja) * | 1983-12-01 | 1985-06-27 | Uchiyama Mfg Corp | 軸受用密封材の製造方法 |
JPS6485714A (en) * | 1986-12-04 | 1989-03-30 | Guntaa Sa | Method and device for manufacturing article having fixed section including core and skin and article manufactured by said method |
JPH0955456A (ja) * | 1995-08-15 | 1997-02-25 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 半導体装置の冷却構造 |
JP2002261206A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-13 | Fuji Kobunshi Kogyo Kk | 半導体の冷却構造体 |
JP2007326976A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Polymatech Co Ltd | 熱伝導性成形体及びその製造方法 |
JP2009149831A (ja) * | 2007-11-26 | 2009-07-09 | Hitachi Chem Co Ltd | 熱伝導シート、その製造方法及び熱伝導シートを用いた放熱装置 |
JP2009269337A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Taika:Kk | 熱伝導性シート、熱伝導性シート積層体及びその製造方法 |
-
2009
- 2009-11-30 JP JP2009272933A patent/JP5358412B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60120042A (ja) * | 1983-12-01 | 1985-06-27 | Uchiyama Mfg Corp | 軸受用密封材の製造方法 |
JPS6485714A (en) * | 1986-12-04 | 1989-03-30 | Guntaa Sa | Method and device for manufacturing article having fixed section including core and skin and article manufactured by said method |
JPH0955456A (ja) * | 1995-08-15 | 1997-02-25 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 半導体装置の冷却構造 |
JP2002261206A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-13 | Fuji Kobunshi Kogyo Kk | 半導体の冷却構造体 |
JP2007326976A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Polymatech Co Ltd | 熱伝導性成形体及びその製造方法 |
JP2009149831A (ja) * | 2007-11-26 | 2009-07-09 | Hitachi Chem Co Ltd | 熱伝導シート、その製造方法及び熱伝導シートを用いた放熱装置 |
JP2009269337A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Taika:Kk | 熱伝導性シート、熱伝導性シート積層体及びその製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014216398A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | デクセリアルズ株式会社 | 熱伝導シートの製造方法、熱伝導シート |
JP2014216399A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | デクセリアルズ株式会社 | 熱伝導シート及び熱伝導シートの製造方法 |
CN116075552A (zh) * | 2020-08-06 | 2023-05-05 | 信越化学工业株式会社 | 导热性两液加成固化型有机硅组合物及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5358412B2 (ja) | 2013-12-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI393772B (zh) | 熱傳導複合層及其製造方法 | |
JP6302034B2 (ja) | 熱伝導シート、熱伝導シートの製造方法、放熱部材及び半導体装置 | |
JP2004080040A (ja) | 高度に充填されているか又は低度に架橋されている熱伝導性インタフェースパッドを与えるための可とう性表面層フィルム | |
CN107254172A (zh) | 导热性片材 | |
KR20160009693A (ko) | 열전도 시트의 제조 방법, 열전도 시트, 및 방열 부재 | |
US11597196B2 (en) | Method for producing thermally conductive sheet | |
JP7384560B2 (ja) | 熱伝導シート、熱伝導シートの実装方法、電子機器の製造方法 | |
JPWO2018078436A1 (ja) | 三次元形状熱伝導性成形体、及びその製造方法 | |
JP5358412B2 (ja) | 熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート | |
JP2020013872A (ja) | 熱伝導性シートの製造方法 | |
JP6325186B2 (ja) | 熱伝導性シート | |
US11987686B2 (en) | Thermally conductive sheet | |
JP2006121051A (ja) | 熱伝導性シート及びその製造方法 | |
JP5517191B2 (ja) | 熱伝導性シートの製造方法及び熱伝導性シート | |
JP2012245664A (ja) | 熱伝導性シート | |
JP6244128B2 (ja) | 熱伝導性シート及び剥離シート付熱伝導性シート | |
JP2011082423A (ja) | 熱伝導性シート | |
JP2016192503A (ja) | 半導体装置製造用工程シート | |
JP2021160237A (ja) | 熱伝導性シートの製造方法 | |
WO2023182268A1 (ja) | 熱伝導性シート | |
WO2022172782A1 (ja) | 熱伝導シートの供給形態及び熱伝導シート | |
TWI834752B (zh) | 熱傳導性組成物、熱傳導性構件、熱傳導性構件之製造方法、散熱結構、發熱複合構件、散熱複合構件 | |
JP2001110963A (ja) | 放熱スペーサーの製造方法 | |
JP6272746B2 (ja) | 形状保持シートの製造方法および形状保持シート | |
JP2023166451A (ja) | 放熱シートとその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130731 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130806 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130902 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5358412 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |