JP2011099349A - アルコールセンサ異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルコールセンサの異常発生有無を診断するアルコールセンサ異常診断装置を提供する。
【解決手段】アルコール濃度検出値に応じて燃料のベース噴射量を補正するアルコール補正手段と、アルコール濃度検出値に応じて目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段と、実空燃比を目標空燃比に一致させるようベース噴射量を補正する空燃比フィードバック補正手段と、実空燃比と目標空燃比との偏差に基づき異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段S10と、異常判定手段により異常判定された場合に、アルコール補正手段による補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出する補正前空燃比算出手段S30と、アルコール濃度がゼロであった場合の理論空燃比と補正前空燃比とのズレ量が所定量未満である場合(S30:YES)に、アルコールセンサの異常であると診断する診断手段(S30,S40)と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】アルコール濃度検出値に応じて燃料のベース噴射量を補正するアルコール補正手段と、アルコール濃度検出値に応じて目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段と、実空燃比を目標空燃比に一致させるようベース噴射量を補正する空燃比フィードバック補正手段と、実空燃比と目標空燃比との偏差に基づき異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段S10と、異常判定手段により異常判定された場合に、アルコール補正手段による補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出する補正前空燃比算出手段S30と、アルコール濃度がゼロであった場合の理論空燃比と補正前空燃比とのズレ量が所定量未満である場合(S30:YES)に、アルコールセンサの異常であると診断する診断手段(S30,S40)と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、燃料中のアルコール濃度を検出するアルコールセンサ、及び排ガス中の酸素濃度を検出することで空燃比を検出する空燃比センサを備える内燃機関に適用された、アルコールセンサ異常診断装置に関する。
一般的なエンジン制御では、吸気量又は吸気量と相関のある物理量(例えば吸気圧等)を検出する吸気センサを備え、検出した吸気量及びエンジン回転速度に応じて燃料のベース噴射量を算出している。そして、空燃比センサにより検出された実空燃比を目標空燃比(例えば理論空燃比(14.7))に一致させるよう、前記ベース噴射量を空燃比フィードバック補正することが従来より知られている。
また近年では、ガソリン等の正規燃料にアルコールを混合させた混合燃料を使用するユーザが増えてきており、アルコール濃度が高いほど理論空燃比は小さくなる。そこで、アルコールセンサにより検出されたアルコール濃度に応じてベース噴射量を増量補正(アルコール補正)することが必要となる(特許文献1,2等参照)。
そして従来では、上記空燃比フィードバック補正及びアルコール補正を実施しているにもかかわらず、実空燃比が目標空燃比から大きくずれている場合には、何らかの異常が発生していると判定して、異常発生を報知するダイアグ信号を出力させている。
しかしながら、実空燃比が目標空燃比から大きくずれているか否かにより異常発生を判定する上記従来の手法では、アルコールセンサの異常発生に起因して前記ずれが生じているのか、他のセンサ(例えば吸気センサや空燃比センサ等)の異常発生に起因して前記ずれが生じているのかを判別することはできない。よって、前記ダイアグ信号に基づき修理を行うにあたり、修理の作業効率が悪い。特に、アルコールセンサを構成する電子部品が汚れ等により経年劣化して機能低下していることに起因したアルコールセンサの異常発生時には、アルコールセンサの検出値がオフセットしてずれた値となるため、このような異常は、アルコールセンサの断線検知やショート検知とは異なり検出が困難である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、アルコールセンサの異常発生有無を診断するアルコールセンサ異常診断装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明では、アルコールセンサ及び空燃比センサを備える内燃機関に適用され、前記内燃機関の運転状態に応じて燃料のベース噴射量を算出するベース噴射量算出手段と、前記アルコールセンサにより検出されたアルコール濃度検出値に応じて前記ベース噴射量を補正するアルコール補正手段と、前記アルコール濃度検出値に応じて目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段と、前記空燃比センサにより検出された実空燃比を前記目標空燃比に一致させるよう前記ベース噴射量を補正する空燃比フィードバック補正手段と、前記アルコール補正手段による補正(アルコール補正)を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出する補正前空燃比算出手段と、アルコール濃度がゼロであった場合の理論空燃比と前記補正前空燃比とのズレ量が所定量未満である場合に、前記アルコールセンサの異常であると診断する診断手段と、を備えることを特徴とする。
内燃機関が市場に出荷された後において、多くのユーザはガソリン等の正規燃料をそのまま使用しており、多くの場合、アルコール濃度はゼロ或いは極めて低い濃度であるのが実情である。このような実情を鑑みた上記発明では、実空燃比と目標空燃比との偏差に異常が見られた場合(例えば、前記偏差が所定値以上となった場合)に、アルコール補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出し、当該補正前空燃比に基づき、アルコールセンサの異常を以下のように診断する。
すなわち、アルコールセンサの異常発生時には、アルコール補正手段によるアルコール補正量が誤った値になることが原因で異常判定(実空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上と判定)されることとなる。したがって、この場合の補正前空燃比は、誤ったアルコール補正量が除去された状態の空燃比となる。よって、実際のアルコール濃度がゼロであったと仮定すると、補正前空燃比はアルコール濃度がゼロの場合の理論空燃比(14.7)に近い値となる筈である。つまり、アルコール濃度がゼロの場合の理論空燃比と補正前空燃比とのズレ量が所定量未満となる可能性が高い。よって、前記理論空燃比(14.7)と補正前空燃比とのズレ量が所定量未満であれば、アルコールセンサの異常であると診断できる。
一方、アルコールセンサ以外のセンサ(例えば空燃比センサ)の異常発生時には、空燃比フィードバック補正手段による空燃比補正量が誤った値になることが原因で異常判定(実空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上と判定)されることとなる。したがって、この場合の補正前空燃比は、誤った空燃比補正量が反映されたままの状態の空燃比となる。よって、実際のアルコール濃度がゼロであったと仮定すると、アルコール濃度がゼロの場合の理論空燃比と補正前空燃比とのズレ量が所定量以上となる可能性が高い。よって、前記理論空燃比(14.7)と補正前空燃比とのズレ量が所定量未満であれば、アルコールセンサ以外のセンサ等の異常であると診断できる。
請求項2記載の発明では、前記アルコール補正手段による補正を禁止する補正禁止手段を備え、前記補正前空燃比算出手段は、前記補正禁止手段により補正が禁止されている時に検出された実空燃比を前記補正前空燃比として算出することを特徴とする(第1実施形態参照)。
アルコール補正手段によるアルコール補正を実施しなかった場合における空燃比(補正前空燃比)を算出するにあたり、上記発明によれば、アルコール補正手段による補正の実施を実際に禁止させ、その禁止時に検出された実空燃比を補正前空燃比として算出するので、アルコール補正を実施しなかった場合における空燃比を空燃比センサの検出値から算出することができる。よって、補正前空燃比の算出誤差を低減できる。そして、アルコール補正禁止時の実空燃比(補正前空燃比)とアルコール濃度がゼロの場合の理論空燃比(14.7)とのズレ量が所定量未満となっていれば、アルコールセンサの異常であると診断できる。
請求項3記載の発明では、前記補正前空燃比算出手段は、前記空燃比センサにより検出された実空燃比と、その時の前記アルコール補正手段による補正量とに基づき、前記補正前空燃比を算出することを特徴とする(第2実施形態参照)。
異常判定手段により異常判定された時に検出された実空燃比は、アルコール補正が反映された結果の空燃比になっているので、例えば、前記実空燃比からアルコール補正による空燃比の変化分を除去すれば、アルコール補正を実施しなかった場合における空燃比(補正前空燃比)を算出することができる。よって、異常判定時の実空燃比とその時のアルコール補正量とに基づき補正前空燃比を算出する上記発明によれば、先述した補正禁止等の制御を実施することなく補正前空燃比を容易に算出できる。そして、実空燃比からアルコール補正による空燃比の変化分を除去して算出した補正前空燃比とアルコール濃度がゼロの場合の理論空燃比(14.7)とのズレ量が所定量未満となっていれば、アルコールセンサの異常であると診断できる。
なお、上記発明に「前記実空燃比と前記目標空燃比との偏差に基づき、異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段」をさらに備えさせ、前記異常判定手段により異常判定された場合に、前記補正前空燃比算出手段による算出を実施するようにしてもよい。そして、上記発明の補正禁止手段は、前記異常判定手段により異常判定されたことを条件として、前記アルコール補正手段による補正を禁止するようにしてもよい。また、前記補正前空燃比算出手段の算出に用いる実空燃比を、前記異常判定手段により異常判定された時に検出された実空燃比とするようにしてもよい。
請求項4記載の発明では、アルコールセンサ、空燃比センサ及び吸気センサを備える内燃機関に適用され、前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料のベース噴射量を算出するベース噴射量算出手段と、前記アルコールセンサにより検出されたアルコール濃度検出値に応じて、前記ベース噴射量を補正するアルコール補正手段と、前記アルコール濃度検出値に応じて、目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段と、前記空燃比センサにより検出された実空燃比を前記目標空燃比に一致させるよう、前記ベース噴射量を補正する空燃比フィードバック補正手段と、前記吸気センサの検出値及び前記ベース噴射量に基づき、前記アルコール補正手段による補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出する補正前空燃比算出手段と、前記アルコール補正手段による補正量を前記補正前空燃比に加味して推定される補正後空燃比と、前記空燃比センサにより検出された実空燃比とのズレ量が所定量未満である場合に、前記アルコールセンサの異常であると診断する診断手段と、を備えることを特徴とする(第3実施形態参照)。
アルコールセンサの異常発生時には、アルコール補正手段によるアルコール補正量が誤った値になることが原因で異常判定(実空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上と判定)されることとなる。したがって、この場合に算出される補正前空燃比は、誤ったアルコール補正量が除去された状態の空燃比となる筈であるため、当該補正前空燃比にアルコール補正量を加味して推定した補正後空燃比は、空燃比センサにより検出された実空燃比とほぼ一致することとなる。よって、推定した補正後空燃比と実空燃比とのズレ量が所定量未満であればアルコールセンサの異常であると診断できる。
一方、アルコールセンサ以外のセンサ(例えば空燃比センサ)の異常発生時には、空燃比フィードバック補正手段による空燃比補正量が誤った値になることが原因で異常判定(実空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上と判定)されることとなる。したがって、この場合に算出される補正前空燃比は、誤った空燃比補正量が反映されたままの状態の空燃比となる筈であるため、当該補正前空燃比にアルコール補正量を加味して推定した補正後空燃比は、空燃比センサにより検出された実空燃比とは大きく異なることとなる。よって、推定した補正後空燃比と実空燃比とのズレ量が所定量以上であれば、アルコールセンサ以外のセンサ等の異常であると診断できる。
なお、上記発明に「前記実空燃比と前記目標空燃比との偏差に基づき、異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段」をさらに備えさせるようにしてもよい。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るアルコールセンサ異常診断装置を具体化した一実施形態について説明する。なお、ここでは一例として、特にこの装置が、4輪自動車用のレシプロ式エンジン(内燃機関)を対象にしてエンジン制御を行うシステム(エンジン制御システム)に組み込まれた場合について説明する。また、本実施形態が対象とするエンジンは正規燃料をガソリンとした点火式エンジンであり、このガソリンにアルコールを混合したアルコール混合燃料を用いても対応できるように図られたエンジンである。本実施形態では混合するアルコールとしてエタノールを想定している。
以下、本発明に係るアルコールセンサ異常診断装置を具体化した一実施形態について説明する。なお、ここでは一例として、特にこの装置が、4輪自動車用のレシプロ式エンジン(内燃機関)を対象にしてエンジン制御を行うシステム(エンジン制御システム)に組み込まれた場合について説明する。また、本実施形態が対象とするエンジンは正規燃料をガソリンとした点火式エンジンであり、このガソリンにアルコールを混合したアルコール混合燃料を用いても対応できるように図られたエンジンである。本実施形態では混合するアルコールとしてエタノールを想定している。
図1は、エンジン制御システムの概要を示す構成図であり、エンジンの作動を制御する電子制御ユニット(ECU10)には、クランク角センサ21(回転速度センサ)、吸気量センサ22(吸気センサ)、アルコールセンサ23及び空燃比センサ24等からの各種検出信号が入力される。クランク角センサ21はエンジン30のクランク軸31(出力軸)の回転速度NEを検出する。吸気量センサ22は、スロットルバルブ34により調節された吸気量V(エンジン負荷)を検出する。
アルコールセンサ23は、図示しない燃料タンク内に設けられており、燃料中のアルコール濃度eを検出する。このアルコールセンサ23は、燃料中に浸漬された1対の白金電極を有し、アルコール濃度に応じた電極間の抵抗値の変化により、出力電圧が変化するものである。この他、静電容量型のアルコールセンサを用いてもよい。空燃比センサ24は、排気ポート35に取り付けられており、排気中の酸素濃度を検出することで、燃焼室内の混合気の空燃比A/Fを検出する。
マイクロコンピュータ(マイコン)を有して構成されるECU10は、運転者のアクセル操作量等に応じてスロットルバルブ34の開度を電子制御する。さらにECU10は、各種検出信号NE,V,e,A/F等に基づき燃料噴射弁32の作動を制御することで、燃焼室に流入する燃料の噴射量及び噴射時期を制御する。なお、燃料噴射弁32は吸気ポート33に取り付けられており、燃料を吸気ポート33に噴射するポート噴射式が本実施形態では採用されている。
排気ポート35のうち空燃比センサ24の下流側には排気を浄化する浄化装置36が取り付けられている。本実施形態の浄化装置36には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する3元触媒が採用されている。3元触媒は、理論空燃比で燃焼した排ガスに対して効率的な浄化力を発揮するものであるため、理論空燃比で燃焼させるよう燃料噴射量を制御している。
次に、燃料噴射量(1燃焼サイクルあたりに噴射される燃料の量)の制御内容について、図1を用いてより詳細に説明する。
ECU10が有するマイコンのプログラムは、ベース噴射量算出手段11、アルコール補正手段12及び空燃比フィードバック補正手段13を有するよう機能することで、燃料噴射量の最終指令値Q”を算出し、算出した指令値Q”の噴射量となるよう燃料噴射弁32の作動を制御する。但し、当該プログラムに相当する回路をハード的に構成させてもよい。
ベース噴射量算出手段11は、検出したエンジン回転速度NE及び吸気量Vに応じて、ベース噴射量Qを算出する。具体的には、回転速度NE及び吸気量Vに対する最適噴射量を予め試験しておき、回転速度NE及び吸気量Vと最適噴射量との相関を記憶させたマップを用いて、検出した回転速度NE及び吸気量Vに基づき最適噴射量(ベース噴射量Q)を算出する。上記最適噴射量とは、アルコール濃度がゼロである場合の理論空燃比(14.7)とするのに最適な噴射量のことである。
しかしながら、理論空燃比はアルコール濃度が高いほど低くなる。したがって、ガソリンにアルコールが混入されて理論空燃比が低くなっているにも拘わらずベース噴射量Qで燃料噴射すると噴射量が不足してしまい、空燃比センサ24で検出される実空燃比がリーンになるとともに浄化装置36での浄化力が低下してしまう。
そこで、アルコール補正手段12は、アルコールセンサ23で検出されたアルコール濃度e(アルコール濃度検出値)に応じてベース噴射量Qを補正する。具体的には、アルコール濃度eの検出値に基づき、ベース噴射量Qに対する補正量(アルコール補正量Qe)を算出する。そして、ベース噴射量Qにアルコール補正量Qeを加算することで、アルコール濃度補正後の噴射量Q’を算出する。これにより、アルコールが混入されても理論空燃比が維持され、浄化装置36での浄化が適正に為されることとなる。
空燃比フィードバック補正手段13は、空燃比センサ24により検出された実空燃比を目標空燃比に一致させるよう、アルコール濃度補正後の噴射量Q’を補正する。具体的には、実空燃比と目標空燃比との偏差に応じて空燃比フィードバック補正量(空燃比補正量QAF)を算出する。そして、噴射量Q’に空燃比補正量QAFを加算することで、空燃比フィードバック補正後の噴射量(最終指令値Q”)を算出する。これにより、吸気量Vが急変した場合の過渡期や燃料噴射弁32の経年劣化等、各種要因により実空燃比が目標空燃比(理論空燃比)からずれることが抑制され、浄化装置36での浄化が適正に為されることとなる。
なお、空燃比フィードバック補正手段13(目標空燃比設定手段)は、アルコールセンサ23で検出されたアルコール濃度eに応じて目標空燃比を設定するが、その時のアルコール濃度に応じた理論空燃比となるよう目標空燃比を設定する。例えば、エタノール濃度がゼロの時には目標空燃比を14.7に設定し、エタノール濃度が85%の時には目標空燃比を8.9に設定する。
次に、図2中のa1,a2,a3欄を用いて、上述したアルコール補正量Qe及び空燃比補正量QAFの一例を説明する。なお、図2中の「補正前A/F」は、アルコール補正量Qe及び空燃比補正量QAFによる補正が為される前のベース噴射量Qに対応する値であり、ベース噴射量Qで噴射したと仮定した場合の空燃比である。図2中の「検出A/F」は、空燃比センサ24で検出された実空燃比のことである。図2中の「qe」は、アルコール補正量Qeに対応する値であり、アルコール補正量Qeで補正することにより生じる空燃比の変化量(アルコール修正量qe)である。図2中の「qAF」は、空燃比補正量QAFに対応する値であり、空燃比補正量QAFで補正することにより生じる空燃比の変化量(空燃比修正量qAF)である。
a1欄に示すように、エタノール濃度がゼロ(E0)であり補正前A/Fが理論空燃比となっている場合には、両修正量qe,QAFはゼロのままであり、検出A/Fも理論空燃比となっている。これに対し、a2欄の如くエタノール濃度が85%(E85)になると、アルコール修正量qeがマイナス5.8となることにより検出A/Fは目標空燃比(8.9)に維持される。また、a3欄の如くエタノール濃度以外の要因で実空燃比と目標空燃比(8.9)との偏差が生じると、空燃比修正量qAFにより検出A/Fは目標空燃比(8.9)に維持される。
ここで、吸気量センサ22や空燃比センサ24、アルコールセンサ23等に異常が生じると、実空燃比を理論空燃比に合わせることができなくなり、ひいては浄化装置36での浄化量が低下して排気エミッション悪化を招くことが懸念される。そこで、各センサ22,23,24には、断線や短絡の異常を検出する回路が設けられており、当該回路により断線短絡異常が検出された場合には、ダイアグ信号を出力して異常を報知するよう構成されている。しかしながら、各センサ22,23,24を構成する電子部品に汚れが付着する等の経年劣化が生じると、各センサ22,23,24の検出値がオフセットして変化することとなり、この場合の異常(オフセット異常)は、上記断線短絡異常を検出する回路では検出できない。
そこで本実施形態では、実空燃比と目標空燃比との偏差に基づき、オフセット異常が発生しているか否かを判定している。具体的には、前記偏差が所定値以上である場合、或いは前記偏差が所定値以上となっている時間が所定時間以上継続した場合に、オフセット異常であると判定する。
なお、センサ出力値のオフセット量が僅かである場合には、空燃比フィードバック制御による空燃比補正量QAF(空燃比修正量qAF)により実空燃比は目標空燃比となるためオフセット異常を検出できない。しかしながら、空燃比補正量QAFにはガード値が設定されているため、センサ出力値のオフセット量が大きくなり前記偏差が過大になると、空燃比補正量QAFがガード値に制限されるので、実空燃比を目標空燃比にできなくなる。よって、オフセット異常を検出することが可能となる。
しかしながら、上述の如く偏差に基づきオフセット異常を判定するだけでは、各センサ22,23,24のうちいずれのセンサがオフセット異常になっているかまでは特定できない。そこで本実施形態では、以下の手法により、アルコールセンサ23がオフセット異常であるか否かを診断する。
すなわち、多くのユーザはアルコールを混入させることなく正規燃料(ガソリン)をそのまま使用しているのが実情である。そこで、アルコール濃度がゼロ(或いは極低濃度)であると仮定して、実空燃比と目標空燃比との偏差に異常(オフセット異常)が見られた場合に、アルコール補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前A/F(補正前空燃比)として算出し、当該補正前空燃比がアルコール濃度ゼロ(或いは極低濃度)時の理論空燃比に近ければ、アルコール補正が誤った補正であったとみなし、アルコールセンサ23の異常である可能性が高いと診断する。
以下、図3を用いてアルコールセンサ23の異常を診断する手法を説明する。図3は、ECU10が有するマイコンによる上記診断の処理手順を示すフローチャートであり、当該処理は、所定周期で繰り返し実行される。また、当該処理は、上述した断線短絡異常が検出されていないことを条件として実施される。
先ず、図3に示すステップS10(異常判定手段)において、実空燃比と目標空燃比との偏差に基づき、いずれかのセンサ22,23,24でオフセット異常が生じているか否かを判定する。具体的には、空燃比補正量QAFがガード値で制限される等に起因して、前記偏差の絶対値が所定値TH以上となっていれば(S10:YES)、オフセット異常が生じていると判定し、以降の処理S20〜S50を実施する。一方、偏差<THとなっていれば(S10:NO)、空燃比フィードバック制御が正常に機能しているとみなしてオフセット異常が生じていないと判定し、図3の処理を一旦終了させる。
続くステップS20(補正禁止手段)では、アルコールセンサ23の検出値がアルコール濃度ゼロであるとみなして、アルコール補正を一時的に禁止する。つまり、アルコール補正量Qeを一時的にゼロにする。また、目標空燃比を、アルコール濃度ゼロ時の理論空燃比(14.7)に設定する。
続くステップS30(補正前空燃比算出手段、診断手段)では、アルコール補正を禁止したことに伴って、ステップS10でのオフセット異常判定が解消されたか否かを判定する。具体的には、アルコール補正を禁止した時の検出A/F(補正前空燃比に相当)を取得し、その取得した検出A/Fと、アルコール濃度ゼロ時の理論空燃比との偏差を算出し、その算出した偏差の絶対値が所定値THa未満となっていれば(S30:YES)、オフセット異常判定が解消されたと判定する。一方、前記偏差の絶対値が所定値THa以上となっていれば(S30:NO)、アルコール補正を禁止してもオフセット異常判定が解消されないと判定する。
なお、ステップS30の判定に用いられる目標A/Fは、アルコール濃度がゼロであると仮定した理論空燃比(14.7)に設定してもよいし、アルコール濃度が所定濃度以下の極低濃度(例えばエタノール濃度30%)であると仮定した理論空燃比(14.7より小さい値)に設定してもよい。また、ステップS30の判定で用いられる前記偏差は、特許請求の範囲に記載の「アルコール濃度がゼロであった場合の理論空燃比と補正前空燃比とのズレ量」に相当し、ステップS30の判定で用いられる前記所定値THaは、特許請求の範囲に記載の「所定量」に相当する。
そして、ステップS30にてオフセット異常判定が解消されたと判定された場合(S30:YES)には、続くステップS40(診断手段)においてアルコールセンサ23がオフセット異常である可能性が高いと診断する。一方、オフセット異常判定が解消されていないと判定された場合(S30:NO)には、続くステップS50においてアルコールセンサ23以外のセンサ(例えば吸気量センサ22や空燃比センサ24等)がオフセット異常である可能性が高いと診断する。
例えば、図2中のb1欄に示すように、実際のエタノール濃度がゼロであるにも拘わらず、アルコールセンサ23がオフセット異常によりエタノール濃度85%であると誤検出してしまうと、アルコール修正量qeは−5.8となり、補正前A/F(14.7)を8.9に補正しようとする。つまり、ベース噴射量Qを増量させるようアルコール補正量Qeが算出される。しかし、実際に噴射されている燃料はエタノール濃度ゼロであるため、Q’で噴射すると実空燃比は目標空燃比に対してリッチになる。そこで、ベース噴射量Qを減量させるよう空燃比補正量QAFが算出されるが、空燃比補正量QAFはガード値で制限されているため、空燃比修正量qAFは3.0にガードされる。その結果、b1欄に示す例では検出A/F(10.9)と目標A/F(8.9)との偏差が所定値TH以上となり、オフセット異常と判定されている(S10:YES)。
そこで図2中のb2欄では、qe=0にしてアルコール補正を禁止している。その結果、検出A/Fはアルコール濃度ゼロ時の理論空燃比(14.7)となるので、オフセット異常判定は解消されることとなる(S30:YES)。よって、この場合にはアルコールセンサ23がオフセット異常である可能性が高いと診断できる。
一方、図2中のc1欄に示すように、実際のエタノール濃度がゼロであることに伴いアルコールセンサ23がエタノール濃度0%であると検出していても、他のセンサにオフセット異常が生じていると、アルコール修正量qeは0であるにも拘わらず、実空燃比と目標空燃比(14.7)との偏差が大きくなってしまい、空燃比修正量qAFは例えば2.0となり、補正前A/F(14.7)を16.7に補正してしまう。その結果、c1欄に示す例では検出A/F(16.7)と目標A/F(14.7)との偏差が所定値TH以上となり、オフセット異常と判定されている(S10:YES)。
そこで図2中のc2欄では、qe=0にしてアルコール補正を禁止している。しかしながら、アルコール補正を禁止する前からもともとqe=0であったため、アルコール補正を禁止したところで検出A/Fは16.7のままであり、オフセット異常判定は解消されない(S30:NO)。よって、この場合にはアルコールセンサ23以外のセンサがオフセット異常である可能性が高いと診断できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)各種センサ22,23,24のオフセット異常が検出された場合に、アルコール補正を実施しなかった場合における空燃比(補正前A/F)を取得して、取得した補正前空燃比を、アルコール濃度ゼロ時の理論空燃比(14.7)と比較することで、アルコールセンサ23の異常有無を診断できる。よって、実空燃比を目標空燃比にできないといった異常に対しディーラー等の作業者が修理するにあたり、例えば、アルコールセンサ23の異常確認作業を他のセンサの異常確認作業よりも優先して行うことにより、上記修理の作業効率を向上できる。
(2)オフセット異常が検出されるとアルコール補正を禁止して、その禁止時に空燃比センサ24で検出された空燃比を補正前A/Fとして取得するので、アルコール補正を実施しなかった場合における補正前A/Fを容易に取得できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、オフセット異常が検出されるとアルコール補正を禁止して、その禁止時に空燃比センサ24で検出された空燃比を補正前A/Fとして取得している。これに対し本実施形態では、上記アルコール補正禁止を実施せず、オフセット異常判定が為された時に検出された実空燃比と、その時のアルコール補正量Qe(アルコール修正量qe)とに基づき、補正前A/Fを算出する。
上記第1実施形態では、オフセット異常が検出されるとアルコール補正を禁止して、その禁止時に空燃比センサ24で検出された空燃比を補正前A/Fとして取得している。これに対し本実施形態では、上記アルコール補正禁止を実施せず、オフセット異常判定が為された時に検出された実空燃比と、その時のアルコール補正量Qe(アルコール修正量qe)とに基づき、補正前A/Fを算出する。
図4は、本実施形態によるアルコールセンサ23の異常診断の処理手順を示すフローチャートであり、当該処理は、所定周期で繰り返し実行される。また、当該処理は、上述した断線短絡異常が検出されていないことを条件として実施される。なお、本実施形態におけるエンジン制御システムのハード構成は、図1に示す上記第1実施形態と同じである。
先ず、図4に示すステップS10において、図3と同様にして実空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値が所定値TH以上となっていれば(S10:YES)、オフセット異常が生じていると判定し、以降の処理S21〜S50を実施する。一方、偏差<THとなっていれば(S10:NO)、空燃比フィードバック制御が正常に機能しているとみなしてオフセット異常が生じていないと判定し、図4の処理を一旦終了させる。
続くステップS21(補正前空燃比算出手段)では、アルコール修正量qe(アルコール補正量Qe)をゼロとした場合の空燃比を補正前A/Fとして算出する。具体的には、図2のb1欄の符号(1)(2)に例示されるように、検出A/F(符号(2)参照)からアルコール修正量qe(符号(1)参照)を減算して補正前A/Fを算出する。なお、空燃比フィードバックのガード値で制限されている場合には、当該ガード値に相当する空燃比修正量qAF(図2b1欄の例では+3.0)を、検出A/Fからさらに減算する。つまり、図2b1欄の例では補正前A/Fは13.7(=10.9+5.8−3.0)となり、補正前A/Fと14.7とのズレ量(1.0)は所定量未満となる。一方、図2c1欄の例では、補正前A/Fは16.7(=16.7−0)となり、補正前A/Fと14.7とのズレ量(2.0)は所定量以上となる。
続くステップS31(診断手段)では、ステップS21で算出した補正前A/Fが、アルコール濃度ゼロ時の理論空燃比(14.7)に近い値となっているか否かを判定する。例えば、補正前A/Fが、アルコール濃度30%時の理論空燃比(12.8)から14.7の範囲であれば、アルコール濃度ゼロ時の理論空燃比に近い値であると判定する。
補正前A/F≒14.7であると判定された場合(S31:YES)には、続くステップS40においてアルコールセンサ23がオフセット異常である可能性が高いと診断する。一方、補正前A/Fが14.7とは大きく異なると判定された場合(S31:NO)には、続くステップS50においてアルコールセンサ23以外のセンサ(例えば吸気量センサ22や空燃比センサ24等)がオフセット異常である可能性が高いと診断する。
以上詳述した本実施形態によれば、上記(1)と同様の効果が得られるようになる。また、オフセット異常判定時(S10:YES)の検出A/Fと、その時のアルコール補正量Qe(アルコール修正量qe)と、空燃比フィードバックのガード値に相当する空燃比修正量qAFと、に基づき補正前A/Fを算出するので、上記第1実施形態にかかるアルコール補正禁止を実施することなく補正前A/Fを容易に算出できる。また、アルコール補正禁止を実施することなく補正前A/Fを算出できるので、アルコールセンサ23の異常を診断する頻度を向上できる。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、オフセット異常判定が為された時に検出された実空燃比と、その時のアルコール補正量Qeとに基づき補正前A/Fを算出する。これに対し本実施形態では、吸気量センサ22の検出値及びベース噴射量Qに基づき補正前A/Fを算出する。
上記第2実施形態では、オフセット異常判定が為された時に検出された実空燃比と、その時のアルコール補正量Qeとに基づき補正前A/Fを算出する。これに対し本実施形態では、吸気量センサ22の検出値及びベース噴射量Qに基づき補正前A/Fを算出する。
図5は、本実施形態によるアルコールセンサ23の異常診断の処理手順を示すフローチャートであり、当該処理は、所定周期で繰り返し実行される。また、当該処理は、上述した断線短絡異常が検出されていないことを条件として実施される。なお、本実施形態におけるエンジン制御システムのハード構成は、図1に示す上記第1実施形態と同じである。
先ず、図5に示すステップS10において、図3と同様にして実空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値が所定値TH以上となっていれば(S10:YES)、オフセット異常が生じていると判定し、以降の処理S22〜S50を実施する。一方、偏差<THとなっていれば(S10:NO)、空燃比フィードバック制御が正常に機能しているとみなしてオフセット異常が生じていないと判定し、図5の処理を一旦終了させる。
続くステップS22では、オフセット異常判定時(S10:YES)に吸気量センサ22で検出された吸気量Aと、オフセット異常判定時におけるベース噴射量Qとを取得する。そして、取得した吸気量Aとベース噴射量Qとの比率を、補正前A/Fの算出値(図2b1欄の符号(3)参照)として算出する。
続くステップS32(診断手段)では、ステップS22で算出した補正前A/F(図2b1欄中の符号(3)参照)に、オフセット異常判定時におけるアルコール修正量qe(図2b1欄中の符号(1)参照)を加算して、補正後A/Fを推定する。なお、空燃比フィードバックのガード値で制限されている場合には、当該ガード値に相当する空燃比修正量qAF(図2b1欄の例では+3.0)を、算出した補正前検出A/Fからさらに減算する。
つまり、図2b1欄の例では補正後A/Fの推定値は11.9(=14.7−5.8+3.0)となり、検出A/F(10.9)とのズレ量(1.0)は所定量未満となる。一方、図2c1欄の例では、補正後A/Fの推定値は14.7(=14.7−0)となり、検出A/F(16.7)とのズレ量(2.0)は所定量以上となる。
吸気量センサ22の検出値を用いて推定した補正後A/Fと検出A/Fとのズレ量が所定量未満であると判定された場合(S32:YES)には、続くステップS40においてアルコールセンサ23がオフセット異常である可能性が高いと診断する。一方、前記ズレ量が所定量以上であると判定された場合(S32:NO)には、続くステップS50においてアルコールセンサ23以外のセンサ(例えば吸気量センサ22や空燃比センサ24等)がオフセット異常である可能性が高いと診断する。
以上により、本実施形態によっても上記第2実施形態と同様の効果が発揮される。また、吸気量センサ22の検出値を用いて補正前A/Fを算出する本実施形態によれば、補正前A/Fを高精度で算出できるので、アルコールセンサ23の異常を高精度で診断できる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記第3実施形態のステップS22では吸気量センサ22を用いて補正前A/Fを算出しているが、吸気量と相関のある物理量を検出センサ(例えば吸気圧センサ)であれば、吸気量センサ22に代用してもよい。
・図3〜5の診断処理を、上述した空燃比フィードバックの制御が安定していることを条件として実施するようにしてもよい。例えば、空燃比補正量QAFの変化量が所定未満である状態が所定時間経過した場合に空燃比フィードバックの制御が安定していると判定すればよい。
・上記第3実施形態では、補正前A/F及びアルコール修正量qeから補正後A/Fを推定し、推定した補正後A/Fと検出A/Fとが略一致(ズレ量が所定量未満)した場合にアルコールセンサ23がオフセット異常であると診断しているが、本発明はこのような手法に限られるものではなく、要するに、吸気量センサ22を用いて算出した補正前A/F、アルコール修正量qe及び検出A/Fの収支に基づき診断すればよい。したがって、例えば検出A/Fと補正前A/Fとの差分がアルコール修正量qeと略一致した場合に、アルコールセンサ23がオフセット異常であると診断してもよい。
11…ベース噴射量算出手段、12…アルコール補正手段、13…空燃比フィードバック補正手段(目標空燃比設定手段)、23…アルコールセンサ、24…空燃比センサ、S10…異常判定手段、S20…補正禁止手段、S21,S22,S30…補正前空燃比算出手段、S30,S31,S32,S40…診断手段。
Claims (4)
- 燃料中のアルコール濃度を検出するアルコールセンサ、及び排ガス中の酸素濃度を検出することで空燃比を検出する空燃比センサを備える内燃機関に適用され、
前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料のベース噴射量を算出するベース噴射量算出手段と、
前記アルコールセンサにより検出されたアルコール濃度検出値に応じて、前記ベース噴射量を補正するアルコール補正手段と、
前記アルコール濃度検出値に応じて、目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段と、
前記空燃比センサにより検出された実空燃比を前記目標空燃比に一致させるよう、前記ベース噴射量を補正する空燃比フィードバック補正手段と、
前記アルコール補正手段による補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出する補正前空燃比算出手段と、
アルコール濃度がゼロであった場合の理論空燃比と前記補正前空燃比とのズレ量が所定量未満である場合に、前記アルコールセンサの異常であると診断する診断手段と、
を備えることを特徴とするアルコールセンサ異常診断装置。 - 前記アルコール補正手段による補正を禁止する補正禁止手段を備え、
前記補正前空燃比算出手段は、前記補正禁止手段により補正が禁止されている時に検出された実空燃比を前記補正前空燃比として算出することを特徴とする請求項1に記載のアルコールセンサ異常診断装置。 - 前記補正前空燃比算出手段は、前記空燃比センサにより検出された実空燃比と、その時の前記アルコール補正手段による補正量とに基づき、前記補正前空燃比を算出することを特徴とする請求項1に記載のアルコールセンサ異常診断装置。
- 燃料中のアルコール濃度を検出するアルコールセンサ、排ガス中の酸素濃度を検出することで空燃比を検出する空燃比センサ、及び吸気量又は吸気量と相関のある物理量を検出する吸気センサを備える内燃機関に適用され、
前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料のベース噴射量を算出するベース噴射量算出手段と、
前記アルコールセンサにより検出されたアルコール濃度検出値に応じて、前記ベース噴射量を補正するアルコール補正手段と、
前記アルコール濃度検出値に応じて、目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段と、
前記空燃比センサにより検出された実空燃比を前記目標空燃比に一致させるよう、前記ベース噴射量を補正する空燃比フィードバック補正手段と、
前記吸気センサの検出値及び前記ベース噴射量に基づき、前記アルコール補正手段による補正を実施しなかった場合における空燃比を補正前空燃比として算出する補正前空燃比算出手段と、
前記アルコール補正手段による補正量を前記補正前空燃比に加味して推定される補正後空燃比と、前記空燃比センサにより検出された実空燃比とのズレ量が所定量未満である場合に、前記アルコールセンサの異常であると診断する診断手段と、
を備えることを特徴とするアルコールセンサ異常診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009253268A JP2011099349A (ja) | 2009-11-04 | 2009-11-04 | アルコールセンサ異常診断装置 |
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US20130340496A1 (en) * | 2010-12-28 | 2013-12-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Rationality diagnostic device for alcohol concentration sensor |
US10286462B2 (en) * | 2015-05-29 | 2019-05-14 | Koki Holdings Co., Ltd. | Cutting machine |
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US8656773B2 (en) * | 2010-12-28 | 2014-02-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Rationality diagnostic device for alcohol concentration sensor |
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