JP2011097725A - 回転子、磁石埋込型電動機、及び、電動圧縮機 - Google Patents

回転子、磁石埋込型電動機、及び、電動圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】回転子に埋め込まれる永久磁石を効率よく冷却し、安定的な運転を可能とした回転子を提供する。
【解決手段】回転子10には、積層される電磁鋼板3の少なくとも1枚の積層面に、磁石挿通孔8の近傍を通り、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔13と電磁鋼板3の外周外側とを繋ぐ流体流路11を形成している。
【選択図】図4

Description

本発明は、永久磁石が埋め込まれて使用される回転子、この回転子を備えた磁石埋込型電動機、及び、この磁石埋込型電動機が搭載された電動圧縮機に関し、特に永久磁石の冷却効率を向上させた回転子、磁石埋込型電動機、及び、電動圧縮機に関するものである。
電動機には、回転子(ローター)に埋め込んだ永久磁石による磁界と、固定子(ステーター)に巻きつけたコイルに電流を流すことで生じる磁界と、の相互作用により、回転子を回転させ、動力を得るものがある。このような電動機を運転すると、電流を流す固定子のコイルが発熱するだけでなく、回転子も永久磁石に固定子から受ける磁束の変化を妨げるような磁場を発生させる渦電流が生じ、これがジュール熱となって永久磁石自体が発熱する。永久磁石の温度上昇は、磁石トルクに寄与する磁束を低下させるだけでなく、モーター効率も低下してしまう。これらを抑制するためには永久磁石を冷却することが必要となる。
そこで、回転子を冷却する技術が従来から種々提案されている。そのようなものとして、「回転軸に対向する冷却面を有し、軸中心部から供給された冷媒が、その冷却面に沿って流れるロータ冷却構造であって、冷媒が排出される冷却面の端部が小径化されている、あるいは、冷媒が排出される冷却面の端部に環状の突起が設けられている電動機のロータ冷却構造」のような技術が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。この技術は、冷媒が流れる冷媒流路(たとえば面間流路10や軸心流路12、冷媒供給路13等)をローターコア内に形成したものである。
また、「複数枚の鋼板を積層してなるロータコアの外周部に永久磁石を固定したロータと、ロータを回転自在に支持するロータ軸と、ロータを取り囲むステータとを備え、ロータ軸の内部に形成した供給油路から供給したオイルをロータコアの内部に形成した複数の冷却油路を経て排出することでロータを冷却する回転電機の冷却構造において、ロータコアに永久磁石が嵌合する永久磁石支持孔を形成するとともに、切欠を有する鋼板を位相をずらして積層することでロータコアの内部に放射状に延びる冷却油路を形成し、この冷却油路を永久磁石支持孔に連通させた回転電機の冷却構造」のような技術が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。この技術は、径方向にずれながら互いに重なる位置に形成された孔部を有する鋼板を積層することで冷却油路を形成するようにしたものである。
さらに、「電動機のロータにおいて、前記ロータを構成するロータコアは、電動機の軸方向に貫通し、かつ該軸方向に対して周方向へずれている切除部を有する電動機のロータ」のような技術が開示されている(たとえば、特許文献3参照)。この技術は、ロータコアの軸方向に延びる貫通孔(空気又は冷媒を流す流体流路となる孔)を軸方向に対してねじるようにしたものである。
特開2005−198451号公報(第4、5頁、第1、2図) 特開2006−67777号公報(第4、5頁、第2図) 特開2001−25209号公報(第3頁、第1図)
上記特許文献に記載されている技術は、貫通孔が形成された電磁鋼板を積層することによりローターコア内に冷媒流路を形成するようにしたものである。しかしながら、このような冷媒流路を形成するだけでは、ローターコアを部分的に冷却することは可能ではあるが、ローター内に埋め込まれている永久磁石を効率よく冷却することができない。つまり、永久磁石を冷却しなければ、回転子を効率よく冷却できていることにならない。永久磁石を効率よく冷却するには、上記特許文献に記載されている技術だけで足りず、更なる工夫が必要となる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、回転子に埋め込まれる永久磁石を効率よく冷却し、安定的な運転を可能とした回転子、この回転子を備えた磁石埋込型電動機、及び、この磁石埋込型電動機が搭載された電動圧縮機を提供することを目的とするものである。
本発明に係る回転子は、永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、積層される前記電磁鋼板の少なくとも1枚の積層面に、前記磁石挿通孔の近傍を通り、前記貫通孔と前記電磁鋼板の外周外側とを繋ぐ流体流路を形成していることを特徴とする。
本発明に係る回転子は、永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、積層される前記電磁鋼板の少なくとも1枚の積層面に、前記磁石挿通孔を通り、前記貫通孔と前記電磁鋼板の外周外側とを繋ぐ流体流路を形成していることを特徴とする。
本発明に係る回転子は、永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、前記端板の一方の前記電磁鋼板に接する面に、回転中心側から前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔までを繋ぐ流体流路を形成し、前記端板の他方の前記電磁鋼板に接する面に、前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔から前記端板の外周外側とを繋ぐ流体流路を形成していることを特徴とする。
本発明に係る回転子は、永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、前記端板の前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔に相当する部分にメッシュ部を形成し、前記メッシュ部と前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔とによって流体流路を構成していることを特徴とする。
また、本発明に係る磁石埋込型電動機は、上記の回転子と、前記回転子の外周外側に設けられる固定子と、を備えていることを特徴とする。さらに、本発明に係る電動圧縮機は、上記の磁石埋込型電動機が搭載されたことを特徴とする。
本発明に係る回転子によれば、回転運転時の永久磁石を高効率で冷却でき、高い性能を安定的に提供することができる。また、本発明に係る磁石埋込型電動機によれば、上記の回転子を備えているので、回転運転時の永久磁石を高効率で冷却でき、高い性能を安定的に提供することができる。さらに、本発明に係る電動圧縮機によれば、上記の磁石埋込型電動を搭載したので、回転運転時の永久磁石を高効率で冷却でき、高い性能を安定的に提供することができる。
一般的な回転子の一例を示す縦断面図である。 図1で示した一般的な回転子の一部を構成する電磁鋼板の一例を示す平面図である。 図1で示した一般的な回転子の一部を構成する端板の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る回転子の縦断面構成を示す縦断面図である。 図4で示した回転子の一部を構成する電磁鋼板を示す平面図である。 電磁鋼板を積層させた状態を示す概略図である。 一枚の電磁鋼板を示す側面図である。 本発明の実施の形態2に係る回転子の縦断面構成を示す縦断面図である。 図8で示した回転子の一部を構成する電磁鋼板3aを示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係る回転子の縦断面構成を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4に係る回転子の一部を構成する電磁鋼板を積層させた状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態5に係る回転子の縦断面構成を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態6に係る回転子の縦断面構成の一例を示す縦断面図である。 図13で示した回転子の一部を構成する端板のうちの一つを示す平面図である。 図13で示した回転子の一部を構成する端板のうちのもう一つを示す平面図である。 本発明の実施の形態6に係る回転子の縦断面構成の他の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態7に係る回転子の縦断面構成を示す縦断面図である。 図17で示した回転子の一部を構成する端板を示す平面図である。 本発明の実施の形態8に係る電動圧縮機の断面構成の一例を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、一般的な回転子100の一例を示す縦断面図である。図2は、図1で示した一般的な回転子100の一部を構成する電磁鋼板103の一例を示す平面図である。図3は、図1で示した一般的な回転子100の一部を構成する端板104の一例を示す平面図である。図1〜3に基づいて、本発明の実施の形態を説明する前に永久磁石が埋め込まれる一般的な回転子100の構成及び動作について説明する。
回転子100は、ローターコア101、永久磁石105、及び、端板104を有している。ローターコア101は、外周近傍に複数(図2では6個)の磁石挿通孔108を設けた電磁鋼板103を多数枚積層することで形成されている。電磁鋼板103には、回転軸が挿通する貫通孔115a、及び、リベット106が挿通するリベット挿通孔109aが形成されている。永久磁石105は、ローターコア101に形成される磁石挿通孔108に挿着されるようになっている。端板104は、ローターコア101の両端面に設けられるようになっている。端板104には、回転軸が挿通する貫通孔115b、及び、リベット106が挿通するリベット挿通孔109bが形成されている。
すなわち、回転子100は、永久磁石105が装着されたローターコア101の両端面に端板104を設け、複数のリベット挿通孔(リベット挿通孔109a、リベット挿通孔109b)にリベット106を挿通してかしめ固定して構成されている。また、回転子100を構成している端板104の一方(図では紙面下側)の下面には、回転時のバランスを保つ略半円状のバランスウェイト107が隣り合う複数のリベット106で一緒に固定されている。
回転子100の動作を簡単に説明する。図示省略の固定子に電源が供給されると、回転子100は、電源が供給された固定子が発生する回転磁界からの回転力(トルク)を受けて回転する。それに伴って、回転子100の貫通孔(貫通孔115a、貫通孔115b)に挿通された図示省略の回転軸が回転駆動する。回転子100が回転するとき、回転子100の下面に装着されているバランスウェイト107で回転時のバランスを保っている。つまり、バランスウェイト107は、回転子100とともに回転して、この回転に対しての質量バランスをとる機能を有している。
図4は、本発明の実施の形態1に係る回転子10の縦断面構成を示す縦断面図である。図5は、図4で示した回転子10の一部を構成する電磁鋼板3を示す平面図である。図6は、電磁鋼板3を積層させた状態を示す概略図である。図7は、一枚の電磁鋼板3を示す側面図である。図4〜7に基づいて、実施の形態1に係る回転子10の構成及び動作について説明する。なお、図4を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
回転子10は、ローターコア1、図示省略の永久磁石、及び、端板4を有している。ローターコア1は、外周近傍に複数(図5では6個)の磁石挿通孔8を設けた電磁鋼板3を軸方向に多数枚積層することで形成されている。電磁鋼板3には、磁石挿通孔8の他、回転軸が挿通する貫通孔15a、図示省略のリベットが挿通するリベット挿通孔(図示省略)、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔13aが形成されている。永久磁石は、ローターコア1に形成される磁石挿通孔8に挿着されるようになっている。端板4は、ローターコア1の両端面に設けられるようになっている。端板4には、回転軸が挿通する貫通孔15b、図示省略のリベットが挿通するリベット挿通孔(図示省略)、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔13bが形成されている。
すなわち、回転子10は、図示省略の永久磁石が装着されたローターコア1の両端面に端板4を設け、図示省略の複数のリベット挿通孔にリベットを挿通してかしめ固定して構成されている。また、回転子10を構成している端板4の一方(図では紙面下側)の下面には、回転時のバランスを保つ略半円状のバランスウェイト7が隣り合う複数の図示省略のリベットで一緒に固定されている。
図4に示すように、電磁鋼板3と端板4は、電磁鋼板3の貫通孔13aと端板4の貫通孔13bとが同位置となるように配置され、貫通孔13aと貫通孔13bとによって回転子10の軸方向に流体が抜けるように貫通孔13が形成される。この電磁鋼板3の表面(積層面)には、貫通孔13aの側面から磁石挿通孔8の近傍を通り、回転子10の外径方向へ抜ける流体流路11が形成されている。
この流体流路11は、図5に示すように、貫通孔13から貫通孔13側の磁石挿通孔8に沿うように通り、各磁石挿通孔8の間から回転子10の外周外側に抜けるように電磁鋼板3の積層面に形成されている。つまり、流体流路11は、磁石挿通孔8の近傍を通り、貫通孔13と電磁鋼板3の外周外側とを繋ぐように形成されているのである。この流体流路11は、電磁鋼板3の表面にエッチング加工(たとえば、ハーフエッチング)を施すことによって形成されている。
なお、図5では、同数の貫通孔13及び磁石挿通孔8が均等に形成されている状態を例に示しているが、これに限定するものではなく、貫通孔13及び磁石挿通孔8の個数が異なっていてもよく、均等に形成されていなくもよい。このような場合にも、流体流路11を、貫通孔13から貫通孔13側の磁石挿通孔8に沿って回転子10の外径方向に抜けるように形成すればよい。また、図5では、各貫通孔13の側面から形成される流体流路11の全部が連通している状態を例に示しているが、これに限定するものではなく、各貫通孔13の側面から形成される流体流路11のそれぞれを独立していてもよい。
この流体流路11を形成する電磁鋼板3は、図6に示すように少なくとも1枚あればよい。ただし、永久磁石の冷却効率を考慮すれば、流体流路11を積層される全ての電磁鋼板3に形成する、もしくは積層される電磁鋼板3の数枚に1枚程度形成するとよい。また、流体流路11を積層される全ての電磁鋼板3に形成しない場合には、流体流路11を形成していない電磁鋼板3と組み合わせて軸方向に均等に積層するとよい。なお、流体流路11の流路断面積は、電磁鋼板3が回転運動に耐えうるように電磁鋼板3の厚みを確保していることを条件とし、その強度は回転子10の運転条件、電磁鋼板3の材料強度によって決定される。
ここで、エッチング加工と電磁鋼板3の製造工程について簡単に説明する。エッチング加工とは、化学薬品等の腐食作用を応用した加工方法で、使用する素材の必要部分にのみ防食処理を施し、腐食剤(エッチング液)によって不要部分を除去することで目的の形状を得るものである。このエッチング加工は、プレス加工では困難な微細加工や板の厚みの半分を削る加工(ハーフエッチング)として利用される。ここでは、電磁鋼板3に形成する流体流路11の形成にエッチング加工を利用している。
流体流路11は、エッチング加工を利用して以下のように形成される。
(1)電磁鋼板素材の洗浄、乾燥。
(2)電磁鋼板素材へのフォトレジストの全面塗布、乾燥。
(3)フォトレジストにパターン形成するためのマスクの装着。
(4)フォトレジストへの露光(流体流路11の形成部分のパターン形成)。
(5)電磁鋼板素材からのマスクの除去。
(6)流体流路11の形成部分のフォトレジストの除去。
(7)電磁鋼板素材へのエッチング。流体流路11の形成。
(8)電磁鋼板素材からのフォトレジストの全面剥離。
(9)電磁鋼板素材の洗浄、乾燥。
(10)流体流路11が形成された電磁鋼板3の完成。
なお、エッチング液としては、特に限定するものではないが、たとえば塩化第二鉄水溶液等を用いるとよい。
回転子10の動作を説明する。図示省略の固定子に電源が供給されると、回転子10は、電源が供給された固定子が発生する回転磁界からの回転力(トルク)を受けて回転する。それに伴って、回転子10の貫通孔(貫通孔115a、貫通孔115b)に挿通された図示省略の回転軸が回転駆動する。回転子10が回転するとき、回転子10の下面に装着されているバランスウェイト7で回転時のバランスを保っている。つまり、バランスウェイト7は、回転子10とともに回転して、この回転に対しての質量バランスをとる機能を有している。
回転子10が回転すると、軸方向に形成されている貫通孔13に流れ込んだ流体(たとえば、空気や冷媒等)は、回転子10の回転運動により発生する外周方向の遠心力を受けることになる。貫通孔13には、流体流路11が連通しているため、貫通孔13に流れ込んだ流体は、流体流路11に流入し、永久磁石の近傍を流れ、永久磁石を冷却した後に、回転子10の外周面から流出する。永久磁石がより発熱する高速運転側では、回転子10の回転運動に伴う遠心力も増大することで、電磁鋼板3に設けられた流体流路11を通る流体流量も増大し、運転状態に応じた冷却効果を安定的に得ることができる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係る回転子10aの縦断面構成を示す縦断面図である。図9は、図8で示した回転子10aの一部を構成する電磁鋼板3aを示す平面図である。図8及び図9に基づいて、実施の形態2に係る回転子10aの構成及び動作について説明する。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
回転子10aの基本的な構成は、実施の形態1に係る回転子10と同様である。ただし、回転子10aの一部を構成する電磁鋼板3aが、実施の形態1に係る回転子10の一部を構成する電磁鋼板3と相違している。具体的には、電磁鋼板3aに形成する流体流路11aの形状が異なっている。電磁鋼板3aには、貫通孔13aの側面から磁石挿通孔8を通過し、回転子10の外径方向へ抜ける流体流路11aが形成されている。この流体流路11aは、電磁鋼板3aの表面にエッチング加工を施すことによって形成されている。なお、エッチング加工については実施の形態1と同様である。
なお、図9では、同数の貫通孔13及び磁石挿通孔8が均等に形成されている状態を例に示しているが、これに限定するものではなく、貫通孔13及び磁石挿通孔8の個数が異なっていてもよく、均等に形成されていなくもよい。このような場合にも、流体流路11aを、貫通孔13から磁石挿通孔8を通過し回転子10の外径方向に抜けるように形成すればよい。また、図9では、各貫通孔13の側面から形成される流体流路11aが磁石挿通孔8の中央部に直交している状態を例に示しているが、これに限定するものではなく、各貫通孔13と磁石挿通孔8との配置関係で形状を決定するとよい。
この流体流路11aを形成する電磁鋼板3aは、実施の形態1で説明した電磁鋼板3と同様に少なくとも1枚あればよい。ただし、永久磁石の冷却効率を考慮すれば、流体流路11aを積層される全ての電磁鋼板3aに形成する、もしくは積層される電磁鋼板3aの数枚に1枚程度形成するとよい。また、流体流路11aを積層される全ての電磁鋼板3aに形成しない場合には、流体流路11aを形成していない電磁鋼板3aと組み合わせて軸方向に均等に積層するとよい。なお、流体流路11aの流路断面積は、電磁鋼板3aが回転運動に耐えうるように電磁鋼板3aの厚みを確保していることを条件とし、その強度は回転子10の運転条件、電磁鋼板3aの材料強度によって決定される。
回転子10aの動作を説明する。図示省略の固定子に電源が供給されると、回転子10aは、電源が供給された固定子が発生する回転磁界からの回転力(トルク)を受けて回転する。それに伴って、回転子10aの貫通孔(貫通孔115a、貫通孔115b)に挿通された図示省略の回転軸が回転駆動する。回転子10aが回転するとき、回転子10aの下面に装着されているバランスウェイト7で回転時のバランスを保っている。つまり、バランスウェイト7は、回転子10aとともに回転して、この回転に対しての質量バランスをとる機能を有している。
回転子10aが回転すると、軸方向に形成されている貫通孔13に流れ込んだ流体(たとえば、空気や冷媒等)は、回転子10aの回転運動により発生する外周方向の遠心力を受けることになる。貫通孔13には、流体流路11aが連通しているため、貫通孔13に流れ込んだ流体は、流体流路11aに流入し、磁石挿通孔8に導かれ、永久磁石を直接冷却した後に、回転子10aの外周面から流出する。永久磁石がより発熱する高速運転側では、回転子10aの回転運動に伴う遠心力も増大することで、電磁鋼板3aに設けられた流体流路11aを通る流体流量も増大し、運転状態に応じた冷却効果を安定的に得ることができる。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る回転子10bの縦断面構成を示す縦断面図である。図10に基づいて、実施の形態3に係る回転子10bの特徴部分について説明する。なお、実施の形態3では実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態1及び実施の形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。なお、回転子10bの動作については実施の形態1に係る回転子10もしくは実施の形態2に係る回転子10aの動作と同様である。
回転子10bの基本的な構成は、実施の形態1に係る回転子10と同様である。回転子10bは、流体流路11bが形成されている電磁鋼板3bを軸方向の特定の部位に集中して配置するように構成されている。流体流路11bが形成されている電磁鋼板3bを集中して配置する部位は、回転子10bの回転運転時の永久磁石の温度分布で特に高温となる部位と略一致させる。
このようにすることで、永久磁石を効率よく安定的に冷却することができることになる。回転子10bの構成上、永久磁石の軸方向中央部の温度が高くなる。そのため、回転子10bでは、この部分を特定して冷却することで、冷却効率の向上を図るようにしている。なお、説明の便宜上、実施の形態1で説明した電磁鋼板3もしくは実施の形態2で説明した電磁鋼板3aを電磁鋼板3bとしている。同様に、実施の形態1で説明した流体流路11もしくは実施の形態2で説明した流体流路11aを流体流路11bとしている。
実施の形態4.
図11は、本発明の実施の形態4に係る回転子10cの一部を構成する電磁鋼板3cを積層させた状態を示す概略図である。図11に基づいて、実施の形態4に係る回転子10cの特徴部分について説明する。なお、実施の形態4では実施の形態1〜実施の形態3との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。なお、回転子10cの動作については実施の形態1に係る回転子10もしくは実施の形態2に係る回転子10aの動作と同様である。また、説明の便宜上、実施の形態1に係る電磁鋼板3もしくは実施の形態2に係る電磁鋼板3aを電磁鋼板3cとしている。
回転子10cの基本的な構成は、実施の形態1に係る回転子10と同様である。回転子10cは、電磁鋼板3cの積層状態が、実施の形態1に係る回転子10もしくは実施の形態2に係る回転子10aと相違している。つまり、回転子10bは、電磁鋼板3cの流体流路11cの形成面を合わせて、上下の流体流路11cが組み合わさるように電磁鋼板3cを積層させて構成されている。なお、説明の便宜上、実施の形態1で説明した流体流路11もしくは実施の形態2で説明した流体流路11aを流体流路11cとしている。
こうすることによって、部品点数を増やさず、かつ、電磁鋼板3cの強度を保ったまま、実施の形態1で説明した流体流路11もしくは実施の形態2で説明した流体流路11aの流路断面積を2倍にでき、より向上させた冷却効果を安定的に得ることができる。なお、実施の形態3に係る回転子10cに、実施の形態4に係る回転子10bの特徴事項を適用して、ローターコア1を構成することで、冷却効果を更に向上することが可能になる。
実施の形態5.
図12は、本発明の実施の形態5に係る回転子10dの縦断面構成を示す縦断面図である。図12に基づいて、実施の形態5に係る回転子10dの特徴部分について説明する。なお、実施の形態5では実施の形態1〜実施の形態4との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態4と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
回転子10dの基本的な構成は、実施の形態1に係る回転子10と同様である。ただし、回転子10dの一部を構成する端板4dが、実施の形態1に係る回転子10の一部を構成する端板4と相違している。具体的には、端板4dのどちらか一方(図では下側の端板4d)において、ローターコア1と同位置に持つ貫通孔13bを電磁鋼板3dの貫通孔13aの径よりも小径化する、もしくは、貫通孔13b自体を形成しないようにしている。なお、説明の便宜上、実施の形態1に係る電磁鋼板3もしくは実施の形態2に係る電磁鋼板3aを電磁鋼板3dとしている。
こうすることによって、ローターコア1において、貫通孔13から、その貫通孔13側面に形成された流体流路11dに流入せずに貫通孔13を通過していた流体を貫通孔13内に長く留まらせることが可能になる。その結果、流体流路11dへの流体流入量を増加させることができ、より高い冷却効果を安定的に得ることが可能になる。なお、説明の便宜上、実施の形態1で説明した流体流路11もしくは実施の形態2で説明した流体流路11aを流体流路11dとしている。
なお、貫通孔13を小径化する、もしくは、貫通孔13自体を形成しない端板4dは、貫通孔13への流体流入方向をローターコア1の上から下にするに場合は図12に示すよう下側に、逆に流体流入方向をローターコア1の下から上にする場合は上側に設置する。また、小径化した貫通孔13の径寸法を特に限定するものではなく、電磁鋼板3dに形成する貫通孔13aの径寸法に応じて決定すればよい。さらに、端板4dに形成する貫通孔13bの全部を小径化する、もしくは、形成しないとすることに限定するものではなく、少なくとも1つの貫通孔13bを小径化する、もしくは、形成しないとしてもよい。
実施の形態6.
図13は、本発明の実施の形態6に係る回転子10eの縦断面構成の一例を示す縦断面図である。図14は、図13で示した回転子10eの一部を構成する端板4eのうちの一つを示す平面図である。図15は、図13で示した回転子10eの一部を構成する端板4eのうちのもう一つを示す平面図である。図16は、回転子10eの縦断面構成の他の一例を示す縦断面図である。図13〜図16に基づいて、実施の形態6に係る回転子10eの構成及び動作について説明する。なお、実施の形態6では実施の形態1〜実施の形態5との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態5と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
回転子10eの基本的な構成は、実施の形態1〜実施の形態5に係る回転子と同様である。ただし、回転子10eの一部を構成する電磁鋼板3e及び端板4eが、実施の形態1〜実施の形態5に係る回転子の一部を構成する電磁鋼板及び端板と相違している。具体的には、電磁鋼板3eの表面に流体流路が形成されておらず、端板4eの表面にエッチングにより流体流路11eが形成されているのである。
回転子10eは、ローターコア1e、図示省略の永久磁石、及び、端板4e(図14及び図15参照)を有している。ローターコア1eは、外周近傍に複数(図5では6個)の磁石挿通孔8を設けた電磁鋼板3eを軸方向に多数枚積層することで形成されている。電磁鋼板3eには、磁石挿通孔8の他、回転軸が挿通する貫通孔15a、及び、リベット6が挿通するリベット挿通孔9aが形成されている。永久磁石は、ローターコア1に形成される磁石挿通孔8に挿着されるようになっている。
図14に示す端板4eのうちの一つ(以下、端板4e1 と称する)には、電磁鋼板3eと接する面に回転子10eの回転中心側から磁石挿通孔8までを繋ぐ流体流路11e1 がエッチング加工で形成されている。図15に示す端板4eのうちのもう一つ(以下、端板4e2 と称する)には、電磁鋼板3eと接する面に磁石挿通孔8から回転子10eの外周方向に抜ける流体流路11e2 がエッチング加工で形成されている。つまり、回転子10eは、流体流路11e1 が形成された端板4e1 及び流体流路11e2 が形成された端板4e2 をローターコア1の両端面に設置することで構成されている。なお、エッチング加工については実施の形態1と同様である。
回転子10eの動作を説明する。図示省略の固定子に電源が供給されると、回転子10eは、電源が供給された固定子が発生する回転磁界からの回転力(トルク)を受けて回転する。それに伴って、回転子10eの貫通孔(貫通孔115a、貫通孔115b)に挿通された図示省略の回転軸が回転駆動する。回転子10eが回転するとき、回転子10eの下面に装着されているバランスウェイト7で回転時のバランスを保っている。つまり、バランスウェイト7は、回転子10eとともに回転して、この回転に対しての質量バランスをとる機能を有している。
回転子10eが回転すると、端板4e1 の回転子10eの回転中心側から流体(たとえば、空気や冷媒等)が流体流路11e1 に流入する。流体流路11e1 に流れ込んだ流体は、回転子10eの回転運動により発生する外周方向の遠心力を受けることになる。流体流路11e1 に流れ込んだ流体は、端板4e1 の磁石挿通孔8の方に流れ、磁石挿通孔8に導かれ、永久磁石を直接冷却した後に、端板4e2 の流体流路11e2 を流れ、回転子10eの外周面から流出する。
このようにすることで、端板4e1 の回転子10eの回転中心側から流入した流体が、端板4e1 に形成した流体流路11e1 を通り、磁石挿通孔8を経由し、永久磁石を冷却した後に、端板4e2 に設けた端板4e2 の外周方向へ抜ける流体流路11e2 を通り、回転子10eの外部に流出することになり、運転状態にあった冷却効果を安定的に得ることができる。実施の形態6では、図13で流体が上から下に向かって流れる場合における端板4eの配置例を示しており、図16で流体が下から上に向かって流れる場合における端板4eの配置例を示している。
なお、ローターコア1と端板4eとは、ローターコア1及び端板4eに形成した複数のリベット挿通孔9(リベット挿通孔9a、リベット挿通孔9b)にリベット6を挿通してかしめ固定することから、端板4e1 に形成する流体流路11e1 及び端板4e2 に形成する流体流路11e2 は、かしめ固定に影響を与えないためにリベット挿通孔9の近傍を通らないように設計するものとする(図14及び図15参照)。
実施の形態7.
図17は、本発明の実施の形態7に係る回転子10fの縦断面構成を示す縦断面図である。図18は、図17で示した回転子10fの一部を構成する端板4fを示す平面図である。図17及び図18に基づいて、実施の形態7に係る回転子10fの特徴部分について説明する。なお、実施の形態7では実施の形態1〜実施の形態6との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態6と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
回転子10fの基本的な構成は、実施の形態6に係る回転子10eと同様である。ただし、回転子10fの一部を構成する端板4fが、実施の形態6に係る回転子10eの一部を構成する端板4eと相違している。具体的には、端板4fに流体流路が形成されておらず、端板4fにエッチング加工によってメッシュ部12が形成されている。このメッシュ部12は、電磁鋼板3fに形成されている磁石挿通孔8に相当する部分に形成される。なお、図18では、メッシュ部12が電磁鋼板3fに形成されている磁石挿通孔8と同程度の大きさに形成されている状態を例に示している。
このようにすることで、ローターコア1の両端に設置される端板4fのメッシュ部12を流体の流入出口として機能させることできる。そのため、メッシュ部12を介して磁石挿通孔8に流体が軸方向に通過することになるため、永久磁石を効率的に安定的に冷却することが可能になる。つまり、メッシュ部12と磁石挿通孔8とによって流体流路11fを構成しているのである。なお、メッシュ部12のメッシュ大きさを特に限定するものではなく、エッチング加工可能な範囲でメッシュ大きさを決定すればよい。
なお、メッシュ部12は、電磁鋼板3fに設けられた磁石挿通孔8に相当する部分に形成されるため、永久磁石の冷却用の流体流入出口としてだけではなく、永久磁石を支持する役割も同時に有している。そのため、メッシュ部12の大きさは、永久磁石の冷却に必要となる冷媒流量が保てることと、永久磁石を支持できるだけの強度を有していることを条件として決定するものとする。
上記実施の形態1〜実施の形態7において、各々の構成要素の個数や量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されるものではない。また、上記実施の形態1〜実施の形態7において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。さらに、上記複数の実施の形態の特徴事項を、適宜組合わせることも可能である。
実施の形態8.
図19は、本発明の実施の形態8に係る電動圧縮機50の断面構成の一例を示す縦断面図である。図19に基づいて、電動圧縮機50の構成及び動作について説明する。この電動圧縮機50は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に用いられる冷凍サイクルの構成要素となるものである。また、この電動圧縮機50には、実施の形態1〜実施の形態7で説明した回転子のいずれかを備えた磁石埋込型電動機が搭載されている。
この電動圧縮機50は、流体である冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。電動圧縮機50は、一般的に、密閉型のケーシング内に、圧縮機構35と、圧縮機構35を駆動する駆動機構36とが収納されている。このケーシングは、アッパーシェル31、センターシェル30、及び、ロアシェル32で構成されており、圧力容器となっている。図19に示すように、圧縮機構35が上側に、駆動機構36が下側に、それぞれ配置されている。このケーシングの底部は、冷凍機油40を貯留する油だめとなっている。
圧縮機構35は、吸入パイプ33から吸入した冷媒を圧縮してケーシング内の上方に形成されている高圧室21に排出する機能を有している。この高圧室21に排出された冷媒は、吐出パイプ34から電動圧縮機50の外部に吐出されるようになっている。駆動機構36は、圧縮機構35で冷媒を圧縮するために、圧縮機構35を構成している揺動スクロール52を駆動する機能を果たすようになっている。つまり、駆動機構36がクランク軸56を介して揺動スクロール52を駆動することによって、圧縮機構35で冷媒を圧縮するようになっているのである。
圧縮機構35は、固定スクロール51と、揺動スクロール52と、フレーム54と、で概略構成されている。図19に示すように、揺動スクロール52は下側に、固定スクロール51は上側に配置されるようになっている。固定スクロール51は、台板51aと、台板51aの一方の面に立設された渦巻状突起である渦巻部51bと、で構成されている。揺動スクロール52は、台板52aと、台板52aの一方の面に立設された渦巻状突起である渦巻部52bと、で構成されている。固定スクロール51及び揺動スクロール52は、渦巻部51bと渦巻部52bとを互いに噛み合わせ、ケーシング内に装着されている。そして、渦巻部52bと渦巻部51bとの間には、相対的に容積が変化する圧縮室22が形成される。
固定スクロール51は、フレーム54に図示省略のボルト等によって固定されている。固定スクロール51の中央部には、圧縮され、高圧となった冷媒を吐出する吐出口53が形成されている。そして、圧縮され、高圧となった冷媒は、固定スクロール51の上部に設けられている高圧室21に排出されるようになっている。揺動スクロール52は、固定スクロール51に対して自転することなく公転運動を行うようになっている。また、揺動スクロール52の渦巻部52b形成面とは反対側の面(以下、スラスト面と称する)の略中心部には、中空円筒形状の偏心穴52cが形成されている。この偏心穴52cには、後述するクランク軸56の上端に設けられた偏心ピン部56aが嵌入(係合)されている。
フレーム54は、ケーシングの内周面に固着され、中心部にクランク軸56を貫通させるため貫通孔が形成されている。また、フレーム54には、揺動スクロール52のスラスト面側から軸方向下側に貫通する返油溝61aが形成されており、スラスト面を潤滑した冷凍機油40をケーシング底部に戻すようになっている。図19では、返油溝61aが1つだけ形成されている場合を例に示しているが、これに限定するものではない。たとえば、返油溝61aを2つ以上形成してもよい。なお、フレーム54は、その外周面を焼き嵌めや溶接等によってケーシングの内周面に固定するとよい。
駆動機構36は、固定子61の内周面側に回転可能に配設され、クランク軸56に固定された回転子60(実施の形態1〜実施の形態7のいずれかの回転子)と、ケーシング内に垂直方向に収容され、固着保持された固定子61と、回転軸であるクランク軸56と、で概略構成されている。回転子60は、クランク軸56に固定され、固定子61への通電が開始することにより回転駆動し、クランク軸56を回転させるようになっている。また、固定子61の外周面は焼き嵌め等によりケーシング(センターシェル30)に固着支持されている。すなわち、回転子60及び固定子61で本発明の実施の形態に係る磁石埋込型電動機を構成している。
クランク軸56は、回転子60の回転に伴って回転し、揺動スクロール52を旋回させるようになっている。このクランク軸56は、上端をフレーム54の中心部に位置する主軸受55で、下端をセンターシェル30の下方に固定配置されたサブフレーム57の中心部に位置する副軸受58で、回転可能に支持されている。このクランク軸56の上端部は、揺動スクロール52の偏心穴52cと回転自在に嵌合する偏心ピン部56aが形成されている。また、クランク軸56の内部には、上端面まで連通している給油通路56bが形成されている。この給油通路56bは、ケーシング底部に貯留してある冷凍機油40の流路となるものである。
クランク軸56の下端側には、クランク軸56の回転に伴い冷凍機油40を汲み上げるオイルポンプ59が設けられている。このオイルポンプ59の遠心ポンプ作用により、冷凍機油40が汲み上げられ、給油通路56bを流れて圧縮機構35に供給されるようになっている。また、ケーシングを構成するセンターシェル30には、冷媒を吸入するための吸入パイプ33が連接されている。この吸入パイプ33は、シェル内空間(低圧室20)に開口するようになっている。さらに、ケーシングを構成するアッパーシェル31には、冷媒を吐出するための吐出パイプ34が連接されている。この吐出パイプ34は、シェル内空間(高圧室21)に開口するようになっている。
なお、揺動スクロール52と固定スクロール51との間には、揺動スクロール52の偏心旋回運動中における自転運動を阻止するための図示省略のオルダムリングが配設されている。このオルダムリングは、揺動スクロール52と固定スクロール51との間に配設され、揺動スクロール52の自転運動を阻止するとともに、公転運動を可能とする機能を果たすようになっている。つまり、オルダムリングは、揺動スクロール52の自転防止機構として機能している。また、電動圧縮機50には、固定子61に電源を供給するための密封端子63及びリード線62が設けられている。
ここで、電動圧縮機50の動作について簡単に説明する。
密封端子63に通電すると、リード線62を介して電源が固定子61に供給される。回転子60は、電源が供給された固定子61が発生する回転磁界からの回転力(トルク)を受けて回転する。それに伴って、主軸受55と副軸受58に支持されているクランク軸56が回転駆動する。揺動スクロール52は、クランク軸56の偏心ピン部56aに係合されており、揺動スクロール52の自転運動がオルダムリングの自転防止機構によって公転運動に変換される。
回転子60が回転するとき、回転子60の下面に装着されているバランスウェイト67(実施の形態1〜実施の形態7で説明したバランスウェイト7と同様)で揺動スクロール52の偏心公転運動に対するバランスを保っている。つまり、バランスウェイト67は、回転子60とともに回転して、この回転に対しての質量バランスをとる機能を有している。その結果、クランク軸56の上部に偏心支持された揺動スクロール52が揺動されて公転旋回を始め、公知の圧縮原理により冷媒を圧縮する。
まず、クランク軸56の回転駆動によって、ケーシング内の冷媒が固定スクロール51の渦巻部51bと揺動スクロール52の渦巻部52bとにより形成される圧縮室22内へ流れ、吸入過程が開始する。この吸入過程は、低圧冷媒ガスが、吸入パイプ33を介して外部から低圧室20内を介して圧縮室22内に吸い込まれることにより開始する。
圧縮室22内に冷媒ガスが吸入されると、偏心させられた揺動スクロール52の公転旋回運動による固定スクロール51と揺動スクロール52との圧縮作用により、圧縮室22の容積を減少させる圧縮過程へと移行する。つまり、圧縮機構35では、揺動スクロール52が公転旋回運動すると、冷媒ガスが吸入口となる揺動スクロール52の渦巻部52b及び固定スクロール51の渦巻部51bの最外周開口部から取り込まれて、揺動スクロール52の回転とともに徐々に圧縮されながら中心部に向かうにようになっている。
そして、圧縮室22で圧縮された冷媒ガスは、吐出過程に移行する。つまり、圧縮された高圧冷媒ガスは、固定スクロール51の吐出口53を通過し、高圧室21を経由してから吐出パイプ34を介して電動圧縮機50の外部へと吐出されるのである。
なお、低圧室20内の低圧冷媒ガスと高圧室21内の高圧冷媒ガスとは、固定スクロール51及びフレーム54により気密が保たれるように仕切られているのでケーシング内で混在することがない。また、クランク軸56が回転すると、オイルポンプ59の遠心ポンプ作用により冷凍機油40が吸引され、クランク軸56内に設けられた給油通路56bを通って主軸受55及び副軸受58等に供給された後、重力により返油溝61aを介して再びロアシェル32内へ戻る。そして、固定子61への通電を止めると、電動圧縮機50が運転を停止する。
したがって、電動圧縮機50は、実施の形態1〜実施の形態7で説明したいずれかの回転子を備えているので、流体流路(電動圧縮機50では冷媒を使用するので流体流路は冷媒流路として機能することになる)を利用して、運転状態に応じた冷却効果を安定的に得ることができる。同様に、電動圧縮機50に搭載される磁石埋込型電動機も同様の効果を得ることが可能になる。
1 ローターコア、1e ローターコア、3 電磁鋼板、3a 電磁鋼板、3b 電磁鋼板、3c 電磁鋼板、3d 電磁鋼板、3e 電磁鋼板、3f 電磁鋼板、4d 端板、4e 端板、4e1 端板、4e2 端板、4f 端板、6 リベット、7 バランスウェイト、8 磁石挿通孔、9 リベット挿通孔、9a リベット挿通孔、9b リベット挿通孔、10 回転子、10a 回転子、10b 回転子、10c 回転子、10d 回転子、10e 回転子、10f 回転子、11 流体流路、11a 流体流路、11b 流体流路、11c 流体流路、11d 流体流路、11e 流体流路、11e1 流体流路、11e2 流体流路、12 メッシュ部、13 貫通孔、13a 貫通孔、13b 貫通孔、15 貫通孔、15a 貫通孔、15b 貫通孔、20 低圧室、21 高圧室、22 圧縮室、30 センターシェル、31 アッパーシェル、32 ロアシェル、33 吸入パイプ、34 吐出パイプ、35 圧縮機構、36 駆動機構、40 冷凍機油、50 電動圧縮機、51 固定スクロール、51a 台板、51b 渦巻部、52 揺動スクロール、52a 台板、52b 渦巻部、52c 偏心穴、53 吐出口、54 フレーム、55 主軸受、56 クランク軸、56a 偏心ピン部、56b 給油通路、57 サブフレーム、58 副軸受、59 オイルポンプ、60 回転子、61 固定子、61a 返油溝、62 リード線、63 密封端子、67 バランスウェイト、100 回転子、101 ローターコア、103 電磁鋼板、104 端板、105 永久磁石、106 リベット、107 バランスウェイト、108 磁石挿通孔、109a リベット挿通孔、109b リベット挿通孔、115 貫通孔、115a 貫通孔、115b 貫通孔。

Claims (13)

  1. 永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、
    積層される前記電磁鋼板の少なくとも1枚の積層面に、
    前記磁石挿通孔の近傍を通り、前記貫通孔と前記電磁鋼板の外周外側とを繋ぐ流体流路を形成している
    ことを特徴とする回転子。
  2. 永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、
    積層される前記電磁鋼板の少なくとも1枚の積層面に、
    前記磁石挿通孔を通り、前記貫通孔と前記電磁鋼板の外周外側とを繋ぐ流体流路を形成している
    ことを特徴とする回転子。
  3. 前記流体流路が形成された前記電磁鋼板を、
    前記磁石挿通孔に装着される永久磁石における軸方向の温度分布で高温となる部位に集中させて配置する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転子。
  4. 前記流体流路が形成された前記電磁鋼板を、
    その電磁鋼板の前記流体流路の形成面を合わせるように積層させる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転子。
  5. 前記電磁鋼板にエッチング加工を施して前記流体流路を形成している
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転子。
  6. 積層された前記電磁鋼板の両端に設けられる端板には前記電磁鋼板に形成された貫通孔孔と同位置に貫通孔が形成されており、
    いずれか一方の前記端板に形成されている貫通孔の径を前記電磁鋼板に形成された貫通孔の径よりも小さくしている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転子。
  7. 積層された前記電磁鋼板の両端に設けられる端板のいずれか一方にのみ前記電磁鋼板に形成された貫通孔と同位置に貫通孔を形成している
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転子。
  8. 永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、
    前記端板の一方の前記電磁鋼板に接する面に、回転中心側から前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔までを繋ぐ流体流路を形成し、
    前記端板の他方の前記電磁鋼板に接する面に、前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔から前記端板の外周外側とを繋ぐ流体流路を形成している
    ことを特徴とする回転子。
  9. 前記端板にエッチング加工を施して前記流体流路を形成している
    ことを特徴とする請求項8に記載の回転子。
  10. 永久磁石を装着するための磁石挿通孔、及び、回転子軸方向の流体流路となる貫通孔が少なくとも形成された電磁鋼板を積層させ、前記磁石挿通孔に永久磁石を装着し、積層された前記電磁鋼板の両端に端板を設けた回転子であって、
    前記端板の前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔に相当する部分にメッシュ部を形成し、
    前記メッシュ部と前記電磁鋼板に形成された前記磁石挿通孔とによって流体流路を構成している
    ことを特徴とする回転子。
  11. 前記メッシュ部をエッチング加工により形成している
    ことを特徴とする請求項10に記載の回転子。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転子と、
    前記回転子の外周外側に設けられる固定子と、を備えている
    ことを特徴とする磁石埋込型電動機。
  13. 請求項12に記載の磁石埋込型電動機が搭載された
    ことを特徴とする電動圧縮機。
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