JP2011114987A - 電動機の冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却性能がよく、かつオイルによる加速損失を抑制できる、電動機の冷却構造を提供する。
【解決手段】磁極を有する回転子が備えられた回転軸と、該回転軸を筒状に囲み、電流の変化により磁極を変化させる固定子を有する筒状部と、前記回転子の軸線方向の端部には、エンドプレート12が備えられており、該エンドプレート12には溝12aが形成されて、このエンドプレート12の壁面と回転子の端面との軸方向での間に設けられる冷媒通路12bとを備える、電動機の冷却構造において、前記冷媒通路12bは、前記エンドプレート12の半径方向の内周側に設けられた冷媒(オイル)が供給される供給孔16と、該供給孔16から半径方向の内周側の方向と外周側の方向とにジグザグ状に曲げられて周方向に連通して設けられ、半径方向の内周側で前記供給孔16とは反対側の端部に排出孔21を有する第1の流路R1〜7とを備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動機の冷却構造に関し、特に回転子(ロータ)および固定子(ステータ)を冷却する電動機の冷却構造に関するものである。
電動機は産業機械や車両の動力源として広く利用されているが、特に、車両の駆動力源として用いられる場合、その電動機には小型・高出力化あるいは高効率化が要求される。また、電動機を運転すると、各部位が電気抵抗や磁界等の作用による内部損失から発熱して温度が上昇する。発熱した部位の温度と周囲の温度との差を温度上昇といい、この値が高くなりすぎると、電動機の最大出力は電動機の温度上昇によって制限される場合が多い。そのため、電動機の高出力化あるいは高効率化を図るためには、電動機の温度上昇を抑制するための冷却性能を向上させる必要がある。
このように、電動機の冷却性能は、電動機の出力性能、効率および耐久性に影響を与える。これらの要請から、従来より冷媒を用いてロータ(回転子)の磁石やステータ(固定子)のコイルエンドを冷却する冷却構造を有する電動機等が存在する。電動機の冷却構造は、電動機の設置環境や運転環境等に応じて、ファンなどを用いた空気を冷媒とする空冷方式や、水や油などの液体を循環冷媒とした水冷方式や油冷方式などの循環冷媒供給方式が採用されている。そのような、液体を循環冷媒とした循環冷媒供給方式には、固定子や回転子と共に流路が設けられて、これらの流路を内燃機関や別の電動機などの動力源により駆動するポンプ式や、このようなポンプ式と併用されるか、もしくは個別に設けられる、回転子の遠心力を利用する流路(冷却構造)が設けられたものがある。
このようなロータやコイルエンドなどを冷却する冷却構造を備えた電動機が特許文献1ないし4に記載されている。特許文献1に記載の回転電機(電動機)は、回転可能に設けられた回転シャフトと、回転シャフトに固設されたコア体と、コア体に埋設された永久磁石と、コア体の軸方向端面に対向して設けられたエンドプレートとを有する。回転シャフトには、冷媒が流通可能な第1冷媒通路が形成されている。エンドプレートとコア体の軸方向端面との間には、第1冷媒通路に連通する第2冷媒通路が形成されている。第2冷媒通路の内部には、第2冷媒通路を周方向に仕切る隔壁と、第2冷媒通路へ導入された冷媒を永久磁石が配置されている軸方向端面の外周縁領域にまで導く経路壁が形成されている。このように構成されることから、ロータの外表面における冷媒の滞留を抑制している。
また、特許文献2にも、ステータに設けられた永久磁石を含む冷却対象部を冷媒によって冷却する回転電機(電動機)が記載されている。この回転電機は、回転可能に設けられたシャフトと、永久磁石を収容可能な収容孔と、収容孔内に収容された永久磁石とを含む、シャフトに固設されたロータとを備えている。また、このロータと対向し、コイルを有するステータと、ロータの軸方向端部に設けられたエンドプレートとを備えている。そして、このエンドプレートに形成され、永久磁石の軸方向端部を経由し、冷媒が流通可能な冷媒通路と、永久磁石の内径方向端部からロータの外周側に位置し、永久磁石を含む冷却対象部に対して、ロータの径方向内方に位置すると共に、冷媒通路に連通し、冷媒を排出可能な排出孔とを備える。このように構成されることから、コイルエンドに吹き付けられる冷媒を低減している。
さらに、特許文献3に記載の冷却装置を備えた電気機械では、排熱を放出するための冷却装置と、冷媒で充填される冷却管路のための穿設部を有するステータシートスタックを備えたステータとを有し、冷却管路が、少なくとも1つの転向要素によって結合されている。ステータシートスタックが層状に配置された積層シートを有し、冷却管路のための穿設部に関し少なくとも2種類の積層シートがステータシートスタック内に含まれており、転向要素が、ほぼ半径方向に延びる部分とを備え、周方向に延びる部分がステータシートスタックに対し半径方向に形成されている。このような転向要素を備えていることから、電気機械において冷却性能を低下させることなく、軸線方向の構造長さを短縮している。
特開2009−118713号公報 特開2009−27837号公報 特開2002−58182号公報
前述のように電動機は、固定子(ステータ)や回転子(ロータ)などは電動機の動作や性能に影響を与える発熱を抑制するために、冷却される必要があり、冷却が効果的に行われるためには、電動機に設けられた冷媒の流路内での滞留などを考慮して、冷却効率のよい冷媒の挙動もしくは流れをつくって制御することが望ましい。さらに、このような冷媒の挙動を制御する場合であっても、複雑な構成でなく工作性が良好なものがコスト面や生産性の点で有利である。
これらの点を考慮して上記の特許文献の発明を考察すると、特許文献1の発明では、排出孔がエンドプレートの半径方向での最外周側に配置されて、外周側のオイルの滞留を抑制しようとしているが、単に最外周側に排出孔を設けるのみでは、遠心力による流路から排出孔までの冷媒の流れは最外周面付近では遅くなってしまう。そのため、この最外周面付近の滞留を防ぐのが不十分となり、冷媒は内側を主に流れてしまうため、エンドプレートの最外周部付近の冷却が効率よく行えない。
また、特許文献2では、排出孔がエンドプレートの内周側に設けられていることから、最外周部にオイルを流通させてロータの外周部を冷却するためには効果的であり、また、コイルエンドの吹き付けられるオイル量を低減できるが、エンドプレートの形状が複雑になって工作性が低くなるため、生産性が低下し、また製造コストがかかってしまう。
さらに、特許文献3では、冷却管路が周状に配置されて転向要素により連結されている。そのため、冷媒の通過する通路が軸線方向に蛇行させることができ、冷却性能を低下させることなく、電気機械を軸線方向で小型化することが可能となるが、冷却管路を連結するために転向要素を組み付ける必要があるため部品点数が増え生産性が低下する。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、固定子(ステータ)や回転子(ロータ)からの熱を冷媒によって冷却する電動機の冷却構造に関し、エンドプレートに設けられた流路の冷媒の流れを改善して電動機の冷却性能を向上させることができる電動機の冷却構造を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、磁極を有する回転子が備えられた回転軸と、該回転軸を筒状に囲み、電流の変化により磁極を変化させる固定子を有する筒状部と、前記回転子の軸線方向の端部には、エンドプレートが備えられており、該エンドプレートには溝が形成されて、このエンドプレートの壁面と回転子の端面との軸方向での間に設けられる流路の冷媒通路とを備える、電動機の冷却構造において、前記冷媒通路は、前記エンドプレートの半径方向の内周側に設けられた冷媒が供給される供給孔と、該供給孔から半径方向の内周側の方向と外周側の方向とにジグザグ状に曲げられて周方向に連通して設けられ、半径方向の内周側で前記供給孔とは反対側の端部に排出孔を有する第1の流路とを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記供給孔から前記第1の流路の内周側に近傍して周方向に設けられ、前記供給孔とは反対側の端部に排出孔を有する第2の流路を備えていることを特徴とする、電動機の冷却構造である。
請求項1の発明によれば、第1の流路が半径方向の内周側から外周側の方向とに振幅して周方向に連通して設けられることから、冷媒通路に流れるオイルが滞留することを抑制できる。また、半径方向の内周側の供給孔とは反対側の端部に排出孔を有することから、オイルの排出速度が低減され、オイルによる加速損失を抑制できる。さらにエンドプレートの溝により構成される第1の流路が、半径方向の内周側の方向と外周側の方向とにジグザグ状に曲げられて周方向に連通して設けられて、エンドプレートの壁面と回転子の端面との軸方向での間に冷媒通路が設けられることから、エンドプレートの剛性が増すため、エンドプレートと回転子の間からオイルが漏れて、固定子と回転子との間に侵入することによるトルク損失を抑制できる。
また、請求項2の発明によれば、請求項1による効果に加えて、前記供給孔から前記第1の流路から分岐してその内周側に近傍して周方向に設けられ、前記供給孔とは反対側の端部に排出孔を有する第2の流路を備えていることから、第1の流路と熱交換ができるため、回転子の冷却に偏りを抑制し、回転子の冷却効率が向上される。
この発明に係る電動機の冷却構造の構成例(実施例1)におけるエンドプレートを表す部分断面図である。 この発明に係る電動機の冷却構造の他の構成例(実施例2)におけるエンドプレートを表す部分断面図である。 この発明に係る電動機の構成(実施例1)を表す上方断面図である。 この発明に係る電動機の構成(実施例2)を表す上方断面図である。 この発明に係る電動機のロータの構成を表す部分断面図である。
つぎに、この発明の構成例(実施例1、2)を図面を参照して説明する。まず、図1、3、4を参照して、実施例1について説明する。この発明の電動機の冷却構造は、ハイブリッド車両や電気自動車の動力源として用いられ、車両の走行のために連続運転するような電動機などに採用することができる。また、このような車両を対象とした他にも連続運転することによる発熱を冷媒によって冷却するような電動機にも採用できる。また、この発明の電動機の冷却構造を適用する電動機は、固定子(ステータ)が回転子(ロータ)の外周側に筒状に設けられて、固定子には固定子巻き線が設けられており、その固定子巻き線の軸線方向の両端部(コイルエンド)が、回転子の軸線方向の両端部より突き出てもしくは張り出しているような構成のものに適用できる。その代表的な例をモータの種類に応じて挙げれば、三相かご形誘導モータ、三相巻線形誘導モータ、単相誘導モータ、同期モータ、ブラシレス同期モータ、リラクタンスモータ、永久磁石形同期モータ(PMモータ)、ヒステリシスモータおよびシリースモータ(単相直巻整流子モータ)などがある。なお、この発明で対象とすることのできる電動機は、電力の供給により駆動する電動機としての機能(力行機能)と、機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機としての機能(回生機能)とを兼ね備えている。以下、この発明の電動機の冷却構造を対象とすることのできる電動機(モータ)の構成の一例について説明する。また、この発明の対象となるモータは、一例として交流電流を供給することによって回転するモータとして説明する。
図3には、このモータの内部構成要素であり、主要な構成要素である固定子(ステータ)1と回転子(ロータ)2とがモータの内部に配置される状態と同様の位置関係で示されている。固定子1は、筒状の形状をしており、その内周面が、円筒状の回転子2の外周面と対向して配置されて、回転子2を内部に筒状に囲んで収容している。この固定子1の内周面と回転子2の外周面との隙間が、エアギャップ3となっている。なお、このエアギャップ3により固定子1と回転子2との相互に働く磁気吸引力が決定され、その寸法は、モータの大きさなどによって設定される。また、固定子1の外周側にはケーシング(筐体)4が備えられて、この固定子1がケーシング4に収容されている。この固定子1は、複数枚の電磁鋼板5を配列して積層させた固定子鉄芯6とともに鉛線などの導線が巻かれたコイル7を有する電磁石として構成される。固定子鉄芯(固定子コア)6に巻かれたコイル7は、その両端部で固定子鉄芯6の軸線A1方向の長さより延長された位置で折り返されており、この折り返した部位がコイル7のコイルエンド7aとなる。また、コイルエンド7aには、絶縁被膜7bが設けられている。そして、この固定子1がケーシング4内の数箇所に周状に配置されている。なお、例えばこのモータが、三相交流モータである場合などには、ケーシング4内に周状の等間隔に三箇所に設けられる構成となる。
また、コイル7に繋がれて結線された図示しない導線が、インバーター(図示せず)に電気的に接続されて、このインバーターからバッテリー(図示せず)に図示しない別の導線によって電気的に接続されている。なお、例えばこのモータが三相交流モータである場合には、U端子、V端子およびW端子を有する端子ボックス(図示せず)などがケーシング4に設けられて、それぞれにインバーターからの導線が結線される構成となる。また、インバーターには、運転者のアクセルペダルおよびブレーキペダル(共に図示せず)の操作が、センサ(図示せず)により検知されて、図示しない電子制御装置を介してインバーターにその操作状況を表す情報が電気信号として通信される構成となっている。インバーターが、この電気信号を受け取るとバッテリーに電力量を指示して、バッテリーからの直流電流を交流電流に変換してモータに電力を供給する構成となっている。
一方、回転子2は、その半径方向の中心部に設けられた孔2aに回転軸8が挿入された構成となっている。回転軸8は軸線A1を軸芯に回転して、軸線A1方向に所定の長さを有して、図示しない動力伝達要素などに動力が伝達可能となっている。また、回転軸8の一方側(図3のx軸正方向)に回転子2の一方の端面が当接する位置決めリブ9が設けられている。さらに、回転軸8の他方側(図3のx軸負方向)に回転子2の他方の端面が当接する回転子取付具10が冠着されている。この位置決めリブ9と回転子取付具10とに回転子2の両端面が当接して挟まれて回転子2の軸線A1方向の位置が規定されている。
この回転軸8は、その両端部で、ボールベアリングや軸受けメタルなどの軸受け部材(図示せず)により支持されている。また、この回転軸8には、中空状にシャフト流路11が形成されている。さらに、後述するエンドプレート12の供給孔16に冷媒(以下、一例としてオイルとする)を供給するための孔11aが、シャフト流路11の内周面から回転軸8の外周面へと連通されている。このシャフト流路11に供給されるオイルは、図示しないオイルパンなどの冷媒溜め部に収容されたオイルが、図示しないポンプや回転子2の遠心力に起因する油圧力によって流通する構成となっている。
このような回転軸8に組み付けられた回転子2は、位置決めリブ9と回転子取付具10とに当接する回転子2の端部であるエンドプレート(端板)12を両端部に有している。また、回転子2には、このエンドプレート12に軸方向で挟まれて、回転軸8の外周面に当接して配置される、複数枚の電磁鋼板13を配列して積層させた回転子鉄芯(回転子コア)14が設けられている。エンドプレート12は、この回転子鉄芯14の積層構造となっている複数枚の電磁鋼板13を挟持して分散するのを防止する構造となっており、また、回転軸8には、ネジ止め、かしめ、圧入などの方法によって固定されて、その回転軸8と一体的に回転する構成となっている。このように、エンドプレート12が締結されることから、このエンドプレート12と一体的に回転子鉄芯14も回転するように構成されている。なお、エンドプレート12と複数枚の電磁鋼板13とは、ネジやボルトなどの締結部材がこの両部材12,13に挿通されて締結され、一体的に回転するような構成であってもよい。
また、図5に示すように、この回転子鉄芯14の外周側付近には、周状に複数の永久磁石群15が設けられている。言い換えると、複数の永久磁石群15は、周状に回転子鉄芯14に埋め込まれて構成されている。このように構成される永久磁石群15による磁極は、対となる永久磁石15同士で作られる磁極が、周方向に隣り合う磁極とは交互に異なるように複数の永久磁石群15が周状に並べられている。
ここで、回転子2の両端部に備えられ、永久磁石群15が埋め込まれた回転子鉄芯14を挟持するエンドプレート(端板)12について説明する。また、このエンドプレート12は、回転子2の両端部に設けられており、その2つのエンドプレート12は、鏡面対象に形成されているため、いずれか一方について説明する。そのため、いずれか他方のエンドプレート12は、以下に説明する一方のエンドプレート12と鏡面対象の構造となる。このエンドプレート12には後述する溝12aが形成されて、オイルを流通させるための流路(冷媒通路12b)を構成し、その流通されたオイルが後述する排出孔21より排出され、コイルエンド7aに吹き付けられて、そのコイルエンド7aが冷却される構成となっている。そのため、エンドプレート12とコイルエンド7aとの位置関係は、軸線A1方向で後述するエンドプレート12の排出孔21の位置とコイルエンド7aの位置とが重なる構成となっている。
前述のとおり、このエンドプレート12は、例えばプレス成形されることにより、連通された溝12aが一方面に形成されて、この溝12aが流路となって冷媒通路12bを形成している。言い換えると、溝12aが設けられることから、エンドプレート12の内部の空間に隔壁18,19,20が形成されてオイルが通過する流路が形成される。このように形成される冷媒通路12bには、回転軸8に設けられた孔11aが連通される供給孔16が設けられている。この供給孔16から第1流路R1が、半径方向の外周側に向かって設けられている。第1流路R1は、エンドプレート12の内部に形成される壁面(最外周面)12dに到達して周方向に沿って屈曲(もしくは曲折)するまでの流路である。言い換えると、前述のとおり溝12aが形成されたことからエンドプレート12の内部の空間を形成する壁面12cと隔壁18の隔壁面18aとにより第1流路R1が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第1流路R1は形成されている。なお、このように第1流路R1が形成されるので、その断面は矩形となるが、溝12aが例えばプレス成形などによって形成できればよく、断面が半円形や半楕円形もしくは三角形などの種々の形状の流路であってもよく、エンドプレート12に形成される以下に示す流路についても同様に、断面が半円形や半楕円形もしくは三角形などの種々の形状の流路であってもよい。
この第1流路R1が、周方向に屈曲した部分から第2流路R2が設けられて、第2流路R2は、半径方向の外周側で周方向に沿って一定の長さに延長されている。第2流路R2は、一定の長さに延長されて半径方向の内周側に屈曲するまでの流路である。言い換えると、エンドプレート12の内部の空間を形成する壁面(最外周面)12dと隔壁18の側壁面18bとにより第2流路R2が形成される。また、第2流路R2が、半径方向の内周側に屈曲した部分から第3流路R3が設けられて、第3流路R3は、半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長されている。第3流路R3は、第1流路R1を折り返すように一定の長さに延長されて半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長されて屈曲するまでの流路である。言い換えると、隔壁18の隔壁面18cと隔壁19の隔壁面19aとにより第3流路R3が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第3流路R3は形成されている。
さらに、第3流路R3が、周方向に屈曲した部分から第4流路R4が設けられて、第4流路R4は、半径方向の内周側で周方向に沿って一定の長さに延長されている。第4流路R4は、第3流路R3がある位置とは反対側の周方向に一定の長さに延長されて、半径方向の外周側に屈曲するまでの流路である。言い換えると、隔壁19の側壁面19bとエンドプレート12の内部の空間を形成する壁面(最内周面)12eとにより第4流路R4が形成される。またさらに、第4流路R4が、半径方向の外周側に屈曲した部分から第5流路R5が設けられて、第5流路R5は、第3流路R3を折り返すように半径方向の外周側に向かって一定の長さに延長されている。第5流路R5は、一定の長さに延長されて周方向に屈曲するまでの流路である。言い換えると、隔壁19の隔壁面19cと隔壁20の隔壁面20aとにより第5流路R5が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第5流路R5は形成されている。
さらにまた、第5流路R5が、周方向に屈曲した部分から第6流路R6が設けられて、第6流路R6は、周方向に沿って一定の長さに延長されている。第6流路R6は、第5流路R5がある位置とは反対側の周方向に一定の長さに延長された流路である。言い換えると、エンドプレート12の内部の空間を形成する壁面(最外周面)12fと隔壁20の側壁面20bとにより第6流路R6が形成される。そして、第6流路R6が、半径方向の内周側に屈曲した部分から第7流路R7が設けられて、第7流路R7は、第5流路R5を折り返すように半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長されている。第7流路R7は、半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長された流路である。言い換えると、隔壁20の隔壁面20cとエンドプレート12の内部の空間を形成する壁面12gとにより第7流路R7が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第7流路R7は形成されている。第1流路R1から第7流路R7までの冷媒通路12bは、上記のように構成されることから、供給孔16から半径方向の内周側の方向と外周側の方向とにジグザグ状に曲げられて周方向に連通して設けられている。また、半径方向に延長された第1流路R1、第3流路R3、第5流路R5、および第7流路R7は、周方向に延長された第2流路R2、第4流路R4、および第6流路R6よりも長さが相対的に長く設定されている。
また、この第7流路R7の第6流路R6がある位置とは反対側の末端部すなわち最内周部付近には、オイルを吐出するための排出孔21が設けられている。排出孔21は、このように冷媒通路12bにおける供給孔16の位置を一方の端部とすると冷媒通路12bにおける他方の端部に位置して設けられている。この排出孔21から吐出されたオイルは、コイルエンド7aに吹き付けられて図示しないオイルパンなどの冷媒溜め部に戻される構成となっている。なお、このようにエンドプレート12に形成された第1流路R1ないし第7流路R7には、その溝12aが形成されている側の面に当接する薄板状もしくはシート状のシール部材(図示せず)が取り付けられて、回転子2に圧着されて流路が液密な状態に保持される構成であってもよい。また、オイルは、冷媒溜め部から供給孔16の間もしくは排出孔21から冷媒溜め部の間で、フィンやファンなどが設けられて冷却される構成であってもよい。
上記のように構成されたこの発明の構成例(実施例1)における電動機(モータ)およびこの発明の電動機の冷却構造の動作、作用および効果について、以下に説明する。運転者による図示しないアクセルペダルなどの操作により、図示しないインバーターによりバッテリから電力がモータ(図示せず)に供給される。モータに供給された電力による電流が固定子1のコイル7に供給される。固定子1のコイル7に電流が流されることから、コイル7と複数枚の電磁鋼板5とから固定子1に磁界を発生させる。固定子1は、ケーシング4内に数箇所に備え付けられており、この複数の固定子1に発生する磁界は、回転子2の回転状態と同期して切り替えられて変化する。この同期切り替えによる磁界の変化は、回転子2が回転するように行われる。このように、電流がコイル7に流れてモータの回転軸8が回転する。
モータは、コイル7に電流が流されて、回転軸8が回転して、その回転軸8の動力が種々の動力伝達要素から車輪に伝達されて車両を駆動させる。このように車両を駆動させる場合には、連続的に回転軸8が回転して連続運転される。モータが連続運転される場合、上述のとおり、このモータの熱定格以上の熱が発生しないように発熱部位を冷却する必要がある。この発明においては、エンドプレート12内に設けられた冷媒通路12bによって回転子2を冷却し、またコイルエンド7aにオイルを吹き付けて冷却する。以下のその動作について述べる。
前述のようにモータが連続運転されていることから、回転軸8も連続して回転している。回転軸8とともに回転子鉄芯14が回転することから、エンドプレート12も一体で回転する。このように、エンドプレート12が回転することから、エンドプレート12の内部のオイルに遠心力が作用している。このエンドプレート12の内部のオイルに遠心力が作用していることから、回転軸8のシャフト流路11の内部に供給されているオイルが、回転軸8の孔11aから吐出する。回転軸8の孔11aから吐出したオイルは、エンドプレート12の供給孔16から冷媒通路12bに供給される。冷媒通路12bに供給されたオイルは、第1流路R1内で、半径方向の内周側から外周側へと流通する。オイルは、第1流路R1が周方向に屈曲して第2流路R2と連通されていることから、流れの向きを変えて、第2流路R2内を周方向に沿って流通する。
第2流路R2を流通したオイルは、半径方向内側に第2流路R2から屈曲している第3流路R3に流通する。オイルは、第3流路R3を流れて、半径方向の内側に移動して、周方向で第3流路R3と連通されている位置とは反対側に屈曲している第4流路R4に流通する。オイルは、第4流路R4を流れて、第3流路R3と連通されている位置とは反対側の周方向に流れる。第4流路R4を流通したオイルは、第5流路R5に流れ込み、半径方向の外周側に移動する。第5流路R5を流れたオイルは、周方向で第5流路R5とは反対側に屈曲している第6流路R6を流通する。オイルは、第6流路R6を流れて、第5流路R5と連通されている位置とは反対側の周方向に流れる。第6流路R6を流通したオイルは、第7流路R7に流れ込み、半径方向の内周側に移動する。このように第1流路R1から第7流路R7までオイルが流通される際、回転子2で発生した熱をこのオイルが吸収する。そして、第7流路R7を流通したオイルは、第7流路R7の末端部付近に設けられている排出孔21から吐出される。排出孔21から吐出されたオイルは、コイルエンド7aに吹き付けられて、このコイルエンド7aの冷却を行い、図示しないオイルパンなどの冷媒溜め部に回収される。
上記のように第1流路R1から第7流路R7へとオイルが流通することで、回転子2が冷却される。この際、第1流路R1、第3流路R3、第5流路R5および第7流路R7が、回転子2の軸心から放射状に形成されていることから、半径方向の内周側から外周側へと流れるオイルと半径方向の外周側から内周側へと流れるオイルとの速度を同じにすることができるため、それに応じて周方向でのオイルの流れも第2流路R2、第4流路R4および第6流路R6の内外周で均一にすることができる。これにより、第1流路R1から第7流路R7への流路(冷媒通路12b)内でのオイル流れが一様につまり滞留することが抑制されるため、回転子2からの吸熱作用すなわち冷却が効率よく行われる。また、第1流路R1から流れ込んだオイルが屈曲してその方向を変えて第2流路R2を通り、第2流路R2に流通したオイルは、屈曲してその方向を変えて第3流路R3を通り、第3流路R3に流通したオイルは、屈曲してその方向を変えて第4流路R4を通り、というように第1流路R1から第7流路R7までの各流路間でオイルの流れが短い間に変化される。このように、断続的に変化させられることから、オイルの流れが冷媒通路12bの流路内で活性化されて一様となる。そのため、回転子2の冷却が効率よく行われる。また、図5に示す、回転子2の回転子鉄芯14の外周側に周状に埋め込まれた永久磁石群15も効率よく冷却できる。
また、排出孔21が第7流路R7の末端部付近に設けられ、その配置はエンドプレート12の内周側となることから、オイルの排出速度を低減してオイルによる加速損失を低減もしくは抑制できる。また、排出孔21が第7流路R7の末端部付近に設けられ、その配置はエンドプレート12の内周側となることから、コイルエンド7aに吹き付けられるオイルの勢いが弱められ、コイルエンド7aの絶縁被膜7bの損傷を低減できる。さらにエンドプレート12に設けられた第1流路R1ないし第7流路R7は、エンドプレート12の一方面にプレス成形されて連通した溝12aが形成され、隔壁18,19,20とエンドプレート12の壁面と回転子鉄芯14の端面とによって構成される。このような構造となっていることから、エンドプレート12の剛性が増し、エンドプレート12と回転子2との間からオイルが漏れて、固定子1と回転子2との間のエアギャップ3に侵入することによるトルク損失を抑制できる。またさらに、このように第1流路R1ないし第7流路R7を構成することのできるエンドプレート12が、製造容易な形状であり、プレス成形により製造できるため、工作性がよいことから、製造コストの低減および製造工程の簡略化することができ、生産性が向上する。
ここで、上記に示した構成例のエンドプレート12の他の構成例(実施例2)について図2、図4、図5を参照して説明する。図2には、上記に示した構成例のエンドプレート12の他の構成例であるエンドプレート22が示されている。この実施例2の構成は、エンドプレート22の構成を除けば、上記に示したエンドプレート12を有する構成例と同様である。そのため、エンドプレート22以外の構成についての説明は省略する。このエンドプレート22は、エンドプレート12と同様に溝22aが形成されてオイルを流通させるための流路(冷媒通路22b)を構成し、その流通されたオイルが後述する排出孔29より排出され、コイルエンド7aに吹き付けられて、そのコイルエンド7aが冷却される構成となっている。そのため、エンドプレート22とコイルエンド7aとの位置関係は、軸線A1方向で後述するエンドプレート22の排出孔29,30の位置とコイルエンド7aの位置とが重なる構成となっている。
前述のとおり、このエンドプレート22は、例えばプレス成形されることにより、連通された溝22aが一方面に形成されて、この溝22aが流路となって冷媒通路22bを形成している。言い換えると、溝22aが設けられることから、エンドプレート22の内部の空間に隔壁25,26,28,29が形成されてオイルが通過する流路が形成される。このように形成される冷媒通路22bには、回転軸8に設けられた孔11aが連通される供給孔23が設けられている。この供給孔23から第1流路L1が、半径方向の外周側に向かって設けられている。第1流路L1は、エンドプレート22の内部に形成される壁面(最外周面)22dに到達して周方向に沿って屈曲(もしくは曲折)するまでの流路である。言い換えると、前述のとおり溝22aが形成されたことからエンドプレート22の内部の空間を形成する壁面22cと隔壁25の隔壁面25aとにより第1流路L1が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第1流路L1は形成されている。この第1流路L1の内周側で分岐されて第8流路L8が連通されている。以下に示す第2流路L2から第7流路L7までの流路の構成は、上述したエンドプレート12と半径方向の長さの割合を除けば、同様の構成となっている。なお、このように第1流路L1が形成されるので、その断面は矩形となるが、溝22aが例えばプレス成形などによって形成できればよく、断面が半円形や半楕円形もしくは三角形などの種々の形状の流路であってもよく、エンドプレート22に形成される以下に示す流路についても同様に、断面が半円形や半楕円形もしくは三角形などの種々の形状の流路であってもよい。
この第1流路L1が、周方向に屈曲した部分から第2流路L2が設けられて、第2流路L2は、半径方向の外周側で周方向に沿って一定の長さに延長されている。第2流路L2は、一定の長さに延長されて半径方向の内周側に屈曲するまでの流路である。言い換えると、エンドプレート22の内部の空間を形成する壁面(最外周面)22dと隔壁25の側壁面25bとにより第2流路L2が形成される。また、第2流路L2が、半径方向の内周側に屈曲した部分から第3流路L3が設けられて、第3流路L3は、半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長されている。第3流路L3は、第1流路L1を折り返すように半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長されて屈曲するまでの流路である。言い換えると、隔壁25の隔壁面25cと隔壁26の隔壁面26aとにより第3流路L3が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第3流路L3は形成されている。
さらに、第3流路L3が、周方向に屈曲した部分から第4流路L4が設けられて、第4流路L4は、半径方向の内周側で周方向に沿って一定の長さに延長されている。第4流路L4は、第3流路L3がある位置とは反対側の周方向に一定の長さに延長されて、半径方向の外周側に屈曲するまでの流路である。言い換えると、隔壁26の側壁面26bと隔壁28の隔壁面28aとにより第4流路L4が形成される。またさらに、第4流路L4が、半径方向の外周側に屈曲した部分から第5流路L5が設けられて、第5流路L5は、第3流路L3を折り返すように半径方向の外周側に向かって一定の長さに延長されている。第5流路L5は、一定の長さに延長されて周方向に屈曲するまでの流路である。言い換えると、隔壁26の隔壁面26cと隔壁27の隔壁面27aとにより第5流路L5が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第5流路L5は形成されている。
さらにまた、第5流路L5が、周方向に屈曲した部分から第6流路L6が設けられて、第6流路L6は、周方向に沿って一定の長さに延長されている。第6流路L6は、第5流路L5がある位置とは反対側の周方向に一定の長さに延長された流路である。言い換えると、エンドプレート22の内部の空間を形成する壁面(最外周面)22eと隔壁27の隔壁面27bとにより第6流路L6が形成される。そして、第6流路L6が、半径方向の内周側に屈曲した部分から第7流路L7が設けられて、第7流路L7は、第5流路L5を折り返すように半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長されている。第7流路L7は、半径方向の内周側に向かって一定の長さに延長された流路である。言い換えると、隔壁27の隔壁面27cとエンドプレート12の内部の空間を形成する壁面22fとにより第7流路L7が形成される。このように形成されることから、回転子2の軸心から放射状に第7流路L7は形成されている。第1流路L1から第7流路L7までの冷媒通路22bは、上記のように構成されることから、供給孔23から半径方向の内周側の方向と外周側の方向とにジグザグ状に曲げられて周方向に連通して設けられている。また、半径方向に延長された第1流路L1、第3流路L3、第5流路L5、および第7流路L7は、周方向に延長された第2流路L2、第4流路L4、および第6流路L6よりも長さが相対的に長く設定されている。
また、この第7流路L7の第6流路L6がある位置とは反対側の末端部すなわち第7流路L7の最内周部付近には、オイルを吐出するための排出孔29が設けられている。排出孔29は、このように冷媒通路22bにおける供給孔23の位置を一方の端部とすると冷媒通路22bにおける他方の端部に位置して設けられている。この排出孔29から吐出されたオイルは、コイルエンド7aに吹き付けられて図示しないオイルパンなどの冷媒溜め部に戻される構成となっている。
一方、前述した、第1流路L1の内周側で分岐されて連通されている第8流路L8は、第1流路L1の内周側で分岐される部分から周方向に沿って、第7流路L7の末端部すなわち排出孔29のある周方向の位置まで一定の長さに延長されている。また、この第8流路L8の末端部すなわち第1流路L1のある位置とは反対側の端部には、排出孔30が設けられている。なお、このようにエンドプレート22に形成された第1流路L1ないし第8流路L8には、その溝12aが形成されている側の面に当接する薄板状もしくはシート状のシール部材(図示せず)が取り付けられて、回転子2に圧着されて流路が液密な状態に保持される構成であってもよい。また、オイルは、冷媒溜め部から供給孔23の間もしくは排出孔29,30から冷媒溜め部の間で、フィンやファンなどが設けられて冷却される構成であってもよい。
上記のように構成されたこの発明の他の構成例(実施例2)における電動機(モータ)およびこの発明の電動機の冷却構造の動作、作用および効果について、以下に説明する。なお、モータの回転軸8が回転して連続運転されて、回転軸8の孔11aからエンドプレート22の冷媒通路22bで供給孔23からオイルが供給されるまでのモータおよびオイルの動作は前述の構成例(実施例1)と同様であるため、説明を省略する。冷媒通路22bに供給されたオイルは、第1流路L1内で、半径方向の内周側から外周側へと流通するとともに半径方向の内周側付近で連通している第8流路L8にもオイルが流れ込む。オイルは、第1流路L1が周方向に屈曲して第2流路L2と連通されていることから、流れの向きを変えて、第2流路L2内を周方向に沿って流通する。
第2流路L2を流通したオイルは、半径方向内側に第2流路L2から屈曲している第3流路L3に流通する。オイルは、第3流路L3を流れて、半径方向の内側に移動して、周方向で第3流路L3と連通されている位置とは第2流路L2を折り返すよう反対側に屈曲している第4流路L4に流通する。オイルは、第4流路L4を流れて、第3流路L3と連通されている位置とは反対側の周方向に流れる。第4流路L4を流通したオイルは、第5流路L5に流れ込み、半径方向の外周側に移動する。第5流路L5を流れたオイルは、周方向で第5流路L5とは反対側に屈曲している第6流路L6を流通する。オイルは、第6流路L6を流れて、第5流路L5と連通されている位置とは反対側の周方向に流れる。第6流路L6を流通したオイルは、第7流路L7に流れ込み、半径方向の内周側に移動する。このように第1流路L1から第7流路L7までオイルが流通される際、回転子2で発生した熱をこのオイルが吸収する。そして、第7流路L7を流通したオイルは、第7流路L7の末端部付近に設けられている排出孔29から吐出される。排出孔29から吐出されたオイルは、コイルエンド7aに吹き付けられて、このコイルエンド7aの冷却を行い、図示しないオイルパンなどの冷媒溜め部に回収される。
一方、第1流路L1の内周側で分岐されて連通されている第8流路L8に流れ込んだオイルは、内周側で周方向に沿って、第8流路L8の内部を流れて排出孔30から吐出される。このように第8流路L8にオイルが流通される際、回転子2で発生した熱をこのオイルが吸収する。それとともに、第1流路L1から第7流路L7までの内周側に流れるオイルは、この第8流路L8が内周部で近傍した位置にあることから、第1流路L1から第7流路L7までの内周側と第8流路L8とで熱交換が行われる。そして、第8流路L8を流通したオイルは、第8流路L8の末端部付近に設けられている排出孔30からオイルが吐出される。排出孔30から吐出されたオイルは、コイルエンド7aに吹き付けられて、このコイルエンド7aの冷却を行い、図示しないオイルパンなどの冷媒溜め部に回収される。
上記のように第1流路L1から第7流路L7へとオイルが流通することで、回転子2が冷却される。この際、第1流路L1、第3流路L3、第5流路L5および第7流路L7が、回転子2の軸心から放射状に形成されていることから、半径方向の内周側から外周側へと流れるオイル、半径方向の外周側から内周側へと流れるオイルの速度を同じにすることができるため、それに応じて周方向でのオイルの流れも第2流路L2、第4流路L4および第6流路L6の内外周で均一にすることができる。これにより、第1流路L1から第7流路L7への流路(冷媒通路12b)内でのオイル流れが一様につまり滞留することが抑制されるため、回転子2からの吸熱作用すなわち冷却が効率よく行われる。また、第1流路L1から流れ込んだオイルが屈曲してその方向を変えて第2流路L2を通り、第2流路L2に流通したオイルは、屈曲してその方向を変えて第3流路L3を通り、第3流路L3に流通したオイルは、屈曲してその方向を変えて第4流路L4を通り、というように第1流路L1から第7流路L7までの各流路間でオイルの流れが短い間に変化される。このように、断続的に変化させられることから、オイルの流れが冷媒通路12bの流路内で活性化されて一様となる。そのため、回転子2の冷却が効率よく行われる。また、図5に示す、回転子2の回転子鉄芯14の外周側に周状に埋め込まれた永久磁石群15も効率よく冷却できる。
また、第1流路L1の内周側で分岐されて連通されている第8流路L8に流れ込んだオイルは、内周側で周方向に沿って、第8流路L8の内部を流れて排出孔30から吐出される。この第8流路L8が内周部で近傍した位置にあることから、第1流路L1から第7流路L7までの内周側と第8流路L8とで熱交換ができる。第1流路L1から第7流路L7までの内周側で第8流路L8とで熱交換ができるため、第1流路L1から第7流路L7を流れるオイルと第8流路L8を流れるオイルとの温度が均一でない場合には、熱交換によりオイルの温度を均衡させて、回転子2の冷却に偏りがなくなり、回転子2の冷却効率が向上される。
また、排出孔29,30が第7流路L7および第8流路L8のそれぞれの末端部付近に設けられ、この2つの排出孔29,30の配置はエンドプレート22の内周側となることから、オイルの排出速度を低減してオイルによる加速損失を低減もしくは抑制できる。また、排出孔29,30が第7流路L7および第8流路L8のそれぞれの末端部付近に設けられ、この2つの排出孔29,30の配置はエンドプレート22の内周側となることから、*コイルエンド7aに吹き付けられるオイルの勢いが弱められ、コイルエンド7aの絶縁被膜7bの損傷を低減できる。さらにエンドプレート22に設けられた第1流路L1ないし第7流路L7は、エンドプレート22の一方面にプレス成形されて連通した溝22aが形成され、隔壁25,26,27,28とエンドプレート22の壁面と回転子鉄芯14の端面とによって構成される。このような構造となっていることから、エンドプレート22の剛性が増し、エンドプレート22と回転子2との間からオイルが漏れて、固定子1と回転子2との間のエアギャップ3に侵入することによるトルク損失を抑制できる。またさらに、このように第1流路L1ないし第7流路L7を構成することのできるエンドプレート22が、製造容易な形状であり、プレス成形により製造できるため、工作性がよいことから、製造コストの低減および製造工程の簡略化することができ、生産性が向上する。
なお、以上に示した構成例(実施例1、2)では、回転子2に永久磁石を採用したものを記載したが、回転子2が電磁石によって構成されるものであってよい。また、前述のとおり、固定子1が回転子2の外周側に筒状に設けられて、固定子1にはコイル(固定子巻き線)7が設けられており、そのコイル(固定子巻き線)7の軸線A1方向の両端部(コイルエンド7a)が、回転子の軸線A1方向の両端部より突き出て(張り出して)いるような構成の電動機に適用できる。
2…回転子、 8…回転軸、 12…エンドプレート、 12b…冷媒通路、 16…供給孔、 21…排出孔、 R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7…第1の流路。

Claims (2)

  1. 磁極を有する回転子が備えられた回転軸と、該回転軸を筒状に囲み、電流の変化により磁極を変化させる固定子を有する筒状部と、前記回転子の軸線方向の端部には、エンドプレートが備えられており、該エンドプレートには溝が形成されて、このエンドプレートの壁面と回転子の端面との軸方向での間に設けられる冷媒通路とを備える、電動機の冷却構造において、
    前記冷媒通路は、前記エンドプレートの半径方向の内周側に設けられた冷媒が供給される供給孔と、
    該供給孔から半径方向の内周側の方向と外周側の方向とにジグザグ状に曲げられて周方向に連通して設けられ、半径方向の内周側で前記供給孔とは反対側の端部に排出孔を有する第1の流路と
    を備えていることを特徴とする、電動機の冷却構造。
  2. 前記供給孔から前記第1の流路から分岐してその内周側に近傍して周方向に設けられ、前記供給孔とは反対側の端部に排出孔を有する第2の流路を備えていることを特徴とする請求項1に記載の、電動機の冷却構造。
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