JP2011112927A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射表示における、光を出射させる表示の際に、表示が暗くなることを軽減した構造の半透過型の液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶表示装置100は、液晶素子120と、液晶素子120の表面側に配置された第1偏光板110と、液晶素子120の背面側に配置されたバックライト150と、液晶素子120とバックライト150との間に配置された第2偏光板140と、第2偏光板140よりも表面側に配置され、バックライト150が出射して第2偏光板140によって偏光された光を透過するとともに、第1偏光板110を通過して液晶素子120が透過した光を反射する半反射部130とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、外光を用いた反射表示とバックライトの光を用いた透過表示との両者を行うことが出来る半透過型の液晶表示装置に関する。
従来の液晶表示装置として、液晶素子を2枚の偏光板で挟み、その背面側に反射板を配置したものがあった。しかし、このような液晶表示装置では、外光が、表面側の偏光板→液晶素子→背面側の偏光板→反射板→背面側の偏光板→液晶素子→表面側の偏光板、の順に通過する。このため、反射表示における、光を出射させる表示の際に、外光が偏光板を延べ4回通過することになる。外光は偏光板を通過するたびにその一部が偏光板に吸収されるため、このような表示では、表示が暗くなってしまう場合があった。
ここで、特許文献1には、一対の透明性基板の内面にそれぞれ電極が形成され、該一対の透明性基板が液晶層を挟んで貼り合わされ、表側の透明性基板外側からの入射光を裏側の透明性基板側の反射部材で反射し、表側の透明性基板外側に返す反射型液晶表示装置において、表側の透明性基板外側に配置される偏光板と、裏側の透明性基板側で反射部材よりも内側に配置される位相差部材とを含むことを特徴とする反射型液晶表示装置が開示されている。このような液晶表示装置によれば、外光が偏光板を2回しか通らないので、前記の表示における表示が暗くなることが軽減される。
特開平10−186357号公報
しかし、特許文献1に記載された技術は、完全反射型の液晶表示装置に関するものなので、この特許文献1に記載された技術を半透過型の液晶表示装置にそのまま適用することは出来ない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、反射表示における、光を出射させる表示が暗くなることを軽減することが出来る半透過型の液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明に係る液晶表示装置は、
半透過型の液晶表示装置であって、
液晶素子と、
前記液晶素子の表面側に配置された第1偏光板と、
前記液晶素子の背面側に配置されたバックライトと、
前記液晶素子と前記バックライトとの間に配置された第2偏光板と、
前記第2偏光板よりも表面側に配置され、前記バックライトが出射して前記第2偏光板によって偏光された光を透過するとともに、前記第1偏光板を通過して前記液晶素子が透過した光を反射する半反射部と、
を備える。
本発明に係る液晶表示装置によれば、半透過型であっても、反射表示における、光を出射させる表示が暗くなることが軽減される。
本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の構成を説明するための分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の概略断面図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が備える複数の第1電極及び複数の第2電極とを示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う表示であって、電圧が印加されていない位置での反射及び透過による表示の原理を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う表示であって、電圧が印加された位置での反射及び透過による表示の原理を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置の構成を説明するための分解斜視図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置の概略断面図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が行う表示であって、電圧が印加されていない位置での反射及び透過による表示の原理を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が行う表示であって、電圧が印加された位置での反射及び透過による表示の原理を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の液晶層のΔndについての電圧−反射率特性の一例のグラフを示す図である。 本発明の実施形態1及び2に係る液晶表示装置について、Δndを0.21μmとしたときの、電圧−透過率、透過率特性の一例のグラフを示す図である。
本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施形態及び図面によって限定されるものではない。下記の実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
また、下記の説明では、所定の構成要素の、液晶表示装置の表示面前方(液晶表示装置の鑑賞者の方向)に向いた面を表面といい、表面と反対側の面を背面という。また、図面において、同様の機能を有するもの等については、同じ符号を付して説明する。また、図面において、同じ符号を付すことが出来る構成要素が複数ある場合には、その一部についてのみ符号を付した場合がある。
(実施形態1)
(液晶表示装置の構成)
まず、本実施形態に係る液晶表示装置100の構成を、図1及び図2を参照して説明する。なお、図2における液晶分子121cは模式的に描かれている(他の図においても同じ)。
本実施形態に係る液晶表示装置100は、第1偏光板110と、液晶素子120と、半反射部130と、第2偏光板140と、バックライト150と、を備える。液晶表示装置100は、背面側からバックライト150に照らされるものであればよく、バックライト150を備えなくてもよい。
第1偏光板110の背面側には、液晶素子120が配置される。液晶素子120の背面側には、半反射部130が配置される。半反射部130の背面側には、第2偏光板140が配置される。第2偏光板140の背面側には、バックライト150が配置される。液晶表示装置100が備える各構成要素は、隣り合うもの同士、互いに当接又は近接するか、固着される。
第1偏光板110は、表面側又は裏面側から入射する光を第1偏光板110の透過軸(偏光軸)に沿った方向の直線偏光として出射する。第2偏光板140は、表面側又は裏面側から入射する光を第2偏光板140の透過軸に沿った方向の直線偏光として出射する。なお、第1偏光板110の透過軸と第2偏光板140の透過軸とは略平行である(平行ニコル)。第1偏光板110及び第2偏光板140は、それぞれ、例えば、ポリビニルアルコール(PVA(polyvinyl alcohol))フィルムをセルローストリアセテート(TAC(Triacetylcellulose))フィルムによって挟んだ積層体によって構成される。
液晶素子120は、液晶層121と、第1基板122と、第2基板123と、を備える。液晶素子120は、ここでは、垂直配向型のVA(Vertical Alignment)方式の素子である。
液晶層121は、第1基板122と第2基板123とによって挟まれている。液晶層121は、液晶分子121c(液晶層121に電圧がかかったときに発生する電界に応じて傾く液晶分子)を含む。第1基板122と第2基板123とは、図示しないシール部材を挟んで、所定の距離を保って対向するように重ね合わされ、固着される。第1基板122と第2基板123とシール部材とによって形成される密閉空間に液晶材料が閉じこめられ、液晶層121が形成される。液晶材料は、例えば、誘電率異方性が負の特性を持つ。
第1基板122は、第1基材122aと第1電極122bと第1絶縁膜122cと第1配向膜122dとを備える。
第1基材122aは、透明基板(例えば透明ガラス基板)であり光を透過する。
第1電極122bは、光を透過する透明電極(例えば、ITO(酸化インジウムスズ)によって形成される。)である。第1電極122bは、平面形状(液晶層121の厚さ方向から見た形状)が所定形状になるように、第1基材122aの主面上に形成される。第1電極122bは、公知の方法(例えば、スパッタ、蒸着、又は、エッチング)によって形成される。
第1絶縁膜122cは、第1電極122bを絶縁保護する膜(例えば、二酸化ケイ素によって形成される。)であり、第1電極122bを覆うように、第1基材122aの主面上に形成される。第1絶縁膜122cは、公知の方法(例えば、フレクソ印刷)によって形成される。
第1配向膜122dは、液晶層121に接する膜(例えば、ポリイミドによって形成される。)である。第1配向膜122dは、第1絶縁膜122cを覆うように、第1絶縁膜122c上に形成される。第1配向膜122dは、初期状態において、液晶分子121cを、液晶分子121cの長尺方向が液晶層121の厚さ方向(液晶層121の厚さ方向)に沿うように立たせる所謂垂直配向膜である。初期状態とは、液晶層121内に電界が発生していない状態である。なお、第1配向膜122dの表面は、適宜、ラビング処理される。第1配向膜122dは、公知の方法(例えば、フレクソ印刷)によって形成される。
第2基板123は、第1基板122と略同様の構成を有するので詳細な説明は省略する。ここで、第1基材122aは、第2基材123aに対応する。第1電極122bは、第2電極123bに対応する。第1絶縁膜122cは、第2絶縁膜123cに対応する。第1配向膜122dは、第2配向膜123dに対応する。
なお、第1配向膜122dのラビング角と第2配向膜123dのラビング角とは適宜決定できる(ラビング処理しなくても良い。)が、ここでは、例えば、第1配向膜122dのラビング角は225度とし、第2配向膜123dのラビング角を45度として、ツイスト角が0度となるように、第1配向膜122dと第2配向膜123dとをアンチパラレルラビングする。このため、第1偏光板110及び第2偏光板140の透過軸(又は透過軸に対して90度の方向に沿った吸収軸)とラビング軸との角が45度になっている(黒表示の時に理想的には最も黒くなる)。
第1電極122b及び第2電極123bは、液晶層121を挟んで対向する一対の電極である。この一対の電極に電圧が印加されると、液晶層121における、電圧が印加された一対の電極に挟まれた部分(部分Aという。)に電圧(上記の絶縁膜等がある分、液晶層121にかかる電圧の値は、一対の電極に印加される電圧の値と異なる場合がある。)がかかる。部分Aに電圧がかかると、部分Aに電界が生じ、液晶分子121cが、液晶層121の厚さ方向に対して角度を有するように所定方向に傾く(図2の矢印参照。なお、液晶分子121cの他、傾かない液晶分子が部分Aに存在する場合もある。)。部分Aは、入射する直線偏光(略直線偏光も含む。本発明において同じ。)を円偏光(略円偏光も含む。本発明において同じ。)として出射する。具体的には、部分Aは、入射した直線偏光の直交する偏光成分の位相を略4分の1波長分ずらすことで、入射した直線偏光を円偏光に変化させて出射する。つまり、この部分Aは、4分の1波長板(λ/4波長板)と同等の機能を有する。部分Aがこのような機能を有するように、液晶材料、液晶層121の厚さ、液晶素子120に印加される電圧等が決められる。
ここで、第1電極122b及び第2電極123bについて、図3を参照してより詳細に説明する。第1電極122b及び第2電極123bは、それぞれ複数組形成され、例えば、数字の「0」から「9」をセグメント表示できるような形状で形成される。各組の第1電極122bと第2電極123bとは、平面形状が略同じ形状になっている。第1電極122b及び第2電極123bは、液晶層121の厚さ方向から見た場合に、略完全に重なる。複数組のうちの少なくとも一部の組の第1電極122bと第2電極123bとに電圧を印加することによって、液晶層121における電圧がかかる部分(上記部分A)の液晶分子121cが傾く。これによって、液晶表示装置100の表示面における所定領域の色が、例えば、白から黒に変化する(セグメント表示)。つまり、この所定領域の表示が白色表示から黒色表示に変化する。所定領域とは、表面側から見た場合に、電圧が印加された第1電極122b及び第2電極123bと重なる(上記部分Aと重なる)表示面の領域である。
図1及び図2を参照した液晶表示装置100の構成の説明に戻る。
半反射部130は、表面側からの光を反射し、背面側からの光を透過するものであり、例えば、酸化チタン等の反射フィラーが分散された半透過反射板、ハーフミラー等によって構成される。半反射部130は、半反射板によって構成されてもよいし、液晶素子120の背面、第2偏光板140の表面、第2第1基材122aの液晶層121側の面等に印刷等によって直接形成された半反射層であってもよい。半反射部130は、液晶層121と第2偏光板140との間、つまり、液晶層121よりも背面側かつ第2偏光板140よりも表面側に位置すればよい。
バックライト150は、所定の光を面状に出射して液晶素子120等を照らす。バックライト150は、液晶表示素子の使用中に常に発光してもよいし、図示しない制御部からの制御信号に応じて、所定の時期(周囲が暗いとき等)に発光してもよい。バックライト150は、例えば、発光ダイオードと導光部材との組み合わせによって構成される。
(液晶表示装置100の表示原理)
次に本実施形態に係る液晶表示装置100の表示原理を図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5において、点線矢印は光の進路を模式的に示すものであり、点線矢印上にあるものは、その位置での光が有する方向成分(例えば偏光方向)を模式的に示すものである。液晶表示装置100は、反射表示と透過表示とを行う。反射表示と透過表示とは同じ部分で行われる。
まず、液晶表示装置100における、電圧が印加されていない位置(一対の電極がない位置及び電圧が印加されていない一対の電極がある位置)での表示原理(反射表示及び透過表示)を、図4を参照して説明する。この場合、一対の電極に電圧が印加されていない位置(上記部分A以外の部分)では、液晶層121の液晶分子121cが立ったままである。この位置における液晶層121は、光を、偏光方向を変更せずにそのまま通過させる。下記の説明では、光は、液晶素子120を通過するときに、液晶層121のこの位置を通過し、偏光方向が変更されないものとする。
反射表示では、まず、電灯の光、太陽光等である外光191a(様々な方向成分を有する白色光)が第1偏光板110を通過する。外光191aが第1偏光板110を通過するとき、第1偏光板110は、外光191aを透過軸に沿った方向の直線偏光191bに偏光し、出射する。
直線偏光191bは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、直線偏光191bは、偏光方向が変更されずに、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光191cとする。)。
直線偏光191cは、表面側から半反射部130に到達し、半反射部130によって反射されるが、このときも直線偏光191cの偏光方向は変更されない(半反射部130による反射後の光を直線偏光191dとする。)。
直線偏光191dは、再び液晶素子120を通過するが、上記同様、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光191eとする。)。
直線偏光191eは、第1偏光板110を通過するが、直線偏光191eは、直線偏光191bと同じ偏光方向のため(直線偏光191bから偏光方向が変更されていないため)、直線偏光191eは第1偏光板110をそのまま通過する。このため、第1偏光板110は、白色光を出射する。
このような表示原理によって、液晶表示装置100は、電圧が印加されていない位置での反射表示において、白色光を表示面から出射する(反射表示における白色表示)。
透過表示では、まずバックライト光192a(様々な方向成分を有する白色光)が第2偏光板140を通過する。バックライト光192aが第2偏光板140を通過するとき、第2偏光板140は、バックライト光192aを透過軸に沿った方向の直線偏光192bに偏光し、出射する。
直線偏光192bは、背面側から半反射部130に到達しているので、半反射部130を通過する。このとき、直線偏光192bの偏光方向は変更されない(半反射部130通過後の光(半反射部130が出射する光)を直線偏光192cとする。)。なお、直線偏光192cは、正確には、楕円偏光になっている。これは、半反射部130を通過する光が半反射部130の拡散層で偏光阻害を受けるためである。この楕円偏光は、略直線偏光であり、直線偏光とみなせる。
直線偏光192cは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、直線偏光192cは、偏光方向が変更されずに、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光191dとする。)。
直線偏光192dは、第1偏光板110を通過するが、直線偏光192dは、直線偏光192bと同じ偏光方向のため(第1偏光板110と第2偏光板140とは、同じ方向の透過軸を有し、直線偏光192bから偏光方向が変更されていないため)、直線偏光192dは第1偏光板110をそのまま通過する。このため、白色光が第1偏光板110から出射される。なお、直線偏光192cが実際には楕円偏光であるように、直線偏光192dも楕円偏光であるので、透過軸に沿わない方向の光は第1偏光板110によって吸収される。
このような表示原理によって、液晶表示装置100は、電圧が印加されていない位置での透過表示において、白色光を表示面から出射する(透過表示における白色表示)。
上記のように、液晶表示装置100は、電圧が印加されていない位置の表示面の領域で、反射表示及び透過表示によって白色表示する。液晶表示装置100に電圧が印加されていなければ、表示面の全面が白色表示される。
次に、電圧が印加された一対の電極がある位置での表示原理(反射表示及び透過表示)を、図5を参照して説明する。液晶層121における電圧が印加された一対の電極に挟まれた部分、つまり、液晶層121の電圧がかかっている部分は、電界(図2の点線矢印参照)が発生し、液晶分子121cが傾き、この部分は、λ/4波長板と同等の機能を有し、入射する直線偏光を円偏光に、入射する円偏光を直線偏光に偏光して出射する。下記の説明では、光は、液晶素子120を通過するときに、この部分を通過するものとする。
反射表示では、まず電灯の光、太陽光等である外光193a(様々な方向成分を有する白色光)が第1偏光板110を通過する。外光193aが第1偏光板110を通過するとき、第1偏光板110は、外光193aを透過軸に沿った方向の直線偏光193bに偏光し、出射する。
直線偏光193bは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、直線偏光193bは、液晶素子120を通過するときに円偏光193cに偏光され、偏光された円偏光193cが液晶素子120から出射される。
円偏光193cは、表面側から半反射部130に到達し、半反射部130によって反射されるが、このとき、円偏光193cは回転方向が逆になる(半反射部130による反射後の光を円偏光193dとする。)。
円偏光193dは再び液晶素子120を通過する。上述のように、ここでは、円偏光193dは、液晶素子120を通過するときに直線偏光193eに偏光され、偏光された直線偏光193eが液晶素子120から出射される。
直線偏光193eは、第1偏光板110に到達する(入射する)が、直線偏光193eは、直線偏光193bに比べて略90度回転した偏光方向になっている。これは、直線偏光193bが、液晶素子120における、λ/4波長板と同等の機能を有する部分を2回通過する(つまり、λ/2波長板と同等の機能有する部分を1回通過する)からである。このような直線偏光193eは第1偏光板110を通過出来ずに略全て吸収される。このため、表示面における、電圧が印加された一対の電極に対応する領域は黒表示される。
このような表示原理によって、液晶表示装置100は、電圧が印加された一対の電極がある位置において、外光193aが入射しても、光が液晶表示装置100の表示面から出射されずに、電圧が印加された一対の電極に対応する表示面の領域は黒色表示になる(反射表示における黒色表示)。
透過表示では、まずバックライト光194a(様々な方向成分を有する白色光)が第2偏光板140を通過する。バックライト光194aが第2偏光板140を通過するとき、第2偏光板140は、バックライト光194aを透過軸に沿った方向の直線偏光194bに偏光し、出射する。
直線偏光194bは、背面側から半反射部130に到達しているので、半反射部130を通過する。このとき、直線偏光194bの偏光方向は変更されない(半反射部130通過後の光(半反射部130が出射する光)を直線偏光194cとする。)。なお、上記同様、直線偏光194cは、正確には楕円偏光になっている。この楕円偏光は、略直線偏光であり、直線偏光とみなせる。
直線偏光194cは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、直線偏光194cは、液晶素子120を通過するときに円偏光194dに偏光され、偏光された円偏光194dが液晶素子120から出射される。なお、直線偏光194cが正確には楕円偏光(直線偏光に近い楕円偏光)になっており、円偏光194dは正確には円偏光に近い楕円偏光(略円偏光)になっている(但しこの光を円偏光とみなせる)。
円偏光194dは、第1偏光板110に到達する(入射する)が、円偏光194dの、第1偏光板110の透過軸に沿った偏光成分以外の偏光成分が、第1偏光板110を通過出来ずに吸収される。このように、円偏光194dの一部の偏光成分が第1偏光板110に吸収されるため、表示面における、電圧が印加された一対の電極に対応する領域は黒表示(但し、透過軸に沿った偏光成分が通過するので、この黒表示は明るいものとなる。)される。
このような表示原理によって、液晶表示装置100は、電圧が印加された一対の電極がある位置において、バックライト光194aが入射しても、光が液晶表示装置100の表示面から出射されずに、電圧が印加された一対の電極に対応する表示面の領域は黒色表示になる(透過表示における黒色表示)。
上記のように、液晶表示装置100は、電圧が印加された位置の表示面の領域(電圧が印加された第1電極122bと第2電極123bとに対応する領域)で、反射表示及び透過表示によって黒色表示する(例えばセグメント表示する)。
ここで、本実施形態に係る液晶表示装置100の表示と、従来の液晶表示装置の表示と、を比較する。
ここでの比較で使用した本実施形態に係る液晶表示装置100(図2の構成参照)は、上記説明の他、具体的に下記のような仕様の装置である。
(1)第1偏光板110の透過軸と第2偏光板140の透過軸とが成す角は、0度(平行ニコル)。
(2)液晶層121には、電界に対して垂直に向くNn液晶を使用。
(3)電圧がかかったときの液晶層121のΔn(屈折率差)=0.07
(4)液晶層121の厚さ(第1電極122bと第2電極123bとの間の長さ)であるセルギャップ(d)=6.0μm
(5)液晶分子121cのプレチルト角θp=89°
(6)ツイスト角=0°
(7)第1配向膜122dのラビング角=225度
(8)第2配向膜123dのラビング角=45度
(9)第1電極122b及び第2電極123bに印加する電圧=3〜5V前後(スタティック駆動)
従来の液晶表示装置(液晶素子を2枚の偏光板(第1偏光板及び第2偏光板)で挟み、その背面側に反射板を配置したTN液晶表示装置)は、具体的に下記のような仕様の装置である。
(1)第1偏光板の透過軸と第2偏光板の透過軸とが成す角は、90度。
(2)液晶素子は、水平配向型で、液晶層は電界に対して沿うNp液晶を使用。
(3)電圧がかかったときの液晶層のΔn(屈折率差)=約0.1
(4)液晶層の厚さ(第1電極と第2電極との間の長さ)であるセルギャップ(d)=約6μm
(5)液晶分子のプレチルト角θp=約1〜3度
(6)ツイスト角=90度
(7)第1配向膜のラビング角=−45度(表示面前方から見た場合の時計回りを−とする。)
(8)第2配向膜のラビング角=+45度
(9)第1電極及び第2電極に印加する電圧=3〜5V前後(スタティック駆動)
上記二つの液晶表示装置について、外光による反射表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、反射率、CR(Contrast Ratio)、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、両者のバックライトは点灯させていない。また、反射率は、外光を用いて白表示している領域の反射率であり、リング光源を用いた横河メータ&インスツルメンツ株式会社製の反射色彩計を用いて20度入射0度測定で測定した。また、反射率については、標準白色板の反射光を反射率100%の反射光とした。色度座標については、前記反射色彩計を用いて20度入射0度測定で測定した。CRについては、一対の電極(第1電極122b及び第2電極123b)を用いて黒表示したときの表示領域(一対の電極に対応する領域)と、この表示領域の周辺の白表示した領域と、のコントラスト比を、前記反射色彩計を用いて20度入射0度測定で測定した。
その結果を図6に示す。図6に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、反射率が良い。これは、従来の液晶表示装置では外光が偏光板を計4回通過することによって、外光が偏光板に吸収されてしまうが、本実施形態に係る液晶表示装置100では、外光が偏光板を計2回通過するだけなので、外光が偏光板に吸収される量が少ないからであると考えられる。このように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示の時に外光が偏光板を2回しか通らない構造になっているので、明るい表示色(白色等であり、黒色は除く。)を表示出来る。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、白色表示における白色の白の質が良い(色度座標参照、x=0.32,y=0.33の値が無彩色の白に近いことになる。)。本実施形態に係る液晶表示装置100は、白色表示における白の色度座標がx=0.325,y=0.348であるので、従来の液晶表示装置に比べて白の質(無彩色に近い方が質が良いとする。)が改善されている。偏光板は一般的に透過する光の青成分を吸収してしまう。本実施形態に係る液晶表示装置100と従来の液晶表示装置とを比較すると、外光が偏光板を通過する回数が本実施形態に係る液晶表示装置100の方が少ないため、本実施形態に係る液晶表示装置100の方が光の青成分の吸収が少なく、本実施形態に係る液晶表示装置100が表示する白色の白の質の方が良いと考えられる。また、上記色度座標を参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置100が表示する白色は、十分に質の高いものである。このように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示の時に外光が偏光板を2回しか通らない構造になっているので、表示色の本来の表示させたい色と異なってしまうことを軽減出来る。特に、白表示おける白の質が下がることを軽減出来る。
なお、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、CRが劣る。
次に上記二つの液晶表示装置について、バックライト光による透過表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、透過率、CR(Contrast Ratio)、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、外光は遮断し(暗いところで測定した。)、バックライト150を点灯させた。透過率は、バックライト150を用いて白表示している領域の透過率であり、輝度計(株式会社トプコン製、色彩輝度計BM−5A)を用いて測定した。また、透過率において、バックライト光の明るさの光を100%の光とした。色度座標及びCRの測定についても、上記輝度計を用いて測定した。また、色度座標及びCRの他の説明は、上記と同様である。
その結果を図7に示す。図7に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、透過率が略同じである。これは、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、いずれも、透過表示の際にバックライト光が偏光板を計2回通過し、バックライト光の偏光板の通過回数は同じであるからと考えられる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、白の質についても略同じである。これは、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、いずれも、透過表示の際にバックライト光が偏光板を計2回通過し、バックライト光の偏光板の通過回数が同じであるからと考えられる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、CRが劣る。これは、円偏光194dの一部の偏光成分が第1偏光板110に吸収されるが、第1偏光板110の透過軸に沿った偏光成分が第1偏光板110を通過するので、黒表示が明るくなるからである。
上記のように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示及び透過表示についてCRが従来のものよりも劣るが、本実施形態に係る液晶表示装置100は、CRよりも、反射表示おける、反射率及び表示色の質についての改善を優先したものである。これによって、本実施形態に係る液晶表示装置100は、良好な反射率及び表示色で表示ができる。本実施形態に係る液晶表示装置100は、表示が全体として明るいものとなっている。
(実施形態1のまとめ)
上記のように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、半透過型であり、液晶素子120と、液晶素子120の表面側に配置された第1偏光板110と、液晶素子120の背面側に配置されたバックライト150と、液晶素子120と前記バックライト150との間に配置された第2偏光板140と、第2偏光板140よりも前に配置され、バックライト150が出射して第2偏光板140によって偏光された光を透過するとともに、第1偏光板110を通過して液晶素子120が透過した光を反射する半反射部130と、を備える。半反射部130が第2偏光板140よりも前に配置されたことによって、反射表示において外光が偏光板を2回しか通らないので、光を出射する表示(上記白色表示)が暗くなることを軽減でき、さらに、表示色(白色)の質が良くなる。さらに、第2偏光板140を半反射部130の背面側に配置したことによって、液晶表示装置100は、半透過型の構造になる。
液晶素子120は、垂直配向型であり、電圧が印加された部分が、入射する光の直交する偏光成分の位相を略4分の1波長ずらすように構成される。これによって、半透過型を実現できる。
第1偏光板110の透過軸と第2偏光板140の透過軸とは略平行である。これによって、半透過型を実現できる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、光路長の異なる反射表示と透過表示とを同じ一対の電極で出来る。すなわち、同じ液晶ギャップ及び同じ印加電圧で反射表示と透過表示とが行われる。これによって、簡単な構造で反射表示と透過表示が行われる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100に印加する電圧自体は従来の液晶表示装置と同じダイナミックまたはスタティック電圧を使用できる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、追加工程や複雑な構造なしに反射/透過ともに明るく無彩色な白表示が可能となる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、液晶素子120よりも表面側にλ/4波長板、λ/2等の位相差板が配置されないため、簡単な構造で、半透過型が実現できる。本実施形態に係る液晶表示装置100は、液晶素子120と第1偏光板110とが隣り合っており、間に他の部材が介在していないが、位相差板以外の部材(例えば視覚補償板)が間に介在してもよい。このような構成でも、半透過型が実現できる。
(実施形態2)
(液晶表示装置200の構成)
実施形態2に係る液晶表示装置200は、実施形態1に係る液晶表示装置100にさらに位相差板235を追加した構成の装置である。以下、実施形態2に係る液晶表示装置200の構成等のうち第1実施形態と異なる構成等について、図8及び図9を参照して説明する。なお、実施形態2において、実施形態1と同様のものは、同じ符号を付している。
位相差板235は、ここでは、入射する光の直交する偏光成分の位相を略λ/4ずらすものであり、所謂λ/4板である。この位相差板235は、ポリカーボネート等のプラスティックフィルムを一軸延伸して得られる。位相差板235は、半反射部130と第2偏光板140とバックライト150との間に配置される。
液晶表示装置200の他の構成要素(液晶素子120等)等の説明は、実施形態1での説明に順じるので、説明を省略する。
(液晶表示装置200の表示原理)
次に本実施形態に係る液晶表示装置200の表示原理を図10及び図11を参照して説明する。図10及び図11において、点線矢印は光の進路を模式的に示すものであり、点線矢印上にあるものは、その位置での光が有する方向成分(例えば偏光方向)を模式的に示すものである。液晶表示装置200は、反射表示と透過表示とを行う。反射表示と透過表示とは同じ部分で行われる。
まず、液晶表示装置200における、電圧が印加されていない位置(一対の電極がない位置及び電圧が印加されていない一対の電極がある位置)での表示原理(反射表示及び透過表示)を、図10を参照して説明する。この場合、一対の電極に電圧が印加されていない位置(上記部分A以外の部分)では、液晶層121の液晶分子121cが立ったままである。この位置における液晶層121は、光を、偏光方向を変更せずにそのまま通過させる。下記の説明では、光は、液晶素子120を通過するときに、液晶層121のこの位置を通過し、偏光方向が変更されないものとする。
反射表示では、まず、電灯の光、太陽光等である外光291a(様々な方向成分を有する白色光)が第1偏光板110を通過する。外光291aが第1偏光板110を通過するとき、第1偏光板110は、外光291aを透過軸に沿った方向の直線偏光291bに偏光し、出射する。
直線偏光291bは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、直線偏光291bは、偏光方向が変更されずに、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光291cとする。)。
直線偏光291cは、表面側から半反射部130に到達し、半反射部130によって反射されるが、このときも直線偏光291cの偏光方向は変更されない(半反射部130による反射後の光を直線偏光291dとする。)。
直線偏光291dは、再び液晶素子120を通過するが、上記同様、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光291eとする。)。
直線偏光291eは、第1偏光板110を通過するが、直線偏光291eは、直線偏光291bと同じ偏光方向のため(直線偏光291bから偏光方向が変更されていないため)、直線偏光291eは第1偏光板110をそのまま通過する。このため、第1偏光板110は、白色光を出射する。
このような表示原理によって、液晶表示装置200は、電圧が印加されていない位置での反射表示において、白色光を表示面から出射する(反射表示における白色表示)。
透過表示では、まずバックライト光292a(様々な方向成分を有する白色光)が第2偏光板140を通過する。バックライト光292aが第2偏光板140を通過するとき、第2偏光板140は、バックライト光292aを透過軸に沿った方向の直線偏光292bに偏光し、出射する。
直線偏光292bは、位相差板235を通過する。位相差板235は、ここでは、λ/4波長板であり、入射した直線偏光292bを円偏光292cに偏光し、出射する。
円偏光292cは、背面側から半反射部130に到達し、半反射部130を通過する。このとき、円偏光292cの偏光方向は変更されない(半反射部130通過後の光(半反射部130が出射する光)を円偏光292dとする。)。なお、円偏光292dは、正確には、楕円偏光になっている。これは、半反射部130を通過する光が半反射部130の拡散層で偏光阻害を受けるためである。この楕円偏光は、略円偏光であり、円偏光とみなせる。
円偏光292dは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、円偏光292dは、偏光方向が変更されずに、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を円偏光292eとする。)。
円偏光292eは、第1偏光板110を通過するが、このとき、円偏光292eは、第1偏光板110の透過軸に沿った方向の直線偏光に偏光され、出射される。そして、第1偏光板110が出射する直線偏光は白色光である。このため、白色表示される。なお、第1偏光板110は円偏光292eを直線偏光に偏光して出射するため、第1偏光板110を直線偏光が通過する場合に比べて白色表示の明るさが減少する。
このような表示原理によって、液晶表示装置200は、電圧が印加されていない位置での透過表示において、白色光を表示面から出射する(透過表示における白色表示)。
上記のように、液晶表示装置200は、電圧が印加されていない位置の表示面の領域で、反射表示及び透過表示によって白色表示する。液晶表示装置200に電圧が印加されていなければ、表示面の全面が白色表示される。
次に、電圧が印加された一対の電極がある位置での表示原理(反射表示及び透過表示)を、図11を参照して説明する。液晶層121における電圧が印加された一対の電極に挟まれた部分、つまり、液晶層121の電圧がかかっている部分は、電界(図2の点線矢印参照)が発生し、液晶分子121cが傾き、この部分は、λ/4波長板と同等の機能を有し、入射する直線偏光を円偏光に、入射する円偏光を直線偏光に偏光して出射する。下記の説明では、光は、液晶素子120を通過するときに、この部分を通過するものとする。
反射表示では、まず電灯の光、太陽光等である外光293a(様々な方向成分を有する白色光)が第1偏光板110を通過する。外光293aが第1偏光板110を通過するとき、第1偏光板110は、外光293aを透過軸に沿った方向の直線偏光293bに偏光し、出射する。
直線偏光293bは、液晶素子120に入射する。上述のように、ここでは、直線偏光293bは、液晶素子120を通過するときに円偏光293cに偏光され、偏光された円偏光293cが液晶素子120から出射される。
円偏光293cは、表面側から半反射部130に到達し、半反射部130によって反射されるが、このとき、円偏光293cは回転方向が逆になる(半反射部130による反射後の光を円偏光293dとする。)。
円偏光293dは再び液晶素子120を通過する。上述のように、ここでは、円偏光293dは、液晶素子120を通過するときに直線偏光293eに偏光され、偏光された直線偏光293eが液晶素子120から出射される。
直線偏光293eは、第1偏光板110に到達する(入射する)が、直線偏光293eは、直線偏光293bに比べて略90度回転した偏光方向になっている。これは、直線偏光293bが、液晶素子120における、λ/4波長板と同等の機能を有する部分を2回通過する(つまり、λ/2波長板と同等の機能有する部分を1回通過する)からである。このような直線偏光293eは、偏光方向が第1偏光板110の透過軸と略直交するため、第1偏光板110を通過出来ずに略全て吸収される。このため、表示面における、電圧が印加された一対の電極に対応する領域は黒表示される。
このような表示原理によって、液晶表示装置200は、電圧が印加された一対の電極がある位置において、外光293aが入射しても、光が液晶表示装置200の表示面から出射されずに、電圧が印加された一対の電極に対応する表示面の領域は黒色表示になる(反射表示における黒色表示)。
透過表示では、まずバックライト光294a(様々な方向成分を有する白色光)が第2偏光板140を通過する。バックライト光294aが第2偏光板140を通過するとき、第2偏光板140は、バックライト光294aを透過軸に沿った方向の直線偏光294bに偏光し、出射する。
直線偏光294bは、位相差板235を通過する。位相差板235は、ここでは、λ/4波長板であり、入射した直線偏光294bを円偏光294cに偏光し、出射する。
円偏光294cは、背面側から半反射部130に到達し、半反射部130を通過する。このとき、円偏光294cの偏光方向は変更されない(半反射部130通過後の光(半反射部130が出射する光)を円偏光294dとする。)。なお、円偏光294dは、正確には、楕円偏光になっている。これは、半反射部130を通過する光が半反射部130の拡散層で偏光阻害を受けるためである。この楕円偏光は、略円偏光であり、円偏光とみなせる。
円偏光294dは、液晶素子120に入射する。ここでは、円偏光294dは、液晶素子120を通過するときに直線偏光294eに偏光され、偏光された直線偏光294eが液晶素子120から出射される。なお、円偏光294dが正確には楕円偏光(円偏光に近い楕円偏光)になっており、直線偏光294eは正確には直線偏光に近い楕円偏光(略直線偏光であり、直線偏光とみなせる。)になっている。
直線偏光294eは、第1偏光板110に到達する(入射する)が、直線偏光294eは、直線偏光294bに比べて略90度回転した偏光方向になっている。これは、直線偏光294bが、液晶素子120における、λ/4波長板と、λ/4波長板と同等の機能を有する部分とを通過する(つまり、λ/2波長板と同等の機能有する部分を1回通過する)からである。このような直線偏光294eは、偏光方向が第1偏光板110の透過軸と略直交するため、第1偏光板110を通過出来ずに略全て吸収される。これによって、表示面における、電圧が印加された一対の電極に対応する領域は黒色表示される。なお、直線偏光294eは正確には楕円偏光であり、この光の第1偏光板110の透過軸に沿った偏光成分が第1偏光板110を通過するため、黒色表示の黒は多少薄まる。
このような表示原理によって、液晶表示装置200は、電圧が印加された一対の電極がある位置において、バックライト光294aが入射しても、光が液晶表示装置200の表示面から出射されずに、電圧が印加された一対の電極に対応する表示面の領域は黒色表示になる(透過表示における黒色表示)。
このような表示原理によって、液晶表示装置200は、電圧が印加された一対の電極がある位置において、バックライト光294aが入射しても、光が液晶表示装置100の表示面から出射されずに、電圧が印加された一対の電極に対応する表示面の領域は黒色表示になる(透過表示における黒色表示)。
上記のように、液晶表示装置200は、電圧が印加された位置の表示面の領域(電圧が印加された第1電極122bと第2電極123bとに対応する領域)で、反射表示及び透過表示によって黒色表示する(例えばセグメント表示する)。
ここで、本実施形態に係る液晶表示装置200の表示と、従来の液晶表示装置の表示と、を比較する。
ここでの比較で使用した本実施形態に係る液晶表示装置200(図11の構成参照)の具体的な仕様等は、実施形態1と同様である。
従来の液晶表示装置は、実施形態1で説明した従来の液晶表示装置と同様のものである。
上記二つの液晶表示装置について、外光による反射表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、反射率、CR、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、両者のバックライト150は点灯させていない。また、反射率は、外光を用いて白表示している領域の反射率である。反射率、CR、色度座標についての他の説明は、実施形態1と同様である。
結果を図12に示す。図12に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置200は、従来の液晶表示装置に比べて、反射率が良い。これは、実施形態1と同様である。また、本実施形態に係る液晶表示装置200は、従来の液晶表示装置に比べて、白色表示における白色質が良い。これも実施形態1と同様である。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、CRが劣る。
次に上記二つの液晶表示装置について、バックライト光による透過表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、透過率、CR、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、外光は遮断し(暗いところで測定した。)、バックライト150を点灯させた。また、透過率は、バックライト光を用いて白表示している領域の透過率である。透過率、CR、色度座標についての他の説明は、実施形態1と同様である。
結果を図13に示す。図13に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置200と、従来の液晶表示装置とは、白の質について略同じである。これは、実施形態1と同様である。また、本実施形態に係る液晶表示装置200は、従来の液晶表示装置に比べて、透過率が略劣る。これは、透過表示のときに、第1偏光板110が円偏光292eを直線偏光に偏光して出射するため、第1偏光板110を直線偏光が通過する場合に比べて白色表示の明るさが減少するからである。
また、本実施形態に係る液晶表示装置200のCRは、実施家形態1に係る液晶表示装置100に比べて改善されている。これは、位相差板235を実施形態1に係る液晶表示装置100に追加したことによって、第1偏光板110を通過する直線偏光294eの偏光方向が第1偏光板110の透過軸と略直交するため、直線偏光294eは、第1偏光板110を通過出来ずに略全て吸収されるためである。これによって、本実施形態では、実施形態1よりも、第1偏光板110を通過する光が少なくなり、黒色表示おいて黒色が濃くなる(暗くなる)。また、本実施形態に係る液晶表示装置200のCRは、従来の液晶表示装置のCRに比べて劣るが、これは、直線偏光294eが正確には楕円偏光であり黒色表示の黒は多少薄まること、第1偏光板110が円偏光292eを直線偏光に偏光して出射するために第1偏光板110を直線偏光が通過する場合に比べて白色表示の明るさが減少していること等が主な原因と考えられる。しかし、本実施形態に係る液晶表示装置200のCRは、50であり、十分なCRが得られると考えられる。
(実施形態2のまとめ)
以上、本実施形態に係る液晶表示装置200は、位相差板235を備えることによって、実施形態1に比べて、黒表示が改善される構造になり、ある程度のコントラストでの表示が出来る。また、位相差板235は、入射する光の直交する偏光成分の位相を略λ/4ずらし、液晶素子121の電圧が印加された部分は、入射する光の直交する偏光成分の位相を略λ/4ずらすので、本実施形態に係る液晶表示装置200は、半透過型で、ある程度のコントラストでの表示が出来る。
実施形態2に係る他の説明は、実施形態1に準じるので説明を省略する。
(変形例1)
上記実施形態1及び2では、白色表示と黒色表示とについて説明したが、同様の原理で他の色での表示を行うこともできる。また、第1偏光板110と第2偏光板140との透過軸を直交させることによって、例えば、白色表示と黒色表示とを逆転させることもできる。
(その他)
液晶層121に実際にかかる電圧は、液晶層121の性質等によって変わる。図14に、液晶層121のΔnd(リタデーション)を所定の値にしたときの電圧−反射率特性を示す。ここでの特性は、実施形態1に係る液晶表示装置100の構成を採用した場合の電圧−反射率特性であり、電圧は液晶層121に実際にかかる電圧(実効電圧)、反射率は上記実施形態1における反射率と同様の方法(空気を透過した場合についての透過率及び反射率を1とする。)で計測したものである。
図14を参照すると、Δndの値で、電圧を増加したときの反射率の低下の仕方が異なる。Δndの値が、0.07(μm)では、反射率の低下が鈍い。また、Δndの値が、0.3(μm)では、電圧に対する反射率の低下の応答が早すぎる(定電圧で反射率が低下するため、液晶素子121の制御がし難い。)。このため、Δndは、0.1以上0.25以下であることが望ましい。
次に、図15に、液晶層121のΔndを0.21μmにしたときの電圧−反射率、透過率特性を示す。ここでの特性は、実施形態1に係る液晶表示装置100の構成を採用した場合の電圧−反射率、透過率特性と、実施形態2に係る液晶表示装置200の構成を採用した場合の電圧−透過率特性(「同(λ/4追加)」のグラフ)とである。また、液晶表示装置200の電圧−反射率特性は、液晶表示装置100のそれと同じであるので省略する。電圧は液晶層121に実際にかかる電圧(実効電圧)、反射率及び透過率は上記実施形態1及び2における反射率及び透過率と同様の方法(空気を透過した場合についての透過率及び反射率を1とする。)で計測したものである。
図15のように、実施形態1に係る液晶表示装置100については、液晶層121のΔndを0.21μmとした場合に液晶層121に実際にかかる実効電圧が3.6V程度になることによって、反射率及び透過率が低くなる(黒が黒くなる)。このため、液晶層121のΔndを0.21μmとした場合には実効電圧が3.6V程度になるように、液晶素子121に電圧を印加するとよい。
図15のように、実施形態2に係る液晶表示装置200については、液晶層121のΔndを0.21μmとした場合に液晶層121に実際にかかる実効電圧が大きくなれば、透過率が低くなるが、実効電圧が3.6V程度になることによって、反射率が最も低くなる。このため、液晶層121のΔndを0.21μmとした場合には実効電圧が3.6V程度になるように、液晶素子121に電圧を印加するとよい。
このように、電圧印加時のΔndの値が決まっていれば、このときの、電圧−反射率特性、電圧−透過率特性は決定される。これらの特性を参照し、反射率及び透過率が低くなるような実効電圧がかかるように第1電極122b及び第2電極123bに印加する電圧を決定するとよい。例えば、液晶素子に印加することができる電圧範囲で透過率が極小値(最大コントラスト)を得られる液晶層のΔndを設定し、その中で反射率を低くなるような実効電圧が第1の部分121aと第2の部分121bとにそれぞれかかるように、第1電極122b及び第2電極123bに印加する電圧を決定する。
100 液晶表示装置
110 第1偏光板
120 液晶素子
121 液晶層
121c 液晶分子
122 第1基板
122a 第1基材
122b 第1電極
122c 第1絶縁膜
122d 第1配向膜
123 第2基板
123a 第2基材
123b 第2電極
123c 第2絶縁膜
123d 第2配向膜
130 半反射部
140 第2偏光板
150 バックライト
191a 外光
191b〜e 直線偏光
192a バックライト光
192b〜d 直線偏光
193a 外光
193b 直線偏光
193c〜d 円偏光
193e 直線偏光
194a バックライト光
194b〜c 直線偏光
194d 円偏光
200 液晶表示装置
235 位相差板
291a 外光
291b〜e 直線偏光
292a バックライト光
292b 直線偏光
292c〜e 円偏光
293a 外光
293b 直線偏光
293c〜d 円偏光
293e 直線偏光
294a バックライト光
294b 直線偏光
294c〜d 円偏光
294e 直線偏光

Claims (5)

  1. 半透過型の液晶表示装置であって、
    液晶素子と、
    前記液晶素子の表面側に配置された第1偏光板と、
    前記液晶素子の背面側に配置されたバックライトと、
    前記液晶素子と前記バックライトとの間に配置された第2偏光板と、
    前記第2偏光板よりも表面側に配置され、前記バックライトが出射して前記第2偏光板によって偏光された光を透過するとともに、前記第1偏光板を通過して前記液晶素子が透過した光を反射する半反射部と、
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記液晶素子は、垂直配向型であり、電圧が印加された部分が、入射する光の直交する偏光成分の位相を略4分の1波長ずらす、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1偏光板の透過軸と前記第2偏光板の透過軸とは略平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記半反射部よりも背面側に配置された位相差板をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記位相差板は、入射する光の直交する偏光成分の位相を略λ/4ずらし、
    前記液晶素子の電圧が印加された部分は、入射する光の直交する偏光成分の位相を略λ/4ずらす、
    ことを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114019715A (zh) * 2021-11-26 2022-02-08 北京有竹居网络技术有限公司 彩膜基板、显示面板和显示装置

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