JP2011106741A - 放電ユニット及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】オゾンの臭気が生じるのを抑制することができ、空気調和機本体に装着可能な放電ユニット、及びオゾンの臭気が生じるのを抑制することができる空気調和機を提供する。
【解決手段】遠心ファン11のファン吸引口11aは、その開口領域のうちの一部の領域であって他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域Mを有している。放電装置17は、活性種を放出する放出部7を有している。空気調和機本体13へ装着した状態において、放電装置17及び遠心ファン11を上流側開口部15a側からみたときに、放出部7は、最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが介在する位置に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気調和機本体に装着可能な放電ユニット及び空気調和機に関するものである。
従来、室内の空気に含まれるウィルス、細菌、カビなどの有害物質を分解する機能を備えた種々の空気調和機が提案されている。例えば、特許文献1には、吹出口から吹出し方向1mの距離で1,000,000個/cc以上のマイナスイオンが検出されるマイナスイオン発生器を備えた空気調和機が開示されている。また、特許文献2には、通風路を有するケーシングと、この通風路内に配設されたシロッコファンと、前記通風路内において前記シロッコファンの吹出側に配置され、空気中に正イオン又は負イオンを放出する放出面を有するイオン発生装置とを備えた空気調節装置が開示されている。
特開2007−107809号公報 特開2005−76906号公報
一般に、正イオン、負イオンなどの活性種は、イオン発生装置において放電を生起させることにより放出されるのであるが、放出される活性種には微量のオゾンも含まれている。このオゾンは強い酸化力を有しているので、空気調和機から室内に吹き出される空気中のオゾン濃度は所定値以下に制御されるべきであることは言うまでもない。
しかしながら、オゾンは、独特の臭気を有しているので、空気調和機から室内に吹き出される空気に微量に含まれている場合であってもその臭気が生じることがある。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オゾンの臭気が生じるのを抑制することができ、空気調和機本体に装着可能な放電ユニット、及びオゾンの臭気が生じるのを抑制することができる空気調和機を提供することにある。
本発明は、遠心ファン(11)を有する空気調和機本体(13)に装着可能であり、前記空気調和機本体(13)に装着された装着状態において、前記空気調和機本体(13)に、有害物質の少なくとも一部を不活化した空気を供給可能な放電ユニットに関するものである。この放電ユニットは、枠体(15)と放電装置(17)とを備えている。前記枠体(15)は、空気の吸い込み側となる上流側開口部(15a)、及び前記空気を吹き出して前記空気調和機本体(13)に供給する側となる下流側開口部(15b)を有し、この下流側開口部(15b)が前記遠心ファン(11)に対向する位置に配置される。前記放電装置(17)は、放電を生起させることにより、前記上流側開口部(15a)から前記下流側開口部(15b)に至る前記枠体(15)内の空気流路(15c)を流れる空気に活性種を放出可能である。前記遠心ファン(11)は、羽根車(11b)と、この羽根車(11b)を収容し、前記羽根車(11b)の回転軸(11c)の軸方向の片側又は両側の位置に開口するファン吸引口(11a)を有するファンケース(11d)とを含む。前記ファン吸引口(11a)は、その開口領域のうちの一部の領域であって他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域(M)を有している。前記放電装置(17)は、前記活性種を放出する放出部(7)を有している。前記装着状態において、前記放電装置(17)及び前記遠心ファン(11)を前記上流側開口部(15a)側からみたときに、前記放出部(7)は、前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。
この構成では、遠心ファン(11)は、ファン吸引口(11a)の開口領域のうちの一部に他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域(M)を有している。このように吸引量に偏りを有する遠心ファン(11)を用いた場合であっても、以下に説明するように空気調和機の吹出口(21b)から吹き出される空気の活性種のピーク濃度を小さくすることができるので、活性種の一種であるオゾンに起因する臭気を低減できる。
放電装置(17)の放出部(7)から放出された活性種を含む空気は、空気流路(15c)を通ってファン吸引口(11a)から吸い込まれる。例えば、後述する図11(a),(b)のように放出部(7)が最大吸込領域(M)に対向する位置に配置されている場合には、放出部(7)と最大吸込領域(M)との距離が近くなるので、放出部(7)から放出された活性種を含む空気は、その周囲の空気とあまり混ざり合わないうちに前記最大吸込領域(M)に到達してファン吸引口(11a)から吸い込まれる。言い換えると、放出部(7)から放出された活性種は、放出部(7)から最大吸込領域(M)に至るまでの間に周囲にあまり拡散せずに最大吸込領域(M)に吸い込まれる。このように放出部(7)が最大吸込領域(M)に近い位置にあると、活性種濃度の高い空気の多くがそのまま最大吸込領域(M)から吸い込まれることになる。このように偏った部位から活性種濃度の高い空気の多くが吸い込まれると、それが空気調和機の吹出口(21b)から吹き出される空気の活性種濃度にも影響しやすい。具体的には、例えば、吹出口(21b)の開口領域から吹き出される空気のうち、前記開口領域の一部の部位から吹き出される空気の活性種濃度が他の部位よりも高くなることがある。このように吹出口(21b)の開口領域において、吹き出される空気の活性種濃度に大きな偏りができて濃度分布のピーク値が高くなると、前記一部の部位から吹き出される空気に含まれるオゾンに起因する臭気が生じることがある。
一方、本構成では、前記放電装置(17)及び前記遠心ファン(11)を前記上流側開口部(15a)側からみたときに、前記放出部(7)は、前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。言い換えると、前記上流側開口部(15a)側からみたときに、放出部(7)は、回転軸(11c)に対して最大吸込領域(M)とは反対側に位置している。このように放出部(7)を回転軸(11c)に対して最大吸込領域(M)とは反対側に位置させることによって、前述の場合(放出部(7)が最大吸込領域(M)に対向する位置に配置されている場合)と比べて、放出部(7)と最大吸込領域(M)との距離を大きくすることができる。これにより、放出部(7)から最大吸込領域(M)に達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができるので、放出部(7)から放出された活性種を含む空気は、最大吸込領域(M)に達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。言い換えると、放出部(7)から放出された活性種は、前述の場合と比べて最大吸込領域(M)に達するまでの間に周囲に拡散しやすくなる。
以上のように、本構成では、前述の場合と比べて、放出部(7)から放出された活性種はファン(11)に吸い込まれるまでの間に周囲に拡散しやすいので、前述の場合のように偏った部位から活性種濃度の高い空気の多くが吸い込まれるのを抑制することができる。これにより、吹出口(21b)から吹き出される空気の活性種濃度に偏りが生じるのを抑制して濃度分布のピーク値を低くすることができる。よって、空気調和機の吹出口(21b)から吹き出される空気は、前述の場合と比べて活性種の一種であるオゾンに起因する臭気が低減される。
また、前記空気調和機本体(13)は、互いの前記ファン吸引口(11a)が対向する少なくとも2つの前記遠心ファン(11)を有し、前記放出部(7)は、各遠心ファン(11)の前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されているのが好ましい。
この構成では、互いの前記ファン吸引口(11a)が対向する少なくとも2つの遠心ファン(11)を有し、前記放出部(7)は、各遠心ファン(11)の前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。すなわち、放出部(7)は、各最大吸込領域(M)からの距離が大きくなるような位置に配置されている。したがって、放出部(7)から各最大吸込領域(M)に達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができるので、放出部(7)から放出された活性種を含む空気は、各最大吸込領域(M)に達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。これにより、例えば活性種濃度の高い空気が一方の最大吸込領域(M)から偏って吸引されるのが抑制され、活性種がそれぞれのファン吸引口(11a)に分散して吸引されやすくなる。よって、空気調和機の吹出口(21b)から吹き出される空気における活性種のピーク濃度がより低くなるので、活性種の一種であるオゾンに起因する臭気がさらに低減される。
また、前記放電ユニットは、前記空気流路(15c)内に配置され、前記被分解物を捕集可能なフィルタ(23)をさらに備え、前記放電装置(17)は、前記活性種を前記フィルタ(23)に供給可能なように前記フィルタ(23)に対向して配置されているのが好ましい。
この構成では、被分解物を捕集したフィルタ(23)に放電装置(17)から活性種を供給可能であるので、フィルタ(23)が設けられていない場合と比較して、被分解物を分解する効率を高めることができる。
また、前記放電ユニットが装着される空気調和機本体(13)としては、例えば天吊り形の室内機が例示できる。この場合、前記吹出口(21b)は、前記ケーシング(21)の前面に設けられ、前記吸込口(21a)は、前記ケーシング(21)の下面で、かつ、前記遠心ファン(11)の下方に設けられ、前記ファンケース(11d)は、前記羽根車(11b)の半径方向外側の位置に開口するファン吐出口(21f)を有する渦巻状のケースであり、前記ファン吐出口(21f)は、前記ケーシング(21)の前記前面側に向いて開口している。そして、前記装着状態において、前記フィルタ(23)は、前記遠心ファン(11)の下方において前記ケーシング(21)の前記下面に対して略平行に配置され、前記最大吸込領域(M)は、前記開口領域における前記ケーシング(21)の背面側に位置し、前記放出部(7)は、前記フィルタ(23)の下方において前記フィルタ(23)の前方側の位置に対向するように設けられている。
上記のようにケーシング(21)の下面に吸込口(21a)がある天吊り形では、前記放電ユニットが前記吸込口(21a)に装着されるので、従来の天吊り形の空気調和機と比べて厚み(高さ方向の寸法)が大きくなる。本構成では、前記最大吸込領域(M)が、前記開口領域のうち前記ケーシング(21)の背面側に位置し、前記放出部(7)が、前記フィルタ(23)の下方において前記フィルタ(23)の前方側の位置に対向するように設けられている。このように、前記放出部(7)と前記最大吸込領域(M)とを厚み方向ではなく前後方向に離して配置することにより厚みの増加を極力抑えつつ、放出部(7)から最大吸込領域(M)に達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができる。
本発明の空気調和機は、ケーシング(21)と、遠心ファン(11)と、放電装置(17)とを備えている。前記ケーシング(21)は、吸込口(21a)及び吹出口(21b)を有している。前記遠心ファン(11)は、前記吸込口(21a)から前記吹出口(21b)に至る前記ケーシング(21)内の空気流路(21c)において空気の流れをつくる。前記放電装置(17)は、放電を生起させることにより、前記空気流路(21c)を流れる空気に活性種を放出可能である。前記遠心ファン(11)は、羽根車(11b)と、この羽根車(11b)を収容し、前記羽根車(11b)の回転軸(11c)の軸方向の片側又は両側の位置に開口するファン吸引口(11a)を有するファンケース(11d)とを含む。前記ファン吸引口(11a)は、その開口領域のうちの一部の領域であって他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域(M)を有している。前記放電装置(17)は、前記活性種を放出する放出部(7)を有している。前記放電装置(17)及び前記遠心ファン(11)を前記吸込口(21a)側からみたときに、前記放出部(7)は、前記前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。
この構成では、前記放電装置(17)及び前記遠心ファン(11)を前記吸込口(21a)側からみたときに、前記放出部(7)は、前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。これにより、放出部(7)から最大吸込領域(M)に達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができるので、放出部(7)から放出された活性種を含む空気は、最大吸込領域(M)に達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。
したがって、本構成では、放出部(7)から放出された活性種はファン(11)に吸い込まれるまでの間に周囲に拡散しやすいので、吹出口(21b)から吹き出される空気の活性種濃度に偏りが生じるのを抑制して濃度分布のピーク値を低くすることができる。よって、空気調和機の吹出口(21b)から吹き出される空気は、前述の場合と比べて活性種の一種であるオゾンに起因する臭気が低減される。
また、前記遠心ファン(11)は少なくとも2つ設けられており、互いの前記ファン吸引口(11a)は対向して配置されており、前記放出部(7)は、各遠心ファン(11)の前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。
この構成では、互いの前記ファン吸引口(11a)が対向する少なくとも2つの遠心ファン(11)を有し、前記放出部(7)は、各遠心ファン(11)の前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている。すなわち、放出部(7)は、各最大吸込領域(M)からの距離が大きくなるような位置に配置されている。したがって、放出部(7)から各最大吸込領域(M)に達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができるので、放出部(7)から放出された活性種を含む空気は、各最大吸込領域(M)に達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。これにより、例えば活性種濃度の比較的高い空気が一方の最大吸込領域(M)から偏って吸引されるのが抑制され、活性種がそれぞれの最大吸込領域(M)に分散して吸引されやすくなる。よって、空気調和機の吹出口(21b)から吹き出される空気における活性種のピーク濃度がより低くなるので、活性種の一種であるオゾンに起因する臭気がさらに低減される。
また、前記空気調和機は、前記空気流路(21c)内に配置され、前記被分解物を捕集可能なフィルタ(23)をさらに備え、前記放電装置(17)は、前記活性種を前記フィルタ(23)に供給可能なように前記フィルタ(23)に対向して配置されているのが好ましい。
この構成では、被分解物を捕集したフィルタ(23)に放電装置(17)から活性種を供給可能であるので、フィルタ(23)が設けられていない場合と比較して、被分解物を分解する効率を高めることができる。
また、前記空気調和機としては、例えば天吊り形の室内機が例示できる。この場合、前記吹出口(21b)は、前記ケーシング(21)の前面に設けられ、前記吸込口(21a)は、前記ケーシング(21)の下面で、かつ、前記遠心ファン(11)の下方に設けられ、前記ファンケース(11d)は、前記羽根車(11b)の半径方向外側の位置に開口するファン吐出口(21f)を有する渦巻状のケースであり、前記ファン吐出口(21f)は、前記ケーシング(21)の前記前面側に向いて開口している。そして、前記フィルタ(23)は、前記遠心ファン(11)の下方において前記ケーシング(21)の前記下面に対して略平行に配置され、前記最大吸込領域(M)は、前記開口領域のうち前記ケーシング(21)の背面側に位置し、前記放出部(7)は、前記フィルタ(23)の下方において前記フィルタ(23)の前方側の位置に対向するように設けられている。
上記のようにケーシング(21)の下面に吸込口(21a)がある天吊り形では、前記放電ユニットが遠心ファン(11)の下方に設けられるので、従来の天吊り形の空気調和機と比べて厚み(高さ方向の寸法)が大きくなる。本構成では、前記最大吸込領域(M)が、前記開口領域のうち前記ケーシング(21)の背面側に位置し、前記放出部(7)が、前記フィルタ(23)の下方において前記フィルタ(23)の前方側の位置に対向するように設けられている。このように、前記放出部(7)と前記最大吸込領域(M)とを厚み方向ではなく前後方向に離して配置することにより厚みの増加を極力抑えつつ、放出部(7)から最大吸込領域(M)に達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、オゾンの臭気が生じるのを抑制することができ、空気調和機本体に装着可能な放電ユニット、及びオゾンの臭気が生じるのを抑制できる空気調和機を提供することができる。
本発明の第1実施形態にかかる空気調和機を示す分解斜視図である。 前記空気調和機において、放出部と最大吸込領域との位置関係を説明するための底面図である。 図2のIII-III線断面図である。 (a)はカバーを取り外した状態の前記放電装置を示す分解斜視図であり、(b)はその平面図であり、(c)は、カバーが取り付けられた前記放電装置を示す断面図である。 (a)は、前記放電装置におけるストリーマ放電電極、アース板及び絶縁板の側面図であり、(b)はこれらの部材の正面図である。 前記放電装置の端部付近を拡大した斜視図である。 本発明の第2実施形態にかかる空気調和機を示す断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる空気調和機を示す底面図である。 図8のIX-IX線断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる空気調和機を示す断面図である。 (a)は、図2の2つの放電装置のうち左側の放電装置のみを背面側に移動させて、放出部及び最大吸込領域がともに回転軸に対して背面側に位置するような配置にした場合の底面図であり、(b)はそのXIB- XIB線断面図である。
以下、本発明の実施形態にかかる空気調和機について図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1実施形態>
(空気調和機の全体構成)
図1〜3に示すように、第1実施形態にかかる空気調和機31は、冷暖房に用いられ、室内の天井に吊り下げられて設置される天吊り形の室内機である。この空気調和機31は、空気調和機本体13と、この空気調和機本体13に装着される放電ユニット33とを備えている。なお、図2においては、ファン11と放電装置17の位置関係を説明するために、フィルタ23,41などの一部の部材の図示を省略している。
放電ユニット33は、製造時点で空気調和機本体13に装着された状態で出荷されもよく、設置現場において空気調和機本体13に装着されてもよい。後者の場合には、放電ユニット33は、住宅、ビルなどに設置済みの既存の空気調和機本体13に対して装着する(後付けする)こともできる。
なお、この第1実施形態では、放電ユニット33は空気調和機本体13に対して着脱可能であるが、後述する第4実施形態のように放電ユニット33と空気調和機本体13が一体で着脱できない形態であってもよい。
(空気調和機本体)
図1〜3に示すように、空気調和機本体13は、本体ケーシング21、4つのファン11、熱交換器45などを有している。
本体ケーシング21は、底板21d、天板21e、背板21f、及び一対の側板21gを有している。底板21dの背面側の部分には空気の吸込口21aが設けられている。この吸込口21aには、後述する放電ユニット33の枠体15の下流側開口部15bの周縁部が嵌合する。また、本体ケーシング21の前面側の部分には空気の吹出口21bが設けられている。
図1に示すように、吸込口21aは、幅方向の長さが奥行き方向の長さよりも大きく、空気調和機本体13の幅方向のほぼ全域にわたって形成されている。吹出口21bは、幅方向の長さが高さ方向の長さよりも大きく、空気調和機本体13の幅方向のほぼ全域にわたって形成されている。吹出口21bには、この吹出口21bから吹き出される空気の向きを調節するフラップ21hが取り付けられている。フラップ21hは、その回動軸21jに回動可能に支持されている。回動軸21jは、本体ケーシング21の両側の側板21gに支持されている。
本実施形態では、ファン11としては、遠心ファンの一種であるシロッコファンを用いている。各ファン11は、本体ケーシング21の背面側の空間に配置されており、吸込口21aの上方(真上)に位置している。これらのファン11は、上流側開口部15aから下流側開口部15bに至る枠体15内の空気流路15c、及び吸込口21aから吹出口21bに至る本体ケーシング21内の空気流路21cにおいて空気の流れをつくる。
各ファン11は、回転軸11cを有する羽根車11bと、この羽根車11bを収容する渦巻形状のファンケース11dとを有している。羽根車11bは、その回転軸11cの周方向に沿って設けられた複数の羽根11eを有している。ファンケース11dは、回転軸11cの軸方向の両側の位置に略円形に開口するファン吸引口11aと、羽根車11bの半径方向外側の位置に開口するファン吐出口11fとを有している。ファン吐出口11fは、本体ケーシング21の吹出口21b側に向いて開口している。回転軸11cは図略のモータに接続されている。
図1及び図2に示すように、4つのファン11(111〜114)は、空気調和機本体13の吸込口21aに沿って幅方向に一列に配列されている。4つのファン11の各ファン吸引口11aは、ファン11の配列方向Aに向いて開口している。隣り合うファン11のファン吸引口11aは、配列方向Aに沿って対向している。なお、図2の一点鎖線Bは、各ファン11の回転軸11cの位置を示すための補助線である。
各ファン11は、回転軸11cに接続された図略のモータが駆動すると、ファン吸引口11aを通じて空気をファンケース11d内に吸い込む。吸い込まれた空気は、渦巻形状のファンケース11d内をその周方向に沿って送られ、ファン吐出口11fから吐出される。
各ファン吸引口11aは、その開口領域からファンケース11d内に空気を吸い込む量が前記開口領域内で均等ではない。各ファン吸引口11aは、前記開口領域の中でも他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域Mを有している。本実施形態においては、図2に示すように、最大吸込領域Mは、各ファン11ともにほぼ同じ位置にある。具体的には、図3に示すように、ファン吸引口11aの円形の開口領域のうち、最大吸込領域Mは、図3中の一点鎖線の丸で囲まれた位置にある。図3に図示するファン11は、回転軸11cの軸方向の反対側の位置にもファン吸引口11aを有しており、この反対側のファン吸引口11aにおける最大吸込領域Mは、図3に図示する最大吸込領域Mに対して軸方向に対向する位置(真裏の位置)にある。残りの3つのファン11についても同様である。
最大吸込領域Mの位置を特定する方法としては、例えば次のような方法がある。すなわち、ファン11を実際に駆動させた状態で風量計を用いてファン吸引口11aの開口領域内の吸い込み量の分布データを得て、このデータの中で最も吸い込み量の多い位置を最大吸込領域Mとすればよい。したがって、最大吸込領域Mは、ファン吸引口11aの開口領域のうちの1点であってもよく、ある点を中心に広がりを持った領域であってもよい。
熱交換器45は、本体ケーシング21の前面側の空間(ファン11と吹出口21bの間の空間)に配置されている。熱交換器45の下方にはドレンパン49が設けられている。熱交換器45は、本体ケーシング21の幅方向および高さ方向に延び、幅および高さよりも厚みが小さい扁平な形状を有している。熱交換器45は、その下縁部が上縁部よりも背板21f側(ファン11側)に位置するように鉛直方向に対して傾斜して配置されている。
(放電ユニット)
次に、放電ユニット33について説明する。この放電ユニット33は、ストリーマ放電を生起させて放出した活性種により空気流路15cを流れる空気中の有害物質を分解することができる。ストリーマ放電は、放電空間の広い領域にわたって強い放電を生起させることのできる放電形態であり、他の放電形態に比べると有害物質の分解効果も高いという特徴を有している。
放出される活性種としては、電子、イオン、ラジカル、オゾンなどが挙げられる。この活性種は、空気に含まれるウィルス、細菌、カビなどの有害物質(被分解物)に接触してこれらの有害物質を分解する。
図1に示すように、放電ユニット33は、枠体15と、一対の静電フィルタ23と、一対の放電装置17と、各放電装置17をそれぞれ支持する一対の支持枠51と、一対のプレフィルタ41とを備えている。
枠体15は、内部に後述する空気流路15cが形成されるように、四角形状に組み合わされた4本の長尺状の枠部材151〜154を有している。枠体15は、空気調和機本体13の吸込口21aと同程度の開口領域を有する上流側開口部15a及び下流側開口部15bを有している。上流側開口部15aは、空気を吸い込む空気の入口となり、下流側開口部15bは、空気を吹き出して空気調和機本体13に供給する空気の出口となる。
枠体15は、前後方向に延びて空気流路15cを幅方向に二分する支柱部材155を有している。この支柱部材155は、枠部材151と枠部材153との間に架け渡されている。支柱部材155には、後述する各放電装置17の碍子61が接続される(図2)。
枠部材151〜154によって囲まれた空間の幅方向の一方側の端部(図2においては幅方向の左側の端部)には、放電装置17に電力を供給する高圧電源ユニットを内蔵する電装品ボックス53が配設されている。枠体15内には、プレフィルタ41、放電装置17を支持する支持枠51、及び静電フィルタ23が、上流側開口部15aから下流側開口部15bに向かってこの順に配置されている。
各プレフィルタ41は、後述する静電フィルタ23よりも目が粗く、空気流路15cを流れる空気に含まれる塵埃などを捕捉する役割を担う。このプレフィルタ41としては、例えば高分子材料などにより形成された網状の部材が挙げられる。枠体15の下側には、プレフィルタ41を覆う図略のカバーが取り付けられる。このカバーは、空気が通る図略の複数のスリットを有している。
各静電フィルタ23は、四角形状のフィルタ枠23aに支持されている。各フィルタ枠23aは、各静電フィルタ23が支柱部材155により二分された空気流路15cのそれぞれを塞ぐように、枠部材151〜155により支持されている。
各静電フィルタ23は、プレフィルタ41よりも目が細かく、空気流路15cを流れる空気に含まれるウィルス、細菌、カビなどの有害物質を補足する。また、静電フィルタ23は、プレフィルタ41を通過した塵埃の一部も捕捉する。この静電フィルタ23としては、例えば高分子材料の繊維などから形成されたシート(例えば不織布)をプリーツ状に折り曲げ加工したものが挙げられる。
各放電装置17をそれぞれ支持する一対の支持枠51は、プレフィルタ41と静電フィルタ23との間に配置されている。具体的には、図1の左側に位置する支持枠51は、左側に位置するプレフィルタ41と静電フィルタ23との間に配置され、右側に位置する支持枠51は、右側に位置するプレフィルタ41と静電フィルタ23との間に配置されている。
各支持枠51は、四角形状に組み合わされた4本の枠部材51a〜51dと、奥行き方向に延びて枠部材51aと51cの間に架け渡された支柱部材51eとを有している。この支柱部材51eは、後述する放電装置17の一端を支持するためのものであり、放電装置17の長さに合わせて取り付け位置が調整される。
(放電装置)
各放電装置17は、底面側からみて細長い長方形状を有している。各放電装置17は、その長手方向が放電ユニット33の幅方向(図1の左右方向)に向くように、空気流路15c中に配置されている。一方の放電装置17(図1の右側の放電装置17a)の一端は、右側の支柱部材51eにねじ止めされて支持され、他端は、枠部材51bにねじ止めされて支持されている。他方の放電装置17(図1の左側の放電装置17b)の一端は、左側の支柱部材51eにねじ止めされて支持され、他端は、枠部材51dにねじ止めされて支持されている。
各放電装置17は、ストリーマ放電を生起させることにより、静電フィルタ23に供給する活性種を生成し空気流路15c中に放出する。各放電装置17において活性種が空気流路15cに放出される部位は、後述する放出部7である。この放出部7は、各放電装置17の長手方向のほぼ中央付近に位置し、各放電装置17のファン11に対向している(図2に破線の丸で囲まれた位置の反対側の面)。
図4(a)〜図5(b)に示すように、各放電装置17は、放電装置ケース69と、放電部83と、放電装置側接触子71と、接触子取付部材72とを有する。
放電装置ケース69には、放電部83と接触子取付部材72とが取り付けられる。放電装置ケース69は、樹脂から形成された箱状の部材である。放電装置ケース69は、前面全体が開口しており、放電部83の後方、両側方、上方、下方を覆っている。以下、放電装置ケース69の前面の開口を「前面開口69a」と呼ぶ。なお、この前面開口69aは、放電装置17が空気調和機31に取り付けられた状態においては下方に向く。
図4(c)に示すように、前面開口69aは、カバー64によって閉じられている。これにより、放電部83と接触子取付部材72とが、放電装置ケース69とカバー64との間に形成される内部空間S1に収納されている。放電装置ケース69は、カバー64と共に放電部83の周囲を覆い、放電部83を空気流から隔離する。
放電装置ケース69の背面の長手方向すなわち鉛直方向におけるほぼ中央部分には、活性種を放出する複数の微少な放出孔77が設けられている。複数の放出孔77は、放電装置ケース69においてその長手方向の前記中央部分に集合して設けられ、放出孔群(放出部)7を構成している。
放電部83は、ストリーマ放電を生起させる主要部であり、ストリーマ放電電極70と、アース板73と、絶縁板74とを有する。
ストリーマ放電電極70は、金属板から形成されており、放電電圧が印加されることによってアース板73との間にストリーマ放電を生じさせる。ストリーマ放電電極70は、図5(a),(b)に示すように、略長方形の外形を有する板状部78と、板状部78に垂直に立設された複数の突起部79と、各突起部79の先端に設けられた放電針80とを有する。
突起部79は、舌状に切り欠かれた板状部78の一部が垂直に折り曲げられることによって形成されており、板状部78の長手方向に2つ並んで配置されている。ストリーマ放電電極70は、絶縁板74の長手方向における中間部分に接続されており、絶縁板74を介してアース板73に取り付けられている。
アース板73は、金属板から形成されており、ストリーマ放電電極70よりも大きな略長方形の外形を有する。アース板73は、ストリーマ放電電極70に対して平行に配置されており、ストリーマ放電電極70に近接して配置されている。アース板73は、ストリーマ放電電極70と放電装置ケース69の背面との間に位置している。アース板73は、放電装置ケース69に固定されており、金属製のアース接触子81が取り付けられる。
アース板73は、ストリーマ放電電極70の放電針80に対向する部分近傍に、複数の微少な孔73aを有している。これらの孔73aは、放電装置ケース69の複数の微少な放出孔77と対向するように配置されており、放電針80からの放電により発生した活性種が、孔73a及び放出孔77を通って放電装置17の外部に放出されるように構成されている。
絶縁板74は、ストリーマ放電電極70とアース板73とが取り付けられる部材であり、ストリーマ放電電極70とアース板73とを微少な距離を隔てて保持するスペーサーとして機能する。絶縁板74は、絶縁性の高い樹脂から形成されており、これにより、ストリーマ放電電極70とアース板73との間の絶縁が確保される。
絶縁板74は、図5(a)に示すように、側面視において、両端がアース板73側に折り返された形状を有しており、折り返された両端においてアース板73と接続されている。より詳細には、絶縁板74は、ストリーマ放電電極70とアース板73とを最短距離で結ぶ第1方向に概ね直交する第2方向に沿ってストリーマ放電電極70から延びた後に折り返されてアース板73と接続されている。ここで、第1方向は、ストリーマ放電電極70の板状部78およびアース板73に対して垂直な方向であり、第2方向は、ストリーマ放電電極70の板状部78およびアース板73に対して平行であり、且つ、ストリーマ放電電極70の板状部78およびアース板73の長手方向に沿った方向である。
絶縁板74は、第1直線部74aと、第2直線部74bと、第1U字部74cと、第3直線部74dと、第2U字部74eとを有している。
第1直線部74aは、側面視において直線形状を有しており、第2方向に平行に配置されている。第1直線部74aの長手方向における中間部分は、ストリーマ放電電極70と対向しており、ストリーマ放電電極70が接続されている。第1直線部74aは、正面視においては、3段階に屈曲した階段状の形状となっている。
第2直線部74bは、側面視において直線形状を有しており、第2方向に平行に配置されている。第2直線部74bは、側面視において第1直線部74aよりもアース板73に近接して配置されており、一端がアース板73の端部に接続されている。第2直線部74bの他端は、第1U字部74cを介して第1直線部74aに接続されている。
第1U字部74cは、U字型の形状を有し、一端が第1直線部74aと接続され他端が第2直線部74bと接続されることにより、第1直線部74aと第2直線部74bとを繋いでいる。
第3直線部74dは、側面視において直線形状を有しており、第2方向に平行に配置されている。第3直線部74dは、側面視において第1直線部74aよりもアース板73に近接して配置されており、その一端がアース板73の第2直線部74bが接続されている端部とは反対側の端部に接続されている。第3直線部74dは、第2U字部74eを介して第1直線部74aに接続されている。
第2U字部74eは、U字型の形状を有し、一端が第1直線部74aと接続され他端が第3直線部74dと接続されることにより、第1直線部74aと第3直線部74dとを繋いでいる。
放電装置側接触子71は、図4(a)及び(b)に示すように、接触子取付部材72に支持されており、接触子取付部材72の長手方向に沿って設けられている。放電装置側接触子71の下端は、後述する碍子61と接触する接点となっている。放電装置側接触子71は、接触子取付部材72を介してストリーマ放電電極70の下端と接触している。放電装置側接触子71は、電源側接触子からストリーマ放電電極70に放電電圧を伝達する。
接触子取付部材72は、放電装置側接触子71が取り付けられる部材であり、鉛直方向に長い棒状部72aと、棒状部72aに垂直に交差する仕切板部72bとを有している。棒状部72aは、一端にストリーマ放電電極70が差し込まれる切り欠き72cが設けられており、他端に放電装置側接触子71の接点が設けられている。
仕切板部72bは、棒状部72aの一端と他端との間に設けられており、放電装置ケース69の内部において、ストリーマ放電電極70、アース板73および絶縁板74が配置される空間と、放電装置側接触子71の接点が配置される空間との間を仕切っている。これにより、放電装置側接触子71の接点は、ストリーマ放電電極70、アース板73および絶縁板74が配置された空間から仕切られた空間に配置される。なお、仕切板部72bは、放電装置ケース69の内側面に設けられた溝69cに差し込まれて固定される。
図6に示すように、各放電装置17の端部には、碍子61が取り付けられている。この碍子61は、放電装置17の両端のうち放電装置側接触子71が配置されている側の端部に取り付けられている。各碍子61は、図2に示すように、支柱部材155にそれぞれ取り付けられる。
(空気調和機の動作)
以下、空気調和機31の動作について説明する。
空気調和機本体13のファン11が駆動すると、室内の空気が放電ユニット33の上流側開口部15aから枠体15内に吸い込まれる。枠体15内に吸い込まれた空気は、まずプレフィルタ41を通過する。この際に、比較的大きなホコリや塵が空気中から除去される。
プレフィルタ41を通過した空気は、支持枠51で囲まれた領域を通過して静電フィルタ23に達する。空気がこの静電フィルタ23を通過する際には、プレフィルタ41を通過した小さなホコリや塵とともに、ウィルス、細菌、カビなどの有害物質が静電フィルタ23に捕捉される。
一方、放電装置17においては、ストリーマ放電電極70に放電電圧が印加されることによってアース板73との間にストリーマ放電が生じる。ストリーマ放電が生じると、放電場に低温プラズマが生成され、活性種が放電装置ケース69に設けられた複数の放出孔77を通って空気流路15cに放出される。放出された活性種は、空気流路15cの空気の流れに乗って、下流側に位置する静電フィルタ23に供給される。
活性種が静電フィルタ23に供給されると、静電フィルタ23に捕捉された有害物質は前記活性種によって分解され、死滅又は不活化される。空気調和機31では、放電装置17においてストリーマ放電を生起させることにより、グロー放電器やバリア放電器等の他のプラズマ放電よりも強い放電場が形成され、エネルギーレベルの高い活性種を生成することができる。よって、ウィルスなどの有害物質を効率よく分解することができる。
静電フィルタ23を通過した空気は、枠体15の下流側開口部15b及び本体ケーシング21の吸込口21aを通じて本体ケーシング21内に入り、各ファン11のファン吸引口11aからファンケース11d内に吸い込まれる。この空気は、ファンケース11d内をその周方向に沿って進み、ファン吐出口11fから吐出される。吐出された空気は、熱交換器45を通過する際に冷媒との間で熱交換された後、本体ケーシング21の吹出口21bから室内に吹き出される。
以上が空気調和機31の全体的な動作であるが、次に、第1実施形態の空気調和機31の動作の特長について説明する。
第1実施形態の空気調和機31では、放電装置17の放出部7は、ファン吸引口11aの最大吸込領域Mまでの距離が大きくなるような位置に配置されている。すなわち、図3に示すように、放電装置17及びファン11を上流側開口部15a側からみたとき(矢印S方向にみたとき)に、放出部7は、最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが介在する位置に配置されている。言い換えると、放出部7は、矢印S方向にみたときに、この放出部7と最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが位置するように配置されている。なお、図3中の矢印Sは、静電フィルタ23に対して略垂直な方向である。また、別の見方をすると、回転軸11cを含み静電フィルタ23に略垂直な平面Pによって空気調和機31内の空間を二つに分けたときに、放出部7は一方の空間(図3の左側の空間)に位置し、最大吸込領域Mは他方の空間(図3の右側の空間)に位置している。
本実施形態のようにファン11に対向する位置(図3では直下)に放電ユニット33が配置される場合には、放電装置17の放出部7と最大吸込領域Mとの距離が近くなりやすい。また、本実施形態のように本体ケーシング21の下面に吸込口21aがある天吊り形では、放電ユニット33がファン11の下方に設けられるので、その分だけ厚み(高さ方向の寸法)が大きくなる。
そこで、本実施形態では、最大吸込領域Mが、ファン吸引口11aの開口領域のうちケーシング21の背面側に位置し、放出部7が、フィルタ23の下方においてフィルタ23の前方側の位置に対向するように設けられている。このように、放出部7と最大吸込領域Mとを厚み方向ではなく前後方向に離して配置することにより厚みの増加を極力抑えつつ、放出部7から最大吸込領域Mに達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くしている。
本実施形態の特徴についてさらに詳述すると、次のようになる。
図11(a)は、図2の2つの放電装置17のうち左側の放電装置17aのみを背面側に移動させて、この放電装置17aの放出部7及び最大吸込領域Mがともに回転軸11cに対して背面側に位置するような配置にした底面図であり、図11(b)はそのXIB- XIB線断面図である。図2において二点鎖線で示す曲線100は、本実施形態の空気調和機31において吹出口21bから吹き出される空気に含まれるオゾンの濃度分布を表している。一方、図11(a)において一点鎖線で示す曲線102は、図11(a),(b)に示す空気調和機101において吹出口21bから吹き出される空気に含まれるオゾンの濃度分布を表している。
図11(b)に示すように、矢印S方向にみたときに、放出部7及び最大吸込領域Mがともに回転軸11cに対して背面側に位置している場合(前記平面Pにより分けられる二つの空間のうちの同じ側の空間に放出部7及び最大吸込領域Mが位置している場合)には、矢印S方向に平面的にみると、放出部7が最大吸込領域Mに対して矢印S方向にほぼ対向する位置となる。よって、図3に示す本実施形態の場合と比較して、放出部7と最大吸込領域Mとの距離が近くなる。この場合、放出部7から放出された活性種を含む空気は、その周囲の空気とあまり混ざり合わないうちにファン112の最大吸込領域Mに到達して吸い込まれる。
このように放出部7から放出された活性種を含む空気がファン112のファン吸引口11aから偏って吸い込まれると、それが空気調和機101の吹出口21bから吹き出される空気の活性種濃度に影響する。すなわち、図11(a)に一点鎖線の曲線102で示すように、ファン112に対応する部分のピークがファン113に対応する部分のピークよりも高くなっている(ピークの形状がシャープである)。
一方、図2及び図3に示す本実施形態では、放出部7が、図11(a),(b)に示す形態と比較して、最大吸込領域からMまでの距離が大きくなるような位置に配置されている。したがって、放出部7から最大吸込領域Mに達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができるので、放出部7から放出された活性種を含む空気は、最大吸込領域Mに達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。このように放出部7から放出された活性種を含む空気は、周囲の空気と混ざり合うほど周囲の空気との間で活性種濃度が均一化されるので、図11(a),(b)に示す形態と比較して、最大吸込領域Mに到達する時点での空気の活性種のピーク濃度は低くなる。しかも、放出部7から放出された活性種を含む空気が周囲の空気と混ざり合うほど、活性種は、複数のファン11のファン吸引口11a(例えばファン111のファン吸引口11a)に分散して吸引される。
よって、空気調和機31の吹出口21bから吹き出される空気は、図11(a),(b)に示す形態と比較して、図2において二点鎖線の曲線100で示すように、ファン112に対応する部分のピークの形状をブロードにしてピーク高さを小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、放電装置17及び遠心ファン11を上流側開口部15a側からみたときに、放出部7は、最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが介在する位置に配置されているので、放出部7から最大吸込領域Mに達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができる。したがって、放出部7から放出された活性種を含む空気は、最大吸込領域Mに達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合いやすくなる。言い換えると、放出部7から放出された活性種はファン11に吸い込まれるまでの間に周囲に拡散しやすいので、最大吸込領域Mから活性種濃度の高い空気の多くが吸い込まれるのを抑制することができる。これにより、吹出口21bから吹き出される空気の活性種濃度に偏りが生じるのを抑制して濃度分布のピーク値を低くすることができるので、空気調和機の吹出口21bから吹き出される空気においてオゾンに起因する臭気が低減される。
また、本実施形態では、空気調和機本体13は、互いのファン吸引口11aが対向する少なくとも2つの遠心ファン11を有し、放出部7は、各遠心ファン11の最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが介在する位置に配置されている。したがって、放出部7から各最大吸込領域Mに達するまでの空気の移動距離及び移動時間を長くすることができるので、放出部7から放出された活性種を含む空気は、各最大吸込領域Mに達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。これにより、例えば活性種濃度の比較的高い空気が一方のファン11の最大吸込領域Mから偏って吸引されるのが抑制され、活性種がそれぞれの最大吸込領域Mに分散して吸引されやすくなる。よって、空気調和機31の吹出口21bから吹き出される空気における活性種のピーク濃度がより低くなるので、活性種の一種であるオゾンに起因する臭気がさらに低減される。
また、本実施形態では、ウィルスなどの被分解物を捕集した静電フィルタ23に放電装置17から活性種を供給可能であるので、静電フィルタ23が設けられていない場合と比較して、被分解物を分解する効率を高めることができる。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態にかかる空気調和機31を示す断面図である。この第2実施形態の空気調和機31は、天井に埋め込まれて使用される天井埋込ダクト形の室内機である点が第1実施形態と異なっている。尚、ここでは第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第2実施形態の空気調和機31は、空気調和機本体13と、放電ユニット33とを備えている。空気調和機本体13は、直方体形状の本体ケーシング21と、この本体ケーシング21内に配設された2つのファン11と、熱交換器45とを有している。本体ケーシング21の背板21fには、吸込口21aが形成されている。本体ケーシング21の前面側の部分には吹出口21bが形成されている。
2つのファン11は、本体ケーシング21の背面側の空間にそれぞれ配置されている。各ファン11は、シロッコファンであり、その回転軸11cの軸方向が本体ケーシング21の幅方向に略平行となるように配置されている。これらのファン11は、互いのファン吸引口11aが対向している。各ファン11は、第1実施形態と同様に、その開口領域からファンケース11d内に空気を吸い込む量が前記開口領域内で均等ではなく一部に偏っている。
各ファン吸引口11aは、前記開口領域の中でも他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域Mを有している。本実施形態においては、最大吸込領域Mは、各ファン11ともにほぼ同じ位置にある。具体的には、図7に示すように、ファン吸引口11aの円形の開口領域のうち、最大吸込領域Mは、図7中の一点鎖線の丸で囲まれた位置にある。図7に図示するファン11は、軸方向の反対側の位置にもファン吸引口11aを有しており、この反対側のファン吸引口11aにおける最大吸込領域Mは、図7に図示する最大吸込領域Mに対して回転軸11cの軸方向に対向する位置(真裏の位置)にある。もう一方のファン11についても同様である。
放電ユニット33は、第1実施形態のものとほぼ同じ構成を有している。この第2実施形態では、放電ユニット33は本体ケーシング21の背板21fに取り付けられている。すなわち、背板21fに設けられた吸込口21aには、放電ユニット33の枠体15の下流側開口部15bの周縁部が嵌合している。
図7に示すように、この第2実施形態の空気調和機31では、放電装置17の放出部7は、ファン吸引口11aの最大吸込領域Mまでの距離が大きくなるように配置されている。すなわち、図7に示すように、放電装置17及びファン11を上流側開口部15a側からみたとき(矢印S方向にみたとき)に、放出部7は、最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが介在する位置に配置されている。言い換えると、放出部7は、矢印S方向にみたときに、この放出部7と最大吸込領域Mとの間に回転軸11cが位置するように配置されている。なお、図7中の矢印Sは、静電フィルタ23に対して略垂直な方向である。
また、別の見方をすると、回転軸11cを含み静電フィルタ23に略垂直な平面Pにより空気調和機31内の空間を二つに分けたときに、放出部7は一方の空間(図7の上側の空間)に位置し、最大吸込領域Mは他方の空間(図7の下側の空間)に位置している。
第2実施形態では、上記のような構成を有しているので、放出部7から放出された活性種を含む空気は、最大吸込領域Mに達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。これにより、空気調和機31の吹出口21bから吹き出される空気おけるオゾンの臭気が低減される。
なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
図8は、本発明の第3実施形態にかかる空気調和機31を示す底面図であり、図9(a)は、図8のIXA-IXA線断面図であり、図9(b)は、図8のIXB-IXB線断面図である。なお、図8においては、放電装置17、ファン11などの位置関係を説明しやすいように、枠体15、プレフィルタ41、静電フィルタ23、本体ケーシング21の底板21dなどの部材の図示は省略している。
この第3実施形態の空気調和機31は、天井に埋め込まれて使用され、異なる方向に吹出可能な天井埋込タイプのダブルフロー形の室内機である点が第1実施形態と異なっている。尚、ここでは第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第3実施形態の空気調和機31は、空気調和機本体13と、放電ユニット33とを備えている。空気調和機本体13は、直方体形状の本体ケーシング21と、この本体ケーシング21内に配設された2つのファン11(111,112)と、2つの熱交換器45とを有している。
図8に示すように、ファン111及びファン112は、シロッコファンであり、吸込口21aの長手方向に沿って配列されており、各回転軸11cは、一つのモータ91に接続されている。ファン111のファン吸引口11aとファン112のファン吸引口11aは回転軸11cの軸方向に対向している。
本体ケーシング21の底板21dには、ファン111,112の下方に吸込口21aが形成されている。この吸込口21aには、放電ユニット33が装着されている。また、本体ケーシング21の底板21dには、放電ユニット33を挟んだ両側の位置に吹出口21bがそれぞれ形成されている。
図9(a)に示すように、ファン111のファン吐出口21fは、一方の吹出口21b(図9(a)では左側の吹出口21b)に通じる空気流路21cに設けられた熱交換器45aに向かって開口している。ファン112のファン吐出口21fは、他方の吹出口21b(図9(a)では右側の吹出口21b)に通じる空気流路21cに設けられた熱交換器45bに向かって開口している。
図9(a)に示すように、ファン111のファン吸引口11aは、その開口領域からファンケース11d内に空気を吸い込む量が前記開口領域内で均等ではなく一部に偏っている。ファン111のファン吸引口11aは、前記開口領域の中でも他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域M1を有している。具体的には、ファン吸引口11aの円形の開口領域のうち、最大吸込領域M1は、図9(a)中の一点鎖線の丸で囲まれた位置にある。ファン111は、軸方向の反対側の位置にもファン吸引口11aを有しており、この反対側のファン吸引口11aにおける最大吸込領域M1は、図9(a)に図示する最大吸込領域M1に対して回転軸11cの軸方向に対向する位置(真裏の位置)にある。
図9(b)に示すように、ファン112のファン吸引口11aは、その開口領域の中でも他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域M2を有している。具体的には、ファン吸引口11aの円形の開口領域のうち、最大吸込領域M2は、図9(b)中の一点鎖線の丸で囲まれた位置にある。ファン112は、軸方向の反対側の位置にもファン吸引口11aを有しており、この反対側のファン吸引口11aにおける最大吸込領域M2は、図9(b)に図示する最大吸込領域M2に対して回転軸11cの軸方向に対向する位置(真裏の位置)にある。
放電ユニット33は、2つの放電装置17(17a,17b)を有している。一方の放電装置17aは、ファン111に対向する位置に配設されており、他方の放電装置17bは、ファン112に対向する位置に配設されている。各放電装置17の放出部7は、放電装置17の長手方向の中央付近に設けられている。放電装置17aから放出される活性種を含む空気は、主に、ファン111の2つのファン吸引口11aから吸い込まれる。放電装置17bから放出される活性種を含む空気は、主に、ファン112の2つのファン吸引口11aから吸い込まれる。したがって、この第3実施形態では、ファン111の最大吸込領域M1に対して放電装置17aの放出部7が位置決めされ、ファン112の最大吸込領域M2に対して放電装置17bの放出部7が位置決めされている。
まず、ファン111と放電装置17aとの関係について説明する。図9(a)に示すように、放電装置17aの放出部7は、ファン111のファン吸引口11aの最大吸込領域M1までの距離が大きくなるように配置されている。すなわち、放電装置17a及びファン111を上流側開口部15a側からみたとき(矢印S方向にみたとき)に、放電装置17aの放出部7は、最大吸込領域M1との間に回転軸11cが介在する位置に配置されている。別の見方をすると、回転軸11cを含み静電フィルタ23に略垂直な平面Pにより空気調和機31内の空間を二つに分けたときに、放電装置17aの放出部7は一方の空間(図9(a)の右側の空間)に位置し、ファン111の最大吸込領域M1は他方の空間(図9(a)の左側の空間)に位置している。
次に、ファン112と放電装置17bとの関係について説明する。図9(b)に示すように、放電装置17bの放出部7は、ファン112のファン吸引口11aの最大吸込領域M2までの距離が大きくなるように配置されている。すなわち、放電装置17b及びファン111を上流側開口部15a側からみたとき(矢印S方向にみたとき)に、放電装置17bの放出部7は、最大吸込領域M2との間に回転軸11cが介在する位置に配置されている。別の見方をすると、前記平面Pにより空気調和機31内の空間を二つに分けたときに、放電装置17bの放出部7は一方の空間(図9(b)の右側の空間)に位置し、ファン112の最大吸込領域M2は他方の空間(図9(b)の左側の空間)に位置している。
第3実施形態の空気調和機31は、以上のような構成を備えているので、各放出部7から放出された活性種を含む空気は、最大吸込領域M1又はM2に達するまでの間にその周囲の空気と混ざり合う機会が増加する。これにより、空気調和機31の各吹出口21bから吹き出される空気おけるオゾンの臭気が低減される。
なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
図10は、本発明の第4実施形態にかかる空気調和機31を示す断面図である。この第4実施形態の空気調和機31は、第1実施形態のように放電ユニット33が空気調和機本体13に対して着脱可能な構造ではなく、放電装置17、フィルタ23,41などの構成が本体ケーシング21内に収容されている点で第1実施形態と異なっている。尚、ここでは第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図10に示すように、この第4実施形態の空気調和機31では、本体ケーシング21は、ファン11の下方に放電装置17などを収容する収容空間を有している。この収容空間には、プレフィルタ41、放電装置17を支持する支持枠51、及び静電フィルタ23が、上流側から下流側に向かってこの順に配置されている。
このように第4実施形態では、放電装置17、各フィルタ41,23などが本体ケーシング21内に収容された一体構造であるので、設置現場での放電ユニット33の設置にかかる手間を省くことができる。また、放電ユニット33の枠体15の分だけ部品点数を削減することができる。
なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
<その他の実施形態>
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、冷暖房を行う空気調和機の室内機に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は空気清浄機などの他の空気調和機に適用することもできる。
また、前記実施形態では、ストリーマ放電を生起させることにより活性種を生成する場合を例に挙げて説明したが、放電の種類はこれに限定されない。例えば、グロー放電、バリア放電などの他のプラズマ放電を利用して活性種を生成してもよい。
また、前記実施形態では、遠心ファンとしてシロッコファンを例に挙げて説明したが、他の遠心ファンを用いることもできる。
また、前記実施形態では、空気調和機が天吊り形、天井埋込ダクト形、天井埋込ダブルフロー形などの室内機を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本発明は、例えば、壁掛け形などの他の室内機に適用することもできる。
7 放出孔群(放出部)
11 シロッコファン
11a ファン吸引口
11b ファン吐出口
13 空気調和機本体
15 枠体
15a 上流側開口部
15b 下流側開口部
15c 空気流路
17 放電装置
21 本体ケーシング
21a 吸込口
21b 吹出口
21c 空気流路
23 フィルタ
31 空気調和機
33 放電ユニット
A ファンの配列方向
M 最大吸込領域

Claims (8)

  1. 遠心ファン(11)を有する空気調和機本体(13)に装着可能であり、前記空気調和機本体(13)に装着された装着状態において、前記空気調和機本体(13)に、有害物質の少なくとも一部を不活化した空気を供給可能な放電ユニットであって、
    空気の吸い込み側となる上流側開口部(15a)、及び前記空気を吹き出して前記空気調和機本体(13)に供給する側となる下流側開口部(15b)を有し、この下流側開口部(15b)が前記遠心ファン(11)に対向する位置に配置される枠体(15)と、
    放電を生起させることにより、前記上流側開口部(15a)から前記下流側開口部(15b)に至る前記枠体(15)内の空気流路(15c)を流れる空気に活性種を放出可能な放電装置(17)と、を備え、
    前記遠心ファン(11)は、羽根車(11b)と、この羽根車(11b)を収容し、前記羽根車(11b)の回転軸(11c)の軸方向の片側又は両側の位置に開口するファン吸引口(11a)を有するファンケース(11d)とを含み、
    前記ファン吸引口(11a)は、その開口領域のうちの一部の領域であって他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域(M)を有し、
    前記放電装置(17)は、前記活性種を放出する放出部(7)を有し、
    前記装着状態において、前記放電装置(17)及び前記遠心ファン(11)を前記上流側開口部(15a)側からみたときに、前記放出部(7)は、前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されていることを特徴とする放電ユニット。
  2. 前記空気調和機本体(13)は、互いの前記ファン吸引口(11a)が対向する少なくとも2つの前記遠心ファン(11)を有し、
    前記放出部(7)は、各遠心ファン(11)の前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている、請求項1に記載の放電ユニット。
  3. 前記空気流路(15c)内に配置され、前記被分解物を捕集可能なフィルタ(23)をさらに備え、
    前記放電装置(17)は、前記活性種を前記フィルタ(23)に供給可能なように前記フィルタ(23)に対向して配置されている、請求項1又は2に記載の放電ユニット。
  4. 前記吹出口(21b)は、前記ケーシング(21)の前面に設けられ、
    前記吸込口(21a)は、前記ケーシング(21)の下面で、かつ、前記遠心ファン(11)の下方に設けられ、
    前記ファンケース(11d)は、前記羽根車(11b)の半径方向外側の位置に開口するファン吐出口(21f)を有する渦巻状のケースであり、前記ファン吐出口(21f)は、前記ケーシング(21)の前記前面側に向いて開口し、
    前記装着状態において、
    前記フィルタ(23)は、前記遠心ファン(11)の下方において前記ケーシング(21)の前記下面に対して略平行に配置され、
    前記最大吸込領域(M)は、前記開口領域における前記ケーシング(21)の背面側に位置し、
    前記放出部(7)は、前記フィルタ(23)の下方において前記フィルタ(23)の前方側の位置に対向するように設けられている、請求項3に記載の放電ユニット。
  5. 吸込口(21a)及び吹出口(21b)を有するケーシング(21)と、
    前記吸込口(21a)から前記吹出口(21b)に至る前記ケーシング(21)内の空気流路(21c)において空気の流れをつくる遠心ファン(11)と、
    放電を生起させることにより、前記空気流路(21c)を流れる空気に活性種を放出可能な放電装置(17)と、を備え、
    前記遠心ファン(11)は、羽根車(11b)と、この羽根車(11b)を収容し、前記羽根車(11b)の回転軸(11c)の軸方向の片側又は両側の位置に開口するファン吸引口(11a)を有するファンケース(11d)とを含み、
    前記ファン吸引口(11a)は、その開口領域のうちの一部の領域であって他の領域よりも空気の吸い込み量が多い最大吸込領域(M)を有し、
    前記放電装置(17)は、前記活性種を放出する放出部(7)を有し、
    前記放電装置(17)及び前記遠心ファン(11)を前記吸込口(21a)側からみたときに、前記放出部(7)は、前記前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されていることを特徴とする空気調和機。
  6. 前記遠心ファン(11)は少なくとも2つ設けられており、互いの前記ファン吸引口(11a)は対向して配置されており、
    前記放出部(7)は、各遠心ファン(11)の前記最大吸込領域(M)との間に前記回転軸(11c)が介在する位置に配置されている、請求項5に記載の空気調和機。
  7. 前記空気流路(21c)内に配置され、前記被分解物を捕集可能なフィルタ(23)をさらに備え、
    前記放電装置(17)は、前記活性種を前記フィルタ(23)に供給可能なように前記フィルタ(23)に対向して配置されている、請求項5又は6に記載の空気調和機。
  8. 前記吹出口(21b)は、前記ケーシング(21)の前面に設けられ、
    前記吸込口(21a)は、前記ケーシング(21)の下面で、かつ、前記遠心ファン(11)の下方に設けられ、
    前記ファンケース(11d)は、前記羽根車(11b)の半径方向外側の位置に開口するファン吐出口(21f)を有する渦巻状のケースであり、前記ファン吐出口(21f)は、前記ケーシング(21)の前記前面側に向いて開口し、
    前記フィルタ(23)は、前記遠心ファン(11)の下方において前記ケーシング(21)の前記下面に対して略平行に配置され、
    前記最大吸込領域(M)は、前記開口領域のうち前記ケーシング(21)の背面側に位置し、
    前記放出部(7)は、前記フィルタ(23)の下方において前記フィルタ(23)の前方側の位置に対向するように設けられている、請求項7に記載の空気調和機。
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