JP2011112149A - 車両用流体制御機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、車両用流体制御機構に係り、余計なエネルギを発生させることなくかつ車体バネ上と車体バネ下とを結ぶ流路を設けることなく、車載モータを冷却又は潤滑することを目的とする。
【解決手段】車両の有するアブソーバの伸縮に応じて内部流体が移動することにより減衰力を発生させる減衰力発生手段と、前記アブソーバの伸縮に応じて内部流体を該アブソーバと同じ車体バネ下又は車体バネ上に配設されたモータ側へ導いて還流させる還流手段と、を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用流体制御機構に係り、特に、車両に搭載されるモータを冷却・潤滑するうえで好適な車両用流体制御機構に関する。
従来、車両に搭載されるモータを冷却・潤滑する機構が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。特許文献1記載の機構は、インホイールモータの回転に伴って作動するオイルポンプを備えている。このオイルポンプは、モータロータに連結されるロータ軸に連結されるオイルポンプロータを有しており、モータロータの回転時にオイルポンプロータの回転によってオイル溜まりからオイルを吸い上げて昇圧させ、モータ冷却又は潤滑用の流路に吐出する。また、特許文献2記載の機構は、車体側に設けられたオイルポンプを備えている。このオイルポンプは、モータの回転時に作動されてオイル溜まりからオイルを吸い上げ、車体バネ下側のインホイールモータや減速歯車機構へ向けて吐出する。従って、これらの機構によれば、車載モータをその作動時に冷却又は潤滑することが可能である。
特開2008−141864号公報 特開2007−191027号公報
しかしながら、上記した特許文献1記載の機構では、オイルポンプがロータ軸に連結されているため、そのオイルポンプを作動させるのにその作動分だけ余計にインホイールモータを回転させることが必要となり、エネルギロスが生ずる。また、上記した特許文献2記載の機構では、オイルポンプが、オイル吐出対象のインホイールモータが配設される車体バネ下とは異なる車体バネ上側に配設されているため、車体バネ上と車体バネ下とを結ぶオイル流路を設けることが必要となり、オイル流路の圧損が大きくなり或いはオイル流路の設置自由度が損われる事態が生ずる。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、余計なエネルギを発生させることなくかつ車体バネ上と車体バネ下とを結ぶオイル流路を設けることなく、車載モータを冷却又は潤滑することが可能な車両用流体制御機構を提供することを目的とする。
上記の目的は、車両の有するアブソーバの伸縮に応じて内部流体が移動することにより減衰力を発生させる減衰力発生手段と、前記アブソーバの伸縮に応じて内部流体を該アブソーバと同じ車体バネ下又は車体バネ上に配設されたモータ側へ導いて還流させる還流手段と、を備える車両用流体制御機構により達成される。
この態様の発明において、減衰力発生手段は、車両の有するアブソーバの伸縮に応じて内部流体が移動することにより減衰力を発生させる。アブソーバが伸縮すると、内部流体がアブソーバと同じ車体バネ下又は車体バネ上に配設されるモータ側へ導かれて還流する。この場合、モータ側へ導かれた内部流体は、モータ側を冷却し又は潤滑する。かかる構成においては、モータ側の冷却又は潤滑がアブソーバの伸縮に伴って行われるため、その冷却又は潤滑を行うのに余計なエネルギを発生させることは不要であると共に、アブソーバとモータ側とが互いに同じ車体バネ上又は車体バネ下に配設されるため、両者を結ぶ流路を車体バネ上と車体バネ下との間で渡すことは不要である。
尚、上記した車両用流体制御機構において、前記減衰力発生手段は、前記アブソーバが伸張又は収縮する際に該アブソーバを構成するシリンダの第1室から流出する内部流体に対して流動抵抗を発生させる第1流動抵抗発生手段と、前記アブソーバが収縮又は伸張する際に前記シリンダの第2室から流出する内部流体に対して流動抵抗を発生させる第2流動抵抗発生手段と、を有し、前記還流手段は、前記シリンダの第1室と前記モータ側とを連通し、前記シリンダの第1室から流出した内部流体が流れる第1連通路と、前記シリンダの第2室と前記モータ側とを連通し、前記モータ側から流出した内部流体が流れる第2連通路と、前記アブソーバが伸張又は収縮する際に前記モータ側から前記第2連通路を介した前記シリンダの第2室への内部流体の流れを許容する第1弁と、前記アブソーバが収縮又は伸張する際に前記シリンダの第2室から第1室への内部流体の流れを許容する第2弁と、を有することとしてもよい。
この場合、前記第1流動抵抗発生手段は、前記アブソーバを構成するピストンに配置され、前記アブソーバが伸張する際に前記シリンダの第1室から第2室へ流れる内部流体に対して流動抵抗を発生させるリリーフ弁であり、前記第2流動抵抗発生手段は、前記シリンダに配置され、前記アブソーバが収縮する際に前記シリンダの第2室から流出する内部流体に対して流動抵抗を発生させるリリーフ弁であり、前記第1弁は、前記シリンダに配置され、前記アブソーバが伸張する際に前記モータ側から前記第2連通路を介した前記シリンダの第2室への内部流体の流れを許容し、かつ、前記第2弁は、前記ピストンに配置され、前記アブソーバが収縮する際に前記シリンダの第2室から第1室への内部流体の流れを許容することとしてもよい。
また、上記した車両用流体制御機構において、前記還流手段は、前記第1連通路上に設けられた、前記シリンダの第1室側から前記モータ側への内部流体の流れのみを許容するチェック弁を有することとしてもよい。
また、上記した車両用流体制御機構において、前記還流手段は、前記モータ側へ導く内部流体の流量を一定に維持する流量制御手段を有することとしてもよい。
尚、上記した車両用流体制御機構において、前記還流手段は、前記シリンダの第2室と前記モータ側との間に内部流体を貯留するリザーバタンクを有することとしてもよい。
この場合、前記リザーバタンクは、前記シリンダの外面を覆うように配設されていることとしてもよい。
本発明によれば、余計なエネルギを発生させることなくかつ車体バネ上と車体バネ下とを結ぶ流路を設けることなく、車載モータを冷却又は潤滑することができる。
本発明の第1実施例である車両用流体制御機構の構成図である。 本実施例のショックアブソーバの詳細構成図である。 本発明の第2実施例である車両用流体制御機構の要部構成図である。 本実施例においてショックアブソーバのピストン速度と上室から排出されるオイル流量との関係を表した図である。 本発明の変形例である車両用流体制御機構の要部構成図である。 可変オリフィスに流す電流とその可変オリフィス及びオリフィスからなる全オリフィスのポート径との関係を表した図である。 本実施例においてショックアブソーバのピストン速度と上室からオイル供給路側へ排出されるオイル流量Qとの関係を表した図である。 本発明の変形例である車両用流体制御機構の要部構成図である。 可変圧力制御弁の状態に応じて変化する、上室から可変圧力制御弁側に供給されるオイルの流量qcと可変圧力制御弁の前後差圧との関係を表した図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る車両用流体制御機構の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である車両用流体制御機構10の構成図を示す。本実施例の車両用流体制御機構10は、車両内の内部流体(具体的にはオイル)の流れを制御する機構であって、内部流体が流れ得るショックアブソーバ及びインホイールモータを有する車両に搭載される。
本実施例において、車両は、駆動輪ごとにタイヤが装着されたホイール12を回転駆動する駆動装置14を備えている。駆動装置14は、駆動力を発生するモータ16と、モータ16を保持するケース18と、一端がモータ16側に連結されると共に他端がホイール12に連結される出力軸20と、を備えている。ケース18は、懸架装置22を介して車体本体に取り付けられており、車体バネ下に配置されている。
モータ16は、ケース18内に設けられた電気モータであって、ホイール12内に配置されるインホイールモータである。モータ16は、ロータ24とステータ26とを有している。ステータ26は、略円筒状のステータコアにコイルが巻回されており、ケース18に固定されている。ロータ24は、ステータ26に対して所定の隙間を空けて対向する略円筒状の部材である。ロータ24には、ケース18に回転自在に支持されるロータ軸28が連結されている。モータ16は、ステータ26のコイルに電流が流れた際に電磁力を発生することによってロータ24が回転し、ホイール12を回転駆動するトルクがロータ軸28から出力されるようになっている。
ロータ24すなわちロータ軸28には、減速機30が連結されている。減速機30は、また、減速機30には、出力軸20が連結されている。すなわち、ロータ軸28と出力軸20との間には、減速機30が介在されている。減速機30は、ロータ軸28の回転を減速して出力軸20に伝達する機構である。出力軸20には、ホイールハブ32を介してホイール12が連結されている。
上記した駆動装置14においては、駆動輪が回転駆動される際、モータ16のステータコイルに所定の電流が供給される。かかる電流供給が行われると、モータ16は、その供給電流に応じた駆動トルクを発生する。モータ16で発生した駆動トルクは、減速機30に入力された後、減速されてホイール12に伝達される。ホイール12に駆動トルクが伝達されると、駆動輪が回転駆動される。従って、本実施例においては、モータ16の駆動により減速機30を介して駆動輪を回転駆動させることが可能である。
また、本実施例において、車両は、駆動輪と車体本体との間に介在する懸架装置22を備えている。懸架装置22は、ショックアブソーバ40を有している。ショックアブソーバ40は、略上下方向に延びており、車体バネ下側である駆動輪側に固設された略円筒状のシリンダ42と、車体バネ上側である車体本体にロッドが固設されたピストン44と、を有している。ピストン44は、シリンダ内を上室46と下室48とに隔成しており、駆動輪と車体本体との上下方向での相対変位に伴ってそのシリンダ42内を上下に摺動可能である。上室46及び下室48には、オイルが充填されている。
ピストン44には、上室46と下室48とを繋ぐ流路50が設けられている。流路50上には、ピストンリリーフ弁52が配置されている。ピストンリリーフ弁52は、上室46内の圧力が規定以上である場合に開作動するバルブであって、シリンダ44の伸張時に減衰力を発生させるものである。ピストンリリーフ弁52は、上室46内の圧力が規定未満である場合に閉じられ、上室46内の圧力が規定以上である場合に開放される。ピストンリリーフ弁52が開放されると、上室46内の圧力と下室48内の圧力との差に応じた流量Qceのオイルが上室46から流路50を介して下室48へ流入される(Qce=Ce√(p1−p2);但し、Ceはピストンリリーフ弁52の減衰係数であり、p1は上室46内の圧力であり、また、p2は下室48内の圧力である。)。
また、シリンダ42の底部には、下室48とオイルを貯留し得るリザーバタンク54とを繋ぐ流路56,58が設けられている。流路56上には、ベースリリーフ弁60が配置されている。ベースリリーフ弁60は、下室48内の圧力が規定以上である場合に開作動するバルブであって、シリンダ44の収縮時に減衰力を発生させるものである。ベースリリーフ弁60は、下室48内の圧力が規定未満である場合に閉じられ、下室48内の圧力が規定以上である場合に開放される。ベースリリーフ弁60が開放されると、下室48内の圧力とリザーバタンク54内の圧力との差に応じた流量Qccのオイルが下室48から流路56を介してリザーバタンク54へ流入される(Qcc=Cc√(p2−p3);但し、Ccはベースリリーフ弁60の減衰係数であり、p3はリザーバタンク54内の圧力である。)。
一方、流路58上には、チェック弁62が配置されている。チェック弁62は、リザーバタンク54内の圧力が下室48内の圧力よりも大きい場合にのみ開作動するバルブであって、リザーバタンク54側から流路58を介して下室48側へのオイルの流通のみを許容するものである。チェック弁62が開放されると、リザーバタンク54内のオイルが流路58を介して下室48内へ流入される。尚、下室48とリザーバタンク54とを繋ぐ流路58は、複数設けられていてもよく、この場合は、流路58ごとにチェック弁62が設けられる。
リザーバタンク54には、ガスが充填されるガス室64が設けられている。ガス室64は、シリンダ42の下室48から流路56を介してリザーバタンク54へオイルが流入されることにより収縮され、また、リザーバタンク54から流路58を介して下室48へオイルが流出することにより拡張される。尚、リザーバタンク54内のオイル圧力は、常時ほぼ一定である。リザーバタンク54は、シリンダ42の外面を覆うように配設されている。すなわち、ショックアブソーバ40は、内筒66と外筒68との間にリザーバタンク54が設けられた二重構造の複筒式シリンダである。
上記した懸架装置22においては、車体本体と駆動輪とが離間方向に相対変位すると、ショックアブソーバ40のピストン44がシリンダ42に対して相対的に上方へ移動される。かかるピストン44の移動が生ずると、上室46内の圧力が高くなりかつ下室48内の圧力が低くなるので、ピストンリリーフ弁52が開放されて、上室46内のオイルが流路50すなわちそのピストンリリーフ弁52を介して下室48へ供給される。この際には、上室46からピストンリリーフ弁52を介して下室48へ供給されるオイルの流量が上室46内の圧力と下室48内の圧力との差に応じたものとなることで、車体本体と駆動輪とを離間させる力に対して減衰力が付与される。尚、ピストン44の上方への移動に起因して下室48内の圧力がリザーバタンク54内の圧力に比して低くなった際には、チェック弁62が開放されて、その圧力差を補うようにリザーバタンク54内のオイルが流路58すなわちチェック弁62を介して下室48へ供給される。
また、車体本体と駆動輪とが接近方向に相対変位すると、ショックアブソーバ40のピストン44がシリンダ42に対して相対的に下方へ移動される。かかるピストン44の移動が生ずると、下室48内の圧力が高くなるので、ベースリリーフ弁60が開放されて、下室48内のオイルが流路56すなわちそのベースリリーフ弁60を介してリザーバタンク54へ供給される。この際には、下室48からベースリリーフ弁60を介してリザーバタンク54へ供給されるオイルの流量が下室48内の圧力とリザーバタンク54内のオイル圧力との差に応じたものとなることで、車体本体と駆動輪とを接近させる力に対して減衰力が付与される。
従って、本実施例においては、車体本体と駆動輪とが上下方向に相対変位する際、ショックアブソーバ40のシリンダ42内のオイルの流れを制御することで、その相対変位に対して減衰力を発生させることが可能である。
図2は、本実施例のショックアブソーバ40の詳細構成図を示す。ところで、モータ16は駆動時に発熱するので、その性能を維持するためにはそのモータ16を冷却することが必要である。そこで、モータ16を冷却するため、少なくともその駆動時には、ケース18内にオイルが供給される。ケース18には、オイル吐出ポート70及びオイル排出ポート72が設けられている。オイルは、オイル吐出ポート70からケース18内に吐出された後、ケース18内のモータ16を冷却して、オイル排出ポート72からケース18外へ排出される。このため、オイル吐出ポート70からケース18内に吐出されたオイルによりモータ16を冷却することが可能である。
本実施例において、オイル吐出ポート70を介してケース18内へオイルを導くため、そのオイル吐出ポート70には、オイル供給路74が連通されている。オイル供給路74は、また、上記したショックアブソーバ40の上室46に連通されている。すなわち、オイル吐出ポート70は、オイル供給路74を介してショックアブソーバ40の上室46に連通されている。オイル供給路74上には、チェック弁76が設けられている。チェック弁76は、ショックアブソーバ40の上室46側からモータケース18側へのオイルの流れのみを許容するバルブである。このため、本実施例においては、上室46内のオイルをオイル供給路74を介してケース18内に導くことが可能である。
また、ケース18内のオイルをオイル排出ポート72を介して外部に排出するため、そのオイル排出ポート72には、オイル排出路78が連通されている。オイル排出路78は、また、上記したリザーバタンク54に連通されている。尚、オイル排出路78とリザーバタンク54とを繋ぐ外筒68に設けられた連通ポートは、リザーバタンク54内のオイル圧があまり作用しないオイル上層部にある。また、このオイル排出路78とリザーバタンク54とを繋ぐ連通ポートは、リザーバタンク54と下室48とを繋ぐ内筒66に設けられた連通ポートに面しておらず、そのリザーバタンク54と下室48とを繋ぐ連通ポートに対して、ショックアブソーバ40の軸回りの回転方向及び高さ方向(図2における上下方向)の双方でずれた位置に設けられている。
すなわち、オイル排出ポート72は、オイル排出路78を介してリザーバタンク54に連通されている。本実施例においては、モータ16を冷却したオイルをオイル排出路78を介してリザーバタンク54内に導くことが可能である。
リザーバタンク54は、ショックアブソーバ40のシリンダ42外周側に配設されている。リザーバタンク54は、内筒66を隔ててシリンダ42を覆うように形成されている。内筒66は、オイル供給路74の一部をなす空間82が形成されるように二重構造となっている。空間82には、オイルが充填されている。空間82は、シリンダ42の側壁に沿うように円筒形状を有しており、シリンダ42の下方でオイル供給路74の本線に連通している。
内筒66には、オイル吐出孔84が形成されている。オイル吐出孔84は、内筒66の、空間82の最上部が上室46に対して隣接する部位に設けられている。この空間82の最上部は、単位長さ当たり比較的大きな容積を有している。上室46からオイル吐出孔84を介して空間82へ流入したオイルは、オイル供給路74の本線に導かれ、そして、チェック弁76を介してモータ16の保持されたケース18内に至る。
また、ピストン44には、流路50とは別に上室46と下室48とを繋ぐ流路86が設けられている。流路86上には、チェック弁88が配置されている。チェック弁88は、下室48内の圧力が上室46内の圧力よりも大きい場合にのみ開作動するバルブであって、下室48側から流路86を介して上室46側へのオイルの流通のみを許容するものである。チェック弁88が開放されると、下室48内のオイルが流路86を介して上室46内へ流入される。
上記した車両用流体制御機構10の構造において、車体本体と駆動輪とが離間方向に相対変位することでショックアブソーバ40のピストン44がシリンダ42に対して相対的に上方へ移動されると、上記の如く上室46内の圧力が高くなりかつ下室48内の圧力が低くなるので、その上室46内のオイルが流路50及びピストンリリーフ弁52を介して下室48へ供給されて車体本体と駆動輪との間に減衰力が付与されると共に、リザーバタンク54内のオイルが流路58及びチェック弁62を介して下室48へ供給されてリザーバタンク54内のオイル量が減少しつつ下室48内の圧力低下が補われる。また、このようにリザーバタンク54内のオイルが流路58を介して下室48へ供給されると、オイル排出路78とリザーバタンク54との連通ポートがガス室64に臨んだ際に、ケース18側のオイルがリザーバタンク54内に供給される。
また、上記したピストン44の上方移動時には、上記の如く上室46内の圧力が高くなるので、上室46内のオイルが流路50を介して下室48へ供給される以外に更にオイル吐出孔84を介して空間82へ流入することで、空間82を含むオイル供給路74内の圧力が高くなる。上室46側のオイル供給路74内の圧力が高くなると、チェック弁76が開放されることで、上室46側のオイルがオイル吐出ポート70を介してケース18内に供給される。この場合には、ケース18内のモータ16がその供給オイルにより冷却される。
一方、車体本体と駆動輪とが接近方向に相対変位することでショックアブソーバ40のピストン44がシリンダ42に対して相対的に下方へ移動されると、上記の如く下室48内の圧力が高くなるので、その下室48内のオイルが流路56及びベースリリーフ弁60を介してリザーバタンク54へ供給されて車体本体と駆動輪との間に減衰力が付与されると共に、リザーバタンク54内のオイル量が増加する。また、ピストン44の下方移動時には、上記の如く下室48内の圧力が高くなるので、チェック弁88が開放されて、下室48内のオイルが流路56を介してリザーバタンク54へ供給される以外に更に流路86及びチェック弁88を介して上室46へ供給されることで、上室46内の圧力低下が補われる。
このため、本実施例においては、車体本体と駆動輪との相対変位が離間方向で行われる場合には、ショックアブソーバ40が伸張することで、上室46→流路50→下室48の順にオイルが供給されると共に、その相対変位が接近方向で行われた場合には、ショックアブソーバ40が収縮することで、下室48→流路86→上室46の順にオイルが供給される。そして、車体本体と駆動輪との相対変位が離間方向と接近方向との間で繰り返されると、ショックアブソーバ40が伸縮を繰り返すことで、ショックアブソーバ40の上室46→オイル供給路74→オイル吐出ポート70→ケース18→オイル排出ポート72→オイル排出路78→リザーバタンク54→下室48→上室46の順にオイルが循環されて還流する。このオイル循環・還流の過程で、ケース18内のモータ16が冷却される。
従って、本実施例の車両用流体制御機構10によれば、車両が走行中に車体上下動を繰り返すことにより、車体に減衰力を与えるショックアブソーバ40からモータ16へオイルを供給することができ、その供給オイルを利用してモータ16を冷却させることができる。
この点、本実施例においては、モータ16を冷却するオイルを流通させるのに車体が上下動してショックアブソーバ40が伸縮すれば十分であるので、モータ16を冷却するための専用のポンプをモータ出力軸などに設ける必要はなく、その専用ポンプを駆動するためのエネルギを発生させることは不要であり、モータ16を駆動するうえでの出力効率は向上する。また、モータ16を冷却するオイルの循環はショックアブソーバ40のシリンダ42と駆動輪の車体バネ下に配置されたケース18内のモータ16との間で行われるので、モータ16を冷却するオイルを流通させる流路を車体バネ上と車体バネ下との間で介在させることは不要であり、かかるオイル流路の設置自由度は向上する。従って、本実施例によれば、余計なエネルギを発生させることなくかつ車体バネ上と車体バネ下とを結ぶオイル流路を設けることなく、モータ16を冷却することが可能となっている。
また、本実施例において、オイルは、モータ16を冷却するのに、シリンダ42の上室46からオイル供給路74を通ってケース18内に到達し、そして、そのモータ16を冷却したオイルは、ケース18からオイル排出路78を通ってシリンダ42の下室48に戻る。しかし、このモータ16を冷却したオイルは高温となるので、ショックアブソーバ40の機能を保つためには、そのオイルの温度をできるだけ下げることが必要である。
本実施例においては、ケース18のオイル排出ポート72とシリンダ42の下室48との間にオイルを貯留可能なリザーバタンク54が設けられており、ケース18から排出されたオイルは下室48に流入する前にリザーバタンク54に流入する。このため、リザーバタンク54内でオイルが撹拌されるので、高温となったオイルの温度を下げることが可能である。
尚、上述の如く、オイル排出路78とリザーバタンク54とを繋ぐ外筒68に設けられた連通ポートは、リザーバタンク54と下室48とを繋ぐ内筒66に設けられた連通ポートに面しておらず、そのリザーバタンク54と下室48とを繋ぐ連通ポートに対して、ショックアブソーバ40の軸回りの回転方向及び高さ方向(図2における上下方向)の双方でずれた位置に設けられている。かかる構造においては、オイル排出路78からリザーバタンク54に流入したオイルが、外筒68と内筒66との間のリザーバタンク54内を内筒66外周側で循環した後で流路58に流入して下室48に至る。このため、本実施例によれば、オイル排出路78側からリザーバタンク54に流入したオイルのリザーバタンク54内での循環により、そのオイルの温度が下がり易くなっている。
ところで、上記の第1実施例においては、ショックアブソーバ40が特許請求の範囲に記載した「アブソーバ」に、オイルが特許請求の範囲に記載した「内部流体」に、上室46が特許請求の範囲に記載した「第1室」に、下室48が特許請求の範囲に記載した「第2室」に、ピストンリリーフ弁52が特許請求の範囲に記載した「第1流動抵抗発生手段」に、ベースリリーフ弁60が特許請求の範囲に記載した「第2流動抵抗発生手段」に、オイル供給路74が特許請求の範囲に記載した「第1連通路」に、流路58及びオイル排出路78が特許請求の範囲に記載した「第2連通路」に、チェック弁62が特許請求の範囲に記載した「第1弁」に、チェック弁88が特許請求の範囲に記載した「第2弁」に、チェック弁76が特許請求の範囲に記載した「チェック弁」に、それぞれ相当している。
上記した第1実施例では、ショックアブソーバ40の上室46と下室48とを結ぶ油路を、(1)流路50を介するものと、(2)オイル供給路74、オイル吐出ポート70、ケース18、オイル排出ポート72、オイル排出路78、及びリザーバタンク54を介するものと、の2系統に分けるものとし、両系統間でのオイル供給の優先順位を設定していないが、本発明の第2実施例においては、モータ16を冷却するためのオイル流量を優先させることとしている。
図3は、本発明の第2実施例である車両用流体制御機構100の要部構成図を示す。尚、図3において、上記図1及び図2に示す部分と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、図4は、本実施例においてショックアブソーバ40のピストン速度と上室46からオイル供給路74側へ排出されるオイル流量Qとの関係を表した図を示す。
本実施例において、オイル供給路74上には、チェック弁76が設けられていると共に、そのチェック弁76の下流側(すなわちケース18側)に配置された絞り機能を有するオリフィス102が設けられている。かかるオリフィス102の下流側には、上記したケース18のオイル吐出ポート70が接続されている。
オイル供給路74のチェック弁76とオリフィス102との間には、オイル供給路74から分岐するオイル流路106が接続されている。オイル流路106は、オリフィス102及びケース18をバイパスするように設けられており、下流側においてオイル排出路78に接続されている。
オイル流路106上には、プライオリティバルブ104が設けられている。プライオリティバルブ104には、オイル流路106のオリフィス102前後の差圧が導かれている。プライオリティバルブ104は、オイル流路106のオリフィス102前後に所定差圧が生じた際に作動し、具体的には、オイル流量Qとしてオリフィス径で定められた所定のオイル流量Q0が流れた際に開作動する常時閉型のバルブである。
オイル流路106上には、また、プライオリティバルブ104の下流側に配置された減衰力バルブ108が接続されている。減衰力バルブ108は、上流側の圧力が下流側の圧力よりも規定値以上に大きい場合にのみ開作動するバルブであって、上流側から下流側へのオイルの流通のみを許容するばね付きチェック弁である。
かかる機構100において、ショックアブソーバ40の上室46からオイル供給路74を介してチェック弁76へ流れるオイルの流量Qは、図4に示す如く、ピストン44の作動速度に応じて比例的に変化するものである。そのオイル流量Qがプライオリティバルブ104の作動流量Q0に至るまでは、プライオリティバルブ104が作動しないので、上室46側からチェック弁76を通過したすべてのオイルは、ケース18側に供給されてモータ16の冷却に使用される。
また、上記のオイル流量Qがプライオリティバルブ104の作動流量Q0に至ると、プライオリティバルブ104が作動することで、上室46側からチェック弁76を通過したオイルは、一部がケース18側に供給されてモータ16の冷却に使用される一方、残りがオイル流路106を経由して下室48側(具体的には、リザーバタンク54)に戻される。この際、上室46側からオイル供給路74を介してケース18側に供給されるオイルの流量qwは、作動流量Q0以上となっている上記のオイル流量Qの大きさに関係なく一定値である一方、上室46側からオイル流路106を介して減衰力バルブ108側に供給されるオイルの流量qcは、上記のオイル流量Qの大きさ(より具体的には、上記のオイル流量Qからプライオリティバルブ104の作動流量Q0を減算した値)に対する比例値である。
従って、本実施例の車両用流体制御機構100によれば、ショックアブソーバ40のピストン速度がある程度大きく上室46からオイル供給路74側へ排出されるオイル流量Qがプライオリティバルブ104の作動流量Q0以上である場合は、ケース18側へ流すオイルの流量qwを一定に保つことができるので、モータ16の冷却を安定して行うことが可能となっている。
また、本実施例の機構100において、上室46からオイル供給路74側へオイルが排出されるタイミングは、車体本体と駆動輪とが離間方向に相対変位してショックアブソーバ40が伸張したときである。この点、ショックアブソーバ40の伸張時において上室46から減衰力バルブ108側に供給されるオイルの流量qcを可変にすることができるので、ショックアブソーバ40の伸側の減衰力を可変にすることができると共に、更には、ショックアブソーバ40の伸張速度が大きいほど、そのオイル流量qcを大きくすることができるので、その減衰力を大きくすることが可能である。
ところで、上記の第2実施例においては、オリフィス102及びプライオリティバルブ104が特許請求の範囲に記載した「流量制御手段」に相当している。
尚、上記の第2実施例においては、プライオリティバルブ104を作動させる作動流量Q0をオリフィス102のある前後差圧に応じた一定値としているが、下記の如く可変値としてもよい。
すなわち、図5は、本発明の変形例である車両用流体制御機構200の要部構成図を示す。尚、図5において、上記図1、図2、及び図3に示す部分と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。図6は、可変オリフィスに流す電流とその可変オリフィス及びオリフィス102からなる全オリフィスのポート径(ケース18側へ流れるオイル流量qwと等価である。)との関係を表した図を示す。また、図7は、本実施例においてショックアブソーバ40のピストン速度と上室46からオイル供給路74側へ排出されるオイル流量Qとの関係を表した図を示す。
本変形例において、オイル供給路74上には、オリフィス102と並列に可変オリフィス202が設けられている。可変オリフィス202は、ポート径がリニアに可変され得るリニア弁であって、コントローラからの指令によりポート径が可変される電磁バルブである。可変オリフィス202のポート径は、ゼロから所定の最大値まで可変され得る。上記のコントローラは、モータ16の回転数や温度,モータ効率や車速などの値に基づいて可変オリフィス202の実現すべきポート径を設定し、そのポート径が実現されるように指令電流i(尚、ポート径の最大値に対応する電流値は最大値imaxである。)を可変オリフィス202へ供給する。
かかる機構200においては、コントローラからの指令電流iに応じてオリフィス102と可変オリフィス202との全体としてのポート径を可変にすることができ、その指令電流iが大きいほど、全ポート径としてオリフィス102の固定分に対して加算する可変オリフィス202の変動分を大きくして全ポート径を増加させることができる。全ポート径が可変されれば、プライオリティバルブ104の作動する作動流量Q0が変動するので、ショックアブソーバ40の上室46からオイル供給路74側へ排出される全オイル流量Qがプライオリティバルブ104の作動流量Q0以上で同じであったとしても、上室46からケース18側に供給されてモータ16を冷却する一定のオイル量が可変されると共に、減衰力バルブ108側に供給されるオイルの量も可変される。
このため、本変形例の車両用流体制御機構200によれば、モータ16や車両の各種状態に応じてモータ16を冷却するオイル量やショックアブソーバ40の減衰力を可変にすることができ、モータ16や車両の各種状態に適したモータ冷却や減衰力を実現することが可能となる。
また、上記の変形例においては、プライオリティバルブ104を作動させる作動流量Q0を可変値にして、モータ16を冷却する一定のオイル量を可変にすると共に、減衰力を可変にすることとしているが、プライオリティバルブ104の作動流量Q0を可変値にすることなくすなわちモータ16を冷却する一定のオイル量を可変にすることなく減衰力のみを可変にすることとしてもよい。
すなわち、図8は、本発明の変形例である車両用流体制御機構300の要部構成図を示す。尚、図8おいて、上記図1、図2、及び図3に示す部分と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、図9は、後述の可変圧力制御弁302の状態に応じて変化する、上室46から可変圧力制御弁302側に供給されるオイルの流量qcと可変圧力制御弁302の前後差圧との関係を表した図を示す。
本変形例において、オイル流路106上には、減衰力バルブ108に代えて、プライオリティバルブ104の下流側に配置された可変圧力制御弁302が接続されている。可変圧力制御弁302は、ポート径がリニアに可変され得るリニア弁であって、コントローラからの指令によりポート径が可変される電磁バルブである。可変圧力制御弁302のポート径は、ゼロを超える所定の最小値から所定の最大値まで可変され得る。上記のコントローラは、モータ16の回転数や温度,モータ効率や車速などの値に基づいて可変圧力制御弁302の実現すべきポート径を設定し、そのポート径が実現されるように指令電流ip(ポート径の最小値に対応する電流値はゼロであり、ポート径の最大値に対応する電流値は最大値imaxである。)を可変圧力制御弁302へ供給する。
かかる機構300においては、コントローラからの指令電流ipに応じて可変圧力制御弁302によるポート径を可変にすることができ、具体的には、その指令電流iが大きいほどそのポート径を増加させることができる。上室46からオイル供給路74側へ排出されるオイル流量Qは、可変圧力制御弁302のポート径に応じて変化するものではないが、可変圧力制御弁302のポート径が可変されると、可変圧力制御弁302を通過するオイル流量qcと可変圧力制御弁302の前後差圧(=P1c−P2c)との関係が変化する。
このため、本変形例の車両用流体制御機構300によれば、コントローラからの指令電流ipを変えることで、上室46からオイル供給路74側へ流れるオイル流量Qが同じであっても、可変圧力制御弁302の前後差圧を変化させることができ、これにより、ショックアブソーバ40の減衰力を可変にすることができる。従って、モータ16を冷却する一定のオイル量を可変にすることなく減衰力のみを可変にすることが可能となる。
ところで、上記の第1及び第2実施例は、インホイールモータとしてのモータ16をショックアブソーバ40の油圧システムで冷却するシステムであるが、スタビリンクの油圧システムで冷却するものに適用することとしてもよい。
また、上記の第1及び第2実施例は、車体バネ下に配置されるインホイールモータとしてのモータ16を冷却するシステムであるが、車体バネ上に配置される車載モータを車体バネ上に配置される油圧アクチュエータ(例えばスタビライザー用のもの)の油圧システムで冷却するものに適用することとしてもよい。
10,100,200,300 車両用流体制御機構
12 ホイール
16 モータ
22 懸架装置
40 ショックアブソーバ
42 シリンダ
44 ピストン
46 上室
48 下室
50,56,58,86 流路
52 ピストンリリーフ弁
54 リザーバタンク
60 ベースリリーフ弁
62,76,88 チェック弁
74 オイル供給路
78 オイル排出路
102 オリフィス
104 プライオリティバルブ

Claims (7)

  1. 車両の有するアブソーバの伸縮に応じて内部流体が移動することにより減衰力を発生させる減衰力発生手段と、
    前記アブソーバの伸縮に応じて内部流体を該アブソーバと同じ車体バネ下又は車体バネ上に配設されたモータ側へ導いて還流させる還流手段と、
    を備えることを特徴とする車両用流体制御機構。
  2. 前記減衰力発生手段は、
    前記アブソーバが伸張又は収縮する際に該アブソーバを構成するシリンダの第1室から流出する内部流体に対して流動抵抗を発生させる第1流動抵抗発生手段と、
    前記アブソーバが収縮又は伸張する際に前記シリンダの第2室から流出する内部流体に対して流動抵抗を発生させる第2流動抵抗発生手段と、
    を有し、前記還流手段は、
    前記シリンダの第1室と前記モータ側とを連通し、前記シリンダの第1室から流出した内部流体が流れる第1連通路と、
    前記シリンダの第2室と前記モータ側とを連通し、前記モータ側から流出した内部流体が流れる第2連通路と、
    前記アブソーバが伸張又は収縮する際に前記モータ側から前記第2連通路を介した前記シリンダの第2室への内部流体の流れを許容する第1弁と、
    前記アブソーバが収縮又は伸張する際に前記シリンダの第2室から第1室への内部流体の流れを許容する第2弁と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の車両用流体制御機構。
  3. 前記第1流動抵抗発生手段は、前記アブソーバを構成するピストンに配置され、前記アブソーバが伸張する際に前記シリンダの第1室から第2室へ流れる内部流体に対して流動抵抗を発生させるリリーフ弁であり、
    前記第2流動抵抗発生手段は、前記シリンダに配置され、前記アブソーバが収縮する際に前記シリンダの第2室から流出する内部流体に対して流動抵抗を発生させるリリーフ弁であり、
    前記第1弁は、前記シリンダに配置され、前記アブソーバが伸張する際に前記モータ側から前記第2連通路を介した前記シリンダの第2室への内部流体の流れを許容し、かつ、
    前記第2弁は、前記ピストンに配置され、前記アブソーバが収縮する際に前記シリンダの第2室から第1室への内部流体の流れを許容することを特徴とする請求項2記載の車両用流体制御機構。
  4. 前記還流手段は、前記第1連通路上に設けられた、前記シリンダの第1室側から前記モータ側への内部流体の流れのみを許容するチェック弁を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の車両用流体制御機構。
  5. 前記還流手段は、前記モータ側へ導く内部流体の流量を一定に維持する流量制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の車両用流体制御機構。
  6. 前記還流手段は、前記シリンダの第2室と前記モータ側との間に内部流体を貯留するリザーバタンクを有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の車両用流体制御機構。
  7. 前記リザーバタンクは、前記シリンダの外面を覆うように配設されていることを特徴とする請求項6記載の車両用流体制御機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020108993A (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 トヨタ自動車株式会社 インホイールモータ冷却構造

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