JP2011113881A - 電球形ledランプ用放熱部材の製造方法 - Google Patents

電球形ledランプ用放熱部材の製造方法 Download PDF

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佳久 山口
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Abstract

【課題】放熱性能に優れると共に、構造が簡単で、生産性の良好な、低コストの電球形LEDランプ用放熱部材の、成形性に優れた製造方法を提供すること。
【解決手段】Fe:0.01〜2.0%とSi:0.01〜1.5%とを含有し、更にMn:1.5%以下、Mg:1.0%以下、Zn:0.4%以下、Cu:0.3%以下、Cr:0.2%以下、Ti:0.1%以下のうちの1種又は2種以上を含有し、残部がAlと不可避的不純物からなる合金組成を有するAl合金製円柱状素材から、300℃以下の温度での加圧型成形加工によって、外壁面に複数本のリブを一体的に有する、壁厚が0.3〜1mmの円筒体を得て、それを150〜300℃の温度範囲に加熱して軟化処理し、更に、150〜300℃に加熱した拡筒用金型を用いて、テーパ形状に拡開加工することにより、電球形LEDランプ用放熱部材を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法に係り、特に、放熱性等の特性に優れた電球形のLEDランプ用放熱部材を、成形性良く、有利に製造し得る方法に関するものである。
近年、LED(発光ダイオード)の高性能化に伴ない、かかるLEDを光源としたランプ(LEDランプ)を、次世代の照明装置として用いることが検討されてきている。そして、そのようなLEDランプとしては、様々な形態のものが考えられるのであるが、広く一般家庭に普及している白熱電球に置き換え可能な電球形のLEDランプ、所謂LED電球が、特に注目され、その幾つかが市販されるに至っている。このLED電球は、従来の白熱電球に比べ、寿命は約40倍で、消費電力が約1/8となる、驚くべき特性を有するものであるところから、近年における地球温暖化防止思想を背景とした省エネルギー化の要求に正しく合致する、優れた製品となるからである。
ところで、かかるLED電球に用いられるLED素子は、一般に、温度上昇に従って光出力が低下するようになるものであり、また環境温度が高くなると、それが低い場合に比べて、光出力の経時的な低下が大きく、その寿命が短くなることが知られている。このため、LED電球においては、そのボデーに放熱部材乃至放熱用ホルダを設け、LED素子から生じる熱について、その放熱を促進する対策が取られて来ており、例えば、特許文献1〜6等に示される如き、各種の構造のものが提案されている。その中で、特許文献1には、ラッパ状の金属放熱部が開示されており、また特許文献2や3には、放射状に放熱フィンを形成した放熱部が明らかにされている。更に、特許文献4,5にあっては、軸方向に重ねた放熱フィン構造の放熱部が明らかにされ、そして特許文献6においては、基体の外周に、特許文献1と同様なラッパ状形状の放熱部材を設けてなる構造が、明らかにされている。
しかしながら、それら提案されている従来の放熱部材には、その性能上において何等かの問題点が内在しており、例えば、特許文献1に開示のラッパ状金属放熱部にあっては、必ずしも充分な放熱効果が得られない問題がある。また、特許文献2〜6に開示の放熱部は、複数の部品を組み合わせた複雑な構造のものであったり、或いは、アルミニウム等の鋳物若しくはダイキャスト品を用いたものであって、生産性が低く、且つ重量が重く、コストも高いものとなる問題を内在している。例えば、そのような放熱部材として、アルミダイキャスト品を用いた場合にあっては、技術的に薄肉化することが難しく(一般的に、厚さが2.0mm以上のものとなる)、そのために、製品重量が重くなることが避けられないのであり、また、アルミダイキャストで一般的に用いられるAl−Si系合金は、熱伝導度が小さなものであるところから、放熱性の改善にも限度があり、放熱部材の成形方法として優れているとは言い難いものであった。
特開2001−243809号公報 特開2005−93097号公報 実用新案登録第3151497号公報 特開2005−166578号公報 特開2008−186758号公報 特開2008−311002号公報
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、放熱性能に優れると共に、構造が簡単で、生産性の良好な、低コストの電球形LEDランプ用放熱部材の、成形性に優れた製造方法を提供することにあり、また、そのような優れた特徴を有する放熱部材を、工業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
そして、本発明は、上記した課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいて、採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載及び図面に開示の発明思想に基づいて、認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) 円筒部と、該円筒部の軸方向の一端から一体的に延びる、軸方向外方に漸次大径となる漏斗形状の拡筒部と、それら円筒部と拡筒部の外壁面に一体的に設けられて、該円筒部から該拡筒部に連続して延びる、軸方向に互いに平行な複数本のリブとを有する電球形LEDランプ用放熱部材を製造する方法にして、
Fe:0.01〜2.0質量%とSi:0.01〜1.5質量%とを含有し、更にMn:1.5質量%以下、Mg:1.0質量%以下、Zn:0.4質量%以下、Cu:0.3質量%以下、Cr:0.2質量%以下、Ti:0.1質量%以下のうちの1種又は2種以上を含有し、残部がAlと不可避的不純物からなる合金組成を有するAl合金製円柱状素材を準備する工程と、
かかるAl合金製円柱状素材から、300℃以下の温度での加圧型成形加工によって、外壁面に軸方向に延びる互いに平行な複数本のリブを一体的に有する、壁厚が0.3〜1mmの円筒体を形成する工程と、
該円筒体を150〜300℃の温度範囲に加熱して、軟化処理する工程と、
該軟化処理された円筒体の一方の開口部を、150〜300℃に加熱した拡筒用金型を用いて、軸方向外方に向かって大径となるテーパ形状に拡開加工して、前記漏斗形状の拡筒部を形成すると共に、かかる拡筒部以外の前記円筒体の部分を、前記円筒部として残す工程と、
を含むことを特徴とする電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
(2) 前記加圧型成形加工が、冷間型加工である上記態様(1)に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
(3) 前記冷間型加工が、後方押出し加工、インパクト成形加工、又は鍛造加工である上記態様(2)に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
(4) 前記拡筒用金型が円錐形状部を有し、該円錐形状部を、前記円筒体の一方の開口部内に圧入せしめることによって、前記拡開加工が実施される上記態様(1)乃至(3)の何れか一つに記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
(5) 前記円筒体が、有底円筒形状を呈している上記態様(1)乃至(4)の何れか一つに記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
(6) 前記円筒体が、外径:r、高さ:r〜5r、リブ厚さ:0.5〜5mm、リブ高さ:0.5〜15mmを有している上記態様(1)乃至(5)の何れか一つに記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
(7) 前記円筒部の外径をrとしたとき、前記拡筒部の開口端における外径が1.1r〜3rである上記態様(1)乃至(6)の何れか一つに記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
このように、本発明に従う電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法によれば、特定の熱伝導度の良好なAl合金素材から、それを完全に再結晶化させない300℃以下の温度域での加圧型成形加工によって、複数本のリブが外壁面に一体形成された薄肉の円筒体を得て、それを軟化処理し、更に、加熱された拡筒用金型を用いて、テーパ形状に拡開加工することにより、加工硬化特性を有利に保持させて、充分な強度が付与せしめられた薄肉の放熱部材を、成形加工性良く、簡単に且つ容易に得ることが出来ることとなり、これによって、その構造が簡単であることに加えて、生産性に優れたものと為し得たのであり、以て、電球形LEDランプ用放熱部材を、低コストで有利に提供し得ることとなり、また、高性能で安価な電球形のLEDランプの実現を、有利に図り得たのである。
特に、本発明にあっては、目的とする放熱部材を与える円筒体を得るための加圧型成形加工として、冷間型加工、中でも、後方押出し加工、インパクト成形加工、又は鍛造加工が、有利に採用され、そしてそのような冷間型加工の採用によって、強度を効果的に保持した、筒壁が薄肉の円筒体を、生産性良く製造することが可能となり、以て、本発明の特徴をより良く発揮することが出来るのである。
そして、そのような本発明に従う手法によって得られる電球形LEDランプ用放熱部材にあっては、特定の合金組成からなる、熱伝導度の良いAl合金が材質とされていると共に、加圧型成形加工によって得られる、筒壁の壁厚が0.3〜1mmとなった、外壁面に複数本のリブを一体的に有する円筒体が用いられていることにより、放熱特性の改善に必要とされる、放熱部材の薄肉化及び熱伝導度の向上が効果的に両立せしめられ得たのであり、以て、従来の鋳物やダイキャスト品からなる放熱部材に比して、その放熱特性が格段に向上せしめられ得たのであり、しかも、その軽量化も同時に実現せしめられ得たのである。
本発明に従う電球形LEDランプ用放熱部材の製造に際して用いられる工具と素材の一例を示すものであって、(a)は、加圧型成形加工に用いられるダイスの斜視説明図であり、(b)は、円筒体の製造に用いられるAl合金製円柱状素材の斜視説明図である。 図1に示されるダイスとAl合金製円柱状素材を用いて、インパクト成形加工操作にて、複数本のリブが外壁面に一体的に設けられてなる円筒体を製造する過程を、図1(a)におけるA−A断面で示す工程説明図である。 図2において得られた円筒体と、それを拡開するための治具である拡筒用金型を示すものであって、(a)は、そのような円筒体の斜視説明図であり、(b)は、拡筒用金型の斜視説明図である。 図3に示される円筒体と拡筒用金型治具を用いて、本発明に従う放熱部材を製造する過程を、図3(a)におけるB−B断面で示す工程説明図である。 図4に従う円筒体の拡開加工によって得られる放熱部材の一例を示すものであって、(a)は、その半截断面説明図であり、(b)は、(a)におけるC−C断面説明図である。 本発明に従う放熱部材を組み込んでなる電球形LEDランプの一例を示す半截断面説明図である。
ところで、電球形のLEDランプ用放熱部材をAl材質にて形成するために、本発明にあっては、質量基準にて、0.01〜2.0%のFeと0.01〜1.5%のSiとを含有し、更に、1.5%以下のMn、1.0%以下のMg、0.4%以下のZn、0.3%以下のCu、0.2%以下のCr、及び0.1%以下のTiのうちの1種又は2種以上を含有し、残部がAlと不可避的不純物からなる合金組成のAl合金を用いることとしたのであり、これによって、熱伝導度が効果的に向上せしめられ得て、得られる放熱部材の放熱特性の改善に有利に寄与し得ることとなるのである。
なお、かかるAl合金の合金組成において、Feの含有量が0.01%(質量基準。以下同じ)未満の場合においては、放熱部材としての強度が不充分となることに加えて、Fe含有量を低くするために、高価な高純度のアルミニウム地金を用いる必要が生じ、コスト面からしても実用的ではないのである。また、Fe含有量が2.0%を超えるようになると、熱伝導度が小さくなり過ぎて、放熱部材に要求される放熱性能が充分でなくなる問題に加えて、本発明に従う加圧型成形加工やテーパ状拡開加工作業が困難となる問題が惹起されるようになる。
また、本発明に従うAl合金の合金成分における他の主要な一つの成分たるSiは、上記したFeの場合と同様に、その含有量が0.01%未満となると、放熱部材の強度に悪影響をもたらすようになることに加えて、コスト面より実用的ではなくなる問題があり、一方、1.5%よりも多い含有量となると、放熱性能に悪影響をもたらし、また放熱部材の成形加工操作を困難とする等の問題を惹起するようになるため、望ましくない。
さらに、本発明に従うAl合金の合金組成において、Mn,Mg,Zn,Cu,Cr及びTiは、それらのうちの少なくとも1種又は2種以上が含有せしめられるのであるが、それら合金成分の含有量が多くなり過ぎると、即ち、Mn含有量が1.5%を超えたり、Mg含有量が1.0%を超えたりすると、また、Zn含有量が0.4%を超えたり、Cu含有量が0.3%を超えたりすると、更には、Cr含有量が0.2%を超えたり、Ti含有量が0.1%を超えたりすると、何れの場合でも、Al合金の熱伝導度が小さくなり過ぎて、放熱部材に要求される放熱特性が低下するという問題を惹起したり、放熱部材を得るための成形加工作業を困難とする等の問題を惹起するようになる。
そして、本発明に従って電球形LEDランプ用放熱部材を製造すべく、先ず、上記した合金組成を有するAl合金からなる円柱状素材が準備されることとなる。なお、そのような円柱状素材は、公知の各種の手法に従って得ることが出来、例えば、上記した合金組成のAl合金から得られる板材を打ち抜いたり、またその押出材を切断したり、更には、連続鋳造して得られた鋳塊から切り出したり、或いは打ち抜いたりする等の手法に従って、容易に入手することが可能である。また、そのような円柱状素材は、再結晶化されたものであることが望ましく、これによって、後の成形加工作業を容易に行なうことが出来、目的とする円筒体を有利に得ることが出来るのである。
本発明においては、かくの如くして得られるAl合金製円柱状素材を用いて、加圧型成形加工(一次成形)により、外壁面に軸方向に延びる互いに平行な複数本のリブを一体的に有する円筒体が、一次成形品として製造されるのである。なお、ここで、加圧型成形加工とは、目的とする円筒体の外壁面形状を与える内壁面形状を有する金型を用い、この金型に、上記したAl合金製円柱状素材をセットして、パンチ等にて加圧し、塑性流動させることにより、目的とする形状の円筒体を成形するようにした手法であって、一般に、300℃以下の温度域での成形操作によって、完全再結晶化されていない成形体として、目的とする円筒体が形成されるのである。これに対し、300℃を超えるような温度域での成形操作を採用すると、得られる円筒体が完全再結晶化するようになるために、加圧型成形加工に基づく加工硬化の効果が低下せしめられて、放熱部材としての強度を充分に具備し得ないものとなる。そして、そのような加圧型成形加工としては、有利には、冷間型加工が採用され、また、冷間型加工としては、例えば、後方押出し加工、インパクト成形加工、鍛造加工等が採用され、従来と同様にして実施されることとなるが、中でも、インパクト成形加工が、生産性等の点において優れていることから、本発明においては、有利に採用されることとなる。
ここにおいて、図1及び図2には、加圧型成形加工の一つであるインパクト成形加工により、目的とする円筒体を得るための一つの実施形態が、明らかにされている。即ち、図1の(a)には、インパクト成形加工に用いられるダイスが示されており、また、(b)には、そのようなダイスにて成形されるAl合金製円柱状素材としてのスラグが示されており、更に図2には、図1に示されるダイスとスラグを用いて、目的とする円筒体を製造する過程を示す工程説明図が明らかにされている。
そして、それらの図において、インパクト成形加工に用いられるダイス10は、図1の(a)に示されるように、ダイス上面に開口する有底の成形キャビティ12を有している。この成形キャビティ12は、目的とする円筒体である一次成形品の円筒部の外径に相当する内径を有する円筒部成形部14と、この円筒部成形部14から径方向外方に放射状に延び出した、目的とする円筒体におけるリブに対応した大きさのリブ成形部16の複数(ここでは、8個)とを備えている。そして、この成形キャビティ12内に収容される大きさを有するスラグ18が、図1の(b)に示される如く、円柱形状において、本発明に従う合金組成のアルミニウム合金にて形成されているのである。
また、それら図1(a)及び(b)に示されるダイス10とスラグ18を用いたインパクト成形加工は、例えば、図2に示される如くして、実施されることとなる。即ち、図示の如く、ダイス10の成形キャビティ12内にスラグ18が投入されて、収容せしめられた後、上方に配置されたパンチ20が、従来と同様にして、急速に下降させられて、スラグ18を押圧して加圧することによって、インパクト成形が行なわれるのである。このインパクト成形操作により、ダイス10の成形キャビティ12内において、スラグ18がパンチ20にて加圧せしめられることによって、スラグ18は、塑性変形して流動し、成形キャビティ12の各リブ成形部16内を埋め、そして、圧力が解放される上方に流動することによって、成形キャビティ12の断面外形形状に対応する外形形状において、上方に延び出させられる。次いで、パンチ20の下面が成形キャビティ12の底面から所定高さの位置に停止せしめられた後、パンチ20が上昇せしめられて、抜き去られることによって、内部に中空部が形成されてなる有底円筒形状の一次成形品22が得られることとなるのである。そして、かかる一次成形品22がダイス10から取り出されると、図示の如く、円筒状の筒状部24の周りに、径方向外方に、それぞれ放射状に延びる、軸方向に互いに平行な複数本(ここでは、8本)のリブ26が、一体的に形成されてなる有底の円筒体において、得られることとなる。
なお、このような一次成形品22を得るためのインパクト成形加工においては、加工されるAl合金材料(18)を完全に再結晶化させない、300℃以下の温度領域において加工が行なわれるように、換言すれば、スラグ18の温度が300℃よりも高くならないようにして、インパクト成形加工が実施されることが望ましく、これによって、加工硬化により実現される特性が有利に確保され得て、強度に優れた一次成形品22を得ることが出来、そして、そのような一次成形品22の優れた強度を保持しつつ、目的とする放熱部材を有利に得ることが出来るのである。
そして、このようにして得られる一次成形品22にあっては、その筒状部24の筒壁の厚さ(壁厚)が、0.3〜1mmとなるように構成されており、これによって、放熱性の改善に効果的に寄与せしめられるのである。なお、そのような一次成形品22における筒状部24の壁厚は、ダイス10の成形キャビティ12における円筒部成形部14の内径とパンチ20の外径との差を選定することにより、容易に実現することが出来る。かかる筒状部24の壁厚が1mmを超えるようになると、厚い筒壁部となって、熱伝導性が劣化するようになるところから、充分な放熱特性が得られなくなるのであり、また、0.3mm未満となると、壁厚が薄くなり過ぎて、成形操作が困難となる問題を惹起する。
ところで、かかる一次成形品22において、その筒状部24の外径(r)は、放熱部材の用いられる製品(LEDランプ)の大きさに応じて、適宜に選定されるものであるが、一般に、5〜500mm程度、実用的には10〜50mm程度の範囲内において、選定されることとなる。なお、かかる外径(r)が大きくなるほど、大型の照明装置に適用されるものとなり、そこでは、使用されるLEDの数も増えるところから、より高い放熱性が要求されるようになる。また、かかる一次成形品22の高さ(軸方向の長さ)としては、一般に、r〜5rの範囲内において、適宜に選定されることとなる。これに対し、その高さがr未満となる場合には、外径(r)に対する高さが低くなるために、放熱部材としての表面積が小さくなり、充分な放熱特性が得られなくなる問題があり、また、5rを超えるような高さとなると、一次成形品22の直径に対する高さが大きくなり過ぎて、一次成形操作(加圧型成形加工)が困難となる問題を惹起する。
また、そのような一次成形品22の筒状部24の外壁面に一体的に設けられるリブ26は、有利には、0.5〜5mmの厚さにおいて、径方向外方に延びるように設けられる。このリブ厚さが厚くなり過ぎると、放熱性が充分でなくなるからであり、一方、薄くなり過ぎると、その成形が困難となるからである。更に、かかるリブ26の径方向の突出長さである高さとしては、有利には、0.5〜15mmの範囲内の値が採用される。このリブ高さが0.5mm未満となると、放熱部材としての表面積が小さくなり、充分な放熱性が得られなくなるからであり、一方、15mmを超えるようになると、リブ26が筒状部24の直径(r)に対して高くなり過ぎるため、加圧型成形加工に際して、Al合金材料がリブ部まで流れ難くなり、その成形加工操作が困難となるからである。そして、そのようなサイズとされたリブ26は、一般に、筒状部24の周方向に、4本〜80本程度の割合において、好ましくは、8本〜40本程度の割合において、等間隔で且つ放射状に、一体的に配設せしめられることとなる。
次いで、かくして得られる、図3(a)に示される如き一次成形品22からなる円筒体には、本発明に従って、150〜300℃の温度範囲での加熱による軟化処理が施され、これにより、完全に再結晶しない状態において、一次成形品22の材質を軟化せしめ、以て、後述する拡筒成形(二次成形)操作が、容易となるようにされる。なお、かかる軟化処理温度が150℃未満となると、一次成形品22の材質の軟化が惹起され難く、そのために、拡筒成形操作を容易とすることが困難となるのであり、また、300℃を超えるようになると、一次成形品22の材料が完全再結晶するようになるため、拡筒成形して得られる放熱部材の強度が劣化する問題等が惹起されることとなる。
また、かかる一次成形品22の軟化処理において、その処理時間は、処理温度や拡筒成形条件等に応じて、目的とする効果が得られるように、適宜に選定されることとなるが、一般に、30分以上10時間以下が、好適に採用されることとなる。30分未満の処理時間では、軟化効果を充分に得ることが困難となる恐れがあるからであり、一方、10時間を超えて軟化処理を行なっても、更なる効果の向上が期待出来ないからである。
そして、かかる軟化処理された一次成形品22には、図3(b)に示される如き拡筒用金型28を用いて、図4に示されるように、その一方の開口部に対するテーパ状拡開加工が施されるのであるが、その際、拡筒用金型28も、また、150〜300℃の温度に加熱せしめられて、拡筒成形操作が容易に行なわれ得るようになっている。なお、拡筒用金型28の加熱温度が150℃未満の場合には、拡筒成形操作の容易化効果に充分に寄与し得なくなるからであり、また、300℃を超えるような加熱温度の場合にあっては、得られる成形品材料が完全再結晶するようになるために、拡筒成形して得られる放熱部材の強度が劣化する等の問題を惹起する。
また、一次成形品22に対する本発明に従うテーパ状拡開加工は、具体的には、図4に示される工程図の如くして実施されるものであり、そこでは、一次成形品22の開口部に対して、所定の温度に加熱された拡筒用金型28の円錐部28aが、その先端部より同軸的に突入乃至は圧入せしめられるようになっている。そして、一次成形品22の開口部に突入せしめられた拡筒用金型28が、軸方向に一次成形品22を押圧せしめることによって、かかる拡筒用金型28からの加熱効果も作用して、一次成形品22の変形が容易に行なわれて、かかる拡筒用金型28の円錐部28aに対応した形状に、一次成形品22の開口部側部位を拡筒成形(二次成形)して、テーパ状拡開加工が行なわれ、二次成形品30が形成されるのである。
このようにして得られた二次成形品30は、図5より明らかなように、一次成形品22における、テーパ状拡開加工が施されずに残された、底部側の筒状部24部分からなる円筒部32と、テーパ状拡開加工が施されて成形された、軸方向外方に漸次大径となるテーパ状乃至は漏斗形状の筒状部24開口部側部分にて構成される拡筒部34とから、一体的に構成されているのである。そして、それら円筒部32と拡筒部34の外壁面には、テーパ状拡開加工にて、各リブ26が、それら円筒部32と拡筒部34との連接部位において、屈曲変形せしめられて、円筒部32から拡筒部34へ、それらの外壁面に沿って、軸方向で且つ径方向外方に、互いに平行に延びるように位置せしめられている。
従って、このような構成の二次成形品30により、一次成形品22の底部側の部位に対応する円筒部32と、この円筒部32の軸方向の一端から一体的に延びる、軸方向外方に漸次大径となる漏斗形状の拡筒部34と、それら円筒部32と拡筒部34の外壁面に一体的に設けられて、かかる円筒部32から拡筒部34に連続して延びる、軸方向に互いに平行な複数本のリブ26とを有する放熱部材が、LED電球における、所謂放熱用ホルダとして、提供されることとなるのである。
なお、かかる二次成形品30において、その拡筒部34の漏斗形状乃至はテーパ形状の角度は、目的とするLEDランプにおける放熱部材の意匠性や、一次成形品22のテーパ状拡開加工性等を考慮して、適宜に決定されることとなるが、拡筒部34の最大外径(R)は、円筒部32(筒状部24)の外径(r)を基準としたとき、通常、1.1r〜3rの範囲内の値とされる。かかる拡筒部34の最大外径(R)が1.1r未満となると、寸胴形の形状となり、見栄えが悪く、意匠性に劣るようになるからであり、また、3rよりも大きくなると、一次成形品22に対するテーパ状の拡開加工時に、割れが惹起され易くなる等の問題を生じる。更に、円筒部32や拡筒部34の軸方向長さ(高さ)にあっても、製品としての意匠性に加えて、一次成形品22の軸方向長さや拡筒部34の最大外径(R)の程度等に応じて適宜に決定されることとなる。
そして、このようにして得られた二次成形品30からなる放熱部材は、主として、一次成形に係る加圧型成形加工等における加工硬化によって付与された強度を、効果的に保持した状態において、得られるものであるところから、電球形LEDランプ用放熱部材としての強度を充分に保持しつつ、電球形LEDランプにおける放熱部材として、従来と同様に用いられ得るものであって、例えば、その一例が、図6に示されている。
すなわち、図6において、電球形LEDランプ40は、従来の白熱電球と同様な外形形状を呈するものであって、その口金42において、従来と同様に、電灯用ソケットに取り付けることによって、外部の商用電源に接続せしめられるようになっている。そして、かかる口金42に対して、本発明に従う放熱部材からなる放熱体44が、その円筒部32において取り付けられている一方、拡筒部34の開口部側に、LED基板46と、ガラスや樹脂等の透明な材料からなる半球状の透光性カバー48が取り付けられて、構成されている。ここで、放熱体44は、先の二次成形品30を、電球形LEDランプ構造に適合するように加工して得られたものであり、この放熱体44の内部に配置した点灯回路50によって、基板46に設けたLED素子52が発光せしめられ得るようになっている。なお、点灯回路50には、放熱体44の底部に設けた接続孔44aを通じて、口金42に対して電気的な接続が為されており、これによって、口金42から点灯回路50に給電が行なわれ得るようになっている。
このように、電球形LEDランプ40における放熱体44として、本発明に従う放熱部材が用いられることによって、その優れた放熱性能により、LED素子52の発熱が基板46を通じて放熱体44に伝熱され、そして該放熱体44から外部に効果的に放熱せしめられ得るのであり、以て、LED素子52本来の発光性能や寿命が有利に確保され得ることとなるのである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等、限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、例示の具体例においては、一次成形(加圧型成形加工)と二次成形(拡開加工)にて得られる有底の放熱部材(30)を用いて、図6に示されるLEDランプ40の放熱体44として使用し、そこに、点灯回路50を有利に収容保持せしめ得るようになっているのであるが、そのような底部を有しない放熱体、更には放熱部材として、構成することも可能である。
また、上記した実施形態においては、インパクト成形加工に関連して、主として説明が為されているが、本発明においては、公知の後方押出し加工や鍛造加工等の加圧型成形加工も、同様に採用され得るものである。
さらに、本発明に従う放熱部材(30)は、かかる図6に示されるLEDランプ40の如き形状乃至は構成における放熱体44として用いられるのみならず、電球形と称される公知の各種のLEDランプに適用され得るものであって、それは、一般に、口金42を通じて、LED素子(52)に給電せしめられるようになっていると共に、かかるLED素子(52)を覆うような形態において、各種形状の透光性カバーを設けたり、或いは、LED素子(52)の光を、レンズを介して外部に照射せしめるようにした構造を有しているものである。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そしてそのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことも、また、理解されるべきである。
−実施例1−
先ず、下記表1に示される合金成分を含有し、残部がAlと不可避的不純物からなる各種のアルミニウム合金(No.1〜No.24)を、公知のDC鋳造法により、それぞれ造塊し、そしてその得られた鋳塊に対して、それぞれ、500℃×6時間の均質化処理を施した後、直ちに熱間圧延を行ない、それぞれのAl合金に対応した板厚:12mmの熱間圧延板を、それぞれ得た。そして、この得られた各熱間圧延板から、直径が19.9mmの円盤状スラグ(18)を切削加工により削り出し、一次成形用試料とした。
Figure 2011113881
次いで、かくして得られた各Al合金(No.1〜No.24)に対応するスラグ(18)について、それぞれ、クランクプレスを用いたインパクト成形操作により、加圧型成形加工としての一次成形操作を実施した。具体的には、図1に示されるダイス(10)とスラグ(18)を用い、図2に示される如くして、インパクト成形を行なった。なお、材料温度であるスラグ(18)の温度は、インパクト成形前では25℃であったが、インパクト成形後には、約200℃の材料温度となった。また、一次成形品(22:円筒体)の形状は、図3(a)に示される通りであり、その寸法は、直径(r):20mm、高さ:50mm(2.5r)、筒壁厚さ:0.3mm、リブ(26)の高さ:2mm、及びリブ(26)の厚さ:1mmであった。更に、上記のインパクト成形に際しては、有底円筒形状の一次成形品(22)の底部の厚さが6.4mmとなるように、パンチ(20)のストロークが調整された。
その後、かくの如くして得られた、Al合金No.1〜No.24に対応する各一次成形品(22)について、それぞれ、空気炉において200℃×3時間加熱することからなる軟化処理を施した後、更に、図3(b)に示される拡筒用金型(28)を用い、それを200℃に加熱して、図4に示される如くして、その開口部に対して、拡筒用金型(28)の円錐部(28a)を圧入せしめることにより、テーパ状拡開加工である二次成形操作を実施し、図5に示される如き二次成形品(30)を、それぞれ得た。なお、用いられた拡筒用金型(28)の円錐部(28a)の角度は60°であり、拡筒後の開口部最大外径(R)は50mm(2.5r)であり、更に、拡筒された斜面の長さは30mm、拡筒されない一次成形のままの部分(32)の高さは20mmであった。
そして、かかる一次成形及び二次成形によって、目的とする放熱部材(二次成形品30)を製造するに際して、前記した各Al合金(No.1〜No.24)にそれぞれ対応する試験No.1〜No.24において、その一次成形性、二次成形性、成形品の強度(硬度)及び放熱性を、それぞれ評価して、その結果を、下記表2に示した。
なお、成形性の評価に関して、一次成形における成形の可否については、一次成形品(22)における割れの有無を目視観察により行ない、また、拡筒成形(二次成形)における成形の可否については、拡筒開口部(拡筒部34における開口部)の割れの有無を目視観察により行ない、更に、二次成形品(30)の強度(硬度)の評価については、拡筒成形品の円錐状斜面の断面ビッカース硬さ(Hv)にて評価し、ここでは、その値が40以上の場合において、合格とした。
また、放熱性の評価は、上述したインパクト成形及び拡筒成形により成形可能であったリブ付円錐状乃至は漏斗状の試料(二次成形品30)を、放熱用ホルダとして用い、以下の如くして、LED電球を作製し、LED素子近傍の温度を測定することで、放熱性を評価した。具体的には、2mm厚のJISA1050の純Al材を用いて、図6に示されるLED電球(40)における放熱体(44)の開口部に嵌合し、そこを密封し得る円盤状の蓋体を、切削加工により作製し、その得られた蓋体の上面に、4個のLED素子(52)及びその制御部を配置し、更にこの蓋体を覆うように、半球ドーム状のカバー(48)を被せることにより、LED電球(40)を作製した。なお、LED素子(52)は、発熱温度が85℃であるタイプの白色LED素子である。また、放熱性の評価方法としては、かかるLED電球のLED素子近傍の蓋体表面に、温度測定用の熱電対を固定し、通電発光から120分後の温度を測定する手法を採用した。なお、開始温度は、何れも、室温(25℃)とした。そして、120分後の測定温度が55℃以下の場合を◎、また55℃を超え65℃以下の場合を○として、放熱性良好と評価した。そして、測定温度が65℃を超える場合を×として、放熱性不良と評価した。
Figure 2011113881
かかる表2の結果から明らかな如く、本発明に従う合金組成のAl合金を用いて、一次成形(インパクト成形)及び二次成形(拡筒成形)して、放熱部材を製造した場合(試験No.1〜16)にあっては、何れも、成形性が良好であり、且つインパクト成形前のスラグ(18)のビッカース硬さ(Hv)が25程度であるのに対し、拡筒成形後の二次成形品(30)の硬さ(Hv)は、何れも、40以上となって、大幅に強度が向上したものとなり、放熱用ホルダとして、実用上において有用な強度が得られていると共に、放熱性において優れた結果を示した。これに対し、本発明の範囲外の合金組成のAl合金を用いて、一次成形及び二次成形を実施した場合(試験No.17〜24)においては、割れが発生して、目的とする放熱部材を得ることが出来なかった他、放熱部材を得ることが出来た場合にあっても、その放熱性において不充分なものとなった。
−実施例2−
先の表1における合金No.1に係る合金成分を有するAl合金を用い、実施例1と同様にして、DC鋳造、均質化処理、及び熱間圧延を行なって、板厚が12mmの熱間圧延板を得た。そして、この熱間圧延板から、直径が19.9mmの円盤状スラグ(18)を削り出し、一次成形用試料とした。
次いで、かかる得られた一次成形用試料を用い、実施例1と同様にして、一次成形(インパクト成形)操作を行ない、一次成形品(22)を製造した。なお、この一次成形に際して、試料の温度を、必要に応じて加熱することにより調整し、下記表3に示される如き一次成形後の材料温度となるようにした。その後、その得られた各種の一次成形品(22)に対して、それぞれ、下記表3に示される軟化処理温度において、5時間の軟化処理を施し、そして、下記表3に示される各種の温度に加熱された拡筒成形用金型(28)を用いて、実施例1と同様な拡筒成形操作を実施し、目的とする二次成形品(30)を製造した。
そして、そのような一次成形と拡筒成形(二次成形)に際しての成形の可否について評価を行なうと共に、二次成形品の硬さ(漏斗状部位の断面ビッカース硬さ)についても、実施例1と同様に評価して、その結果を、下記表4に示した。
Figure 2011113881
Figure 2011113881
かかる表3と表4の結果より明らかな如く、一次成形後の材料温度、一次成形品に対する軟化処理温度、更には、拡筒成形用金型(28)の加熱温度が、本発明にて規定される範囲内にある試験No.25〜27及び30〜31の二次成形品(30)にあっては、一次成形性や拡筒成形性が高く、且つその硬さ(強度)も優れたものであって、総合評価も良好なものとなった。
−実施例3−
先の表1に示される合金No.1に係るAl合金を用いて、実施例1と同様にして、DC鋳造、均質化処理、熱間圧延を行ない、板厚:12mmの熱間圧延板を製造し、更に、この熱間圧延板から、直径が19.9mm(試験No.34,35,38,39)又は直径が39.9mm(試験No.36,37)である円盤状のスラグ(18)を、切削加工により削り出し、一次成形用試料を得た。
次いで、かかる得られた2つの一次成形用試料を用い、実施例1と同様にして、一次成形及び二次成形を施して、それぞれ、下記表5に示す如き寸法諸元を有する二次成形品を与える試験(No.34〜39)を実施した。
そして、その得られた各試験例に係る二次成形品(30)について、実施例1と同様にして、硬さ(Hv)及び放熱性について評価し、更に総合評価を行なって、その結果を、下記表6に示した。
Figure 2011113881
Figure 2011113881
かかる表6の結果から明らかなように、二次成形品(30)における筒壁部(24)の厚さが1mmを超えるようになると(試験No.38)、放熱性が充分でなくなるのであり、また、放熱性の観点からして、リブ(26)の高さを高くしたり、拡筒開口部の最大直径を大きくしたりすることが有効であると考えられ、更に、壁部の厚さが薄くなり過ぎると(試験No.39)、一次成形が困難となり、目的とする二次製品(放熱部材)を得ることが出来なくなるのである。
10 ダイス 12 成形キャビティ
14 円筒部成形部 16 リブ成形部
18 スラグ 20 パンチ
22 一次成形品 24 筒状部
26 リブ 28 拡筒用金型
30 二次成形品 32 円筒部
34 拡筒部 40 電球形LEDランプ
42 口金 44 放熱体
44a 接続孔 46 LED基板
48 透光性カバー 50 点灯回路

Claims (7)

  1. 円筒部と、該円筒部の軸方向の一端から一体的に延びる、軸方向外方に漸次大径となる漏斗形状の拡筒部と、それら円筒部と拡筒部の外壁面に一体的に設けられて、該円筒部から該拡筒部に連続して延びる、軸方向に互いに平行な複数本のリブとを有する電球形LEDランプ用放熱部材を製造する方法にして、
    Fe:0.01〜2.0質量%とSi:0.01〜1.5質量%とを含有し、更にMn:1.5質量%以下、Mg:1.0質量%以下、Zn:0.4質量%以下、Cu:0.3質量%以下、Cr:0.2質量%以下、Ti:0.1質量%以下のうちの1種又は2種以上を含有し、残部がAlと不可避的不純物からなる合金組成を有するAl合金製円柱状素材を準備する工程と、
    かかるAl合金製円柱状素材から、300℃以下の温度での加圧型成形加工によって、外壁面に軸方向に延びる互いに平行な複数本のリブを一体的に有する、壁厚が0.3〜1mmの円筒体を形成する工程と、
    該円筒体を150〜300℃の温度範囲に加熱して、軟化処理する工程と、
    該軟化処理された円筒体の一方の開口部を、150〜300℃に加熱した拡筒用金型を用いて、軸方向外方に向かって大径となるテーパ形状に拡開加工して、前記漏斗形状の拡筒部を形成すると共に、かかる拡筒部以外の前記円筒体の部分を、前記円筒部として残す工程と、
    を含むことを特徴とする電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
  2. 前記加圧型成形加工が、冷間型加工である請求項1に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
  3. 前記冷間型加工が、後方押出し加工、インパクト成形加工、又は鍛造加工である請求項2に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
  4. 前記拡筒用金型が円錐形状部を有し、該円錐形状部を、前記円筒体の一方の開口部内に圧入せしめることによって、前記拡開加工が実施される請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
  5. 前記円筒体が、有底円筒形状を呈している請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
  6. 前記円筒体が、外径:r、高さ:r〜5r、リブ厚さ:0.5〜5mm、リブ高さ:0.5〜15mmを有している請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
  7. 前記円筒部の外径をrとしたとき、前記拡筒部の開口端における外径が1.1r〜3rである請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の電球形LEDランプ用放熱部材の製造方法。
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JP2012054213A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Panasonic Corp ランプ
WO2019214242A1 (zh) * 2018-05-11 2019-11-14 江苏常铝铝业股份有限公司 一种电池用铝合金带材及其制备方法

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