JP2011111389A5 - - Google Patents
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面白いことに、本発明者らは、ある特定の種類の結晶が形成されやすい温度に起因して、特定の二次的ジルコニア系欠陥の発生源を突き止めることができることに気付いた。例えば、1400℃未満の温度では、ジルコン結晶欠陥は一般に、樹枝状の形状および形態をしている。1400℃以上では、結晶パターンは角柱になりやすい。図3は、実験的な白金坩堝内の勾配ボートで溶融したEagleAG(商標)ガラス(Corning Incorporated(登録商標)社から販売されている。米国特許出願公開第2006/0293162号明細書参照)のさまざまなサンプルの光学顕微鏡写真を示している。代表的なガラスは、実験開始時には溶解したジルコニアは全く含まれていなかったが、10体積%の破砕した固形のジルコニア耐火物が混じっていた。ガラスと耐火物の混合物を、約1100℃〜1600℃の温度勾配で、白金ボートに入れた。実験の間、耐火物に由来するジルコニアは溶融物に溶解し、シリカと結合し、ジルコンの形態で結晶化した。図3A〜図3Fの光学顕微鏡写真に見られるように、得られたガラス中に形成された結晶のタイプによって、それらの起源が区別される。顕微鏡写真は、1200℃〜1450℃から50℃の増加における結晶形成を表している。温度が典型的には1350℃未満のアイソパイプまたはその周辺で形成される結晶は、温度が典型的には1400℃よりも十分に高い上流の工程(例えば、溶融容器、清澄容器、または清澄容器から攪拌容器への接続管)で生じた結晶と容易に区別することができる。これらの識別可能な結晶の特徴は、ガラスのジルコニア濃度にかかわらず、再現されることが判明した。図5は、ガラス中のジルコニア濃度の変化に伴う「EagleXG」ガラスにおけるジルコンの失透温度を示している。図示するように、白金接触面におけるガラスの失透温度は、ガラス内部または空気界面における温度よりも低い。ほとんどのLCDガラスの製造は、清澄容器及び清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管には白金系耐火物を利用していることから、それらのシステムは、少なくとも、白金接触面について示唆されるジルコン失透温度より高い温度を維持しなければならない。ジルコンの結晶が形成される最高温度は、ガラス中の溶解ジルコニア濃度の増大に伴って上昇し、所定の温度における結晶の大きさは、ガラス中に溶解するジルコニアの量と共に増大する。しかしながら、ジルコン結晶の形態は、ガラス中の溶解ジルコニアの量によっては影響を受けず、結晶化の際に存在する熱的条件のみに影響を受ける。ガラス中の溶解ジルコニアの量が7重量%以上に達すると、ジルコニアもまた結晶化し始める。8重量%を超えると、ジルコニアの結晶のみが形成され、ジルコンの結晶は生じない。フュージョン製法の様々な構成要素の温度は変化しうることから、この観察は、所定の欠陥が、工程内のどこに由来すると考えられるかを正確に突き止めるのに極めて有用である。特定後は、影響を受ける領域の温度を、欠陥を排除するのに十分なだけ変化させて差し支えない。1つの実施の形態では、角柱の結晶欠陥が検出された場合、攪拌チャンバの上流の製造システムのすべての構成要素の温度を、ガラスのジルコン失透温度を上回る温度に調整する。
Claims (9)
- フュージョン法によるガラスシートの製造方法であって、該方法が、
a)ジルコニア耐火物からなるガラス溶融容器内でバッチ材料を溶融し、溶融ガラスを形成し、
b)前記溶融ガラスを白金系耐火物で作られた清澄容器内で清澄して、気体を除去し、
c)前記溶融ガラスを、白金系耐火物で作られた清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管を通じて攪拌チャンバに移し、
d)前記溶融ガラスを前記攪拌チャンバ内で攪拌し、
e)前記溶融ガラスを成形装置に供給し、
f)前記ガラスをリボンへと成形し、
g)前記成形リボンからガラスシートを切断する、
各工程を有してなり、
(i)前記方法が、前記工程a)で形成された前記溶融ガラスの白金との接触面におけるジルコンの失透温度を決定して、前記ガラス溶融容器、前記清澄容器、および前記清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管のそれぞれの温度を、前記ジルコンの失透温度を上回るように維持すること、及び
(ii)前記工程g)により得られる前記ガラスシートが、1ポンド(453.592g)当たり0.1未満の二次的ジルコニア系欠陥のレベルを有することを特徴とする、方法。 - 前記清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管の温度を、1450℃を超えて上昇させることを特徴とする請求項1記載の方法。
- フュージョン法によってガラスシートを製造する方法であって、該方法が、
a)攪拌チャンバを含む溶融成形ガラスシート製造システムを提供し、
b)前記システムによって形成されるガラスシートにおける二次的ジルコニア系欠陥のレベルを測定し、
c)前記システムによって形成されたガラスシートにおける前記ジルコニア系欠陥を調べて、前記欠陥が角柱の結晶形態を有するか否かを決定し、
d)前記工程c)において、前記ジルコニア系欠陥が角柱の結晶形態を有している場合、前記製造システムの前記攪拌チャンバよりも上流の1つまたは複数の部分の温度を上昇させ、前記欠陥のレベルを1ポンド(453.592g)当たり0.1未満まで低下させる、
各工程を有してなり、
前記工程d)における前記攪拌チャンバよりも上流の1つまたは複数の部分の温度を上昇させる工程が、白金系耐火物で作られた容器の温度を上昇させることを含むことを特徴とする方法。 - 前記温度を、前記ガラスの前記ジルコン失透温度以上の温度まで上昇させることを特徴とする請求項3記載の方法。
- 前記温度が、1450℃以上であることを特徴とする請求項3記載の方法。
- 溶融ガラスが、所定の温度でジルコニア溶融容器から清澄容器へと供給され、所定の温度で清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管へ、さらには攪拌チャンバから成形装置へと供給される、フュージョン法によるガラスシートを製造する方法において、
有意な量のジルコニアが溶液から出ず、前記溶融ガラスが前記攪拌チャンバに入る前に二次的ジルコニア系欠陥を形成しないように、白金系耐火物で作られた前記清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管の温度を調整することにより、前記ガラスシートにおける二次的ジルコニア系欠陥の形成を調節し、前記ガラスシートにおける前記欠陥のレベルが、1ポンド(453.592g)当たり0.1未満になるようにすること、を特徴とする方法。 - 前記清澄容器における前記ガラスの温度が1630℃より高く、前記清澄容器と攪拌チャンバの間の接続管におけるガラスの温度が、あらゆる箇所において、約1460℃より高いことを特徴とする請求項6記載の方法。
- Tfが前記清澄容器の温度であり、Tmが前記溶融容器の温度であり、Tcが前記溶融容器と前記清澄容器の間の接続管の温度であり、
Tf>Tm>Tcであり、
Tf、Tm、Tcのすべてが、前記ガラスにおけるジルコンの失透温度を上回ることを特徴とする請求項6記載の方法。 - 最終的なガラスシートにおける前記2次的ジルコニアに基づく欠陥レベルが、1ポンド(453.592g)当たり0.0067以下であることを特徴とする請求項6記載の方法。
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