JP2011114295A - 配線板接続体の製造方法及び配線板接続体 - Google Patents

配線板接続体の製造方法及び配線板接続体 Download PDF

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正道 山本
Kyoichiro Nakatsugi
恭一郎 中次
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Abstract

【課題】配線板を接続する際の加熱温度を低下させることができるとともに、耐熱性の低い配線板を採用して製造コストを低減させることができる配線板接続体の製造方法を提供する。
【解決手段】第1の配線板1上に形成された第1の電極2a,3aと、第2の配線板10上に形成された第2の電極2b,3bとを、導電性接着剤5を介して接続した配線板接続体100の製造方法であって、上記導電性接着剤を加熱することにより、上記導電性接着剤に含まれる硬化剤9を活性化させる硬化剤活性化工程と、硬化剤が活性化された上記導電性接着剤を介して上記第1の電極と上記第2の電極とを位置決めする位置決め工程と、所定温度において、上記第1の配線板、上記第2の配線板及びこれら配線板間に保持された導電性接着剤を挟圧して、上記第1の電極と上記第2の電極とを導通させるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とを接着する接続工程とを含んで構成される。
【選択図】図3

Description

本願発明は、配線板接続体の製造方法に関する。詳しくは、導電性接着剤を用いて配線板接続体を製造する際、従来に比べて低い温度で各工程を行うことができる配線板接続体の製造方法及び配線体接続体に関する。
電子機器においては、2つの配線板上に設けられた電極を電気的に接続することにより、複数の配線板を接続した構造が採用されることが多い。たとえば、電子機器の可動部への配線等の用途にフレキシブル配線板が多用されるが、電子機器の小型化及び高機能化にともなって、上記フレキシブル配線板同士の配線板接続体や、上記フレキシブル配線板とリジッド配線板との配線板接続体等の多様な配線板接続体が用いられる。
上記配線板を接続するのに導電性接着剤が用いられることが多い。導電性接着剤は、絶縁性のある樹脂接着剤に微細な導電性粒子を分散させて構成されている。接続する配線板の対向する電極を含む領域に上記導電性接着剤を介在させて圧力と温度を加えることにより、これら配線板が接着されると同時に、上記導電性粒子が電極間に掛け渡されて電極間が導通させられ、また、隣接する電極間が電気的に絶縁される。上記導電性接着剤として、フィルム形態の導電性接着剤(ACF:Anisotropic Conductive Film)が採用されることが多い。
上記導電性接着剤は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と、導電性粒子と、硬化剤とを含んで構成されている。上記硬化剤は、マイクロカプセルに封入された状態で上記熱硬化性樹脂中に分散されている。上記導電性接着剤に圧力及び温度を作用させることにより、上記マイクロカプセルが破壊されて上記硬化剤が熱硬化性樹脂中に拡散され、上記導電性粒子を介して上記電極間を導通させた状態で上記熱硬化性樹脂が硬化させられ、配線板接続体が形成される。
特開平4−96981号公報
上記導電性接着剤に含まれるマイクロカプセルは、通常80℃以上で破壊されるように形成されている。ところが、配線板を介して加熱が行われるとともに、短時間でマイクロカプセルを破壊できるように、接続工程において、配線板に180℃以上の熱が作用する。このため、配線板が加熱によって損傷を受けやすい。一方、加熱温度を低く設定すると、上記マイクロカプセルを充分に破壊できず、熱硬化性樹脂に硬化剤を充分に作用させることができない。このため、熱硬化性樹脂の硬化不良が生じやすい。硬化不良が生じると、その後に対向する上記電極間の距離が大きくなる「浮き」や「戻り」現象が発生し、電極間の接続不良につながる。一方、上記マイクロカプセルを破壊するために加熱時間を増加させることも考えられるが、製造工程の能率が低下する。
また、配線板接続体を構成する配線板の一方又は双方に、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレタレート(PET)、アクリル樹脂等から形成された耐熱性の低い配線板を採用することにより、配線板接続体の製造コストを低減させることができる。ところが、従来の接続方法では、上述したように、配線板に高い温度が作用するため、配線板が熱による損傷を受けたり、変形等が生じやすいという問題があった。
本願発明は、配線板を接続する際の加熱温度を低下させることができるとともに、耐熱性の低い配線板を採用して製造コストを低減させることができる配線板接続体の製造方法を提供することを課題としている。
本願の請求項1に記載した発明は、第1の配線板上に形成された第1の電極と、第2の配線板上に形成された第2の電極とを、導電性接着剤を介して接続した配線板接続体の製造方法であって、上記導電性接着剤を加熱することにより、上記導電性接着剤に含まれる硬化剤を活性化させる硬化剤活性化工程と、硬化剤が活性化された上記導電性接着剤を介して上記第1の電極と上記第2の電極とを位置決めする位置決め工程と、所定温度において、上記第1の配線板、上記第2の配線板及びこれら配線板間に保持された導電性接着剤を挟圧して、上記第1の電極と上記第2の電極とを導通させるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とを接着する接続工程とを含むものである。
本願発明では、導電性接着剤中に保持された硬化剤を加熱によって活性化する硬化剤活性化工程が行われる。上記硬化剤活性化工程は、硬化剤が封止されたマイクロカプセルを破壊できる温度で、上記導電性接着剤を所定時間加熱することにより行うことができる。そして、上記硬化剤活性化工程を行って硬化剤を活性化した後に、上記接続工程が行われる。熱硬化性樹脂の硬化反応は、マイクロカプセルが破壊されて硬化剤が拡散された後に遅れて発現する。このため、上記硬化剤活性化工程と上記接続工程とを別途に行うことができる。
上記硬化剤活性化工程を行うことにより、導電性接着剤を直接的に加熱することが可能となる。たとえば、シート状の導電性接着剤を、マイクロカプセルを破壊できる温度で所定時間保持した後、硬化反応が進行する前に、第1の配線板と第2の配線板の間に介挿して、上記接続工程を行うことができる。
たとえば、ウレタン系樹脂からなるマイクロカプセルを破壊できる温度は、80℃から100℃であり、従来の接続工程における加熱温度より低く、配線板に損傷を与える恐れはない。
従来の接続工程では、マイクロカプセルを短時間で破壊するために、大量の熱を、配線板を介して作用させる必要があるため、加熱温度も高く設定されていた。本願発明を採用することにより、接続工程を行う際に、配線板を介してマイクロカプセルを破壊するための熱量を作用させる必要がなくなる。したがって、接続工程における加熱温度は、熱硬化性樹脂を軟化させる温度で足りるため、接続工程における加熱温度を低減させることが可能となり、配線板の熱による損傷を防止できる。なお、耐熱性の低い配線板を採用する場合には、上記接続工程において作用する温度は、100℃以下に設定するのが好ましい。また、作業性を確保するために、接続工程における加熱時間は、15秒以下となるように設定するのが好ましい。
一方、上記硬化剤活性化工程を行う分だけ工程数が増加するが、硬化剤を確実に活性化した後に、上記接続工程を行うことができるため、導電性接着剤を確実に硬化させることができるだけでなく、接続工程を行う時間を短縮することもできる。なお、上記接続工程において、上記導電性接着剤の硬化を完了させる必要はない。接続工程終了後、温度低下しながら緩やかに硬化反応が進行して接着強度等が実用上問題ないレベルに到達すればよい。また、接続工程終了後に、硬化反応を進行させるために、たとえば、100℃以下で行われる硬化工程を設けて硬化を完了させることもできる。
本願発明が適用できる配線板の種類は特に限定されることはなく、種々の材料や形態の配線板に適用できる。たとえば、フレキシブルプリント配線板同士の配線板接続体のみならず、フレキシブルプリント配線板とリジッド配線板との配線板接続体の製造方法に本願発明を適用できる。また、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレタレート(PET)、アクリル樹脂等から形成された耐熱性の低い配線板を採用することも可能となる。
請求項2に記載した発明は、上記第1の配線板と上記第2の配線板の一方の接続領域に上記導電性接着剤を設ける導電性接着剤仮設工程を含み、上記硬化剤活性化工程は、仮設された上記導電性接着剤を加熱することにより行われるものである。
請求項2に記載した発明では、導電性接着剤を一方の配線板にあらかじめ仮設しておき、この仮設された導電性接着剤に対して硬化剤活性化工程が行われる。上記導電性接着剤仮設工程は、導電性接着剤が配線板の接続領域に保持されるように行えば足り、硬化剤を活性化させるものではない。したがって、請求項4に記載した発明のように、上記導電性接着剤仮設工程を、上記硬化剤が活性化しない温度で導電性接着剤を上記配線板に積層することにより行うことができる。たとえば、40℃〜50℃の硬化剤が活性化する温度以下の温度でフィルム状の導電性接着剤を積層することにより行うことができる。また、粘着性のある他の接着剤を介して上記フィルム状導電性接着剤を積層してもよい。あるいは、ペースト状の接着剤を塗着することにより、上記導電性接着剤仮設工程を行うこともできる。
上記導電性接着剤を、一方の配線板にあらかじめ仮設しておくことにより、導電性接着剤と配線板とを一体的に搬送し、また管理することができる。また、上記硬化剤活性化工程及び上記接続工程において、フィルム状あるいはペースト状の導電性接着剤を取り扱う必要がなくなる。したがって、これら工程の作業性を向上させることができる。
一方、配線板に仮設された導電性接着剤に対して硬化剤活性化工程が行われるため、配線板にも熱が作用する。しかし、マイクロカプセルを破壊できる温度を作用させれば足りるため、従来の接続工程のような大きな熱量を作用させる必要はない。しかも、従来の手法のように、配線板間に保持された導電性接着剤を、これを挟むようにして配置された配線板を介して加熱するものではなく、仮設された配線板と反対側から導電性接着剤を直接加熱することも可能となる。したがって、配線板に作用する熱をさらに低減できる。このため、配線板が熱によって傷むことはない。
請求項3に記載した発明のように、第1の配線板と、この第1の配線板より耐熱性が低い第2の配線板を接続して構成される配線板接続体を製造する場合、上記導電性接着剤仮設工程を、上記第1の配線板に上記導電性接着剤を仮設することにより行うのが好ましい。
耐熱性が高い第1の配線板に導電性接着剤を仮設するとともに、仮設された導電性接着剤に対して硬化剤活性化工程を行うことにより、耐熱性の低い第2の配線板にこれら工程の熱が作用することはない。このため、硬化剤活性化工程において、耐熱性の低い第2の配線板が傷む恐れがなくなる。
導電性接着剤を仮設した配線板を、保存や搬送する必要がない場合は、請求項5に記載した発明のように、上記導電性接着剤仮設工程と上記硬化剤活性化工程とを、同時又は連続的に行うことができる。これにより、工程数や装置を削減することができる。たとえば、加熱プレス治具を用いて第1の配線板に仮設された導電性接着剤を80℃〜100℃に加熱してマイクカプセルを破壊して硬化剤を活性化すると同時に、上記導電性接着剤を第1の配線板に仮設し、その後、上記ヒータを一体退避させて第2の配線板を積層し、上記加熱プレス治具を用いて第1の配線板と、第2の配線板と、これら配線板の間に保持された導電性接着剤とからなる積層体を、加熱しつつ挟圧することができる。本願発明では、硬化剤活性化工程において、上記硬化剤が活性化されているため、接続工程における加熱温度を低減させることができる。また、上記硬化剤活性化工程によって導電性接着剤が接続工程を行える程度に軟化する場合には、上記硬化剤活性化工程に引き続いて上記接続工程を行うことにより、硬化剤活性化工程において作用させた熱によって接続工程を行うことも可能となる。
上記硬化剤活性化工程における加熱手法及び装置は特に限定されることはない。たとえば、請求項6に記載した発明のように、上記硬化剤活性化工程を、上記導電性接着剤に対して、伝導又は/及び輻射による熱を作用させることにより行うことができる。たとえば、導電性接着剤に所定温度に加熱した加熱プレス治具を接触させて熱伝導によって加熱することができる。また、所定温度に加熱した熱放射治具を、上記導電性接着剤に近接させて、輻射による熱を作用させることにより行うこともできる。これらの加熱方法を組み合わせて行うこともできる。また、硬化剤活性化工程を行う装置も特に限定されることはなく、専用の加熱装置を採用することもできるし、上記接続工程を行う加熱挟圧装置を利用することもできる。
請求項7に記載した発明は、第1の配線板上に形成された第1の電極と、第2の配線板上に形成された第2の電極とを、導電性接着剤を介して接続した配線板接続体であって、上記導電性接着剤は、樹脂製のマイクロカプセルに封入された硬化剤と、上記硬化剤と反応して硬化させられ、上記第1の電極と上記第2の電極とを導通させるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とを接着する熱硬化性樹脂とを含む一液性導電性接着剤であり、上記導電性接着剤を加熱することにより上記マイクロカプセルを破壊して、上記硬化剤を活性化させた後、上記第1の配線板、上記第2の配線板及びこれら配線板間に保持された導電性接着剤を位置決めして挟圧することにより、上記第1の電極と上記第2の電極とが導通させられるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とが接着されて構成された配線板接続体に係るものである。
本願発明に係る配線板接続体では、熱硬化性樹脂と硬化剤とを確実に反応させることができる。しかも、従来に比べて低温で、導電性接着剤の硬化後の反応率を均一にすることができる。たとえば、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応率のばらつきを±5%以下にすることが可能となる。このため、硬化後の各部の硬度にむらがなく、硬化不良による電極間の接続不良や、配線板の歪等の発生が生じることもない。
低い温度で、信頼性の高い配線板接続体を製造することができる。
第1の実施形態に係る導電性接着剤仮設工程を示す図である。 第1の実施形態に係る導電性接着剤仮設工程を示す図である。 第1の実施形態に係る硬化剤活性化工程を示す図である。 配線板に導電性接着剤を仮設した状態を示す図である。 第1の実施形態に係る位置決め工程を示す図である。 第1の実施形態に係る接続工程を示す図である。 第1の実施形態に係る接続工程を示す図である。 配線板接続体の断面図である。 第2の実施形態に係る硬化剤活性化工程を示す図である。 第3の実施形態に係る導電性接着剤仮設工程を示す図である。 第3の実施形態に係る位置決め工程を示す図である。 第3の実施形態に係る接続工程を示す図である。
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。図1から図7に本願発明の第1の実施形態に係る配線板接続体の製造方法を示す。また、図8に、本願発明に係る配線板接続体の製造方法によって製造された配線板接続体100の断面図を示す。本願発明は、フレキシブル配線板同士の接続に本願発明を適用したものである。
図1に示すように、第1の配線板1が、接続用テーブル4の上に位置決めして載置されている。上記配線板1は、ポリエチレンナフタレート樹脂からなる基材の表面に、銀ペーストを印刷することにより形成された配線を備えて構成されており、その一部に他の配線板の電極と接続するための第1の電極2a,3aが設けられている。
上記電極2a,3aを含む領域にフィルム状の導電性接着剤5が積層される。本実施形態に係る導電性接着剤5は、熱硬化性エポキシ樹脂を主剤とする接着剤成分中に、硬化剤9が封止されたマイクロカプセル8と、図示しない導電性粒子とを分散配合して構成されている。上記マイクロカプセル8は、たとえば、ウレタン系樹脂から形成されたものが採用されており、約80℃程度の加熱によって破壊されるように構成されている。
次に、図2に示すように、上記導電性接着剤5を上記第1の配線板1に保持させるため、導電性接着剤仮設工程が行われる。
本実施形態に係る導電性接着剤仮設工程は、上記第1の配線板1上で、位置決めされた上記導電性接着剤5に、ヒータ7を内蔵した加熱プレス治具6を作用させることにより行われる。上記加熱プレス治具6と、上記導電性接着剤5との間に、離型シート11介挿した状態で、所定温度に加熱した上記加熱プレス治具6が押し付けられる。
上記導電性接着剤仮設工程は、上記導電性接着剤5に配合された上記マイクロカプセル8を破壊しない温度で行われる。たとえば、50℃〜70℃の温度で行うことができる。また、上記接着剤仮設工程は、上記導電性接着剤5を第1の配線板に保持させれば十分であり、導電性接着剤を変形させる必要もない。第1の配線板1は、上記導電性接着剤5を保持させた状態で保存し、搬送することができる。そして、他の基板と接続するために、次に説明する硬化剤活性化工程及び接続工程が行われる。
本実施形態では、上記導電性接着剤5が仮設された第1の配線板1と第2の配線板10とを接続する前に、上記マイクカプセル8を破壊して硬化剤をエポキシ樹脂に拡散し、反応させる硬化剤活性化工程が行われる。
図3に示すように、本実施形態に係る硬化剤活性化工程は、上記導電性接着剤仮設工程と同様に、上記加熱プレス治具6を作用させることにより行われる。すなわち、上記加熱挟圧実治具6と上記導電性接着剤との間に離型シート11を介挿して、上記導電性接着剤5を加熱する。硬化剤活性化工程は、上記マイクロカプセル8を破壊するために行われるものであり、導電性接着剤5を80℃〜100℃の温度に加熱して、約1〜30秒間を挟圧することにより行われる。なお、上記マイクロカプセル8を破壊することができれば、導電性接着剤を変形させる必要はないが、圧縮変形させることにより、マイクロカプセルをより確実に破壊できるとともに、硬化剤をエポキシ樹脂中に拡散させることができるため、硬化時間等を調節することができる。図4に示すように、上記硬化剤活性化工程が終了後、上記加熱プレス治具6が一端退避させられる。
図5に示すように、上記硬化剤活性化工程終了後で、上記導電性接着剤5の硬化反応が進行する前に、上記導電性接着剤5を介して第2の配線板10を位置決めして積層する位置決め工程が行われる。上記第2の配線板10は、上記第1の配線板1に設けられた第1の電極2a,3aに対応する第2の電極2b,3bが設けられており、導通させる電極が上記導電性接着剤5を介して対向するようにして位置決め工程が行われる。なお、本実施形態の場合、上記加熱プレス治具6から熱が作用するため、第1の配線板1と第2の配線板10の耐熱温度が異なる場合には、上記第2の配線板10に、耐熱性の高いものを採用するのが好ましい。
上記位置決め工程を行った後に、上記導電性接着剤5を挟んで積層された第1の配線板1と、第2の配線板10と、これら配線板間に挟まれた導電性接着剤5からなる積層体を、上記接続用テーブル4と上記加熱プレス治具6の間で加熱しながら挟圧する接続工程が行われる。
上記接続工程は、上記加熱プレス治具6を上記導電性接着剤5が軟化する温度に加熱しながら、対向する上記電極が所定の間隔となるまで、上記導電性接着剤5を変形させることにより行われる。通常、対向する電極間の隙間が1〜2μmとなるまで、上記導電性接着剤5を変形させる。
本実施形態では、上記硬化剤活性化工程において、硬化剤を封止したマイクロカプセルが破壊されて硬化剤が樹脂基材中に拡散された状態となるため、従来のようにマイクロカプセルを破壊する熱量を上記接続工程において作用させる必要がない。このため、従来に比べて低い温度で、しかも短時間で接合工程を行うことが可能となる。このため、配線板に高い温度が作用することはなく、配線板が熱で損傷を受けることはない。
しかも、マイクロカプセルが充分に破壊されて硬化剤が熱硬化性樹脂中に拡散しているため、熱硬化性樹脂を確実に硬化させることができる。このため、上記加熱プレス治具6を除去した後に、導通電極間の隙間が拡開する「浮き」や「戻り」が発生することはなく、信頼性の高い配線板接続体を製造することができる。
上記導電性接着剤の硬化後の反応率を顕微赤外分光法(顕微IR)によって計測した。具体的には、エポキシ基ピークの面積からエポキシ反応率を換算したところ、そのばらつきが5%以内であった。このため、硬化後の各部の硬度にむらがなく、硬化不良による電極間の接続不良や、配線板の歪等の発生が生じるおそれがない。なお、上記接続工程において、上記導電性接着剤の硬化を完了させる必要はない。接続工程終了後、温度低下しながら緩やかに硬化反応が進行して接着強度等が実用上問題ないレベルに到達すればよい。また、接続工程終了後に、硬化反応を進行させるために、たとえば、100℃以下で行われる硬化工程を設けて硬化を完了させることもできる。
本実施形態に係る上記導電性接着剤の種類は特に限定されることはない。たとえば、ビスフェノールA型、F型、S型、AD型、又はビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合型のエポキシ樹脂や、ナフタレン系エポシキ樹脂、ノボラック型エポシキ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等を使用できる。また、高分子系エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂を用いることもできる。
上記導電性接着剤5に配合される導電性粒子の種類及び形態も特に限定されることはない。たとえば、金、ニッケル等の金属粒子、金属メッキ層に被覆された樹脂粒子等の既存のものを使用できる。
また、本願発明は、マイクロカプセルに封止された硬化剤を含む導電性接着剤に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と、硬化剤とを隔離層で隔離した構造の導電性接着剤に適用することもできる。
硬化剤として、たとえばイミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、アミンイミド、ポリアミン系、第3級アミン、アルキル尿素系等のアミン系、ジシアンジアミド系、無水物系、フェノール系、及びこれらの変成物を採用できる。また、これらの硬化剤成分を単独あるいは2種以上の混合物として使用できる。
上記硬化剤を封止するマイクロカプセルの材料も特に限定されることはなく、配線板の耐熱性等に応じて選択できる。たとえば、ウレタン系樹脂を採用できる。
図9に、本願発明の第2の形態を示す。なお、第1の配線板1、導電性接着剤5及び加熱プレス治具6は、第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、加熱プレス治具6を導電性接着剤5に接触させることなく、硬化剤活性化工程を行うものである。
加熱プレス治具6は、所定の熱量を輻射できるように所定温度に加熱される。そして、第1の配線板1に仮設された導電性接着剤の表面に近接することにより輻射熱を作用させる。これにより、第1の実施形態と同様に、導電性接着剤中のマイクロカプセルが破壊されて、硬化剤が導電性接着剤中に拡散される。本実施形態では、上記加熱プレス治具6を、導電性接着剤に接触させないため、離型シートが不要となる。
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様の加熱プレス治具6を用いて硬化剤活性化工程を行うように構成したが、輻射熱を作用させることができる他の加熱装置を用いて硬化剤活性化工程を行うこともできる。
図10から図12に、本願発明の第3の実施形態を示す。この実施形態は、耐熱性のある第1の配線板1と、第1の配線板1より耐熱性の低い第2の配線板の配線板接続体の製造方法に本願発明を適用したものである。たとえば、ポリイミド樹脂を基材とする第1の配線板1と、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性が低い第2の配線板10とから構成される配線板接続体の製造方法に本願発明を適用したものである。
図10に、本実施形態に係る導電性接着剤仮設工程を示す。本実施形態では、耐熱性のある第1の配線板1が、ヒータ7を備える接続テーブル4上に位置決めして載置される。上記ヒータ7に通電して上記第1の配線板1が所定温度に加熱される。その後、上記第1の配線板1の第1の電極2a,3aを含む領域にフィルム状の導電性接着剤5が積層される。そして、上方からプレス治具6を、離型シート11を介して上記導電性接着剤5の上面に押し当てることにより、導電性接着剤5が上記第1の配線板1に仮設される。
上記導電性接着剤仮設工程は、第1の実施形態と同様に、上記導電性接着剤5内のマイクロカプセルを破壊しない温度で行われる。たとえば、40℃〜50℃の温度に加熱すれば足りる。また、上記プレス治具6を、上記導電性接着剤5が変形するほど押し当てる必要はなく、導電性接着剤5を第1の配線板1と一体的に保存し、あるいは搬送できる程度の強度で接合すれば足りる。
本実施形態では、第1の配線板1を介して、これに積層される導電性接着剤5を加熱するため、第1の配線板1にある程度の熱が作用する。しかしながら、第1の配線板1は、耐熱性があるとともに、仮設に要する温度は上述したように低いため、第1の配線板1が熱によって傷む恐れはない。また、導電性接着剤5を仮設した状態で配線板を保存あるいは搬送できるため、配線板及び導電性接着剤の取り扱い性が高まる。
第1の実施形態と同様に、第2の配線板を接続する接続工程の前に、上記導電性接着剤5中に含まれる硬化剤を活性化させる硬化剤活性化工程が行われる。
図11に示すように、硬化剤活性化工程は、上記導電性接着剤5を仮設した第1の配線板1を、接続テーブル4上に位置決めして載置し、接続テーブル4をヒータ7によって加熱することにより行われる。上記硬化剤活性化工程も、上記導電性接着剤仮設工程と同様に、上記第1の配線板1を介して上記導電性接着剤を加熱するとともに、上方からプレス治具6を押し当てることにより行われる。したがって、上記第1の配線板1に、硬化剤活性化工程における熱が作用する。しかし、上記硬化剤を活性化させる温度は、80℃〜100℃であり、しかも、上記第1の配線板1として耐熱性のある配線板を採用しているため、配線板1が熱によって損傷を受けることはない。
上記硬化剤活性化工程が終了した後に、第2の配線板10が上記第1の配線板1に位置決め積層される。そして、プレス治具6によって、上記第1の配線板1、第2の配線板10及びこれらの配線板間に保持された導電性接着剤5を一体的に挟圧して、接続工程が行われる。
本実施形態では、上述した第1の実施形態と同様に、接続工程を行う前に硬化剤が活性化されているため、接続工程において、配線板1,10及び導電性接着剤5を、この導電性接着剤5が軟化する温度に加熱すれば足りる。このため、マイクロカプセルを破壊するために高い温度を作用させる従来の接続工程に比べて、低温で上記接続工程を行うことができる。また、第2の配線板10には、接続工程においてのみ熱が作用するため、第2の配線板10が損傷を受ける恐れもない。
また、上記硬化剤活性化工程に引き続いて、上記接続工程を連続して行うことができる。このため、上記硬化剤活性化工程において作用した熱をそのまま利用して接続工程を行うこともできる。これにより、接続工程において配線板に作用する熱を低減させることもできる。また、硬化剤活性化工程において発生させた熱を有効に利用することができる。
上記開示された本願発明の実施の形態の構造は、あくまで例示であって、本願発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本願発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
従来に比べて、低い温度で配線板接続体を製造することが可能となり、配線板が熱で損傷を受ける恐れがなく、また、耐熱性の低い配線板を用いて安価で信頼性の高い配線板接続体を製造することができる。
1 第1の配線板
2a 第1の電極
3a 第1の電極
2b 第2の電極
3b 第2の電極
5 導電性接着剤
9 硬化剤
10 第2の配線板
100 配線板接続体

Claims (7)

  1. 第1の配線板上に形成された第1の電極と、第2の配線板上に形成された第2の電極とを、導電性接着剤を介して接続した配線板接続体の製造方法であって、
    上記導電性接着剤を加熱することにより、上記導電性接着剤に含まれる硬化剤を活性化させる硬化剤活性化工程と、
    硬化剤が活性化された上記導電性接着剤を介して上記第1の電極と上記第2の電極とを位置決めする位置決め工程と、
    所定温度において、上記第1の配線板、上記第2の配線板及びこれら配線板間に保持された導電性接着剤を挟圧して、上記第1の電極と上記第2の電極とを導通させるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とを接着する接続工程とを含む、配線板接続体の製造方法。
  2. 上記第1の配線板と上記第2の配線板の一方の接続領域に上記導電性接着剤を設ける導電性接着剤仮設工程を含み、
    上記硬化剤活性化工程は、仮設された上記導電性接着剤を加熱することにより行われる、請求項1に記載の配線板接続体の製造方法。
  3. 第1の配線板と、この第1の配線板より耐熱性が低い第2の配線板を接続して構成される配線板接続体の製造方法であって、
    上記導電性接着剤仮設工程は、上記第1の配線板に上記導電性接着剤を仮設することにより行われる、請求項2に記載の配線板接続体の製造方法。
  4. 上記導電性接着剤仮設工程は、上記硬化剤が活性化しない温度で導電性接着剤を上記配線板に積層することにより行われる、請求項2又は請求項3のいずれかに記載の配線板接続体の製造方法。
  5. 上記導電性接着剤仮設工程と上記硬化剤活性化工程とが、同時又は連続的に行われる、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の配線板接続体の製造方法。
  6. 上記硬化剤活性化工程は、上記導電性接着剤に対して、伝導又は/及び輻射による熱を作用させることにより行われる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の配線板接続体の製造方法。
  7. 第1の配線板上に形成された第1の電極と、第2の配線板上に形成された第2の電極とを、導電性接着剤を介して接続した配線板接続体であって、
    上記導電性接着剤は、樹脂製のマイクロカプセルに封入された硬化剤と、上記硬化剤と反応して硬化させられ、上記第1の電極と上記第2の電極とを導通させるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とを接着する熱硬化性樹脂とを含む一液性導電性接着剤であり、
    上記導電性接着剤を加熱することにより上記マイクロカプセルを破壊して、上記硬化剤を活性化させた後、上記第1の配線板、上記第2の配線板及びこれら配線板間に保持された導電性接着剤を位置決めして挟圧することにより、上記第1の電極と上記第2の電極とが導通させられるとともに、上記第1の配線板と上記第2の配線板とが接着されて構成された、配線板接続体。
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