JP2011111915A - 車両制御システム - Google Patents

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Kishu Hisada
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Abstract

【課題】燃焼始動を試みることなくエコランの再始動を禁止することができる車両制御システムを提供すること。
【解決手段】内燃機関11の停止条件が成立して内燃機関を停止させた後、内燃機関の再始動条件が成立すると内燃機関11を始動させる車両制御システム100において、内燃機関11と連動して回転するリングギア14の回転速度を検出するセンサ15と、内燃機関の再始動条件が成立しても、回転速度の下降割合が所定値以上の場合、内燃機関11の再始動を禁止する再始動禁止手段18と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンの停止・再始動を制御する車両制御システムに関し、特に、エンジンの再始動を制御する車両制御システムに関する。
車両のエンジンをエコラン制御することで燃費を向上させる技術がある。エコラン制御の1つに走行中でもエンジンを停止させる制御がある。例えば、車両が減速状態に入るとエンジンを停止することで、燃料消費がなくなり燃費を向上させることができる。
また、エコラン制御では、エンジンを停止した惰性走行中に運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合、制御部はエンジンの再始動をエンジンECUに命令することで良好な応答性を確保している。
エンジンを再始動する際、スタータ(例えば、タンデムソレノイドスタータ)は、ピニオンギヤの押し出しによるリングギヤとの係合と、モータの回転とを別々に制御して、エンジンを回転させる。しかしながら、ピニオンギヤの押し出しとモータの回転を個別に制御できる近年のスタータでは、エンジンの状態によってはピニオンギヤとリングギヤの係合が保証できない場合がある。ピニオンギヤとリングギヤの係合がうまくいかないと、エンジンの始動不良が発生するし、ピニオンギヤとリングギヤに負荷がかかるおそれがある。
ここで、ピニオンギヤとリングギヤの係合を改善する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、燃焼始動により回転上昇するリングギヤの回転速度の上昇割合とピニオンギヤの回転速度の上昇割合とが同じになるようにモータを回転させ、燃焼始動に失敗した場合、スタータによりエンジンを始動させるエンジンの始動装置が開示されている。
特開2009−162196号公報
しかしながら、特許文献1に記載の始動装置では、燃焼始動に失敗した場合にスタータによりエンジンを始動させるため、燃焼始動を試みること及び失敗したと判定することが必要であり、燃焼始動が失敗した場合には乗員に違和感を感じさせるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、燃焼始動を試みることなくエンジンの再始動を禁止することができる車両制御システムを提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、内燃機関の停止条件が成立すると内燃機関を停止させ、始動後、内燃機関の再始動条件が成立すると内燃機関を始動させる車両制御システムにおいて、内燃機関と連動して回転するリングギヤの回転速度を検出するセンサと、内燃機関の再始動条件が成立しても、前記回転速度の下降割合が所定値以上の場合、内燃機関の再始動を禁止する再始動禁止手段と、を有することを特徴とする。
燃焼始動を試みることなくエンジンの再始動を禁止することができる車両制御システムを提供することができる。
エコランシステムの概略構成図の一例である。 エコランECUが、エコラン制御中にエンジンの再始動を禁止する手順を示すフローチャート図の一例である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、エコランシステム100の概略構成図の一例を示す。エコランシステム100は、エコランECU(Electronic Control Unit)18により制御される。エコランECU18には、スタータモータ20を制御するスタータECU19、メータパネルの各種のランプの点灯を制御するメータECU17、及び、エンジン11を制御するエンジンECU16が接続されている。スタータECU19にはスタータモータ20が接続され、エンジンECU16にはエンジン11とクランク角センサ15が接続されている。スタータモータ20にはキースイッチ12が接続されている。
エンジンECU16は、各気筒の燃料噴射量、空燃比、燃料噴射タイミング、点火プラグの点火タイミング等を制御している。エンジンECU16はクランク角センサ15によりクランク角だけでなくエンジン11の回転速度も算出しているが、クランク角センサ15によりリングギヤ14の回転速度〔rpm〕を検出する。リングギヤ14はクランクシャフトと連動して回転するので、クランク角からリングギヤ14の回転速度を算出できる。リングギヤ14の回転速度を検出する専用のセンサを配置してもよい。エンジンECU16は、リングギヤ14の回転速度をエコランECU18に送信する。
スタータECU19は、スタータキーと同様の手順でエンジン11を始動させるエンジン始動用のECUである。まず、スタータキーによるエンジン始動について説明する。運転者がキースイッチ12を捻るか又はスタートボタンを押下すると、不図示のマグネットスイッチが作動し、スタータモータ20のピニオンギヤ13を押し出してエンジン11のリングギヤ14に係合させる。また、キースイッチ12の操作と同時にマグネットスイッを介してバッテリからスタータモータ20に電気が流れ、スタータモータ20はエンジン11のクランクシャフトに連結されたリングギヤ14(フライホイールリングギア)を回転させる。エンジンECU16はクランク角センサ15によりエンジン回転数を監視し、所定値を超えるとインジェクタ及び点火プラグの制御を開始する。以降、エンジン11は自律的に回転する。
本実施形態のエコランシステム100は、スタータキーによるエンジン始動に加え、スタータECU19によるエンジン始動も可能になっている。スタータECU19は、ピニオンギヤ13の押し出しとスタータモータ20の回転を分離して制御することができる。したがって、スタータECU19は、エンジン11の状態とは関係なく、いつでもピニオンギヤ13を押し出して係合動作に入ることができる。しかし、このことは、スタータECU19は、エンジン11が必ずしも係合が保証できない状態でも系合動作に入ることができてしまうことを意味する。
エコランECU18は、車両をエコラン制御する。エコラン制御には種々のものがあるが、例えば、エンジン11の自動停止、自動再開がよく知られている。エコランECU18は、エンジン停止条件(例えば、車速がゼロ又は所定値以下、マスタシリンダ圧が所定値以上等)が成立する場合、エンジンECU16にエンジン停止を要求する。エンジンECU16は、燃料噴射、点火プラグの点火等を停止して、エンジン11を停止させる。なお、エコランECU18は、エンジン11が自動停止されたこと(運転者による操作でなくエコラン制御により停止されたこと)をフラグの状態により記憶する。
また、エコランECU18は、自動停止した後、エンジン11の再始動条件(ブレーキペダルが開放されたこと、シフトポジションがDレンジに入れられたこと、アクセルペダルが踏み込まれたこと等)のいずれかが成立した場合、エンジンECU16にエンジン11の再始動を要求する。エンジンECU16はスタータECU19にエンジンの始動を要求するので、スタータECU19はピニオンギヤ13の押し出しとスタータモータ20の回転をそれぞれ制御してエンジン11を始動させる。
エコランECU18は、エコラン制御中であること、エンジン11を自動停止させたこと、及び、自動再開させたことをメータECU17に通知する。メータECU17は、エコラン制御中であることをメータパネルのランプの点灯やアイコンにより表示し、エコラン制御中にエンジン11が自動停止した場合にはランプの点灯やアイコンにより表示し、エンジンが再始動された場合にはランプの点灯やアイコンの表示を終了する。
本実施形態のエコランECU18は、エンジン11の再始動条件が成立しても、エンジン11の状態が、ピニオンギヤ13とリングギヤ14の係合が保証されない場合、エンジンECU16がエンジン11を再始動することを禁止する。例えば、車両が停止する過程や減速過程の惰性走行中にエコランECU18はエンジン11を停止させることがあるが、惰性走行中に運転者がアクセルペダルを踏み込むような場合、エコランECU18はエンジン11を再始動させようとする。このような惰性走行中のエンジン再始動の際に、ピニオンギヤ13とリングギヤ14の係合が保証されない状況が生じうる。
図2は、エコランECU18が、エコラン制御中にエンジン11の再始動を禁止する手順を示すフローチャート図の一例である。図2の手順は、エコラン制御中にエンジン再始動条件が成立するとスタートする。
エコランECU18は、リングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上か否かを判定する(S10)。リングギヤ降下回転速度とは、回転速度が低下する過程のリングギヤ14の回転速度である。また、下降割合とは単位時間のリングギヤ降下回転速度の変化率である。リングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上である場合のように、リングギヤ降下回転速度の変化割合が速いと、ピニオンギヤ13とリングギヤ14が係合できない可能性が高くなる。
エコランECU18は、エンジン11の自動停止後、例えば、定期的にリングギヤ14の回転速度をエンジンECU16から取得する。そして、エンジン再始動条件が成立すると、エコランECU18はリングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上か否かを判定する。所定値は、例えば、スタータモータ20の回転数の上限の下降速度程度である。
リングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上の場合(S10のYes)、エコランECU18はエンジン11の再始動を禁止する(S20)。エンジン11の再始動を禁止するとは、少なくとも、エコランECU18がエンジンECU16にエンジン11の再始動を要求しないことをいう。
エコランECU18は、さらに、エコラン制御により自動停止したことを示すフラグの状態を、エコラン制御により自動停止していない状態にしてもよい。この場合、フラグ状態がエコラン制御により自動停止していない状態になるので、以降、エンジン11の再始動条件が成立しても、エンジン11が再始動することを防止できる。一方、エコランECU18がエンジンECU16にエンジン11の再始動を要求しないだけの場合、リングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上でなくなると、エコランECU18がエコラン制御によりエンジンを再始動することができる。
ついで、エコランECU18は、メータECU17にエコラン再始動禁止モードを表示するよう要求する(S30)。メータECU17は、エコラン再始動禁止モードの表示要求を取得すると、エコラン再始動禁止モードであることを示すランプを点灯させたり、及び、メータパネルにアイコンを表示したりする。また、メータECU17は、「現在、エコラン再始動禁止モードです。キースイッチによりエンジン始動して下さい。」等のメッセージを表示してもよい。
運転者はメータパネルの表示を目視して、キースイッチ12によりエンジン始動できることを把握する。運転者は、エコラン再始動禁止モードの間もキースイッチ12によりエンジン11を再始動させることができる(S40)。
一方、リングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上でない場合(S10のNo)、エコランECU18はエンジンECU16にエンジン11の再始動を要求する(S50)。すなわち、リングギヤ降下回転速度の下降割合が所定値以上でない場合、ピニオンギヤ13とリングギヤ14が係合できるので、再始動条件の成立によりエコランECU18はエンジン11を再始動させることができる。
本実施形態のエコランシステム100によれば、エンジン11の状態が、必ずしもピニオンギヤ13とリングギヤ14の係合が保証できない状態の場合、エンジン11の再始動を禁止するので、係合不良を防止できる。また、ピニオンギヤ13とリングギヤ14に係合不良による負荷がかからないようにすることができる。
11 エンジン
13 ピニオンギヤ
14 リングギヤ
15 クランク角センサ
17 メータECU
18 エコランECU
19 スタータECU
20 スタータモータ
100 エコランシステム

Claims (1)

  1. 内燃機関の停止条件が成立して内燃機関を停止させた後、内燃機関の再始動条件が成立すると内燃機関を始動させる車両制御システムにおいて、
    内燃機関と連動して回転するリングギヤの回転速度を検出するセンサと、
    内燃機関の再始動条件が成立しても、前記回転速度の下降割合が所定値以上の場合、内燃機関の再始動を禁止する再始動禁止手段と、
    を有することを特徴とする車両制御システム。
JP2009266631A 2009-11-24 2009-11-24 車両制御システム Pending JP2011111915A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130288857A1 (en) * 2012-04-25 2013-10-31 Aisin Aw Co., Ltd. Vehicle and control method for vehicle
JP2013227893A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Toyota Motor Corp 車両および車両の制御方法

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