JP2011112926A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011112926A
JP2011112926A JP2009270164A JP2009270164A JP2011112926A JP 2011112926 A JP2011112926 A JP 2011112926A JP 2009270164 A JP2009270164 A JP 2009270164A JP 2009270164 A JP2009270164 A JP 2009270164A JP 2011112926 A JP2011112926 A JP 2011112926A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
display device
crystal display
light
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009270164A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Yamaguchi
雅彦 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Seiki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Seiki Co Ltd filed Critical Nippon Seiki Co Ltd
Priority to JP2009270164A priority Critical patent/JP2011112926A/ja
Publication of JP2011112926A publication Critical patent/JP2011112926A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】外光を用いた反射による表示における表示色が暗くなることを軽減した構造の半透過型の液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶層121は、一対の電極に電圧が印加されて液晶分子121cが傾いたときに、入射する光の直交する偏光成分の位相をずらす第1の部分121aと第2の部分121bとを備え、第1の部分121aがずらす位相と第2の部分121bがずらす前記位相とは異なり、半反射部130は、液晶層121と第2偏光板140との間、かつ、少なくとも第1の部分121aに対応して位置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、外光を用いた反射による表示とバックライトの光を用いた透過による表示との両者を行うことが出来る半透過型の液晶表示装置に関する。
従来の液晶表示装置として、液晶素子を2枚の偏光板で挟み、その背面側に反射板を配置したものがあった。しかし、このような液晶表示装置では、外光が、表面側の偏光板→液晶素子→背面側の偏光板→反射板→背面側の偏光板→液晶素子→表面側の偏光板、の順に通過する。このため、外光を用いた反射による表示(特に光を出射する表示)の際に、外光が偏光板を延べ4回通過することになる。外光は偏光板を通過するたびにその一部が偏光板に吸収されるため、このような液晶表示素子では、外光を用いた反射による表示(例えば白色表示)が暗くなってしまう場合があった。
ここで、特許文献1には、一対の透明性基板の内面にそれぞれ電極が形成され、該一対の透明性基板が液晶層を挟んで貼り合わされ、表側の透明性基板外側からの入射光を裏側の透明性基板側の反射部材で反射し、表側の透明性基板外側に返す反射型液晶表示装置において、表側の透明性基板外側に配置される偏光板と、裏側の透明性基板側で反射部材よりも内側に配置される位相差部材とを含むことを特徴とする反射型液晶表示装置が開示されている。このような液晶表示装置によれば、外光が偏光板を2回しか通らないので、外光を用いた反射による表示が暗くなることが軽減される。
特開平10−186357号公報
しかし、特許文献1に記載された反射型液晶表示装置は、完全反射型の液晶表示装置であるので、この特許文献1に記載された技術を半透過型の液晶表示装置にそのまま適用することは出来ない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、外光を用いた反射による表示が暗くなることを軽減することが出来る半透過型の液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明に係る液晶表示装置は、
背面側にバックライトが配置される半透過型の液晶表示装置であって、
対向する一対の電極と前記一対の電極に挟まれた液晶層とを備え、前記液晶層は前記一対の電極に電圧が印加されることによって傾く液晶分子を含む、液晶素子と、
前記液晶素子の表面側に配置された第1偏光板と、
前記液晶素子の背面側かつ前記液晶素子と前記バックライトとの間に配置された第2偏光板と、
背面側からの光を透過するとともに、表面側からの光を反射する半反射部と、を備え、
前記液晶層は、前記一対の電極に電圧が印加されて前記液晶分子が傾いたときに、入射する光の直交する偏光成分の位相をずらす第1の部分と第2の部分とを備え、
前記第1の部分がずらす前記位相と前記第2の部分がずらす前記位相とは異なり、
前記半反射部は、前記液晶層と前記第2偏光板との間、かつ、少なくとも前記第1の部分に対応して位置する。
本発明に係る液晶表示装置によれば、半透過型であっても、外光を用いた反射による表示が暗くなることが軽減される。
本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の構成を説明するための分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の概略断面図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が備える複数の第1電極及び複数の第2電極と両者の一部拡大図とを示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の概略分解断面図であり、液晶素子に電圧が印加されていない状態における光の進路を1点鎖矢印で例示した図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う表示であって、電圧が印加されていない状態での反射及び透過による表示の原理を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の概略分解断面図であり、液晶素子に電圧が印加された状態における光の進路を1点鎖矢印で例示した図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う表示であって、電圧が印加された状態での反射及び透過による表示の原理を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置の概略分解断面図であり、光の進路を1点鎖矢印で例示した図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が備える複数の第1電極及び複数の第2電極と両者の一部拡大図とを示す図であり、さらに、第2電極と反射部との関係を示す図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う反射表示の反射率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の実施形態2に係る液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、従来の液晶表示装置が行う透過表示の透過率等の測定結果と、を比較した表を示す図である。 本発明の変形例1に係る液晶表示装置が備える第1電極の一部拡大図を示す図であり、さらに、第1電極と誘電体膜との関係を示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の液晶層のΔndについての電圧−反射率特性の一例のグラフを示す図である。 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の液晶層のΔndについての電圧−透過率特性の一例のグラフを示す図である。
本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施形態及び図面によって限定されるものではない。下記の実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
また、下記の説明では、所定の構成要素の、液晶表示装置の表示面前方(液晶表示装置の鑑賞者の方向)に向いた面を表面といい、表面と反対側の面を背面という。また、図面において、同様の機能を有するもの等については、同じ符号を付して説明する。また、図面において、同じ符号を付すことが出来る構成要素が複数ある場合には、その一部についてのみ符号を付した場合がある。
(実施形態1)
(液晶表示装置の構成)
まず、本実施形態に係る液晶表示装置100の構成を、図1及び図2を参照して説明する。なお、図2における液晶分子121cは模式的に描かれている(他の図においても同じ)。
本実施形態に係る液晶表示装置100は、第1偏光板110と、液晶素子120と、半反射部130と、第2偏光板140と、バックライト150と、を備える。液晶表示装置100は、背面側からバックライト150に照らされるものであればよく、バックライト150を備えなくてもよい。
第1偏光板110の背面側には、液晶素子120が配置される。液晶素子120の背面側には、半反射部130が配置される。半反射部130の背面側には、第2偏光板140が配置される。第2偏光板140の背面側には、バックライト150が配置される。液晶表示装置100が備える各構成要素は、隣り合うもの同士、互いに当接又は近接するか、固着される。
第1偏光板110は、表面側又は裏面側から入射する光を第1偏光板110の透過軸(偏光軸)に沿った方向の直線偏光として出射する。第2偏光板140は、表面側又は裏面側から入射する光を第2偏光板140の透過軸に沿った方向の直線偏光として出射する。なお、第1偏光板110の透過軸と第2偏光板140の透過軸とは平行である(平行ニコル)。第1偏光板110及び第2偏光板140は、それぞれ、例えば、ポリビニルアルコール(PVA(polyvinyl alcohol))フィルムをセルローストリアセテート(TAC(Triacetylcellulose))フィルムによって挟んだ積層体によって構成される。
液晶素子120は、液晶層121と、第1基板122と、第2基板123と、を備える。液晶素子120は、ここでは、垂直配向型のVA(Vertical Alignment)方式の素子である。
液晶層121は、第1基板122と第2基板123とによって挟まれている。液晶層121は、液晶分子121c(液晶層に電圧がかかることによって傾く液晶分子)を含む。第1基板122と第2基板123とは、図示しないシール部材を挟んで、所定の距離を保って対向するように重ね合わされ、固着される。第1基板122と第2基板123とシール部材とによって形成される密閉空間に液晶材料が閉じこめられ、液晶層121が形成される。液晶材料は、例えば、誘電率異方性が負の特性を持つ。
第1基板122は、第1基材122aと第1電極122bと第1絶縁膜122cと第1配向膜122dとを備える。
第1基材122aは、透明基板(例えば透明ガラス基板)であり光を透過する。
第1電極122bは、光を透過する透明電極(例えば、ITO(酸化インジウムスズ)によって形成される。)である。第1電極122bは、平面形状(第1基材122aの主面の法線方向から見た形状)が所定形状になるように、第1基材122aの主面上に形成される。第1電極122bは、公知の方法(例えば、スパッタ、蒸着、又は、エッチング)によって形成される。
第1絶縁膜122cは、第1電極122bを絶縁保護する膜(例えば、二酸化ケイ素によって形成される。)であり、第1電極122bを覆うように、第1基材122aの主面上に形成される。
第1配向膜122dは、液晶層121に接する膜(例えば、ポリイミドによって形成される。)である。第1配向膜122dは、第1絶縁膜122cを覆うように、第1絶縁膜122c上に形成される。第1配向膜122dは、初期状態において、液晶層121に含まれる液晶分子121c等を、液晶分子121cの長尺方向が液晶層121の厚さ方向(第1基板122の主面に対する法線方向)に沿うように立たせる、所謂垂直配向膜である。初期状態とは、液晶層121に電圧がかかっていない状態である。また、液晶層121の液晶分子121cは、液晶層121に電圧がかかると、液晶層121の厚さ方向に対して角度を有するように所定方向に傾く(なお、傾かない液晶分子が液晶層に存在する場合もある)。なお、第1配向膜122dの表面は、適宜、ラビング処理される。
第1絶縁膜122c及び第1配向膜122dは、それぞれ、公知の方法(例えば、フレクソ印刷)によって形成される。
第2基板123は、第1基板122と略同様の構成を有するので詳細な説明は省略する。ここで、第1基材122aは、第2基材123aに対応する。第1電極122bは、第2電極123bに対応する。第1絶縁膜122cは、第2絶縁膜123cに対応する。第1配向膜122dは、第2配向膜123dに対応する。
なお、第1配向膜122dのラビング角と第2配向膜123dのラビング角は適宜決定できる(ラビング処理しなくても良い。)が、ここでは、例えば、第1配向膜122dのラビング角度は225度とし、第2配向膜123dのラビング角度を45度として、ツイスト角が0度となるように、第1配向膜122dと第2配向膜123dとをアンチパラレルラビングする。このため、第1偏光板110及び第2偏光板140の透過軸(又は透過軸に対して90度の方向に沿った吸収軸)とラビング軸との角が45度になっている(黒表示の時に理想的には最も黒くなる)。
第1電極122b及び第2電極123bは、液晶層121を挟んで対向する一対の電極である。この一対の電極に電圧が印加され、液晶層121に電圧(上記の絶縁膜がある分、実際に液晶層121にかかる電圧の値は、一対の電極に印加される電圧の値と異なる場合がある。)がかかる。対向する第1電極122bと第2電極123bとは、平面形状の外形が同じ形状になっている。対向する第1電極122bと第2電極123bとは、複数組形成される。複数組のうちの少なくとも一部の組の第1電極122bと第2電極123bとに電圧を印加し液晶層121の一部に電圧をかけることによって、液晶層121における電圧がかかる部分の液晶分子121cが傾き、液晶表示装置100の表示面の所定領域の色が、例えば、白から黒に変化する。これによって、所定の表示が表示面に表現される(セグメント表示)。
各組を構成する第1電極122bと第2電極123bとによって挟まれた液晶層121は、第1の部分121a(点線で囲まれた部分)と第2の部分121b(点線で囲まれた部分)とを含む。第1の部分121aは、外光の制御を液晶分子121cによって行うための外光制御領域であり、第2の部分121bは、バックライト150からの光(バックライト光)の制御を液晶分子121cによって行うためのバックライト光制御領域である。なお、第1の部分121aは第1電極122bの領域122ba(点線で囲まれた部分)と第2電極123bの領域123ba(点線で囲まれた部分)とによって挟まれる。第2の部分121bは第1電極122bの領域122bb(点線で囲まれた部分)と第2電極123bの領域123bb(点線で囲まれた部分)とによって挟まれる。
ここで、第1電極122b及び第2電極123bについて、図3を参照してより詳細に説明する。複数の第1電極122b及び複数の第2電極123bは、例えば、数字の「0」から「9」をセグメント表示できるような形状で形成される。なお、両者は、液晶層121の厚さ方向から見た場合に、輪郭が略完全に重なる。図3では、複数の第1電極122bと複数の第2電極123bとが示され、点線丸で囲んだ部分の拡大した第1電極122b及び第2電極123bが示されている。図3では、領域122ba、領域123ba、領域122bb、領域123bbは1点鎖線で囲まれた領域である。
また、第1電極122bは、貫通孔122bc(ここでは、スリット)を備える。この貫通孔122bcは、第1電極122bの領域122baに形成される。貫通孔122bcは、適宜の形状で形成される。第1の部分121aに電圧をかけたとき、この貫通孔122bcによって第1の部分121aには斜め電界が発生する(図6の矢印参照)。一方、第2の部分121bに電圧をかけたとき、第2の部分121bには液晶層121の厚さ方向に沿った電界が発生する(図6の矢印参照)。液晶分子121cは電界の方向に応じて傾くので、電界の方向の違いによって、第1の部分121aの液晶分子121cの傾き方が、第2の部分121bの液晶分子121cの傾き方と異なることになる(図6参照)。
そして、傾き方の違いによって、電圧印加時(第1の電極及び第2の電極に対して電圧が印加されたときをいう。以下同じ)の第1の部分121aと第2の部分121bとは、性質が異なることになる。
電圧印加時の第1の部分121aは、入射する直線偏光(略直線偏光も含む。本発明において同じ。)を円偏光(略円偏光も含む。本発明において同じ。)として出射する。具体的には、電圧印加時の第1の部分121aは、入射した直線偏光の直交する偏光成分の位相を略4分の1波長分ずらすことで、入射した直線偏光を円偏光に変化させて出射する。電圧がかけられた第1の部分121aは、4分の1波長板(λ/4波長板)と同等の機能を有する。
電圧印加時の第2の部分121bは、入射する直線偏光を略90度回転させて出射する。具体的には、電圧印加時の第2の部分121bは、入射した直線偏光の直交する偏光成分の位相を半波長分ずらすことで、入射した直線偏光を略90度回転させた直線偏光に変化させて出射する。電圧がかけられた第2の部分121bは、半波長板(λ/2波長板)と同等の機能を有する。
電圧印加時の第1の部分121aと第2の部分121bとが、上記の機能を有するように、第1電極122bと第2電極123bとへ印加する電圧、貫通孔122bcの形状等の諸条件を決定する。なお、貫通孔122bcは、電圧印加時の第1の部分121aが上記の機能を有するように形成されればよいので、貫通孔122bcは、第1電極122bの領域122baと第2電極123bの領域123baとのうちの少なくとも一方に形成すればよい。
図1及び図2を参照した液晶表示装置100の構成の説明に戻る。
半反射部130は、表面側からの光を反射し、背面側からの光を透過するものであり、例えば、酸化チタン等の反射フィラーが分散された半透過反射板、ハーフミラー等によって構成される。半反射部130は、半反射板によって構成されてもよいし、液晶素子120の背面、第2偏光板140の表面、第2基材123aの液晶層121側の面等に印刷等によって直接形成された半反射層であってもよい。半反射部130は、液晶層121と第2偏光板140との間、つまり、液晶層121よりも背面側かつ第2偏光板140よりも表面側に位置すればよい。
バックライト150は、所定の光を面状に出射して液晶素子120等を照らす。バックライト150は、液晶表示素子の使用中に常に発光してもよいし、図示しない制御部からの制御信号に応じて、所定の時期(周囲が暗いとき等)に発光してもよい。バックライト150は、例えば、発光ダイオードと導光部材との組み合わせによって構成される。
(液晶表示装置100の表示原理)
次に本実施形態に係る液晶表示装置100の表示原理を図4乃至図7を参照して説明する。図4及び図6において、1点鎖線矢印は光の経路を模式的に示すものである。図5及び図7において、点線矢印は光の進路を模式的に示すものであり、点線矢印上にあるものは、その位置での光が有する方向成分(例えば偏光方向)を模式的に示すものである。
まず、液晶素子120(液晶層121を挟む一対の電極)に電圧が印加されていない場合の液晶表示装置100の表示原理(反射表示及び透過表示)を図4及び図5を参照して説明する。
第1の部分121aの位置における外光を用いた反射による反射表示(光を出射する表示)では、まず電灯の光、太陽光等である外光191a(様々な方向成分を有する白色光)が第1偏光板110を通過する。外光191aが第1偏光板110を通過するとき、第1偏光板110は、外光191aを透過軸に沿った方向の直線偏光191bに偏光し、出射する。
直線偏光191bは、液晶素子120に入射する。ここでは、液晶素子120には電圧が印加されず、第1の部分121aの液晶分子121cは略垂直に立ったままなので、直線偏光191bは、偏光方向が変更されずに、そのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光191cとする。)。
直線偏光191cは、表面側から半反射部130に到達し、半反射部130によって反射されるが、このときも直線偏光191cの偏光方向は変更されない(半反射部130による反射後の光を直線偏光191dとする。)。
直線偏光191dは、再び液晶素子120を通過するが、上記同様、液晶素子120には電圧が印加されていないため、液晶素子120をそのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光191eとする。)。
直線偏光191eは、第1偏光板110を通過するが、直線偏光191eは、直線偏光191bと同じ偏光方向のため(直線偏光191bから偏光方向が変更されていないため)、直線偏光191eは第1偏光板110をそのまま通過する。このため、第1偏光板110は、白色光を出射する。
これによって、電圧がかかっていないときの第1の部分121aに対応する位置において、外光191aが液晶表示装置100に入射した場合、白色光が液晶表示装置100の表示面から出射される。つまり、反射表示において白色表示がなされる。
第2の部分121bの位置でのバックライト光の透過による透過表示(光を出射する表示)では、まずバックライト光192a(様々な方向成分を有する白色光)が第2偏光板140を通過する。バックライト光192aが第2偏光板140を通過するとき、第2偏光板140は、バックライト光192aを透過軸に沿った方向の直線偏光192bに偏光し、出射する。
直線偏光192bは、背面側から半反射部130に到達しているので、半反射部130を通過する。このとき、直線偏光192bの偏光方向は変更されない(半反射部130通過後の光(半反射部130が出射する光)を直線偏光192cとする。)。
直線偏光192cは、液晶素子120に入射する。ここでは、液晶素子120には電圧が印加されず、液晶分子121cは垂直に立ったままなので、直線偏光192cは、偏光方向が変更されずに、そのまま通過する(液晶素子120通過後の光(液晶素子120から出射される光)を直線偏光191dとする。)。
直線偏光192dは、第1偏光板110を通過するが、直線偏光192dは、直線偏光192bと同じ偏光方向のため(第1偏光板110と第2偏光板140とは、同じ方向の透過軸を有し、直線偏光192bから偏光方向が変更されていないため)、直線偏光192dは第1偏光板110をそのまま通過する。このため、白色光が第1偏光板110から出射される。
これによって、電圧がかかっていないときの第1の部分121aに対応する位置において、バックライト光192aが液晶表示装置100内に入射した場合、白色光が液晶表示装置100の表示面から出射される。つまり、透過表示において白色表示がなされる。
なお、上記外光191aの反射による白色表示は、電圧が印加されていない第2の部分121b及び、液晶表示素子における第1電極122b及び第2電極123bが形成されていない部分等の位置でも行われる。また、上記バックライト光192aの透過による白色表示は、電圧が印加されていない第1の部分121a及び、液晶表示素子における第1電極122b及び第2電極123bが形成されていない部分等の位置でも行われる。このように、液晶表示素子は、液晶素子120(液晶層121を挟む一対の電極)に電圧が印加されていない状態では、外光及び又はバックライト光を使用して表示面全体を白色にする表示を行う。
次に、液晶素子120(液晶層121を挟む一対の電極)に電圧が印加されている場合の液晶表示装置100の表示原理(透過表示及び反射表示)を図6及び図7を参照して説明する。
第1の部分121aの位置における外光を用いた反射による反射表示(光を出射しない表示)では、まず電灯の光、太陽光等である外光193a(様々な方向成分を有する白色光)が第1偏光板110を通過する。外光193aが第1偏光板110を通過するとき、第1偏光板110は、外光193aを透過軸に沿った方向の直線偏光193bに偏光し、出射する。
直線偏光193bは、液晶素子120に入射する。ここでは、液晶層121に電圧かかっており、貫通孔122bcによって第1の部分121aには斜め電界(図7の矢印参照)が発生する。この斜め電界に応じて、第1の部分121aの液晶分子121cが傾く。このような液晶分子121cの傾きによって、この第1の部分121aを通過する直線偏光193bは、円偏光193cに偏光され、出射される。
円偏光193cは、表面側から半反射部130に到達し、半反射部130によって反射されるが、このとき、円偏光193cは回転方向が逆になる(半反射部130による反射後の光を円偏光193dとする。)。
円偏光193dは再び液晶素子120を通過するが、上記同様、液晶層121には電圧がかかっており、第1の部分121aはλ/4波長板と同等の機能を有するので、円偏光193dは第1の部分121aで直線偏光193eに偏光されて出射される。
直線偏光193eは、第1偏光板110に到達する(入射する)が、直線偏光193eは、直線偏光193bに比べて90度回転した偏光方向になっている。これは、直線偏光193bがλ/4波長板と同等の機能を有する第1の部分121aを2回通過する(つまり、λ/2波長板と同等の機能有する部分を1回通過する)からである。このような直線偏光193eは第1偏光板110を通過出来ずに略全て吸収される。このため、表示面における、電圧が印加された第1の部分121aに対応する領域は黒表示される。
これによって、電圧印加時の第1の部分121aについて外光193aが液晶表示装置100に入射しても、光が液晶表示装置100の表示面から出射されずに、この第1の部分121aに対応する領域(表示面における領域)は黒色表示になる(反射表示における黒色表示)。
第2の部分121bの位置における外光を用いた透過による透過表示(光を出射しない表示)では、バックライト光194a(様々な方向成分を有する白色光)が第2偏光板140を通過する。バックライト光194aが第2偏光板140を通過するとき、第2偏光板140は、バックライト光194aを透過軸に沿った方向の直線偏光194bに偏光し、出射する。
直線偏光194bは、背面側から半反射部130に到達しているので、半反射部130を通過する。このとき、直線偏光194bの偏光方向は変更されない(半反射部130通過後の光(半反射部130が出射する光)を直線偏光194cとする。)。
直線偏光194cは、液晶素子120に入射する。ここでは、液晶層121には電圧がかかっており、電圧印加時の第2の部分121bの液晶分子121cは傾く。このような液晶分子121cの傾きによって、この第2の部分121bを通過する直線偏光194cは、偏光方向が略90度回転するように偏光され、出射される(液晶素子120を出射する光を直線偏光194dとする。)。
直線偏光194dは、第1偏光板110に到達する(入射する)が、直線偏光194dは、直線偏光194bに比べて略90度回転した偏光方向になっている。これは、直線偏光194bがλ/2波長板と同等の機能を有する第2の部分121bを通過するからである。このような直線偏光194dは第1偏光板110を通過出来ずに略全て吸収される。このため、表示面における、電圧が印加された第1の部分121aに対応する領域は黒表示される。
これによって、電圧印加時の第2の部分121bについてバックライト光194aが液晶表示装置100に入射しても、光が液晶表示装置100の表示面から出射されずに、この第2の部分121bに対応する領域は黒色表示になる(透過表示における黒色表示)。
なお、実際には、電圧印加時における第1の部分121aに対応する領域では、バックライト光が液晶表示装置100内を通過して出射する(当然偏光等される)。また、電圧印加時における第2の部分121bに対応する領域でも、外光が液晶表示装置100内で反射されて出射する(当然偏光等される)。このため、第1の部分121a及び第2の部分121bいずれについても、黒色表示時の黒色は薄まる。但し、どちらの部分でも、液晶表示装置100内を進む光(バックライト光又は外光)のうちのある量の光は、液晶表示装置100から出射されないので、電圧がかかる第1の部分121a及び第2の部分121bにおける、液晶表示装置100の表示面の領域(つまり電圧が印加される第1電極122b及び第2電極123bの領域)は、ある程度の度合いの黒色表示になる。
ここで、本実施形態に係る液晶表示装置100の表示と、従来の液晶表示装置の表示と、を比較する。
ここでの比較で使用した本実施形態に係る液晶表示装置100(図2の構成参照)は、上記説明の他、具体的に下記のような仕様の装置である。
(1)第1偏光板110の透過軸と第2偏光板140の透過軸とが成す角は、0度(平行ニコル)。
(2)液晶層121には、電界に対して垂直に向くNn液晶を使用。
(3)電圧がかかったときの液晶層121のΔn(屈折率差)=0.07
(4)液晶層121の厚さ(第1電極122bと第2電極123bとの間の長さ)であるセルギャップ(d)=6.0μm
(5)液晶分子121cのプレチルト角θp=89°
(6)ツイスト角=0°
(7)第1配向膜122dのラビング角=225度
(8)第2配向膜123dのラビング角=45度
(9)第1電極122b及び第2電極123bに印加する電圧=3〜5V前後(スタティック駆動)
(10)スリットの幅=20μm、ピッチ(隣り合うスリットの中央軸間の距離)=100μm
従来の液晶表示装置(液晶素子の電極に貫通孔は形成されておらず、液晶素子を2枚の偏光板(第1偏光板及び第2偏光板)で挟み、その背面側に反射板を配置したもの)は、具体的に下記のような仕様の装置である。
(1)第1偏光板の透過軸と第2偏光板の透過軸とが成す角は、90度。
(2)液晶素子は、水平配向型で、液晶層は電界に対して沿うNp液晶を使用。
(3)電圧がかかったときの液晶層のΔn(屈折率差)=約0.1
(4)液晶層の厚さ(第1電極と第2電極との間の長さ)であるセルギャップ(d)=約6μm
(5)液晶分子のプレチルト角θp=約1〜3度
(6)ツイスト角=90度
(7)第1配向膜のラビング角=−45度(表示面前方から見た場合の時計回りを−とする。)
(8)第2配向膜のラビング角=+45度
(9)第1電極及び第2電極に印加する電圧=3〜5V前後(スタティック駆動)
上記二つの液晶表示装置について、外光による反射表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、反射率、CR(Contrast Ratio)、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、両者のバックライトは点灯させていない。また、反射率は、外光を用いて白表示している領域の反射率であり、リング光源を用いた横河メータ&インスツルメンツ株式会社製の反射色彩計を用いて20度入射0度測定で測定した。また、反射率については、標準白色板の反射光を反射率100%の反射光とした。色度座標については、前記反射色彩計を用いて20度入射0度測定で測定した。CRについては、一対の電極(第1電極122b及び第2電極123b)を用いて黒表示したときの表示領域(一対の電極に対応する領域)と、この表示領域の周辺の白表示した領域と、のコントラスト比を、前記反射色彩計を用いて20度入射0度測定でを用いて測定した。
その結果を図8に示す。図8に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、反射率が良い。これは、従来の液晶表示装置では外光が偏光板を計4回通過することによって、外光が偏光板に吸収されてしまうが、本実施形態に係る液晶表示装置100では、外光が偏光板を計2回通過するだけなので、外光が偏光板に吸収される量が少ないからであると考えられる。このように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示の時に外光が偏光板を2回しか通らない構造になっているので、白色表示等の表示(黒色表示を除く)が明るい。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、白色表示における白色の白の質が良い(色度座標参照、x=0.32,y=0.33の値が無彩色の白に近いことになる。)。本実施形態に係る液晶表示装置100は、白色表示における白の色度座標がx=0.325,y=0.348であるので、従来の液晶表示装置に比べて白の質(無彩色に近い方が質が良いとする。)が改善されている。偏光板は一般的に透過する光の青成分を吸収してしまう。本実施形態に係る液晶表示装置100と従来の液晶表示装置とを比較すると、外光が偏光板を通過する回数は、本実施形態に係る液晶表示装置100の方が少ないため、光の青成分の吸収が少なく、本実施形態に係る液晶表示装置100が表示する白色の白の質の方が良いと考えられる。また、上記色度座標を参照すると、本実施形態に係る液晶表示装置100が表示する白色は、十分に質の高いものである。このように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示の時に外光が偏光板を2回しか通らない構造になっているので、表示色の本来の表示させたい色と異なってしまうことを軽減出来る。特に、白表示おける白の質が下がることを軽減出来る。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、CRが劣るが、これは、上記で説明したように、黒表示における第1の部分121a及び第2の部分121bいずれについても、黒色表示時の黒色が薄まるからであると考えられる。しかし、ある程度のCRは得られているため、本実施形態に係る液晶表示装置100は、液晶表示装置100としての最低限の性能以上の性能を具備する構造であると考えられる。
次に上記二つの液晶表示装置について、バックライト光による透過表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、透過率、CR、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、外光は遮断し(暗いところで測定した。)、バックライト150を点灯させた。透過率は、バックライト150を用いて白表示している領域の透過率であり、輝度計(株式会社トプコン製、色彩輝度計BM−5A)を用いて測定した。また、透過率において、バックライト光の明るさの光を100%の光とした。色度座標及びCRの測定についても、上記輝度計を用いて測定した。また、色度座標及びCRの他の説明は、上記と同様である。
その結果を図9に示す。図9に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、透過率が略同じである。これは、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、いずれも、透過表示の際にバックライト光が偏光板を計2回通過し、バックライト光の偏光板の通過回数は同じであるからと考えられる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、白の質についても略同じである。これは、本実施形態に係る液晶表示装置100と、従来の液晶表示装置とは、いずれも、透過表示の際にバックライト光が偏光板を計2回通過し、バックライト光の偏光板の通過回数が同じであるからと考えられる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、従来の液晶表示装置に比べて、CRが劣るが、これは、上記で説明したように、黒表示における第1の部分121a及び第2の部分121bのいずれに対応する領域(表示面の領域)についても、黒色表示時の黒色が薄まるからであると考えられる。しかし、ある程度のCRは得られているため、本実施形態に係る液晶表示装置100は、液晶表示装置100としての最低限の性能以上の性能を具備する構造であると考えられる。
上記のように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示及び透過表示についてCRが従来のものよりも劣るが、本実施形態に係る液晶表示装置100は、CRよりも、反射表示における、反射率及び表示色についての改善を優先したものである。これによって、本実施形態に係る液晶表示装置100は、良好な反射率及び表示色で表示ができる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、反射表示及び透過表示についてある程度のCRが得られている。これは、液晶層121に、液晶分子121cの倒れ方が異なる、第1の部分121aと第2の部分121bとを形成し、通過する光の偏光を第1の部分121aと第2の部分121bとで異ならせたことによる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100は、表示が全体として明るいものとなっている。
(実施形態1のまとめ)
上記で説明したように、本実施形態に係る液晶表示装置100は、背面側にバックライト150が配置される半透過型の液晶表示装置100であり、対向する一対の電極(第1電極122b及び第2電極123b)と一対の電極に挟まれた液晶層121とを備え、液晶層121は一対の電極に電圧が印加されることによって傾く液晶分子121cを含む液晶素子120と、液晶素子120の表面側に配置された第1偏光板110と、液晶素子120の背面側かつ液晶素子120とバックライト150との間に配置された第2偏光板140と、背面側からの光を透過するとともに、表面側からの光を反射する半反射部130と、を備える。
さらに、液晶層121は、一対の電極に電圧が印加されて液晶分子121cが傾いたときに、入射する光の直交する偏光成分の位相をずらす第1の部分121aと第2の部分121bとを備え、第1の部分121aがずらす位相と前記第2の部分121bがずらす位相とは異なり、半反射部130は、液晶層121と第2偏光板140との間、かつ、少なくとも第1の部分121aに対応して位置する。
上記のような構成によって、また、上記で説明したように、反射表示において外光が偏光板を2回しか通らず、また、通過する光の偏光を第1の部分121aと第2の部分121bとで異ならせるので、本実施形態に係る液晶表示装置100は、半透過型であっても、全体的に良好な表示、特に、反射率及び表示色について改善された良好な表示が出来る構造を有する。これにより、特に白色表示等の所定色(黒色を除く。)の表示が暗くなることを防ぐことができる。
さらに、本実施形態に係る液晶表示装置100では、第1の部分121aは、入射する光(特に外光)の偏光成分の位相を略半波長ずらし、第2の部分121bは、入射する光(特にバックライト光)の偏光成分の位相を略1/4波長ずらす。これによって、全体的に良好な表示が得られる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、一対の電極の、前記第1の部分121aを挟んで対向する部分の少なくとも一方に貫通孔122bcが形成されている。このような構造によって、簡単な構造及び行程(例えば、電極のパターニング等)で、第1の部分121aと第2の部分121bとを形成出来る。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、液晶素子120は、一対の電極に電圧が印加された場合に、第1の部分121aにかかる電圧が第2の部分121bにかかる電圧よりも小さくなるように形成されている。これによって、通過する光の偏光を第1の部分121aと第2の部分121bとで異ならせることができる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、光路長の異なる反射表示と透過表示とを同じ一対の電極で出来る。すなわち、同じ液晶ギャップ及び同じ印加電圧で反射表示と透過表示とが行われる。これによって、簡単な構造で反射表示と透過表示が行われる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100に印加する電圧自体は従来の液晶表示装置と同じダイナミックまたはスタティック電圧を使用できる。また、本実施形態に係る液晶表示装置100では、追加工程や複雑な構造なしに反射/透過ともに明るく無彩色な白表示が可能となる。
(実施形態2)
実施形態2に係る液晶表示装置200は、実施形態1に係る液晶表示装置100と基本的に同様の構成を有するが、半反射部130の代わりに反射部(アルミ等のパターニング等によって構成され、光を透過しない。)223eを備える。以下、実施形態2に係る液晶表示装置200の構成等のうち第1実施形態と異なる構成等について、図10及び図11を参照して説明する。なお、実施形態2において、実施形態1と同様のものは、同じ符号を付している。
実施形態1と実施形態2とでは、液晶素子120が異なる。また、実施形態2に係る液晶表示装置200は、半反射部130を備えない。液晶素子120は、実施形態1と同様の第1基板122と液晶層121とを備えるが、さらに、実施形態1の第2基板123の代わりに第2基板223を備える。
第2基板223は、実施形態1の第2基板123にさらに反射部223eを追加した構成である。具体的には、第2基板223は、第2基材123aと、第2電極123bと、第2絶縁膜123cと、第2配向膜123dと、さらに、第2電極123b上に形成された反射部223eとを備える。この反射部223eは、アルミ等をパターニングして形成される。反射部223eは、第1の部分121aにのみ対応して形成され、第2の部分121bに対応しては形成されない。つまり、この反射部223eは、平面形状が第1の部分121a(領域123ba)と略同じ形状を有し、第1の部分121aにのみ対応して位置する。
この反射部223eは、背面側からの光を遮断するとともに、表面側からの光を反射する。これによって、第1の部分121aについてはバックライト光が透過することが略なくなる。また、第2の部分121bについては外光は反射されずに進む(図10の1点鎖線矢印参照(光の進路を示したもの))。このような反射部223eによって、黒表示のときに、余計な光(第1の部分121aにおけるバックライト光、第2の部分121bにおける反射された外光)が黒表示した領域から出射されること(黒が薄まること)が防止又は軽減される。
反射部223eの形状、位置等については、適宜変更できる。反射部223eは、液晶層121よりも背面側かつ第2偏光板140よりも表面側に位置すればよい。反射部223eは、液晶素子120の背面側(第2基板123の背面側)にあってもよい。また、第2基材123aと第2電極123bとの間、第2絶縁膜123cと第2配向膜123dとの間等にあってもよい。また、反射部223eが鏡面メタルでは反射の表示品位が低下するので第1偏光板110の背面などに拡散層を形成してもよい。
ここで、本実施形態に係る液晶表示装置200の表示と、従来の液晶表示装置の表示と、を比較する。
ここでの比較で使用した本実施形態に係る液晶表示装置200(図11の構成参照)は、幅50μm、ピッチ(隣り合う反射部の中央軸間の距離)100μmの反射部223eを第1電極122bの上に形成した(開口率50%)ものである。また、この液晶層121値のその他の具体的な仕様等は、実施形態1である。
従来の液晶表示装置は、実施形態1で説明した従来の液晶表示装置と同様のものである。
上記二つの液晶表示装置について、外光による反射表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、反射率、CR、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、両者のバックライト150は点灯させていない。また、反射率は、外光を用いて白表示している領域(第1の部分121a及び第2の部分121bに対応する領域)の反射率である。反射率、CR、色度座標についての他の説明は、実施形態1と同様である。
結果を図12に示す。図12に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置200は、従来の液晶表示装置に比べて、反射率が悪くなっている。これは、反射部223eの面積が従来の液晶表示装置の反射部に比べて小さくなっているためと考えられる。しかし、CRが従来の液晶表示装置と同等になっており、さらに、実施形態1よりもよくなっている。これは、反射部223eを第1の部分121aのみに対応して形成することによって、第1の部分121aに対応する領域ではバックライト光が透過せず、第2の部分121bに対応する領域では外光が反射しないため、黒表示における第1の部分121a及び第2の部分121bに対応する領域いずれについても余計な光の影響が防止又は軽減され、黒色表示時の黒色が薄まることが軽減されていると考えられる。
また、実施形態1と同様に、本実施形態に係る液晶表示装置200は、従来の液晶表示装置に比べて、白色表示における白色の白の質が良い。実施形態1と同様、本実施形態に係る液晶表示装置200が、反射表示の時に外光が偏光板を2回しか通らない構造になっているからである。
次に上記二つの液晶表示装置200について、バックライト光による透過表示(白色表示及び黒色表示)をしたときの、透過率、CR、白色表示における白色の色度座標を測定した。なお、このとき、外光は遮断し(暗いところで測定した。)、バックライト150を点灯させた。また、透過率は、バックライト光を用いて白表示している領域(第1の部分121a及び第2の部分121bに対応する領域)の反射率である。透過率、CR、色度座標についての他の説明は、実施形態1と同様である。
結果を図13に示す。図13に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置200は、従来の液晶表示装置に比べて、透過率が悪くなっている。これは、反射部223eが形成されることによって、バックライト光が透過する面積が減少しているからと考えられる。しかし、CRが従来の液晶表示装置と同等になっており、さらに、実施形態1よりもよくなっている。これは、反射部223eを第1の部分121aのみに対応して形成することによって、第1の部分121aに対応する領域ではバックライト光が透過せず、第2の部分121bに対応する領域では外光が反射しないため、黒表示における第1の部分121a及び第2の部分121bに対応する領域いずれについても余計な光の影響が防止又は軽減され、黒色表示時の黒色が薄まることが軽減されていると考えられる。
また、実施形態1と同様に、本実施形態に係る液晶表示装置200は、白色表示における白色の白の質が良い。実施形態1と同様、本実施形態に係る液晶表示装置200が、反射表示の時にバックライト光が偏光板を2回しか通らない構造になっているからである。
以上、本実施形態に係る液晶表示装置200は、第1の部分121aに対応して位置し、外光を反射しバックライト150の光を透過しない反射部223eを備えることによって、全体の表示輝度は下がるが、高コントラストで良好な黒表示が出来る。
実施形態2に係る他の説明は、実施形態1に準じるので説明を省略する。
(変形例1)
実施形態1及び2では、一対の電極に電圧が印加されて液晶分子121cが傾いたときに、入射する光の直交する偏光成分の位相をずらす第1の部分121aと第2の部分121bとを備え、第1の部分121aがずらす位相と前記第2の部分121bがずらす位相とは異なる液晶素子120の一例として、電極に貫通孔122bcを形成した液晶素子120を例にして説明したが、液晶素子120は、このような特徴をもつ素子であれば、他の構成によって実現されてもよい。
特に、液晶素子120は、一対の電極に電圧が印加された場合に、第1の部分121aにかかる電圧が第2の部分121bにかかる電圧よりも小さくなるような構成であればよい。そして、第1の部分121aは、入射する光の偏光成分の位相を略半波長ずらし、第2の部分121bは、入射する光の偏光成分の位相を略1/4波長ずらすものであればよい。
このような構成として、第1の部分121aに対応させて誘電体膜122kを形成する構成、第1電極122b又は第2電極123bについて、第1の部分121aに対応する領域と第2の部分121bに対応する領域との抵抗値を異ならせる構成、第1電極122b又は第2電極123bについて、第1の部分121aに対応する領域と第2の部分121bに対応する領域との厚さを異ならせる(例えば、第1の部分121aに対応する領域の電極の厚さを薄くする)等がある。また、これらの構成及び貫通孔122bcを形成する構成等を適宜組み合わせても良い。
誘電体膜122kを形成する場合、例えば、貫通孔122bcの代わりに、第1の部分121aに対応させて第1基板122に誘電体膜122kを形成する。第1電極122bの形状と、誘電体膜122kの形状とについて、図14に示す。誘電体膜122k(点線で表現した部分)は、第1の部分121aと平面形状が略同一になるように形成される。
なお、誘電体膜122kは、第1基板122と第2基板123とのうちの少なくとも一方に形成されればよい。
誘電体膜122kは、第1絶縁膜122c又は第2絶縁膜123cの厚さを厚くした部分であっても良いし、第1の部分121aに対応する領域において第1絶縁膜122c又は第2絶縁膜123cの代わりに形成したものであっても良いし、第1の部分121aに対応する領域において第1絶縁膜122c又は第2絶縁膜123cに積層させたものであってもよい。誘電体膜122kは第1の部分121aよりも平面形状が小さくても良い。
このような、変形例1に係る液晶表示装置であっても、実施形態1及び2と同様の効果が得られる。
(その他)
液晶層121に実際にかかる電圧は、液晶層121の性質等によって変わる。図15及び図16に、液晶層121のΔnd(リタデーション)を所定の値にしたときの電圧−反射率特性、電圧−透過率特性を示す。ここでの特性は、実施形態1に係る液晶表示装置100の構成を採用した場合の電圧−反射率特性、電圧−透過率特性であり、電圧は液晶層121に実際にかかる電圧(実効電圧)、透過率及び反射率は、上記実施形態1における透過率と反射率と同様の方法で計測したものである(空気を透過した場合についての透過率及び反射率を1とする。)。
図15及び図16を参照すると実効電圧がある値になると、透過率及び反射率が最低の値をとっている。つまり、このような実効電圧が液晶層121にかかったときに、最も暗い黒表示がなされる。例えば、Δndが0.42μmを採用した場合、第1電極122b及び第2電極123bに所定の電圧を印加したときに、第1の部分121aにかかる実効電圧が約2.5V(図15参照)、第2の部分121bにかかる実効電圧が約3.6V(図16参照)になるようにするとよい。これにより、最も暗い黒表示が得られる。
このように、電圧印加時のΔndの値が決まっていれば、このときの、電圧−反射率特性、電圧−透過率特性は決定される。これらの特性を参照し、最も反射率及び透過率が低くなるような実効電圧がかかるように第1電極122b及び第2電極123bに印加する電圧を決定するとよい。例えば、液晶素子に印加することができる電圧範囲で透過率が極小値(最大コントラスト)を得られる液晶層のΔndを設定し、その中で反射率を低くなるような実効電圧が第1の部分121aと第2の部分121bとにそれぞれかかるように、第1電極122b及び第2電極123bに印加する電圧を決定する(反射特性はスリット等の構造で変わるからである。)
100 液晶表示装置
110 第1偏光板
120 液晶素子
121 液晶層
121a 第1の部分
121b 第2の部分
121c 液晶分子
122 第1基板
122a 第1基材
122b 第1電極
122ba 領域
122bb 領域
122bc 貫通孔
122c 第1絶縁膜
122d 第1配向膜
122k 誘電体膜
123 第2基板
123a 第2基材
123b 第2電極
123ba 領域
123bb 領域
123c 第2絶縁膜
123d 第2配向膜
130 半反射部
140 第2偏光板
150 バックライト
191a 外光
191b〜e 直線偏光
192a バックライト光
192b〜d 直線偏光
193a 外光
193b 直線偏光
193c〜d 円偏光
193e 直線偏光
194a バックライト光
194b〜d 直線偏光
200 液晶表示装置
223 第2基板
223e 反射部

Claims (5)

  1. 背面側にバックライトが配置される半透過型の液晶表示装置であって、
    対向する一対の電極と前記一対の電極に挟まれた液晶層とを備え、前記液晶層は前記一対の電極に電圧が印加されることによって傾く液晶分子を含む、液晶素子と、
    前記液晶素子の表面側に配置された第1偏光板と、
    前記液晶素子の背面側かつ前記液晶素子と前記バックライトとの間に配置された第2偏光板と、
    背面側からの光を透過するとともに、表面側からの光を反射する半反射部と、を備え、
    前記液晶層は、前記一対の電極に電圧が印加されて前記液晶分子が傾いたときに、入射する光の直交する偏光成分の位相をずらす第1の部分と第2の部分とを備え、
    前記第1の部分がずらす前記位相と前記第2の部分がずらす前記位相とは異なり、
    前記半反射部は、前記液晶層と前記第2偏光板との間、かつ、少なくとも前記第1の部分に対応して位置する、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1の部分は、前記偏光成分の位相を略半波長ずらし、前記第2の部分は、前記偏光成分の位相を略1/4波長ずらす、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記一対の電極の、前記第1の部分を挟んで対向する部分の少なくとも一方に貫通孔が形成された、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記液晶素子は、前記一対の電極に電圧が印加された場合に、前記第1の部分にかかる電圧が前記第2の部分にかかる電圧よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記半反射部の代わりに、前記第1の部分に対応して位置し、外光を反射し前記バックライトの光を透過しない反射部を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
JP2009270164A 2009-11-27 2009-11-27 液晶表示装置 Pending JP2011112926A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270164A JP2011112926A (ja) 2009-11-27 2009-11-27 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270164A JP2011112926A (ja) 2009-11-27 2009-11-27 液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011112926A true JP2011112926A (ja) 2011-06-09

Family

ID=44235284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009270164A Pending JP2011112926A (ja) 2009-11-27 2009-11-27 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011112926A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3612024B2 (ja) 液晶表示装置
TWI407213B (zh) 液晶顯示裝置
KR100427881B1 (ko) 반투과형 액정표시소자
JP4816862B2 (ja) 液晶表示装置
JP2002098954A (ja) 半透過反射型液晶表示装置
WO2000075718A1 (fr) Afficheur à cristaux liquides
JP3474167B2 (ja) 液晶表示装置
JP2008107687A (ja) 液晶表示装置、光学フィルムおよび端末装置
KR20010113660A (ko) 액정 표시 장치
US20070126963A1 (en) Transflective liquid crystal display device
JP2011170082A (ja) 液晶表示装置
JP5254477B2 (ja) 液晶表示装置
KR101915923B1 (ko) 액정 표시 장치 및 헤드업 디스플레이 장치
US20040196422A1 (en) Semi-transmissive reflective color liquid crystal display device
JPH08184844A (ja) 反射型液晶表示装置
JP3467210B2 (ja) 反射型液晶表示装置
KR101398556B1 (ko) 반투과형 액정 표시 장치
JP2001125105A (ja) 反射型液晶表示装置
KR101138262B1 (ko) 반사투과형 액정표시장치
JP2001066598A (ja) 反射型液晶表示装置
JP2011112926A (ja) 液晶表示装置
JP2011112927A (ja) 液晶表示装置
JP2003172925A (ja) 液晶表示装置
KR100720919B1 (ko) 액정표시장치용 광학필름
JP2003149636A (ja) 液晶表示装置