以下、主要動線出力装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、人が移動する経路において、人が移動した情報を用いて、主要動線を抽出する主要動線出力システムについて説明する。
本主要動線出力システムにおいて、第一主要動線だけではなく、2番目以降の主要動線も抽出する。
また、本実施の形態において、交差点通行強度計算により主要動線を取得する第一の方法と、ノード内遷移差分により主要動線を取得する第二の方法とを、主として用いて、主要動線を取得する主要動線出力システムについて説明する。なお、本実施の形態において、他の方法により、主要動線を取得しても良い。
図1は、本実施の形態における主要動線出力システムの概念図である。主要動線出力システムは、主要動線出力装置1、1以上のデータ収集装置2、および1以上の主要動線表示装置3を備える。データ収集装置2は、ここでは、例えば、店舗に設置されたカメラである。ただし、データ収集装置2は、カメラではなく、人の移動を検出できる装置であれば、何でも良い。データ収集装置2は、例えば、赤外線により、人の通過を検出する装置でも良い。また、データ収集装置2は、人(人が身につけいる物)から送信された情報を受信する無線装置などでも良い。また、主要動線表示装置3は、主要動線などを表示する端末であり、いわゆるパーソナルコンピュータ、携帯電話など、問わない。主要動線表示装置3は、主要動線を表示する装置である。
図2は、本実施の形態における主要動線出力システムのブロック図である。
主要動線出力システムは、主要動線出力装置1、1以上のデータ収集装置2、1以上の主要動線表示装置3を備える。主要動線出力装置1は、マップ格納部11、データ収集部12、移動人数取得部13、主要動線情報取得部14、主要動線出力部15を備える。主要動線情報取得部14は、第一主要動線取得手段141、第二主要動線取得手段142、第三主要動線取得手段143を備える。
データ収集装置2は、データ取得部21、データ出力部22を備える。主要動線表示装置3は、主要動線受付部31、主要動線表示部32を備える。
マップ格納部11は、マップを格納し得る。マップとは、人が移動する経路を含む1以上の領域についての情報である1以上の領域情報を含む情報である。また、マップは、通常、施設のレイアウトを示すレイアウト情報を含む。レイアウト情報は、ビットマップ、ベクターデータ等、その形式は問わない。レイアウト情報は、例えば、スーパーやデパートなどの店舗のレイアウトの情報である。ただし、マップは、店舗のマップに限らず、遊園地や、図書館や、博物館や、美術館や、オフィスや、映画館や、都市などのマップでも良い。領域情報とは、人が移動する経路を含む1以上の領域についての情報である。領域情報は、例えば、領域を構成する辺の情報であり、辺を識別する辺識別子を有する辺情報を2以上有する情報である。ここで、辺とは、辺の一部でも良い。つまり、領域情報が示す領域が矩形である場合、辺は4つであるとは限らず、8つや6つや2つである場合もあり得る。例えば、図3のレイアウト情報を有するマップにおいて、領域1(図3の符号1)、2、3、4、6、8、9、10、11の辺は4つであり、領域5、7の辺は2つであり、領域12の辺は8つである。また、図3において、S+数字の符号は辺識別子である。また、入口はS11であり、出口はS82である。そして、マップは、主要動線情報の出発点を示す情報(出発点情報)、および終点(終点情報)を有することは好適である。出発点情報および終点情報は、辺識別子と移動方向情報とを有する。図3において、出発点情報は(S11,左→右)であり、終点情報は(S82,上→下)である。辺情報は、例えば、辺識別子と、辺の位置を示す位置情報(例えば、辺の中点や辺を代表する点の位置情報)とを有しても良い。また、領域情報は、例えば、2以上の辺情報と、2以上のライン情報とを有しても良い。ライン情報とは、矩形の領域内の斜めのラインの情報であり、ラインを識別するライン識別子を有する情報である。図4は、ライン情報を有する領域情報により特定される領域の例である。図4において、41、42、43、44は辺である。図4において、45、46、47、48はラインである。
また、マップは、ノード情報、サブノード情報、およびゾーン情報を有しても良い。ノード情報とは、領域内の地点であるノードを識別するノード識別子とノード(センターノードとも言う)の位置を示すノード位置情報とを有する情報である。サブノード情報とは、ノード間に存在するノードを示すサブノードを識別するサブノード識別子とサブノードの位置を示すサブノード位置情報とを有する情報である。ゾーン情報とは、人の目的地点(商品が配置されている地点など)の領域であるゾーンを識別するゾーン識別子とゾーンの位置を示すゾーン位置情報とを有する情報である。かかる場合のマップの例は、図5である。図5において、ノード(センターノード)はCN1〜CN6、サブノードはSN1〜SN6、ゾーンはZ1〜Z6である。
また、位置情報とは、位置を示す情報である。位置情報は、例えば、座標情報(x,y)や(経度,緯度)や領域を特定する領域IDなどである。
マップ格納部11は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。マップ格納部11にマップが記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介してマップがマップ格納部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信されたマップがマップ格納部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力されたマップがマップ格納部11で記憶されるようになってもよい。
データ収集部12は、データ収集装置2が収集したデータから、領域移動情報を取得する。領域移動情報とは、1以上の各領域を人が移動したことを示す情報であり、移動方向を示す情報である移動方向情報を含む情報である。領域とは、矩形などの面でも良いし、上述した辺やラインやノードなどでも良い。領域移動情報は、領域(辺やラインやノードも含む)を特定する情報と、領域を通過した人数とを含む情報でも良い。領域移動情報は、領域を特定する情報のみでも良く、かかる場合、例えば、領域移動情報は、領域を一人通過するたびに発生する情報である。ただし、領域移動情報は、通常、領域識別子(辺識別子を含む概念)と、移動方向情報を含む情報である。データ収集部12は、例えば、人が移動している映像(動画)から、後述する画像認識技術、画像処理技術により、領域移動情報を取得する。つまり、例えば、データ収集部12は、マップ格納部11からマップを読み出す。そして、マップ内の領域情報(例えば、辺情報)を順次、取得する。そして、次に、データ収集部12は、取得した領域情報に対応する一の領域(例えば、辺)を含む領域を、映像が有する静止画から切り出し、当該切り出した領域に存在する1以上の人を認識する。そして、データ収集部12は、次以降の静止画(動画のフィールド)を検査し、認識した1以上の各人について、一の領域を通過するか否か(例えば、一の辺を横切るか否か)、通過する方向を取得する。通過する方向とは、移動方向情報であり、例えば、静止画中の左から右、右から左、上から下、下から上などである。そして、データ収集部12は、マップ内の領域情報から、領域を特定する領域識別子(例えば、辺識別子)を取得する。そして、データ収集部12は、所定時間内において、各領域ごとに、(領域識別子,移動方向情報)の組の情報を多数、取得する。なお、データ収集装置2が収集したデータを取得する方法は問わない。
領域移動情報は、1以上の辺通過情報でも良い。辺通過情報とは、領域を構成する辺を人が通過したことを示す情報であり、通過した辺を識別する辺識別子と移動の方向を示す移動方向情報とを含む情報である。領域移動情報は、ライン通過情報を有しても良い。ライン通過情報とは、領域内のライン(例えば、図4の45、46、47、48)を人が通過したことを示す情報であり、通過したラインを識別するライン識別子と移動の方向を示す移動方向情報(例えば、左から右、右から左等)とを含む情報である。
また、領域移動情報は、ノード移動情報とゾーン移動情報とを含む情報でも良い。ノード移動情報とは、ノード識別子と、ノード識別子で識別されるノードに人が移動したことを示す情報であり、移動方向を示す情報であるとノード移動方向情報を含む情報である。ゾーン移動情報とは、ゾーン識別子と、ゾーン識別子で識別されるゾーンに人が移動したことを示す情報であり、移動方向を示す情報であるとゾーン移動方向情報を含む情報である。
データ収集部12は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。データ収集部12の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、主要動線出力装置1がデータ収集装置2から領域移動情報を受信する場合、データ収集部12は、無線または有線の通信手段により実現され得る。
移動人数取得部13は、データ収集部12が取得した移動方向情報を含む領域移動情報を用いて、各領域内を通過した人数を、領域(例えば、辺やノード)ごと、および移動方向ごとに取得する。
具体的には、例えば、移動人数取得部13は、データ収集部12が取得した2以上の辺通過情報を用いて、各領域内の各辺を通過した人数を、方向ごとに取得する。方向とは、通常、2方向である。方向とは、辺が水平の線である場合、上から下の方向、または下から上の方向である。辺通過情報は、例えば、(辺ID,方向,人数)の情報である。
また、具体的には、例えば、移動人数取得部13は、データ収集部12が取得したノード移動情報およびゾーン移動情報を用いて、一のノードから一のゾーンへ移動した人数、一のゾーンから一のノードに移動した人数、一のノードから他のノードへ移動した人数、一のゾーンから他のゾーンへ移動した人数のうちの、2種類以上の移動人数を取得する。なお、ノードは、2種類以上に分類していても良く、例えば、ノードとサブノードの2種類を有していても良い。例えば、移動人数取得部13は、ある時間帯における図6のノードPstartに存在した人数Xstartを取得し、かつ、ある時間帯におけるノードPendに存在した人数Xendを取得する。そして、移動人数取得部13は、差分「d=Xend−Xstart」を算出する。次に、移動人数取得部13は、d=0の場合、PstartとPend間の移動はない、と判断する。そして、dが正の場合、PstartからPendに、人数dだけ移動した、と判断する。そして、dが負の場合、PendからPstartに、人数(−d)だけ移動した、と判断する。
移動人数取得部13は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。移動人数取得部13の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
主要動線情報取得部14は、移動人数取得部13が取得した各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、主要な人の流れを示す経路を構成する情報である第一主要動線情報を取得する。また、主要動線情報取得部14は、第一主要動線情報だけではなく、第二主要動線情報、第三主要動線情報をも取得しても良い。第一主要動線情報は、後述する第一主要動線取得手段141が取得する。第二主要動線情報は、後述する第二主要動線取得手段142が取得する。また、第三主要動線情報は、後述する第三主要動線取得手段143が取得する。なお、主要動線情報取得部14は、n(n>=4)番目の主要動線をも取得しても良い。また、主要動線情報取得部14は、第一主要動線情報のみを取得する場合、主要動線情報取得部14の機能は、第一主要動線取得手段141と同じである。
第一主要動線取得手段141は、移動人数取得部13が取得した各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得する。
具体的には、例えば、第一主要動線取得手段141は、移動人数取得部13が取得した各領域内の各辺を通過した方向ごとに人数を用いて、主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得する。主要な人の流れを示す経路とは、移動人数が最も多い経路、流入主要部分と最も類似した流出傾向を示す経路などである。その他、第一主要動線取得手段141が第一主要動線情報を決定する方法は、流入口と流出口との距離と流入人数と流出人数を加味して経路を決定する方法など、種々あり得る。以下、さらに具体的に、主要動線情報を取得する3種類のアルゴリズムについて、詳細に説明する。
第一のアルゴリズムは、稼働率を用いる方法である。つまり、第一のアルゴリズムにおいて、第一主要動線取得手段141は、移動人数取得部13が取得した各領域を通過した方向ごとの人数が最も多い経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得する。図7は、第一のアルゴリズムを説明する図である。図7が示す矩形領域において、辺71〜76の6つの通過領域(通過する可能性のある辺)が存在する。そして、まず、第一主要動線取得手段141は、図7が示す矩形領域において、第一主要動線を構成する経路として、辺71から図7が示す領域に入ることを検出した、とする。この辺71から図7が示す矩形領域に入る経路をメインin(流入主要部分)と呼ぶ。次に、第一主要動線取得手段141は、図7が示す矩形領域の外に出る場合、辺72〜76のうち、どの辺から外に出るかを決定しなければならない。そして、第一のアルゴリズムにおいて、予め決められた時間中において、図7が示す矩形領域から、辺71から出た人の割合が2%、辺72から出た人の割合が10%、辺73から出た人の割合が25%、辺74から出た人の割合が45%、辺75から出た人の割合が13%、辺76から出た人の割合が5%であった、とする。その場合、第一のアルゴリズムにおいて、第一主要動線取得手段141は、最も、その割合(稼働率)が高い辺74から出る経路(矢印77)を、第一主要動線を構成する経路として決定する。なお、第一主要動線取得手段141は、稼働率を、辺ごとに、「各辺を通過して領域外に出た人数/領域外に出たすべての人数」により算出する。そして、第一主要動線取得手段141は、出口を構成する経路に至るなど、終了条件に合致するまで上記の処理を繰り返し、第一主要動線を決定する。
また、第二のアルゴリズムは、相関を用いる方法である。第二のアルゴリズムは、一定時間の複数の間隔におけるメインin(流入主要部分)の流入人数の傾向と、メインinに対応する辺と同一の矩形領域に存在する他の辺であり、流入人数の傾向と流出人数の傾向とが最も近い辺を、第一主要動線を構成する経路として決定する方法である。なお、第二のアルゴリズムにおいて、マップは、一の矩形領域に対応する2以上の辺の情報を保持している。例えば、図7において、マップは、辺71、72、73、74、75、76が、一の矩形領域を構成する辺であることを示す情報を有している。
つまり、第二のアルゴリズムにおいて、まず、第一主要動線取得手段141は、一定時間の間隔(例えば30分ごと)で、メインin(流入主要部分)の人数と各辺からの流出人数(適宜、outという)を取得する。例えば、第一主要動線取得手段141は、メインinの流入人数ベクトル(50,36,29,・・・・)を得る。(50,36,29,・・・・)の「50」は、例えば、10時から10時30分の流入人数、「36」は、例えば、10時30分から11時の流入人数である。そして、第一主要動線取得手段141は、辺71の各時間帯の流出人数ベクトル(28,46,55,・・・・)を取得する。また、第一主要動線取得手段141は、辺72から76に対しても、各時間帯の流出人数を取得する。そして、第一主要動線取得手段141は、メインinの流入人数ベクトル(50,36,29,・・・・)と、各辺の流出人数ベクトルとの相関係数を算出する。第一主要動線取得手段141は、例えば、図8に示すように、辺72、73、74、75、76の流出人数ベクトルとの相関係数を、それぞれ「0.6」「0.8」「0.3」「0.4」「0.1」と算出した、とする。そして、第一主要動線取得手段141は、相関係数が1に最も近い(流出人数の傾向がメインinの流入人数の傾向に最も近い)流出人数ベクトルに対応する辺(ここでは、辺73)を、第一主要動線を構成する経路として決定する。なお、相関係数は、例えば、「共分散/(メインinの流入人数の標準偏差×辺の流出人数の標準偏差)」により算出する。そして、第一主要動線取得手段141は、出口を構成する経路に至るなど、終了条件に合致するまで上記の処理を繰り返し、第二のアルゴリズムにより、第一主要動線を決定する。
さらに、第三のアルゴリズムは、重力モデルに基づく方法である。つまり、第三のアルゴリズムは、メインin以外の各辺の中で、最もメインinとの引力が強いoutの辺を特定し、当該辺を、第一主要動線を構成する経路として決定する方法である。例えば、第一主要動線取得手段141は、引力を、メインinの流入人数と各辺の流出人数とをパラメータとする増加関数であり、メインinの辺(または点)と各outの辺との距離をパラメータとする減少関数により算出する。そして、例えば、第一主要動線取得手段141は、引力が最も大きいoutの辺から流出する経路を、第一主要動線を構成する経路として決定する。また、メインinの辺と各辺の引力を算出する式の例は、「(メインinの流入人数×辺の流出人数)/メインinの辺と辺との距離」である。図9に示すように、例えば、第一主要動線取得手段141は、メインinと辺72、辺73、辺74、辺75、辺76との引力を、ぞれぞれ「10」「6」「3」「4」「1」と算出した場合、最大の引力「10」に対応する辺72から流出する経路を、第一主要動線を構成する経路として決定する。なお、第三のアルゴリズムによる場合、マップ格納部11は、辺間の距離、または辺の座標位置の情報(位置情報)などを保持しており、第一主要動線取得手段141は、かかるマップ格納部11の情報から、辺間の距離(メインinの辺と各辺との距離)を取得するものとする。そして、第一主要動線取得手段141は、出口を構成する経路に至るなど、終了条件に合致するまで上記の処理を繰り返し、第三のアルゴリズムにより、第一主要動線を決定する。
また、具体的には、例えば、第一主要動線取得手段141は、第一主要動線情報を取得する場合に、データ収集部12が取得した2以上の辺通過情報とライン通過情報とを用いることは好適である。特に、第一主要動線取得手段141は、複数の辺からの流入人数が同じである場合、辺以外のラインの通過情報を用いて、メインinの辺を決定することは好適である。つまり、例えば、図10に示すように、第一主要動線取得手段141は、辺101からの流入人数と辺103からの流入人数とが同一の「20」であることを認識した(取得した)場合、第一主要動線取得手段141は、辺101からライン106に向かう移動人数「8」と、辺103からライン105に向かう移動人数「15」とを取得し、辺103からライン105に向かう移動人数の方が多いことを検出し、メインinの辺を辺103と決定する。そして、outの辺102を、第一主要動線を構成する経路として決定する。つまり、第一主要動線取得手段141は、矢印107を、第一主要動線を構成する経路として決定する。
また、具体的には、例えば、第一主要動線取得手段141は、移動人数取得部13が取得した移動人数を用いて、ノードまたは/およびゾーンを接続する情報であり、主要な人の流れを示す経路を構成する情報である第一主要動線情報を取得する。第一主要動線取得手段141は、例えば、予め決められたノードまたはゾーン(例えば、入口のノード)から、繋がる経路であり、移動人数が多い経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得する。なお、経路は、ノードからゾーンへのリンク、またはノードからノードへのリンク、またはゾーンからゾーンへのリンク、またはゾーンからノードへのリンクである。また、ノード情報、ゾーン情報を用いる場合でも、第一主要動線取得手段141は、上述した3つのアルゴリズムのいずれか、または他のアルゴリズムを用いて、第一主要動線情報を取得しても良い。
なお、第一主要動線情報は、例えば、領域識別子(例えば、辺識別子)の集合であり、領域識別子の順序を有する情報である。また、第一主要動線情報は、辺識別子で識別される複数の辺の中点を接続する線の情報の集合などでも良い。
第二主要動線取得手段142は、移動人数取得部13が取得した各領域を通過した方向ごとの人数から、第一主要動線情報が示す第一主要動線の経路の全部または一部に関わる各領域内の経路を除き、除いて得られた経路の中から、各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、第二の主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第二主要動線情報を取得する。ここで、第二主要動線取得手段142の処理について、第一主要動線情報が示す第一主要動線の経路の全部または一部に関わる各領域内の経路を除いた後の処理は、第一主要動線取得手段141の処理と同様で良い。また、第一主要動線の経路の一部を除く場合とは、例えば、第一主要動線の経路の中の、入り口から分岐が存在する手前の経路以外の経路を除くこと、または、第一主要動線の経路の中の、予め設定された経路以外の経路を除くこと、または、第一主要動線の経路の中の、第一主要動線との分岐で、第一主要動線を構成する経路と移動人数の差が閾値以上の場合の第一主要動線を除くことなどである。
第三主要動線取得手段143は、移動人数取得部13が取得した各領域を通過した方向ごとの人数から、第一主要動線情報が示す第一主要動線の経路の全部または一部に関わる各領域内の経路を除き、かつ、第二主要動線情報が示す第二主要動線の経路の全部または一部に関わる各領域内の経路を除き、除いて得られた経路の中から、各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、第三の主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第三主要動線情報を取得する。ここで、第三主要動線取得手段143の処理について、第一主要動線情報および第二主要動線情報が示す第一主要動線および第二主要動線の経路の全部または一部に関わる各領域内の経路を除いた後の処理は、第一主要動線取得手段141の処理と同様で良い。
第一主要動線取得手段141、第二主要動線取得手段142および第三主要動線取得手段143は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。第一主要動線取得手段141の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
主要動線出力部15は、主要動線情報取得部14が取得した第一主要動線情報を出力する。第一主要動線情報を出力することは、第一主要動線情報を用いて、第一主要動線を出力することと考えても良い。また、主要動線出力部15は、第一主要動線情報とともに、第二主要動線情報または、第二主要動線情報と第三主要動線情報とを出力しても良い。さらに、主要動線出力部15は、レイアウト情報を用いて、施設のレイアウトを出力し、かつ、出力された施設のレイアウトの上に、第一主要動線情報等を出力することは好適である。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置(主要動線表示装置3など)への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
主要動線出力部15は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。主要動線出力部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
データ収集装置2は、1以上のデータを収集する装置である。データとは、例えば、1以上の地点のカメラにより撮影された映像の集合である。また、データとは、例えば、人が通過した領域識別子(例えば、辺識別子)と移動方向情報を含む領域移動情報である。
データ収集装置2を構成するデータ取得部21は、1以上のデータを取得する。データ取得部21は、例えば、カメラである。つまり、例えば、データ取得部21は、一の地点のカメラから映像を取得する。また、データ取得部21は、例えば、赤外線を人が横切ったことを検出し、通過した線(上記の辺)を識別する辺識別子と、通過した方向(移動方向情報)を取得する。かかる場合、データ取得部21は、辺ごとに、概ね平行する赤外線を発する赤外線発信器と、その赤外線を受光する受光器の組を2組有し、常時、赤外線は発信器により発信され、受光器により受信されており、人が通過する間は、赤外線は受光器により受光できないことにより、人の通過を検出する。また、2本の赤外線のうち、最初に遮断された赤外線、後に遮断された赤外線を検出することにより、データ取得部21は、移動方向情報を取得する。
データ出力部22は、データ取得部21が取得したデータを主要動線出力装置1に送信する。また、データ出力部22は、データ取得部21が取得したデータを、記録媒体に蓄積しても良い。
データ出力部22は、例えば、無線または有線の通信手段により実現され得る。
主要動線表示装置3の主要動線受付部31は、主要動線情報を受け付ける。主要動線情報とは、第一主要動線情報だけでも良いし、第二主要動線情報や第三主要動線情報を含んでも良い。ここで、受け付けとは、例えば、無線または有線の通信手段による受信である。
主要動線表示部32は、主要動線受付部31が受け付けた主要動線情報から、主要動線を表示する。主要動線とは、第一主要動線だけでも良いし、第二主要動線や第三主要動線を含んでも良い。主要動線表示部32は、ディスプレイデバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。主要動線表示部32は、ディスプレイデバイスのドライバーソフトまたは、ディスプレイデバイスのドライバーソフトとディスプレイデバイス等で実現され得る。
次に、主要動線出力装置1の動作例について、図11のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1101)主要動線出力装置1のデータ収集部12は、データ収集処理を行う。データ収集処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1102)移動人数取得部13は、移動人数取得処理を行う。移動人数取得処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1103)主要動線情報取得部14は、主要動線情報取得処理を行う。主要動線情報取得処理について、図14、図15、および図16のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1104)主要動線出力部15は、マップ格納部11からレイアウト情報を読み出し、当該レイアウト情報を用いて、レイアウトを出力する。
(ステップS1105)主要動線出力部15は、主要動線出力処理を行う。主要動線出力処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。
次に、ステップS1101のデータ収集処理の一例について、図12のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでのデータ収集処理は、カメラ映像を解析することにより行われる処理であり、1以上の領域での人の流入、流出のデータを収集する処理である。なお、カメラ映像は、例えば、予めデータ収集部12が保持している。また、カメラ映像は、例えば、1以上のデータ収集装置2(カメラ)から送信された情報である。また、カメラ映像は、データ収集装置2(カメラ)ごとに取得されている。
(ステップS1201)データ収集部12は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS1202)データ収集部12は、マップ格納部11にi番目の領域情報が存在するか否かを判断する。領域情報は、ここでは、辺の情報、または領域内のラインの情報である、とする。つまり、データ収集部12は、マップ格納部11にi番目の辺の情報、またはラインの情報が存在するか否かを判断する。i番目の領域情報が存在すればステップS1202に行き、存在しなければ上位処理にリターンする。
(ステップS1203)データ収集部12は、i番目の領域情報に含まれる辺識別子またはライン識別子を取得する。
(ステップS1204)データ収集部12は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS1205)データ収集部12は、i番目の領域情報に対応する映像の中に、j番目の静止画が存在するか否かを判断する。j番目の静止画が存在すればステップS1206に行き、j番目の静止画が存在しなければステップS1222に行く。
(ステップS1206)データ収集部12は、i番目の領域情報に対応する映像の中のj番目の静止画に対して、i番目のi番目の領域情報に含まれる辺識別子で識別される辺の周辺の領域を切り出す。なお、データ収集部12は、辺識別子をキーとして、マップ格納部11を検索し、位置情報(辺の位置を示す情報)を取得し、当該位置情報から、切り出す範囲を決定する。データ収集部12は、位置情報が示す座標位置の点を中心(重心)として予め決められた大きさの矩形領域や、予め決められた半径の円の領域を切り出す。
(ステップS1207)データ収集部12は、ステップS1206で切り出した映像から、1以上の人を認識する。なお、静止画から人を認識する技術は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
(ステップS1208)データ収集部12は、カウンタkに1を代入する。
(ステップS1209)データ収集部12は、ステップS1207で認識した人の中で、k番目の人が存在するか否かを判断する。k番目の人が存在すればステップS1210に行き、存在しなければステップS1221に行く。
(ステップS1210)データ収集部12は、k番目の人は、この静止画(フィールド)から、新たに出現した人であるか否かを判断する。これは、前の静止画と本静止画とを比較することにより判断され得る。k番目の人が新出の人であればステップS1211に行き、新出の人でなければステップS1214に行く。
(ステップS1211)データ収集部12は、k番目の人を特定する人識別子を生成する。なお、人識別子の生成方法は、乱数による等、他の識別子と重複しなければ、何でも良い。
(ステップS1212)データ収集部12は、k番目の人の居る位置であり、辺の位置に対する位置の情報(位置関係)を取得する。この位置の情報は、例えば、辺の上であることを示す「上(0)」、辺の下であることを示す「下(1)」、辺の右であることを示す「右(2)」、辺の左であることを示す「左(3)」などである。なお、データ収集部12は、k番目の人を認識した場合、その人の位置情報(座標情報)を取得する。そして、辺の位置情報をマップ格納部11から読み出す。そして、辺とk番目の人との位置関係を取得する。
(ステップS1213)データ収集部12は、k番目の人の人識別子に対応する変数「始点」に、ステップS1212で取得した位置関係を示す情報(例えば、「上(0)」)を書き込む。
(ステップS1214)データ収集部12は、k番目の人の変数「始点」の情報(位置関係を示す情報)を読み出す。
(ステップS1215)データ収集部12は、k番目の人の居る位置であり、辺の位置に対する位置の情報(位置関係)を取得する。
(ステップS1216)データ収集部12は、ステップS1215で取得した位置関係が、ステップS1214で読み出した変数「始点」の情報と異なるか否かを判断する。異なる場合はステップS1217に行き、同一の場合はステップS1220に行く。
(ステップS1217)データ収集部12は、k番目の人の人識別子に対応する変数「終点」に、ステップS1215で取得した位置関係を示す情報(例えば、「下(1)」)を書き込む。
(ステップS1218)データ収集部12は、変数「始点」の情報、および変数「始点」の情報から、k番目の人の移動方向情報(例えば、「上から下(01)」)を取得する。
(ステップS1219)データ収集部12は、(辺識別子またはライン識別子,移動方向情報)の組を、バッファに書き込む。ここで、データ収集部12は、人識別子も一緒に、バッファに書き込んでも良い。
(ステップS1220)データ収集部12は、カウンタkを1、インクリメントする。ステップS1209に戻る。
(ステップS1221)データ収集部12は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS1205に戻る。
(ステップS1222)データ収集部12は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1202に戻る。
なお、データ収集処理は、データ収集装置2から、領域識別子と移動方向情報を含む領域移動情報を受信する処理でも良い。かかる場合、領域移動情報は、時刻を示す情報を含んでいても良い。
次に、ステップS1102の移動人数取得処理の一例について、図13のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1301)移動人数取得部13は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS1302)移動人数取得部13は、マップ格納部11のマップが有する領域情報であり、i番目の領域情報(例えば、辺の情報、または領域内のラインの情報)が存在するか否かを判断する。i番目の領域情報が存在すればステップS1303に行き、存在しなければ上位処理にリターンする。
(ステップS1303)移動人数取得部13は、ステップS1219でバッファに書き込まれた情報の中から、i番目の領域情報(i番目の領域識別子)に対応する情報を検索し、取得する。そして、移動人数取得部13は、取得した情報の中から、移動方向情報ごとに、レコード数(情報の数)を取得する。
(ステップS1304)移動人数取得部13は、ステップS1303で取得した情報を用いて、1以上の(辺識別子またはライン識別子,移動方向情報,人数)を構成する。なお、通常、移動人数取得部13は、2つの(辺識別子またはライン識別子,移動方向情報,人数)を構成する。なお、ここで構成した情報を、領域方向別移動人数情報という。
(ステップS1305)移動人数取得部13は、ステップS1304で構成した領域方向別移動人数情報を蓄積する。
(ステップS1306)移動人数取得部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1302に戻る。
次に、ステップS1103の主要動線情報取得処理の第一の例について、図14のフローチャートを用いて説明する。第一の例は、稼働率を用いる方法である。
(ステップS1401)主要動線情報取得部14は、主要動線の出発地点が特定されているか否かを判断する。主要動線情報取得部14は、例えば、予め決められたバッファ(例えば、マップ格納部11)に、出発地点の情報(例えば、入口の辺識別子と移動方向情報)が存在するか否かを判断する。出発地点が特定されていればステップS1402に行き、出発地点が特定されていなければステップS1403に行く。
(ステップS1402)主要動線情報取得部14は、出発地点の情報(辺識別子と移動方向情報)を、例えば、マップ格納部11から読み出す。そして、主要動線情報取得部14は、出発地点の情報が有する辺識別子をバッファに蓄積する。このバッファを、適宜、主要動線バッファという。
(ステップS1403)主要動線情報取得部14は、領域方向別移動人数情報が有する人数のうち、最大人数の領域方向別移動人数情報が有する辺識別子と移動方向情報との組を取得する。ここ場合、この最大人数の辺識別子と移動方向情報で示される地点が出発地点となる。そして、主要動線情報取得部14は、かかる辺識別子を主要動線バッファに蓄積する。
(ステップS1404)主要動線情報取得部14は、当該地点(例えば、入口地点)を含む領域(通常、矩形領域)内の他の辺の流出方向の1以上のレコード(例えば、3レコード)を取得する。このレコードは、例えば、(辺識別子,移動方向情報,人数)の構造を有する。
(ステップS1405)主要動線情報取得部14は、ステップS1404で取得したレコードの中の、最大の人数を有するレコード内の辺識別子を取得する。この辺識別子は、主要動線の経路を構成する。
(ステップS1406)主要動線情報取得部14は、ステップS1405で取得した辺識別子を、主要動線バッファに追記する。
(ステップS1407)主要動線情報取得部14は、主要動線の取得処理を終了するか否かを判断する。主要動線の取得処理を終了するならばステップS1404に戻り、終了しないならばステップS1408に行く。なお、主要動線の取得処理を終了するか否かは、例えば、以下の処理により行う。つまり、例えば、主要動線情報取得部14は、最近に取得した辺識別子(または、辺識別子と移動方向情報)が、バッファに予め格納されている終点を特定する辺識別子(または、辺識別子と移動方向情報)と一致した場合に、主要動線の取得処理を終了すると判断する。また、例えば、主要動線情報取得部14は、最近に取得した辺識別子と移動方向情報が、既に取得された辺識別子と移動方向情報に合致する場合(主要動線が閉じた場合)に、主要動線の取得処理を終了すると判断する。
(ステップS1408)主要動線情報取得部14は、バッファに追記されている辺識別子列を、出力対象の主要動線情報を格納するバッファに蓄積する。
(ステップS1409)主要動線情報取得部14は、次に主要動線を取得するか否かを判断する。次に主要動線を取得する場合はステップS1410に行き、次に主要動線を取得しない場合は上位処理にリターンする。
(ステップS1410)主要動線情報取得部14は、バッファに追記されている辺識別子と移動方向情報の組(採用された経路の情報)の全部または一部を、ステップS1219でバッファに書き込まれた情報の中から除く。ステップS1401に戻る。
なお、図14のフローチャートにおいて、第二以降の主要動線情報を取得する場合、削除しない経路、または削除する経路は、予め格納されていても良い。予め格納されていている場合、ユーザが入力した情報であることは好適である。かかることは、図15、図16のフローチャートにおいても同様である。
次に、ステップS1103の主要動線情報取得処理の第二の例について、図15のフローチャートを用いて説明する。第二の例は、相関を用いる方法である。図15のフローチャートにおいて、図14のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。第二の主要動線情報取得処理を実行する前には、一定時間ごとの流入の人数、流出の人数のベクトルである領域情報を、領域ごとに保持している。
(ステップS1501)主要動線情報取得部14は、メインinの流入の時間ごとの人数を示すベクトルを読み出す。メインinの流入の時間ごとの人数を示すベクトルとは、着目している領域に入った人数(例えば、着目している辺を通過した人数)であり、例えば、30分ごとの流入の人数を複数、有するベクトルである。
(ステップS1502)主要動線情報取得部14は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS1503)主要動線情報取得部14は、i番目の流出のベクトルが存在するか否かを判断する。流出のベクトルが存在すればステップS1504に行き、存在しなければステップS1508に行く。i番目の流出のベクトルとは、着目している領域から流出する、時間ごとの人数のベクトルである。i番目の流出のベクトルとは、メインinの辺と同じ領域(通常、矩形領域)の中の辺を通過して、当該領域から流出する、時間ごとの人数のベクトルである。
(ステップS1504)主要動線情報取得部14は、i番目の流出のベクトルを読み出す。
(ステップS1505)主要動線情報取得部14は、ステップS1501で読み出したベクトルと、ステップS1504で読み出したベクトルとの相関係数を算出する。相関係数を算出する技術は公知技術である。
(ステップS1506)主要動線情報取得部14は、ステップS1505で取得した相関係数を、領域識別子および領域移動情報と対応付けてバッファに一時蓄積する。
(ステップS1507)主要動線情報取得部14は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1503に戻る。
(ステップS1508)主要動線情報取得部14は、バッファに一時蓄積されている相関係数のうち、最大の相関係数に対応する辺識別子を取得する。かかる辺識別子に対応する辺から領域を出る経路が、主要動線を構成する経路となる。
次に、ステップS1103の主要動線情報取得処理の第三の例について、図16のフローチャートを用いて説明する。第三の例は、重力モデルに基づく方法である。
(ステップS1601)主要動線情報取得部14は、着目している領域(通常、矩形領域)において、メインinに対応する辺以外の、i番目の辺が存在するか否かを判断する。i番目の辺が存在すればステップS1602に行き、存在しなければステップS1606に行く。
(ステップS1602)主要動線情報取得部14は、i番目の辺に対応する流出の人数を、バッファから読み出す。
(ステップS1603)主要動線情報取得部14は、メインinの辺とi番目の辺との距離を、マップ格納部11から読み出す。なお、主要動線情報取得部14は、メインinの辺とi番目の辺との距離を、マップ格納部11から読み出した、各辺の位置情報から算出しても良い。
(ステップS1604)主要動線情報取得部14は、メインinの流入の人数、ステップS1602で読み出したi番目の辺に対応する流出の人数、およびステップS1603で取得した距離をパラメータとして、引力を算出する式に代入し、当該式を実行する。そして、主要動線情報取得部14は、i番目の辺に対応する引力を取得する。
(ステップS1605)主要動線情報取得部14は、ステップS1604で算出した引力を、領域識別子および領域移動情報と対応付けてバッファに一時蓄積する。
(ステップS1606)主要動線情報取得部14は、バッファに一時蓄積されている引力のうち、最大の引力に対応する辺識別子を取得する。かかる辺識別子に対応する辺から領域を出る経路が、主要動線を構成する経路となる。
次に、ステップS1105の主要動線出力処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1701)主要動線出力部15は、マップ格納部11のマップが有するレイアウト情報を読み出し、当該レイアウト情報を用いて、施設のレイアウトを出力する。
(ステップS1702)主要動線出力部15は、カウンタNに1を代入する。
(ステップS1703)主要動線出力部15は、N番目の主要動線情報が、バッファに存在するか否かを判断する。N番目の主要動線情報が存在すればステップS1704に行き、存在しなければ上位処理にリターンする。
(ステップS1704)主要動線出力部15は、バッファから、N番目の主要動線情報を読み出す。Nが1の時は、N番目の主要動線情報は第一主要動線の元になる情報であり、Nが2の時は、N番目の主要動線情報は第二主要動線の元になる情報である。
(ステップS1705)主要動線出力部15は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS1706)主要動線出力部15は、N番目の主要動線情報の中に、i番目のデータが存在するか否かを判断する。i番目のデータが存在すればステップS1707に行き、存在しなければステップS1712に行く。ここで、データとは、例えば、領域識別子(例えば、辺識別子)である。
(ステップS1707)主要動線出力部15は、i番目のデータに対応する位置情報を、マップ格納部11から読み出す。
(ステップS1708)主要動線出力部15は、ステップS1707で読み出した位置情報に対応する点を、ステップS1701で出力したレイアウト上に出力する。
(ステップS1709)主要動線出力部15は、前に出力した点((i−1)番目のデータに対応する点)が存在するか否かを判断する。存在すればステップS1710に行き、存在しなければステップS1711に行く。
(ステップS1710)主要動線出力部15は、前に出力した点と、ステップS1708において出力した点とを結ぶ線を、レイアウト上に出力する。
(ステップS1711)主要動線出力部15は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1706に戻る。
(ステップS1712)主要動線出力部15は、カウンタNを1、インクリメントする。ステップS1703に戻る。
以下、本実施の形態における主要動線出力システムの具体的な動作について説明する。主要動線出力システムの概念図は図1である。
今、主要動線出力システムは、店舗内を顧客が移動した場合の第一主要動線等を取得し、出力するシステムである。
1以上のデータ収集装置2は、店舗に設置されたカメラである(図1参照)。主要動線出力装置1は、1以上のカメラの映像を分析し、第一主要動線等を出力する。
また、主要動線出力装置1のマップ格納部11は、図3に示すレイアウト情報(静止画の情報)を格納している、とする。レイアウト情報は、店舗のレイアウトを示す情報である。また、マップ格納部11は、図18に示す1以上の領域情報を格納している。領域情報は、辺識別子と位置情報とを有するレコードである。領域情報は、ここでは辺情報とも言う。位置情報は、辺の代表点の座標情報であり、ここでは辺の中点の座標情報である。
かかる場合、主要動線出力装置1のデータ収集部12は、1以上の各データ収集装置2から映像を受信し、保有する記録媒体に映像を蓄積した、とする。
そして、データ収集部12は、図12のデータ収集処理の動作に従って辺識別子ごと、および移動方向情報ごとに、辺の通過人数を取得した、とする。また、データ収集部12は、1時間ごとに、辺の通過人数を取得した、とする。そして、データ収集部12は、図19に示す領域移動情報を得た、とする。
次に、移動人数取得部13は、辺識別子ごと、および移動方向情報ごとに、全時間帯の合計の移動人数を取得する。この合計の移動人数は、各時間帯の移動人数の和である。そして、主要動線出力装置1は、図19に示す移動人数管理表を得る。
かかる状況において、主要動線出力装置1は、以下のように、第一主要動線情報を出力する。ここでは、稼働率を用いる方法を用いて、第一主要動線情報を出力する場合について説明する。
つまり、主要動線出力装置1は、図19の合計の人数を用いて、第一主要動線情報を出力する。なお、1時間ごとの移動人数を用いた場合、主要動線出力装置1は、第一主要動線の1時間ごとの遷移を取得できる。
まず、主要動線情報取得部14は、主要動線の出発地点の情報(入口の辺識別子「S11」と移動方向情報「左→右」)を、マップ格納部11から読み出す。そして、主要動線情報取得部14は、入口の辺識別子「S11」を主要動線バッファに書き込む。
次に、主要動線情報取得部14は、当該地点(入口地点「S11」)を含む領域内の他の辺の流出方向の2つのレコードを取得する。2つのレコードとは、(辺識別子,移動方向情報,合計)が(S12,上→下,99)、(S13,左→右,201)のレコードである。
次に、主要動線情報取得部14は、取得したレコードの中の、最大の人数「201」を有するレコード内の辺識別子「S13」を取得する。主要動線情報取得部14は、取得した辺識別子「S13」を、主要動線バッファに追記する。ここで、主要動線バッファは「S11,S13」である。
そして、主要動線情報取得部14は、終点(出口)を特定する辺識別子「S82」、移動方向情報「上→下」と一致するレコードを取得するまで、上記の処理を繰り返す。
つまり、次に、主要動線情報取得部14は、(辺識別子,移動方向情報)が(S13,左→右)を出発地点の情報として、図3の領域2内の他の辺の流出方向の2つのレコードを取得する。この2つのレコードは、(辺識別子,移動方向情報,合計)が(S22,上→下,45)、(S23,左→右,156)のレコードである。
次に、主要動線情報取得部14は、取得したレコードの中の、最大の人数「156」を有するレコード内の辺識別子「S23」を取得する。主要動線情報取得部14は、取得した辺識別子「S23」を、主要動線バッファに追記する。ここで、主要動線バッファは「S11,S13,S23」である。
次に、主要動線情報取得部14は、(辺識別子,移動方向情報)が(S23,左→右)を出発地点の情報として、図3の領域3内の他の辺の流出方向の2つのレコードを取得する。この2つのレコードは、(辺識別子,移動方向情報,合計)が(S32,上→下,92)、(S33,左→右,64)のレコードである。
次に、主要動線情報取得部14は、取得したレコードの中の、最大の人数「92」を有するレコード内の辺識別子「S32」を取得する。主要動線情報取得部14は、取得した辺識別子「S32」を、主要動線バッファに追記する。ここで、主要動線バッファは「S11,S13,S23,32」である。
次に、主要動線情報取得部14は、(辺識別子,移動方向情報)が(S32,上→下)を出発地点の情報として、図3の領域12内の他の辺の流出方向の5つのレコードを取得する。この5つのレコードは、(辺識別子,移動方向情報,合計)が(S12,下→上,10)(S22,下→上,8)(S94,上→下,123)(S104,上→下,22)(S114,上→下,91)のレコードである。
次に、主要動線情報取得部14は、取得したレコードの中の、最大の人数「123」を有するレコード内の辺識別子「S94」を取得する。主要動線情報取得部14は、取得した辺識別子「S94」を、主要動線バッファに追記する。ここで、主要動線バッファは「S11,S13,S23,S32,S94」である。
次に、主要動線情報取得部14は、(辺識別子,移動方向情報)が(S94,上→下)を出発地点の情報として、図3の領域9内の他の辺の流出方向の2つのレコードを取得する。この2つのレコードは、(辺識別子,移動方向情報,合計)が(S81,左→右,225)(S91,右→左,101)のレコードである。
次に、主要動線情報取得部14は、取得したレコードの中の、最大の人数「225」を有するレコード内の辺識別子「S81」を取得する。主要動線情報取得部14は、取得した辺識別子「S81」を、主要動線バッファに追記する。ここで、主要動線バッファは「S11,S13,S23,S32,S94,S81」である。
次に、主要動線情報取得部14は、(辺識別子,移動方向情報)が(S81,左→右)を出発地点の情報として、図3の領域8内の他の辺の流出方向の2つのレコードを取得する。この2つのレコードは、(辺識別子,移動方向情報,合計)が(S72,下→上,55)(S82,上→下,306)のレコードである。
次に、主要動線情報取得部14は、取得したレコードの中の、最大の人数「306」を有するレコード内の辺識別子「S82」を取得する。主要動線情報取得部14は、取得した辺識別子「S82」を、主要動線バッファに追記する。ここで、主要動線バッファは「S11,S13,S23,S32,S94,S81,S82」である。
次に、主要動線情報取得部14は、終点(出口)を特定する辺識別子「S82」、移動方向情報「上→下」と一致するレコードを取得した、と判断する。そして、第一主要動線情報の取得処理は終了する。そして、主要動線情報取得部14は、第一主要動線情報「S11,S13,S23,S32,S94,S81,S82」を取得できた。
次に、主要動線出力部15は、図17のフローチャートを用いて説明した主要動線出力処理により、第一主要動線を出力する。
つまり、主要動線出力部15は、図17のフローチャートに従って、第一主要動線情報「S11,S13,S23,S32,S94,S81,S82」を構成する辺識別子の位置情報を、図18の領域情報管理表から取得する。そして、主要動線出力部15は、第一主要動線情報を構成する辺識別子の位置情報を線で結び、第一主要動線を、主要動線表示装置3に出力する。なお、第一主要動線を出力する場合、斜めになる線は、直角を構成するように出力する、とする。
そして、主要動線表示装置3は、図20に示すように、レイアウトの上に、第一主要動線を表示する。
以上、本実施の形態によれば、多数の人が移動する複数の経路において、人が主に移動する経路である主要動線を出力できる。そのため、例えば、主要動線出力システムを、店舗の顧客の移動の分析に用いた場合、キャンペーン・DM効果の評価が行えたり、店内顧客回遊ルート発見による広告戦略の策定が行えたり、戦略的商品の陳列が行えたり、レイアウト計画が行えたり、適切な販売員の配置やシフト計画が行えたり、店舗の統廃合の計画が行えたり、ムリ、ムダ発見が行える。
なお、本実施の形態において、カメラ、赤外線の発光器および受光器、無線通信器などを用いて、領域移動情報を取得することを説明したが、領域移動情報を取得する方法は問わない。
また、本実施の形態において、主要な人の流れを示す経路を構成する情報である第一主要動線情報を取得するアルゴリズムをいくつか説明したが、そのアルゴリズムは問わないことは言うまでもない。
また、本実施の形態において、主要動線情報の出力について、レイアウトの上に、図的に動線を出力する例を用いて説明したが、領域識別子列(例えば、辺識別子列)を出力する等、主要動線情報の出力方法は問わない。
また、本実施の形態の具体例において、第一主要動線のみ出力したが、図14から図17のフローチャートに示した動作により、第二、第三の主要動線も出力するようにしても良い。かかる場合の出力例を、図21に示す。図21において、第一主要動線、第二主要動線、および第三主要動線は、視覚的に区別可能に表示されている。
また、本実施の形態の具体例において、主要動線情報取得処理は、第一のアルゴリズムを用いて説明したが、第二、第三のアルゴリズムや他のアルゴリズムを用いても良いことは言うまでもない。なお、第二のアルゴリズムを用いる場合、例えば、辺識別子「S11」、移動方向情報「左→右」に対応する流入のベクトルは(25,48,28,36,60,72,31)である。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、人が移動する経路を含む1以上の領域についての情報である1以上の領域情報を含むマップを格納しており、コンピュータを、前記1以上の各領域を人が移動したことを示す情報であり、移動方向を示す情報である移動方向情報を含む情報である領域移動情報を取得するデータ収集部と、前記データ収集部が取得した移動方向情報を含む領域移動情報を用いて、各領域内を通過した人数を、方向ごとに取得する移動人数取得部と、前記移動人数取得部が取得した各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、主要な人の流れを示す経路を構成する情報である第一主要動線情報を取得する主要動線情報取得部と、前記主要動線情報取得部が取得した第一主要動線情報を出力する主要動線出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、前記主要動線情報取得部は、前記移動人数取得部が取得した各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得する第一主要動線取得手段と、前記移動人数取得部が取得した各領域を通過した方向ごとの人数から、前記第一主要動線情報が示す第一主要動線の経路の全部または一部に関わる各領域内の経路を除き、当該除いて得られた経路の中から、各領域を通過した方向ごとの人数を用いて、第二の主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第二主要動線情報を取得する第二主要動線取得手段とを具備し、前記主要動線出力部は、前記第一主要動線情報と前記第二主要動線情報とを出力するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記領域情報は、人が移動する経路を含む1以上の領域についての情報であり、領域を構成する辺の情報であり、辺を識別する辺識別子を有する辺情報を2以上有する情報であり、前記データ収集部は、前記領域を構成する2以上の各辺を人が通過したことを示す情報であり、通過した辺を識別する辺識別子と移動の方向を示す移動方向情報とを含む辺通過情報を、2以上の各辺に対して取得し、前記移動人数取得部は、前記データ収集部が取得した2以上の辺通過情報を用いて、各領域内の各辺を通過した人数を、方向ごとに取得し、前記主要動線情報取得部は、前記移動人数取得部が取得した各領域内の各辺を通過した方向ごとに人数を用いて、主要な人の流れを示す経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記領域情報は、2以上の辺情報と、矩形の前記領域内の斜めの、少なくとも2つのラインの情報であり、ラインを識別するライン識別子を有する2以上のライン情報を有し、前記データ収集部は、前記領域内のラインを人が通過したことを示す情報であり、通過したラインを識別するライン識別子と移動の方向を示す移動方向情報とを含むライン通過情報をも取得し、前記主要動線情報取得部は、前記第一主要動線情報を取得する場合に、前記データ収集部が取得した2以上の辺通過情報とライン通過情報とを用いるものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記主要動線情報取得部は、前記移動人数取得部が取得した各領域を通過した方向ごとの人数が最も多い経路を接続する情報である第一主要動線情報を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記マップは、前記領域内の地点であるノードを識別するノード識別子とノードの位置を示すノード位置情報とを有するノード情報、前記ノード間に存在するノードを示すサブノードを識別するサブノード識別子とサブノードの位置を示すサブノード位置情報とを有するサブノード情報、および人の目的地点の領域であるゾーンを識別するゾーン識別子と当該ゾーンの位置を示すゾーン位置情報とを有するゾーン情報を有し、前記データ収集部は、ノード識別子と、当該ノード識別子で識別されるノードに人が移動したことを示す情報であり、移動方向を示す情報であるとノード移動方向情報を含む情報であるノード移動情報を取得し、かつ、ゾーン識別子と、当該ゾーン識別子で識別されるゾーンに人が移動したことを示す情報であり、移動方向を示す情報であるとゾーン移動方向情報を含む情報であるゾーン移動情報を取得し、前記移動人数取得部は、前記データ収集部が取得したノード移動情報およびゾーン移動情報を用いて、一のノードから一のゾーンへ移動した人数、一のゾーンから一のノードに移動した人数、一のノードから他のノードへ移動した人数、一のゾーンから他のゾーンへ移動した人数のうちの、2種類以上の移動人数を取得し、前記主要動線情報取得部は、前記移動人数取得部が取得した移動人数を用いて、ノードまたは/およびゾーンを接続する情報であり、主要な人の流れを示す経路を構成する情報である第一主要動線情報を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記マップは、1以上の領域情報が含まれる領域を有する施設のレイアウトを示すレイアウト情報を有し、前記主要動線出力部は、前記レイアウト情報を用いて、施設のレイアウトを出力し、かつ、出力された前記施設のレイアウトの上に、前記第一主要動線情報を出力するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
また、図22は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の主要動線出力装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図22は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図23は、コンピュータシステム340のブロック図である。
図22において、コンピュータシステム340は、FDドライブ、CD−ROMドライブを含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
図23において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、MPU3413と、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3415とに接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の主要動線出力装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の主要動線出力装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(端末情報送信部、端末情報受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。