JP2011109344A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化及び薄型化が可能であると共に良好なアンテナ性能を有するアンテナ装置を提供すること。
【解決手段】 給電部2が設けられた基板3と、該基板3上に金属膜でパターン形成された第1の周波数帯に対応したパターンアンテナ4と、第2の周波数帯に対応したX軸アンテナ5、Y軸アンテナ6及びZ軸アンテナと、を備え、パターンアンテナ4が、環状とされ受動部品8a〜8cが接続されたインピーダンスコントロール部4aと、該インピーダンスコントロール部4aと給電部2とを接続する接続部4bと、を有し、Z軸アンテナが、基板3に取り付けられた基材にアンテナ線が巻回されたコイルアンテナであると共に、X軸アンテナ5及びY軸アンテナ6が、基材の内側であって基板3上に設置されたコイルアンテナである。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載等の無線通信に好適なアンテナ装置であって、特に小型携帯機におけるアンテナ装置に関する。
近年、キー操作なしに自動車等の車両ドアのロック/アンロックを行ういわゆるスマートキーレスエントリシステム又はパッシブキーレスエントリ(PKE)と呼ばれる電子キーシステムが標準になりつつある。このPKEは、車両の所有者が持つ電子キー(FOB)の操作無しで無線通信を利用した車両のセンサ若しくはスイッチ等の操作により、ドアのロック/アンロック制御が可能になるものである。
このような車載等の無線通信を目的として、パターンアンテナを利用したアンテナ装置が検討されている。パターンアンテナを用いたアンテナ装置としては、従来、基板上にアンテナ動作波長の1/4の長さでパターンアンテナをパターン配置したモノポールアンテナが一般的に用いられている。しかしながら、このモノポールアンテナは、アンテナ全体が一方向に長いため、このモノポールアンテナを途中で折り曲げて小型化した逆L型アンテナが開発されている。
さらに、この逆L型アンテナでは、基板のグランド(GND)面と平行になるパターンアンテナの水平部分との間で発生するリアクタンス成分が容量性で、なおかつ大きい値となるために、50Ωの給電線に対して整合を取るのが困難であった。このため、従来、パターンアンテナと50Ωの給電線との整合を容易にするために、いわゆる逆F型アンテナが考案されている。この逆F型アンテナは、パターンアンテナの途中に設けられた給電部の近くに基板のグランド面と放射素子とを接続するスタブを設けたものである。これにより、上記リアクタンス成分による容量性を打ち消して50Ωの給電線との整合を取ることが容易となる。
この逆F型アンテナにおいて小型化を考えた場合、パターンアンテナでは特性改善が厳しいため、例えば特許文献1に記載の技術のように、誘電体を用いたチップアンテナを用いることも提案されている。しかしながら、このような逆Fアンテナであっても、小型化すると開放端部分のインピーダンスが高くなり、基板上のグランド面、アンテナ周辺に実装される部品及び人体等の影響を受け易くなってしまう。この点を改善するため、開放端部分を終端することにより、インピーダンスを低下させ、周辺の影響を受け難いループアンテナを採用することも考えられている(特許文献2参照)。
一方、上記キーレスエントリシステムとしては、車両側に設置されたLF帯アンテナからLF帯の電波が送信され、この電波に対して人体側の携帯機が応答すると、携帯機のUHF帯アンテナからUHF帯の電波が送信され、車両側の受信機がその電波の応答を識別してドアの開閉を行う仕組みとなっている。
このようなキーレスシステムに用いられる携帯機として、従来、例えば特許文献3に、受信アンテナとしてLF帯アンテナがアンテナボビンの外周に巻回されたコイルアンテナ1つと、その裏側の回路基板に設置された同じLF帯のコイルアンテナ3つと、それらに加えてUHF帯の送信アンテナとして上記アンテナボビンのコイルアンテナに組み付けられている円弧状のプレートアンテナと、を備えた電子キー機能付き時計が提案されている。
また、特許文献4には、両面に銅箔パターンを設けてスルーホールで接続した送信機及び受信機が提案されている。
特開2005−210665号公報 特開2000−183631号公報 特開2009−2742号公報 特許第3159185号公報
しかしながら、上記従来の技術においても、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献3に記載の技術では、高さのあるコイルアンテナが回路基板の両面に配置されると共に、各アンテナ配置に多大な制約が発生するため、小型化及び薄型化が困難であるという不都合があった。また、LF帯のアンテナ数量(4つ)及び配置からUHF帯のアンテナにパターンアンテナを採用することが困難であり、プレートアンテナを用いることから、生産性や電気的性能及び製造後の安定性が劣化してしまう。
また、特許文献4に記載の技術では、一般的なループアンテナを四辺形に構成し、スルーホールで両面に接続しているため、プリント基板(回路基板)のばらつきや周辺実装部品の影響が大きく、アンテナ性能が制限されてしまう問題があった。さらに、従来のループアンテナでは、その開口面積や実効長により特性が決まるため、高利得化、指向性等の特性改善や小型化が困難であるという不都合があった。特に、特許文献4に記載の技術では、アンテナと送信/受信の各ユニットとの位置関係から小型化が困難であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、小型化及び薄型化が可能であると共に良好なアンテナ性能を有するアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のアンテナ装置は、給電部が設けられた基板と、該基板上に金属膜でパターン形成され前記給電部に接続された第1の周波数帯に対応したパターンアンテナと、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸方向に受信方向を別々に有する第2の周波数帯に対応したX軸アンテナ、Y軸アンテナ及びZ軸アンテナと、を備え、前記パターンアンテナが、環状とされ、受動部品が接続されたインピーダンスコントロール部と、該インピーダンスコントロール部と前記給電部とを接続する接続部と、を有し、前記Z軸アンテナが、前記基板に取り付けられた基材にアンテナ線が巻回されたコイルアンテナであると共に、前記X軸アンテナ及び前記Y軸アンテナが、前記基材の内側に収容され、前記基板上に設置されたコイルアンテナであることを特徴とする。
従来、開放型のパターンアンテナは先端のインピーダンスが高くなることから、周辺部品等の影響を受け易いが、本発明のアンテナ装置では、パターンアンテナが、開放端とされた先端側に、基板の外周に沿って環状(ループ状)とされコンデンサやインダクタ等の受動部品が接続されたインピーダンスコントロール部を備えているので、受動部品を含めたインピーダンスコントロール部全体がアンテナの開放エレメントの役割をし、先端のインピーダンスをコントロール可能になる。したがって、このアンテナ装置では、受動部品の設定やインピーダンスコントロール部の形状等に応じて所望の周波数チューニングが可能になると共に、特性改善や小型化が可能となる。
さらに、通常、周辺部品をパターンアンテナの内部に実装すると、放射パターンはヌル点と呼ばれる凹み部分が多く発生し、特に、小型化してGNDパターンサイズやアンテナ長が小さくなる場合や、同一周回上の裏面にもコイルアンテナ等が実装される場合には、劣化量や劣化箇所ともに増大してしまう。そこで、本発明のアンテナ装置では、接続部の長さを適切に短く設定することで、アンテナの放射パターンを無指向性とすることが可能である。すなわち、接続部が無い場合には、ループアンテナのように周辺部品の影響を抑制しきれず、基板サイズ等が大きくなり、小型化及びアンテナ性能を含め実現性に乏しい。逆に、接続部が一定以上に長くなる場合、そこに流れる高周波電流により、周辺部品の影響を受け易くなってしまい、アンテナ性能が劣化してしまう。このため、本発明では、給電部と環状のインピーダンスコントロール部との間の接続部を、無指向性が得られる長さに短く設定している。なお、接続部が長くなる場合に、長い部分の中間に受動部品を追加して接続することで、短縮効果によりキャンセルすることも可能である。
また、このアンテナ装置では、Z軸アンテナが、基板に取り付けられた基材にアンテナ線が巻回されたコイルアンテナであると共に、X軸アンテナ及びY軸アンテナが、基材の内側であって基板上に設置されたコイルアンテナであるので、高さ(厚み)のあるX軸アンテナ及びY軸アンテナがZ軸アンテナの基材内に収納されて小型化及び薄型化が可能である。すなわち、プレートアンテナではなく、インピーダンスコントロール部が基板外周に沿った環状のパターンアンテナであるため、基材内側の基板上にX軸アンテナ及びY軸アンテナや他の実装部品を収納するスペースを確保でき、全体として小型化及び薄型化することができる。また、プレートアンテナに比べて、生産性、電気的性能及び製造後の安定性に優れている。
したがって、本発明では、第1の周波数帯に対応したアンテナにおいては、アンテナ性能を劣化させずに、無指向性を実現可能であると共に、第2の周波数帯に対応したアンテナも備えて全体を小型化及び薄型化することが可能になる。
また、本発明のアンテナ装置は、前記インピーダンスコントロール部が、前記基板の表面と裏面とに分割して形成され、前記表面の部分と前記裏面の部分とは、スルーホールを介して接続されていることを特徴する。
すなわち、このアンテナ装置では、インピーダンスコントロール部が基板の表面と裏面とに分割して形成され、表面の部分と裏面の部分とは、スルーホールを介して接続されているので、小さい基板面積を有効に使うことができる。
また、本発明のアンテナ装置は、前記基材の内側に、バッテリーを収容する空間が設けられていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、基材の内側にバッテリーを収容する空間が設けられているので、高さ(厚み)のあるバッテリーもX軸アンテナ及びY軸アンテナと共に同じ基材内に集中的に実装されることで、さらに小型化及び薄型化を図ることができる。
また、本発明のアンテナ装置は、前記第1の周波数帯が、UHF帯であり、前記第2の周波数帯が、LF帯であることを特徴とする。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明のアンテナ装置によれば、上記構成により、第1の周波数帯に対応したアンテナにおいては、アンテナ性能を劣化させずに、無指向性を実現可能であると共に、第2の周波数帯に対応したアンテナも備えて全体を小型化及び薄型化することが可能になる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、小型化が可能なため、車載等の無線通信システム、特にキーレスオペレーションシステムに使用される小型携帯機におけるアンテナ装置に好適である。
本発明に係るアンテナ装置の一実施形態において、アンテナが実装された基板を示す部品面側である平面図及び半田面側である裏面図である。 本実施形態において、基材を実装した状態のアンテナ装置を基材側(半田面側)から見た斜視図である。 本実施形態において、基材を実装した状態のアンテナ装置を示す概略的な断面図である。 本実施形態において、UHF帯に対応したパターンアンテナの等価回路を示す図である。 本実施形態において、LF帯に対応したX軸アンテナ、Y軸アンテナ及びZ軸アンテナの各等価回路を示す図である。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、単体状態における放射パターン(XY面における電界強度)を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、手持ち状態(人体装着)における放射パターン(XY面における電界強度)を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、単体状態における放射パターン(YZ面における電界強度)を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、手持ち状態(人体装着)における放射パターン(YZ面における電界強度)を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、実使用条件の人体装着状態を説明するための図である。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、実使用条件の手持ち状態における放射パターンを示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、実使用条件の人体装着における放射パターンを示すグラフである。
以下、本発明に係るアンテナ装置の一実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
本実施形態におけるアンテナ装置1は、例えば自動車等に搭載される無線通信システム、特にキーレスオペレーションシステムの小型携帯機に採用されるものであって、図1から図3に示すように、給電部2が設けられた基板3と、該基板3上に金属膜でパターン形成され給電部2に接続された第1の周波数帯に対応したパターンアンテナ4と、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸方向に受信方向を別々に有する第2の周波数帯に対応したX軸アンテナ5、Y軸アンテナ6及びZ軸アンテナ7と、を備えている。
なお、本実施形態におけるX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、図1及び図2に図示するように設定される。すなわち、各軸方向は、対応するアンテナのアンテナ線が巻回が進む方向である。
なお、上記キーレスオペレーションシステムとは、キーレスオペレーションキーと呼ばれる無線通信機能を有する小型携帯機(キー)を運転者等が携帯しているだけで、無線作動範囲まで自動車に近づいた際に、小型携帯機と自動車本体側に設置された受信アンテナ装置との間でIDコードの照合を無線通信で行うことで、自動車のドア及びテールゲート等の施錠・解錠操作(いわゆるキーレスエントリーシステム)、エンジンの始動操作などが可能になるシステムである。
上記パターンアンテナ4は、図4に示すように、基板3の外周に沿って環状とされ受動部品8a〜8dが接続されたインピーダンスコントロール部4aと、該インピーダンスコントロール部4aと給電部2とを接続する接続部4bと、を有している。
上記Z軸アンテナ7は、基板3に取り付けられた基材9にアンテナ線7aが巻回されたコイルアンテナである。例えば、基材9が基板3と略同じ直径の円形状とされ、その外周にアンテナ線7aが巻回されることで、基板3及び基材9の中心軸方向をZ軸として受信方向としたZ軸アンテナ7が形成されている。このZ軸アンテナ7は、受動部品8a〜8cが接続されたインピーダンスコントロール部4aに対して基板3の反対側に設けられ、インピーダンスコントロール部4aと同様に基板3の外周を周回する形で設計されている。
上記X軸アンテナ5及びY軸アンテナ6は、基材9の内側であって基板3上に設置されたコイルアンテナである。
また、X軸アンテナ5及びY軸アンテナ6は、例えば磁性体材料で形成されたフェライトバー(磁心)に線材が巻回されたチップ状のフェライトバーアンテナである。これらX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6は、互いに直交するように基板3上に実装されている。
これらX軸アンテナ5、Y軸アンテナ6及びZ軸アンテナ7は、図5に示すように、対応する給電部2A,2B,2Cにそれぞれ接続されていると共に、インピーダンスマッチングのための複数のコンデンサで構成された同調部10に並列にそれぞれ接続されている。
上記基材9の内側には、ボタン電池であるバッテリー11を収容する空間がX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6を避けて設けられている。すなわち、基材9は、バッテリー11が嵌め込まれる円形状の収納孔(空間)9aが形成されており、バッテリーホルダとしても機能している。このバッテリー11は、車載からの電波を受けて車載側へ電波を返信する際に使用される電力を供給するためのものである。
上記基材9は、ボビン形状を有しており、アンテナ線7aが巻回し易くZ軸アンテナ7が形成し易い構造になっている。また、基板3と基材9とには、それぞれ外周部分に位置合わせ部3aが少なくとも3箇所ずつ形成されている。これらの位置決め部3aは、部品実装領域を広く確保するため基板3側が半円状の凹部とされ、基材9側がこれに対応した凸部とされている。これら位置決め部3aは、1箇所を基準位置とした場合に、2箇所目を90度、3箇所目を135度ずらした位置に設けられている。したがって、これら位置決め部3aにより、実装時の安定性、作業性の向上を図ることができると共に、実装後のバラツキ(外観面、電気的特性等)を低減でき、アンテナ特性等が安定する効果が得られる。
なお、第1の周波数帯は、UHF(Ultra High Frequency)帯であり、第2の周波数帯は、LF(Low Frequency:低周波)帯である。すなわち、パターンアンテナ4は、送信用のUHF帯アンテナとして機能し、X軸アンテナ5、Y軸アンテナ6及びZ軸アンテナ7は、受信用のLF帯アンテナとして機能する。このように、LF帯のアンテナは、小型のチップアンテナであるX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6と、基材9に巻回されたZ軸アンテナ7と、の合計3つが搭載されている。なお、本実施形態でいうLF帯とは、30kHz〜300kHzであり、具体的には、125kHz帯、134kHz〜135kHz帯である。また、UHFの送信周波数は、315MHz帯に設定されている。
上記基板3は、略円形状のプリント基板であって、表面側が部品面とされて環状のインピーダンスコントロール部4a内に無線通信回路等の回路部12が形成されている。また、基板3の裏面側は、半田面とされて環状のインピーダンスコントロール部4a内にX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6が実装されていると共に、バッテリー11用の負極用電極端子13及び正極用電極端子14が設けられている。
上記インピーダンスコントロール部4aは、基板3の部品面(表面)と半田面(裏面)とに分割して形成され、2つのスルーホール4cを介して全体として円形状の基板3の外周に沿った略円形状に接続されている。このように、表裏面にインピーダンスコントロール部4aが構成されており、小さい基板面積を有効に使うことができる。例えば、小さい基板において、片面のみで構成しようとすると、別の主要部品が配置されると、インピーダンスコントロール部4aの形成が困難になる。また、その際には、インピーダンスコントロール部4a分、基板を大きくするか、同じ面に実装された部品を避けて構成する必要があり、アンテナ特性面においても実現性が少なくなる。
なお、上述したように、インピーダンスコントロール部4aを基板3の両面に分割して形成することが好ましいが、基板3の部品面(表面)のみに形成したり、半田面(裏面)のみに形成しても構わない。また、本実施形態では、回路基板である基板3が1層で構成されているが、多層基板を採用しても構わない。この場合、内層のみでインピーダンスコントロール部4aを構成しても良いが、部品面と半田面とで構成することが好ましい。
このインピーダンスコントロール部4aは、互いに間隔を空けて接続された3つの受動部品8a〜8cにより複数に分割されて構成されている。
また、上記接続部4bには、GNDに接続された受動部品8dが接続されている。
なお、本実施形態では、受動部品8a〜8cをインピーダンスコントロール部4a内に直列接続しているが、並列接続しても構わない。
なお、受動部品8a〜8cは、周辺部品の影響を低減するインピーダンス調整と同時に、回路側との整合回路も兼ねている。また、環状のインピーダンスコントロール部4aの途中に実装させる受動部品8a〜8cは、上述したように互いに離間させて配置することが好ましい。数量は、周辺部品の配置等にもよるが、最低でも1個以上必要であり、最大数量についても多くした場合、生産時の実装効率が劣化するため、3〜5個が望ましい。
なお、実際には、受動部品8a〜8dは一般的に使用されるコンデンサ、インダクタ、抵抗等が用いられる。また、可変コンデンサ、可変インダクタ、可変抵抗等を用いてフレキシブルに調整することも可能である。なお、周辺部品の影響を考慮した場合、受動部品8a〜8dについては、少なくとも1箇所はコンデンサを使用することが望ましい。本実施形態では、3箇所ともコンデンサを用いている。なお、部品との干渉により、無指向性が維持できない場合には、受動部品8a〜8cの定数等を変更すると共に、接続部4bの長さを最適化することで、基板3の回路に流れる高周波電流を調整し、放射パターンを改善することが可能となる。
また、使用周波数により、各周波数帯のアンテナ間の干渉が問題になる場合は、基板3の厚み(基板サイズ)、基板3の誘電率、基材9の厚み、基材9の材質等を変更することにより、フレキシブルに対応することができる。なお、基材9の厚みによっては、受動部品8a〜8cが接続されているインピーダンスコントロール部4aと同じ面に、X軸アンテナ5及びY軸アンテナ6を実装することも可能である。
このように本実施形態のアンテナ装置1では、パターンアンテナ4が、開放端とされた先端側に、基板3の外周に沿って環状(ループ状)とされ受動部品8a〜8cが接続されたインピーダンスコントロール部4aを備えているので、受動部品8a〜8cを含めたインピーダンスコントロール部4a全体がアンテナの開放エレメントの役割をし、先端のインピーダンスをコントロール可能になる。したがって、このアンテナ装置1では、受動部品8a〜8cの設定やインピーダンスコントロール部4aの形状等に応じて所望の周波数チューニングが可能になると共に、特性改善や小型化が可能となる。
また、接続部4bの長さを適切に短く設定することで、アンテナの放射パターンを無指向性とすることが可能である。なお、接続部4bが長くなる場合に、長い部分の中間に受動部品を追加して接続することにより、短縮効果と同時に、基板3の回路に流れる高周波電流を調整することも可能である。
また、Z軸アンテナ7が、基板3に互いの外周を沿わせて取り付けられた基材9にアンテナ線7aが巻回されたコイルアンテナであると共に、X軸アンテナ5及びY軸アンテナ6が、基材9の内側であって基板3上に設置されたコイルアンテナであるので、高さ(厚み)のあるX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6がZ軸アンテナ7の基材9内に収納されて小型化及び薄型化が可能である。特に、プレートアンテナではなく、インピーダンスコントロール部4aが基板3外周に沿った環状のパターンアンテナであるため、基材9内側の基板3上にX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6や他の実装部品を収納するスペースを確保でき、全体として小型化及び薄型化することができる。また、プレートアンテナに比べて、生産性、電気的性能及び製造後の安定性に優れている。
環状のパターンアンテナ(インピーダンスコントロール部4a)は、その内側にX軸アンテナ5、Y軸アンテナ6、及び実装部品:例えば、バッテリー端子である負極用電極端子13及び正極用電極端子14)を収容する大きさであり、基板3の外周縁の近傍に形成することで、十分なアンテナ特性を得ることができ、かつ、小型化が可能となる。例えば、基板3の外周縁形状と略相似形となるパターンアンテナ(インピーダンスコントロール部4a)のようにすればよい。なお、略相似形とは、図1に示す*印の部分など、パターンアンテナの延伸先に凹み、孔がある場合、それを回避するための形状を採用していること示す。また、アンテナ特性を満足する範囲であれば、環状という構成であれば特に形状に関しては限定されない。
また、インピーダンスコントロール部4aが基板3の表面と裏面とに分割して形成され、表面の部分と裏面の部分とは、スルーホール4cを介して接続されているので、小さい基板面積を有効に使うことができる。
また、基材9の内側に、バッテリー11を収容する空間が設けられているので、高さ(厚み)のあるバッテリー11もX軸アンテナ5及びY軸アンテナ6と共に同じ基材9内に集中的に実装されることで、さらに小型化及び薄型化を図ることができる。
したがって、UHF帯に対応したアンテナにおいては、アンテナ性能を劣化させずに、無指向性を実現可能であると共に、LF帯に対応したアンテナも備えて全体を小型化及び薄型化することが可能になる。
次に、上記実施形態のアンテナ装置1を実際に小型携帯機に実装した実施例について、実際の放射パターンについて測定した結果を、図6から図12を参照して説明する。
まず、本実施例のアンテナ装置が実装された小型携帯機を水平面に置く場合(Z軸アンテナの中心軸が水平面に対して垂直方向になった状態)について、UHF帯のパターンアンテナの放射パターンを測定した結果を、図6に示す。なお、以下の測定における放射パターンは、小型携帯機から3m離れた位置における放射パターンであり、数値は電界強度を示している。この図からわかるように、本実施例の小型携帯機を水平面に載置した状態では、無指向性の放射パターンが得られている。
また、人体等の影響によるバラツキを考慮して定量的な測定のために、疑似人体として体液相当の液体が入った容器上に本実施例の小型携帯機を装着した場合について、放射パターンを測定した結果を、図7に示す。この図からわかるように、疑似人体に装着した場合でも、放射パターンは無指向性を確保すると共に、電界強度、すなわちアンテナ利得も4.2dB改善している。
次に、人体の胸ポケット等を想定した場合(Z軸アンテナの中心軸が水平面と平行になった状態)の放射パターンを測定すると、図8に示すように、自由空間においては八の字の放射パターンとなる。これは、360度各方向にしても同じ放射パターン、つまり90度、270度に指向性のある特性になる。そのため、本実施例の小型携帯機を上記疑似人体に装着した場合にも、図9に示すように、元々のヌル点である180度方向の性能はほとんど改善せず、それ以外の部分は水平面同様に約4dB改善する傾向になる。
この結果、図10に示すように、実使用条件として胸ポケットに入れた状態(装着1)、ズボンのポケットに入れた状態(装着2)、手提げ鞄の内部底面に置いた場合(装着3)、手提げ鞄の内部側面ポケットに収納した場合(装着4)及び掌上に水平状態にして手持ちした状態(手持ち状態)をそれぞれ想定すると、図11及び図12に示すように、各実使用条件において、良好なアンテナ性能を実現でき、小型化及び薄型化が可能とできることがわかる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
1…アンテナ装置、2…給電部、3…基板、4…パターンアンテナ、4a…インピーダンスコントロール部、5…X軸アンテナ、6…Y軸アンテナ、7…Z軸アンテナ、7a…アンテナ線、8a〜8d…受動部品、9…基材、11…バッテリー

Claims (4)

  1. 給電部が設けられた基板と、
    該基板上に金属膜でパターン形成され前記給電部に接続された第1の周波数帯に対応したパターンアンテナと、
    互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸方向に受信方向を別々に有する第2の周波数帯に対応したX軸アンテナ、Y軸アンテナ及びZ軸アンテナと、を備え、
    前記パターンアンテナが、環状とされ、受動部品が接続されたインピーダンスコントロール部と、該インピーダンスコントロール部と前記給電部とを接続する接続部と、を有し、
    前記Z軸アンテナが、前記基板に取り付けられた基材にアンテナ線が巻回されたコイルアンテナであると共に、前記X軸アンテナ及び前記Y軸アンテナが、前記基材の内側に収容され、前記基板上に設置されたコイルアンテナであることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記インピーダンスコントロール部が、前記基板の表面と裏面とに分割して形成され、前記表面の部分と前記裏面の部分とは、スルーホールを介して接続されていることを特徴するアンテナ装置。
  3. 請求項1または2に記載のアンテナ装置において、
    前記基材の内側に、バッテリーを収容する空間が設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第1の周波数帯が、UHF帯であり、
    前記第2の周波数帯が、LF帯であることを特徴とするアンテナ装置。
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