JP2011114355A - 消費電力制御装置及び消費電力制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】家庭内の通信ネットワークに接続されている家電機器が複数存在する状況下において、ユーザが柔軟かつ分かりやすく消費電力を管理できる消費電力制御装置を提供する。
【解決手段】通信ネットワーク上に接続された機器の消費電力を消費電力レベルとして定義し、複数の機器の消費電力制御を各々の機器が行う。消費電力の管理はユーザの優先度と使用したい機器の優先度と機器全体の消費電力の制御権を定義する制御優先度の組み合わせによって行い、最も制御優先度の高い機器が個々の機器への消費電力レベルを切り替えることで、全体の消費電力を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は消費電力制御装置及び消費電力制御方法に関し、特に自身の消費電力制御が可能であって、かつ家庭内家電機器全体の省電力を制御することが可能な消費電力制御装置及び消費電力制御方法に関するものである。
近年、エコ意識の高まりから環境対策の1つとして家電機器においても消費電力を押さえる取り組みが行われている。特に常時起動したままの使用方法が主の家電機器では、デバイスが必要とする電源容量の削減取り組みに加えて、機能の有効・無効により消費電力を変化させることで、電気料金の削減を実現している。家電の機能を制御し、消費電力を押さえる機能は省電力モードなどの家電機器機能として提供されることが多く、個々の家電製品ごとに行うことができる。
一方で、デジタル家電の発達に伴う多機能化が行われ、これまで単独機器として動作していた装置が通信ネットワークに対応することで、通信ネットワークに接続された機器間での情報伝達を行い、相互に交換することが可能となった。これによって、遠隔地にある家電機器の電源制御を行うことで、使用していない家電の電源を落とすなどの消費電力削減を行うことができる。
消費電力の制御では、個々の家電機器単位ではなく家全体での消費電力を計測・予測することで、宅内配電線に接続された家電機器の消費電力を専用の制御機器が制御する事ができるものがあった(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−153347号公報
ユーザが家庭内の通信ネットワークに接続されている家電機器に対して、消費電力をバランスよく設定しようとした場合、柔軟にかつ分かりやすく消費電力を管理することが必要であるが、個々の家電製品を操作して消費電力を設定することは複雑であり、また家庭内全体の消費電力を監視し、機器制御を行うことができる専用の消費電力制御装置を家庭内に設置する必要があるため、消費電力を監視するシステムの導入は非常に困難である。
また、家電機器ごとの設定も統一された表現や操作で行えないことがあり、家電機器によっては節約時にどれだけの消費電力が削減されたのかを把握しにくい。
家庭内全体の消費電力を押さえる家電制御を行う場合には、家族などの複数ユーザから個別のニーズも出てくる。このため、家全体で複数ユーザの消費電力の制御要望を反映させる事が必要となってくる。
さらに消費電力制御装置が常に稼働した状態になっていなければ、家庭内の消費電力の制御を行うことは不可能であるため、少なくとも消費電力制御装置の消費電力は必要となり、消費電力を抑制したいという意図と相反することになる。また消費電力制御装置には家電機器を直接制御するための制御手段を用意する必要があり、家電機器の種類が増える度に制御手段の拡張が必要となり、その消費電力制御装置が複雑になる可能性もあり、拡張性に問題がある。
本発明の第1の発明は、消費電力設定情報によって自身の消費電力制御する消費電力制御部と、複数ユーザから設定された家庭内消費電力制御情報と通信ネットワーク上に接続された機器の消費電力と通信ネットワーク上で電源の入っている機器を検出した結果を保存するデータ蓄積部と、通信ネットワーク上に接続された外部の機器とのデータの送受信を行う通信部と、ユーザがデータ入力を行う入力部と設定情報の出力を行う出力部とデータ蓄積部の制御および入力部と通信部から受け取った情報から消費電力設定情報の更新を行う制御部を備えた消費電力制御装置であって、複数ユーザが家庭内消費電力制御情報の設定を行う手段と、優先度の高い消費電力管理機器に全体の消費電力管理権を機器間で移動する手段と、通信ネットワーク上に接続された外部機器と消費電力設定などの情報を送受信する手段を備える。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、消費電力設定情報は、通信ネットワーク上に接続された機器間で共有され、ユーザあるいは機器からの情報更新を行うことができる。消費電力設定情報は、消費電力をレベル化するための閾値リストと、機器ごとに割り当てられた消費電力レベルリストと、機器全体の消費電力管理を行う機器の制御優先度リストから構成されており、消費電力設定情報を受け取った機器は、自身に設定された消費電力レベルの条件を満たすように消費電力制御装置を制御する。
本発明の第3の発明は、第1の発明において、複数ユーザが消費電力レベルの設定を行う手段は、使用ユーザ各々の機器別使用優先度リストと全ユーザ間での設定優先度リストを利用し、優先度の高いユーザの消費電力設定と機器別の使用設定上書き許可を反映した上で、通信ネットワーク上の機器全体の消費電力上限を超えない範囲で、優先度の低いユーザの家庭内消費電力制御情報も反映する。
本発明の第4の発明は、第1の発明において、全体の消費電力管理権を機器間で移動する手段は、通信ネットワーク上に接続された機器に割り当てられた管理権限優先度リストを用いて、電源が入っている機器の中で優先度が高い機器が管理権を取得し、ユーザ設定に応じた消費電力レベルの割り当てを再実行する。
本発明の第5の発明は、第1の発明において、消費電力設定情報などを送受信する手段は、機器の電源が入っている状態で、一定時間間隔で通信ネットワーク上の外部機器に対して、機器識別IDと消費電力設定情報のバージョン情報が識別できる情報を送信する。他の機器から受信したバージョン情報と自身が持つバージョン情報を比較し、バージョンが古い情報を保持していた場合はバージョンが新しい情報に更新する。
上記第1の発明によれば、管理権限優先度の高い機器でユーザが設定する機器全体の消費電力を設定し、使用を優先したい機器も併せて設定することにより、自動的に通信ネットワーク上の機器は、消費電力レベルに応じて自己の消費電力を自動的に変化させるため、機器ごとに機能設定を行わなくても一括した消費電力のコントロールができる。
上記第2の発明によれば、共通化された消費電力の制御情報を持つことができるので、専用の制御装置の設置や機器ごとに異なる制御方法を持つ必要がなくなり、新しい機器の追加に対しても柔軟な拡張を行うことができる。
上記第3の発明によれば、複数ユーザの設定を個別に保持することができるので、使用者が変わるごとに設定をやり直す必要がなく、ユーザ別の優先度によりユーザ間での設定の競合があったとしても、ユーザの希望を反映した設定を有効にすることができ、これにより消費電力制御装置の利便性を高めることができる。
上記第4の発明によれば、通信ネットワーク上の消費電力を管理する機器が一意である必要はないため、通信ネットワーク上の消費電力を管理する1つ以上の機器で電源が入っていればよい。このため柔軟な管理が実現でき、特定の費電力制御装置の電源を落としてしまうことで、通信ネットワーク上の消費電力管理が不可能になる事態を防ぐことができる。
上記第5の発明によれば、常にネットワーク上の機器間で最新の消費電力設定情報などを共有することができ、送受信に伴う通信の情報量を抑えることができるので、効率的な処理を行うことができるようになる。
本発明の実施形態1における消費電力制御装置の構成を示すブロック図 本発明の実施形態1における消費電力制御装置の消費電力設定情報のデータ構造の一例を示した図 本発明の実施形態1における消費電力制御装置の通信ネットワーク上に接続された機器の電力制御変更処理を示すフローチャート 本発明の実施形態1における消費電力制御装置の消費電力設定情報の取得処理を示すフローチャート 本発明の実施形態1における消費電力制御装置の消費電力設定情報とユーザ情報の更新を行う設定情報更新処理を示すフローチャート
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における消費電力制御装置の構成を示すブロック図である。ただし、本実施の形態における消費電力制御装置は、たとえばデジタル放送受信装置(以下、受信装置と呼ぶ)の一部である。但し、本実施の形態では、受信装置にかかる構成は省略し、消費電力制御に関する部分のみを説明する。
消費電力制御装置1は、通信部2、入力部3、消費電力制御部4、制御部5、出力部6、記憶部7を備えて構成されている。
通信部2は、通信ネットワークと有線または無線で家庭内ネットワークに接続され、例えば、TCP/IPやUDP/IPなどのプロトコルを使用して外部接続機器と通信を行い、データの送受信を行う。
入力部3は、ユーザからの通信ネットワーク全体における消費電力設定情報の入力を受け取り、消費電力制御装置1で使用できる形式に変換し、制御部5に出力する。
消費電力制御部4は、制御部5から入力された消費電力制御情報を入力とし、機能の変更などの制御を行い、機器の消費電力を制御する。
記憶部7には、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9とデータ更新情報10が記憶される。記憶部7は、たとえばNANDFLASHが該当する。制御部5へのデータの読み書きを行う。
出力部6は、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9とデータ更新情報10の内容表示やGUI(GraphicalUserInterface)を提供し、機器の設定情報をユーザに対して出力する。
次に、本実施の形態で用いられる消費電力設定情報8について説明する。図2(A)は、消費電力設定情報8のデータ構造の一例を示した図である。消費電力設定情報8は、閾値リスト111と機器設定リスト112から構成される。
閾値リスト111は、消費電力レベル1111と最大消費電力1112の集合からなる。消費電力レベル1111は、機器の最大消費電力をレベルで表現するためのラベルである。最大消費電力1112が最大消費電力との対応を示す。例えば、消費電力レベル「5」、最大消費電力「200Wh」と設定されていた場合は、消費電力レベルが「5」と設定された機器では、最大消費電力が「200Wh」を超える機能は使用できなくなる。また、消費電力レベル「0」の場合は、最大消費電力が何も設定されていないこととなる。閾値リスト111の内容は、消費電力制御装置1によって制御可能な単位で設定され、内容の更新を行うこともできる。
機器設定リスト112は、機器名1121と消費電力レベル1122と制御優先度1123と電源状態1124と全体消費電力1125の集合からなる。機器名1121は、自身も含む通信ネットワーク上での消費電力制御対象となる機器の名前を示す。消費電力レベル1122は、機器ごとに設定される消費電力レベルである。制御優先度1123はユーザが機能を優先的に使用したい機器の優先度を示し、通信ネットワーク上の機器のうち、消費電力設定情報8を更新することができる機器別の優先度である(すなわち、優先度が高い機器が設定権を持つ)。電源状態1124は、機器の電源状態を示す。全体消費電力1125は、通信ネットワーク上に接続された機器全体に対して、ユーザが設定した消費電力値である。例えば、制御優先度が高い機器から、全体消費電力1125の電力を使用する。
次に、ユーザ設定情報9について説明する。図2(B)はユーザ設定度情報9のデータ構造の一例を示した図である。ユーザ設定情報9は、ユーザリスト113と使用優先度リスト114から構成される。
ユーザリスト113は、ユーザ名1131とユーザ優先度1132の集合からなる。ユーザ名1131は、消費電力設定情報8を変更するユーザを示す。ユーザ優先度1132は、使用優先度を優先的に決定することができるユーザの順番である。
使用優先度リスト114は、機器名1141とユーザ別の使用優先度1142の集合からなる。機器名1141には、使用優先度を設定可能な機器名が示される。ユーザ別の使用優先度1142は、ユーザに対応した使用優先度についての情報である。ここで、それぞれの使用優先度は自分よりもユーザ優先度の低いユーザによって上書きを許可するか否か(OKまたはNG)もあわせて示す。
次に、データ更新情報10について説明する。図2(C)はデータ更新情報10のデータ構造の一例を示した図である。データ更新情報10は、情報名1151と更新日時1152とバージョン1153から構成される。情報名1151は、更新情報が対応する情報の名前を表す。更新日時1152は、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9とデータ更新情報10が最後に更新された日付と時間の情報を示す。バージョン1153は、消費電力設定情報8やユーザ設定情報9の情報と一意に結びつけられた識別情報を示す。例えば、更新日時1152には最後にデータをユーザにより変更、あるいは外部機器から消費電力設定情報8やユーザ設定情報9を受信した日付と時間が(内容の変更がない場合でも)格納される。バージョン1153は内容に変更がある場合は、変更(バージョン番号を1インクリメント)して使用される値となる。バージョンが「0」の場合は、何も設定されていないこととなる。
次に、通信ネットワーク上に接続された機器の電力制御変更処理について図3のフローチャートを用いて説明する。図3に示すフローチャートは、ユーザAとユーザBとユーザCが消費電力設定情報8を変更するユーザとして登録されている時に、ユーザCが消費電力制御装置1としてテレビを使用して設定をする状態から開始される。
まず、消費電力設定情報8またはユーザ設定情報9を変更するモードに消費電力制御装置1を変更する(ステップS101)。
次に、制御部5は、記憶部7に保存されている消費電力設定情報8の機器設定リスト112と機器設定リスト112内の電源状態1124を読み出し、電源が入っている機器の中で、テレビが最も制御優先度1123の高い機器になっているため、消費電力レベル1122を変更できる状態かどうかを判定する(ステップS102)。
ステップS102の判定の結果、制御優先度1123が最も高くなっていない時は(ステップS102で「NO」)、操作結果を表示し(ステップS110)、制御権がない旨を通知する。一方、制御優先度1123が最も高くなっているときは(ステップS102で「YES」)、ユーザが全体消費電力1125または、ユーザ優先度1132、またはユーザCの使用優先度1142を変更する画面を表示し、ユーザが設定を変更できるようにする(ステップS103)。
次に、ユーザによって消費電力設定情報8とユーザ設定情報9のいずれかの内容が更新されているか否かを判定する(ステップS104)。
ステップS104の判定の結果、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9のいずれも内容が変更されていない場合は(ステップS104で「NO」)、操作結果を表示し(ステップS110)、変更が行われなかった旨を通知する。一方、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9のいずれかの内容が変更されている時は(ステップS104で「YES」)、変更された消費電力設定情報8とユーザ設定情報9の更新を行い(ステップS105)、合わせて変更のあった情報についてデータ更新情報の更新日時1151、バージョン番号1153の更新を行う(ステップS106)。設定情報更新処理の詳細については、後ほど図5を用いて詳述する。
次に、消費電力設定情報の更新に伴い、消費電力レベルの変更が行われたかどうかを判定する(ステップS107)。
ステップS107の判定の結果、テレビ(すなわち自己の機器)に対する消費電力レベルの変更が行われていない時は(ステップS107で「NO」)、外部機器に対して通信部2からデータ更新情報の送信を行う(ステップS109)。一方、テレビ(すなわち自己の機器)に対する消費電力レベルの変更が行われている時は(ステップS107で「YES」)、自己の機器の消費電力変更制御を行い、変更された消費電力レベルを満たすようにしてから(ステップS108)、外部機器に対して通信部2からデータ更新情報の送信を行う(ステップS109)。そして、送信完了後、操作結果を表示して消費電力変更モードを終了する(ステップS110)。以上で本実施の形態における電力制御変更処理が完了する。
次に、通信ネットワーク上の他の機器から消費電力設定情報を取得する取得処理について図4のフローチャートを用いて説明する。図4に示すフローチャートは、消費電力制御装置1に消費電力設定情報8が設定されていない状態から開始する。
まず、消費電力制御装置1は通信ネットワーク上のデータを監視する通信部2から、データ更新情報10を受け取る(ステップS201)。
次に、制御部5は記憶部7に保存されているデータ更新情報10を読み込み、受信したデータ更新情報10との比較を行い、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9のバージョンが更新(すなわち増加)しているかを判定する(ステップS202)。その結果、消費電力設定情報8あるいはユーザ設定情報9が更新されていれば(ステップS202で「YES」)、更新された情報を取得する(ステップS203)。一方、消費電力設定情報8とユーザ設定情報9のバージョンがいずれも更新(すなわち増加)していない時は(ステップS202で「NO」)、データ更新情報取得処理をやり直す(ステップS201)。
次に、制御部5は消費電力設定情報8の機器設定リスト112を参照し、最も制御優先度が高い機器が存在しないか(すなわち電源が入っていないか)を確認する(ステップS204)。
ステップS204の判定の結果、最も制御優先度が高い機器が存在しない時は(ステップS204で「NO」)、電源が入っていない機器を除いて、自身が消費電力レベル1122の変更が可能になったか(最も制御優先度が高いか)を判定する(ステップS205)。ステップS205の判定の結果、自身が消費電力レベル1122の変更が可能になった時は(ステップS205で「YES」)、設定情報更新処理を行い(ステップS206)、消費電力設定情報8の更新した上で、消費電力設定情報8に自身に対する消費電力レベル1122の変更の有無を判定する処理を行う(ステップS207)。一方、ステップS204の判定の結果、最も制御優先度が高い機器が存在する時(ステップS204で「NO」)や、ステップS205の判定の結果、自分が消費電力レベル1122の変更が可能にならなかった時は(ステップS205で「NO」)、消費電力設定情報8に自身に対する消費電力レベル1122の変更の有無を判定する処理を行う(ステップS207)。
ステップS207の判定の結果、自身に対する消費電力レベル1122の変更がない時は(ステップS207で「NO」)、データ更新情報取得処理をやり直す(ステップS201)。一方、消費電力設定情報8に自身に対する消費電力レベル1122の変更がある時は(ステップS207で「YES」)、消費電力変更制御を実行して、消費電力レベル1122を満たすようにしてから(ステップS208)、外部機器に対して通信部2からデータ更新情報の送信を行う(ステップS209)。そして、送信を終わると処理が終了する。以上で本実施の形態における消費電力設定情報を取得処理が完了する。
次に、図3と図4のフローチャートにおける消費電力制御装置1で消費電力設定情報8とユーザ設定情報9の更新を行う設定情報更新処理の詳細動作を図5のフローチャートを用いて説明する。図5に示すフローチャートは、消費電力設定情報8あるいはユーザ設定情報9の更新を始める状態から開始される。
まず、制御部5は記憶部7から消費電力設定情報8とユーザ設定情報9の読み込みを実行する(ステップS301)。次に、ユーザ情報の更新が必要であるかを判定する(ステップS302)。
ステップS302の結果、ユーザの更新が必要(ステップS302で「YES」)の時は、ユーザリスト113を更新しユーザ優先度1132の変更を行う(ステップS303)。続いて使用優先度リスト1142も更新し、機器ごとの使用優先度1142を変更する(ステップS304)。次に、消費電力設定情報8の更新が必要であるかを判別する(ステップS305)。
ステップS305の判定の結果、消費電力設定情報8の更新が必要でない時は(ステップS305で「NO」)、設定情報更新処理を終了する。一方、消費電力設定情報8の更新が必要な時は(ステップS305で「YES」)、ネットワーク上に接続された機器の電源情報を通信部2を利用したデータ送受信で取得し、機器設定リスト112の電源状態1124を更新する(ステップS306)。次に、ユーザにより制御優先度1123または全体消費電力1125の設定値が更新されているかを判定する(ステップS307)。ステップS307の判定の結果、制御優先度1123または全体消費電力1125が更新されている時は(ステップS307で「YES」)、ユーザ設定値の反映を行い、機器設定リスト112の制御優先度1123または全体消費電力1125を更新する(ステップS308)。
次に、機器設定リスト112に示されている各機器の消費電力レベル1122を計算するため、ユーザ優先度カウンタ「a」を「1」で初期化する(ステップS309)。そして、ユーザ優先度a番目の使用優先度1142を読み出す(ステップS310)。
次に、ユーザ優先度a番目のユーザの使用優先度を用いて「b」番目の使用優先度の機器を調べるために使用優先度カウンタ「b」を「1」で初期化する(ステップS311)。そして、使用優先度1142に示されたユーザ優先度a番目のユーザ(ユーザAとする)より、優先度の高いユーザが上書き設定を許可しているか、またはユーザAが最もユーザ優先度の高いユーザであるかを判定する(ステップS312)。
ステップS312の判定の結果、ユーザAに消費電力レベル設定権がない場合は(ステップS312で「NO」)、使用優先度b番目の機器に対するユーザAの設定は実行されない。一方で、ユーザAに消費電力レベル設定権がある場合は(ステップS312で「YES」)、ステップS310で読み出したユーザAの使用優先度1142から機器の使用できる消費電力上限を計算する(ステップS313)。例えば以下の数式により消費電力上限を求める。
Figure 2011114355
求められたα以下の消費電力レベル1122のうち、最も消費電力の高いレベルが使用優先度bの機器の消費電力レベル1122となる。次に、消費電力レベル1122の設定により、合成消費電力が全体消費電力1125を超えていて、かつユーザ優先度a番目のユーザの使用優先度1142をすべて設定し終えているかの判定を行う(ステップS314)。この判定により、全体消費電力1125を超える設定が行われているかの判断が行われる。
ステップS314の判定の結果、全体消費電力1125を超える設定が行われている時は(ステップS314で「NO」)、全体消費電力1125を超える要因となった最後のユーザ優先度a番目のユーザのy番目の使用優先度となっている機器に対する消費電力レベル1122を変更前に戻す(ステップS319)。次に、すべての機器に対して消費電力レベル1122の設定が終わったため、設定情報更新処理を終了する。一方、全体消費電力1125を超えていない時は(ステップS314で「YES」)、使用優先度カウンタ「b」をインクリメントし(ステップS315)、「b」の値が全機器数を超えているかどうか(超えた場合は全機器設定済み)で、すべての機器に対しての消費電力レベル1122の設定を終えたかを判定する(ステップS316)。
ステップS316の判定の結果、すべての機器に対しての消費電力レベル1122の設定を終えていない場合は(ステップS316でNO)、再び使用優先度カウンタ「b」に対応する機器の消費電力レベル1122を変更可能かどうか判定する(S312)。一方、すべての機器に対しての消費電力レベル1122の設定を終えている場合は(ステップS316で「YES」)、ユーザ優先度カウンタ「a」をインクリメントし(ステップS317)、「a」の値がユーザ数を超えているかどうか(超えた場合は全ユーザ反映済み)で、すべてのユーザの使用優先度設定を反映したかを判定する(ステップS318)。
ステップS318の判定の結果、すべてのユーザの使用優先度設定を反映していないときは(ステップS318でNO)、ステップS310に戻り、再びユーザ優先度a番目のユーザについて消費電力レベル1122の設定を行う。一方、すべてのユーザの使用優先度設定を反映している(ステップS318でYES)時は、設定情報更新処理を終了する。以上で本実施の形態における設定情報更新処理が完了する。
なお、消費電力設定情報8の消費電力レベル1122の割り当てに使用する消費電力の計算は、使用形態に応じて変更してもよい。さらに消費電力設定情報8とユーザ設定情報9とデータ更新情報10に含まれる内容は、ユーザによって更新を行ってもよい。
本発明の消費電力制御装置は、通信ネットワーク上に接続される複数の機器の消費電力を一人あるいはそれ以上のユーザによって制御し、管理する際に有効である。通信機器全体の消費電力を難しい操作知識や追加機器を用意することなく制御できるので、誰でも設備投資費用や電気代を節約可能で、意図しない電気代の増加防止に役立つ。通信ネットワークさえ繋がれば、PLC(Power Life Communication)や無線LANを利用することで、家庭内すべての家電機器の消費電力管理にも応用できる。
1 消費電力制御装置
2 通信部
3 入力部
4 消費電力制御部
5 制御部
6 出力部
7 記憶部
8 消費電力設定情報
9 ユーザ設定情報
10 データ更新情報
111 閾値リスト
112 機器設定リスト
113 ユーザリスト
114 使用優先度リスト

Claims (5)

  1. 複数の外部機器と通信ネットワークを介して接続され、かつ複数の前記外部機器及び自己機器の消費電力を制御可能な消費電力制御装置であって、
    複数の前記外部機器とデータの送受信を行う通信部と、
    消費電力レベル毎に最大消費電力を対応付けた閾値リスト、少なくとも複数の前記外部機器の制御優先度及び前記消費電力レベルを示す機器設定リストから構成される消費電力設定情報を入力する入力部と、
    入力された前記消費電力設定情報を記憶する記憶部と、
    前記通信部が受信した前記データに応じて記憶された前記消費電力設定情報を変更すると共に、前記消費電力設定情報に基づいて複数の前記外部機器の消費電力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記機器設定リストに含まれる前記制御優先度が最も高い外部機器に前記消費電力の制御を行わせる、ことを特徴とする消費電力制御装置。
  2. 前記機器設定リストは、複数の前記外部機器で消費する全体消費電力の情報を更に含み、前記制御部は、前記全体消費電力及び前記制御優先度に基づいて、複数の前記外部機器の前記消費電力レベルを決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の消費電力制御装置。
  3. 前記機器設定リストは、複数の前記外部機器の電源状態の情報を更に含み、前記制御部は、前記電源状態に基づいて、前記消費電力の制御を行わせる外部機器を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の消費電力制御装置。
  4. 前記通信部は、データ更新情報を更に受信し、
    前記記憶部は、受信された前記データ更新情報を更に記憶し、
    前記制御部は、記憶された前記データ更新情報に応じて前記消費電力設定情報を変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の消費電力制御装置。
  5. 複数の外部機器と通信ネットワークを介して接続され、かつ複数の前記外部機器及び自己機器の消費電力を制御可能な消費電力制御装置における消費電力制御方法であって、
    複数の前記外部機器とデータの送受信を行うステップと、
    消費電力レベル毎に最大消費電力を対応付けた閾値リスト、少なくとも複数の前記外部機器の制御優先度及び前記消費電力レベルを示す機器設定リストから構成される消費電力設定情報を入力するステップと、
    入力した前記消費電力設定情報を記憶するステップと、
    受信した前記データに応じて記憶された前記消費電力設定情報を変更するステップと、
    前記消費電力設定情報に基づいて複数の前記外部機器の消費電力を制御するステップと、を有し、
    前記消費電力を制御するステップは、前記機器設定リストに含まれる前記制御優先度が最も高い外部機器に前記消費電力の制御を行わせる、ことを特徴とする消費電力制御方法。
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