JP2011109900A - 直流電源装置 - Google Patents

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【課題】コモンモードノイズの発生を抑制することができる直流電源装置を提供する。
【解決手段】第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、第1のダイオードと第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、交流電源をリアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、第3のダイオード、第4のダイオードの逆回復時間は、第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間より長い素子で構成することで、短絡手段の開閉動作前後において、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと、直流電源装置の出力との間に接続されているダイオードの両端電圧の変動を抑えることができるので、コモンモードノイズの発生を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、交流電源からの交流電圧を整流して負荷へ直流電圧を供給する直流電源装置に関する。
図6は、特開2006−304586号広報に示された従来の直流電源装置を示す。図6において、1は交流電源、2はリアクトル、3は交流電源1とリアクトル2を介して電源短絡電流を流し入力力率改善、高調波電流抑制、直流電圧を制御するスイッチ素子、4は交流電源1を直流に整流する整流器、5は整流器4の出力を平滑化するコンデンサ、6は負荷、7は交流電源1から流れる入力電流を検出する入力電流検出器、8は交流電源1の電圧を検出する電源電圧検出器、9は負荷6へ出力する出力直流電圧を検出する直流電圧検出器、10は入力電流検出器7、電源電圧検出器8、直流電圧検出器9からの検出信号からスイッチ素子3を動作させる駆動信号を生成し、出力する制御手段である。
図7は、従来の直流電源装置の各部動作の波形説明図を示す。スイッチ素子3がオフしている場合は単純な全波整流となるが、スイッチ素子3をオンすると、交流電源1−リアクトル2−スイッチ素子3−交流電源1の経由にて短絡電流が流れる。その後、スイッチ素子3をオフすると、リアクトル2は電流を流し続けようとするので、入力電流が流れ続け、整流器4を介してコンデンサ5を充電するように作用する。つまり、電源電圧のゼロ点からTdlだけ遅延させた期間の後、スイッチ素子3をTon期間オンすると、図7(a)に示すような電流が流れることとなる。
一方、図7(b)は、電源半周期に数回程度スイッチ素子を動作した場合の各部動作の波形説明図を示す。スイッチ素子3を複数回スイッチ動作することで電流を滑らかにし、入力電流を正弦波状に近づくように制御して力率改善、高調波電流低減をしている。
特開2006−304586号公報
しかしながら、上記従来の直流電源装置は比較的良好な特性を有するが、スイッチ素子3を複数回スイッチ動作する場合、整流器の回路構成は高速リカバリーダイオードで構成されるのが一般的であるが、スイッチ素子3のオフとオンの切換え時における整流器のダイオードのターンオフのタイミングは一律にはならないので、リアクタが接続されていない側の交流電源の入力端子と整流器の負の直流出力端間の電圧は変動する傾向にある。
特に、従来の直流電源装置の回路構成で数kHz以上の高周波スイッチング動作した場合、整流器をすべて高速リカバリーダイオードで構成すると、スイッチ素子3のオフとオンの切換え毎のダイオード4dの両端電圧は図8(b)に示すように、直流出力電圧が約300Vでは、交流電源の正の半サイクル間のダイオード4dの両端電圧は平均約100V変動している。数kHz以上の高周波スイッチング動作ではスイッチ素子のオフとオンの切換え回数が多くなる分、1周期間のダイオード4dの両端電圧は図8(a)に示すように、交流電源の正の半サイクル間に渡って変動しているので、コモンモードノイズが増大するという課題を有していた。
また、短絡手段がオフの期間(かつ、整流回路中のダイオードを介して電流が直流電源装置の負荷側へと流れている期間)には、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位は、電流が流れてオン状態にあるダイオードに接続されている側の直流電源装置の直流出力端の電位(平滑コンデンサの正側または負側の電位)にほぼ等しくなるのに対し、短絡手段がオンの期間には、整流回路を構成するダイオードがすべてオフ状態(逆バイアス状態)となるために、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位は、直流電源装置の出力の負側の電位に対してフローティング状態となり、結果的に整流回路を構成するダイオードの逆バイアス時の容量、その他周辺部の浮遊容量のバランスによって定まる電位に変化する。
すなわち、ブリッジ整流回路を構成するダイオードを4a、4b、4c、4d(4aと4b、4cと4dがそれぞれ直列に接続され、4aおよび4cが平滑コンデンサの正側の端子に、4bおよび4dが平滑コンデンサの負側の端子にそれぞれ接続されるように記号をつける)とした場合、短絡手段のターンオン時においては、交流電源からの交流電圧が正の半周期の場合、ダイオード4aとダイオード4dがオン状態からオフ状態となり、直流電源装置の出力電圧に相当する電圧をダイオード4aとダイオード4dの逆バイアス電圧で分担して平衡状態に至る。また、交流電源からの交流電圧が負の半周期の場合、ダイオード4bとダイオード4cがオン状態からオフ状態となり、直流電源装置の出力電圧に相当する電圧をダイオード4bとダイオード4cの逆バイアス電圧で分担して平衡状態に至ることになる。ここで、ブリッジ整流回路を構成するダイオードが同一でバランスが取れている場合には、逆バイアス電圧の分担比率がほぼ1:1となり、リアクタに接続されていない側の交流電源のラインの電位は、およそ直流電源装置の出力電圧の1/2の電位に変化する。
その結果、従来の直流電源装置においては、短絡手段のオン・オフの度に、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインの電位と直流電源装置の出力側各部との電位差が、スイッチング時間内に変化する。
一般に、交流電源ラインの電位は、大地に対して交流的に安定した電位となっていることから、短絡手段のオン・オフの度に、交流電源ラインと直流電源装置の出力間の電位差が変化することによって、直流電源装置の出力側の各部の、大地に対する電位が変化することとなり、これがコモンモードノイズの原因となっていた。(上記電位差の波形については、例えば図8を参照。)
上記のコモンモードノイズは、スイッチング回数が比較的少ない場合においてはさほど問題にはならないが、力率や昇圧性能の向上等の目的により、スイッチング回数を増加させたい場合にコモンモードノイズの増加が課題となる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成にて、コモンモードノイズの増加を抑制することができる高力率かつ低ノイズの直流電源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の直流電源装置は、第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、第1のダイオードと第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、交流電源をリアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、第3のダイオード、第4のダイオードの逆回復時間は、短絡手段のオン幅の最大値より大きく、第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間は、短絡手段のオン幅の最小値より小さい素子で構成されるものである。
これによって、短絡手段がオフ状態にあって、ダイオード4a、4d(交流電源の交流電圧が負の半周期の場合は、4b、4c)を介して負荷側へ電流が流れている状態から、短絡手段がターンオンする場合において、ダイオード4a(または4b)がダイオード4c(4d)よりも先にオフするため、直流電源装置の出力電圧をダイオード4a(または4b)のみで分担する形となり、ダイオード4a(または4b)の逆バイアス電圧のみが上昇し、やがて出力電圧にほぼ等しい電圧に達する。
また、ダイオード4c(または4d)の逆回復時間は短絡手段のオン幅より大きいので、オン期間中は過剰キャリアが完全に消滅することはなく、通電が可能な状態が維持される。そのため、ダイオード4a(または4b)の逆バイアス電圧が出力電圧にほぼ等しい電圧に達した後も、ダイオード4c(または4d)の両端電圧は上昇することはなく、ターンオンする前の状態の電圧を維持することができる。
その結果、本発明の直流電源装置は、短絡手段の開閉動作前後において、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと、直流電源装置の出力との間に接続されているダイオードの両端電圧の変動を概略0Vに抑制することができる。
短絡手段の短絡・開放時において、交流電源と直流電源装置の出力間の電位差変動を抑えることで、コモンモードノイズを抑制することができる。
本発明の実施の形態1における直流電源装置の構成図 (a)、(b)本発明の実施の形態1における各部動作の説明図 本発明の実施の形態1における入力電流の波形図 本発明の実施の形態1における実動作上における波形図 (a)、(b)本発明の実施の形態1における各部動作の波形説明図 従来の直流電源装置の一例に係る構成図 (a)、(b)従来の直流電源装置の一例に係る各部動作の波形説明図 (a)、(b)従来の直流電源装置の一例に係る各部動作波形説明図
第1の発明は、第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、第1のダイオードと第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、交流電源を前記リアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、第3のダイオード、第4のダイオードの逆回復時間は、第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間より長い素子で構成され、交流電源の電源電圧の正負いずれか一方の半サイクル間は、前記リアクタが接続されていない側の交流電源の入力端子とブリッジ整流回路の負の直流出力端間の電圧は概略0V相当、他の半サイクル間は、概略直流出力電圧相当に保たれるとしたものである。
これによって、短絡手段のオフとオンの切換え時において、リアクタが接続されていない側の交流電源の入力端子とブリッジ整流回路の負の直流出力端間の電圧の変動は抑えて、交流電源の電源電圧の半サイクル間は、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと直流電源装置の出力間の電圧は概略0V相当、他の半サイクル間は、概略直流出力電圧相当に保つことができ、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと直流電源装置の出力間における電圧変動はほぼ安定状態になることから、コモンモードノイズの発生を抑制することができる。
第2の発明は、第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、第1のダイオードと第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、交流電源をリアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、第3のダイオード、第4のダイオードの逆回復時間は、短絡手段のオン幅の最大値より大きく、第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間は、短絡手段のオン幅の最小値より小さい素子で構成することにより、短絡手段の開閉動作前後において、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと、直流電源装置の出力との間に接続されているダイオードの両端電圧の変動を抑えることができるので、コモンモードノイズの発生を抑制することができる。
第3の発明は、第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、第1のダイオードと第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、交流電源をリアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、第3のダイオード、第4のダイオードの逆回復時間は、第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間と短絡手段のターンオン時間の合計より大きく、第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間は、短絡手段のオン幅の最小値より小さい素子で構成されるとしたものである。
これにより、短絡手段の開閉動作前後において、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと、直流電源装置の出力との間に接続されているダイオードの両端電圧の変動を抑えることができるので、コモンモードノイズの発生を抑制することができる。
第4の発明は、特に、第2または第3の発明において、交流電源の電源電圧の半サイクル間は、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと直流電源装置の出力間の電圧は概略0V相当、他の半サイクル間は、概略直流出力電圧相当に保たれることで、リアクタに接続されていない側の交流電源ラインと直流電源装置の出力間における電圧変動はほぼ安定状態になることから、コモンモードノイズの発生を抑制することができる。
第5の発明は、第3のダイオード、第4のダイオードの逆回復時間が第1のダイオード、第2のダイオードの逆回復時間の約10倍以上大きい素子で構成することで、第1の発明と同様にコモンモードノイズを抑制することができる。
第6の発明は、第3のダイオード、第4のダイオードを一般整流ダイオードで構成されたものであり、第3のダイオードと第4のダイオードを逆回復時間数μs程度の一般整流ダイオードで構成することで、第1〜第4の発明と同様の効果を得るとともに、第3のダイオードと第4のダイオードを安価に構成することができる。
第7の発明は、特に、第1〜第5の発明において、高い透磁率を示す珪素鋼板(電磁鋼板)のコアを有するリアクタを用いることで、同一体積において、より大きなインダクタンス値を得ることができ、これにより、交流電源への高周波ノイズの伝導をさらに抑制することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかる第1の実施の形態の直流電源装置を示す構成図である。図1に
おいて、交流電源1の出力端からリアクタ2を経由してダイオード4a、ダイオード4b、ダイオード4c、ダイオード4dから構成されるブリッジ整流回路に入力される。ブリッジ整流回路の出力にはコンデンサ5、負荷6が接続されている。また、交流電源1の出力端からリアクタ2を介して交流電源1を短絡する短絡手段3が接続され、交流電源1から流れる入力電流を検出する入力電流検出器7、交流電源1の電圧を検出する電源電圧検出器8、直流出力電圧を検出する直流電圧検出器9からの検出信号から短絡手段3を動作させる駆動信号を生成する制御手段10を備えている。
図3は、本発明の第1の実施の形態における波形例を示す図である。短絡手段3は、電源電圧検出器8によって検出される交流電圧のゼロクロス点の時刻とゼロクロス点からの経過時間によって、短絡手段3をオンするタイミング(電圧位相)を推定し、得られた電圧位相に基づいて交流電源1の電源半周期毎に短絡手段3を複数回スイッチング動作する。
具体的には、短絡手段3は、交流電源1の電源半周期毎に、平滑コンデンサ5の電圧をフィードバックしながら、予め短絡を開始する交流電圧位相の定められた複数の短絡パルスの短絡期間を調整することによって、負荷6へ供給される直流電圧を負荷に応じて必要な所望の電圧に制御しつつ、図3に示すような入力電流を得ることで、入力電流の通電幅を拡大し、高い力率を得ることができる。
以上の構成において、図1の回路動作を説明する。整流回路では電源電圧が正の半サイクルと負の半サイクルで動作モードが変化する。
図2(a)は、交流電源1の交流電圧が正の半周期間における、本発明の実施の形態1の直流電源装置の入力電流経路を示す図である。
図2(a)に示すように、短絡手段3がオンの場合には、交流電源1からの入力電流は、リアクタ2と短絡手段3のみを流れて交流電源1に戻るため、ダイオード4aから4dはすべてオフ状態となる。さらに、短絡手段3がオフの場合には、ダイオード4aおよびダイオード4dがオン状態、ダイオード4bおよびダイオード4cがオフ状態となる。
図2(a)からわかるように、一般に、短絡手段3がターンオンする際には、ダイオード4aおよびダイオード4dは、ともにオン状態からオフ状態へと移行する。従来の直流電源装置(図6)においては、1周期間の実動作波形(図8(a))、交流電源1の交流電圧が正の半周期間における拡大図(図8(b))に示すように、ダイオード4aおよびダイオード4dは、ともに逆バイアス電圧が印加された状態となって、直流電源装置の負側の出力端子から見たダイオード4dのカソード電位、すなわち(リアクタに接続されていない側の)交流電源1の電位は、短絡手段3の開閉の度に大きく変動してしまう。
ここで、ダイオード4dはダイオード4aより逆回復時間が長い素子で構成すると、
短絡手段3がオフ時は、交流電源1−リアクタ2−ダイオード4a−コンデンサ5−ダイオード4d−交流電源1の経由でコンデンサ5に充電電流が流れる。この場合は、ダイオード4dは導通状態なので図2(a)のa点はb点と同電位になる。次に、短絡手段3がオンの時は、交流電源1−リアクタ2−短絡手段3−交流電源1の経由で短絡電流が流れる。一方、ダイオード4aがターンオフした際に、ダイオード4dはダイオード4aより逆回復時間が長い分だけ導通状態が維持され、ダイオード4dには逆バイアスの電圧が印加されずに、図2(a)のa点とb点は同電位を維持することとなる。
また、ダイオード4dを、短絡手段3のオン幅より大きなダイオードにて構成すると、短絡手段3のターンオン時において、短絡手段3のオン期間中は過剰キャリアが残ってい
る状態が保たれる。つまり、通電が可能な状態が維持され、両端電圧は上昇しない。これによって、短絡手段3のターンオンの際、ダイオード4dは、短絡手段3のオン状態となる前の、ほぼ導通状態の電位差が保たれることとなる。ダイオード4aは短絡手段3のオン幅より小さなダイオードにて構成されているので、ダイオード4aが先にオフし、ダイオード4aのみ逆バイアス電圧がかかる状態となる。ここでのダイオード4dの逆回復時間は、短絡手段3のオン幅の最大値より大きい素子で構成される。そうすることで、常に短絡手段3のオン幅より大きいことになるので、1周期に渡って、本発明の実施の形態1におけるダイオード4aとダイオード4dの関係が成り立つこととなる。
上記のような各構成にすることで、本発明の直流電源装置においては、ダイオード4aの両端電圧は、図4に示すように、短絡手段3の開閉の度に、ほぼ直流電源装置の出力電圧(直流電圧)に等しい振幅で変動するのに対し、ダイオード4dの両端電圧は、短絡手段3の開閉の前後においてほとんど変動しない。すなわち、直流電源装置の出力の負側から見たダイオード4dのカソード電位は、短絡手段3の開閉の前後においてほとんど変動しないので、従来の直流電源装置に比べてコモンモードノイズの発生量を低減することが可能である。
実際には、ダイオード4dの両端電圧の変動は、直流電源装置の出力電圧(直流電圧)の約50%未満なら、コモンモードノイズの発生量を低減する効果が見込める。例えば、ダイオード4aの両端電圧が約300V程度の振幅で変動しているのに対して、ダイオード4dの両端電圧は約30V未満の変動で収まっていれば、発生ノイズのLISN(雑音端子電圧)のレベルは、約10dB程度低くなっていることが確認できている。さらに、交流電源1の交流電圧が1周期間における、本発明の実施の形態1の実波形を示す図5(a)、交流電源1の交流電圧の正の半周期の一部の期間の拡大図を示す図5(b)のように、ダイオード4dの両端電圧の変動を限りなく概略0Vに近づければ近づけるほど、直流電源装置の出力の負側から見たダイオード4dのカソード電位の安定度は向上するので、コモンモードノイズの発生量を低減する効果は大きくなる。
また、本実施の形態1における直流電源装置は、ダイオード4bとダイオード4cとの関係が、ダイオード4aとダイオード4dの関係と同じであることから、上記の内容は、図2(b)に示すような交流電源1の負の半周期においても同様に成立する。
また、短絡手段3がオフからオンに切換わった際に、ダイオード4aあるいはダイオード4bがターンオフ時にダイオード4aあるいはダイオード4bの両端電圧間に生じる電圧変動が十分に無くなるまでに相当する時間がダイオード4c、4dの逆回復時間となる素子で構成することでダイオード4dの両端電圧の安定化を図る。具体的には、ダイオード4c、4dの逆回復時間はダイオード4a、4bの逆回復時間の約10倍以上になるようにダイオード4a、4b、4c、4dの選定を行う。そうすることで、正の半サイクル間では、ダイオード4dの両端電圧は直流出力電圧の約5%以下、負の半サイクル間では、ダイオード4dの両端電圧は直流出力電圧相当の電圧に安定化でき、上記に示した一例とほぼ同等のコモンモードノイズ抑制効果が得られる。
さらに、ダイオード4a、4bに比べてダイオード4c、4dの方の逆回復時間をそれぞれ長くすればよいので、ダイオード4c、4dを逆回復時間が数μs程度の一般整流ダイオードで構成すればよい。このように、一般整流ダイオードを用いることで、よりコンパクトかつ安価に構成することができる。
一方、正の半サイクルと負の半サイクルの切換わりの際、特に交流電源1の入力電流が低い場合は、数キャリア分経過してからダイオード4dの両端電圧が安定化する傾向が確認できることもある。
以上のように、本発明の直流電源装置は、短絡手段3の開閉時に従来の直流電源装置において見られる、交流電源1と直流電源装置の出力間における電位差の急峻な変動を抑制することができるので、交流電源1と直流電源装置の出力間には、従来の直流電源装置においてコモンモードノイズの発生原因になっていた、図8に示すような、スイッチング動作に同期した比較的高い周波数成分を有する電圧変動を生じない。
したがって、本発明の直流電源装置は、例えスイッチング回数を増加させても、従来の直流電源装置に比べてコモンモードノイズの発生を大幅に抑制することができ、高力率かつ低ノイズの直流電源装置を実現することができる。
さらに、本実施の形態1は、図3に示すような短絡手段3の駆動信号(例えば、一般的なPWM信号)に限られるものではなく、それ以外の任意に設定されるスイッチング方式で短絡手段3を制御しても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、短絡手段3のターンオン時において、ダイオード4aあるいはダイオード4bがターンオフ時に、ダイオード4aあるいはダイオード4bの両端電圧間に生じる電圧変動が十分に無くなるまでに相当する時間がダイオード4c、4dの逆回復時間となる素子で構成したものである。
具体的には、ダイオード4c、4dの逆回復時間はダイオード4a、4bの逆回復時間の約10倍以上になるようにダイオード4a、4b、4c、4dの選定を行う。そうすることで、交流電源1の正の半周期では、ダイオード4dの両端電圧は直流出力電圧の約5%以下、交流電源1の負の半周期では、ダイオード4dの両端電圧は直流出力電圧相当の電圧に安定化でき、実施の形態1とほぼ同等の、コモンモードノイズの抑制効果が得られる。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、図1に示す直流電源装置とほぼ同等の構成において、ダイオード4dの逆回復時間は、ダイオード4aの逆回復時間と短絡手段3のターンオン時間の合計より大きく、ダイオード4aの逆回復時間は、短絡手段のオン幅の最小値より小さい素子で構成されるものである。
これによって、短絡手段3のターンオンの際に、ダイオード4aは短絡手段3のオン幅の最小値より小さく、ダイオード4dはダイオード4aの逆回復時間と短絡手段3のターンオン時間の合計値より大きいので、ダイオード4aは先にオフし、ダイオード4dは、短絡手段3がオン状態となる前の、ほぼ導通状態の電位差のまま保たれる。つまり、ダイオード4aとダイオード4dの両端電圧は、図4に示すような波形と同様の傾向になる。よって、直流電源装置の出力の負側から見たダイオード4dのカソード電位は、短絡手段3の開閉の前後においてほとんど変動しないので、実施の形態1と同じようにコモンモードノイズの発生量を低減することが可能である。
実施の形態1では、ダイオード4dの逆回復時間は、短絡手段3のオン幅の最大値、つまり、一律の値より大きくなるといった構成なので、約100kHz程度のキャリア周波数での動作において、コモンモードノイズの抑制効果が得られるが、本実施の形態3のように、ダイオード4aの逆回復時間と短絡手段3のターンオン時間の関係で定めることで、数十kHz程度のキャリア周波数での動作においても、コモンモードノイズの抑制効果が得られる直流電源装置が構成できる。
また、ダイオード4c、4dには安価な一般整流用ダイオードを用いることができる。一般的な整流ダイオードの逆回復時間はおよそ20μs程度であるので、コモンモードノイズの抑制効果が得られるだけの逆回復時間を確保することができるだけでなく、同時に、一般に高速ダイオードに比べて低い順方向電圧を利用することによって、ダイオード4a、4b、4c、4dで構成されるブリッジ整流回路における回路損失を低減することができるため、より安価で、かつ高効率の直流電源装置を得ることができる。
さらに、珪素鋼板のコアを用いたリアクタ2を用いた場合には、一般にダスト系のコアに比べて同一体積で5〜10倍以上のインダクタンスが得られることから、入力電流のリードノイズの発生低減ならびに、発生したノイズの電源ラインへの伝導をさらに抑制することが可能となる。
以上のように、本発明にかかる直流電源装置は、小型・軽量な構成にて、コモンモードノイズを発生しにくくすることができる直流電源装置を得ることができるため、空気調和器や冷蔵庫をはじめ、洗濯機などの電化製品の直流電源装置として適用できる。
1 交流電源
2 リアクタ
3 短絡手段
4a 第1のダイオード
4b 第2のダイオード
4c 第3のダイオード
4d 第4のダイオード
5 コンデンサ
6 負荷
7 入力電流検出器
8 電源電圧検出器
9 直流電圧検出器
10 制御手段

Claims (7)

  1. 第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、前記第1のダイオードと前記第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、前記交流電源を前記リアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、前記第3のダイオード、前記第4のダイオードの逆回復時間は、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードの逆回復時間より長い素子で構成され、前記交流電源の電源電圧の正負いずれか一方の半サイクル間は、前記リアクタが接続されていない側の前記交流電源の入力端子と前記ブリッジ整流回路の負の直流出力端間の電圧は概略0V相当、他の半サイクル間は、概略直流出力電圧相当に保たれることを特徴とする直流電源装置。
  2. 第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、前記第1のダイオードと前記第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、前記交流電源を前記リアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、前記第3のダイオード、前記第4のダイオードの逆回復時間は、前記短絡手段のオン幅の最大値より大きく、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードの逆回復時間は、前記短絡手段のオン幅の最小値より小さい素子で構成されることを特徴とする直流電源装置。
  3. 第1のダイオードと第2のダイオードが直列に接続されたアーム、及び、第3のダイオードと第4のダイオードが直列に接続されたアームから構成されるブリッジ整流回路と、前記第1のダイオードと前記第2のダイオードの接続点と交流電源との間に接続されたリアクタと、前記交流電源を前記リアクタを介して短絡する短絡手段とを備えた直流電源装置において、前記第3のダイオード、前記第4のダイオードの逆回復時間は、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードの逆回復時間と前記短絡手段のターンオン時間の合計より大きく、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードの逆回復時間は、前記短絡手段のオン幅の最小値より小さい素子で構成されることを特徴とする直流電源装置。
  4. 前記交流電源の電源電圧の半サイクル間は、前記リアクタに接続されていない側の前記交流電源の入力端と前記ブリッジ整流回路の負の直流出力端間の電圧は概略0V相当、他の半サイクル間は、概略直流出力電圧相当に保たれることを特徴とする請求項2または3に記載の直流電源装置。
  5. 前記第3のダイオード、前記第4のダイオードの逆回復時間が前記第1のダイオード、前記第2のダイオードの逆回復時間の約10倍以上大きい素子で構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の直流電源装置。
  6. 前記第3のダイオード、前記第4のダイオードは、一般整流ダイオードで構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の直流電源装置。
  7. 前記リアクタのコアは、珪素鋼板にて構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の直流電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013088652A1 (ja) * 2011-12-14 2013-06-20 パナソニック株式会社 直流電源装置

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